JPH1072487A - ステロール化合物 - Google Patents

ステロール化合物

Info

Publication number
JPH1072487A
JPH1072487A JP8232412A JP23241296A JPH1072487A JP H1072487 A JPH1072487 A JP H1072487A JP 8232412 A JP8232412 A JP 8232412A JP 23241296 A JP23241296 A JP 23241296A JP H1072487 A JPH1072487 A JP H1072487A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
compound
diethyl ether
added
dissolved
solvent
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8232412A
Other languages
English (en)
Inventor
Taiji Yamada
泰司 山田
Hisaya Wada
久弥 和田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Taisho Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Taisho Pharmaceutical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Taisho Pharmaceutical Co Ltd filed Critical Taisho Pharmaceutical Co Ltd
Priority to JP8232412A priority Critical patent/JPH1072487A/ja
Publication of JPH1072487A publication Critical patent/JPH1072487A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/55Design of synthesis routes, e.g. reducing the use of auxiliary or protecting groups

Landscapes

  • Steroid Compounds (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 有機合成化学的手法により効率良く且つ立体
選択的に合成できる抗腫瘍作用を有する新規ステロール
化合物を提供すること。 【構成】 式 【化6】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、抗腫瘍作用を有し、医
薬として有用なステロール化合物に関する。
【0002】
【従来の技術】本化合物と類似の構造を有する化合物と
しては、特開平5−4998号公報に記載のXestospong
ia属海綿から単離された化合物(以下、化合物Aと称す
る)が知られている。化合物Aは優れた抗腫瘍作用を有
しており新規抗癌剤として期待されているが、天然物か
らの生産物質であることからその供給が問題である。化
合物AはステロイドA/B環がトランス配置であり、A
/B環がシス配置である化合物は天然からは単離されて
おらず、未だ報告されていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、有機合成化
学的手法により合成できる抗腫瘍作用を有する新規ステ
ロール化合物を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、容易に入
手できるデオキシコール酸を原料とし、ステロイドA/
B環がシス配置である本発明の新規ステロール化合物の
合成に成功した。そして、本発明化合物が化合物Aと同
等の抗腫瘍効果を示すことを見いだし、本発明を完成さ
せた。
【0005】以下、本発明を説明する。
【0006】本発明は、式
【0007】
【化2】
【0008】で表されるステロール化合物である。
【0009】本発明化合物は、デオキシコール酸から誘
導される、文献(J.Am.Chem.Soc.,第60巻, 第1493頁, 1
938年)記載のステロイド誘導体3α,12α−ジアセト
キシ−5β−プレグナン−20−オン(1)を出発原料
として用い、下記の図1〜図3に示す製法にしたがって
合成することができる。以下に本発明化合物の製造法を
概説する。
【0010】
【化3】
【0011】
【化4】
【0012】
【化5】
【0013】化合物(1)をベンゼン又はトルエンに溶
解し、パラトルエンスルホン酸などの酸触媒存在下、デ
ィーン−スタークトラップなどの脱水装置を用いてエチ
レングリコールと反応させ、20位ケタール体(2)を
得る。化合物(2)をメタノールなどのアルコール中、
炭酸カリウムなどの塩基と反応させ、3位ヒドロキシ体
(3)を得る。化合物(3)を1,2−ジクロロエタン
又は塩化メチレン中、N,N−ジイソプロピルエチルア
ミンなどの塩基存在下、クロロメチルメチルエーテルと
反応させて3位メトキシメトキシ体(4)を得る。次に
化合物(4)をジエチルエーテル又はテトラヒドロフラ
ン中、水素化リチウムアルミニウムなどの還元剤にて反
応させて12位ヒドロキシ体(5)を得る。化合物
(5)を1,2−ジクロロエタン又は塩化メチレン中、
モレキュラーシーブス4Aの存在下、ピリジニウムクロ
ロクロマート又はピリジニウムジクロマート等の酸化剤
と反応させて12位ケトン体(6)を得る。引き続き、
化合物(6)をテトラヒドロフラン又はジエチルエーテ
ル中、リチウム トリ−sec−ブチルボロヒドリド
(商品名L−セレクトリド)などの還元剤にて反応さ
せ、12位β−ヒドロキシ体(7)を選択的に得る。化
合物(7)を80%酢酸水溶液などの酸にて処理し、得
られた粗生成物を1,2−ジクロロエタン又は塩化メチ
レン中、N,N−ジイソプロピルエチルアミンなどの塩
基存在下、クロロメチルメチルエーテルと反応させ、2
0位ケトン体(8)を得る。
【0014】次に、特開平7−242577号公報に記
載の化合物(9)をテトラヒドロフラン中、ナフタレン
と金属リチウムから調製したリチウムナフタレニドにて
処理した後、化合物(8)と反応させる。得られた粗生
成物をメタノールなどのアルコールに溶解し、塩酸など
の酸を触媒量加えて反応させ、20,22−(E)−オ
レフィン体(10)及び20,22−(Z)−オレフィ
ン体(11)を得る。化合物(10)をピリジンなどの
溶媒に溶解し、4−ジメチルアミノピリジンなどの塩基
存在下、無水酢酸と反応させる。得られた粗生成物をメ
タノールなどのアルコールに溶解し、炭酸カリウムなど
の塩基と反応させて12−アセトキシ−3−ヒドロキシ
−20,22−(E)−オレフィン体(12)を得る。
化合物(12)を塩化メチレン又は1,2−ジクロロエ
タンに溶解し、モレキュラーシーブス4A存在下、ピリ
ジニウムクロロクロマート又はピリジニウムジクロマー
トなどの酸化剤にて処理して3位ケトン体(13)を得
る。化合物(13)をメタノール中、パラトルエンスル
ホン酸などの酸存在下、オルトぎ酸メチルと反応させ、
3位ジメチルケタール体(14)を得る。化合物(1
4)をテトラヒドロフラン又はジエチルエーテルに溶解
し、水素化リチウムアルミニウムなどの還元剤と反応さ
せて12位ヒドロキシ体(15)を得る。化合物(1
5)をベンゼン又は塩化メチレンに溶解し、触媒量の酸
化バナジウムアセチルアセトナートの存在下、tert−ブ
チルヒドロペルオキシドと反応させて20,22−β−
エポキシ体(16)及び20,22−α−エポキシ体
(17)を得る。ジイソプロピルアミンと臭化メチルマ
グネシウムのテトラヒドロフラン溶液から調製した臭化
マグネシウムジイソプロピルアミドを化合物(16)に
反応させ、アリルアルコール体(18)を得る。化合物
(18)を塩化メチレンなどの溶媒に溶解し、リン酸水
素2ナトリウムの存在下、メタクロロ過安息香酸と反応
させる。引き続き、得られた粗生成物を80%酢酸水溶
液などの酸にて処理することにより、本発明のステロー
ル化合物を得ることができる。
【0015】本発明のステロール化合物を医薬品として
用いる場合、これを医薬組成物に通常使用される担体
(例えばタルク、アラビアゴム、ラクトース、ステアリ
ン酸マグネシウム、トウモロコシデンプン等)と混合
し、経口又は非経口投与の製剤とする。その投与剤形と
しては、錠剤、顆粒剤、散剤、カプセル剤、シロップ
剤、懸濁剤、注射剤が挙げられ、患者の症状、年齢及び
治療の目的に応じて適宜選択することができる。その投
与量は、成人を治療する場合で1〜500mgであり、
これを1日2〜3回に分けて投与する。この投与量は、
患者の年齢、体重及び症状によって適宜増減することが
できる。
【0016】
【発明の効果】本発明により、ステロイドA/B環トラ
ンス配置を有する海綿由来の化合物Aとは異なるステロ
イドA/B環シス配置を有する新規ステロール化合物
が、有機合成化学的方法により提供された。本発明の新
規ステロール化合物は、化合物Aに匹敵する腫瘍細胞に
対する増殖阻害作用を有しており、かつ有機合成化学的
方法により容易に供給できることから、抗腫瘍作用を有
する医薬として有用である。
【0017】
【実施例】以下、実施例及び試験例を挙げて本発明をさ
らに詳細に説明する。なお、実施例に記載する化合物番
号は図1〜図3に示した化合物番号と対応している。
【0018】実施例 1)化合物(2)の合成 化合物(1)300mgをベンゼン7mlに溶解し、エ
チレングリコール0.2ml及びパラトルエンスルホン
酸約0.1mgを加え、生成する水を除去しながら2時
間還流した後、無水ピリジン0.1mlを加えて減圧下
溶媒を留去した。得られた粗生成物をシリカゲルカラム
クロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=3:1に
て溶出)にて精製し、無色粘性物質の化合物(2)を3
05mg得た。
【0019】 [α]D 25:+101.9°(c=0.63,CHCl3) IR(neat)νcm-1:2949,1737,12451 H−NMR(300MHz,CDCl3)δppm:0.
77(3H,s),0.86(3H,s),1.15(3H,s),1.98(3H,s),2.04(3H,
s),2.26(1H,br t,J=9.6Hz),3.84(4H,m),4.65(1H,m),5.0
4(1H,br s)。
【0020】2)化合物(3)の合成 化合物(2)300mgをメタノール6.5mlに溶解
し、無水炭酸カリウム90mgを加えて室温にて3時間
撹拌した。溶媒を減圧下留去した後、残渣をジエチルエ
ーテルに懸濁してシリカゲルを用いてろ過し、溶媒を減
圧下留去して無色アモルファスの化合物(3)を230
mg得た。
【0021】 [α]D 28:+88.1°(c=0.29,CHCl3) IR(KBr)νcm-1:3483,2931,1708,12751 H−NMR(300MHz,CDCl3)δppm:0.
81(3H,s),0.89(3H,s),1.19(3H,s),2.07(3H,s),2.29(1H,
br t,J=9.6Hz),3.61(1H,m),3.87(4H,m),5.08(1H,br
s)。
【0022】3)化合物(4)の合成 化合物(3)230mgを1,2−ジクロロエタン5m
lに溶解し、N,N−ジイソプロピルエチルアミン0.3
ml及びクロロメチルメチルエーテル0.06mlを加
えて室温にて3時間撹拌した。反応溶液をジエチルエー
テル40mlにて希釈した後、水及び飽和食塩水にて順
次洗浄し、無水硫酸マグネシウムにて乾燥後、減圧下溶
媒を留去した。得られた残渣をジエチルエーテルに懸濁
してシリカゲルを用いてろ過し、溶媒を減圧下留去して
無色粘性物質の化合物(4)を244mg得た。
【0023】 [α]D 27:+74.7°(c=1.03,CHCl3) IR(neat)νcm-1:2937,1783,12461 H−NMR(300MHz,CDCl3)δppm:0.
79(3H,s),0.87(3H,s),1.17(3H,s),2.04(3H,s),2.27(1H,
br t,J=9.8Hz),3.33(3H,s),3.40(1H,m),3.85(4H,m),4.6
5(2H,s),5.05(1H,br s)。
【0024】4)化合物(5)の合成 化合物(4)244mgをジエチルエーテル5mlに溶
解し、水素化リチウムアルミニウム20mgを注意深く
加え、0℃にて1時間撹拌した。反応溶液をジエチルエ
ーテル15mlにて希釈した後、激しく撹拌しながら飽
和食塩水0.5mlを注意深く滴下し、そのまま室温に
て激しく撹拌した。有機層と生じたゲル状沈殿を傾斜法
にて分離し、得られた有機層とゲル状沈殿をジエチルエ
ーテルにて洗浄した洗液を合わせて無水硫酸マグネシウ
ムにて乾燥後、減圧下溶媒を留去した。得られた粗生成
物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジエチルエ
ーテルにて溶出)にて精製し、無色アモルファスの化合
物(5)を221mg得た。
【0025】 [α]D 28:+50.8°(c=0.98,CHCl3) IR(KBr)νcm-1:3527,29441 H−NMR(300MHz,CDCl3)δppm:0.
74(3H,s),0.87(3H,s),1.23(3H,s),2.21(1H,br t,J=11.0
Hz),3.32(3H,s),3.48(1H,m),3.86(1H,m),3.92(4H,m),4.
64(2H,s)。
【0026】5)化合物(6)の合成 化合物(5)221mgを1,2−ジクロロエタン5m
lに溶解し、モレキュラーシブス4A170mg及びピ
リジニウムクロロクロマート170mgを加え、室温に
て4時間撹拌した。反応溶液をジエチルエーテル15m
lにて希釈し、シリカゲルを用いてろ過後、減圧下溶媒
を留去して無色アモルファスの化合物(6)を220m
g得た。
【0027】 [α]D 28:+104.3°(c=0.75,CHCl3) IR(KBr)νcm-1:2937,17071 H−NMR(300MHz,CDCl3)δppm:0.
98(3H,s),1.08(3H,s),1.28(3H,s),2.01(1H,m),2.47(1H,
br t,J=12.6Hz),2.72(1H,br t,J=9.7Hz),3.33(3H,s),3.
48(1H,m),3.81(1H,m),3.83(1H,m),3.95(4H,m),4.64(2H,
br s)。
【0028】6)化合物(7)の合成 化合物(6)12gをアルゴン気流下、テトラヒドロフ
ラン300mlに溶解し、0℃にてL−セレクトリドの
1.0Mテトラヒドロフラン溶液42mlを滴下し、2
時間撹拌した。反応溶液をジエチルエーテル500ml
にて希釈した後、激しく撹拌しながら飽和塩化アンモニ
ウム水溶液50mlを加え、そのまま室温にて激しく撹
拌した。有機層を水及び飽和食塩水にて順次洗浄後、無
水硫酸マグネシウムにて乾燥し、減圧下溶媒を留去し
た。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィー(ヘキサン:酢酸エチル=2:3にて溶出)にて
精製し、無色粉末の化合物(7)を9.3g得た。
【0029】mp:117−118℃ [α]D 28:+36.4°(c=0.97,CHCl3) IR(KBr)νcm-1:3405,29331 H−NMR(300MHz,CDCl3)δppm:0.
75(3H,s),0.93(3H,s),1.31(3H,s),3.33(1H,dd,J=4.6 an
d 10.9Hz),3.37(3H,s),3.52(1H,m),3.98(2H,m),4.04(2
H,m),4.68(2H,br s)。
【0030】7)化合物(8)の合成 化合物(7)9gを80%酢酸水溶液100mlに溶解
し、室温にて3時間撹拌した。反応溶液をジエチルエー
テル50mlにて希釈した後、水及び飽和食塩水にて順
次洗浄して無水硫酸マグネシウムにて乾燥し、減圧下溶
媒を留去した。得られた粗生成物は、それ以上精製せず
に次の反応に用いた。得られた粗生成物を1,2−ジク
ロロエタン100mlに溶解し、N,N−ジイソプロピ
ルエチルアミン10.7ml及びクロロメチルメチルエ
ーテル3.1mlを加えて室温にて3時間撹拌した。反
応溶液をジエチルエーテル200mlにて希釈した後、
水及び飽和食塩水にて順次洗浄して無水硫酸マグネシウ
ムにて乾燥し、減圧下溶媒を留去した。得られた粗生成
物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:
ジエチルエーテル=1:1にて溶出)にて精製し、無色
粘性物質の化合物(8)を7.26g得た。
【0031】 [α]D 24:+108.3°(c=1.3,CHCl3) IR(KBr)νcm-1:2937,16981 H−NMR(400MHz,CDCl3)δppm:0.
73(3H,s),0.93(3H,s),2.00(1H,m),2.21(3H,s),2.69(1H,
br t,J=9.0Hz),3.34(3H,s),3.37(3H,s),3.39(1H,m),3.5
3(1H,m),4.68(4H,m)。
【0032】8)化合物(10)及び化合物(11)の
合成 ナフタレン1.5g及び金属リチウム80mgにアルゴ
ン気流下、テトラヒドロフラン20mlを加え、室温に
て均一に溶解するまで撹拌した。反応溶液を−78℃に
冷却後、化合物(9)1.1gを滴下して15分間撹拌
した後、化合物(8)1.54gのテトラヒドロフラン
25ml溶液を滴下し、−78℃にて30分間撹拌し
た。反応溶液を室温まで昇温した後、ジエチルエーテル
40mlにて希釈して飽和塩化アンモニウム水溶液、水
及び飽和食塩水にて順次洗浄後、無水硫酸マグネシウム
にて乾燥して減圧下溶媒を留去した。得られた粗生成物
は、それ以上精製せずに次の反応に用いた。得られた粗
生成物をメタノール35mlに溶解し、濃塩酸0.17
mlを加えて一晩還流させた。反応溶液にピリジン1m
lを加え、溶媒を減圧下濃縮して得られた粗生成物をシ
リカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサ
ン:酢酸エチル=3:2にて溶出)にて精製し、無色ア
モルファスの化合物(10)を1.06g及び無色アモ
ルファスの化合物(11)を0.14g得た。
【0033】化合物(10) [α]D 28:−34.1°(c=0.1,CHCl3) IR(KBr)νcm-1:3393,29371 H−NMR(300MHz,CDCl3)δppm:0.
11(1H,m),0.16(2H,m),0.48(1H,m),0.74(3H,s),0.92(3H,
d,J=7.7Hz),0.93(3H,s),0.98(3H,d,J=5.9Hz),1.69(3H,b
r s),2.02(1H,m),2.14(1H,m),2.31(1H,br t,J=10.0Hz),
3.62(2H,m),5.55(1H,br t,J=7.2Hz)。 化合物(11) [α]D 28:−34.1°(c=0.1,CHCl3) IR(KBr)νcm-1:3393,29371 H−NMR(300MHz,CDCl3)δppm:0.
13(1H,m),0.21(2H,m),0.51(1H,m),0.77(3H,s),0.89(3H,
d,J=6.6Hz),0.94(3H,s),1.01(3H,d,J=6.0Hz),1.79(3H,b
r s),2.11(1H,m),2.32(1H,m),2.76(1H,br dd,J=8.9 and
10.6Hz),3.64(2H,m),5.41(1H,m)。
【0034】9)化合物(12)の合成 化合物(10)1.0gを無水ピリジン2.5mlに溶解
し、無水酢酸0.66ml及び4−ジメチルアミノピリ
ジン14mgを加えて室温にて一晩撹拌した。反応溶液
を減圧下濃縮した後、得られた残渣をシリカゲルカラム
クロマトグラフィー(ヘキサン:ジエチルエーテル=
1:1にて溶出)に付し、粗生成物1.27gを得た。
得られた粗生成物は、それ以上精製せずに次の反応に用
いた。
【0035】得られた粗生成物をメタノール25mlに
溶解し、無水炭酸カリウム320mgを加えて室温にて
3時間撹拌した。溶媒を減圧下留去した後、残渣をジエ
チルエーテルに懸濁し、シリカゲルを用いてろ過して減
圧下溶媒を留去した。得られた粗生成物をシリカゲルフ
ラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:ジエチ
ルエーテル=1:2にて溶出)にて精製し、無色アモル
ファスの化合物(12)を1.09g得た。
【0036】 [α]D 24:+4.2°(c=0.2,CHCl3) IR(KBr)νcm-1:3417,2933,1733,12461 H−NMR(300MHz,CDCl3)δppm:0.
08(1H,m),0.16(2H,m),0.48(1H,m),0.77(3H,s),0.90(3H,
d,J=6.6Hz),0.92(3H,s),0.98(3H,d,J=6.0Hz),1.57(3H,b
r s),1.92(3H,s),2.14(2H,m),3.60(1H,m),4.66(1H,dd,J
=4.9 and 11.2Hz),5.26(1H,br t,J=7.6Hz)。
【0037】10)化合物(13)の合成 化合物(12)178mgを塩化メチレン3.8mlに
溶解し、モレキュラーシーブス4A122mg及びピリ
ジニウムクロロクロマート122mgを加えて室温にて
2時間撹拌した。反応溶液をジエチルエーテル50ml
にて希釈し、シリカゲルを用いてろ過後、減圧下溶媒を
留去して無色アモルファスの化合物(13)を175m
g得た。
【0038】 [α]D 24:+2.2°(c=0.2,CHCl3) IR(KBr)νcm-1:2953,1727,12481 H−NMR(300MHz,CDCl3)δppm:0.
07(1H,m),0.16(2H,m),0.47(1H,m),0.81(3H,s),0.89(3H,
d,J=6.6Hz),0.97(3H,d,J=5.9Hz),1.02(3H,s),1.58(3H,b
r s),1.92(3H,s),2.15(2H,m),2.37(1H,dt,J=5.4 and 1
4.5Hz),4.63(1H,t,J=14.5Hz),4.75(1H,dd,J=4.9 and 1
1.2Hz),5.27(1H,br t,J=7.1Hz)。
【0039】11)化合物(14)の合成 化合物(13)165mgをメタノール1mlに溶解
し、オルトぎ酸メチル0.08ml及びパラトルエンス
ルホン酸3.5mgを加えて室温にて一晩撹拌した。反
応溶液に無水ピリジン0.1mlを加え、減圧下溶媒を
留去して得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマト
グラフィー(ヘキサン:ジエチルエーテル=1:1にて
溶出)にて精製し、無色アモルファスの化合物(14)
を179mg得た。
【0040】 [α]D 25:+5.4°(c=0.2,CHCl3) IR(CHCl3)νcm-1:2953,1720,12571 H−NMR(300MHz,CDCl3)δppm:0.
07(1H,m),0.16(2H,m),0.47(1H,m),0.77(3H,s),0.89(3H,
d,J=6.6Hz),0.94(3H,s),0.98(3H,d,J=6.0Hz),1.57(3H,b
r s),1.91(3H,s),2.15(2H,m),3.12(3H,s),3.19(3H,s),
4.69(1H,dd,J=4.7 and 10.8Hz),5.26(1H,br t,J=7.1H
z)。
【0041】12)化合物(15)の合成 化合物(14)170mgをテトラヒドロフラン3ml
に溶解し、水素化リチウムアルミニウム100mgを加
えて0℃にて30分間撹拌した。反応溶液をジエチルエ
ーテル50mlにて希釈した後、激しく撹拌しながら飽
和食塩水1.5mlを注意深く滴下し、そのまま室温に
て激しく撹拌した。有機層と生じたゲル状沈殿を傾斜法
にて分離し、有機層と沈殿をジエチルエーテルにて洗浄
した洗液を合わせ、減圧下溶媒を留去した。得られた粗
生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサ
ン:ジエチルエーテル=1:1にて溶出)にて精製し、
無色アモルファスの化合物(15)を156mg得た。
【0042】 [α]D 25:+35.0°(c=0.2,CHCl3) IR(CHCl3)νcm-1:3537,29451 H−NMR(300MHz,CDCl3)δppm:0.
10(1H,m),0.18(2H,m),0.48(1H,m),0.74(3H,s),0.91(3H,
d,J=6.7Hz),0.95(3H,s),0.99(3H,d,J=5.9Hz),1.69(3H,b
r s),2.02(1H,m),2.14(1H,m),2.30(1H,br t,J=9.8Hz),
3.13(3H,s),3.20(3H,s),3.61(1H,dd,J=4.1 and 10.4H
z),5.55(1H,br t,J=7.3Hz)。
【0043】13)化合物(16)及び化合物(17)
の合成 化合物(15)150mgをアルゴン雰囲気下ベンゼン
3mlに溶解し、酸化バナジウムアセチルアセトナート
1mgを加えた後、tert−ブチルヒドロペルオキシ
ドの3.0M塩化メチレン溶液0.16mlを滴下して室
温にて2時間撹拌した。反応溶液にジメチルスルフィド
0.1mlを加えて1時間撹拌した後、ジエチルエーテ
ル20mlにて希釈し、水及び飽和食塩水にて順次洗浄
後、無水硫酸マグネシウムにて乾燥して減圧下溶媒を留
去した。得られた粗生成物をシリカゲルフラッシュカラ
ムクロマトグラフィー(ヘキサン:ジエチルエーテル=
3:2にて溶出)にて精製し、無色アモルファスの化合
物(16)を104mg及び無色アモルファスの化合物
(17)を37mg得た。
【0044】化合物(16) [α]D 26:+2.9°(c=0.3,CHCl3) IR(CHCl3)νcm-1:3362,29541 H−NMR(300MHz,CDCl3)δppm:0.
15(1H,m),0.22(2H,m),0.54(1H,m),0.70(3H,s),0.92(3H,
s),0.99(3H,d,J=6.4Hz),1.02(3H,d,J=5.8Hz),1.30(3H,b
r s),3.12(3H,s),3.19(3H,s),3.26(1H,dd,J=4.1 and 1
1.0Hz),3.40(1H,t,J=4.1 and 11.0Hz)。
【0045】化合物(17) [α]D 26:−16.0°(c=0.3,CHCl3) IR(CHCl3)νcm-1:3410,29531 H−NMR(300MHz,CDCl3)δppm:0.
15(1H,m),0.22(2H,m),0.53(1H,m),0.83(3H,s),0.95(3H,
s),0.97(3H,d,J=3.1Hz),1.01(3H,d,J=5.9Hz),1.30(3H,b
r s),2.85(1H,dd,J=4.9 and 7.4Hz),3.12(3H,s),3.18(3
H,s),3.18(1H,m)。
【0046】14)化合物(18)の合成 ジイソプロピルアミン0.35mlにアルゴン雰囲気
下、臭化メチルマグネシウムの0.91Mテトラヒドロ
フラン溶液2.5mlを室温にて滴下し、1時間撹拌し
た。この反応溶液を化合物(16)100mgに加えて
室温にて一晩撹拌した後、ジエチルエーテル20mlに
て希釈し、飽和塩化アンモニウム水溶液、水及び飽和食
塩水にて順次洗浄後、無水硫酸マグネシウムにて乾燥し
て減圧下溶媒を留去した。得られた粗生成物をジエチル
エーテルに溶解し、シリカゲルを用いてろ過後、減圧下
溶媒を留去して無色アモルファスの化合物(18)を9
8mg得た。
【0047】 [α]D 26:+6.2°(c=0.2,CHCl3) IR(CHCl3)νcm-1:3407,29531 H−NMR(300MHz,CDCl3)δppm:0.
14(1H,m),0.22(2H,m),0.57(1H,m),0.74(3H,s),0.95(3H,
d,J=5.7Hz),0.96(3H,s),1.03(3H,d,J=6Hz),2.35(1H,br
t,J=9.1Hz),3.13(3H,s),3.19(3H,s),3.50(1H,m),4.34(1
H,dd,J=5.5 and8.0Hz),4.93(1H,s),5.11(1H,s)。
【0048】15)化合物(19)の合成 化合物(18)95mgを塩化メチレン2mlに溶解
し、リン酸水素2ナトリウム100mgを加えて0℃に
冷却後、70%メタクロロ過安息香酸100mgを加
え、0℃にて3.5時間撹拌した。反応溶液にジメチル
スルフィド0.1mlを加えて1時間撹拌した後、ジエ
チルエーテル20mlにて希釈し、水、飽和炭酸水素ナ
トリウム水溶液、水及び飽和食塩水にて順次洗浄後、無
水硫酸マグネシウムにて乾燥して減圧下溶媒を留去し
た。得られた残渣をジエチルエーテルに溶解し、シリカ
ゲルを用いてろ過後、減圧下溶媒を留去した。得られた
粗生成物は、それ以上精製せずに次の反応に用いた。得
られた粗生成物に80%酢酸水溶液を加えて室温にて3
0分間撹拌した。反応溶液を酢酸エチル20mlにて希
釈し、水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水及び飽和
食塩水にて順次洗浄後、無水硫酸マグネシウムにて乾燥
して減圧下溶媒を留去した。得られた粗生成物をシリカ
ゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:
酢酸エチル=3:2にて溶出)にて精製し、無色粉末の
本発明化合物(19)を59mg得た。
【0049】mp:66−67℃ [α]D 26:+23.1°(c=0.1,CHCl3) IR(CHCl3)νcm-1:3402,2949,17081 H−NMR(300MHz,CDCl3)δppm:0.
16(1H,m),0.25(2H,m),0.50(1H,m),0.73(3H,s),1.01(3H,
d,J=5.9Hz),1.02(3H,s),1.03(3H,d,J=3.8Hz),2.62(1H,b
r t,J=13.8Hz),2.95(1H,d,J=4.0Hz),3.10(1H,d,J=4.0H
z),3.46(2H,m)。
【0050】試験例 KB細胞に対する増殖阻害作用(In vitro) 1)試験方法 平底の96穴プレートの各穴にKB細胞1×103個/
0.1mlの細胞浮遊液(10%牛胎児血清添加MEM
培地に浮遊)を添加し24時間培養した。これに、ジメ
チルスルホキシドに溶解し、培地で希釈した被験化合物
液100μl(ジメチルスルホキシド最終濃度0.5
%)を添加し、さらに72時間培養した。培養後、4,
5−ジメチルチアゾール−2−イル−2,5−ジフェニ
ルテトラゾリウム ブロマイド試薬(発色試薬)を添加
し、さらに4時間培養した。コントロールとして培地1
00μl(ジメチルスルホキシド最終濃度0.5%)を
添加し、同様に培養した。培養終了後、培地を除き、細
胞を150μlのジメチルスルホキシドに溶解して吸光
度を測定し、コントロール群の吸光度に対する被験化合
物群の吸光度の比を求め、50%増殖阻害濃度(I
50)を計算した。 2)試験結果 本発明の化合物及び化合物AのKB細胞に対するIC50
は、それぞれ0.0411μg/ml及び0.0485μ
g/mlであった。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式 【化1】 で表されるステロール化合物。
JP8232412A 1996-09-03 1996-09-03 ステロール化合物 Pending JPH1072487A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8232412A JPH1072487A (ja) 1996-09-03 1996-09-03 ステロール化合物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8232412A JPH1072487A (ja) 1996-09-03 1996-09-03 ステロール化合物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1072487A true JPH1072487A (ja) 1998-03-17

Family

ID=16938854

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8232412A Pending JPH1072487A (ja) 1996-09-03 1996-09-03 ステロール化合物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1072487A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103254269A (zh) * 2013-05-19 2013-08-21 广西师范学院 A,b-环双内酰胺甾体化合物及其合成方法和在制备抗肿瘤药物中的应用

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103254269A (zh) * 2013-05-19 2013-08-21 广西师范学院 A,b-环双内酰胺甾体化合物及其合成方法和在制备抗肿瘤药物中的应用

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TW200407151A (en) Process for preparing C-7 substituted steroids
AU582789B2 (en) Vitamin d derivatives and methods for preparing same
JPH07508501A (ja) 含フッ素ビタミンd↓3類縁体
JPH02237997A (ja) ビタミンd―ラクトン関連化合物
US4038272A (en) Stereospecific syntheses of 24r,25- and 24s,25-dihydroxycholesterol and alkanoyl derivatives thereof
JPH1072487A (ja) ステロール化合物
JP2010159211A (ja) ウィタノライド類の製造方法
JP3535588B2 (ja) ジンセノサイドRh2の製造方法
CN110172078B (zh) 19羟化可托多松衍生物及19-羟基雄烯二酮的制备方法
JPS63258487A (ja) 17α−エチニル−17β−ヒドロキシ−18−メチル−4,15−エストラジエン−3−オンの製造方法、及びこの方法の中間生成物
JPH10316652A (ja) 16−デヒドロビタミンd化合物の製造方法
McMorris et al. Synthesis of dehydro-oogoniol, a female-activating hormone of Achlya: the progesterone route
JP2004307390A (ja) ステロイド化合物の製造方法
JPS6345249A (ja) 活性型ビタミンd3のフッ素誘導体
JP2873038B2 (ja) 抗腫瘍活性を有するドリマン誘導体
US3547911A (en) Synthesis of antheridiol and its derivatives
Le et al. Synthesis of 3. beta., 29-dihydroxystigmasta-5, 24 (28)(E)-dien-7-one
US4097477A (en) Steroid compounds and processes thereof
JP2879776B2 (ja) 活性型ビタミンd誘導体の製造方法
JPS589118B2 (ja) シンキカルデノリドノ セイホウ
JP3759636B2 (ja) プレグナン誘導体およびその製造方法
JPH05178884A (ja) (+)−エストロン誘導体の製造法
JPH10251294A (ja) シス−ステロール化合物
JPH0143756B2 (ja)
JPH07304732A (ja) 含フッ素ビタミンd3類縁体