JPH05141114A - 立体駐車場 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】 車両Ｇの入庫又は出庫のための外部連通部Ｂ
を有し、外部連通部Ｂの通路面５のうちの少なくとも、
旋回台１１にて旋回されるパレットＰの下方に重複する
部分を形成する通路面形成部材１３が、通路面形成位置
と旋回台１１のパレット受け面よりも下方の退避位置と
にわたって昇降操作自在に構成されている立体駐車場。 【効果】 通路面のうちの少なくとも、旋回台にて旋回
されるパレットの下方に重複する部分を、パレットが旋
回されるときにはパレットに干渉することがないように
しながらも、パレットが旋回されないときには、通路面
と同高さ又はほぼ同高さに形成することができるから、
前記重複部分を通路として使用する場合に、通路面の他
の部分との間に段差を生じる不都合を解消することがで
きる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、車両を搭載自在なパレ
ットを収納する複数の棚を上下方向に並べて備える車両
収納ラックが、前記車両の入庫又は出庫のための外部連
通部の上方に位置する状態で設けられ、前記外部連通部
と前記複数の棚との間にわたり前記パレットの搬送を行
うべく、前記車両収納ラックの側脇に沿って且つ前記外
部連通部の通路面よりも下方にわたって昇降される昇降
部を備えた車両搬送装置が設けられ、前記外部連通部
に、前記昇降部にて下降される前記パレットを前記外部
連通部の通路面よりも下方位置で受け止め支持して、そ
のパレットを前記車両の乗降用向きと前記昇降部が上昇
に伴って受け止め支持する昇降用向きとに旋回させる旋
回台と、前記旋回台に乗降用向きで支持されたパレット
の前後両端部を上昇に伴って受け止め支持すると共にそ
のパレットを前記通路面と同高さ又はほぼ同高さの乗降
用高さに支持し、かつ、下降に伴って前記パレットを前
記旋回台に受け渡す一対の昇降台とが設けられ、前記昇
降部における前記乗降用向きのパレットから突出する部
分に、歩行面が構成された立体駐車場に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来この種の立体駐車場においては、通
路面のうちの少なくとも、旋回台にて旋回されるパレッ
トの下方に重複する部分は、旋回台にて旋回されるパレ
ットに干渉することがないように、旋回台のパレット受
け面よりも低い位置に形成されていた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術によれば、パレットを通路面と同高さ又はほぼ同
高さの乗降用高さに支持する昇降台が下降するに伴っ
て、パレットを旋回台に受け渡すことができるように、
旋回台のパレット受け面は、前記通路面よりも低い位置
に形成される。そして、通路面のうちの旋回台にて旋回
されるパレットの下方に重複する部分は、旋回台のパレ
ット受け面よりも更に低い位置に形成されることになる
から、その結果、通路面の前記重複部分とそれ以外の部
分との間には、段差を生じる不都合があった。本発明の
目的は、上述の従来欠点を解消する点にある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明による立体駐車場
の特徴構成は、通路面のうちの少なくとも、旋回台にて
旋回されるパレットの下方に重複する部分を形成する通
路面形成部材が、通路面形成位置と旋回台のパレット受
け面よりも下方の退避位置とにわたって昇降操作自在に
構成されている点にある。

【０００５】

【作用】本発明の特徴構成によれば、旋回台によってパ
レットが旋回されるときには通路面形成部材を前記退避
位置に下降させ、通路面のうちの旋回台にて旋回される
パレットの下方に重複する部分がパレットに干渉するこ
とがないようにしながらも、パレットが旋回されないと
きには、通路面形成部材を前記通路面形成位置に上昇さ
せることによって、前記重複部分を、通路面の他の部分
と同高さ又はほぼ同高さに形成することができる。

【０００６】

【発明の効果】本発明の特徴構成にあっては、通路面の
うちの少なくとも、旋回台にて旋回されるパレットの下
方に重複する部分を、パレットが旋回されるときにはパ
レットに干渉することがないようにしながらも、パレッ
トが旋回されないときには、通路面と同高さ又はほぼ同
高さに形成することができるから、前記重複部分を通路
として使用する場合に、通路面の他の部分との間に段差
を生じる不都合を解消することができる。

【０００７】

【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。図１に示す立体駐車場は、車両を搭載自在
なパレットＰを収納する複数の棚１を上下方向に並べて
備える車両収納ラックＡが、入庫又は出庫のための入出
庫口２を有する外部連通部Ｂの上方に位置する状態で設
けられ、前記複数の棚１と前記外部連通部Ｂとの間にわ
たり前記パレットＰの搬送を行う昇降部３を有する車両
搬送装置Ｃを備えて成る。

【０００８】以後、本実施例において、入出庫口２より
外部連通部Ｂの奥を臨む方向を立体駐車場の奥行方向と
し、前記奥行方向と直交し入出庫口２の開口の横幅にわ
たる方向を立体駐車場の横幅方向とする。

【０００９】前記車両収納ラックＡは、その内部におけ
る前記奥行方向の両側に一対のラック部分を備え、その
夫々が複数の棚１を上下方向に並べて備えている。そし
て、前記棚１は、車両を搭載自在なパレットＰと、パレ
ットＰの長手方向両端縁部を載架支持する一対の受け枠
１ａ，１ａを並置して構成され、車両ＧはパレットＰに
搭載された状態で収納される。前記一対のラック部分の
間には、昇降用通路Ｓが、各ラック部分の側脇に沿い且
つ外部連通部Ｂを貫通するように形成され、その下端
は、外部連通部Ｂの下部に形成されたピット４に突入し
ている。

【００１０】前記車両搬送装置Ｃは、パレットＰを搭載
して複数の棚１と外部連通部Ｂとの間にわたりパレット
Ｐの搬送を行うべく昇降用通路Ｓ内を昇降する昇降部３
と、昇降部３を昇降させる昇降駆動機構Ｄとから構成さ
れている。前記昇降部３は、図３に示すように、フレー
ム３ａと、パレットＰを載置支持し且つ棚１との間での
移載を行う２本の伸縮フォーク３ｂと、フレーム３ａの
長手方向両側端部にそれぞれ垂直に立設する側板３ｃ
と、その側板３ｃの上部に屋根状に取り付けられた遮蔽
体３ｄと、昇降部３において乗降用向き（後述する)の
パレットＰから突出する部分に構成される歩行面として
の歩行面３ｅとから構成されている。尚、前記遮蔽体３
ｄは、図２に示すように、昇降部３が外部連通部Ｂにお
いて昇降部３の歩行面３ｅと外部連通部Ｂの通路面５と
が同じ高さになるように停止された場合において、外部
連通部Ｂの上方に隣接する棚１’の下面に設けられた補
助遮蔽体６と連なって天井を形成するように昇降部３に
取り付けられている。前記昇降駆動機構Ｄは、２系統の
索状体７により昇降部３及びバランスウェイト８を接続
し、索状体７を、吊下プーリー９ａ，９ｂ，９ｃ，９ｄ
及び駆動装置１０の駆動プーリー１０ａに巻回すること
によって構成されている。従って、昇降部３は、その長
手方向が前記横幅方向を向き、昇降用通路Ｓ内に索状体
６により吊下支持され、駆動装置１０の作動によって昇
降移動させられる。

【００１１】前記外部連通部Ｂは、図１及び図２に示す
ように、車両収納ラックＡの地上階部分に構成され、入
出庫口２を有し、車両Ｇの入庫のとき及び出庫のときに
はその内部に前記昇降部３が位置する状態となる。下部
にはピット４を有し、ピット４の中央部には、旋回操作
可能なターンテーブル１１ａを備えた旋回装置１１が備
えられ、ピット４内の前記奥行方向両側部には、パレッ
トＰの長手方向両側端部を載架支持する一対の昇降台１
２が備えられて成る。図１において、パレットＰは、そ
の長手方向を前記奥行方向にむけ、前記一対の昇降台１
２によって通路面５と同高さに載架支持されている。こ
の状態が、パレットＰが乗降用向きにある状態である。
図２においては、パレットＰは、その長手方向を前記横
幅方向にむけ、昇降部３に搭載された状態が示されてい
る。この状態が、パレットＰが昇降用向きにある状態で
ある。前記旋回台１１は、昇降部３にて下降されるパレ
ットＰを外部連通部Ｂの通路面５よりも下方位置に形成
されたターンテーブル１１ａで受け止め支持し、そのパ
レットＰを乗降用向きと昇降部３が上昇に伴って受け止
め支持する昇降用向きとにわたって旋回させるべく、構
成されている。前記昇降台１２は、パレットＰを載架支
持するパレット受部１２ａと、パンタグラフ式の昇降機
構１２ｂと、昇降駆動装置１２ｃとを備えて成る。

【００１２】図４には、昇降部３が外部連通部Ｂ内に位
置する状態における、外部連通部Ｂの内部が示されてい
る。パレットＰは、前記乗降用向きにある状態として、
外部連通部Ｂ内のほぼ中央部に載置されている。前記ピ
ット４は、外部連通部Ｂの下部に形成され、昇降用通路
Ｓに連らなり昇降部３が降下する部分と、旋回台にて旋
回されるパレットＰの下方に重複し、昇降部３の前記奥
行方向両側に位置するほぼ半円形の領域の下部に形成さ
れた部分とから構成されている。昇降部３におけるパレ
ットＰから突出する部分には、前記歩行面３ｅが取り付
けられている。昇降部３は、歩行面３ｅが通路面５と同
じ高さになる位置に停止されている。通路面５の前記半
円形の部分には、通路面形成位置と旋回台１１のターン
テーブル１１ａよりも下方の退避位置とにわたって昇降
操作自在に構成された通路面形成部材１３が設けられて
いる。尚、本実施例においては、前記通路面形成部材１
３は、前記昇降台１２のパレット受部１２ａと一体の部
材として構成され、昇降台１２の昇降操作は、同時に通
路面形成部材１３の昇降操作を兼ねている。従って、パ
レットＰが昇降台１２によって前記乗降用向きに支持さ
れているときには、通路面形成部材１３は通路面形成位
置にある。

【００１３】又、パレットＰの上面と通路面５との間に
は段差を生じるため、通路面５上には、タイヤ案内用の
傾斜面を備えた案内部材５ａが設けられている。更に、
昇降部３の伸長フォーク３ｂの上面と歩行面３ｅ及び通
路面５との間にも段差を生じるため、つまづき防止用の
傾斜面を備えたつまづき防止部材３ｆ，５ｂが、昇降部
３の歩行面３ｅ上及び通路面形成部材１３上にそれぞれ
設けられている。外部連通部Ｂの内側側面には内装板１
４ａ，１４ｂ，１４ｃ，１４ｄが取り付けられ、前記横
幅方向両側面部においては内装板１４ａ，１４ｂと昇降
部３の側板３ｃとが連なって、一連の壁体を形成してい
る。

【００１４】本実施例の立体駐車場における車両Ｇの入
庫作業は、以下の様に行う。入庫待ち状態において、外
部連通部Ｂは、その内部が図４に示す状態になってお
り、入出庫口２が開かれている。車両Ｇは、予めドライ
バー以外の乗客を降車させた後、自走して入出庫口２を
通過して入出庫部Ｂ内に進入し、そのまま直進してパレ
ットＰ上に搭載される。ドライバーは車両Ｇから降車
し、通路面３ｅ、通路面形成部材１３、及び、通路面５
を通路として使用して、入出庫口２を通って外部連通部
Ｂ外に離脱する。このとき昇降台１２のパレット受部１
２ａ及び通路面形成部材１３、旋回台１１、並びに、昇
降部３は図５（Ａ）に示す状態にあり、段差のない状態
でドライバーの通路が形成されている。ドライバーが外
部連通部Ｂ外に離脱したのち、昇降台１２のパレット受
部１２ａ及び通路面形成部材１３並びに昇降部３は、図
５（Ｂ）に示すように、旋回台１１のターンテーブル１
１ａよりも下方の退避位置に降下され、前記降下に伴っ
て、パレットＰがターンテーブル１１ａ上に移載され
る。前記旋回装置１１は、ターンテーブル１１ａを９０
度回転させ、パレットＰは前記昇降用向きにおいて支持
される。次に昇降部３が上昇して、図２に示すように、
パレットＰは昇降台３の伸縮フォーク３ｂの上面上に移
載される。昇降部３は昇降用通路Ｓを上昇してパレット
Ｐ所定の棚１の側脇に停止し、伸縮フォーク３ｂを伸長
作動させてパレットＰを前記棚１内に突入させ、昇降部
３が降下するにことによってパレットＰを棚１の受け枠
１ａ上に移載する。その後伸縮フォーク３ｂを縮退し
て、車両Ｇの入庫作業を終了する。

【００１５】車両Ｇの出庫作業は、以下の様に行う。ま
ず昇降部３を出庫する車両が収納されている棚１の側脇
に移動したのち、入庫作業と反対の操作を行ってパレッ
トＰを昇降部３に搭載し、昇降用通路Ｓを通って外部連
通部Ｂに降下する。外部連通部Ｂは図２に示す状態にあ
り、昇降部３が旋回台１１のターンテーブル１１ａより
も下方に降下するに伴って、パレットＰがターンテーブ
ル１１ａ上に移載される。旋回装置１１は、パレットＰ
の前記奥行方向の前後関係が、入庫のときとは逆になる
ようにパレットＰを９０度回転させる。すなわち、パレ
ットＰは前記乗降用向きにおいて、車両Ｇの前方方向が
入出庫口２を向くように支持される。次に昇降台１２の
パレット受部１２ａ及び通路面形成部材１３が上昇し
て、パレットＰは昇降台１２上に移載され、通路面５と
同高さに支持される。同時に昇降部３も上昇し歩行面３
ｅが通路面５と同高さになる位置に停止し、通路面５、
通路面形成部材１３、及び、歩行面３ｅによって、段差
のない通路が形成される。ドライバーは前記通路を通っ
て車両Ｇに乗り込み、車両Ｇは自走して、入出庫口２を
通って出庫される。もって、車両Ｇの出庫作業を終了す
る。

【００１６】尚、出庫作業終了後の外部連通部Ｂは、前
記入庫作業における入庫待ち状態と同じ状態になってお
り、出庫作業と入庫作業が連続して行える。入庫作業の
み連続して行う場合は、上記の出庫作業において、未だ
車両Ｇが収納されていない棚１のパレットＰを外部連通
部Ｂに搬出すれば良く、出庫作業のみ連続して行う場合
は、上記の入庫作業において、パレットＰのみ所定の棚
１に収納すれば良い。

【００１７】〔別実施例〕上述の実施例において、前記
通路面形成部材１３は、前記昇降台１２のパレット受部
１２ａと一体の部材で構成されていたが、独自の昇降装
置を有する独立の部材として構成しても良い。

【００１８】前記外部連通部Ｂは複数個あっても良く、
それらが入庫専用のもの或いは出庫専用のものであって
も良い。更に、前記外部連通部Ｂは地下に構成されても
良いし、階上に構成されても良く、最下階において入庫
し、最上階において出庫するもの又はその逆の構成であ
っても良い。

【００１９】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は
添付図面の構成に限定されるものではない。

【図面の簡単な説明】

【図１】全体構造の側面図

【図２】外部連通部を示す側面図

【図３】車両搬送装置の構造を示す斜視図

【図４】外部連通部を示す上面図

【図５】外部連通部を示す側面図

【符号の説明】

Ａ 車両収納ラック Ｂ 外部連通部 Ｃ 車両搬送装置 Ｇ 車両 Ｐ パレット １ 棚 ３ 昇降部 ３ｅ 歩行面 ５ 通路面 １１ 旋回台 １２ 昇降台 １３ 通路面形成部材

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 車両（Ｇ）を搭載自在なパレット（Ｐ）
   を収納する複数の棚（１）を上下方向に並べて備える車
   両収納ラック（Ａ）が、前記車両（Ｇ）の入庫又は出庫
   のための外部連通部（Ｂ）の上方に位置する状態で設け
   られ、 前記外部連通部（Ｂ）と前記複数の棚（１）との間にわ
   たり前記パレット（Ｐ）の搬送を行うべく、前記車両収
   納ラック（Ａ）の側脇に沿って且つ前記外部連通部
   （Ｂ）の通路面（５）よりも下方にわたって昇降される
   昇降部（３）を備えた車両搬送装置（Ｃ）が設けられ、 前記外部連通部（Ｂ）に、 前記昇降部（３）にて下降される前記パレット（Ｐ）を
   前記外部連通部（Ｂ）の通路面（５）よりも下方位置で
   受け止め支持して、そのパレット（Ｐ）を前記車両
   （Ｇ）の乗降用向きと前記昇降部（３）が上昇に伴って
   受け止め支持する昇降用向きとに旋回させる旋回台（１
   １）と、 前記旋回台（１１）に乗降用向きで支持されたパレット
   （Ｐ）の前後両端部を上昇に伴って受け止め支持すると
   共にそのパレット（Ｐ）を前記通路面（５）と同高さ又
   はほぼ同高さの乗降用高さに支持し、かつ、下降に伴っ
   て前記パレット（Ｐ）を前記旋回台（１１）に受け渡す
   一対の昇降台（１２）とが設けられ、 前記昇降部（３）における前記乗降用向きのパレット
   （Ｐ）から突出する部分に、歩行面（３ｅ）が構成され
   た立体駐車場であって、 前記通路面（５）のうちの少なくとも、前記旋回台（１
   １）にて旋回されるパレット（Ｐ）の下方に重複する部
   分を形成する通路面形成部材（１３）が、通路面形成位
   置と前記旋回台（１１）のパレット受け面よりも下方の
   退避位置とにわたって昇降操作自在に構成されている立
   体駐車場。