JPH05134620A - サイン波偏向回路 - Google Patents

サイン波偏向回路

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JPH05134620A
JPH05134620A JP3327002A JP32700291A JPH05134620A JP H05134620 A JPH05134620 A JP H05134620A JP 3327002 A JP3327002 A JP 3327002A JP 32700291 A JP32700291 A JP 32700291A JP H05134620 A JPH05134620 A JP H05134620A
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coil
voltage
time
capacitor
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Junzo Watabe
純三 渡部
Hitoshi Suzuki
仁 鈴木
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 サイン波の内、リニアリテイの最も良好な部
分のみを双方向偏向用の偏向電流として使用しオーバー
スキャン部分を使用しない。これによって、画像のリニ
アリテイを向上させる。 【構成】 偏向電流制御回路27のFET17、18が
スイッチングされることで、電圧VLO、偏向電流IL0に
対するAFC制御がなされると共に、オーバースキャン
部分の存在しない偏向電流IL0、電圧VLOが形成され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、サイン波偏向回路、
特にCRTディスプレイに好適なサイン波偏向回路に関
する。
【0002】
【従来の技術】LC共振を用いたサイン波偏向回路、い
わゆる双方向偏向回路が知られている。このサイン波偏
向回路の一例が図10に示されている。また、サイン波
偏向回路の偏向ヨークの両端間に生ずる電圧VLOと、該
偏向ヨークに流れる電流ILOと、後述するパルスPEGの
波形が図11に示されている。
【0003】図10の構成に於いて、電源電圧V+Bが端
子75を介してピン歪補正回路76に供給されている。
ピン歪補正回路76では、垂直走査周期のパラボラ波形
の信号が形成される。ピン歪補正回路76の出力端子
は、コイル77を介してFET78のドレインに接続さ
れている。
【0004】FET78のドレインには、コンデンサ7
9、ダンパダイオード80が並列接続されていると共
に、直列接続されているコンデンサ81及びコイル82
が接続されている。上述のコンデンサ81は直流カット
用であり、コイル82は平滑用である。
【0005】また、FET78のゲート端子は、ドライ
ブ回路85に接続されており、FET78のソース端子
は、アースされている。
【0006】上述のFET78、コンデンサ79、8
1、コイル77、82、ダンパダイオード80、ドライ
ブ回路85等によって、ドライブ部71が形成されてい
る。
【0007】コイル82の他端側には、直列にコンデン
サ86、87が接続されており、該コンデンサ87の他
端側はアースされている。
【0008】また、コイル82の他端側には、直列に偏
向ヨークとしてのコイル88と、サイン波状の偏向電流
ILO検出用の抵抗89が接続されており、該抵抗89の
他端側はアースされている。
【0009】そして、コイル82の他端側には、コンデ
ンサ90が接続されており、該コンデンサ90の他端側
はアースされている。このコンデンサ90は、上述のコ
イル88と並列共振回路95を構成している。
【0010】更に、コイル82の他端側には、ダイオー
ド91とFET92で構成されるスイッチ回路93が接
続されている。
【0011】スイッチ回路93に於いて、ダイオード9
1のアノードはコイル82の他端側に接続され、ダイオ
ード91のカソードがFET92のドレインに接続され
ている。FET92のソースはアースされ、FET92
のゲートはAFC制御回路99に接続されている。
【0012】上述したコイル88とコンデンサ90は並
列共振を行い、該共振によって生じ、図11Bに示され
るサイン波状の偏向電流ILOが双方向電流として使用さ
れる。また、コイル88の両端間に生じ、図11Aに示
される電圧VLOは、コンデンサ86、87によって分圧
される。
【0013】コイル88と抵抗89の中点P3Cで得ら
れる電圧がAFC制御回路99に供給されている。ま
た、コンデンサ86、87の中点P2Cで得られる電圧
がAFC制御回路99と、ドライブ回路85に供給され
る。
【0014】AFC制御回路99では、中点P3Cで得
られる電圧と、中点P2Cで得られる電圧に基づいて、
スイッチ回路93を制御し、偏向電流ILOの振幅を変化
させないように周波数(位相)を制御している。
【0015】ドライブ回路85では、中点P2Cで得ら
れる電圧が、所定のスレッシュホールドレベルより上昇
した場合に、FET78をオンさせるための制御信号S
CN10が形成され、該制御信号SCN10がFET78の
ゲートに供給される。
【0016】FET78のゲートに制御信号SCN10が
供給されると、該FET78はオンし、ピン歪補正回路
76から出力される信号がコイル77、FET78のド
レインからソースを介してアースに流れ、ドレイン〔図
10中の点P1〕の電位が低下する。
【0017】これによって、コンデンサ86、コイル8
8の一端側の点P2、P3の電位が低下し、上述の中点
P2C、P3Cの電位も低下する。この中点P2Cの電
位がドライブ回路85にフイードバックされる。
【0018】ドライブ回路85では、中点P2Cの電位
が、所定のスレッシュホールドレベルを下回った時にF
ET78をオフさせるための制御信号SCF10が形成さ
れ、該制御信号SCF10がFET78のゲートに供給さ
れる。
【0019】FET78のゲートに制御信号SCF10が
供給されると、FET78はオフする。このFET78
がオフする時、コンデンサ79、ダンパダイオード80
等の作用によって、図11Cに示されるパルスPEGが形
成される。該パルスPEGは、共振作用を持続させるため
のエネルギーとして共振回路95に供給される。以上の
動作が繰り返されることで、発振が継続してなされる。
【0020】ここで、スイッチ回路93の動作について
説明する。このスイッチ回路93は、後述する休止区間
を形成することによって、AFC制御を行うものであ
る。
【0021】図11に示されるように、電圧VLOが零に
なったことが中点P2Cの電圧として検出され、また、
偏向電流ILOが負側で最大のレベルとなったことが中点
P3Cの電圧として検出された時点t4に於いて、AF
C制御回路99ではFET92をオンするための制御信
号SCN20が形成され、該制御信号SCN20はFET9
2のゲートに供給される。
【0022】FET92では、制御信号SCN20が供給
されるとオンする。このため、スイッチ回路93によっ
て、コイル88の両端が短絡されることになる。従っ
て、コイル88に蓄えられているエネルギーが、電流I
LOとして、スイッチ回路93、アース、抵抗89、コイ
ル88の経路にて流れ、該エネルギーが保存される。
【0023】時点t5になると、AFC制御回路99で
はFET92をオフするための制御信号SCF20が形成
され、該制御信号SCF20はFET92のゲートに供給
される。
【0024】FET92では、制御信号SCF20が供給
されるとオフする。このため、スイッチ回路93が遮断
され、上述の偏向電流ILOの経路が遮断される。
【0025】従って、図11A、Bに示されるように、
時点t4〜t5では、電圧VLO〔=0〕、電流ILO〔=
負方向で最大且つ一定のレベル〕の状態が継続する。即
ち、この時点t4〜t5は、共振が停止せしめられる休
止区間であり、該休止区間を設けることによって、見掛
け上の共振周波数を変化させることができ、AFC制御
が可能となる。
【0026】例えば、図11Aに示される電圧VLOの波
形に於いて、時点t0〜t5迄を一周期とすると、時点
t0〜t4迄の期間が自由共振の期間であり、時点t4
〜t5が休止区間となる。従って、この休止区間の長さ
を制御すると共に、休止区間中の共振エネルギーが全て
コイル88に蓄えられている状態を維持することによっ
て、見掛け上の共振周波数を変化させることが可能にな
り、AFC制御が可能となる。
【0027】
【発明が解決しようとする課題】上述したような双方向
偏向を行うに際し、偏向電流として純粋なサイン波を用
い、映像信号を1Hごとに反転させただけでは、CRT
ディスプレイ上の画面の両端で、画像が極端に縮んでし
まうという問題点があった。
【0028】上述した画面の両端で画像が極端に縮んで
しまうことを防止するための対策の一つとして映像信号
の時間軸圧縮を行うことが考えられる。これは、映像信
号を通常の80%程度に時間軸圧縮することによって、
個々のCRTの形状と偏向中心からの距離等に応じてリ
ニアリテイが最適になるようにオーバースキャン量を調
節しようとするものである。
【0029】しかしながら、映像信号を時間軸圧縮する
ことは、ビームが管面を走査する時間が短くなることを
意味しているため、管面の明るさを通常のテレビジョン
受像機と同様にするためには、ビーム電流やドライブ量
を増加させなければならないという問題点があった。
【0030】ビーム電流やドライブ量を増加させると、
ビームのスポット形状が悪化してフォーカス特性が悪化
したり、或いはCRTの寿命が短くなったりするという
問題点があった。
【0031】また、映像信号の時間軸圧縮によって水平
走査周波数が高くなるため、信号処理系やCRTを駆動
する回路の周波数特性を向上させたり、デジタル処理の
速度を向上させなければならないという問題点があっ
た。
【0032】他の対策としては、映像信号を時間軸圧縮
をせずに、CRTの管面の曲率半径を大きくしたり、或
いは偏向角度を大きくしたりすることが考えられる。し
かしながら、この場合には、リニアリテイのM字特性が
顕著になり、あまり良い結果を得ることはできないとい
う問題点があった。
【0033】更に他の対策としては、映像信号の時間軸
をリニアリテイに沿って変調する方法も考えられる。し
かしながら、この場合には、回路が複雑になる上に、輝
度ムラ、解像度のバラツキ等の欠点が生ずる可能性があ
るという問題点があった。
【0034】従って、この発明の目的は、AFC制御を
行うことによって、共振で生じたサイン波の一部のみを
双方向偏向電流として取り出し得るサイン波偏向回路を
提供することにある。
【0035】
【課題を解決するための手段】この発明は、偏向コイル
及び共振コンデンサからなる共振回路と、共振回路の信
号波形を検出し、この検出信号に基づいて、共振回路を
ドライブする回路とを有し、自励発振によって偏向コイ
ルをサイン波駆動するようにしたサイン波偏向回路に於
いて、偏向コイルの一端に、コンデンサを介して第1及
び第2のスイッチング素子を接続してなる矩形波ドライ
ブ回路を設けた構成としている。
【0036】
【作用】第1の期間では、偏向電流が、偏向コイルの一
端に接続されているコンデンサ及び第1のスイッチング
素子を介して流れる。次いで、第2の期間では、偏向電
流が、電圧形成・保持手段、第2のスイッチング素子、
偏向コイルの一端に接続されているコンデンサを介し第
1の期間とは逆方向に流れる。
【0037】第1及び第2の期間に於ける偏向電流の経
路の変更及び偏向電流の流れる方向の反転は、第1及び
第2のスイッチング素子の動作を制御して行うAFC制
御によって実現される。
【0038】AFC制御によって、偏向コイル両端に値
が同じで極性の異なる電圧が、第1、第2の期間の夫々
に於いて、印加される。この結果、電圧の極性が反転す
るタイミングに於いて、偏向電流の傾きが反転せしめら
れる。
【0039】この偏向電流の傾きが反転するタイミング
は、偏向電流に於ける正・負の各ピーク部分に至る前に
行われるので、純粋のサイン波の内、最もリニアリテイ
の良好な部分のみが偏向電流の波形として取出される。
【0040】
【実施例】以下、この発明の実施例について図1乃至図
9を参照して説明する。この発明の各実施例を説明する
に先立ち、この発明の原理的な説明を図3乃至図6を参
照して説明する。
【0041】図3Aには、偏向コイル両端の電圧VLOが
示され、また、図3Bには双方向偏向に用いられる偏向
電流IL0が示されている。この図3A、Bに示される波
形は、いずれも純粋なサイン波である。
【0042】図3A、図3Bに示されるような純粋なサ
イン波を双方向偏向に用いようとすると、画面の両端で
画像が極端に縮んでしまうため、画面のリニアリテイを
合わせることが必要になる。画面のリニアリテイを合わ
せるためには、図3A、B中、斜線の付されている時点
t1〜t3、t5〜t7の範囲以外の部分を使用せざる
をえない。
【0043】換言すれば、図3A、B中、斜線の付され
ている時点t1〜t3、t5〜t7の範囲は、ブランキ
ングを含まない有効画面には利用できないため、オーバ
ースキャン部分となる。
【0044】図3A、B中、斜線の付されている時点t
1〜t3、t5〜t7のオーバースキャン部分は、通常
のテレビジョン受像機に於けるオーバースキャン時間よ
りも長いため、管面に通常の画像サイズで画像を映出し
ようとする場合には、何らかの対策が必要になる。
【0045】管面に通常の画像サイズで画像を映出する
対策としては、前述したように各種のものが考えられる
が、その何れの対策にあっても他の新たな問題点が生じ
てしまうものであった。
【0046】ところで、上述の各種の対策は、いずれも
図3A、B中、斜線の付されている時点t1〜t3、t
5〜t7のオーバースキャン部分の使用を前提としてい
る。しかしながら、オーバースキャン部分を使用する
と、上述したように各種の問題点が生じてしまうもので
ある。
【0047】そこで、オーバースキャン部分を使用しな
ければ、上述の各種の問題点は生じないことが考えられ
る。即ち、オーバースキャン部分を除いて、後述する図
2A、Bに示される偏向電流ILO、電圧VLOを形成し、
該偏向電流ILO、電圧VLOを双方向偏向用の電圧、電流
として使用すれば、上述のような各種の問題点は生じな
いことが考えられる。
【0048】以下、図3に示される純粋なサイン波から
図2に示されるようなリニアリテイの良好な偏向電流I
LO、電圧VLOを形成するに際し,その原理的な説明を図
4乃至図6を参照して行う。
【0049】図4は原理的な回路図であり、この図4に
は定常状態が示されている。図3に示される時点t1
迄、例えば、時点t7から時点t1迄は、図4のスイッ
チSW1、SW2は、共に端子a、bが接続されているもの
とする。
【0050】コイルLとコンデンサC1は共振している
ものとし、この状態に於けるコイルL両端の電圧VLO、
偏向電流IL0は、図3A、Bに示される波形であるとす
る。また、この定常状態では、コンデンサC1に電圧
〔VM 〕が常にチャージされ、コンデンサC2に電圧
〔−VM 〕が常にチャージされているものとする。
【0051】そして、図3に示されるように、コイルL
に流れる電流ILOは、コイルLの両端の電圧VLOに対し
て90度の位相遅れを有している。従って、時点t7に
於いて、コイルLの電圧VLOが〔VLO=VM〕に変化す
ると、偏向電流IL0の流れる方向は変化しないものの偏
向電流IL0の傾きが反転し、負方向に於いて増加傾向か
ら減少傾向に転ずる。時点t8以後に於いて、偏向電流
IL0の流れる方向が負方向から正方向に変化し、偏向電
流IL0のレベルが正方向に増加する。
【0052】尚、以下の説明に於いて、VC 、VC1、V
C2は夫々、コンデンサC、C1、C2の両端間に生ずる
電圧、VM は図2の時点t7、t1、t3、t5に於け
るコンデンサC、C1、C2の両端間に生ずる電圧、そ
して、IM は図2の時点t7、t1、t3、t5に於け
るコイルLの電流であり、図示される方向が正方向であ
るとする。
【0053】図2に示される時点t1では、以下の式が
成立する。 VLO=VC1=VM ILO=IM
【0054】時点t1に於いて、スイッチSW1、SW2の
接続状態が制御され、該スイッチSW1、SW2では、共に
端子a、cが接続されたとする。但し、この時の条件と
して、コンデンサC2に蓄えられている電圧VC2は、
〔VC2=−VM 〕とし、また、コンデンサC2の容量
は、〔C2=C1〕とする。
【0055】時点t1に於いて、スイッチSW1、SW2の
端子a、cが接続されたとすると、コイルLの両端の電
圧VLOは絶対値が同じで極性が逆の電圧〔−VM 〕とな
る。この時点t1の状態が、そのまま時点t3の状態と
される。この時点t3では、偏向電流IL0の流れる方向
は変化しないものの偏向電流IL0の傾きが反転し、正方
向に於いて増加傾向から減少傾向に転ずる。
【0056】図2に示される時点t3では、以下の式が
成立する。 VLO=VC1=〔−VM 〕 ILO=IM
【0057】コイルLとコンデンサC2で構成される共
振回路は、その状態を初期値として共振を再開する。前
述したように〔C2=C1〕であるので、共振周波数は
変化しない。
【0058】前述したように、偏向電流IL0は、電圧V
LOに対して90度の位相差がある。従って、時点t3に
於いて、コイルLの電圧VLOが〔VLO=−VM 〕に変化
すると、偏向電流IL0の傾きが反転し、正方向に於いて
増加傾向から減少傾向に転ずる。時点t4以後に於い
て、偏向電流IL0の流れる方向が正方向から負方向に変
化し、偏向電流IL0のレベルが負方向に於いて増加す
る。
【0059】時点t5に於いて、スイッチSW1、SW2の
接続状態が制御され、該スイッチSW1、SW2の端子a、
bが再び接続される。但し、この時の条件として、コン
デンサC1に蓄えられている電圧VC1は〔VC1=VM 〕
であるものとする。
【0060】時点t5に於いて、スイッチSW1、SW2の
端子a、bが接続されると、コイルLの両端の電圧VLO
は、絶対値が同じで極性が逆の電圧〔VM 〕となる。こ
の時点t5の状態が、そのまま時点t7の状態とされ
る。
【0061】コイルLとコンデンサC2で構成される共
振回路は、時点t7の状態から再び共振動作を始め、前
述の時点t7の状況が再現される。前述したように〔C
2=C1〕であるので、共振周波数は変化しない。
【0062】以下、コイル10の両端の電圧VLOが、電
圧〔VM 〕と電圧〔−VM 〕の間で周期的にスイッチン
グされることによって、オーバースキャン部分の除去さ
れた残りの波形、即ち、図2A、Bに示されている電圧
VLO、偏向電流IL0の波形を形成することができ、該電
圧VLO、偏向電流IL0を双方向偏向用の電圧、電流とし
て使用することができる。
【0063】ところで、上述の図4に示される回路は、
実際には実現が困難であるため、等価回路として図5の
構成が考えられる。尚、この図5に於いて、図4と共通
する部分には同一符号を付し重複する説明を省略する。
【0064】図5の構成に於いて、コイルLの一端側は
アースされ、他端側にコンデンサCが接続されている。
そして、このコンデンサCの他端はスイッチSW1の端子
aに接続されている。上述のコイルLとコンデンサCで
共振回路が形成される。
【0065】スイッチSW3の端子bはアースされてお
り、端子cは電源電圧VE の正極側に接続されており、
該電源電圧VE の負極側はアースされている。
【0066】図5の回路に於いて、図3中の時点t5で
は、スイッチSW3の接続状態が制御され該スイッチSW3
の端子a、bが接続されているとする。但し、この定常
状態に於ける条件として、コンデンサCに蓄えられてい
る電圧VC は〔VC =−VM〕とし、また、電源電圧VE
は〔VE =2VM 〕であるものとする。
【0067】例えば、図3中の時点t5では、以下の式
が成立する。 VLO=VC =−VM ILO=−IM
【0068】この時点t5に於いて、スイッチSW3の接
続状態を制御し、該スイッチSW3の端子a、cを接続す
ると、コンデンサCと電源電圧VE が直列に接続される
ため、コイルLの両端の電圧VLOは、以下のようにな
る。 VLO=−VM +VE =VM 〔ここで、VE =2VM 〕
【0069】この時点t5の状態が、そのまま時点t7
の状態とされるため、前述した時点t7の状態を再現で
きる。
【0070】さらに共振が進み、時点t1に於いて、ス
イッチSW3の接続状態が制御され該スイッチSW3の端子
a、bが再び接続されると、コイルLの両端の電圧VLO
は、以下のようになる。 VLO=−VM ILO=IM
【0071】この時点t1の状態が、そのまま時点t3
の状態とされるため、前述した時点t3の状態を再現で
きる。以下、このようにして、図5に示される回路で
も、図2A、Bに示される電圧VLO、偏向電流IL0の波
形を形成でき、該電圧VLO、偏向電流IL0を双方向偏向
用の電圧、電流として使用することができる。
【0072】上述の図5に示される回路に基づいた実際
の回路例が図6に示されている。尚、この図6に示され
る回路は、双方向偏向電流の発生及びAFC制御に必要
な部分のみを示したものである。
【0073】図6の構成に於いて、電源電圧V+Bが端子
1を介してFET3のドレインに供給されている。
【0074】FET3のソースは、FET4のドレイ
ン、コンデンサ5の一端側に接続されている。また、F
ET3のゲートは端子32に接続されている。
【0075】FET4のドレインはFET3のソース及
びコンデンサ5の一端側に接続されており、FET4の
ソースはアースされ、FET4のゲートは端子35に接
続されている。
【0076】上述のコンデンサ5はコイル6の一端側に
接続されており、コンデンサ5及びコイル6は直列接続
されている。上述のコンデンサ5は直流カット用であ
り、コイル6は平滑用である。
【0077】縦続接続されているFET3、4と、コン
デンサ5、コイル6によって、共振回路13にエネルギ
ーを供給するためのドライブ部39が形成されている。
【0078】コイル6の他端側には、偏向ヨークとして
のコイル10、コンデンサ12の夫々の一端側が接続さ
れている。コイル10とコンデンサ12は、共振回路1
3を構成している。
【0079】上述のコイル10の他端側はアースされて
おり、また、コンデンサ12の他端側は、ダイオード1
5のカソード、ダイオード16のアノード、そして、F
ET17のソース、FET18のドレインに、夫々接続
されている。
【0080】ダイオード16のカソード、FET17の
ドレインは、夫々、コンデンサ31の一端側に接続され
ている。FET17のソースとFET18のドレインは
接続されている。
【0081】FET17のソースとFET18のドレイ
ンの中点には、ダイオード16のアノード、ダイオード
15のカソード、コンデンサ12の他端側が夫々接続さ
れている。そして、ダイオード15のアノード、FET
18のソース、更に、コンデンサ31の他端側はアース
されている。FET17、18のゲートは、夫々、端子
36、37に接続されている。
【0082】図6に示される例では、ダイオード15、
16、FET17、18、コンデンサ31によって、偏
向電流制御回路27が形成されている。該偏向電流制御
回路27のFET17、18は、端子36、37を介し
て供給される制御信号SCN、SCFによって動作が制御さ
れる。該制御信号SCN、SCFは、後述するFET3、4
に供給される制御信号SCN、SCFと同様の信号である。
【0083】次いで、図2、図3及び図6を参照して作
用について説明する。図2Aには電圧VLO、図2Bには
偏向電流IL0、そして、図2Cには時点tが示されてい
る。この時点tは図3に示される時点tと同じである。
この図2A、Bに於いて、例えば、時点t5〜t5に至
る4つの区間D1、Q1、D2、Q2が通常の映像信号
の1H期間に対応している。
【0084】図2Dには、4つの区間D1、Q1、D
2、Q2が示され、図2E〜Hにはダイオード15、1
6、FET17、18等が、夫々、オン、オフする期間
が示され、図2Iにはダイナミックフオーカス波形の例
が示されている。
【0085】また、図6中のコンデンサ31にチャージ
されている電圧を〔2VM 〕とし、コンデンサ12にチ
ャージされている電圧を〔−VM 〕とする。上述のコン
デンサ12、31にチャージされている電圧は、夫々、
定常状態の値である。
【0086】上述のドライブ部39では、端子32、3
5を介して供給される制御信号SCN、SCFによってFE
T3、4の動作が制御される。上述の制御信号SCNは、
FET3、4をオンさせるための制御信号であり、制御
信号SCFは、FET3、4をオフさせるための制御信号
である。この制御信号SCN、SCFの時間的長さは略々等
しくされている。
【0087】これによって、ドライブ部39のFET
3、4は、デューテイ比約50%で交互にドライブさ
れ、矩形波信号PPAが形成される。該矩形波信号PPA
は、共振を持続させるためのエネルギーとして、コンデ
ンサ5及びコイル6を介して、共振回路13に供給され
る。
【0088】コイル10とコンデンサ12から構成され
る共振回路13では、並列共振が行われ、該並列共振に
よって生じる偏向電流ILOが双方向電流として使用され
る。この偏向電流IL0は、後述されるように、偏向電流
制御回路27によるAFC制御で形成されるサイン波の
一部分で構成されている。
【0089】偏向電流制御回路27によってAFC制御
がなされると共に、図2A、Bに示される電圧VLO、偏
向電流IL0が形成される。以下、これについて説明す
る。
【0090】図2に示される時点t3〜t5の間、共振
回路13は通常の共振を行なっている。時点t3〜t4
では、ダイオード15がオン〔以下、D2区間と称す
る〕しており、また、時点t3a〜t5では、FET1
8がオンしている。
【0091】上述のD2区間では、偏向電流IL0は、コ
イル10→アース→ダイオード15→コンデンサ12→
コイル10の経路で図示されている方向に流れる。従っ
て、コイル10の両端の電圧VLOは〔−VM 〕から負方
向に増加する。
【0092】次いで、時点t4〜t5〔以下、Q2区間
と称する〕では、上述のようにFET18がオンしてい
るため、偏向電流IL0はコイル10→コンデンサ12→
FET18→アース→コイル10の経路で、図示されて
いる方向とは逆の方向に流れる。従って、コイル10の
両端の電圧VLOは負側のピークから電圧〔−VM 〕に向
かって減少する。ここで、FET18がオンするタイミ
ングは、ダイオード15がオンしていれば何時でも良
い。
【0093】この結果、時点t4に於いて、偏向電流I
L0の流れる方向が反転することになるが、偏向電流IL0
は、D2区間とQ2区間とでは自然にその流れる方向を
変える。
【0094】そして、時点t5〔=t7〕〜t8では、
ダイオード16がオン〔以下、D1区間と称する〕して
おり、また、時点t5a〜t1では、FET17がオン
している。また、この時点t5〔=t7〕以後は、ダイ
オード15、FET18がオフしている。
【0095】時点t5〔=t7〕に於いて、FET18
がオフすると、偏向電流IL0〔=−IM 〕は、コイル1
0→コンデンサ12→ダイオード16→コンデンサ31
→アース→コイル10の経路にて流れる。従って、コイ
ル10の両端の電圧VLOは電圧〔VM 〕から正方向のピ
ークに向かって増加する。
【0096】定常状態に於いて、コンデンサ31にチャ
ージされている電圧は〔2VM 〕であり、コンデンサ1
2にチャージされている電圧は〔−VM〕であるので、
コイル10側からみた電圧VLOは、D1区間に於いて、
〔VM 〕となる。従って、D1区間の始点、即ち、時点
t5〔=t7〕に於いて、偏向電流IL0は、その傾きが
負方向で増加から減少に反転せしめられる。
【0097】次いで、時点t8〜t1〔以下、Q1区間
と称する〕では、上述のようにFET17がオンしてい
るため、偏向電流IL0は、時点t8から、コイル10→
アース→コンデンサ31→FET17→コンデンサ12
→コイル10の経路で、図示されている方向とは逆の方
向に流れる。従って、コイル10の両端の電圧VLOは正
方向のピークから電圧〔VM 〕に低下する。ここで、F
ET18がオンするタイミングは、ダイオード16がオ
ンしている期間内であれば何時でも良い。
【0098】この結果、時点t8に於いて、偏向電流I
L0の流れる方向が反転することになるが、偏向電流IL0
は、D1区間とQ1区間とでは自然にその流れる方向を
変える。
【0099】これによって、図2A、Bに示される電圧
VLO、偏向電流IL0を形成することができる。この偏向
電流IL0は、図3A、Bに示されるサイン波の一部分で
ある。
【0100】この偏向電流IL0の波形は、以前から双方
向偏向用電流として考えられていた三角波形にS字特性
を持たせる波形とは根本的に異なっている。この偏向電
流IL0はサイン波の一部分であるため、リニアリテイ或
いは対称性に於いて、双方向偏向に非常に好適な波形と
なっている。
【0101】図5に示した電圧VE と、コイルL及びコ
ンデンサCの共振周波数を適当に選択することにより、
サイン波の内、利用できる部分を自由に可変できるた
め、CRTの形状、偏向角、偏向中心からの距離によっ
て変化する管面上のリニアリテイに対して最適な波形を
簡単に選択することができる。
【0102】同様にして、ブランキング期間を自由に設
定できるため、ハイビジョンのようなブランキング期間
の非常に短いセットにも応用が簡単であり、ブランキン
グ期間のない偏向回路を実現することも可能である。必
要であれば、映像信号の時間軸伸長も可能であり、輝
度、スポット特性を改善したり、水平走査線の周波数を
下げて等価的に信号処理回路の周波数特性を良くする事
もできる。
【0103】ダイナミックフォーカス用の補正波形は、
CRTの中心位置から左右の等距離にある部分では略々
同じ電圧をかければ良いはずである。従って、ダイナミ
ックフォーカス用の補正波形は、図2Iに示されるよう
に時点t3〔=t1〕を中心にして、対称な波形を形成
する必要がある。これは、往復の走査によって管面上に
画像を形成しているためで、従来の片方向走査のように
1水平走査周期毎に同じ波形を繰り返し形成すれば良か
ったのと基本的に異なる点である。
【0104】以下、この発明の一実施例について説明す
る。図1は、この発明の一実施例について説明する図で
ある。
【0105】この図1に示される一実施例は、前述の図
6に示される偏向電流制御回路27を用い、FET1
7、18のスイッチングによって、偏向電流IL0及び電
圧VLOに対するAFC制御を行うと共に、リニアリテイ
の良好な偏向電流IL0の波形を得ようとするものであ
る。
【0106】この図1に示される一実施例の構成が、前
述の図6に示される構成と異なるは、以下の点である。
尚、前述の図6と共通する部分には同一符号を付し、重
複する説明を省略する。
【0107】まず、ドライブ部39が、ドライブ回路2
と、FET3、4、コンデンサ5、コイル6等から構成
されていることである。該FET3、4のゲートは、ド
ライブ回路2に接続されている。また、後述するコンパ
レータ24の出力側がドライブ回路2に接続されてい
る。
【0108】ドライブ回路2から制御信号SCF、SCNが
FET3、4のゲートに供給されることによって、該F
ET3、4の動作が制御される。端子1、FET3、
4、コンデンサ5、コイル6間の接続状態は、図6に示
される構成と同様である。
【0109】次いで、コイル6の他端側及び共振回路1
3との間の点P2とアース間に、直列接続されているコ
ンデンサ7、8を配すると共に、コンパレータ24が設
けられていることである。
【0110】上述のコンデンサ7、8の中点P2Cとコ
ンパレータ24の一方の端子が接続されており、該コン
パレータ24の他方の端子、コンデンサ8の他端側は、
アースされている。
【0111】これは、コイル10の両端間に生ずる電圧
VLOを、コンデンサ7、8によって分圧し、コンデンサ
7、8の中点P2Cに於ける電位を検出するためのもの
である。コンパレータ24は他方の端子がアースされて
いる。従って、該コンパレータ24では、中点P2Cに
於ける電位に基づいて、電圧VLOのゼロクロス検出がな
される。
【0112】そして、偏向電流制御回路27内に電源回
路20、ピン歪補正回路21、ドライブ回路22、AF
C回路23が設けられていることである。
【0113】AFC回路23には、上述のコンデンサ
7、8の中点P2Cに於ける電位が供給されると共に、
端子25から同期信号が供給される。該AFC回路23
からはAFC制御のためのトリガ信号TG2がドライブ
回路22に供給される。
【0114】ドライブ回路22の出力端子は、FET1
7、18の各ゲートに接続されており、該FET17、
18のオン・オフ状態を制御する。ピン歪補正回路21
では、端子25から供給される同期信号に基づいて、ピ
ン歪補正のための1垂直走査周期のパラボラ波形の信号
が形成される。該信号が電源回路20に供給される。
【0115】電源回路20では、端子26を介して供給
される電源電圧に基づいて、所定の電圧〔2VM 〕が形
成される。そして、該電圧〔2VM 〕は、ピン歪補正回
路21から供給されるピン歪補正用のパラボラ波形の信
号に基づいて変調される。該電圧〔2VM 〕はダイオー
ド16のカソード、FET17のドレイン等に供給され
る。この電源回路20は、等価的には、図6に示される
コンデンサ31として考えられる。
【0116】次いで、図1を参照して回路動作について
説明する。コイル10とコンデンサ12は並列共振を行
い、該共振によって生じる偏向電流IL0が双方向電流と
して使用される。また、コイル10の両端間に生ずる電
圧VLOは、コンデンサ7、8によって分圧される。
【0117】コンデンサ7、8の中点P2Cで得られる
電圧がコンパレータ24の一方の端子に供給されると共
に、AFC回路23に供給される。
【0118】コンパレータ24の他方の端子はアースさ
れており、上述の中点P2Cの電圧はコンパレータ24
にてアースレベルと比較される。中点P2Cの電圧、つ
まり、電圧VLOがゼロクロスした時にトリガ信号TG1
が形成され、該トリガ信号TG1は、ドライブ回路2に
供給される。
【0119】ドライブ回路2では、トリガ信号TG1に
基づいて、制御信号SCN、SCFが形成され、FET3、
4に供給される。この制御信号SCN、SCFによって、F
ET3、4は、交互に、そして、同一の時間的長さ〔即
ち、デューテイ比50%〕を以て、ドライブされる。
【0120】FET3、4間の中点PAには、振幅がV
+Bとされ、デューテイ比が約50%の矩形波信号PPAが
形成される。矩形波信号PPAは、直流カット用のコンデ
ンサ5及び平滑用のコイル6を介して、共振回路13に
供給される。これによって、共振回路13にエネルギー
が供給され、発振が継続してなされる。
【0121】この矩形波信号PPAは、共振回路13によ
って形成された共振波形に対して、常に一定の位相関係
を保持している。その理由は、共振回路13に供給され
るエネルギー量は中点PAと点P3の夫々に現れる信号
の位相差によって決定されるが、共振回路13はQが高
いので、僅かな供給エネルギーの増減によって発振振幅
が大きく変化する。従って、共振回路13に於ける共振
波形の振幅が一定となるように安定した発振を行わせる
ためには、中点PAと点P3の夫々に現れる信号の位相
関係を一定に保たなければならないからである。
【0122】上述のドライブ部19→コンデンサ7、8
(中点P2C)→コンパレータ24→ドライブ回路2→
FET3、4→コンデンサ5→コイル6→コンデンサ
7、8(中点P2C)のループは、共振系とドライブ系
の位相をロックし、これによって、共振波形の振幅を一
定に保つためのループである。
【0123】AFC回路23では、ドライブ回路22を
介してFET17、18をスイッチングすることによっ
て、電圧VLO、偏向電流IL0に対するAFC制御がなさ
れ、また、これによって、図2Bに示される偏向電流I
L0が形成される。尚、電圧VLO、偏向電流IL0に対する
AFC制御と、偏向電流IL0の形成の詳細については、
図6に於いて既に述べられているので、重複する説明を
省略する。
【0124】このAFC回路23では、電圧VLO、例え
ば、波形のエッジ部分と、端子25を介して供給される
同期信号に基づいて形成される信号との間で位相比較が
なされ、位相誤差が形成される。この位相誤差を解消す
べく、トリガ信号TG2が形成され、該トリガ信号TG
2がドライブ回路22に供給される。
【0125】ドライブ回路22では、トリガ信号TG2
に基づいて、FET17、18のオン、オフのタイミン
グが制御される。図2から明らかなように、FET17
のオンする区間Q1、また、FET18のオンする区間
Q2の長さを制御することによって、電圧VLO、偏向電
流IL0に対するAFC制御が可能となり、また、図2B
に示される偏向電流IL0を形成できる。
【0126】この一実施例によれば、区間D1に於い
て、FET17、18がオフとされることにより、偏向
電流IL0はダイオード16を介してコンデンサ12、電
源回路20に流れ、区間Q1に於いて、FET17がオ
ン、FET18がオフとされることにより、偏向電流I
L0はFET17を介してコンデンサ12、電源回路20
に区間D1とは逆の方向に流れ、この区間D1、Q1で
は共にコイル10の両端の電圧VLOは〔VLO≧VM 〕と
される。
【0127】また、この一実施例によれば、区間D2に
於いて、FET17、18がオフとれさることにより、
偏向電流IL0はダイオード15、コンデンサ12を介し
て流れ、区間Q2に於いて、FET18がオン、FET
17がオフとされることにより、偏向電流IL0はFET
18、コンデンサ12を介して区間D2とは逆の方向に
流れ、この区間D2、Q2では共にコイル10の両端の
電圧VLOは〔VLO≦−VM 〕とされる。
【0128】このように、FET17、18がスイッチ
ングされることで、電圧VLO、偏向電流IL0に対するA
FC制御がなされると共に、図2A、Bに示されるオー
バースキャン部分の存在しない偏向電流IL0、電圧VLO
を形成することができる。
【0129】従って、双方向偏向に於いて、オーバース
キャン部分を使用する必要がなく、且つ、図2A、Bに
示されるリニアリテイの最も良好な部分の偏向電流ILO
を双方向偏向用の電流として使用することができ、管面
に表示される画像のリニアリテイを向上させることがで
きる。
【0130】このように、双方向偏向に於いて、オーバ
ースキャン部分を使用する必要がないため、管面に通常
の画像サイズで映像を映出しようとする場合であっても
特別の対策は不要である。
【0131】例えば、映像信号を時間軸圧縮することが
不要になるため、水平走査周波数を高めなくとも良く、
管面の明るさを増すためにビーム電流やドライブ量を増
加させる必要がない。従って、ビームのスポット形状に
悪影響が及ぼされることなく、フォーカス特性が悪化せ
ず、CRTの短命化を防止できる。
【0132】また、水平走査周波数を高くする必要がな
くなるため、信号処理系やCRTを駆動する回路の周波
数特性を向上させる必要がなく、デジタル処理の速度を
向上させる必要がない。
【0133】また、CRTの管面の曲率半径を大きくし
たり、或いは偏向角度を大きくしたりすることも必要が
ない。更に、映像信号の時間軸をリニアリテイに沿って
変調する必要もないため、回路の複雑化を防止でき輝度
ムラ、解像度のバラツキ等の欠点の発生が防止できる。
【0134】そして、ブランキング期間を自由に設定で
きるため、ハイビジョンのようなブランキング期間の非
常に短いセットにも応用が簡単であり、ブランキング期
間のない偏向回路を実現することも可能である。更に、
必要であれば、映像信号の時間軸伸長も可能であり、輝
度、スポット特性を改善したり、水平走査線の周波数を
下げて等価的に信号処理回路の周波数特性を良くする事
もできる。
【0135】以下、この発明の他の実施例について説明
する。図7は、この発明の他の実施例について説明する
図である。この図7に示される他の実施例の構成が、前
述の一実施例に示される構成と異なるは、以下の点であ
る。尚、前述の一実施例と共通する部分には同一符号を
付し、重複する説明を省略する。
【0136】偏向電流制御回路27内の電源回路20を
削除してピン歪補正回路21と、ダイオード16のカソ
ード、FET17のドレインを接続する。また、ピン歪
補正回路21、ダイオード16のカソード及びFET1
7のドレイン等の接続点と、アース間にコンデンサ31
の一端側を接続していることである。該コンデンサ31
の他端はアースされている。
【0137】この他の実施例では、定常状態に於いて、
コンデンサ31には、ピン歪補正回路21から供給され
る電圧〔2VM 〕が保持される。
【0138】この他の実施例に於ける内容については、
前述の一実施例に示される電源回路20がコンデンサ3
1に置き換えられているだけであり、その他の内容につ
いては前述の一実施例と同様であるので、上述の一実施
例と共通する部分には同一符号を付し重複する説明を省
略する。
【0139】以下、この発明の更に他の実施例について
説明する。図8は、この発明の更に他の実施例について
説明する図である。
【0140】この図8に示される更に他の実施例の構成
が、前述の一実施例及び他の実施例に示される構成と異
なるのは、以下の点である。尚、前述の一実施例及び他
の実施例と共通する部分には同一符号を付し、重複する
説明を省略する。
【0141】まず、偏向電流制御回路27を、ダイオー
ド15、16、FET17、18、ドライブ回路22、
コンデンサ31、ピン歪補正回路21とから構成される
ものとし、AFC回路23を偏向電流制御回路27から
独立させて設けたことである。その他の接続状態、作用
等は変化が無いので説明を省略する。
【0142】次いで、点P2及びP3とアース間に、ダ
イオード50、FET51、リニアリテイ補正回路52
が直列接続されてなるスイッチ回路55を設けると共
に、FET51を制御するドライブ回路53を設けたこ
とである。
【0143】この更に他の実施例が、前述の一実施例及
び他の実施例と異なる点は、AFC制御の仕方である。
【0144】前述の一実施例及び他の実施例では、偏向
電流制御回路27のFET17、18のオン、オフのタ
イミングを制御することによって、区間Q1、Q2の長
さを調整し、これによって、電圧VLO、偏向電流IL0の
全体的なAFC制御がなされている。
【0145】この更に他の実施例では、前述の一実施
例、他の実施例でなされているAFC制御に加えて図8
に示されるように、偏向電流IL0をコイル10→スイッ
チ回路55→アース→コイル10の経路で流すことによ
って、コイル10の両端を短絡し、電圧VLO、偏向電流
IL0の変化を停止せしめて共振回路13の動作を任意時
間停止させる。これによって、みかけ上の周波数を制御
し、AFC制御を行なうものである。
【0146】図9A、Bに示されるように、電圧VLOが
零で、電流ILOが負側にて最大且つ一定のレベル達した
時点t5に於いて、AFC回路23からドライブ回路5
3にトリガ信号TG3が供給される。
【0147】ドライブ回路53では、トリガ信号TG3
に基づいて、制御信号SCNが形成され、該制御信号SCN
がFET51のゲートに供給される。これによって、ス
イッチ回路55がオン状態とされる。
【0148】スイッチ回路55がオン状態とされるた
め、コイル10の両端が短絡され、コイル10に蓄えら
れているエネルギーが、偏向電流ILOとして、コイル1
0→ダイオード50→FET51→リニアリテイ補正回
路52→アース→コイル10の経路で流れ、エネルギー
が保存される。従って、偏向電流ILOは、図8Bに示さ
れる時点t5〜t7の間、負側にて最大且つ一定のレベ
ルを保持して流れることになる。
【0149】この時点t5〜t7の間では、前述したよ
うにコイル10両端の電圧VLOは零になる。時点t5〜
t7に至るAFC制御がなされている期間、リニアリテ
イ補正回路52では、偏向電流IL0の減少を防止する補
正動作がなされる。
【0150】リニアリテイ補正回路52では、偏向電流
IL0の流れる経路に於いて、コイル10の抵抗成分r、
ダイオード50の順方向電圧降下等の要因により、電圧
VLOが低下し、これによって、負方向に於いて偏向電流
IL0が減少するため、これを防止するものである。
【0151】即ち、FET51のソース側の電位を負側
の所定の電位に固定することによって電圧VLOの低下を
防止し、これによって、負方向に於ける偏向電流IL0の
減少を補正するものである。
【0152】AFC回路23では、AFC制御を行う時
間が終了する時点t7になると、FET51をオフさせ
るべくトリガ信号TG3が形成される。該トリガ信号T
G3はAFC回路23からドライブ回路53に供給され
る。
【0153】ドライブ回路53では、トリガ信号TG3
に基づいて、FET51をオフさせるための制御信号S
CFが形成され、該制御信号SCFはFET51のゲートに
供給される。
【0154】FET51のゲートに制御信号SCFが供給
されると、FET51はオフし、スイッチ回路55がオ
フとされる。これによって、上述の偏向電流ILOの経路
が遮断される。
【0155】従って、図8A、Bに示されるように、時
点t5〜t7では、電圧VLO〔=0〕、電流ILO〔=負
側にて最大且つ一定のレベル〕の状態が継続する。即
ち、この時点t4〜t5は休止区間であり、この休止区
間の長さを制御すると共に、休止区間中の共振エネルギ
ーが全てコイル10に蓄えられている状態を維持するこ
とによって、見掛け上の共振周波数を変化させ、AFC
制御をかけている。
【0156】図9Cに示されるように、更に他の実施例
に於けるダイナミックフォーカス用の補正波形は、CR
Tの中心位置から左右の等距離にある部分では略々同じ
電圧をかければ良く、これによって、図9Cの時点t3
を中心にして、対称な波形とされている。しかしなが
ら、AFC制御がかけられて共振が停止している期間
は、図9C中の領域AR10に示されるように補正波形の
一端側が延びる。
【0157】従って、時点t5〜t7の共振の停止して
いる期間のダイナミックフォーカス用の補正波形は、前
述の一実施例と他の実施例と異なっている。
【0158】この更に他の実施例に於ける他の内容につ
いては、前述の一実施例、他の実施例と同様であるの
で、上述の一実施例、他の実施例と共通する部分には同
一符号を付し重複する説明を省略する。
【0159】この明細書中、リニアリテイとは、走査速
度を常に一定に保つことを意味している。即ち、水平走
査線の走査速度に変化があるような場合、例えば、中心
位置の左側と右側とで走査速度が変化していると、左側
と右側の画像には延び或いは縮みが生じる。そこで、こ
のような画像の延び、縮みを防止するために、水平走査
速度を常に一定に保つことが必要であり、このことをリ
ニアリテイと称している。
【0160】この実施例では、スイッチング素子とし
て、FET3、4、17、18、51を用いているが、
これに限定されるものではない。スイッチング素子とし
て使用し得るものであれば、トランジスタ、IGBT、
サイリスタ等、任意のスイッチング素子を使用すること
ができる。
【0161】この実施例では、共振回路13に矩形波信
号PPAをエネルギーとして供給しているが、これに限定
されるものではなく、波形は任意のものを使用すること
ができる。また、AFC制御の方法も、この実施例に限
定されるものではないことも勿論である。
【0162】
【発明の効果】この発明にかかるサイン波偏向回路によ
れば、オーバースキャン部分のない偏向電流、偏向電圧
を形成できるという効果がある。これによって、リニア
リテイの最も良好な部分の偏向電流を双方向偏向用の電
流として使用することができ、画像のリニアリテイを向
上させることができるという効果がある。
【0163】オーバースキャン部分を使用する必要がな
いため、管面に通常の画像サイズで映像を映出しようと
する場合であっても特別の対策は不要であるという効果
がある。
【0164】例えば、映像信号を時間軸圧縮することが
不要になるため、水平走査周波数を高めなくとも良く、
また、管面の明るさを増すためにビーム電流やドライブ
量を増加させる必要がないという効果がある。従って、
ビームのスポット形状に悪影響が及ぼされることなく、
フォーカス特性が悪化せず、CRTの短命化を防止でき
る等の効果がある。
【0165】また、水平走査周波数を高くする必要がな
くなるため、信号処理系やCRTを駆動する回路の周波
数特性を向上させる必要がなく、デジタル処理の速度を
向上させる必要がない等の効果がある。
【0166】そして、CRTの管面の曲率半径を大きく
したり、或いは偏向角度を大きくしたりすることも必要
がない等の効果がある。更に、映像信号の時間軸をリニ
アリテイに沿って変調する必要もないため、回路の複雑
化を防止でき輝度ムラ、解像度のバラツキ等の欠点の発
生が防止できる等の効果がある。
【0167】ブランキング期間を自由に設定できるた
め、ハイビジョンのようなブランキング期間の非常に短
いセットにも応用が簡単であり、ブランキング期間のな
い偏向回路を実現することも可能であるという効果があ
る。
【0168】更に、必要であれば、映像信号の時間軸伸
長も可能であり、輝度、スボット特性を改善したり、水
平走査線の周波数を下げて等価的に信号処理回路の周波
数特性を良くする事もできるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例を示す回路図である。
【図2】一実施例の動作を説明する波形図である。
【図3】この発明の原理を説明する波形図である。
【図4】この発明の原理を説明する回路図である。
【図5】この発明の原理の等価回路図である。
【図6】この発明の原理回路をサイン波偏向回路に適用
する例を示す回路図である。
【図7】この発明の他の実施例を示すブロック図であ
る。
【図8】この発明の更に他の実施例を示すブロック図で
ある。
【図9】更に他の実施例の動作を説明する波形図であ
る。
【図10】サイン波偏向回路の従来技術を示すブロック
図である。
【図11】従来技術の動作を説明する波形図である。
【符号の説明】
3、4、17、18、51、78、92 FET 5、7、8、12、31 コンデンサ C、C1、C2 コンデンサ 79、81、86、87、90 コンデンサ 6、10 コイル L コイル 77、82、88 コイル 13、95 共振回路 55 スイッチ回路 39、71 ドライブ部 21、22 コンパレータ 27 偏向電流制御回路 VLO 電圧 ILO 偏向電流 PPA 矩形波信号 TG1、TG2、TG3 トリガ信号
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年2月3日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正内容】
【0015】ドライブ回路85では、中点P2Cで得ら
れる電圧が、所定のスレッシュホールドレベルより上昇
した時から一定時間後に、FET78をオンさせるため
の制御信号SCN10が形成され、該制御信号SCN1
0がFET78のゲートに供給される。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正内容】
【0018】ドライブ回路85では、中点P2Cの電位
が、所定のスレッシュホールドレベルを下回った時から
一定時間後にFET78をオフさせるための制御信号S
CF10が形成され、該制御信号SCF10がFET7
8のゲートに供給される。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】変更
【補正内容】
【0021】図11に示される時点t3より後で且つ時
点t4より前の任意のタイミングに於いて、AFC制御
回路99ではFET92をオンするための制御信号SC
N20が形成され、該制御信号SCN20はFET92
のゲートに供給される。図11中の時点t3は、偏向電
流ILOが零になったことが中点P3Cの電圧として検
出され、また、電圧VLOが負側で最大のレベルとなっ
たことが中点P2Cの電圧として検出された時である。
また、図11中の時点t4は、電圧VLOが零になった
ことが中点P2Cの電圧として検出され、また、偏向電
流ILOが負側で最大のレベルとなったことが中点P3
Cの電圧として検出された時である。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0022
【補正方法】変更
【補正内容】
【0022】FET92では、制御信号SCN20が供
給されるとオンする。また、ダイオード91は時点t4
で自動的にオンする。このため、スイッチ回路93によ
って、コイル88の両端が短絡されることになる。従っ
て、コイル88に蓄えられているエネルギーが、電流I
LOとして、スイッチ回路93、アース、抵抗89、コ
イル88の経路にて流れ、該エネルギーが保存される。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0042
【補正方法】変更
【補正内容】
【0042】図3A、図3Bに示されるような純粋なサ
イン波を双方向偏向に用いようとすると、画面の両端で
画像が極端に縮んでしまうため、画面のリニアリテイを
合わせることが必要になる。画面のリニアリテイを合わ
せるためには、図3A、B中、斜線の付されている時点
t1〜t3、t5〜t7の範囲以外の部分を従来の信号
に対応させざるをえない。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0043
【補正方法】変更
【補正内容】
【0043】換言すれば、図3A、B中、斜線の付され
ている時点tl〜t3、t5〜t7の範囲は、有効画面
及び通常のオーバースキャン部分としては利用できな
い。従って、この部分をスーパーオーバースキャン部分
と称する。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0044
【補正方法】変更
【補正内容】
【0044】図3A、B中、斜線の付されている時点t
1〜t3、t5〜t7のスーパーオーバースキャン部分
は、通常のテレビジョン受像機に於けるオーバースキャ
ン時間及びリトレース時間の合計時間よりも長いため、
管面に通常の画像サイズで画像を映出しようとする場合
には、何らかの対策が必要になる。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0046
【補正方法】変更
【補正内容】
【0046】ところで、上述の各種の対策は、いずれも
図3A、B中、斜線の付されている時点t1〜t3、t
5〜t7のスーパーオーバースキャン部分の使用を前提
としている。しかしながら、スーパーオーバースキャン
部分を使用すると、上述したように各種の問題点が生じ
てしまうものである。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0047
【補正方法】変更
【補正内容】
【0047】そこで、スーパーオーバースキャン部分を
使用しなければ、上述の各種の問題点は生じないことが
考えられる。即ち、スーパーオーバースキャン部分を除
いて、後述する図2A、Bに示される偏向電流ILO、
電圧VLOを形成し、該偏向電流ILO、電圧VLOを
双方向偏向用の電圧、電流として使用すれば、上述のよ
うな各種の問題点は生じないことが考えられる。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0049
【補正方法】変更
【補正内容】
【0049】図4は原理的な回路図であり、この図に於
ける全ての部品は、理想部品であるとする。今、図4の
スイッチSW1、SW2は、共に端子a、bが接続され
ているものとする。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0050
【補正方法】変更
【補正内容】
【0050】コイルLとコンデンサC1は共振している
ものとする。該共振は、理想部品を使用しているため、
永久に持続する。また、この状態に於けるコイルL両端
の電圧VLO、偏向電流ILOは、図3A、Bに示され
る波形であるとする。
【手続補正12】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0051
【補正方法】変更
【補正内容】
【0051】以下の説明に於いて、VC、VC1、VC
は夫々、コンデンサC、C1、C2の両端間に生ずる電
圧、VMは図2の時点t7、t1、t3、t5に於ける
コイルLの両端間に生ずる電圧の絶対値、そして、IM
は図2の時点t7、t1、t3、t5に於けるコイルL
の電流の絶対値であるとする。
【手続補正13】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0052
【補正方法】変更
【補正内容】
【0052】図3に示される時点t1では、以下の式が
成立する。 VLO=VC1=VM ILO=lM
【手続補正14】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0053
【補正方法】変更
【補正内容】
【0053】時点t1に於いて、スイッチSW1、SW
2の接続状態が制御され、該スイッチSW1、SW2で
は、共に端子a、cが接続されたとする。但し、この時
の条件として、コンデンサC2に蓄えられている電圧V
C2は、〔VC2=−VM〕とし、また、コンデンサC
2の容量は、〔C2=C1〕とする。
【手続補正15】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0054
【補正方法】変更
【補正内容】
【0054】時点t1に於いて、スイッチSW1、SW
2の端子a、cが接続されたとすると、コイルLの両端
の電圧VLOは絶対値が同じで極性が逆の電圧〔−V
M〕となる。また、偏向電流ILOの流れる方向及び電
流値は変化しないものの偏向電流ILOの傾きが反転
し、正方向に於いて増加傾向から減少傾向に転ずる。こ
の状態は、図3に示される時点t3の状態と同じであ
る。
【手続補正16】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0055
【補正方法】変更
【補正内容】
【0055】図3に示される時点t3では、以下の式が
成立する。 VLO=VC2=〔−VM〕 ILO=IM
【手続補正17】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0056
【補正方法】変更
【補正内容】
【0056】コイルLとコンデンサC2で構成される共
振回路は、その状態を初期値として共振を再開する。前
述したように〔C2=C1〕であるので、共振周波数は
変化しない。即ち、時点t1に於いて、スイッチSW
1、SW2を制御することによって時点t1の状態から
時点t3の状態に瞬時に変化させたのと同じことにな
る。
【手続補正18】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0057
【補正方法】変更
【補正内容】
【0057】図3に示されるように、偏向電流ILO
は、電圧VLOに対して90度の位相差がある。従っ
て、時点t3に於いて、コイルLの電圧VLOが〔VL
O=−VM〕に変化すると、偏向電流ILOの傾きが反
転し、正方向に於いて増加傾向から減少傾向に転ずる。
時点t4以後に於いて、偏向電流ILOの流れる方向が
正方向から負方向に変化し、偏向電流ILOのレベルが
負方向に於いて増加する。
【手続補正19】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0058
【補正方法】変更
【補正内容】
【0058】時点t5に於いて、スイッチSW1、SW
2の接続状態が制御され、該スイッチSW1、SW2の
端子a、bが再び接続される。但し、この時の条件とし
て、コンデンサC1に蓄えられている電圧VC1は〔V
C1=VM〕であるものとする。
【手続補正20】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0059
【補正方法】変更
【補正内容】
【0059】時点t5に於いて、スイッチSW1、SW
2の端子a、bが接続されると、コイルLの両端の電圧
VLOは、絶対値が同じで極性が逆の電圧〔VM〕とな
る。また、偏向電流ILOの流れる方向及び電流値は変
化しないものの、偏向電流ILOの傾きが反転し、負方
向に於いて増加傾向から減少傾向に転ずる。この状態
は、図3に示される時点t7の状態と同じである。
【手続補正21】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0060
【補正方法】変更
【補正内容】
【0060】従って、コイルLとコンデンサC1で構成
される共振回路は、時点t7の状態から再び共振動作を
始める。前述したように〔C2=C1〕であるので、共
振周波数は変化しない。従って、スイッチSW1、SW
2を制御することによって、時点t5の状態から時点t
7の状態に瞬時に変化させたことになる。
【手続補正22】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0061
【補正方法】変更
【補正内容】
【0061】前述したように、偏向電流ILOは、電圧
VLOに対して90度の位相差がある。従って、時点t
7に於いて、電圧VLOが〔VLO=VM〕に変化する
と、偏向電流ILOの流れる方向は変化しないものの偏
向電流ILOの傾きが反転し、負方向に於いて増加傾向
から減少傾向に転ずる。時点t8以降に於いて、偏向電
流ILOの流れる方向が負方向から正方向に変化し、偏
向電流ILOのレベルが正方向に於いて増加する。これ
によって、以後、時点t1の状態が再現される。
【手続補正23】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0062
【補正方法】変更
【補正内容】
【0062】以下、コイル10の両端の電圧VLOが、
電圧〔VM〕と電圧〔−VM〕の間で周期的にスイッチ
ングされることによって、スーパーオーバースキャン部
分の除去された残りの波形、即ち、図2A、Bに示され
ている電圧VLO、偏向電流ILOの波形を形成するこ
とができ、該電圧VLO、偏向電流ILOを双方向偏向
用の電圧、電流として使用することができる。
【手続補正24】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0064
【補正方法】変更
【補正内容】
【0064】図5の構成に於いて、コイルLの一端側は
アースされ、他端側にコンデンサCが接続されている。
そして、このコンデンサCの他端はスイッチSWの端
子aに接続されている。上述のコイルLとコンデンサC
で共振回路が形成される。
【手続補正25】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0066
【補正方法】変更
【補正内容】
【0066】図5の回路に於いて、コイルLとコンデン
サCは共振動作を行っているとし、図3中の時点t5
ではスイッチSW3の接続状態が制御され該スイッチS
W3の端子a、bが接続されているとする。但し、電
電圧VEは〔VE=2VM〕であるものとする。
【手続補正26】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0069
【補正方法】変更
【補正内容】
【0069】図2では、時点t5の状態が、そのまま時
点t7の状態とされるため、前述した時点t7の状態を
再現できる。さらに共振が進み、時点t1に於いて、以
下の式が成立する。 VLO=VM ILO=IM
【手続補正27】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0070
【補正方法】変更
【補正内容】
【0070】この時点t1に於いて、スイッチSW3の
接続状態が制御され該スイッチSW3の端子a、bが再
び接続されると、コイルLの両端の電圧VLOは、以下
のようになる。 VLO=−VM ILO=IM
【手続補正28】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0083
【補正方法】変更
【補正内容】
【0083】次いで、図2、図3及び図6を参照して作
用について説明する。図2Aには電圧VLO、図2Bに
は偏向電流ILO、そして、図2Cには時点tが示され
ている。この時点tは図3に示される時点tと同じであ
る。
【手続補正29】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0085
【補正方法】変更
【補正内容】
【0085】また、図6中のコンデンサ31にチャージ
されている電圧を〔2VM〕とする。これは、定常状態
の値である。
【手続補正30】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0092
【補正方法】変更
【補正内容】
【0092】次いで、時点t4〜t5〔以下、Q2区間
と称する〕では、上述のようにFET18がオンしてい
るため、偏向電流ILOはコイル10→コンデンサ12
→FET18→アース→コイル10の経路で、図示され
ている方向とは逆の方向に流れる。従って、コイル10
の両端の電圧VLOは負側のピークから電圧〔−VM〕
に向かい負方向に於いて減少する。ここで、FET18
がオンするタイミングは、ダイオード15がオンしてい
れば何時でも良い。
【手続補正31】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0096
【補正方法】変更
【補正内容】
【0096】定常状態に於いて、コンデンサ31にチャ
ージされている電圧は〔2VM〕であり、また、時点t
5(=t7)に於いて、コンデンサ12にチャージされ
ている電圧は〔−VM〕であるので、コイル10側から
みた電圧VLOは、D1区間に於いて、時点t5(=t
7)の時、〔VM〕となる。従って、D1区間の始点、
即ち、時点t5〔=t7〕に於いて、偏向電流ILO
は、その傾きが負方向で増加から減少に反転せしめられ
る。
【手続補正32】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0097
【補正方法】変更
【補正内容】
【0097】次いで、時点t8〜t1〔以下、Q1区間
と称する〕では、上述のようにFET17がオンしてい
るため、偏向電流ILOは、時点t8から、コイル10
→アース→コンデンサ31→FET17→コンデンサ1
2→コイル10の経路で、図示されている方向に流れ
る。従って、コイル10の両端の電圧VLOは正方向の
ピークから電圧〔VM〕に低下する。ここで、FET1
8がオンするタイミングは、ダイオード16がオンして
いる期間内であれば何時でも良い。
【手続補正33】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0106
【補正方法】変更
【補正内容】
【0106】この図1に示される一実施例の構成が、前
述の図6に示される構成と異なるは、以下の点であ
る。尚、前述の図6と共通する部分には同一符号を付
し、重複する説明を省略する。
【手続補正34】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0127
【補正方法】変更
【補正内容】
【0127】また、この一実施例によれば、区間D2に
於いて、FET17、18がオフとされることにより、
偏向電流ILOはダイオード15、コンデンサ12を介
して流れ、区間Q2に於いて、FET18がオン、FE
T17がオフとされることにより、偏向電流ILOはF
ET18、コンデンサ12を介して区間D2とは逆の方
向に流れる。この区間D2、Q2では共にコイル10の
両端の電圧VLOは〔VLO≦−VM〕とされる。
【手続補正35】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0146
【補正方法】変更
【補正内容】
【0146】図9A、Bに示されるように、電圧VLO
が負側に於いて最大且つ偏向電流ILOが零になった時
点t4から、電圧VLOが零で、電流ILOが負側にて
最大且つ一定のレベル達した時点t5までの間に於い
て、AFC回路23からドライブ回路53にトリガ信号
TG3が供給される。
【手続補正36】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0147
【補正方法】変更
【補正内容】
【0147】ドライブ回路53では、トリガ信号TG3
に基づいて、制御信号SCNが形成され、該制御信号S
CNがFET51のゲートに供給される。これによっ
て、FET51がオン状態となり、更にダイオード50
が時点t5でオンすることによって、スイッチ回路55
がオン状態とされる。
【手続補正37】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【手続補正38】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図4
【補正方法】変更
【補正内容】
【図4】
【手続補正39】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図5
【補正方法】変更
【補正内容】
【図5】
【手続補正40】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図6
【補正方法】変更
【補正内容】
【図6】
【手続補正41】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図7
【補正方法】変更
【補正内容】
【図7】
【手続補正42】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図8
【補正方法】変更
【補正内容】
【図8】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 偏向コイル及び共振コンデンサからなる
    共振回路と、上記共振回路の信号波形を検出し、この検
    出信号に基づいて、上記共振回路をドライブする回路と
    を有し、自励発振によって上記偏向コイルをサイン波駆
    動するようにしたサイン波偏向回路に於いて、 上記偏向コイルの一端に、コンデンサを介して第1及び
    第2のスイッチング素子を接続してなる矩形波ドライブ
    回路を設けたことを特徴とするサイン波偏向回路。
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