JPH05125182A - 芳香族ポリアミドアミン及びその製造方法 - Google Patents

芳香族ポリアミドアミン及びその製造方法

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JPH05125182A
JPH05125182A JP31865091A JP31865091A JPH05125182A JP H05125182 A JPH05125182 A JP H05125182A JP 31865091 A JP31865091 A JP 31865091A JP 31865091 A JP31865091 A JP 31865091A JP H05125182 A JPH05125182 A JP H05125182A
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polyamidoamine
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aromatic
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acid
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JP31865091A
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Toshio Tagami
敏雄 田上
Nanami Sugimoto
奈々美 杉本
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Tomoegawa Co Ltd
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Tomoegawa Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 良好な耐熱性及びエラストマー性を有し、エ
ポキシ樹脂材料と共に使用することが可能なポリアミド
アミン及びその製造方法を提供する。 【構成】 両末端にカルボキシル基を有する数平均分子
量1000〜5000のポリブタジエン−アクリロニト
リル共重合体と両末端にアミノアリール基を有する芳香
族ポリアミドとの重縮合体であって、下記一般式(I)
で示されるブロック単位(A)と、下記一般式(II)で
示されるブロック単位(B)とよりなり、 【化1】 (式中、Arは二価の芳香族基を示し、Rは二価の芳香
族基を示し、n=2〜100の数を示し、x及びyは重
合比であって、0.10≦y/(x+y)≦0.27の
数を示し、zは重合度であって5≦z≦15の数を示
す。)各ブロック単位が互いに−NHCO−結合によっ
て結合して、(B−A)−B(ただしmは1〜20の
整数を示す。)で示される構造を有し、両末端にアミノ
基を有する芳香族ポリアミドアミン。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規な構造を有するポ
リアミドポリアミンに関し、さらに詳しくは、耐熱性を
有し、かつエラストマー性を有する芳香族ポリアミドア
ミン及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリアミドアミンは、アミン系エポキシ
樹脂硬化剤として、広く用いられており、ダイマー酸
(不飽和脂肪酸環化二量体)とポリアミンの縮合により
得られるものであって、例えば、トーマイド、バーサミ
ド、ゼナミド、ラッカマイド、ポリマイド等が知られて
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の材料は、エポキシ樹脂と反応させた場合、接着強度は
優れているものの、高度な耐熱性を必要とする分野にお
いては、耐熱性を補うために、例えば、多官能エポキシ
化合物を用いることが知られており(特開昭60−19
9022号、同60−199023号、同60−237
081号、同60−32821号、同62−45582
号及び同62−145063号公報、特公昭62−79
13号、同62−13351号、同62−13352号
及び同6235410号公報)、さらに他の手法とし
て、無機系充填剤、例えばクレー、タルク、ガラス粉、
水酸化アルミニウム等を添加することが必要とされてい
る。また、これらの材料は、半固体或いは粘性液体状で
あり、秤量等の取扱いが厄介である。したがって、本発
明の目的は、エポキシ樹脂材料分野におけるポリアミド
アミンの有用性を損なうことなく、耐熱性の向上が可能
であり、かつ、エラストマー性をも付与可能なポリアミ
ドアミンを提供すること、及びその製造方法を提供する
ことにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、従来の技
術における上記の問題点を解決するために研究を進めた
結果、ポリアミドアミンの耐熱性を向上させるために、
芳香族骨格を有するポリアミド、即ち、芳香族ポリアミ
ドを主鎖中に有し、かつ、エラストマー性(特に応力緩
和能、耐衝撃性)を付与するための骨格である、アクリ
ロニトリル変性ポリブタジエン(ニトリルゴム)部分を
主鎖中に有するポリアミドアミンが、上記の問題を解決
することを見出だし、本発明を完成するに至った。
【0005】即ち、本発明のポリアミドアミンは、両末
端にカルボキシル基を有する数平均分子量1000〜5
000のポリブタジエン−アクリロニトリル共重合体と
両末端にアミノアリール基を有する芳香族ポリアミドと
の重縮合体であって、下記一般式(I)で示されるブロ
ック単位(A)と、下記一般式(II)で示されるブロッ
ク単位(B)とよりなり、各ブロック単位が互いに−N
HCO−結合によって結合して(B−A)−B(ただ
しmは1〜20の整数を示す。)で示される構造を有す
ることを特徴とするもので、両末端にアミノ基を有する
ものである。
【化4】 (式中、Arは下記式 (1)〜(6) で示される二価の芳香
族基を示し、
【0006】
【化5】 Rは二価の芳香族基を示し、nは平均重合度であって、
n=2〜100の数を示し、x及びyは重合比であっ
て、0.10≦y/(x+y)≦0.27の数を示し、
zは重合度であって5≦z≦15の数を示す。)
【0007】本発明の上記ポリアミドポリアミンの製造
方法は、下記一般式(I′)で示される両末端にカルボ
キシル基を有する数平均分子量1000〜5000のポ
リブタジエン−アクリロニトリル共重合体と、下記一般
式(II′)で示される両末端にアミノアリール基を有す
るポリアミドとを芳香族亜リン酸エステル及びピリジン
誘導体の存在下で直接重縮合させることを特徴とする。
【化6】 (式中、Ar、R、x、y及びzは、それぞれ上記と同
意義を有する。)
【0008】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
おいて、ブロック単位(A)の形成に使用される一般式
(I′)で示される両末端にカルボキシル基を有するア
クリロニトリル−ブタジエン共重合体は、数平均分子量
1000〜5000の範囲のものであって、例えば、ア
クリロニトリルのモル分率が10〜27モル%になるよ
うにアクリロニトリルとブタジエンをアニオン重合させ
ることによって製造することができ、例えば、Good
rich社のHycarCTBNとして入手できる。
【0009】また、ブロック単位(B)の形成に使用さ
れる一般式(II′)で示される両末端にアミノアリール
基を有する芳香族ポリアミドは、下記一般式(IV)で示
される芳香族ジアミンと、下記一般式(V )で示される
芳香族ジカルボン酸またはその誘導体とを公知の方法で
下記反応式に従って反応させることによって製造するこ
とができる。
【化7】 (式中、Ar、R、x、y及びzは、それぞれ上記と同
意義を有し、Xは、ヒドロキシル基、アルコキシ基、ア
リールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基また
はハロゲン原子を表わす。)得られるポリアミドの平均
重合度は、最終的に得られる芳香族ポリアミドアミンの
引っ張り強度、引っ張り弾性率等の機械的特性を考慮し
て、2〜1000程度の範囲で数平均分子量数千〜20
万の範囲のものが得られるようにすることが必要であ
る。
【0010】上記一般式(IV) で示される芳香族ジアミ
ンとしては、例えば、メタフェニレンジアミン、パラフ
ェニレンジアミン、4,4′−エチレンジアミン、4,
4−イソプロピリデンジアミン、3,4′−オキシジア
ニリン、4,4′−オキシジアニリン、3,3′−スル
ホニルジアニリン、4,4′−スルホニルジアニリン、
1,4−ナフタレンジアニリン、1,5−ナフタレンジ
アニリン、2,6−ナフタレンジアニリン、1,3−ビ
ス(メタアミノフェニル)−1,1,3,3−テトラメ
チルジシロキサン、4,4′−ビス(4−アミノフェノ
キシ)ジフェニルスルホン、4,4′−ビス(3−アミ
ノフェノキシ)ジフェニルスルホン、4,4′−ビス
(4−アミノフェノキシ)ベンゾフェノン、4,4′−
ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゾフェノン、4,
4′−ビス(4−アミノフェニルメルカプト)ベンゾフ
ェノン、4,4′−ビス(3−アミノフェニルメルカプ
ト)ベンゾフェノン、4,4′−ビス(4−アミノフェ
ノキシ)ジフェニルスルホン、2,2′−ビス〔4−
(2−トリフルオロメチル−4−アミノフェノキシ)フ
ェニル〕ヘキサフルオロプロパン、2,2′−ビス〔4
−(3−トリフルオロメチル−5−アミノフェノキシ)
フェニル〕ヘキサフルオロプロパン、2,2′−ビス
〔4−(3−トリフルオロメチル−4−アミノフェノキ
シ)フェニル〕ヘキサフルオロプロパン、2,2′−ビ
ス〔4−(2−トリフルオロメチル−5−アミノフェノ
キシ)フェニル〕ヘキサフルオロプロパン、2,2′−
ビス〔4−(4−トリフルオロメチル−5−アミノフェ
ノキシ)フェニル〕ヘキサフルオロプロパン、2,2′
−ビス〔4−(2−ノナフルオロブチル−5−アミノフ
ェノキシ)フェニル〕ヘキサフルオロプロパン、2,
2′−ビス〔4−(4−ノナフルオロブチル−5−アミ
ノフェノキシ)フェニル〕ヘキサフルオロプロパン、
4,4′−ジアミノジフェニルメタン、o−トルイジ
ン、o−アニシジン等をあげることができるが、これら
に限定されるものではない。また、これらの芳香族ジア
ミンは単独で、用いてもよく、また複数併用してもよ
い。
【0011】上記一般式(V)で示されるジカルボン酸
としては、脂肪族、脂環式、芳香族等、如何なるジカル
ボン酸を用いてもよい。具体的には、例えば、イソフタ
ル酸、テレフタル酸、4,4′−ビフェニルジカルボン
酸、3、3′−メチレン二安息香酸、4,4′−メチレ
ン二安息香酸、4,4′−オキシ二安息香酸、4,4′
−チオ二安息香酸、3,3′−カルボニル二安息香酸、
4,4′−カルボニル二安息香酸、4,4′−スルホニ
ル二安息香酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、1,
5−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカ
ルボン酸等のカルボン酸、コハク酸、グルタル酸、スベ
リン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカン二酸、
1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,4−シクロ
ヘキサンジカルボンサン、マロン酸、メチルマロン酸、
ジメチルマロン酸、アジピン酸、1,10−デカン二
酸、フェニルマロン酸、ベンジルマロン酸、フェニルス
クシン酸、3−フェニルグルタル酸、ホモフタル酸、
1,3−フェニレン二酢酸、1,4−フェニレン二酢
酸、4−カルボキシフェニル酢酸、5−ブロモ−N−
(カルボメチル)アントラニル酸、2,5−ジヒロドキ
シ−1,4−ベンゼン二酢酸、m−カルボキシシンナモ
ン酸等のジカルボン酸及びこれらの誘導体をあげること
ができるが、これらに限定されるものではない。また、
これらのジカルボン酸は、単独で用いてもよく、また複
数併用してもよい。
【0012】以下、本発明をさらに詳細に説明する。本
発明のポリアミドアミンの製造は、両末端にカルボキシ
ル基を有するアクリロニトリル−ブタジエン共重合体
と、前記の両末端にアミノアリール基を有するポリアラ
ミドとを重縮合させることによって行うことができる
が、その重縮合に先だって、上記一般式(IV)で示され
る芳香族ジアミンと、上記一般式(V)で示されるジカ
ルボン酸を重縮合させ、引き続いて重縮合を実施するこ
ともできる。これらの重縮合は、芳香族亜リン酸エステ
ルとピリジン誘導体の存在下で実施することが好まし
い。なお、重縮合反応は、上記両者を単に混合加熱して
実施することもできるが、その場合には、重縮合反応を
高温下で行う必要があり、その結果、アミド交換反応な
どの副反応を伴うことが避けられない。しかしながら、
芳香族亜リン酸エステルとピリジン誘導体の存在下で重
縮合反応を実施すると、重合反応に際して高温を必要と
せず、アミド交換反応などの副反応を避けることがで
き、目的のポリアミドアミンを容易に製造することがで
きるという大きな利点を有している。
【0013】使用される亜リン酸エステルとしては、亜
リン酸トリフェニル、亜リン酸ジフェニル、亜リン酸ト
リ−o−トリル、亜リン酸ジ−o−トリル、亜リン酸ト
リ−m−トリル、亜リン酸ジ−m−トリル、亜リン酸ト
リ−p−トリル、亜リン酸ジ−p−トリル、亜リン酸ジ
−o−クロロフェニル、亜リン酸トリ−p−クロロフェ
ニル、亜リン酸ジ−p−クロロフェニル等をあげること
ができる。また、ピリジン誘導体としては、ピリジン、
2−ピコリン、3−ピコリン、4−ピコリン、2,4−
ルチジン、2,6−ルチジン、3,5−ルチジン等をあ
げることができる。
【0014】本発明においては、上記重縮合反応を行わ
せるに際して、ピリジン誘導体を含む混合溶媒を用いる
溶液重合法が採用される。混合溶媒として使用される有
機溶媒としては、両反応成分や、芳香族亜リン酸エステ
ルと実質的に反応しない溶媒であるという制限を受ける
が、このほかに、両反応成分に対する良溶媒であって、
しかも反応生成物のブロック共重合体に対する良溶媒で
あることが望ましい。このような有機溶媒として代表的
なものとしては、N−メチル−2−ピロリドンやN,N
−ジメチルアセトアミド等のアミド系溶媒があげられ
る。本発明において、重合度の大きいポリアミドアミン
を得る場合には、塩化リチウム、塩化カルシウムによっ
て代表される無機塩類を反応系に添加することができ
る。
【0015】上記重縮合で使用する芳香族亜リン酸エス
テルの量は、通常、カルボキシル基に対して等モル量以
上であるが、30倍モル量以上の使用は経済的にみて得
策ではない。また、ピリジン誘導体の量は、カルボキシ
ル基に対して等モル量以上であることが必要であるが、
実際には、反応溶媒としての役割を果たす為に大過剰使
用するのが好ましい。また、本発明においては、ピリジ
ン誘導体とN−メチル−2−ピロリドンによって代表さ
れる有機溶媒からなる混合溶媒が好ましく使用される
が、混合溶媒の使用量は、通常、反応成分を5〜30重
量%含むようになる量が好ましい。本発明において、反
応温度は、通常の場合60〜140℃の範囲が好まし
い。また、反応時間は、反応温度により大きく影響され
るが、多くの場合、数分から20時間の間である。反応
終了後は、反応混合物をメタノール、ヘキサン等の非溶
媒中に投じて生成ポリアミドアミンを分離し、更に再沈
澱法により精製を行って、副生物や無機塩類などを除去
すればよく、それにより精製されたポリアミドアミンを
得ることができる。
【0016】
【実施例】以下、実施例をあげて本発明を詳細に説明す
るが、本発明は、これ等実施例によって限定されるもの
ではない。 実施例1 イソフタル酸1.519g(9.15ミリモル)、3,
4′−オキシジアニリン1.931g(9.65ミリモ
ル)、塩化リチウム0.33g、塩化カルシウム1.0
1g、N−メチル−2−ピロリドン20ml、ピリジン
20mlを、100mlの3口丸底フラスコの中に入
れ、攪拌溶解させた後、亜リン酸トリフェニル6.2g
を加えて、100℃で2時間反応させた。さらに両末端
にカルボキシル基を有し、アクリロニトリル含有量が
0.17モル%、数平均分子量3600のポリブタジエ
ン−アクリロニトリル共重合体0.90g(約0.25
ミリモル相当)を20mlのピリジンに溶解させ、反応
器中に添加し、2時間反応させた。室温まで冷却した
後、得られた反応溶液を1リットルのメタノール中に投
入し、ポリアミドアミンを析出させた。このポリアミド
アミンの式(I)、(II)及び(III) におけるn、m及
びzの値は、次の通りであった。n=約20、z=約1
1、m=約7。このポリアミドアミンの固有粘度は0.
46dl/g(N,N−ジメチルアセトアミド中、30
℃)であった。このポリアミドアミンの赤外スペクトル
(アナレクト社製、FX6160)を測定したところ、
2800cm-1付近にポリアクリロニトリル−ブタジエ
ンのC−Hに基づく吸収が、2340cm-1付近にニト
リル基に対応する吸収が、1658cm-1に−NHCO
に基づくカルボニルの吸収が認められた。得られたポリ
アミドアミンの両末端アミノ基量を過塩素酸を触媒とす
るアセチル化法(改著有機化合物確認方法III 船久保英
一 養賢堂、第487頁)によって定量したところ、ポ
リアミドアミン1g当たり、0.020ミリモルのアミ
ノ基量であることが確認された。
【0017】実施例2 実施例1で使用した芳香族ジアミンを、3,3′−ジア
ミノベンゾフェノン2.046g(9.65ミリモル)
に代えた以外は、実施例1と同様の操作を行い、ポリア
ミドアミンを得た。このポリアミドアミンの式(I)、
(II)及び(III) におけるn、m及びzの値は、次の通
りであった。n=約18、z=約11、m=約10。こ
のポリアミドアミンの固有粘度は0.38dl/g
(N,N−ジメチルアセトアミド中、30℃)であっ
た。このポリアミドアミンの赤外スペクトル(アナレク
ト社製、FX6160)を測定したところ、2820c
-1付近にポリアクリロニトリル−ブタジエンのC−H
に基づく吸収が、2345cm-1付近にニトリル基に対
応する吸収が、1657cm-1に−NHCOに基づくカ
ルボニルの吸収が、1720cm-1にケトンカルボニル
に基づく吸収が認められた。得られたポリアミドアミン
ノ両末端アミノ基量を実施例1と同様の方法により定量
したところ、ポリアミドアミン1g当たり、0.013
ミリモルのアミノ基量であることが確認された。
【0018】実施例3 実施例1で使用した芳香族ジアミンを、ビス(4−アミ
ノフェニル)スルホン2.395g(9.65ミリモ
ル)に代えた以外は、実施例1と同様の操作を行い、ポ
リアミドアミンを得た。このポリアミドアミンの式
(I)、(II)及び(III) におけるn、m及びzの値
は、次の通りであった。n=約20、z=約11、m=
約5。このポリアミドアミンの固有粘度は0.51dl
/g(N,N−ジメチルアセトアミド中、30℃)であ
った。このポリアミドアミンの赤外スペクトル(アナレ
クト社製、FX6160)を測定したところ、2810
cm-1付近にポリアクリロニトリル−ブタジエンのC−
Hに基づく吸収が、2343cm-1付近にニトリル基に
対応する吸収が、1661cm-1に−NHCOに基づく
カルボニルの吸収が、1217cm-1付近及び1368
cm-1に−SO2 −に基づく吸収が認められた。得られ
たポリアミドアミンの両末端アミノ基量を実施例1と同
様の方法により定量したところ、ポリアミドアミン1g
当たり、0.018ミリモルのアミノ基量であることが
確認された。
【0019】実施例4 実施例1で使用した芳香族ジアミンを、ビス(4−アミ
ノフェニル)メタン1.945g(9.65ミリモル)
に代えた以外は、実施例1と同様の操作を行い、ポリア
ミドアミンを得た。このポリアミドアミンの式(I)、
(II)及び(III) におけるn、m及びzの値は、次の通
りであった。n=約18、z=約11、m=約10。こ
のポリアミドアミンの固有粘度は0.36dl/g
(N,N−ジメチルアセトアミド中、30℃)であっ
た。このポリアミドアミンの赤外スペクトル(アナレク
ト社製、FX6160)を測定したところ、2812c
-1付近にポリアクリロニトリル−ブタジエンのC−H
に基づく吸収が、2343cm-1付近にニトリル基に対
応する吸収が、1664cm-1に−NHCOに基づくカ
ルボニルの吸収が認められた。得られたポリアミドアミ
ンの両末端アミノ基量を実施例1と同様の方法により定
量したところ、ポリアミドアミン1g当たり、0.01
9ミリモルのアミノ基量であることが確認された。
【0020】実施例5 実施例1で使用した芳香族ジアミンを、2,2−ビス
(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン3.2
16g(9.65ミリモル)に代えた以外は、実施例1
と同様の操作を行い、ポリアミドアミンを得た。このポ
リアミドアミンの式(I)、(II)及び(III) における
n、m及びzの値は、次の通りであった。n=約20、
z=約11、m=約5。このポリアミドアミンの固有粘
度は0.49dl/g(N,N−ジメチルアセトアミド
中、30℃)であった。このポリアミドアミンの赤外ス
ペクトル(アナレクト社製、FX6160)を測定した
ところ、2800cm-1付近にポリアクリロニトリル−
ブタジエンのC−Hに基づく吸収が、2348cm-1
近にニトリル基に対応する吸収が、1300cm-1付近
に−C−Fに対応する吸収が、1667cm-1に−NH
COに基づくカルボニルの吸収が認められた。得られた
ポリアミドアミンの両末端アミノ基量を実施例1と同様
の方法により定量したところ、ポリアミドアミン1g当
たり、0.021ミリモルのアミノ基量であることが確
認された。
【0021】
【発明の効果】本発明ポリアミドアミンは、従来のポリ
アミドアミンに比して、その構造が示す耐熱性のため
に、高い温度域で使用可能であり、かつ、充填剤的な使
用が可能であり、エポキシ樹脂材料と共に使用する場合
において有用である。また、固有粘度が高いものについ
ては、それ自体で自立性のあるフィルム成形品が作製可
能であり、通常のポリアミドアミンよりも利用範囲の広
い素材として利用できる。また、本発明の製造方法は、
従来のポリアミドアミンの製造方法における高温高真空
下のような過酷な条件を必要とせず、また、アミド交換
反応等の副反応を避けることができるという大きな利点
がある。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 両末端にカルボキシル基を有する数平均
    分子量1000〜5000のポリブタジエン−アクリロ
    ニトリル共重合体と両末端にアミノアリール基を有する
    芳香族ポリアミドとの重縮合体であって、下記一般式
    (I)で示されるブロック単位(A)と、下記一般式
    (II)で示されるブロック単位(B)とよりなり、 【化1】 (式中、Arは下記式 (1)〜(6) で示される二価の芳香
    族基を示し、 【化2】 Rは二価の芳香族基を示し、nは平均重合度であって、
    n=2〜100の数を示し、x及びyは重合比であっ
    て、0.10≦y/(x+y)≦0.27の数を示し、
    zは重合度であって5≦z≦15の数を示す。)各ブロ
    ック単位が互いに−NHCO−結合によって結合して、
    式(III) (B−A)−B (III) (ただし、mは1〜20の整数を示す。)で示される構
    造を有することを特徴とする、両末端にアミノ基を有す
    る芳香族ポリアミドアミン。
  2. 【請求項2】 下記一般式(I′)で示される両末端に
    カルボキシル基を有する数平均分子量1000〜500
    0のポリブタジエン−アクリロニトリル共重合体と、下
    記一般式(II′)で示される両末端にアミノアリール基
    を有するポリアミドとを芳香族亜リン酸エステル及びピ
    リジン誘導体の存在下で直接重縮合させることを特徴と
    する請求項1記載の芳香族ポリアミドアミンの製造方
    法。 【化3】 (式中、Ar、R、x、y及びzは、それぞれ上記と同
    意義を有する。)
  3. 【請求項3】 ブロック単位(A)とブロック単位
    (B)のモル比がm/m+1(ただし、mは1〜20の
    整数を示す。)であることを特徴とする請求項1記載の
    芳香族ポリアミドアミンの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009102660A (ja) * 2009-02-10 2009-05-14 Nippon Kayaku Co Ltd ポリアミド樹脂の精製方法

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