JPH05178887A - 1α,3β,25−トリヒドロキシ−24−ホモコレスタ−5,7−ジエン類似体 - Google Patents

1α,3β,25−トリヒドロキシ−24−ホモコレスタ−5,7−ジエン類似体

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JPH05178887A
JPH05178887A JP4150045A JP15004592A JPH05178887A JP H05178887 A JPH05178887 A JP H05178887A JP 4150045 A JP4150045 A JP 4150045A JP 15004592 A JP15004592 A JP 15004592A JP H05178887 A JPH05178887 A JP H05178887A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】1α,25−ジヒドロキシ−24−ホモビタミ
ンD3 誘導体の合成に用いられる前駆体を提供する。 【構成】1α,3β,25−トリヒドロキシ−24−ホ
モコレスタ−5,7−ジエン類似体。この化合物は1
α,25−ジヒドロキシ−24−ホモビタミンD3誘導
体の合成に用いられる前駆体として用いられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規なビタミンD誘導体
合成に用いられる前駆体に関する。より詳しくは、本発
明は24−ホモビタミン類合成に用いられる前駆体に関
する。さらにより詳しくは、本発明はヒドロキシル化さ
れた24−ホモビタミン類合成に用いられる前駆体に関
する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】ビタミ
ンDは動物および人間のカルシウムおよびリンの代謝を
規制することが知られており、ビタミンDの生物学的効
力はその生体内でのヒドロキシル化誘導体への代謝転換
に依存することが今や定説となっている。すなわち、ビ
タミンD3 は生体内において肝臓でヒドロキシル化され
て25−ヒドロキシビタミンD3となり、次いで腎臓で
1α,25−ジヒドロキシビタミンD3 に転化される。
現在ビタミンDの循環ホルモン形であると認められてい
るのは後者の化合物である。この形のビタミンDは、腸
内でのカルシウムとリンの輸送および骨の流動化(mobil
ization)とミネラル化を促進するという生物学的活性の
ゆえに、種々の骨の病気の治療用に著しく適した重要な
医薬製品である。
【0003】ビタミンD誘導体およびその調製および用
途は特許およびその他の文献において数多く述べられて
いる。例えば、米国特許3,565,924号では25
−ジヒドロキシコレカルシフェロール、米国特許3,6
97,559号では1,25−ジヒドロキシコレカルシ
フェロール、米国特許3,741,996号では1α−
ヒドロキシコレカルシフェロール、米国特許3,78
6,062号では22−デヒドロ−25−ヒドロキシコ
レカルシフェロール、米国特許3,880,894号で
は1,25−ジヒドロキシエルゴカルシフェロール、米
国特許4,201,881号では24,24−ジフルオ
ロ−1α,25−ジヒドロキシコレカルシフェロール、
米国特許4,196,133号では24,24−ジフル
オロ−1α,25−ジヒドロキシコレカルシフェロール
それぞれについて教示している。
【0004】
【課題を解決するための手段】ここに卓越したビタミン
D様の活性を示し、そのゆえに、ビタミンD3 ならびに
その種々の誘導体の代替として既知の用途、例えば、副
甲状腺機能低下症、骨ジストロフィー、骨軟化症、骨粗
しょう症などカルシウムおよびリンの不均衡を表わす種
々の病状の治療用にただちに使用できる新規なビタミン
3 誘導体が見いだされた。これらの誘導体は24−ホ
モビタミンであり、詳しくは1α,25−ジヒドロキシ
−22E(またはZ)−デヒドロ−24−ホモビタミン
3 および1α,25−ジヒドロキシ−24−ホモビタ
ミンD3 である。これらの24−ホモビタミンD3 誘導
体は次式で表わされる。
【0005】
【化2】 (式中、R1 、R2 及びR3 はそれぞれ水素、炭素原子
1〜約4個を有するアシル基、及びベンゾイル基からな
る群から選ばれ、R4 及びR5 はおのおの水素原子を表
わすかあるいは互いに結合して炭素原子と炭素原子の二
重結合を形成する。)。
【0006】本発明は前記24−ホモビタミンD3 誘導
体合成に用いられる前駆体を提供する。さらに詳しくは
本発明は1α,3β,25−トリヒドロキシ−24−ホ
モコレスタ−5,7−ジエン類似体を提供するものであ
る。本発明の化合物は次の化学式で表わすのが好適であ
る。
【0007】
【化3】
【0008】(式中、Rは炭素原子1〜約4個を有する
アシル基およびベンゾイル基からなる群から選ばれ、R
4 およびR5 は水素原子を表わすかあるいは互いに結合
して炭素と炭素の二重結合を形成する。)。
【0009】以下に本発明を実施するための最良の態様
を説明する。本発明の化合物は下記の図式に示した工程
および工程説明に従って調製することができる。工程の
図式および詳細な説明の中において同じ番号は同じ化合
物を示している。以下の説明において本発明の化合物は
10)及び(13)で示される。
【0010】
【化4】
【0011】本発明の工程に従って、ビスノルコレン酸
アセテート()を水素化アルミニウムリチウムを用い
て還元し、次いでジクロロジシアノベンゾキノンを用い
て酸化して1,4,6−トリエン−3−オン()を収
率47%で生成させた。の22−THP−エーテルを
アルカリ性過酸化水素により処理して1α,2α−エポ
キシド()を収率41%で得た。()を液体アンモ
ニウム−テトラヒドロフラン中−78゜でリチウムと塩
化アンモニウムを用いて還元し、次いでクロロメチルメ
チルエーテルを用いて処理し、ジメチオキシメチルエー
テル()を収率38%で得た。THP基を除去した
後、スウエーン(Swern)酸化によりアルデヒド()を
収率81%で得た。これを臭化ビニルマグネシウムと反
応させてアリルアルコール()を収率94%で得た。
このアルコールを還流キシレン中でオルト酢酸トリエチ
ルおよび触媒量のプロピオン酸とともに加熱し、エステ
ル()を収率93%で生成させた。次にエステル
)を臭化メチルマグネシウムと反応させてアルコー
ル()を収率93%で得た。MOMを除去後、アセチ
ル化により(22E)−1α,3β−ジアセトキシ−2
5−ヒドロキシ−24−ホモ−コレスター5,22−ジ
エン()を収率73%で得た。
【0012】()をN−ブロモスクシンイミドにより
アリル臭素化の後、テトラ−n−臭化ブチルアンモニウ
ム、次いでテトラ−n−フッ化ブチルアンモニウムによ
りそれぞれ処理し、5,7,22−トリエン(10)を
主生成物として収率24%で得た。5,7−ジエン(
)をベンゼン−エタノール液中で5分間中圧水銀ラン
プで照射し、次いで1時間還流処理した後、加水分解に
より(22E)−1α,25−ジヒドロキシ−22−デ
ヒドロ−24−ホモビタミンD311)を収率22%
で得た。5,22−ジエン()を選択的に水素添加し
て5−エン(12)を収率92%で得た。この化合物を
上述したように5,7−ジエン(13)を経て1α,2
5−ジヒドロキシ−24−ホモビタミンD314)に
変えた(通算収率12%)。
【0013】
【実施例】以下に述べる本発明の実施例において融点は
熱ステージ顕微鏡を用いて測定したものを未補正で示
す。1 H−NMRのスペクトルは特記しない限り日立R
−24A(60MHz)により、CDCl3 中でMe4
Siを内標準として測定した。質量スペクトルは島津Q
P−1000質量分析計により70eVで得た。UVス
ペクトルは島津UV−200ダブルビーム分光光度計に
よりエタノール溶液中で求めた。カラムクロマトグラフ
ィーはシリカゲル(E・メルク・キーゼルゲル60、7
0−120メッシュ)を使用して行った。分取薄層クロ
マトグラフィーはシリカゲル(E・メルク・キーゼルゲ
ル60F254 、厚さ0.25mm)をプレコートした板
の上で行った。通常の仕上げとは水による希釈、かっこ
内に示した有機溶媒による抽出、抽出物の中性になるま
での洗浄、無水硫酸マグネシウム上での乾燥、ろ過、お
よび減圧下での溶媒の除去を意味する。下記の略語を使
用した。THP−テトラヒドロピラニル、THF−テト
ラヒドロフラン、エーテル−ジエチルエーテル、MeO
H−メチルアルコール、MOM−メトキシメチル。温度
は℃である。
【0014】参考例122−ヒドロキシ−23,24−ジノルコラ−1,4,
6−トリエン−3−オン(b) 3β−アセトキシジノルコレン酸()(7.0g、1
8.04ミリモル)のTHF(20ml)溶液へ水素化
アルミニウムリチウム(3.0g、78.95ミリモ
ル)を添加した。この混合物を60℃で14時間撹拌し
た。この反応混合物へ水と酢酸エチルを注意しながら添
加した。ろ過および溶媒の除去により残留物(5.2
g)を得た。それをジオキサン(140ml)中でジク
ロロジシアノベンゾキノン(11.7g、51.54ミ
リモル)を用い還流下で14時間処理した。室温まで冷
却後、反応混合物をろ過し、ろ液を残留物が得られるま
で蒸発させ、残留物をアルミナカラム(200g)にか
けた。ジクロロメタンを用いる溶離によりトリエンオン
)(2.8g、47%)を得た。融点156−15
7゜(エーテル)、UV max EtOHnm(ε):299(1300
0)、252(9200)、224(12000) 1H−NMR(CDCl
3 )δ:0.80(3H,s,18-H3 ) 、1.04(3H, d, J=6Hz,21-H
3) 、1.21(3H, s, 19-H3 ) 、3.10- 3.80(3H, m, 22-H2
およびOH)、5.90-6.40(4H, m, 2-H、4-H 、6-H 、お
よび 7-H)、7.05(1H, d, J=10Hz, 1-H)、MSm/z:326(M+
) 、311 、308 、293 、267 112 。
【0015】参考例21α,2α−エポキシ−22−テトラヒドロピラニルオ
キシ−23,24−ジノルコラ−4,6−ジエン−3−
オン(1) ジクロロメタン(50ml)中のアルコール(
(2.7g、8.28ミリモル)をジヒドロピラン
(1.5ml、16.42ミリモル)およびp−トルエ
ンスルホン酸(50mg)を用い室温で1時間処理し
た。通常の仕上げ(抽出は酢酸エチル)により粗生成物
を得た。この生成物のMeOH(70ml)溶液へ30
%H22 (4.8ml)および10%NaOH/Me
OH(0.74ml)を添加し、その混合物を室温で1
4時間撹拌した。通常の仕上げ(抽出は酢酸エチル)に
より粗生成物を得て、それをシリカゲル(50g)のカ
ラムにかけた。ベンゼン−酢酸エチル(100:1)を
用いる溶離によりエポキシド()(1.45g、41
%)を得た。融点113−115゜(ヘキサン)UVλ
max EtOH nm(ε): 290(22000)、 1 H−
NMR(CDCl3)δ:0.80(3H,s,18-H3 ) 、1.07(3H,
d, J=6 Hz,21-H3 ) 、1.18 (3H,s,19-H3 )3.38 (1H,dd,
J=4および 1.5Hz, 1-H)、3.55(1H,d, J=4Hz,2-H)、3.3
0-4.10 (4H,m, 22-H2および THP) 、4.50(1H, m, TH
P)、5.58 (1H,d, J=1.5Hz,4-H)、6.02 (2H,s,6-Hおよび
7-H) 、MS m/z : 342 (M+ -DHP )、324 (M+ -THPOH)
、309 、283 、85。
【0016】参考例31α,3β−ジメトキシメトキシ−23,24−ジノル
コル−5−エン−22−テトラヒドロピラニルエーテル
(2) リチウム(5. 00g)を−78゜、アルゴン雰囲気下
で少量ずつ液体アンモニウム(200ml)中へ30分
かけて添加した。−78゜で1時間撹拌後、ドライTH
F(150ml)中の1α,2α−エポキシ−22−テ
トラヒドロピラニル−オキシ−23,24−ジノルコラ
−4,6−ジエン−3−オン()(2. 00g、4.
69ミリモル)を−78゜で30分かけて滴下しながら
添加し、この混合物を−78゜で1時間撹拌した。この
反応混合物へ無水NH4 Cl(60g)を−78゜で少
量ずつ1時間かけて添加した。1.5時間後、冷却バス
を取外し、大部分のアンモニウムをアルゴンの泡立ちに
より除去した。通常の仕上げ(溶媒としてエーテルを使
用)により粗生成物を得た。それをジオキサン(20m
l)中で45゜においてクロロ−メチルメチルエーテル
(2.0ml、26. 34ミリモル)とN, N−ジエチ
ルシクロヘキシルアミン(4.6ml、24.93ミリ
モル)により24時間処理した。通常の仕上げ(酢酸エ
チル)により粗生成物を得て、それをシリカゲル(40
g)カラムにかけた。ヘキサン−酢酸エチル(5:1)
を用いる溶離によりジメトキシメチルエーテル(
(922mg、38%)を油として得た。1 H - NMR δ
0.70(3H,s,8-H3 )、1.02(3H,s,19-H3)、1.04(3H,d,J=
6Hz, 21-H3) 、3.34(3H,s,-O-CH3) 3.37(3H,s,-O-CH3)
、4.63(2H ABqJ=7Hz, ΔAB= 11Hz 1 α-O-CH2-O
-)、4.64 (2H, s, 3β-O-CH2-O-)、および 5.50(1H,m,6
-H) 。
【0017】参考例41α,3β−ジメトキシメトキシ−23,24−ジノル
コル−5−エン−22−オール(3) THF(8ml)とMeOH(8ml)中のTHPエー
テル()(922mg、1.77ミリモル)を室温に
おいて2MのHCl(1ml)で2時間処理した。通常
の仕上げ(酢酸エチル)により粗生成物を得て、それを
シリカゲル(40g)のカラムにかけた。ヘキサン−酢
酸エチル(2:1)を用いる溶離によりアルコール
)(678mg、88%)を無定形の固形物として
得た。1 H- NMR δ 0.70(3H, s,18-H3 )、1.02(3H, s, 19-
H3)、1.04(3H,d,J=6Hz, 21- H3) 、3.34(3H,s,-O-C
H3)、3.38(3H, s, -O-CH3) 4.65(2H, ABq, J=7Hz,ΔAB
=11Hz, 1α-O-CH2-O-) 4.66(2H,s, 3β-O-CH2- O-) 5.5
3(1H, m, 6-H)。
【0018】参考例51α,3β−ジメトキシメトキシ−23,24−ジノル
コル−5−エン−22−アール(4) 塩化オキサリル(0.27ml、3.09ミリモリ)の
ジクロロメタン(8ml)溶液ヘジメチルスルホキシド
(0.44ml、6.21ミリモル)を−78℃、アル
ゴン気下で添加した。混合物を−78℃で10分間撹拌
した。その溶液ヘジクロロメタン(5ml)中のアルコ
ール()(660mg、1.51ミリモル)を−78
℃で添加した。混合物を−78℃、アルゴン下で5分間
撹拌し、室温まで加温した。通常の仕上げ(エーテル)
により粗生成物を得て、それをシリカゲル(30g)の
カラムにかけた。ヘキサン−酢酸エチル(4:1)を用
いる溶離によりアルデヒド()(607mg、92
%)を結晶として得た。融点71〜72℃(ヘキサン)、1
H-NMR δ0.74(3H,s,18-H3)、1.04(3H,s,19-H3)、1.12(3
H,d, J=6Hz、21-H3)、3.35(3H,s,-O-CH3)、3.39(3H,s,
-O-CH3)、3.7 (1H, m, 1 β-H)、4.65 (2H, ABq, J=7
Hz, ΔAB=11Hz 、 1α-O-CH2-O-)、4.66 (2H,s,3β-O-C
H-O-)、5.52 (1H, m,6-H)、および 9.61 (1H, d, J=3H
z,-CHO) 、元素分析C26 H 42O5として計算値:C, 71:85;
H, 9.74. 測定結果:C,71.71; H, 9.68。
【0019】参考例61α,3β−ジメトキシメトキシコラ−5,23−ジエ
ン−22−オール(5) THF(3ml)中のマグネシウム(70mg、2.9
2ミリモル)へ臭化ビニルのTHF(0.42ml、
2.98ミリモル)50%溶液を添加した。その結果の
グリニャール試薬へTHF(6ml)中のアルデヒド
)(595mg、1.37ミリモル)を室温におい
て添加した。その混合物を室温で1時間撹拌した。通常
仕上げ(エーテル)により粗生成物を得て、それをシリ
カゲル(30g)のカラムにかけた。ヘキサン−酢酸エ
チル(3:1)を用いる溶離によりアリリックアルコー
ル()(595mg、94%)を無定形の固体として
得た。 1 H-NMR δ:0.70(3H, s,18-H3)、1.02(3H, s, 19-H
3 )、3.35(3H, s, -O-CH3)、3.38(3H, s,-O-CH3)、3.6
9(1H, m, 1β-H)、4.20(1H, m, 22-H)、4.64(2H,AB
q,J=7Hz,ΔAB=11Hz 1α-O-CH2-O-)、4.65( 2H, s, 3β
-O-CH2-O-)、5.52(1H,m, 6-H)、4.90-6.0(3H, m, 23-H
および24-H2)。
【0020】参考例7(22E)−1α,3β−ジメトキシメトキシ−27−
ノルコレスター5,22−ジエン−26−オイック酸エ
チルエステル(6) アリリックアルコール()(550mg/1.28ミ
リモル)のオルト酢酸トリエチル(10ml、5.46
ミリモル)、プロピオン酸(4滴)、およびキシレン
(8ml)の溶液をアルゴン気下で2時間還流処理し
た。減圧下での溶媒除去により残留物を得て、これをシ
リカゲル(30g)のカラムにかけた。ヘキサン−酢酸
エチル(4:1)を用いる溶離によりエステル(
(630mg,93%)を油として得た。1H-NMRδ: 0.
68(3H,s,18-H3)、0.97(3H, d, J=6Hz, 21-H3)、1.03(3
H, s, 19-H3)、1.24(3H, t, J=7Hz -CO2CH2CH 3) 、3.35
(3H, s,-O-CH3 )、3.39 (3H, s,-O-CH3)、3.70 (1H,
m, 1β-H) 、4.11 (2H, q ,J=7Hz, -CO2CH 2CH3) 、4.6
4 (2H, ABq, J=7Hz, ΔAB=11Hz, 1α-O-CH2 -O-)、4.6
5(2H, s, 3β-O-CH2-O-) 5.29 (2H, m, 22-H および23-
H)、5.52 (1H, m, 6-H)。 もし必要なら、22E立体異性体、化合物()はヨウ
素処理により容易に22Z立体異性体に変換することが
できる。すなわち、エーテル中の化合物()を(
の量に対し触媒量のヨウ素(2%)を用い拡散日光下で
1時間処理するトランス形からシス形への異性化反応の
生成物をHPLC(ゾルバックス−シルカラム4.6×
25cm 6%2−プロパノール/ヘキサン)により精
製すれば22Z立体異性体が得られる。
【0021】参考例8(22E)−1α,3β−ジメトキシメトキシ−24−
ホモ−コレスター5,22−ジエン−25−オ−ル
(7) エステル()(605mg、1.14ミリモル)のT
HF(6ml)溶液へ臭化メチルマグネシウムのTHF
(4. 5ml、4.5ミリモル)1M溶液を室温におい
て添加した。混合物は室温で1時間撹拌した。通常の仕
上げにより粗生成物を得て、それをシリカゲル(30
g)のカラムにかけた。ヘキサン−酢酸エチル(3:
1)を用いる溶離によりアルコール()(548g、
93%)を油として得た。 1H-NMR δ:0.68(3H, s, 18-
H3) 、0.97(3H, d, J=6Hz, 21-H3)、1.01(3H, s, 19-H
3)、1.21(6H, s, 26-H3 および27-H3)、 3.33(3H, s, -
O-CH3)、3.38(3H, s, -O-CH3)、3.70(1H,m, 1β-H)、
4.64(2H, ABq, J=7Hz, ΔAB=11Hz, 1α-O-CH2-O-)、4.6
5 (2H, s, 3β-O-CH2-O-)、5.29(2H, m, 22-Hおよび23-
H)および5.50(1H, m, 6-H)。
【0022】参考例9(22E)−24−ホモコレスター5,22−ジエン−
1α,3β,25−トリオール(8) ジメトキシメチルエーテル()(540mg、1.0
4ミリモル)のTHF(15ml)溶液を6MHCl
(3ml)で50℃において2.5時間処理した。通常
の仕上げ(酢酸エチル)により粗生成物を得て、それを
シリカゲル(20g)のカラムにかけた。ヘキサン−酢
酸エチル(1:1)を用いる溶離により、トリオール
)(428mg、95%)を結晶として得た。融点
164−166℃(ヘキサン−酢酸エチル)1 H -NMR
δ:0.68(3H,s, 18-H3) 0.95(3H,s,J=6Hz,21-H3) 、1.00
(3H,s,19-H3)、1.20(6H,s,26-H3 および27-H3)、3.80(1
H,m,1 β-H)、3.92(1H,m,3 α-H)、5.30(2H, m, 22-H
および23-H)、および5.53(1H, m, 6-H)。
【0023】参考例10(22E)−1α,3β−ジアセトキシ−25−ヒドロ
キシ−24−ホモコレスタ−5, 22−ジエン(9) トリオール()(395mg、0.919ミリモル)
のピリジン(2ml)溶液を無水酢酸を用い室温で16
時間処理した。通常の仕上げ(酢酸エチル)により粗生
成物を得て、それをシリカゲル(20g)カラムにかけ
た。ヘキサン−酢酸エチル(2:1)を用いる溶離によ
りジアセテート()(361mg、77%)を油とし
て得た。 1H-NMR δ:0.67(3H,s,18-H3) 、0.97(3H,d,J=
6Hz,21-H3 ) 、1.07(3H,s,19-H3 )、1.21(6H,s,26-H
3 および27-H3),2.01(3H, s, アセチル)、2.04(3H,
s, アセチル)、4.98 (1H, m, 3α-H)、5.05 (1H, m,
1β-H)、5.31(2H, m, 22-Hおよび23-H) および5.52(1
H,m,6-H)。
【0024】実施例1(22E)−1α,3β−ジアセトキシ−25−ヒドロ
キシ−24−ホモコレスター5,7,22−トリエン
(10) 四塩化炭素(3ml)中の5−エン−()(51m
g、0.0992ミリモル)とN−ブロモスクシンイミ
ド(21mg、0.118ミリモル)の混合溶液をアル
ゴン気下で20分間還流処理した。その混合物を0℃ま
で冷却した後、沈殿物をろ別した。ろ液は40℃以下で
残留物が得られるまで濃縮した。それをTHF(5m
l)中で触媒量の臭化テトラ−n−ブチルアンモニウム
を用い室温で50分間処理した。次にその混合物をフッ
化テトラ−n−ブチルアンモニウムのTHF(3.5m
l、3.5ミリモル)の溶液を用い室温で30分間処理
した。通常の仕上げ(酢酸エチル)により粗生成物を得
て、それを分取薄層クロマトグラフィー(ヘキサン−酢
酸エチル、4:1 5回展開)にかけた。Rf値0.4
8のバンド部分をかき取り、酢酸エチルを用い溶離させ
た。溶媒の除去により5,7−ジエン(10)(12.
5mg、24%)を得た。 UVλmax EtOH :293、282および271。
【0025】参考例111α,25−ジヒドロキシ−22E−デヒドロ−24−
ホモビタミンD3 (11) 5,7−ジエン(10)(7.3mg、0.0143ミ
リモル)のベンゼン(90ml)、エタノール(40m
l)溶液へ0℃においてアルゴン気下でビコールフィル
ターを通した中圧水銀ランプ光を5分間照射した。減圧
下で溶媒を除去して粗生成物を得て、それを分取薄層ク
ロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル、4:1 5
回展開)にかけた。Rf値0.38のバンド部分をかき
取り、酢酸エチルを用い溶離させた。溶媒除去によりビ
タミンD3 ジアセテート(1.8mg、25%)を得
た。Rf値0.43のバンド部分をかき取り、酢酸エチ
ルを用い溶離させた。溶媒除去により5,7−ジエン
10)(2.1mg、29%)を回収した。ビタミン
3 ジアセテート(1.8mg、2.15マイクロモ
ル)のTHF(4ml)溶液を5%KOH/MeOH
(1ml)により室温で20分間処理した。通常の仕上
げ(酢酸エチル)により粗生成物を得て、それを分取薄
層クロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル、1:
2,3回展開)にかけた。Rf値0.43のバンドをか
き取り、酢酸エチルを用い溶離させた。溶媒の除去によ
りビタミンD3 類似体(11)(1.4mg、90%)
を得た。製品の純度は高性能液体クロマトグラフィー
(島津LC−3A、カラム、ゾルバックスZIL正常
相、内径4.6mm×1.5cm、溶媒、MeOH−C
2 Cl2 、1:49、流速3ml/min、保持時間
11.5分)により100%であることを確認した。ビ
タミンD3 類似体(11)のスペクトルデータは次のと
おりであった。 UVλmax EtOH :265nm、λmin EtOH :228nm、MS m/z:
428(M+)、410 、392(ベースピーク)、374 、287 、26
9 、251 、152 、134 、123 、 59、1H-NMR (360MHz)δ:
0.55(3H, s, 18-H3 )、1.02 (3H,d,J=6.6 Hz,21-H
3 )、1.22(6H,s,26-H3 および27-H3 )、2.32(1H,dd,J
=13.2 および 6.7 Hz )、2.60(1H,dd,J=13.0および3.0
Hz)、2.83(1H,dd,J=12.0 および3.0Hz)、4.23(1H, m, W
1/2 ) = 18.4Hz, 3α-H)、4.43(1H, m, W1/2 = 16.9H
z, 1β-H)、5.00 (1H, bs, W1/2=3.2Hz、19-H)、5.30
(1H, dd, J=15.0および 7.1Hz, 22-Hまたは 23-H)、5.
33 (1H,bs, W1/2=3.2Hz, 19-H) 、5.37 (1H, dd, J=15.
0および 5.8Hz, 22-Hまたは 23-H)、6.01(1H, d, J=11.
0Hz, 7-H)、6.32(1H, d, J=11.0Hz, 6-H )。
【0026】参考例121α,3β−ジアセトキシ−24−ホモコレストー5−
エン−25−オール(12) 酢酸エチル(2ml)中の5,22−ジエン()(4
0mg、0.0778ミリモル)と10%Pd−C(4
mg)の混合物を室温において水素気下で3時間撹拌し
た。Pd触媒をろ別し、ろ液を残留物が得られるまで濃
縮し、それをシリカゲル(5g)のカラムにかけた。ヘ
キサン−酢酸エチル(4:1)を用いる溶離により5−
エン(12)(37mg、92%)を油として得た。1 H-NMR δ:0.66(3H, s,18-H3)、1.08(3H,s,19-H3)、1.2
0(6H, s, 26-H3 および27-H3)、2.02(3H,s,アセチ
ル)、2.05(3H,s,アセチル)、4.97(1H, m,3α-H)、5.
07(1H, m,1β-H)、5.53(1H,m,6-H)。 実施例21α,3β−ジアセトキシ−24−ホモコレスター5,
7−ジエン−25−オール(13) 5−エン(12)(19mg、0.037ミリモル)を
10)で述べたのと同様にして5,7−ジエン(
)(5.8mg、31%)に変換した。UVλmax
EtOH :293 、282 、271 nm
【0027】参考例131α,25−ジヒドロキシ−24−ホモビタミンD3
(14) 5,7−ジエン(13)(5.8mg、0.0113ミ
リモル)を(11)で述べたのと同様にしてビタミンD
3 類似体(14)(890μg、19%)に変換した。
上述のHPLC条件下における(14)の保持時間は1
1.0分であった。 UVλmax EtOH :265 nm、λmin EtOH :228 nm。 MS m/z 430(M+)、412 、394(ベースピーク) 、376 、
287 、269 、251 、152、134 、59。 もし所望ならば、化合物(11)及び(14)は適当な
溶媒、例えば当業者に周知のヘキサン、エーテル類、ア
ルコール類、またはそれらの混合物を用いる結晶化によ
る結晶形として容易に得ることができる。
【0028】生物学的活性1α,25−(OH)2 −24−ホモ−D3 化合物のカ
ルシウム流動化活性度 骨のカルシウム流動化活性度は投与した化合物に対応す
る血清のカルシウム含有量の増加を測定することにより
評価した。雄の乳離れしたラット(ホルツマン社、ウィ
スコンシン州マジソン)に低カルシウムビタミンD欠乏
飼料(スダら、ジャーナル・オブ・ニュートリエント、
100、1049−1050、1970)および水を随
意に3週間投与した。その後ラットはそれぞれ5〜6匹
からなる3つの群に分け、95%エタノール0.05m
lに溶解した1,25−(OH)23 または試験化合物
を与えた。コントロールとした群のラットには同様に
0.05mlエタノールビヒクルを与えた。投与後18
時間たってからラットを殺し、その血液を集め、遠心分
離により血清を得た。原子吸光分光計403型(パーキ
ンエルマー社、コネチカット州ノルウォーク)により
0.1%塩化ランタンの存在下の血清のカルシウム濃度
を測定した。得られた結果を表1に示す。
【0029】
【表1】
【0030】上記表1のデータから、ビタミンD欠乏動
物のビタミンD応答系において、化合物(11)及び
14)は、22−デヒドロ誘導体(11)の場合投与
量は非常に高いけれども、ビタミンの循環ホルモン形で
ある1α,25−ヒドロキシビタミンD3 と同様の活性
を示すと結論づけることができる。化合物(11)及び
14)は無菌非経口溶液として注射または静脈注射
に、または経口投与形として消化器管に、または坐薬ま
たは経皮薬として容易に投与することができる。1日あ
たりの投与量は維持投与量として約0.1μgから約
0.5μgが適当であるビタミンD様の活性特性に対応
する生理学上のカルシウム平衡を得るには約0.1μg
から約2.5μgが有効である。化合物の投与形態はこ
の技術分野で周知の無毒性で医薬的に許容される担体と
組合わせて調製することができる。そのような担体とし
ては固体でも液体でもよく、例えばコーンスターチ、乳
糖、しょ糖、落花生油、ごま油および水などがある。化
合物の投与形として固体の担体を使用する場合は錠剤、
カプセル、粉体またはドロップとすることができよう。
液体の担体を使用する場合は軟質ゼラチンカプセル、シ
ロップまたは懸濁液、乳液または溶液を投与形とするこ
とができる。また、投与形には保恒剤、安定剤、湿潤剤
または乳化剤、溶解促進剤などの佐剤を含有することが
できる。また、その他の治療上有効な物質を含有するこ
とができる。投与量範囲は受容者に投与すべき特定の量
として決められるけれども処置すべきそれぞれの病状、
想定される結果、受容者の肉体サイズおよびそれら医薬
品の治療用途において当業者に周知のその他の因子に依
存すると理解すべきである。
【0031】
【発明の効果】本発明の化合物1α,3β,25−トリ
ヒドロキシ−24−ホモコレスタ−5,7−ジエン類似
体は、優れたビタミンD様活性を示す化合物すなわち1
α,25−ジヒドロキシ−22E(又はZ)−デヒドロ
−24−ホモビタミンD3 及び1α,25−ジヒドロキ
シ−24−ホモビタミンD3 の合成に用いられる前駆体
として好適である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 池川 信夫 日本国東京都武蔵野市吉祥寺東町2−21− 5 (72)発明者 田中 洋子 アメリカ合衆国 12054 ニューヨーク, デルマー, パックスウッド ロード 72

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式を有する化合物。 【化1】 (式中、Rは炭素原子1〜約4個を有するアシル基およ
    びベンゾイル基からなる群から選ばれ、R4 およびR5
    は水素原子を表わすかあるいは互いに結合して炭素と炭
    素の二重結合を形成する。)
JP4150045A 1984-10-04 1992-05-19 1α,3β,25−トリヒドロキシ−24−ホモコレスタ−5,7−ジエン類似体 Expired - Lifetime JPH0689022B2 (ja)

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