JPH05186380A - フェノールの製法 - Google Patents

フェノールの製法

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JPH05186380A
JPH05186380A JP4153195A JP15319592A JPH05186380A JP H05186380 A JPH05186380 A JP H05186380A JP 4153195 A JP4153195 A JP 4153195A JP 15319592 A JP15319592 A JP 15319592A JP H05186380 A JPH05186380 A JP H05186380A
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phenol
carried out
catalyst
temperature
oxygen
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JP4153195A
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Wim Buijs
ビュイース ヴィム
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C37/00Preparation of compounds having hydroxy or O-metal groups bound to a carbon atom of a six-membered aromatic ring
    • C07C37/50Preparation of compounds having hydroxy or O-metal groups bound to a carbon atom of a six-membered aromatic ring by reactions decreasing the number of carbon atoms
    • C07C37/56Preparation of compounds having hydroxy or O-metal groups bound to a carbon atom of a six-membered aromatic ring by reactions decreasing the number of carbon atoms by replacing a carboxyl or aldehyde group by a hydroxy group
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 フェノールの製法。 【構成】 Cu(I)含有触媒の存在で相応するアリー
ルカルボン酸の液相中での酸化的脱カルボキシル化によ
りフェノールを製造する場合に、 a) 実質的にタールが形成されないような温度、保持
時間、酸化剤、フェノール濃度及びCu(I)濃度を選
択して、120〜260℃の温度で触媒を酸化し、 b) a)工程の酸化された触媒を酸素の不存在、水の
存在で210〜270℃で反応させ、フェノールを形成
させ、 c) フェノールの分離及び(還元された)触媒をa)
工程に戻す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、Cu(I)−含有触媒
の存在で、相応するアリールカルボン酸の液相での酸化
的脱カルボキシル化によりフェノールを製造する方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】酸化的脱カルボキシル化によるフェノー
ルの製造は、従来から公知である。ニュージーランド特
許(NL−B)第90684号明細書には、酸化、脱カ
ルボキシル化並びに還元を1方法工程で、低くても20
0℃、有利には230〜250℃の温度で実施している
方法が記載されている。
【0003】この方法との関連で、多くの特許公報が、
この方法の主要欠点(これは、主として、タールの形の
かなりの数の副生成物の形成である)を抑制することを
目的として、数年にわたって開示されている。
【0004】ニュージーランド特許(NL−A)第70
00685号明細書中には、ベンゼンモノカルボン酸か
らフェノールを製造するための2工程法が記載されてい
る。まず、230〜240℃の温度で酸化と脱カルボキ
シル化を同時に実施している。次いで、生じる相応する
安息香酸フェニルの加水分解を約200℃の温度で、酸
素の存在で実施している。
【0005】ニュージーランド特許(NL−A)第78
07199号明細書中には、3工程法をベースとするフ
ェノールの製法が記載されている。まず、水の不存在
で、有利に120〜170℃の温度で酸化を行ない、次
いで、酸素及び水の不存在で、有利に220℃より低い
温度で脱カルボキシル化を行ない、その後第3工程で、
生じた安息香酸アリールの加水分解を酸素の不存在で、
有利に約220℃の温度で行なっている。この発明の方
法によれば、脱カルボキシル化中の水の存在は避けるべ
きであり、これは、脱水剤の添加、添加された特別な炭
化水素との共沸蒸溜又は無水不活性ガスでのストリッピ
ングにより達成される。
【0006】しかしながら、これらすべての方法では、
フェノールの形成を経済的な状況下で高収率を伴なって
達成することは不可能であった。
【0007】
【発明の達成すべき課題】本発明の方法は、前記方法に
挙げられている欠点を除いて、相応するアリールカルボ
ン酸からフェノールを製造するための方法を提供する。
【0008】
【課題を解決するための手段】従って、高い選択性と経
済的に魅力的な態様と結びついた方法が得られた。本発
明の方法は、次の工程を実施する: a) 120〜260℃の温度で、実質的にタールが形
成されないように選択された温度、保持時間、酸化剤、
フェノール濃度及びCu(I)濃度で触媒を酸化し、 b) a)工程で酸化された触媒の反応及びフェノール
の形成を酸素の不存在、水の存在で、210〜270℃
で行ない、 c) フェノールを分離し、(還元された)触媒をa)
工程に戻し、 反応混合物中にCu4〜10w%を存在せしめ、a)工
程では、Cu(II)塩の量がその可溶性生成物よりも
高いような量のCu(I)塩をCu(II)塩に変換さ
せて、a)工程でスラリを形成させ、a)工程に結晶化
のための核形成剤を添加し、b)工程を少なくとも2個
の反応器のカスケード中で実施し、触媒の還元を、均一
溶液が形成されるまで継続する。
【0009】このような方法の実施により、2工程法
が、まず酸化、次いで還元及びフェノールの形成が得ら
れる。
【0010】こうして、ニュージーランド特許第780
7199号と比べて多くの方法工程が減少される。
【0011】更に、本発明の方法は、高収率を生じるこ
とが明らかである。
【0012】ここで、アリールカルボン酸とは、次の構
造を有する化合物である:
【0013】
【化1】
【0014】[式中R1〜R5は水素又はいわゆるハメッ
ト定数−1〜+2を有する有機基であってよく、R1
はR5の少なくとも1個は水素である]。アリールカル
ボン酸の反応性に対する基の影響の尺度を表わすこのハ
メット又はσ値の詳細は、J.March,Advanced Organi
c Chemistry 1989、242−250頁、特に24
4頁の第4表中に記載されている。このために使用でき
る基は次のものである:C 1〜C6−アルキル、シクロア
ルキル、アリール、アリールアルキル、アミノ、ハロゲ
ン、ニトロ。
【0015】(I)の塩、エステル及び無水物も好適で
あり、基は、例えばナフタリンカルボン酸(置換又は非
置換)の場合のように、相互に環系を介して連結してい
てもよい。多価アリールカルボン酸例えばトリメリト酸
及びピロメリト酸も出発物質として使用できる。前記ア
リールカルボン酸の混合物も本発明の方法で使用するこ
とができる。
【0016】本発明は、特に、非置換の安息香酸(R1
〜R5=水素)を相応する非置換のフェノールに変換す
るための方法に関する。
【0017】Cu(I)アリールカルボキシレートをC
u(II)アリールカルボキシレートに変換することも
包含する、Cu含有触媒の酸化が、この方法の第1反応
工程である。これは、銅の酸化度の増大(1+から2+
へ)をもたらし、Cu含有触媒中への特別なアリールカ
ルボキシレート分の導入を行なう。このための方法条件
は、この反応を液相中で(即ち、変換されるべきアリー
ルカルボン酸の融点より高い)実施でき、著しいタール
形成が起こり得ないように選択することが必要である。
【0018】これはいくつかの方法で達成できる。例え
ば、温度は200℃以下、有利に150〜190℃に保
持できる。それにより、銅の酸化は既に起こるがタール
はまだ形成されない。
【0019】より高い温度(例えば191〜260℃、
特に210〜250℃)も適用でき、反応混合物と酸素
との間の接触時間を短かく、例えば20分より短時間、
特に3〜10分保ち、全てのCu(I)がCu(II)
に酸化されない程度の量の酸素を提供することができ
る。特に、少なくとも銅0.04w%(反応物質に対し
て)がCu(I)塩として残留する程度の量の酸素を供
給する。このような方法の作用効果は、タール形成(こ
れは選択性に悪影響する)が実質的に存在しないことで
ある。
【0020】Cu(I)からCu(II)への酸化は、
酸素含有ガスを用いて実施する際に、特に良好に進行す
る。酸素で富化されていないか又は酸素除去された空気
は、このために非常に良好に使用できる。このガスの酸
素含分は1〜15%が非常に好適である。このようなガ
スをCu含有液体に、例えばバブル型洗浄器中に通すこ
とができる。適用圧は厳密ではないが、一般に、この酸
化法を促進するように、高められた圧力を選択する。従
って、0.1〜2.5MPaの圧力が好適である。全ての
Cu(I)がCu(II)に酸化されるのを阻止しよう
とする場合、酸化の度合は、添加されたCu(I)塩の
量に対する供給酸素の量を測定することにより決定でき
る。多すぎるか又は少なすぎる酸素が供給されるおそれ
がある場合には、酸化ガス流に、より少ない酸素を、又
は特別な酸素を供給することもできる。
【0021】Cu(I)をCu(II)に変換するため
の二者択一的かつ好適な方法は、電気化学的電位の作用
を使用することであり、この場合に、電子の抽出(abst
raction)が所望の銅変換を行なわせる。
【0022】酸素含有ガス(又は酸素基を介してCu酸
化を実施することのできる他の手段例えばオゾン又はN
2O)を用いてCu(I)をCu(II)に変換するため
には、触媒中のCuの量に対する酸素の不足を利用する
のが有利であることが判明した。こうして、Cuの全て
がCu(II)形ではないことが確保される。特に、0.
04w%(反応物質に対して)の銅がCu(I)塩とし
て残っていることが望ましい。Cu(I)からCu(I
I)への電気化学的変換のためには、このような方法は
不必要であることが判明した。
【0023】Cu−含有触媒の量を、良好な活性が得ら
れるように選択すべきであるが、これは、分離固体触媒
相をこの方法の間中に存在せしめる程度に多くてもいけ
ない。触媒は反応混合物中にCu(I)塩として溶か
す。従って、この酸化工程の銅濃度(金属としての)は
4〜10w%、より有利には5〜8w%(全て、酸化工
程の反応混合物に対する)である。Cu(II)アリー
ルカルボキシレートの溶解度は、Cu(I)アリールカ
ルボキシレートのそれより低いので、Cu(II)塩の
量は、酸化工程の間の媒体中に、その塩の溶解性生成物
を超えることになる。その結果、Cu(II)塩の沈殿
物が形成される。制御されたスラリ形成のために、特
に、第2工程が実施される反応器に通じている系から又
は第2工程が実施される第1反応器からの再循環流の形
で、核形成剤を添加することが必要である。こうして、
スラリの1部分はb)工程からa)工程に戻される。
【0024】銅と共に助触媒を含有する触媒を使用する
のが有利である。この助触媒は、特に元素の周期律の第
V、VI、VII及びVIII族並びにランタニド及び
アクチニドの群から選択されうる。これらの成分は、触
媒中のCuの酸化能力に作用する。更に、促進剤も使用
でき、好適な物質は、殊にアルカリ(土類)金属例えば
Mg又はLiである。これら促進剤は、一般に、銅塩の
溶解度を高める。
【0025】これら助触媒及び/又は促進剤は、0.5
〜10w%の量で使用するのが有利である。
【0026】本発明の方法の第2工程は、還元とフェノ
ールの形成の組み合せより成り、この方法では、二酸化
炭素(CO2)が放出される。Cu(II)塩スラリが
Cu(I)塩及びフェノールに変換されるこの工程は、
Cu(II)塩粒子のスリップスルー(Slipthrough)
をできるだけ阻止するために、少なくとも2個の反応器
のカスケード中で実施する。3個特に4個の反応器を使
用するのが有利である。この工程は、Cu(II)塩の
30〜90%有利に60〜90%がCu(I)に変換さ
れるように実施する。
【0027】これは、温度に応じて0.05〜8時間必
要である。温度を、0.1〜3時間の保持時間で充分で
あるように選択するのが有利である。この第2工程での
非常に高い温度は、不所望の銅金属の形成の危険を伴な
う。
【0028】これとは対照的に、ニュージーランド特許
(NL−A)第7807199号明細書中には、その発
明の方法のこの第2工程において、還元工程で存在すべ
き水が重要であることが立証されたと記載されている。
更に、210〜270℃有利に220〜250℃の温度
の使用が有利であることが明らかにされている。
【0029】従って、本発明によるフェノールの形成
は、210〜270℃有利に220〜250℃の温度で
行なうべきである。
【0030】還元及びフェノールの形成の双方は、先に
記載のニュージーランド特許(NL−A)第70006
85号明細書に記載の方法とは対照的に、酸素の不存在
で実施される。この酸素の不存在に基づき、この方法工
程でのCu含有触媒の再酸化が避けられて、フェノール
又はその中間生成物と酸化された触媒生成物との間での
(逆の)反応が起こらない。このような連続的な反応は
選択率−減少性副産物(例えばタール)の形成を起こさ
せた。
【0031】本発明による方法の第2工程で、Cu(I
I)の量に対して実質的に当モル量に達する程度の量の
水を使用するのが有利である。結果として、この加水分
解の終結時に得られる反応生成物は実質的に水不含であ
り、これは、こうして得られる反応生成物の純粋フェノ
ールの品質を更に高める利点である。水の量は、一般に
0.5〜5w%特に1〜8w%である。
【0032】第2工程が実施される圧力は、厳密ではな
いが、大気圧レベル以上まで圧力を高める利点は、反応
速度に有利な作用を及ぼし、反応生成物の揮発性を低め
ることである。適用すべきこの圧力は、一般に、0.1
〜2.5MPaであり、より高い圧力は可能ではある
が、この方法の実質的改良をもたらさない。
【0033】この第2工程の後に、反応混合物に、得ら
れたフェノールを分離しかつ回収するための品質向上操
作を施こす。これは、自体公知の方法で、例えば蒸溜に
より行なうことができる。反応混合物中に殆んど水が残
らない場合には(湿式法として参照されているニュージ
ーランド特許(NL−B)第90684号に記載の方法
とは対照的に)、もはや、蒸溜時に助剤(例えばフェノ
ール−水共沸物を解体させるためのトルエン)を使用す
る必要はない。未変換アリールカルボン酸及びCu−含
有触媒を含有することが認められるこの蒸溜の缶底流出
物は、場合によっては精製工程の後に、酸化工程に、再
循環させることができる。
【0034】本発明による方法は、特に、非置換の安息
香酸から非置換のフェノールを製造するために好適であ
る。このフェノールは、例えば、フェノール−ホルムア
ルデヒド樹脂を得るため、ナイロン−6の出発物質であ
るカプロラクタムの製造のため又はビスフェノールAの
製造のための出発物質として使用できる。
【0035】
【実施例】次の実施例で本発明を詳述するが、本発明は
これらのみに限定されるものではない。
【0036】例図面の説明 図1中で、Aは酸化反応器であり、B1及びB2は分解
反応器及び加水分解反応器であり、Cはフェノール分離
塔である。
【0037】安息香酸銅(I)を、管(1)から酸化反
応器(A)に供給する。(2)及び(3)から空気を入
れ、かつ排出させ、銅を酸化する。安息香酸Cu(I
I)が晶出するから、これを(4)及び(7)を経て分
解区域に供給する。流れ(6)は、再循環流であり、こ
れにより、1〜20%が(4)から反応器Aに再循環さ
れる。新鮮安息香酸を(5)から供給することができ
る。銅の沈殿(スケール化)を阻止するため、管4〜7
をA中の温度よりも1〜20℃有利に1〜10℃高い温
度に保持する。
【0038】分解反応器B1及びB2には、CO2排ガ
ス管(11)及び水供給管(8)が備えられている。
(10)から、分解/加水分解生成物がフェノール分離
区域に行く。フェノールは(12)を経て分離され、水
は(13)は経て除去される。系14は再蒸発器を示し
ている。
【0039】例 1 前記のような装置中で、酸素含有ガス混合物を、180
℃で、反応器Aに導通し、安息香酸中の銅濃度は7.5
w%であり、マグネシウム濃度は0.5w%である。O2
濃度は、1〜1.5v%の間で変動し、銅0.05w%が
Cu(I)として残存するように調節した。反応器A中
の結果は、スラリ35%であった。管系4〜7は、19
0℃の温度を有し、再循環流(6)は、管(4)内の流
れの2%であった。2個の分解/加水分解反応器B1及
びB2内の温度は、230℃であった。保持時間は、
(10)中の反応混合物が安息香酸及びフェノール中の
主として安息香酸Cu(I)の均質溶液であるような時
間であった。スケール化(系中の銅の沈着)又は詰まり
が起こらないで約5サイクルが実施された。フェノール
への選択率は100%であった。反応器Aに再循環流
(6)が供給されなかったら、急性の詰まりがガス導入
系中に起こった。管系4〜7内の温度が190℃の代り
に180℃であったら、5サイクルの後に13%のスケ
ール化が起こった(即ち、銅の13%がこの管系内に沈
着した)。
【0040】例 2 この例は、例1と同様にして実施した:反応器A、B1
及びB2内の温度は、225℃であった。反応器A内に
スラリ7%が形成された。再循環系(6)内の流れは、
管(4)内の流れの10%であった。この管内の温度
は、226℃であった。フェノールへの選択率は100
%であり、詰まりはなかったし、スケール化も起こらな
かった。再循環流を行なわないと、酸化帯域内の温度は
不安定になり、ガス導入管は、3サイクルの後に詰まっ
てしまった。安息香酸Cu(I)と共に、炭化された生
成物が、この系中に存在することが認められた。管系4
〜7を反応器と同じ温度(225℃)に保持すると、5
サイクルの後に、この管系内に銅の2%が沈着した。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の方法を実施する装置のフローシ
ートである。
【符号の説明】
A 酸化反応器 B1 分解反応器 B2 加水分解反応器 C フェノール分離塔

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Cu(I)−含有触媒の存在で、相応す
    るアリールカルボン酸の液相中での酸化的脱カルボキシ
    ル化によりフェノールを製造する方法において、次の方
    法工程: a) 実質的にタールが形成されないように選択された
    温度、保持時間、酸化剤、フェノール濃度及びCu
    (I)濃度における、120−260℃の温度での触媒
    の酸化 b) 酸素の不存在、水の存在、210−270℃の温
    度での、a)工程の酸化された触媒の反応及びフェノー
    ルの形成 c) フェノールの分離及び還元された触媒のa)工程
    への循環 を実施し、Cu4−10w%を反応混合物中に存在せし
    め、a)工程で、Cu(II)塩の量がその可溶性生成
    物よりも高い程度の量のCu(I)をCu(II)塩に
    変換させて、a)工程でスラリを形成させ、結晶化のた
    めの核形成剤をa)工程に加え、b)工程を少なくとも
    2個の反応器のカスケード中で実施し、触媒の還元を均
    一溶液が得られるまで継続することを特徴とする、フェ
    ノールの製法。
  2. 【請求項2】 触媒の酸化を酸素含有ガスを用いて実施
    する、請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 スラリ分をb)工程からa)工程に循環
    させる、請求項1又は請求項2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 a)工程を150−190℃で実施す
    る、請求項1から3までのいずれか1項に記載の方法。
  5. 【請求項5】 a)工程の酸化を、少なくとも0.04
    w%の銅がCu(I)塩として残る程度の量の酸素を供
    給して191−260℃の温度で実施する、請求項1か
    ら3のいずれか1項に記載の方法。
  6. 【請求項6】 a)工程を210−250℃の温度で実
    施する、請求項5に記載の方法。
  7. 【請求項7】 b)工程をCu(II)の量に対して実
    質的に当モル量の水を用いて実施する、請求項1から6
    のいずれか1項に記載の方法。
  8. 【請求項8】 b)工程を4個の反応器のカスケード中
    で実施する、請求項1から7のいずれか1項に記載の方
    法。
  9. 【請求項9】 b)工程を220−250℃の温度で実
    施する、請求項1から8のいずれか1項に記載の方法。
  10. 【請求項10】 使用アリールカルボン酸は非置換の安
    息香酸である、請求項1から9のいずれか1項に記載の
    方法。
JP4153195A 1991-06-14 1992-06-12 フェノールの製法 Pending JPH05186380A (ja)

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