JPH10251294A - シス−ステロール化合物 - Google Patents

シス−ステロール化合物

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JPH10251294A
JPH10251294A JP9057220A JP5722097A JPH10251294A JP H10251294 A JPH10251294 A JP H10251294A JP 9057220 A JP9057220 A JP 9057220A JP 5722097 A JP5722097 A JP 5722097A JP H10251294 A JPH10251294 A JP H10251294A
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JP
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compound
derivative
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mixture
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JP9057220A
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Inventor
Hajime Asanuma
肇 浅沼
Hisaya Wada
久弥 和田
Taiji Yamada
泰司 山田
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Taisho Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Taisho Pharmaceutical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 有機合成化学的方法により効率良く且つ立体
選択的に合成できる抗腫瘍作用を有する新規ステロール
化合物を提供すること。 【解決手段】 式 【化6】 (式中、Rは炭素原子数1〜13のアルキル基を示
す。)で表されるシス−ステロール化合物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、抗腫瘍作用を有
し、医薬として有用なステロール化合物に関する。
【0002】
【従来の技術】本化合物と類似の構造を有する化合物と
しては、特開平5−4998号公報に記載のXestospong
ia属海綿から単離された化合物(以下、化合物Aと称す
る)及び特開平7−224087号公報に記載の化合物
が知られている。
【0003】化合物Aは、優れた抗腫瘍作用を有してお
り新規抗癌剤として期待される。しかしながら、化合物
Aは海洋天然物由来であることから資源確保に問題があ
り大量安定供給は困難であった。また、化合物Aの17
位側鎖中には5個の不斉炭素が存在しているため、その
効率的な立体選択的合成は至難であった。この問題点を
解決するため、化合物Aの17位側鎖の簡素化を鋭意研
究した結果、17位側鎖の不斉炭素を2個に減らした特
開平7−224087号公報の特許請求の範囲に記載の
化合物の合成に成功し、有機合成化学的方法による供給
を可能にすることができた。
【0004】これらの化合物はステロイドA/B環がト
ランス配置であり、A/B環がシス配置である化合物の
天然からの単離や有機合成化学的な供給は未だ報告され
ていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、有機合成化
学的方法により合成でき、より抗腫瘍作用の強い新規ス
テロール化合物を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、容易に入
手できるデオキシコ−ル酸を原料とし、ステロイドA/
B環がシス配置である本発明の新規ステロール化合物の
合成に成功した。そして、本発明化合物が公知の化合物
より強い抗腫瘍作用を示すことを見いだし、本発明を完
成させた。
【0007】以下、本発明を説明する。
【0008】本発明は、式
【0009】
【化2】
【0010】(式中、Rは炭素原子数1〜13のアルキ
ル基を示す。)で表されるステロール化合物である。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明において、アルキル基とは
直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基を意味し、例えばメチ
ル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル
基、イソブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ヘキ
シル基、イソヘキシル基、ヘプチル基、イソヘプチル
基、オクチル基、イソオクチル基、ノニル基、イソノニ
ル基、デシル基、イソデシル基、ウンデシル基、イソウ
ンデシル基、ドデシル基、イソドデシル基、トリデシル
基、イソトリデシル基などを挙げることができる。この
うち好ましくはヘプチル基、イソヘプチル基、オクチル
基、イソオクチル基、ノニル基、イソノニル基、デシル
基、イソデシル基、ウンデシル基、イソウンデシル基、
ドデシル基、イソドデシル基である。
【0012】本発明化合物は、デオキシコール酸から誘
導される、文献(J.Am.Chem.Soc.,第60巻,第149
3頁,1938年)記載のステロイド誘導体3α,12
α−ジアセトキシ−5β−プレグナン−20−オン
(1)を出発原料として用い、下記の製造スキーム1〜
3に示す製法にしたがって合成することができる。以下
に本発明化合物の合成法を概説する。
【0013】
【化3】
【0014】
【化4】
【0015】
【化5】
【0016】化合物(1)をベンゼン又はトルエンに溶
解し、パラトルエンスルホン酸などの酸触媒存在下、デ
ィーン−スタークトラップなどの脱水装置を用いてエチ
レングリコールと反応させ、20位ケタール体(2)を
得る。化合物(2)をメタノールなどのアルコール中、
炭酸カリウムなどの塩基と反応させ、3位ヒドロキシ体
(3)を得る。化合物(3)をジクロロメタン又は1,
2−ジクロロエタン中、N,N−ジイソプロピルエチル
アミンなどの塩基存在下、クロロメチルメチルエーテル
と反応させて3位メトキシメチル体(4)を得る。次
に、化合物(4)をジエチルエーテル又はテトラヒドロ
フラン中、水素化リチウムアルミニウムなどの還元剤に
て反応させて12位ヒドロキシ体(5)を得る。化合物
(5)はジクロロメタン又は1,2−ジクロロエタン
中、モレキュラーシーブス4Aの存在下、ピリジニウム
クロロクロマート又はピリジニウムジクロマートなどの
酸化剤と反応させて12位ケトン体(6)を得る。化合
物(6)をテトラヒドロフラン又はジエチルエーテル
中、リチウム トリ−sec−ブチルボロヒドリド(商
品名L−セレクトリド)などの還元剤にて反応させ、1
2位β−ヒドロキシ体(7)を選択的に得る。化合物
(7)をテトラヒドロフラン中、5%塩酸水溶液などの
酸にて処理し、20位ケトン体(8h)を得る。化合物
(8h)をジクロロメタン又は1,2−ジクロロエタン
中、N,N−ジイソプロピルエチルアミンなどの塩基存
在下、クロロメチルメチルエーテルと反応させ、水酸基
を保護した化合物(9)を得る。また、化合物(9)は
以下の方法によっても合成することができる。すなわ
ち、化合物(7)を80%酢酸水溶液などの酸にて処理
し、得られた20位ケトン体(8m)にN,N−ジイソ
プロピルエチルアミンなどの塩基存在下、クロロメチル
メチルエーテルを反応させて化合物(9)を得る。
【0017】化合物(9)に炭素原子数1〜13の1−
ブロモアルカンから調製したグリニヤール試薬を作用さ
せて20位アルコール体(10):低極性異性体及び
(11):高極性異性体を得る。引続き、化合物(1
0)と化合物(11)の混合物をイソプロパノールなど
の低級アルコール中、濃塩酸、濃硫酸又はパラトルエン
スルホン酸などの酸と作用させて20,22−(E)−
オレフィン体(12)を主生成物として得る。化合物
(12)に触媒量の酸化バナジウムアセチルアセトナー
トの存在下、及び炭酸水素ナトリウムなどの塩基の存在
下又は非存在下、tert−ブチルヒドロペルオキシド
又はクメンヒドロペルオキシドを作用させて、20,2
2−β−エポキシ体(13)を主生成物として得る。化
合物(13)をピリジンなどの溶媒中、4−ジメチルア
ミノピリジンなどの塩基存在下、無水酢酸と反応させて
3α,12β−ジアセトキシ体(14)を得る。化合物
(14)を塩化水素などの酸を含有した、酢酸エチルな
どの有機溶媒中にて反応させ、3α,12β−ジアセト
キシアリルアルコール体(15)及び3α,22α−ジ
アセトキシ体(16)の混合物を得る。両化合物をカラ
ムクロマトグラフィーにて分離し、得られた化合物(1
5)を塩化水素などの酸を含有した、酢酸エチルなどの
有機溶媒中にて反応させ、化合物(15)及び化合物
(16)の混合物を得る。両化合物をカラムクロマトグ
ラフィーにて分離し、得られた化合物(15)に対して
上記と同様の操作を繰り返して化合物(16)を得る。
化合物(16)に触媒量の酸化バナジウムアセチルアセ
トナートの存在下、tert−ブチルヒドロペルオキシ
ド又はクメンヒドロペルオキシドを作用させて、20,
21−エポキシ体(17)を得る。化合物(17)をメ
タノールなどの低級アルコール中、炭酸カリウムなどの
塩基と反応させて本発明の化合物(18)を得る.ま
た、本発明の化合物(18)は以下の方法によっても合
成することができる。すなわち、化合物(15)と化合
物(16)の混合物をメタノールなどの低級アルコール
中、炭酸カリウムなどの塩基と反応させてトリオール体
(19)を得る。引き続き、化合物(19)を炭酸水素
ナトリウムなどの塩基の存在下又は非存在下、メタクロ
ロ過安息香酸にてエポキシ化し、本発明の化合物(1
8)を得る。
【0018】本発明のステロール化合物を医薬品として
用いる場合、これを医薬組成物に通常使用される担体
(例えばタルク、アラビアゴム、ラクトース、ステアリ
ン酸マグネシウム、トウモロコシデンプン等)と混合
し、経口又は非経口投与の製剤とする。その投与剤形と
しては、錠剤、顆粒剤、散剤、カプセル剤、シロップ
剤、懸濁剤、注射剤が挙げられ、患者の症状、年齢及び
治療の目的に応じて適宜選択することができる。その投
与量は、成人を治療する場合で1〜500mgであり、
これを1日2〜3回に分けて投与する。この投与量は、
患者の年齢、体重及び症状によって適宜増減することが
できる。
【0019】
【発明の効果】本発明により、ステロイドA/B環トラ
ンス配置を有する公知の化合物とは異なるステロイドA
/B環シス配置を有する新規ステロール化合物が、有機
合成化学的方法により提供された。本発明の新規ステロ
ール化合物は公知の化合物を越えるin vivo抗腫
瘍作用を有しており、かつ有機合成化学的方法により容
易に供給できることから、抗腫瘍作用を有する医薬とし
て有用である。
【0020】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳細に
説明する。なお、実施例に記載する化合物番号は製造ス
キーム1、2及び3に示した化合物番号と対応してい
る。また、実施例に記載する化合物番号に付随するaは
製造スキーム2及び3に示した化合物のRがノニル基
(n−C919)の場合を示し、bは製造スキーム2及
び3に示した化合物のRがデシル基(n−C1021)の
場合を示している。
【0021】実施例1(Rがノニル基の場合) 1)化合物(2)の合成 化合物(1)29.169gをベンゼン400mlに溶
解し、エチレングリコール39ml及びパラトルエンス
ルホン酸1水和物1.32gを加え、生成する水をディ
ーン−スタークトラップにて除去しながら7.5時間還
流した。反応液を冷却した後、酢酸エチルにて希釈し、
飽和炭酸水素ナトリウム水溶液及び飽和食塩水にて順次
洗浄し、無水硫酸マグネシウムにて乾燥した。溶媒を減
圧下留去して淡黄色粘性油状の(2)を32.22g得
た。この粗生成物は精製することなく次の反応に用い
た。
【0022】[α]D 25:+101.9°(c=0.6
3,CHCl3) IR(neat)νcm-1:2949,1737,12451 H−NMR(300MHz,CDCl3)δppm:0.
77(3H,s),0.86(3H,s),1.15(3H,s),1.98(3H,s),2.04(3H,
s),2.26(1H,br t,J=9.6Hz),3.84(4H,m),4.65(1H,m),5.0
4(1H,br s) FABMS m/z:463(MH+)。
【0023】2)化合物(3)の合成 1)で得られた化合物(2)32.22gをメタノール
300mlに溶解し、無水炭酸カリウム14.48gを
加えて室温にて1.5時間撹拌した。溶媒を減圧下留去
し、水を加えて酢酸エチルにて抽出し、抽出液を飽和食
塩水にて洗浄後、無水硫酸マグネシウムにて乾燥した。
溶媒を減圧下し、淡黄色固体の(3)を27.93g得
た。この粗生成物は精製することなく次の反応に用い
た。
【0024】[α]D 28:+88.1°(c=0.29,
CHCl3) IR(KBr)νcm-1:3483,2931,1708,12751 H−NMR(300MHz,CDCl3)δppm:0.
81(3H,s),0.89(3H,s),1.19(3H,s),2.07(3H,s),2.29(1H,
br t,J=9.6Hz),3.61(1H,m),3.87(4H,m),5.08(1H,br s) FABMS m/z:421(MH+)。
【0025】3)化合物(4)の合成 2)で得られた化合物(3)27.93gをジクロロメ
タン120mlに溶解し、N,N−ジイソプロピルエチ
ルアミン19.4ml及びクロロメチルメチルエーテル
7.95mlを加えて室温にて11時間撹拌した。反応
液に水を加えてクロロホルムにて抽出し、抽出液を飽和
食塩水にて洗浄後、無水硫酸マグネシウムにて乾燥し
た。溶媒を減圧下留去し、黄色粘性油状の(4)を3
2.90g得た。この粗生成物は精製することなく次の
反応に用いた。
【0026】[α]D 27:+74.7°(c=1.03,
CHCl3) IR(neat)νcm-1:2937,1783,12461 H−NMR(300MHz,CDCl3)δppm:0.
79(3H,s),0.87(3H,s),1.17(3H,s),2.04(3H,s),2.27(1H,
br t,J=9.8Hz),3.33(3H,s),3.40(1H,m),3.85(4H,m),4.6
5(2H,s),5.05(1H,br s) FABMS m/z:465(MH+)。
【0027】4)化合物(5)の合成 水素化リチウムアルミニウム3.96gをジエチルエー
テル300mlに加えた懸濁液に窒素雰囲気下5〜10
℃にて、3)で得られた化合物(4)32.90gをテ
トラヒドロフラン300mlに溶解した溶液を滴下し、
5℃にて1時間撹拌した。反応液にエタノール15ml
を滴下し、気体の発生がなくなったところで反応液を氷
水に注いだ。しばらく放置して生じた上澄みを不溶物と
分離し、飽和食塩水にて洗浄後、無水硫酸マグネシウム
にて乾燥した。不溶物懸濁液は、セライトろ過後、ろ液
を酢酸エチルにて抽出した抽出液を飽和食塩水にて洗浄
し、無水硫酸マグネシウムにて乾燥した。両者を合わせ
て溶媒を減圧下留去し、無色固体の(5)を28.40
g得た。この粗生成物は精製することなく次の反応に用
いた。
【0028】IR(KBr)νcm-1:3528,2934,288
6,2819,1446,1376,1147,1055,10421 H−NMR(300MHz,CDCl3)δppm:0.
78(3H,s),0.90(3H,s),1.27(3H,s),2.14(1H,d,J=3.6Hz),
2.24(1H,t,J=8.9Hz),3.36(3H,s),3.45-3.58(1H,m),3.87
-3.91(1H,m),3.91-3.98(4H,m),4.66(1H,d,J=6.8Hz),4.6
9(1H,d,J=6.8Hz) LSIMS m/z:423(MH+)。
【0029】5)化合物(6)の合成 4)で得られた化合物(5)28.40gをジクロロメ
タン350mlに溶解し、モレキュラーシーブス4A粉
末22.5g及びピリジニウムクロロクロマート22.5
2gを加え、室温にて3.5時間撹拌した。反応液をジ
エチルエーテルにて希釈し、シリカゲルを用いてろ過
後、溶媒を減圧下留去して粗生成物を得た。これをシリ
カゲルカラムクロマトグラフィー[ヘキサン:酢酸エチ
ル=6:1(V/V)にて溶出]にて精製し、無色粘性
物質の(6)を22.30g得た。
【0030】IR(KBr)νcm-1:2927,2877,170
8,1447,1377,1252,1216,1147,11081 H−NMR(300MHz,CDCl3)δppm:1.
01(3H,s),1.11(3H,s),1.31(3H,s),2.05(1H,dd,J=12.6 a
nd 4.4Hz),2.50(1H,t,J=12.6Hz),2.75(1H,t,J=9.6Hz),
3.36(3H,s),3.45-3.57(1H,m),3.80-4.04(4H,m),4.65(1
H,d,J=6.9Hz),4.68(1H,d,J=6.9Hz) LSIMS m/z:421(MH+)。
【0031】6)化合物(7)の合成 化合物(6)20.17gをテトラヒドロフラン300
mlに溶解し、窒素雰囲気下、5℃にてL−セレクトリ
ドの1.0Mテトラヒドロフラン溶液96mlを滴下し
て3℃にて1時間撹拌した。反応液にジエチルエーテル
200mlを加えた後、水及び飽和塩化アンモニウム水
溶液を加え、そのまま室温にて激しく撹拌した。有機層
を水及び飽和食塩水にて順次洗浄後、無水硫酸マグネシ
ウムにて乾燥し、溶媒を減圧下留去した。得られた粗生
成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[ヘキサ
ン:酢酸エチル=4:1(V/V)にて溶出]にて精製
し、無色粉末の(7)を17.68g得た。
【0032】IR(KBr)νcm-1:3403,2928,287
6,1452,1374,1108,10521 H−NMR(300MHz,CDCl3)δppm:0.
75(3H,s),0.93(3H,s),1.32(3H,s),3.33(1H,dd,J=11.0 a
nd 4.6Hz),3.37(3H,s),3.46-3.60(1H,m),3.94-4.11(4H,
m),4.68(2H,s),4.93(1H,s,exchangeable) FABMS(+KI) m/z:461(MK+)。
【0033】7)化合物(8h)の合成 化合物(7)17.657gをテトラヒドロフラン10
0mlに溶解し、5%塩酸水溶液100mlを加えて室
温にて18時間撹拌した後、50〜60℃にて4.5時
間撹拌した。反応液を冷却後、水を加えて酢酸エチルに
て抽出し、抽出液を飽和食塩水にて洗浄して無水硫酸マ
グネシウムにて乾燥した。溶媒を減圧下留去して得られ
た粗生成物をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラ
フィー[ヘキサン:酢酸エチル=2:3(V/V)にて
溶出]にて精製し、無色結晶の(8h)を8.126g
得た。
【0034】IR(KBr)νcm-1:3398,2936,286
4,1692,1450,1361,1075,10341 H−NMR(200MHz,CDCl3)δppm:0.
71(3H,s),0.93(3H,s),2.22(3H,s),2.43(1H,t,J=9Hz),3.
44(1H,dd,J=11 and 4Hz),3.52-3.73(1H,m),4.92(1H,s,e
xchangeable) FABMS(+KI) m/z:373(MK+)。
【0035】8)化合物(8m)の合成 化合物(7)1.597gをテトラヒドロフラン10m
lに溶解し、5%塩酸水溶液10mlを加えて室温にて
40分間撹拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水
溶液を加えて酢酸エチルにて抽出し、抽出液を飽和食塩
水にて洗浄後、無水硫酸マグネシウムにて乾燥した。溶
媒を減圧下留去して得られた粗生成物をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー[ヘキサン:酢酸エチル=1:1
(V/V)にて溶出]にて精製し、無色粉末の(8m)
を1.283g得た。
【0036】IR(KBr)νcm-1:3371,2932,286
0,1675,1107,10401 H−NMR(200MHz,CDCl3)δppm:0.
70(3H,s),0.92(3H,s),2.21(3H,s),2.43(1H,t,J=10Hz),
3.37(3H,s),3.44(1H,dd,J=11 and 5Hz),3.46-3.62(1H,
m),4.68(2H,s),4.89(1H,s,exchangeable) APCIMS m/z:379(MH+)。
【0037】9)化合物(9)の合成[化合物(8h)
からの合成] 化合物(8h)8.105gをジクロロメタン90ml
に溶解し、N,N−ジイソプロピルエチルアミン12.7
ml及びクロロメチルメチルエーテル5.52mlを加
えて7.5時間還流した。さらにN,N−ジイソプロピル
エチルアミン0.55ml及びクロロメチルメチルエー
テル1.27mlを加えて1.5時間還流した。反応液
に水を加えてクロロホルムにて抽出し、抽出液を飽和食
塩水にて洗浄後、無水硫酸マグネシウムにて乾燥した。
溶媒を減圧下留去して得られた粗生成物をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー[ヘキサン:酢酸エチル=4:
1(V/V)にて溶出]にて精製し、無色粘性物質の
(9)を9.262g得た。
【0038】IR(neat)νcm-1:2932,1705,14
50,1358,1147,1140,10461 H−NMR(300MHz,CDCl3)δppm:0.
74(3H,s),0.94(3H,s),2.21(3H,s),2.70(1H,t,J=9.1Hz),
3.34(3H,s),3.38(3H,s),3.39(1H,dd,J=11.4 and 4.4H
z),3.48-3.69(1H,m),4.67(2H,d,J=6.6Hz),4.70(2H,d,J=
6.6Hz) FABMS m/z:423(MH+)。
【0039】10)化合物(9)の合成[化合物(8
m)からの合成] 実施例1の9)に記載した方法に準拠して、化合物(8
m)から化合物(9)を合成した。
【0040】11)化合物(10a)及び化合物(11
a)の合成 マグネシウム0.790gにジエチルエーテル20ml
を加え、窒素雰囲気下、1−ブロモデカン7.4mlの
ジエチルエーテル30ml溶液を室温にて滴下し、40
分撹拌した。このグリニヤール試薬溶液を3℃に冷却し
た後、化合物(9)4.564gのベンゼン40ml溶
液を滴下し、3℃にて1時間撹拌した。反応液を塩化ア
ンモニウム水溶液に注ぎ、酢酸エチルにて抽出した。抽
出液を飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸マグネシウムに
て乾燥後、溶媒を減圧下留去して粗生成物[化合物(1
0a)と化合物(11a)の混合物]を得た。この混合
物は分離することなく、次の反応に用いた。
【0041】この混合物の一部をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィー[ヘキサン:酢酸エチル=4:1(V/
V)にて溶出]にて分離し、先に溶出する画分から無色
粘性物質の(10a)を得、引き続き後から溶出する画
分から無色粘性物質の(11a)を得た。
【0042】化合物(10a) IR(neat)cm-1:3431,2927,2855,1466,1379,1
148,1105,1042,10231 H−NMR(300MHz,CDCl3)δppm:0.
84(3H,s),0.88(3H,t,J=6.6Hz),0.93(3H,s),1.19(3H,s),
3.36(3H,s),3.41(3H,s),3.32-3.43(1H,m),3.45-3.60(1
H,m),4.68(2H,s),4.70(1H,d,J=6.9Hz),4.84(1H,d,J=6.9
Hz),5.19(1H,s) FABMS(+KI) m/z:603(MK+)。
【0043】化合物(11a) IR(neat)cm-1:3435,2927,2869,1450,1148,1
104,10431 H−NMR(300MHz,CDCl3) δppm:
0.83(3H,s),0.87(3H,t,J=6.9Hz),0.93(3H,s),1.05(3H,
s),3.36(3H,s),3.41(3H,s),3.33-3.42(1H,m),3.46-3.60
(1H,m),4.68(2H,s),4.69(1H,d,J=6.9Hz),4.83(1H,d,J=
6.9Hz),5.19(1H,s) FABMS(+KI) m/z:603(MK+)。
【0044】12)化合物(12a)の合成 11)で得られた化合物(10a)と化合物(11a)
を含む粗生成物をイソプロパノール200mlに溶解
し、濃塩酸2mlを加えて8時間還流した。反応液を冷
却後、溶媒を留去して得られた残渣に水を加えて酢酸エ
チルにて抽出し、抽出液を飽和食塩水にて洗浄後、無水
硫酸マグネシウムにて乾燥した。溶媒を減圧下留去して
得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー[ヘキサン:酢酸エチル=4:1(V/V)にて溶
出]にて精製し、無色粘性物質の(12a)を2.83
9g得た。
【0045】IR(neat)νcm-1:3368,2925,28
55,14511 H−NMR(300MHz,CDCl3)δppm:0.
73(3H,s),0.87(3H,t,J=6.6Hz),0.93(3H,s),2.29(1H,t,J
=9.3Hz),3.55-3.70(2H,m),5.50(1H,t,J=6.6Hz) FABMS(+KI) m/z:497(MK+)。
【0046】13)化合物(13a)の合成 化合物(12a)2.825gをジクロロメタン60m
lに溶解し、炭酸水素ナトリウム1.55g及び酸化バ
ナジウムアセチルアセトナート163mgを加えて窒素
雰囲気下、0℃に冷却した。この溶液にtert−ブチ
ルヒドロペルオキシド(5.0Mデカン溶液)3.70m
lを加え、0℃にて3.5時間撹拌した。反応液に飽和
炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて酢酸エチルにて抽出
し、抽出液を飽和食塩水にて洗浄後、無水硫酸マグネシ
ウムにて乾燥した。溶媒を減圧下留去して得られた粗生
成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[ヘキサ
ン:酢酸エチル=3:1〜1:1(V/V)にて溶出]
にて精製し、無色アモルファスの(13a)を1.94
9g得た。
【0047】IR(KBr)νcm-1:3401,2927,285
6,14521 H−NMR(300MHz,CDCl3)δppm:0.
68(3H,s),0.88(3H,t,J=6.9Hz),0.91(3H,s),3.26(1H,dd,
J=9.3 and 4.8Hz),3.29(1H,t,J=5.7Hz),3.55-3.70(1H,
m),4.48(1H,s) FABMS(+KI) m/z:513(MK+)。
【0048】14)化合物(14a)の合成 化合物(13a)1.940gをピリジン40mlに溶
解し、無水酢酸7.2ml及び4−ジメチルアミノピリ
ジン0.25gを加え、室温にて12時間撹拌した。反
応液を酢酸エチルにて希釈し、希塩酸及び飽和食塩水に
て順次洗浄後、無水硫酸マグネシウムにて乾燥した。溶
媒を減圧下留去して得られた粗生成物をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー[ヘキサン:酢酸エチル=8:1
(V/V)にて溶出]にて精製し、無色アモルファスの
(14a)を2.164g得た。
【0049】IR(KBr)νcm-1:346,2957,2926,
2859,1732,1384,1366,12431 H−NMR(300MHz,CDCl3)δppm:0.
85(3H,s),0.87(3H,t,J=6.6Hz),0.93(3H,s),2.02(3H,s),
2.05(3H,s),2.57(1H,dd,J=8.4 and 2.4Hz),4.63(1H,dd,
J=10.8 and 4.8Hz),4.65-4.77(1H,m) FABMS(+KI) m/z:597(MK+)。
【0050】15)化合物(15a)及び化合物(16
a)の合成 化合物(14a)2.136gに0.01規定塩化水素酢
酸エチル溶液200mlを加え、室温にて5時間撹拌し
た。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、有
機層を飽和食塩水にて洗浄後、無水硫酸マグネシウムに
て乾燥した。溶媒を減圧下留去して得られた粗生成物を
シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー[ヘキ
サン:酢酸エチル=8:1(V/V)にて溶出]にて精
製し、先に溶出する画分から無色粘性物質の(16a)
を、後から溶出する画分から無色アモルファスの(15
a)を得た。
【0051】ここで得られた化合物(15a)0.95
9gに0.01規定塩化水素酢酸エチル溶液100ml
を加え、室温にて5時間撹拌した。反応液に飽和炭酸水
素ナトリウム水溶液を加え、有機層を飽和食塩水にて洗
浄後、無水硫酸マグネシウムにて乾燥した。溶媒を減圧
下留去して得られた粗生成物をシリカゲルフラッシュカ
ラムクロマトグラフィー[ヘキサン:酢酸エチル=8:
1(V/V)にて溶出]にて精製し、先に溶出する画分
から化合物(16a)を、後から溶出する画分から化合
物(15a)を得た。この化合物(15a)0.436
gを上記と同様に反応させ、化合物(16a)(全収量
1.659g)及び化合物(15a)と化合物(16
a)の混合物を0.371gを得た。
【0052】化合物(15a) IR(KBr)νcm-1:3325,2925,2856,1743,1728,1
371,12391 H−NMR(300MHz,CDCl3)δppm:0.
88(3H,t,J=6.9Hz),0.91(3H,s),0.95(3H,s),1.93(3H,s),
2.03(3H,s),2.35(1H,t,J=6.6Hz),3.85-3.95(1H,m),4.64
-4.78(2H,m),4.98(1H,s),5.03(1H,s) FABMS(+KI) m/z:597(MK+)。
【0053】化合物(16a) IR(neat)νcm-1:3543,2927,2857,1736,145
1,1365,1242,10271 H−NMR(300MHz,CDCl3)δppm:0.
77(3H,s),0.88(3H,t,J=6.9Hz),0.95(3H,s),2.02(3H,s),
2.08(3H,s),2.22(1H,t,J=8.4Hz),3.47-3.57(1H,m),4.67
-4.78(1H,m),5.18(1H,s),5.25(1H,s),5.28(1H,t,J=7.4H
z) FABMS(+KI) m/z:597(MK+)。
【0054】16)化合物(17a)の合成 化合物(16a)1.642gをジクロロメタン30m
lに溶解し、酸化バナジウムアセチルアセトナート80
mgを加え、窒素雰囲気下、0℃に冷却後、tert−
ブチルヒドロペルオキシド(5.0Mデカン溶液)1.1
8mlを加えて室温にて1.5時間撹拌した。さらに酸
化バナジウムアセチルアセトナート39mg及びter
t−ブチルヒドロペルオキシド(5.0Mデカン溶液)
0.295mlを加えて室温にて30分撹拌した。反応
液を酢酸エチルにて希釈し、チオ硫酸ナトリウム水溶液
及び飽和食塩水にて順次洗浄後、無水硫酸マグネシウム
にて乾燥した。溶媒を減圧下留去して得られた粗生成物
をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[ヘキサン:酢
酸エチル=5:1(V/V)にて溶出]にて精製し、無
色粘性物質(17a)を1.267g得た。
【0055】IR(neat)νcm-1:3446,2927,28
57,1733,1467,1451,1364,1240,10281 H−NMR(200MHz,CDCl3)δppm:0.
66(3H,s),0.88(3H,t,J=6Hz),0.92(3H,s),2.01(3H,s),2.
08(3H,s),2.74(1H,d,J=4Hz),3.08(1H,d,J=4Hz),3.38(1
H,dd,J=11 and 5Hz),4.20(1H,s,exchangeable),4.64-4.
83(1H,m),4.78(1H,t,J=7Hz) LSIMS m/z:575(MH+)。
【0056】17)化合物(18a)の合成 化合物(17a)1.062gをメタノール18mlに
溶解し、無水炭酸カリウム0.766gを加え、室温に
て40分撹拌した。反応液を酢酸エチルにて希釈し、水
及び飽和食塩水にて順次洗浄後、無水硫酸マグネシウム
にて乾燥した。溶媒を減圧下留去して得られた粗生成物
をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[ヘキサン:酢
酸エチル=1:1(V/V)にて溶出]にて精製し、当
該化合物画分0.760gを得た。これをヘキサン−酢
酸エチルにて再結晶し、無色粉末の(18a)を0.7
16g得た。
【0057】mp:119〜122℃ Anal.Calcd for C31544:C,75.87;
H,11.09 Found:C,75.85;H,11.37 IR(KBr)νcm-1:3368,2927,2856,1451,1378,1
073,10251 H−NMR(500MHz,CDCl3)δppm:0.
68(3H,s),0.88(3H,t,J=6.7Hz),0.92(3H,s),2.17(1H,dd,
J=11.0 and 9.1Hz),2.33(1H,d,J=4.9Hz,exchangeable),
2.87(1H,d,J=4.3Hz),3.05(1H,d,J=4.3Hz),3.32-3.37(1
H,m),3.40(1H,dd,J=11.0 and 4.9Hz),3.58-3.66(1H,m),
4.27(1H,s,exchangeable) LSIMS(+KI) m/z:529(MK+)。
【0058】以下に化合物(18a)の別途合成法を示
す。
【0059】18)化合物(19a)の合成 化合物(15a)と化合物(16a)の混合物760m
gをメタノール50mlに溶解し、無水炭酸カリウム9
60mgを加え、室温にて17時間撹拌した。反応液を
減圧下留去して得られた残渣にクロロホルムを加え、飽
和食塩水にて洗浄後、無水硫酸マグネシウムにて乾燥し
た。溶媒を減圧下留去して得られた粗生成物をシリカゲ
ルフラッシュカラムクロマトグラフィー[クロロホル
ム:酢酸エチル=1:4(V/V)にて溶出]にて精製
し、無色アモルファスの(19a)を648mg得た。
【0060】IR(KBr)νcm-1:3306,2927,285
6,14511 H−NMR(300MHz,CDCl3)δppm:0.
73(3H,s),0.88(3H,t,J=6.9Hz),0.94(3H,s),2.32(1H,t,J
=9.9Hz),3.47-3.70(2H,m),4.12(1H,t,J=6.9Hz),4.93(1
H,s),5.07(1H,s) FABMS(+KI) m/z:513(MK+)。
【0061】19)化合物(18a)の合成 化合物(19a)628mgをジクロロメタン30ml
に溶解し、0℃にて70%メタクロロ過安息香酸505
mgを加え、0℃にて10時間、室温にて14時間撹拌
した。反応液を酢酸エチルにて希釈し、チオ硫酸ナトリ
ウム水溶液、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液及び飽和食
塩水にて順次洗浄後、無水硫酸マグネシウムにて乾燥し
た。溶媒を減圧下留去して得られた粗生成物をシリカゲ
ルフラッシュカラムクロマトグラフィー[ヘキサン:酢
酸エチル=1:1(V/V)にて溶出]にて精製し、無
色粉末の(18a)を380mg得た。
【0062】実施例2(Rがデシル基の場合) 20)化合物(10b)及び化合物(11b)の合成 実施例1の11)に記載した方法に準拠し、1−ブロモ
ウンデカンを用いて反応を行い、化合物(10b)及び
化合物(11b)を得た。
【0063】化合物(10b) IR(neat)cm-1:3435,2926,2854,1148,1105,1
042,10221 H−NMR(300MHz,CDCl3)δppm:0.
84(3H,s),0.88(3H,t,J=6.9Hz),0.94(3H,s),1.19(3H,s),
3.37(3H,s),3.41(3H,s),3.35-3.45(1H,m),3.45-3.60(1
H,m),4.68(2H,s),4.70(1H,d,J=6.9Hz),4.84(1H,d,J=6.9
Hz),5.19(1H,s) FABMS(+KI) m/z:617(MK+)。
【0064】化合物(11b) IR(neat)cm-1:3436,2926,2855,1147,1104,1
043,10221 H−NMR(300MHz,CDCl3) δppm:
0.83(3H,s),0.88(3H,t,J=6.9Hz),0.93(3H,s),1.05(3H,
s),3.37(3H,s),3.41(3H,s),3.35-3.45(1H,m),3.45-3.60
(1H,m),4.68(2H,s),4.69(1H,d,J=6.6Hz),4.80(1H,s),4.
83(1H,d,J=6.6Hz) FABMS(+KI) m/z:617(MK+)。
【0065】21)化合物(12b)の合成 実施例1の12)に記載した方法に準拠し,化合物(1
0b)及び化合物(11b)の混合物から化合物(12
b)を得た。
【0066】IR(neat)νcm-1:3369,2925,28
551 H−NMR(300MHz,CDCl3)δppm:0.
72(3H,s),0.88(3H,t,J=6.6Hz),0.93(3H,s),2.28(1H,t,J
=9.6Hz),3.55-3.70(2H,m),5.50(1H,t,J=6.6Hz) FABMS(+KI) m/z:511(MK+)。
【0067】22)化合物(13b)の合成 実施例1の13)に記載した方法に準拠し,化合物(1
2b)から化合物(13b)を得た。
【0068】IR(KBr)νcm-1:3401,2926,28561 H−NMR(300MHz,CDCl3)δppm:0.
68(3H,s),0.88(3H,t,J=6.9Hz),0.91(3H,s),3.26(1H,dd,
J=9.3 and 4.8Hz),3.27(1H,t,J=6.0Hz),3.55-3.70(1H,
m),4.48(1H,s) FABMS(+KI) m/z:527(MK+)。
【0069】23)化合物(14b)の合成 実施例1の14)に記載した方法に準拠し,化合物(1
3b)から化合物(14b)を得た。
【0070】IR(neat)νcm-1:2926,2856,17
36,12431 H−NMR(300MHz,CDCl3)δppm:0.
85(3H,s),0.88(3H,t,J=6.6Hz),0.93(3H,s),2.02(3H,s),
2.05(3H,s),2.57(1H,dd,J=8.4 and 2.4Hz),4.64(1H,dd,
J=10.8 and 4.8Hz),4.67-4.77(1H,m) FABMS(+KI) m/z:611(MK+)。
【0071】24)化合物(15b)及び化合物(16
b)の合成 実施例1の15)に記載した方法に準拠し,化合物(1
4b)から化合物(15b)及び化合物(16b)を得
た。
【0072】化合物(15b) IR(neat)νcm-1:3467,2926,2856,1736,12441 H−NMR(300MHz,CDCl3)δppm:0.
88(3H,t,J=6.9Hz),0.91(3H,s),0.94(3H,s),1.93(3H,s),
2.02(3H,s),2.36(1H,t,J=9.9Hz),3.85-3.93(1H,m),4.65
-4.78(2H,m),4.98(1H,s),5.02(1H,s) FABMS(+KI) m/z:611(MK+)。
【0073】化合物(16b) IR(neat)νcm-1:3544,2927,2856,1737,145
1,1365,12431 H−NMR(300MHz,CDCl3)δppm:0.
77(3H,s),0.88(3H,t,J=6.6Hz),0.95(3H,s),2.02(3H,s),
2.08(3H,s),2.23(1H,t,J=9.9Hz),2.33(1H,d,J=3.0Hz),
3.48-3.58(1H,m),4.65-4.80(1H,m),5.18(1H,s),5.25(1
H,s),5.27(1H,t,J=6.9Hz) FABMS(+KI) m/z:611(MK+)。
【0074】25)化合物(17b)の合成 実施例1の16)に記載した方法に準拠し,化合物(1
6b)から化合物(17b)を得た。
【0075】IR(neat)νcm-1:3446,2927,28
57,1739,12411 H−NMR(200MHz,CDCl3)δppm:0.
66(3H,s),0.85(3H,t,J=6.8Hz),0.92(3H,s),2.02(3H,s),
2.09(3H,s),2.73(1H,d,J=3.8Hz),3.08(1H,d,J=3.8Hz),
3.38(1H,dd,J=11.0 and 4.6Hz),4.20(1H,s,),4.60-4.80
(1H,m),4.77(1H,t,J=6.6Hz) FABMS m/z:589(MH+)。
【0076】26)化合物(18b)の合成 実施例1の17)に記載した方法に準拠し,化合物(1
7b)から化合物(18b)を得た。
【0077】mp:114〜117℃ Anal.Calcd for C32564:C,76.14;
H,11.18 Found:C,76.26;H,11.31 IR(KBr)νcm-1:3368,2927,2855,14511 H−NMR(500MHz,CDCl3)δppm:0.
68(3H,s),0.88(3H,t,J=7.0Hz),0.92(3H,s),1.95(1H,s,e
xchangeable),2.18(1H,dd,J=11.0 and 9.2Hz),2.59(1H,
d,J=4.9Hz,exchangeable),2.85(1H,d,J=4.0Hz),3.05(1
H,d,J=4.0Hz),3.31-3.35(1H,m),3.41(1H,dd,J=11.0 and
4.3Hz),3.57-3.66(1H,m),4.33(1H,s,exchangeable) FABMS(+KI) m/z:543(MK+)。
【0078】以下に化合物(18b)の別途合成法を示
す。 27)化合物(19b)の合成 実施例1の18)に記載した方法に準拠し,化合物(1
5b)及び化合物(16b)の混合物から化合物(19
b)を得た。
【0079】mp:81〜84℃ IR(KBr)νcm-1:3306,2927,28551 H−NMR(300MHz,CDCl3)δppm:0.
73(3H,s),0.88(3H,t,J=6.9Hz),0.94(3H,s),2.33(1H,t,J
=9.9Hz),3.47-3.70(2H,m),4.13(1H,t,J=7.2Hz),4.94(1
H,s),5.08(1H,s) FABMS(+KI) m/z:527(MK+)。
【0080】19)化合物(18b)の合成 実施例1の19)に記載した方法に準拠し,化合物(1
9b)から化合物(18b)を得た。
【0081】以下に試験例を挙げて本発明の有用性を示
す。 試験例 In vivo L1210白血病に対する延命効果 1)試験方法 L1210白血病細胞1×105個をDBA/2系雌性
マウスに腹腔内移植し、7日目の腹水より腫瘍細胞を採
取した。生細胞5×105個/mlの細胞浮遊液(ハン
クス平衡塩類溶液に浮遊)を調製し、その0.2ml
(1×105個/匹)をCDF1系雌性マウス(7週齢)
に腹腔内移植した。細胞移植日をday0として細胞移
植翌日より5日間、0.5%アラビアゴム−生理食塩水
に懸濁した被検化合物を腹腔内投与した。効果はマウス
の生存日数中央値(Median Survival
Time;MST)を求め、T/C=(被検化合物投与
群のMST)/(コントロール群のMST)×100
(%)により判定した。
【0082】2)試験結果 本発明の化合物(19a)及び化合物(19b)、公知
の化合物A及び化合物B(特開平7−224087号公
報に記載の化合物(12a))のin vivo L1210
白血病に対する延命効果(T/C)を表1に示す。
【0083】
【表1】
【0084】本発明の化合物(19a)及び化合物(1
9b)は、公知の化合物より優れた延命効果を示した。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式 【化1】 (式中、Rは炭素原子数1〜13のアルキル基を示
    す。)で表されるシス−ステロール化合物。
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