JPH0472503B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH0472503B2
JPH0472503B2 JP59075557A JP7555784A JPH0472503B2 JP H0472503 B2 JPH0472503 B2 JP H0472503B2 JP 59075557 A JP59075557 A JP 59075557A JP 7555784 A JP7555784 A JP 7555784A JP H0472503 B2 JPH0472503 B2 JP H0472503B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
protein
fish meat
mixture
water
fish
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP59075557A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS60217879A (ja
Inventor
Yasuzo Uchida
Masaharu Nakamura
Isao Pponjo
Yoichi Shirakawa
Makoto Ito
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TAIYO GYOGYO KK
Original Assignee
TAIYO GYOGYO KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TAIYO GYOGYO KK filed Critical TAIYO GYOGYO KK
Priority to JP59075557A priority Critical patent/JPS60217879A/ja
Publication of JPS60217879A publication Critical patent/JPS60217879A/ja
Publication of JPH0472503B2 publication Critical patent/JPH0472503B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Meat, Egg Or Seafood Products (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はペースト状の蛋白質食品または蛋白質
材料の製造方法に関するもので、特に魚肉を原料
とし、それに特定の処理を施すことによつて、魚
肉中の蛋白質を変性させて蛋白質食品または蛋白
質材料を製造する方法に関するものである。
従来、魚肉は主として水産練製品の製造に使用
されており、例えば、魚肉すり身にデンプン、食
塩、調味料及び水、必要ならその他の原料成分を
配合し、混練した後、任意に成型し、加熱処理す
ることにより、魚肉が有するゲル化能を利用し、
固化させ、水産練製品を製造している。
このような水産練製品は我が国の重要な蛋白質
原材料である魚肉の加工食品として主要なもので
あるが、魚肉が単にそれらの加工食品への用途の
みでなく、種々の食品の原料として使用できるよ
うになれば、魚肉の蛋白質原材料としての価値が
飛躍的に高まるものと考えられる。
しかしながら、魚肉は元来、それが有するゲル
化能のため種々の食品の原料として使用した場
合、通常の食品の製造工程に含まれている熱処理
工程で、その魚肉がゲル化して食品中に不均質な
“ダマ”を形成し、それらの食品が元来有してい
る食感風味を損なうという欠点を有している。こ
の魚肉の蛋白質のゲル化能は水産練製品の製造に
おいては必要不可欠なものであるが、単に種々の
食品の蛋白質源として使用しようとした場合むし
ろ不必要か又は小さい方が好ましい。
本発明者等は、魚肉を種々の食品の蛋白質材料
として使用し得るようにするため、種々検討を進
める中で、魚肉に、蛋白質分解酵素又は/及び蛋
白質を消化する微生物を作用させ、魚肉の蛋白質
のゲル化能を減少乃至喪失させることにより、ペ
ースト状の蛋白質食品または蛋白質材料が得られ
ることを見い出したが、更に検討を進めた結果、
出発原料として魚肉を加熱処理したものを使用す
ることにより、生菌数が著しく少なくしかもより
好ましいテクスチヤーと他の食品素材との良好な
配合適性を有するペースト状の蛋白質食品または
蛋白質材料が得られることを見い出し、本発明に
到達した。
即ち、本発明は、60〜140℃で加熱処理した魚
肉を細かくしながら又は細かくした後、蛋白質分
解酵素又は/及び蛋白質を消化する微生物を、全
蛋白質中の水溶性蛋白質の割合が5〜50%(但
し、原料として動物性蛋白質給源又は/及び植物
性蛋白質給源を魚肉と併用する場合は5〜60%)
となるように作用させ、魚肉に含まれる蛋白質の
物性を変化させることを特徴とするペースト状の
蛋白質食品または蛋白質材料の製造方法を提供す
るものである。
以下に本発明のペースト状の蛋白質食品または
蛋白質材料の製造方法について詳述する。
本発明で使用しうる魚肉(ここで、“魚”とは
通常、水産加工に使用されうる海産動物を意味す
る。)としては、種々の原料魚を採肉して得られ
るもの及びそれらをさらに例えば水晒、脱水等の
精製を行つて得られる魚肉すり身並びにこれを凍
結させた冷凍魚肉すり身等の種々の魚肉又は加工
魚肉が挙げられ、前記の原料魚としては、例えば
スケトウダラ類のタラ類、ヒラメ、カレイ類、タ
イ類、イワシ類、サバ類、サンマ類は、アジ類、
イカ類、カツオ類、マグロ、カジキ類、ブリ類、
サケ、マス類、ニシン、メヌケ、サメ類、タコ
類、エビ類、クジラ類、ワラズカ、グチ類、タチ
ウオ、貝類等が挙げられる。
本発明に使用しうる蛋白質を分解する酵素とし
ては、例えばアクロシン、ウロキナーゼ、ウロペ
プシン、エラスターゼ、エンテロペプチダーゼ、
カテプシン、カリクレイン、キニナーゼ2、キモ
トリプシン、キモパパイン、コラゲナーゼ、スト
レプトキナーゼ、スブチリシン、テルモリジン、
トリプシン、トロンビン、パパイン、パンクレア
トペプチダーゼ、フイシン、プラスミン、レニ
ン、レプチラーゼ、レンニン等のようなプロテイ
ナーゼ;例えばアルギニンアミノペプチダーゼ、
オキシナーゼ、ロイシンアミノペプチダーゼ等の
アミノペプチダーゼ、アンギオテンシナーゼ、ア
ンギオテンシン変換酵素、インシユリナーゼ、例
えばアルギニンカルボキシペプチダーゼ、キニナ
ーゼ1、チロイドペプチダーゼ等のカルボキシペ
プチダーゼ、例えばカルノシナーゼ、プロリナー
ゼ等のジペプチダーゼ、その他プロナーゼのよう
なペプチダーゼ;及びその他の蛋白質分解酵素並
びにそれらの変性品、配合品等が挙げられる。
本発明に使用しうる蛋白質を分解する微生物と
しては、例えばアスペルギルス(Aspergillus)
属、ムコール(Mucor)属、リゾープス
(Rhizopus)属、ペニシリウム(Penicillium)
属、モナスクス(Monascus)属等に属するカビ
類(糸状菌類);例えばストレプトコツクス
(Streptococcus)属、ペデイオコツクス
(Pediococcus)属、ロイコノストツク
(Leuconostoc)属、ラクトバチルス
(Lactobacillus)属等に属する乳酸菌、及び例え
ばバチルス・ナツトー(Bacillus natto)、バチ
ルス・サブテイリス(Bacillus subtilis)等の細
菌類;例えばサツカロミセス・エリプソイデウス
(Saccharomyces ellipsoideus)、サツカロミセ
ス・セレビシエー(Saccharomyces cereviae)、
トルラ(Torula)等の酵母類;及びそれらの変
異株、配合品等が挙げられる。
本発明の製造方法の好ましい具体例を示せば次
の通りである。
まず、加熱処理された魚肉と蛋白質分解酵素又
は/及び微生物の均質な混合物を調製するため、
(1)魚肉を加熱処理後、それに酵母又は/及び微生
物を添加して種々の機械力を加え魚肉を細かくす
るか、(2)魚肉を加熱処理後、それに種々の機械力
を加え細かくしながら酵素又は/及び微生物を添
加するか、(3)魚肉を加熱処理後、それに種々の機
械力を加え細かくした後、酵素又は/及び微生物
を添加して均一に混合するか、(4)魚肉に種々の機
械力を加え細かくしながら加熱処理した後、酵素
又は/及び微生物を添加し、要すれば更に機械力
を加えて細かくする等して均一に混合する。
この際に魚肉以外の動物性蛋白質給源、植物性
蛋白質給源、動植物油脂給源及び/又は炭水化物
給源あるいは例えば無機塩類、香料類、調味料
類、風味改良剤類、抗菌剤類、水、油脂又は炭水
化物等に作用する酵素又は/及び微生物類、乳化
剤類、着色料類、ビタミン類、保存料類、甘味料
類、その他の成分を混合使用することができ、こ
れらは最初の段階又は途中の段階で魚肉に混合す
ればよい。
本発明は前記の如く、魚肉を加熱処理すること
を1つの特徴とするが、この加熱処理の方法とし
ては、魚肉をケーシング詰めした後、温水若しく
は熱湯中で加熱しても良いし、また魚肉を密閉し
た釜に仕込み、撹拌しながら、加熱しても良く、
更に連続ニーダーの如き機器を用いて、加熱しつ
つ連続的に処理を行つても良い。更には、槽中に
高速で回転するカツター刃等が取り付けられたも
のに魚肉を仕込み、機械的に細かくしながら、加
熱しても良い。
処理温度は60℃から140℃の範囲にあればよく、
より好ましくは、70℃から120℃の範囲である。
処理時間は温度により異なるが、数秒から2時
間の間で良い。
前記の植物性蛋白質給源としては、大豆、落花
生、綿実、ゴマ、ヒマワリ、小麦等の植物性蛋白
原料、及びその脱脂加工品並びにそれらから誘導
される濃縮蛋白質、分離蛋白質等が挙げられる。
又前記の動物性蛋白質給源としては、例えば、
畜乳、脱脂乳、練乳、全脂粉乳、脱脂粉乳、調製
粉乳、バター、クリーム、チーズ等の乳又は乳製
品;例えば牛肉、馬肉、豚肉、羊肉、鶏肉等の畜
肉;例えば燻製肉、乾燥肉等の畜肉加工品;例え
ば卵、乾燥卵、凍結卵、卵黄、卵白等の卵又は卵
製品;例えばレバー等のその他の動物蛋白源等が
挙げられる。
さらに前記の動植物油脂給源としては、例えば
豚脂、牛脂、羊脂、馬脂、魚脂、鯨油、乳脂等の
動物性油脂;例えば大豆油、アマニ油、サフラワ
ー油、ヒマワリ油、綿実油、カポツク油、オリー
ブ油、トウモロコシ油、パーム油、パーム核油、
サル脂、イリツペ脂、ボルネオタロー脂、ヤシ油
等の植物性油脂;及びそれらに水素添加、エステ
ル交換、分別等の処理を施して得られる加工油
脂、並びに例えばバター、クリーム、マーガリ
ン、シヨートニング等の油脂加工製品等が挙げら
れる。
さらに又前記の炭水化物給源としては、例えば
米、小麦、トウモロコシ、ジヤガイモ、サツマイ
モ等の炭水化物を多量に含む農産物;それらを製
粉して得られる粉末化物;前記の農産物から得ら
れる、例えば米デンプン、小麦デンプン、トウモ
ロコシデンプン、ジヤガイモデンプン等のデンプ
ン;デンプンを加工、変性して得られる、例えば
α−化デンプン、デキストリン、等の加工、変性
デンプン;例えば砂糖、ハチミツ、デンプン糖等
の糖類;例えばリンゴ、オレンジ、イチゴ、ブド
ウ糖の果実の果肉又は果汁等が挙げられる。
酵素又は/及び微生物は魚肉又は魚肉とその他
の原料との混合物に混合されると魚肉又は魚肉と
その他の原料の混合物中の蛋白質に作用し始める
ので、当該混合後は、当該混合物を適切な温度で
適切な時間保持する必要がある。かかる温度と時
間は使用する酵素又は/及び微生物の種類や目的
とするペースト状蛋白質材料の風味やゲル化能の
程度により、選択する必要があるが、通常は0〜
80℃の温度と0.5分〜30日間の時間が必要である。
また、この温度は最初から一定にコントロールし
てもよいが、最初、ある特定の温度にコントロー
ルし、その後、それと異なる特定の温度にコント
ロールするというように多段階でコントロールし
てもよい。さらに酵素又は/及び微生物を魚肉に
添加後は前記のように均質な混合物とするため機
械力を加えながら細かくするか又は混合撹拌がな
されるが、このような機械力を加えながら、前記
の温度及び時間の範囲内に保持してもよく、ま
た、均質な混合物が得られた段階で一旦、機械力
を加えるのをやめ、その後、熟成させ、前記の機
械力を加えている間及びその後の熟成を通して、
当該混合物を前記の温度及び時間の範囲内に保持
するようにしてもよい。
当該混合物の保持温度は、例えば0〜15℃の低
温域、15〜35℃の中温域及び35〜80℃高温域に大
きく分けられ、酵素を使用する場合は、第1段階
を高温域又は中温域に保持し第2段階を低温域に
保持するようにしてもよく、微生物を併用する場
合、まず第1段階を高温域、中温域あるいは低温
域で酵素のみで処理し、要すれば冷却後微生物を
添加し、均一に混合後、中温域又は低温域に保持
するようにすることもできる。微生物のみを使用
する場合は低温域又は中温域に保持することが好
ましい。
本発明の製造方法におけるペースト状蛋白質材
料は通常、全蛋白質(『全蛋白質』のことを『全
窒素分』という場合もあり、この場合『全窒素
分』は通常『全窒素原子量×6.25』を意味する)
中の水溶性蛋白質の割合が5〜50%(但し、原料
として動物性蛋白質給源又は/及び植物性蛋白質
給源を魚肉と併用する場合は5〜60%)となるよ
うにする。上記割合が5%未満ではゲル化能が大
きく、またテクスチヤー及び食感において“なめ
らかさ”が充分ではなく、逆に50%(但し原料と
して動物性蛋白質給源又は/及び植物性蛋白質給
源と併用する場合は60%)を越えると“にがみ”
が強くなり、好ましくない。
このようにして得られたペースト状蛋白質材料
はそのまま放置すると時間が経過するに従い、さ
らに蛋白質の分解が進行し、目的とする物性、風
味が変化してしまうので直ぐに流動状乃至液状食
品の製造に使用し、その食品の製造工程に含まれ
る熱処理工程で、当該材料中の酵素又は/及び微
生物を失活させるか又は、すぐに流動状乃至液状
食品の製造に使用しない場合は、凍結するか又は
噴霧乾燥等により乾燥するか、あるいは酵素又
は/及び微生物を失活させる作用を有する物質を
添加する等して保存することが可能である。
本発明で製造される目的生成物は魚肉からの蛋
白質を多量に含有し、例えば、離乳用食品、プリ
ン様食品、豆腐様食品、ヨーグルト様食品、ハン
バーク用つなぎ又は具、そぼろ状食品、蛋白飲
料、スープ類、スプレツド類、病人・老人用流動
食品、ソース類、茶わんむし様食品、チーズ様食
品、マヨネーズ様食品等の食品として、場合によ
つてはそのままの形で使用できるだけでなく、そ
のような食品の製造のための材料としても使用で
き、きわめて有用なものである。
また、本発明で製造される目的生成物は例えば
動物性蛋白質類、植物性蛋白質類、動植物油脂
類、炭水化物類等と混合して、食品またはその材
料として使用することもできる。
以下に本発明の実施例を示す。
実施例 1 スケトウダラの冷凍スリ身を解凍して、密閉容
器に入れ、70℃、45分の熱処理を施す。内容物を
取り出し、これを肉挽機にかけ肉挽きしたもの
100gに、食塩3.0g、ピロリン酸ナトリウム0.2
gを添加し、擂潰機で混練し、加熱処理スリ身の
擂潰物を得た。
この擂潰物に、蛋白質分解酵素であるパンクレ
アチン(Difco社製)0.1g、雑菌発育抑制剤であ
るリゾチーム5mgを各々少量の水に溶かして添加
した。
添加終了後、擂潰機のジヤケツトに温水を流し
て、高速撹拌を開始し、混合物の温度が、50〜52
℃になるように保ち、30分間混練、撹拌を行つ
た。
その後、ジヤケツト流水の温度を75℃まで昇温
し、蛋白質分解酵素を失活させる。
次いで擂潰機のジヤケツト流水を冷水に切り換
えて、混合物の温度を10℃まで冷却する。
以上の操作により、本発明の目的生成物である
白色ペースト状の蛋白質材料(全蛋白質中の水溶
性蛋白質の割合37.2%)が得られた。
得られた蛋白質材料は良質で極度に生菌数が少
なく、クリーミイーなテクスチヤーを有し、他の
食品素材との相溶性に優れ、加熱加工してもその
特性を失うことなく、ざらつきの少ないものであ
つた。
実施例 2 スケトウダラの冷練スリ身を解凍して、密閉容
器に入れ、120℃、30分の熱処理を施す。内容物
を取り出し、肉挽機にかけ、肉挽きしたもの100
gに、食塩3.0g、第2リン酸ナトリウム0.2gを
添加し、擂潰機で混練し、加熱処理スリ身の擂潰
物を得た。
この擂潰物に、蛋白質分解酵素であるプロテイ
ナーゼ「アマノA」(天野製薬製)0.1gとパパイ
ン(エビオス薬品製)0.02g、雑菌発育抑制剤で
あるリゾチーム5mgを各々少量の水に溶かして添
加した。
添加終了後、擂潰機のジヤケツトに温水を流し
て、高速撹拌を開始し、混合物の温度が、50〜52
℃になるように保ち、30分間混練、撹拌を行つ
た。
その後、ジヤケツト流水の温度を75℃まで昇温
し、蛋白質分解酵素を失活させる。
次いで擂潰機のジヤケツト流水を冷水に切り換
えて、混合物の温度を10℃まで冷却する。
以上の操作により、本発明の目的生成物である
白色ペースト状の蛋白質材料が得られた。
得られた蛋白質材料(全蛋白質中の水溶性蛋白
質の割合29.3%)は良質で極度に生菌数が少な
く、クリーミイーなテクスチヤーを有し、他の食
品素材との相溶性に優れ、加熱加工してもその特
性を失うことなく、ざらつきの少ないものであつ
た。
実施例 3 スケトウダラの冷凍落し身を解凍して、密閉容
器に入れ、100℃、30分の熱処理を施す。内容物
を取り出し、肉挽機にかけ、肉挽きしたもの100
gに、食塩3.0g、ピロリン酸ナトリウム0.2gを
添加し、擂潰機で混練し、加熱処理落し身の擂潰
物を得た。
この擂潰物に、蛋白質分解酵素であるプロナー
ゼ(科研化学製)0.05gとプロテイナーゼ「アマ
ノA」(天野製薬製)0.05g、雑菌発育抑制剤で
あるリゾチーム5mgを各々少量の水に溶かして添
加した。
添加終了後、擂潰機のジヤケツトに温水を流し
て、高速撹拌を開始し、混合物の温度が、54〜56
℃になるように保ち、25分間混練、撹拌を行つ
た。
その後、ジヤケツト流水の温度を75℃まで昇温
し、蛋白質分解酵素を失活させる。
次いで擂潰機のジヤケツト流水を冷水に切り換
えて、混合物の温度を10℃まで冷却する。
以上の操作により、本発明の目的生成物である
白色ペースト状の蛋白質材料(全蛋白質中の水溶
性蛋白質の割合23.6%)が得られた。
得られた蛋白質材料は良質で極度に生菌数が少
なく、クリーミイーなテクスチヤーを有し、他の
食品素材との相溶性に優れ、加熱加工してもその
特性を失うことなく、ざらつきの少ないものであ
つた。
実施例 4 スケトウダラの冷凍落し身を解凍して、密閉容
器に入れ、120℃、30分の熱処理を施す。内容物
を取り出し、肉挽機にかけ、肉挽きしたもの100
gに、食塩3.0g、第2リン酸ナトリウム0.2gを
添加し、擂潰機で混練し、加熱処理落し身の擂潰
物を得た。
この擂潰物に蛋白質分解酵素であるパンクレア
チン(Difco社製)0.05gのパパイン(エビオス
薬品製)0.02g、雑菌発育抑制剤であるリゾチー
ム5mgを各々少量の水に溶かして添加した。
添加終了後、擂潰機のジヤケツトに温水を流し
て、高速撹拌を開始し、混合物の温度が54〜56℃
になるように保ち、30分間混練、撹拌を行つた。
その後、ジヤケツト流水の温度を75℃まで昇温
し、蛋白質分解酵素を失活させる。
次いで擂潰機のジヤケツト流水を冷水に切り換
えて、混合物の温度を10℃まで冷却する。
以上の操作により、本発明の目的生成物である
白色ペースト状の蛋白質材料(全蛋白質中の水溶
性蛋白質の割合33.0%)が得られた。
得られた蛋白質材料は良質で極度に生菌数が少
なく、クリーミイーなテクスチヤーを有し、他の
食品素材との相溶性に優れ、加熱加工してもその
特性を失うことなく、ざらつきの少ないものであ
つた。
比較例 1 スケトウダラの冷凍スリ身を自然解凍し、解凍
後肉挽機にかけた(生菌数3×104個/g)。この
スリ身100gをニーダーに入れ撹拌しつつ食塩3
g及びリン酸ナトリウム0.2gを添加し、また蛋
白質分解酵素プロナーゼ0.05g及びリゾチーム
50ppmを少量の水に溶かして添加した。
その後、ニーダージヤケツトに温水を流しニー
ダー中の混合物の品温を50℃に保ちながら30分間
混合撹拌した(生菌数3×104個/g)。その後、
温水を冷水に切り換え品温を10℃にし、48時間保
持してペースト状の生成物を得た。
この生成物は、苦味が感じられなかつたが、生
菌数が7×105個/gであり、雑菌増殖によるア
ンモニア臭と明らかな魚臭が感じられた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 60〜140℃で加熱処理した魚肉を細かくしな
    がら又は細かくした後、蛋白質分解酵素又は/及
    び蛋白質を消化する微生物を、全蛋白質中の水溶
    性蛋白質の割合が5〜50%(但し、原料として動
    物性蛋白質給源又は/及び植物性蛋白質給源を魚
    肉と併用する場合は5〜60%)となるように作用
    させ、魚肉に含まれる蛋白質の物性を変化させる
    ことを特徴とするペースト状の蛋白質食品または
    蛋白質材料の製造方法。
JP59075557A 1984-04-14 1984-04-14 ペ−スト状の蛋白質食品または蛋白質材料の製造方法 Granted JPS60217879A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP59075557A JPS60217879A (ja) 1984-04-14 1984-04-14 ペ−スト状の蛋白質食品または蛋白質材料の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP59075557A JPS60217879A (ja) 1984-04-14 1984-04-14 ペ−スト状の蛋白質食品または蛋白質材料の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS60217879A JPS60217879A (ja) 1985-10-31
JPH0472503B2 true JPH0472503B2 (ja) 1992-11-18

Family

ID=13579598

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP59075557A Granted JPS60217879A (ja) 1984-04-14 1984-04-14 ペ−スト状の蛋白質食品または蛋白質材料の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS60217879A (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63112951A (ja) * 1986-06-26 1988-05-18 Yasuzo Uchida 甲殻類からのペ−スト状蛋白質材料又は蛋白質食品の製造方法
JP5596066B2 (ja) * 2011-02-07 2014-09-24 小松水産株式会社 シラスペースト及びその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPS60217879A (ja) 1985-10-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0575378B2 (ja)
JPH0472503B2 (ja)
JPH0317472B2 (ja)
JPS60221058A (ja) ペ−スト状の蛋白質食品または蛋白質材料の製造方法
JPS59220168A (ja) ペ−スト状の蛋白質食品または蛋白質材料の製造方法
JPH05980B2 (ja)
JPH0332348B2 (ja)
JPH0246186B2 (ja)
JPH0575377B2 (ja)
JPS60130375A (ja) 肉類加工食品の製造法
JPH0542254B2 (ja)
JPS60130361A (ja) めん類の製造方法
JPH0417616B2 (ja)
JPH0246184B2 (ja)
JPS60130371A (ja) 酸性乳化食品
JPH0474990B2 (ja)
JPS60221039A (ja) ペ−スト状の蛋白質食品または蛋白質材料の製造方法
JPH0371867B2 (ja)
JPH0371864B2 (ja)
JPS60130349A (ja) 乳化油脂組成物
JPH0466539B2 (ja)
JPH0375138B2 (ja)
JPH048018B2 (ja)
JPH0317471B2 (ja)
JPH0246183B2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
EXPY Cancellation because of completion of term