JPH05169303A - ツールホルダの保持構造 - Google Patents

ツールホルダの保持構造

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JPH05169303A JP3347697A JP34769791A JPH05169303A JP H05169303 A JPH05169303 A JP H05169303A JP 3347697 A JP3347697 A JP 3347697A JP 34769791 A JP34769791 A JP 34769791A JP H05169303 A JPH05169303 A JP H05169303A
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  • Mechanical Engineering (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高速回転時にもツールホルダが振れることが
なく、高精度加工が可能なツールホルダの保持構造を提
供すること。 【構成】 ツールホルダを工作機械のスピンドルに設定
するためのツールホルダの保持構造において、ツールホ
ルダ１０の設定部１１に大径のテーパ部１２を設け、ツ
ールホルダ１０の設定部１１のプルスタッドボルト１５
よりに小径のストレート部１４を設け、テーパ部１２と
ストレート部１４の間にニガシ部１３を設け、一方、ス
ピンドル２０の保持部２１にツールホルダ１０のテーパ
部１２に対応するテーパ保持部２２を設け、スピンドル
２０の保持部２１にツールホルダ１０のストレート部１
４に対応するストレート保持部２４を設け、スピンドル
２０のテーパ保持部２２とストレート保持部２４の間に
中間部２３を設けこの中間部２３とツールホルダ１０の
ニガシ部１３が非接触になるようにツールホルダ１０が
スピンドル２０に保持されることを特徴とするツールホ
ルダの保持構造。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】この発明は、ツールホルダを工作
機械のスピンドルに設定するためのツールホルダの保持
構造に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】ツールホルダは一般に、ツール、テーパ
部及びプルスタッドボルトを有する。ツールホルダは、
コレットチャックを介してプルスタッドボルトに予圧を
かけつつ保持することによって、工作機械のスピンドル
に設定される。従来、ツールホルダのテーパ部は連続的
で段差のない単一のテーパ面によって構成されている。
また、スピンドルにはツールホルダのテーパ部を収容す
るための保持部が設けられている。スピンドルの保持部
もテーパ面で構成され、このテーパ面も連続的で段差の
ない単一の面である。そして、ツールホルダをスピンド
ルに設定する場合には、ツールホルダのテーパ部全域が
スピンドルの保持部全域に当接する構成になっている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】最近、加工物の材質が
アルミニウムや樹脂などの非鉄金属あるいは硬質の合金
である場合が多くなってきた。その場合にツールを高速
で回転させる高速切削又は超高速切削が必要になる。ま
た、一般の金属材料を加工する場合にも、高精度加工の
ためには高速切削が望ましい。
【０００４】さて、スピンドルにツールホルダを設定し
て高速で回転させると、スピンドルのツール設定部にお
けるテーパ面の口元（大径部分）が例えば数ミクロン程
度拡くなって、その結果テーパ面の小径（根本）部分の
みがスピンドルに当り、加工時にびびりが発生すること
がある。これは、テーパ面の大径部にわずかにスキ間が
できるのに対して、テーパ面の小径部は余り変形せず、
ツールホルダが小径部のみで支持される格好になり、ツ
ールに振動が発生し易くなるためである。このようにツ
ールに振れが発生すると高精度加工が困難になる。ま
た、ツール自体の寿命も短くなってしまう。さらに、切
削条件をきびしく設定できないため生産性を向上できな
いという問題もある。
【０００５】本発明は、このような従来技術の問題に鑑
み、高速回転時にもツールホルダ（すなわちツール）が
振れることがなく、高精度加工が可能なツールホルダの
保持構造を提供することを目的としている。
【０００６】
【課題を解決するための手段】この発明は、ツールホル
ダを工作機械のスピンドルに設定するためのツールホル
ダの保持構造において、ツールホルダ１０の設定部１１
に大径のテーパ部１２を設け、ツールホルダ１０の設定
部１１のプルスタッドボルト１５よりに小径のストレー
ト部１４を設け、テーパ部１２とストレート部１４の間
にニガシ部１３を設け、一方、スピンドル２０の保持部
２１にツールホルダ１０のテーパ部１２に対応するテー
パ保持部２２を設け、スピンドル２０の保持部２１にツ
ールホルダ１０のストレート部１４に対応するストレー
ト保持部２４を設け、スピンドル２０のテーパ保持部２
２とストレート保持部２４の間に中間部２３を設けこの
中間部２３とツールホルダ１０のニガシ部１３が非接触
になるようにツールホルダ１０がスピンドル２０に保持
されることを特徴とするツールホルダの保持構造を要旨
としている。
【０００７】
【作用】高速回転時にテーパ保持部２２が拡がっても、
ツールホルダのストレート部１４とスピンドルのストレ
ート保持部２４の作用によって、ツールホルダ１０がプ
ルスタッドボルト１５の方向にわずかにスライドする。
このいわゆる逃げによって、ツールホルダのテーパ部１
２が依然としてスピンドルのテーパ保持部２２に密接に
支持される。従って、高速回転時にもツールホルダ１０
が振れることがなく、高精度加工が可能になる。
【０００８】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。
【０００９】図１はツールホルダの保持構造１の実施例
を示す断面図である。ツールホルダ１０の一端にはツー
ル１６が固定されている。ツールホルダ１０の他端には
通常のプルスタッドボルト１５が設けられている。ツー
ル１６とプルスタッドボルト１５の間には、ツールホル
ダ１０をスピンドル２１に設定するための設定部１１が
設けられている。
【００１０】設定部１１は３つの部分から構成されてい
る。設定部１１のツール寄りの部分にはテーパ部又はシ
ョートテーパ部２２が形成されている。ショートテーパ
部２２は連続した１つのテーパ面によって構成され、そ
の軸方向長さは設定部１１全体の軸方向長さの大体１／
３を占めている。設定部１１のプルスタッドボルト１５
寄りの部分にはストレート部１４が形成されている。ス
トレート部１４は１つの円柱形状の面によって構成さ
れ、ショートテーパ部１２とほぼ同じ軸方向長さを有し
ている。ストレート部１４の径はショートテーパ部１２
の最小径よりも小さい。ショートテーパ部１２とストレ
ート部１４の間にはニガシ部１３が設けられている。ニ
ガシ部１３は１つのテーパ面で形成されている。ニガシ
部１３とショートテーパ部１２との間には段差がついて
いて、不連続になっている。なお、ツールホルダ１０に
はバランス穴１７が６〜８個設けられている。
【００１１】工作機械、例えばマシニングセンサのスピ
ンドル２０の端部付近には、ツールホルダを支持するた
めの保持部２１が設けられている。保持部２１の奥側に
は通常ドローバー並びにコレットチャックが配置される
が図面では簡単のために省略した。
【００１２】保持部２１は３つの部分から構成されてい
る。保持部２１の先端にはテーパ保持部又はショートテ
ーパ保持部２２が形成されている。ショートテーパ保持
部２２はツールホルダのショートテーパ部１２に対応し
たテーパ面によって構成されている。ツールホルダのシ
ョートテーパ部１２はショートテーパ保持部２２に係合
し支持される。ショートテーパ保持部２２の隣りには中
間部２３が形成されている。中間部２３はツールホルダ
のニガシ部１３に対応する領域に設けられている。ツー
ルホルダ１０をスピンドル２０に設定した場合に、中間
部２３とニガシ部１３は非接触であって両者の間には空
間１９が形成される。中間部２３の隣りにはストレート
保持部２４が形成されている。ストレート保持部２４は
ツールホルダのストレート部１４に対応する円柱状内面
によって構成され、ストレート部１４に係合するように
なっている。
【００１３】次に、図２を参照して本発明の他の実施例
を説明するが、図１の実施例と異なる点のみを簡単に述
べる。この実施例では、ツールホルダ１０のショートテ
ーパ部１２とニガシ部１３の間には段差がなく、両者は
連続した同一のテーパ面によって形成されている。この
場合には、スピンドル２０のショートテーパ保持部２２
に支持される部分がショートテーパ部１２に相当する。
また、スピンドル２０の中間部２３の領域に対応し、こ
れに非接触の部分がニガシ部１３になる。このようにシ
ョートテーパ部１２と中間部２３は連続していてもよ
い。ニガシ部１３とストレート部１４の間には環状の溝
１７が形成されている。
【００１４】
【発明の効果】本発明のツールホルダの保持構造によれ
ば、高速回転時にスピンドルのテーパ保持部とそれを支
持しているツールホルダのテーパ部にすきまが生じて
も、ツールホルダのストレート部が奥の方に逃げること
ができるので、ツールホルダが全体的に奥方向すなわち
プルスタッドボルトの方向にわずかにスライド可能とな
る。従って、テーパ部の当りをいつも正常に保つことが
できる。従って、ツールに振れが生じ難くなり、高速切
削加工を高精度で実施できる。また、前記の理由でテー
パ部の当りが安定するため、ツールに大きな力がかかっ
ても高精度の加工が可能である。従って切削効率を向上
できる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の実施例を示す断面図。
【図２】本発明の他の実施例を示す断面図。
【符号の説明】
１ ツールホルダの保持構造 １０ ツールホルダ １１ 設定部 １２ ショートテーパ部 １３ ニガシ部 １４ ストレート部 １５ プルスタッドボルト １６ ツール １７ 溝 １９ 空間 ２０ スピンドル ２１ 保持部 ２２ ショートテーパ保持部 ２３ 中間部 ２４ ストレート保持部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 ツールホルダを工作機械のスピンドルに
    設定するためのツールホルダの保持構造において、ツー
    ルホルダ（１０）の設定部（１１）に大径のテーパ部
    （１２）を設け、ツールホルダ（１０）の設定部（１
    １）のプルスタッドボルト（１５）よりに小径のストレ
    ート部（１４）を設け、テーパ部（１２）とストレート
    部（１４）の間にニガシ部（１３）を設け、一方、スピ
    ンドル（２０）の保持部（２１）にツールホルダ（１
    ０）のテーパ部（１２）に対応するテーパ保持部（２
    ２）を設け、スピンドル（２０）の保持部（２１）にツ
    ールホルダ（１０）のストレート部（１４）に対応する
    ストレート保持部（２４）を設け、スピンドル（２０）
    のテーパ保持部（２２）とストレート保持部（２４）の
    間に中間部（２３）を設けこの中間部（２３）とツール
    ホルダ（１０）のニガシ部（１３）が非接触になるよう
    にツールホルダ（１０）がスピンドル（２０）に保持さ
    れることを特徴とするツールホルダの保持構造。
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