JPH08290306A - 回転センター用補助具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 旋盤加工に於いて、加工物である細いシャフ
ト（６）等を端部（１１）まで一工程で加工するための
回転センター用補助具を提供する。 【構成】 円柱体の先端が円錐に形成されてなる部位を
先端部（２）とし、円柱体の後端が円錐状にくり抜かれ
た形に形成されてなる部位を受け部（３）とした本体
（１）を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、旋盤加工に要する回
転センター用補助具の発明に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、旋盤加工に於いて、工作物である
回転センターより径が細いシャフト等を端部まで加工す
る際、回転センターのセンターヘッドにバイト又は研削
トイシ等が当たりシャフト端部まで一工程で加工するこ
とができず、シャフト端部を加工するためにバイト又は
研削トイシ等をシャフト端部まで加工できるような形状
のものに加工し作業を行っていた。そこで、バイト又は
研削トイシ等を加工しなくてもシャフト端部まで加工で
きるセンターヘッド脱着式回転センターが今までに使わ
れている。しかし、センターヘッド脱着式回転センター
は、非常に高価であるため、一般には、端部加工用とし
て図５に示すようにセンターヘッドが半分に割られた回
転式ではない固定センター（９）を使用し作業を行って
いた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】これには、次のような
欠点があった。 （イ） センターヘッド脱着式回転センターは特殊な回
転センターであるため、一般的な回転センターに比べ非
常に高価であった。 （ロ） センターヘッド脱着式回転センター用センター
ヘッドは、専用品となるため従来からある一般的な回転
センターに利用することができなかった。 （ハ） 固定センターは工作物の一端を支える際、固定
センターが共回りしないため設定に技術を要した。 （ニ） 固定センターは工作物と共回りしないことによ
り、工作物を傷ける恐れがあった。 本発明は、上記の欠点を解消するためになされたもので
ある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上記の問題を解決するた
めに、円柱体の先端が円錐に形成されてなる部位を先端
部（２）とし、円柱体の後端が円錐状にくり抜かれた形
に形成されてなる部位を受け部（３）とした本体（１）
を形成する。本発明は、以上の構成からなるものであ
る。

【０００５】

【作用】旋盤の心押軸（８）に装着された回転センター
（７）のセンターヘッド（５）に本体（１）の受け部
（３）をはめる。回転センター（７）にはめられた本体
（１）の先端部（２）がセンターヘッドとなり、工作物
である細いシャフト（６）等の一端をセンターで支え
る。すると、回転センター（７）のセンターヘッド
（５）に本体（１）の受け部（３）をはめることによ
り、センターヘッドとなる先端部（２）が小径であるた
め工作物である細いシャフト（６）等の端部（１１）ま
で加工することができる。

【０００６】

【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。円
柱体の先端が円錐に形成されてなる部位を先端部（２）
とし、円柱体の後端が円錐状にくり抜かれた形に形成さ
れてなる部位を受け部（３）とした本体（１）を形成す
る。このとき、本体（１）の後端が図３のように円錐状
にくり抜かれた最深部に穴（４）を設けてもよい。本体
の材質は金属を用い、円柱体及び先端部（２）と受け部
（３）からなる本体（１）は一体成形することにより先
端部（２）の振れ精度を高めている。又、先端部（２）
の円錐の角度及び受け部（３）の円錐状にくり抜かれた
角度は６０度である。これは、一般的な回転センター
（７）のセンターヘッド（５）の角度が６０度であるこ
とによるものである。しかし、本体（１）の先端部
（２）は、角度が６０度より鋭角又は、鈍角でもよい。
本発明は、以上のような構成で、これを使用するとき
は、旋盤の心押軸（８）に装着された回転センター
（７）のセンターヘッド（５）に本体（１）の受け部
（３）をはめる。このとき回転センター（７）のセンタ
ーヘッド（５）の角度と本体（１）の受け部（３）の角
度が同等であることによりセンターヘッド（５）と受け
部（３）は密着し先端部（２）の振れ精度は保たれる。
この回転センター（７）にはめられた本体（１）の先端
部（２）がセンターヘッドとなり、工作物である細いシ
ャフト（６）等の一端をセンターで支える。すると、回
転センター（７）のセンターヘッド（５）に本体（１）
の受け部（３）をはめることにより、センターヘッドと
なる先端部（２）が小径であるためバイト又は研削トイ
シ（１０）等がセンターヘッド（５）に当たることなく
工作物である細いシャフト（６）等の端部（１１）まで
加工することができる。又、本体（１）の先端部（２）
が小径であるため工作物であるシャフト（６）等の端面
部（１２）の加工にも用いることができる。切削加工又
は、研削加工以外にもネジ切り加工等にも用いることが
できる。なお、本体（１）の先端部（２）を図６に示す
ように円錐の先端を落とし面としてもよい。また、本体
（１）の受け部（３）を図７、図８に示すように受け部
（３）とセンターヘッド（５）の密着度が増すように受
け部（３）を大きくしてもよい。

【０００７】

【発明の効果】従来の一般的な回転センターに回転セン
サー補助具を使用することできわめて経済的である。ま
た、設定に技術を要する固定センターを使う必要がな
く、バイト又は研削トイシを端部切削用又は、端部研削
用に加工する必要もないため、きわめて作業性が優れて
いる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の斜視図である。

【図２】本発明の断面図である。

【図３】本発明の応用例を示す断面図である。

【図４】本発明の実施例を示す斜視図である。

【図５】従来の固定センターの使用状態を示す斜視図で
ある。

【図６】本発明の他の実施例を示す斜視図である。

【図７】本発明の他の実施例を示す斜視図である。

【図８】本発明の他の実施例を示す断面図である。

【符号の説明】

１．本体 ２．先端部 ３．受け部 ４．穴 ５．センターヘッド ６．シャフト ７．回転センター ８．心押軸 ９．固定センター １０．バイト又は、研削トイシ １１． 端部 １２．端面部

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 円柱体の先端が円錐に形成されてなる部
   位を先端部（２）とし、円柱体の後端が円錐状にくり抜
   かれた形に形成されてなる部位を受け部（３）とした本
   体（１）を形成してなる回転センター用補助具。