JPH0514048B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、壁面に取着された湯水混合栓へ給湯
及び給水するための湯水供給装置に関するもので
ある。

（従来の技術） 従来、壁面に取着された湯水混合栓へ給湯及び
給水する場合は、壁裏に、湯及び水の二本の流体
管を配管し、これら二本の流体管に対応して壁面
に二個の孔を明けている。そして、流体管の端部
にそれぞれ継手を接続して孔を通して壁面を貫通
し、さらに袋ナツト等を使用して両継手の先端部
をそれぞれ湯水混合栓に接続している。

（発明が解決しようとする課題） ところが、上述の構成においては、壁面に二個
の孔を形成しなければならないという問題があつ
た。また、両継手と湯水混合栓の接続管の位置を
対応させる作業が面倒であるばかりでなく、タイ
プの異なる湯水混合栓を取付けたい場合に接続管
の間隔を調節するのは困難であるといつた問題が
あつた。さらに、継手と湯水混合栓の接続管との
接続には、それぞれ袋ナツトを用いた締め付け作
業を行わなければならず、その作業が煩雑である
といつた問題があつた。

そこで、本発明の目的は、壁面に一個の孔を形
成すれば済み、継手の給湯路及び給水路と湯水混
合栓の接続口との位置調整が容易で且つ接続作業
が簡単な湯水混合栓への湯水供給装置を提供する
ことにある。

（課題を解決するための手段） 上記目的を達成するために、本発明の湯水混合
栓への湯水供給装置は、 内部に給湯路及び給水路が各々独立して貫通形
成され、前記給湯路及び給水路は、一端に、給湯
管が接続される給湯管接続口及び給水管が接続さ
れる給水管接続口を臨ませると共に、他端に、湯
水混合栓が接続される取湯筒接続口及び取水筒接
続口を臨ませて形成される給湯水継手と、壁裏に
設置された状態で前記給湯水継手を内部に収納し
て、該給湯水継手の給湯路及び給水路を取湯水筒
接続開口から壁表に臨ませる給湯水継手収納ボツ
クスとからなることに特徴を有する。

（作用） 本発明の湯水混合栓への湯水供給装置によれ
ば、壁面に一個の孔を形成すれば、この孔を通し
て給湯水継手収納ボツクスが壁裏に設置され、さ
らに給湯水継手収納ボツクスの取湯水筒接続開口
が壁表に臨んでいる。そこで、給湯管接続口に給
湯管が接続され、給水管接続口に給水管が接続さ
れた給湯水継手を、給湯水継手収納ボツクス内に
収納すると、該給湯水継手の給湯路及び給水路が
取湯水筒接続開口から壁表に臨んで固定される。
次に湯水混合栓が接続される取湯筒接続口及び取
水筒接続口を壁表から前記給湯水継手の給湯路及
び給水路の他端に嵌合すれば、湯水混合栓に対す
る給湯管及び給水管の接続作業が完了する。そこ
で、前記湯水混合栓を前記給湯水継手収納ボツク
ス手あるいは壁面等に固定すれば、湯水混合栓が
設置される。

（実施例） 以下、本発明を具体化した一実施例について図
面に従つて説明する。

湯水供給装置８０は、給湯水継手収納ボツクス
１０と給湯水継手５０とから構成されている。ま
ず、給湯水継手収納ボツクス１０について説明す
ると、第１図及び第２図等に示すように、浴室等
の壁１裏に配置固定された桟２の下面には、給湯
水継手収納ボツクス１０が固定されている。壁１
には、給湯水継手収納ボツクス１０に対応した一
個の壁孔１ａが形成されている。給湯水継手収納
ボツクス１０は、前面部が円筒状をなしており、
その内周部が取湯水筒接続開口８１となつてい
る。そして、取湯水筒接続開口８１の外側即ち円
筒部の内周にねじ部が形成され、ここに水栓取付
部１１が設けられている。又、給湯水継手収納ボ
ツクス１０の底部に二つの可撓管取付部１２が並
設されている。前記両可撓管取付部１２には、そ
れぞれ可撓管２０が取り付けられ、該可撓管２０
内には、フレキシブルな給湯管３０ａ及び給水管
３０ｂが配管されている。この給湯水継手収納ボ
ツクス１０は、壁１裏の桟２に固定された状態に
おいて、取湯水筒接続開口８１が壁孔１ａを通し
て壁表に臨んでいる。尚、本実施例においては二
つの可撓管取付部１２にそれぞれ可撓管２０が取
り付けたが、給湯水継手収納ボツクス１０の底部
に楕円形状の可撓管取付部を一つだけ設けて二本
の可撓管２０をそこに取り付けるようにして実施
してもよい。

給湯水継手５０には、各々独立した略Ｌ字状の
給湯路５４及び給水路５５が貫通形成されてい
る。

給湯路５４は、鉛直方向の一端に給湯管接続口
５４ａが設けられ、ナツト５２によつて給湯管３
０ａが接続されている。また、水平方向の他端
は、前後方向を向いた直線状の取湯筒接続口５１
ａとなつていて、水栓取付部１１のほぼ中央に位
置して壁表に臨んでいる。

給水路５５は、鉛直方向の一端に給水管接続口
５５ａが設けられ、ナツト５２によつて給水管３
０ｂが接続されている。また、水平方向の他端
は、前後方向を向いた取水筒接続口５１ｃとなつ
ていて、水栓取付部１１のほぼ中央に位置して壁
表に臨んでいる。

給湯水継手５０は、給湯管３０ａ及び給水管３
０ｂを接続した状態で水栓取付部１１及び壁孔１
ａを通して給湯水継手収納ボツクス１０内に収容
され、取付片５３にねじを挿通して所定の位置に
固定されている。これにより、水栓取付部１１
と、取湯筒接続口５１ａ及び取水筒接続口５１ｃ
との関係位置は一定になつている。

前記水栓取付部１１には、外周に雄ネジを螺刻
した円筒状の調整胴６２が螺合され、さらに、該
調整胴６２には、壁孔１ａを覆うカバー６０と円
筒状の取付部材６１が螺合されている。前記取付
部材６１には、給水湯レバー７１及び給水湯管７
２等を備えた湯水混合栓７０が袋ナツト６５によ
つて取り付けられている。前記湯水混合水栓７０
の胴体後部には、棒状の取湯筒７３ａ及び取水筒
７３ｂが突設され、これらがそれぞれ給湯路５４
の取湯筒接続口５１ａ及び給水路５５の取水筒接
続行５１ｃに嵌合している。尚、取湯筒接続口５
１ａ及び取水筒接続口５１ｃには、給湯路５４及
び給水路５５からの漏水を防ぐ環状のパツキン５
１ｂが装着されている。

さて、前記した湯水供給装置８０を用いて給湯
管３０ａ及び給水管３０ｂを配管し、湯水混合栓
７０を取り付ける手順について説明する。

まず、給湯水継手収納ボツクス１０をネジ等に
よつて桟２の所定位置に固定する。そして、前記
給湯水継手収納ボツクス１０の可撓管取付部１２
に可撓管２０の先端部を挿入して一対の固定部材
４０によつて可撓管２０を固定する。

続いて桟２の前面に壁１を立設する。このと
き、壁１には、第３図に示すように前記給湯水継
手収納ボツクス１０の水栓取付部１１に対応する
位置に、所定の大きさの壁孔１ａを透設する。そ
して、前記可撓管２０内に湯と水を通す給湯管３
０ａ及び給水管３０ｂをそれぞれ配管して壁表に
引出し、室内において第３図に示すように給湯管
３０ａ及び給水管３０ｂの先端をナツト５２を用
いて給湯水継手５０に接続する。

続いて前記給湯水継手５０を取湯水筒接続開口
８１から給湯水継手収納ボツクス１０内へ挿入
し、給湯水継手５０の背面を給湯水継手収納ボツ
クス１０の内面に当接させる。そこで、前記給湯
水継手５０の両側に突設した取付片５３にネジを
挿通して給湯水継手５０を給湯水継手収納ボツク
ス１０内に確実に固定する。従つて、一つの壁孔
１ａを設けるだけで簡単に湯と水を供給するため
の給湯水継手５０を壁１裏に配置することができ
る。

続いて前記壁１の厚みに応じて調整胴６２を前
記水栓取付部１１に所定量だけ螺合し、その調整
胴６２に対しカバー６０と、袋ナツト６５を取り
付けた取付部材６１とを螺合して取り付ける。次
に湯水混合栓７０の取湯筒７３ａ及び取水筒７３
ｂを給湯水継手５０の前面側、即ち壁１表から給
湯路５４及び給水路５５の取湯筒接続口５１ａ及
び取水筒接続口５１ｃにそれぞれ嵌合し、給湯水
継手５０に湯水混合栓７０を接続する。そして、
前記袋ナツト６５を湯水混合水栓７０に締め付け
れば、湯水混合水栓７０が湯水供給装置８０を介
して給湯管３０ａ及び給水管３０ｂ接続され、湯
水混合水栓の取付作業を簡単に終えることができ
る。

さらに、壁１の厚さが異なる場合においても調
整胴６２の前後方向の突出量を変更するとともに
取湯筒接続口５１ａ及び取水筒接続口５１ｃと湯
水混合栓７０の取湯筒７３ａ及び取水筒７３ｂと
の係合量を適宜変更するだけで給湯水継手５０と
湯水混合栓７０とを確実に接続することができ
る。又、前記湯水混合栓７０をタイプの異なる他
の湯水混合栓７０と交換することは、給湯水継手
５０の方に何等変更を加えることなく、袋ナツト
６５を操作する等といつた非常に簡単な作業によ
つて行うことができる。

さらに、本実施例においては壁１裏に配置した
給湯水継手収納ボツクス１０に可撓管２０を固定
し、その可撓管２０内にフレキシブルな給湯管３
０ａ及び給水管３０ｂを挿通して配管するように
したので、壁１の立設後において簡単に給湯管３
０ａ及び給水管３０ｂを配管することができる。

尚、この発明は前記実施例に限定されるもので
はなく、給湯管及び給水管として鋼管を用いて実
施する等、この発明の趣旨から逸脱しない範囲で
適宜変更して実施してもよい。

（発明の効果） 以上、詳述したように本発明の湯水供給装置に
おいては、給湯水継手収納ボツクスが壁裏に設置
された状態で、内部に収納された給湯水継手の給
湯路及び給水路を取湯水筒接続開口から壁表に臨
ませたので、湯水混合栓が接続される取湯筒接続
口及び取水筒接続口を壁表から給湯水継手の給湯
路及び給水路に嵌合するだけで、湯水混合栓が給
湯管及び給水路に接続でき、壁に一個の孔を明け
れば良く、しかも、継手の給湯路及び給水路と湯
水混合栓の各接続口との位置調整が容易で且つ接
続作業が極めて簡単にできるという優れた効果を
奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明を具体化した湯水供給装置に湯
水混合栓を接続した状態を示す要部縦断面図、第
２図は給湯水継手収納ボツクスの全体斜視図、第
３図は給湯水継手収納ボツクスから給湯管及び給
水管を引き出して給湯水継手を接続した状態を示
す給湯水継手の側面図、第４図は給湯水継手収納
ボツクスに給湯水継手を収納した状態を示す給湯
水継手の正面図、第５図は給湯水継手と湯水混合
栓の全体斜視図である。 符号の説明、１……壁、１０……給湯水継手収
納ボツクス、１１……水栓取付部、３０ａ……給
湯管、３０ｂ……給水管、５０……給湯水継手、
５１ａ……取湯筒接続口、５１ｃ……取水筒接続
口、５４……給湯路、５４ａ……給湯管接続口、
５５……給水路、５５ａ……給水管接続口、７０
……湯水混合栓、７３ａ……取湯筒、７３ｂ……
取水筒、８０……湯水供給装置、８１……取湯水
筒接続開口。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 内部に給湯路及び給水路が各々独立して貫通
   形成され、前記給湯路及び給水路は、一端に、給
   湯管が接続される給湯管接続口及び給水管が接続
   される給水管接続口を臨ませると共に、他端に、
   湯水混合栓が接続される取湯筒接続口及び取水筒
   接続口を臨ませて形成される給湯水継手と、 前記給湯水継手を内部に収納して壁裏に設置さ
   れた状態で、該給湯水継手の取湯筒接続口及び取
   水筒接続口を同一開口から壁表に臨ませる取湯水
   筒接続開口が設けられてなる給湯水継手収納ボツ
   クスと、からなることを特徴とする湯水混合栓へ
   の湯水供給装置。