JPH05177111A - 水−有機物溶液の脱水法 - Google Patents
水−有機物溶液の脱水法Info
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- JPH05177111A JPH05177111A JP36129391A JP36129391A JPH05177111A JP H05177111 A JPH05177111 A JP H05177111A JP 36129391 A JP36129391 A JP 36129391A JP 36129391 A JP36129391 A JP 36129391A JP H05177111 A JPH05177111 A JP H05177111A
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Abstract
水含有率まで脱水する方法の提供。 【構成】 水および有機物を含む溶液を気化させて生成
した『有機物蒸気と水蒸気とを含む蒸気混合物』を、特
定のガス透過性能を有する芳香族ポリイミド製気体分離
膜が内蔵されている分離膜モジュール4ヘ供給し、そし
て、その分離膜モジュール内の前記分離膜の透過側を減
圧状態とすると共にその透過側に不活性な乾燥ガス又は
分離膜モジュールから排出される未透過蒸気をキャリヤ
ーガスとして流通させながら、前記分離膜の供給側から
透過側ヘ水蒸気を選択的に透過させて前記蒸気混合物か
ら水蒸気を除去する。
Description
物を含む溶液を気化させて生成した『有機物蒸気と水蒸
気とを含む蒸気混合物』を、特定のガス透過性能を有す
る芳香族ポリイミド製気体分離膜が内蔵されている分離
膜モジュールへ供給し、そして、その分離膜モジュール
内の前記分離膜の透過側を減圧状態とすると共にその透
過側に不活性な乾燥ガスまたは分離膜モジュールの未透
過蒸気の一部をキャリヤーガスとして流通させながら、
前記分離膜の供給側から透過側へ水蒸気を選択的に透過
させて前記蒸気混合物から水蒸気を除去しこれにより水
蒸気含有量が減少した有機物蒸気を得ることによって水
−有機物を含む溶液を脱水する方法に係わる。
としては、蒸留法が一般的に採用されており、通常の蒸
留では分離不能な共沸混合物や沸点の接近している有機
物混合液の場合には、共沸蒸留法や抽出蒸留法などが用
いられていた。
では、バイオマスから製造されるエタノール濃度が10
重量%以下であるので、まず、蒸留法により第一の蒸留
塔で共沸組成である95.6重量%まで濃縮し、次い
で、この共沸濃縮液中の水と共沸混合物を構成すると共
に、エタノールよりも低い沸点を有するベンゼンなどの
第三成分(エントレーナー)を該共沸濃縮物に添加し、
第二の蒸留塔で共沸蒸留を行い、高純度エタノールを製
造している。しかし、前述の高純度エタノールの製法で
は、第二の蒸留塔で、水−エタノール共沸組成物から少
量の水を除去するのに多量のエネルギーを必要とし、し
かも、水とベンゼンとの分離操作が必要であるという欠
点がある。
ータイプの有機物水溶液の脱水法として、気体分離膜を
使用するパーベーパレイション法が提案されているが、
この方法では、気体分離膜の一方(供給側)に有機物水
溶液を液状のまま供給して、他方(透過側)を減圧に保
つか、又は、キャリヤーガスを供給するかして、水分を
水蒸気として選択的に透過させて、有機物水溶液から水
分を水蒸気として除去するものである。しかし、パーベ
ーパレイション法は、気体分離膜が直接に有機物水溶液
と接触するので、該分離膜が膨潤して、選択透過性が低
下したり、該分離膜自体が長期間の耐久性を失ったりす
るという欠点があった。
99314号公報に記載されているように、ポリアミド
製、セルロース製、酢酸セルロース製などの気体分離膜
を使用して、該分離膜の一方(供給側)に、有機物水溶
液を気化させた有機物蒸気と水蒸気とを含む蒸気混合物
を供給して、他方(透過側)を高い減圧状態に保つか、
又は、不活性な乾燥ガスをキャリヤーガスとして供給す
るかして、水蒸気を選択的に透過させて、脱水する気相
脱水法が提案されている。
いる方法では、有機物蒸気と水蒸気とを含む蒸気混合物
から脱水するためには、該有機物水溶液の沸点よりも高
い温度で操作する必要があり、この方法で使用される気
体分離膜としては高い耐熱性と耐有機溶剤性とが要求さ
れるのに対して、公知のポリアミド製、セルロース製、
酢酸セルロース製などの気体分離膜は、耐熱性と耐有機
溶剤性とが不充分であり、特に長期間の連続使用におけ
る分離透過性能の安定性に欠けるという欠点があり、さ
らに、水蒸気透過速度および有機物蒸気に対する水蒸気
の選択透過性においても充分ではなかった。
−267415号公報に記載されているように、有機物
を含む水溶液を気化させて有機物蒸気と水蒸気とを含む
気体混合物を生成させ、次いでこの気体混合物を70℃
以上の温度にて芳香族ポリイミド製気体分離膜の一方の
側に接触させた状態で水蒸気を選択的に透過除去し、こ
れにより水蒸気含有量が減少した有機物上記含有気体混
合物を得ることからなる有機物水溶液の脱水濃縮方法が
提案されており、その場合に、分離膜の透過側(二次
側)を高いレベルの減圧に保持して気体混合物から水蒸
気を選択的に透過・除去する方法が実施例などとして記
載されており、そして、二次側を減圧に保つ代わりに、
乾燥状態の気体を二次側表面に沿ってキャリヤーガスと
して流通させることのみにより、水蒸気を選択的に透過
・除去する方法が実施例などとして記載されている。
体分離膜の透過側を減圧とするか、或いは、透過側に乾
燥ガスのキャリヤーガスを流通させて、蒸気脱水を行う
方法では、いずれも、気体分離膜の単位面積当たりの水
蒸気の透過量が必ずしも充分に高くできない(分離膜モ
ジュールが大型化してしまう)と共に、気体分離膜の未
透過側における未透過蒸気が到達する乾燥度(水分の除
去率)が容易に充分に高くならないという問題があり、
そして、高い減圧下に脱水を行うために、大容量の真空
ポンプが必要になったり、真空ポンプ駆動のためのエネ
ルギー消費量が大きくなったりし、一方、常圧下にキャ
リヤーガスのみで充分な脱水を行うためには、コストの
高い乾燥ガスを多量にキャリヤーガスとして使用する必
要があったりするという問題があった。
の公知の蒸気脱水法における種々の問題を一挙に解決す
ることができ、高いレベルの乾燥度(極めて低い水分含
有率)である乾燥有機物蒸気を、比較的少ない膜面積で
ある小型の気体分離膜モジュールを使用して、効率的
(気体分離膜の単位面積当たりの水蒸気透過量を大きく
すること)にまた容易に得ることができる水−有機物蒸
気の脱水法を提供することを目的としている。
機物を含む溶液を気化させて有機物蒸気と水蒸気とを含
む蒸気混合物を生成させ、次いで、 a)水蒸気透過速度(PH2O)が1×10−5cm3
/cm2・sec・cmHg以上(好ましくは5×10
−1〜1×10−4cm3/cm2・sec・cmHg
程度、さらに好ましくは0.1〜0.5×10−3cm
3/cm2・sec・cmHg程度)であり、 b)水蒸気透過速度(PH2O)と有機物蒸気透過速度
(POrg.)との透過速度比(PH2O/POr
g.)が50以上(好ましくは100〜20000程
度)である芳香族ポリイミド製分離膜を内蔵する分離膜
モジュールへ、前記の蒸気混合物を70℃以上(好まし
くは80〜200℃程度)の温度で供給して、さらに、
前記分離膜モジュールにおいて、前記蒸気混合物を前記
分離膜の供給側と接触させ、一方、該分離膜の透過側を
50〜500mmHgの減圧状態(好ましくは60〜2
00mmHg程度の減圧状態)とすると共に、不活性な
乾燥ガス又は分離膜モジュールから排出される未透過蒸
気の一部をキャリヤーガスとして流通させながら、該分
離膜の供給側から透過側へ水蒸気を選択的に透過させて
該蒸気混合物から水蒸気を除去し、これにより水蒸気含
有量が減少した有機物蒸気を得ることを特徴とする水−
有機物を含む溶液の脱水法に関する。
装置の概略を示すフロー図を、図1に示す。以下、この
発明について、図1のフロー図を参照しながら詳しく説
明する。図1において、1は水−有機物溶液タンク(原
料タンク)、2はポンプ10経由で供給された前記溶液
を蒸発させて有機物蒸気と水蒸気とを含む蒸気混合物を
発生させるための蒸発器、3はその蒸発器で発生した有
機物蒸気と水蒸気とを含む蒸気混合物をスーパーヒート
(過熱)するためのヒーター、4は前記蒸気混合物から
水蒸気を除去するための分離膜モジュール、5は分離膜
モジュールから排出される透過蒸気(水蒸気を主成分と
する蒸気)を含有するキャリヤーガスをクーラー6で冷
却して凝縮して得られた透過蒸気の凝縮液タンク、7
は、分離膜モジュールの透過側を減圧にするためのエゼ
クター型減圧ポンプ、8は分離膜モジュールから排出さ
れる未透過蒸気(乾燥された有機物蒸気)を凝縮させる
ためのクーラー、9は未透過蒸気を冷却して凝縮して得
られた乾燥有機物の製品タンク、そして、11は分離膜
モジュールへ供給するための乾燥ガスからなるキャリヤ
ーガスを加熱するためのヒーターを示す。
は、沸点が200℃以下、特に150℃以下のものであ
り、さらに好ましくは常温(25℃)で液体である有機
物であることが適当である。そのような有機物として
は、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノー
ル、n−ブタノール、sec−ブタノール、tert−
ブタノール、エチレングリコールなどの炭素数2〜5の
脂肪族アルコール、シクロヘキサノールなどの脂環式ア
ルコール、ベンジルアルコールなどの芳香族アルコー
ル、ギ酸、酢酸、プロピオン酸などの有機カルボン酸、
酢酸ブチル、酢酸エチルなどの有機酸エステル類、アセ
トン、メチルエチルケトンなどのアルキルケトン類、テ
トラヒドロフラン、ジオキサンなどの環状エーテル類、
及び、ジブチルアミン、アニリンなどの有機アミン類を
挙げることができる。
する溶液は、脂肪族アルコールなどの有機物と水との溶
液が好適であり、特に、エタノール又はイソプロパノー
ル、或いは、アルキルケトン類からなる有機物と、水と
を含有する溶液を使用することが好ましい。この発明に
おいては、前記の水と有機物とを含有する溶液は、有機
物の濃度が特に限定されるものではないが、有機物の濃
度が50重量%以上、特に80重量%以上であり、そし
て、残部のすべてが水である溶液が最適である。
ようなヒーター12を底部に有する蒸発器2を使用して
有機物蒸気と水蒸気とを含む蒸気混合物を生成させ、必
要であれば、その蒸気混合物をスーパーヒートするため
に(有機物蒸気および水蒸気がいずれも凝縮しないよう
な温度にまでスーパーヒートするために)ヒーター3で
充分に加熱して、次いで、 水蒸気透過速度(PH
2O)が1×10−5cm3/cm2・sec・cmH
g以上であり、水蒸気透過速度と有機物蒸気透過速度と
の比(PH2O/POrg.)が50以上であって、耐
熱性及び耐有機溶剤性を有する芳香族ポリイミド製の気
体分離膜(平膜又は中空糸膜)を内蔵する分離膜モジュ
ール4へ、前記蒸気混合物を70℃以上の高温度で供給
することが好ましい。
合物を分離膜モジュール4へ供給して、さらに、前記分
離膜モジュール4において、前記蒸気混合物を前記分離
膜の供給側と接触させ、一方、該分離膜の透過側をエゼ
クター7等で充分なレベルの減圧状態とすると共に、不
活性な乾燥ガス(窒素ガスなどのキャリヤーガス)を必
要であればヒーター11で加熱して分離膜モジュール4
へ供給するか、または、分離膜モジュールの未透過蒸気
の排出口(d)から出てくる『乾燥有機物の未透過蒸
気』の一部を、コントロールバルブ22付きのキャリヤ
ーガス導入ライン21経由で、分離膜モジュール4へキ
ャリヤーガスとして供給するかして、気体分離膜の透過
側にキャリヤーガスを流通させながら、該分離膜の供給
側から透過側へ水蒸気を選択的に透過させて該蒸気混合
物から水蒸気を実質的に除去し、これにより水蒸気含有
量が著しく減少した有機物蒸気(乾燥有機物の未透過蒸
気)を得ることができるのである。
脱水操作において、分離膜モジュール内に特定の分離性
能の芳香族ポリイミド製の気体分離膜(特に中空糸膜)
が内蔵されていること、そして、この気体分離膜の透過
側を、充分なレベルの減圧状態(50〜500mmH
g、好ましくは80〜200mmHg程度の減圧状態)
とすると共に、不活性な乾燥ガス〔水分の含有率が1容
量%以下、特に0.5容量%以下である新しい乾燥ガス
(窒素ガスなど)〕をキャリヤーガスとして気体分離膜
の透過側に流通させるか、又は、分離膜モジュールから
排出される未透過蒸気の一部をキャリヤーガスとして気
体分離膜の透過側に流通させて循環使用することに、主
な特徴がある。
蒸気の一部をキャリヤーガスとして気体分離膜の透過側
に供給する場合には、クーラー6によって有機物蒸気を
凝縮させることによって、気体分離膜の透過側を十分な
減圧状態に維持することができ、エゼクター、減圧ポン
プなどの減圧器の稼働をかなり少なくすることができる
ので、好適である。
るキャリヤーガスの流通量は、特に限定されるものでは
ないが、分離膜モジュールへ供給される『水及び有機物
を含有する蒸気混合物』の供給量に対して5〜50容量
%、特に10〜40容量%程度の割合であることが好ま
しい。
得られた有機物蒸気は、クーラー8などで冷却し凝縮さ
せて、乾燥された有機物蒸気の凝縮液となし、その凝縮
液を製品タンク9に回収することが好ましい。一方、前
述の分離膜モジュール4において、気体分離膜を透過し
た水蒸気を主成分とする透過蒸気は、クーラー6で冷却
されて透過蒸気(水分を主成分とする蒸気)の凝縮液タ
ンク5に回収されて、さらに、必要であれば、外部へ排
出されるのである。
しては、芳香族テトラカルボン酸又はその酸二無水物か
らなる酸成分と、芳香族ジアミン成分とを重合して得ら
れた芳香族ポリアミック酸又は芳香族ポリイミドの溶液
を使用して、凝固液による湿式製膜法などで形成された
非対称性構造を有する気体分離膜(極めて薄い緻密膜層
と比較的厚い多孔質層とから一体に形成されている気体
分離膜)、或いは、種々の材質の多孔質膜の表面に芳香
族ポリアミド酸又は芳香族ポリイミド溶液を塗布して芳
香族ポリイミドに薄い緻密膜層が形成されている複合分
離膜であって、前述のように、高い『水蒸気透過速度』
と、高い『水蒸気と有機物蒸気との透過速度比』とから
なる気体分離性能を有するものであればよい。
は、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボ
ン酸、2,3,3’,4’−ベンゾフェノンテトラカル
ボン酸、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボ
ン酸、2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン
酸、ピロメリット酸、および、それらの芳香族テトラカ
ルボン酸の酸二無水物、エステル化物などから誘導され
る芳香族テトラカルボン酸類を挙げることができる。こ
の発明では、前述の芳香族テトラカルボン酸類の内で、
3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無
水物で代表されるビフェニルテトラカルボン酸から誘導
される酸骨格を有する芳香族ポリイミド製の気体分離膜
(特に非対称性分離膜、さらに、非対称性中空糸分離
膜)が最適である。
フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、2,4
−ジアミノトルエン、3,5−ジアミノ安息香酸、3,
4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジミア
ノジフェニルエーテル、4,4’−ジミアノジフェニル
メタン、o−トリジン、1,4−ビス(4−アミノフェ
ノキシ)ベンゼン、o−トリジンスルホン、ビス(4−
アミノフェノキシ−フェニル)メタン、および、ビス
(4−アミノフェノキシ−フェニル)スルホンなどを挙
げることができる。この発明では、特に、芳香族ジアミ
ン骨格としては、3,4’−ジアミノジフェニルエーテ
ル、4,4’−ジミアノジフェニルエーテル、および、
ジアミノジフェニルメタンからなる群から選ばれた少な
くとも一種の芳香族ジアミン化合物を用いて得られた芳
香族ポリイミド製の気体分離膜を用いた場合に、前述の
水蒸気透過速度、および、水蒸気とエタノール蒸気との
透過速度比(選択透過性)が優れているので好ましい。
製造する方法としては、例えば、前述の芳香族ジアミン
からなる芳香族ジアミン成分と、前述のビフェニルテト
ラカルボン酸成分とを略等モル、フェノール系溶媒中
で、約140℃以上の温度で一段で重合及びイミド化し
て芳香族ポリイミドを生成し、その芳香族ポリイミド溶
液(濃度:約3〜30重量%)をドープ液として使用し
て、約5〜60℃の温度の基材上に塗布又は流延する
か、或いは中空糸状に押し出して、該ドープ液の薄膜
(平膜状又は中空糸膜状)を形成し、次いで、その薄膜
を凝固液に浸漬して凝固膜を形成し、その凝固膜から溶
媒、凝固液などを洗浄して除去し、最後に熱処理して芳
香族ポリイミド製の非対称性分離膜(平膜又は中空糸
膜)を形成する製膜法を挙げることができる。
が約10〜200μm、特に20〜150μm程度であ
り、外径が50〜2000μm、特に100〜1000
μm程度である非対称性中空糸膜であることが好まし
い。この発明の脱水法で使用される分離膜モジュール
は、前記の中空糸膜の糸束を形成しその両端部を熱硬化
性樹脂(樹脂板)13で固着し結束しさらに裁断して各
中空糸の両端が開口した糸束エレメントを製造し、その
糸束エレメントを、図1に示すような分離膜モジュール
用の容器〔蒸気混合物の供給口(a)、キャリヤーガス
の供給口(b)、透過蒸気(水蒸気)の排出口(c)お
よび未透過蒸気(有機物蒸気)の排出口(d)を有する
容器〕に密封して収納した分離膜モジュールであること
が好ましく、その場合に、分離膜モジュールは、その各
サイズが特に限定されないが、前述の気体分離膜の有効
膜面積が1〜1000m2、特に5〜500m2程度で
あることが好ましい。
水物100モル%のテトラカルボン酸成分と、4,4’
−ジアミノジフェニルエーテル40モル%、および、
1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン60モ
ル%からなるジアミン成分とを重合して得られた芳香族
ポリイミド溶液を用いて製膜した芳香族ポリイミド製の
気体分離中空糸膜(非対称性中空糸膜、膜厚:88μ
m、及び、外径:479μm、内径:303μm)を準
備した。前記の非対称性分離膜は、水蒸気の透過速度
(30℃)が1.0×10−3cm3/cm2・sec
・cmHgであって、そして、水蒸気とエタノール蒸気
との透過速度比(PH2O/PEtOH)が約222で
あり、水蒸気とイソプロパノール蒸気との透過速度比
(PH2O/Pis−ProOH)が約2400であ
り、さらに、水蒸気とアセトン蒸気との透過速度比(P
H2O/PAcetone)が約43500であった。
束を作成し、その両端を硬化性樹脂で硬化・結束して、
裁断して各中空糸の両端が開口した糸束エレメント(長
さ:1.5m)を作成し、図1に示すような形状の分離
膜モジュール用の容器(蒸気混合物の供給口、キャリヤ
ーガスの供給口、透過蒸気の排出口及び未透過蒸気の排
出口を有する)へ収納して、分離膜モジュールA(有効
面積:38m2)、分離膜モジュールB(有効面積:2
9m2)及び分離膜モジュールC(有効面積:30
m2)を製造した。
重量%及び水15重量%を含有する溶液を、水−有機物
溶液タンク1から、ポンプ10経由で、蒸発器2へ供給
して、ヒーター12で加熱して前記溶液を気化させて、
蒸気混合物を生成し、さらに、その蒸気混合物をヒータ
ー3で120℃にスーパーヒートして、蒸気混合物の供
給口(a)から分離膜モジュール(A)4へ供給して、
蒸気混合物をその非対称性中空糸膜と中空部内で接触さ
せて、気体分離膜による脱水操作を行った。
おいては、蒸気混合物を非対称性中空糸膜と中空部内で
接触させながら、一方、乾燥窒素ガス(キャリヤーガ
ス)をヒーター11で120℃に加熱し、供給口(b)
から分離膜モジュールへ供給してその非対称性中空糸膜
の外側(中空糸の周辺部、透過側)に流通させると共
に、エゼクター(減圧器)7によって非対称性中空糸膜
の透過側を100mmHgに減圧して、蒸気混合物中の
水蒸気を選択的に膜透過させて除去することによって蒸
気混合物の脱水操作を行った。
(c)から排出される透過蒸気は、クーラー6で冷却し
水蒸気成分などを凝縮させ、透過蒸気の凝縮液タンクに
溜めて、窒素ガスは外部に排出する。又、分離膜モジュ
ールの未透過蒸気(乾燥された有機物蒸気)の排出口
(d)から排出される未透過蒸気は、クーラー8で冷却
されて凝縮させて、未透過蒸気の凝縮液を得て、製品タ
ンク9に回収した。その脱水操作の結果を、第1表に示
す。
ジュール4の未透過蒸気の排出口(d)から排出する未
透過蒸気の一部をキャリヤーガスの供給口(b)から供
給して分離膜モジュールの非対称性中空糸膜の透過側
(外側)に流通させたほかは、実施例1ーaと同様にし
て脱水操作を実施した。その脱水操作の結果を、第1表
に示す。
を減圧とせず常圧としたほかは、実施例1−aと同様に
して脱水操作を実施した。その脱水操作の結果を、第1
表に示す。
過側を10mmHgまで減圧したほかは、実施例1−a
と同様にして脱水操作を行った。その脱水操作の結果な
どを、第1表に示す。
程度である非対称性中空糸膜が内蔵されている分離膜モ
ジュールを使用し、非対称性中空糸膜の透過側を10m
mHgまで減圧したほかは、比較例1−bと同様にして
の脱水操作に行った結果、未透過蒸気の凝縮液(製品)
として、含水率が0.011重量%にまで乾燥されてい
るエタノール液が得られたが、その際に、エタノール液
の回収量は21.68kg/hに低下し、そして、その
エタノールの回収率は87.33%に低下した。
離膜モジュール(B)を使用し、水−有機物溶液として
イソプロパノール(IPA)85重量%及び水15重量
%からなる溶液を使用したほかは、実施例1−aと同様
にして脱水操作を行った。その脱水操作の結果などを、
第2表にそれぞれ示す。
ジュール4の未透過蒸気の排出口(d)から排出する未
透過蒸気の一部をキャリヤーガスの供給口(b)から供
給して分離膜モジュールの非対称性中空糸膜の透過側
(外側)に流通させたほかは、実施例2−aと同様にし
て脱水操作を実施した。その脱水操作の結果などを、第
2表に示す。
を減圧とせず常圧としたほかは、実施例2−aと同様に
して脱水操作を実施した。その脱水操作の結果などを、
第2表に示す。
過側を10mmHgまで減圧したほかは、実施例2−a
と同様にして脱水操作を行った。その脱水操作の結果な
どを、第2表に示す。
程度である非対称性中空糸膜が内蔵されている分離膜モ
ジュールを使用し、非対称性中空糸膜の透過側を10m
mHgまで減圧したほかは、実施例2−aと同様にして
の脱水操作に行った結果、未透過蒸気の凝縮液(製品)
として、含水率が0.011重量%にまで乾燥されてい
るイソプロパノール液が得られたが、その際に、イソプ
ロパノール(IPA)液の回収量は48.90kg/h
に低下し、そして、IPFの回収率は95.88%にま
で低下した。
離膜モジュール(C)を使用し、水−有機物溶液として
アセトン85重量%及び水15重量%からなる溶液を使
用したほかは、実施例1と同様にして脱水操作を行っ
た。その脱水操作の結果などを、第3表に示す。
ジュール4の未透過蒸気の排出口(d)から排出する未
透過蒸気の一部をキャリヤーガスの供給口(b)から供
給して分離膜モジュールの非対称性中空糸膜の透過側
(外側)に流通させたほかは、実施例3−aと同様にし
て脱水操作を実施した。前述の脱水操作の結果などを、
第3表に示す。
を減圧とせず常圧としたほかは、実施例2−aと同様に
して脱水操作を実施した。前述の脱水操作の結果を、第
3表に示す。
過側を10mmHgまで減圧したほかは、実施例3−a
と同様にして脱水操作を行った。その脱水操作の結果な
どを、第3表に示す。
溶液を気化させて生成した『有機物蒸気と水蒸気とを含
む蒸気混合物』を、特定のガス透過性能を有する芳香族
ポリイミド製の気体分離膜が内蔵されている分離膜モジ
ュールへ供給し、そして、その分離膜モジュール内の前
記分離膜の透過側を減圧状態とすると共にその透過側に
不活性な乾燥ガス又は分離膜モジュールから排出される
未透過蒸気の一部をキャリヤーガスとして流通させなが
ら、前記分離膜の供給側から透過側へ水蒸気を選択的に
透過させて前記蒸気混合物から水蒸気を除去し、これに
より水蒸気含有量が極めて高いレベルにまで減少した乾
燥された有機物蒸気を効率的に得ることができる「水−
有機物を含む溶液を脱水する方法」に係わる。
フロー概図である。
のフロー概図である。
Claims (1)
- 【請求項1】水および有機物を含む溶液を気化させて有
機物蒸気と水蒸気とを含む蒸気混合物を生成させ、次い
で、 水蒸気透過速度(PH2O)が1×10−5cm3/c
m2・sec・cmHg以上であり、水蒸気透過速度と
有機物蒸気透過速度との比(PH2O/POrg.)が
50以上である芳香族ポリイミド製分離膜を内蔵する分
離膜モジュールへ、前記蒸気混合物を70℃以上の温度
で供給して、さらに、 前記分離膜モジュールにおいて、前記蒸気混合物を前記
分離膜の供給側と接触させ、一方、該分離膜の透過側を
50〜500mmHgの減圧状態とすると共に、不活性
な乾燥ガス又は分離膜モジュールから排出される未透過
蒸気の一部をキャリヤーガスとして流通させながら、該
分離膜の供給側から透過側へ水蒸気を選択的に透過させ
て該蒸気混合物から水蒸気を除去し、これにより水蒸気
含有量が減少した有機物蒸気を得ることを特徴とする水
−有機物を含む溶液の脱水法。
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