JPH047030Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、車両の後輪を前輪の操舵操作に連動
して操舵し得る前後輪操舵車の後輪操舵装置に係
り、特に、前輪側ステアリングリンク機構にその
前端部を連結されて後方に延び前輪の操舵操作に
応じて作動する連結部材（正逆回転するシヤフト
又は往復動するリンク等）と、この連結部材を後
輪側ステアリングリンク機構の作動ロツドに連結
し前記連結部材の作動に応じて前記作動ロツドを
その軸線方向へ変位させて後輪を操舵する連結機
構を備えてなる前後輪操舵車の後輪操舵装置に関
する。

〔従来技術〕

この種の後輪操舵装置において、前記連結機構
にて後輪の前輪に対する舵角比及び操舵方向を変
化させるようにした装置が、従来、特開昭59−
26363号公報、特開昭59−26364号公報、特開昭59
−26365号公報等にて提案されている。しかして、
同公報にて提案されている装置においては、前記
連結機構が、前記連結部材（回転シヤフト）によ
つて回転される入力軸と、この入力軸に自在継手
を介して揺動可能に連結された出力軸と、この出
力軸を前記入力軸に対して傾斜させる駆動手段に
よつて構成されていて、前記出力軸の前記入力軸
に対する傾斜角を前記駆動手段にて変化させるこ
とにより後輪の前輪に対する舵角比及び操舵方向
を変化させることができるようになつている。

〔考案が解決しようとする問題点〕

ところで、上記した従来の装置においては、前
記出力軸に前記作動ロツドが一体的に連結されて
いるため、前記出力軸が前記入力軸に対して傾斜
すると、前記入力軸が回転しないときにも前記作
動ロツドがその軸線方向へ移動され、後輪のアラ
イメント、特に、トーインが変化して操縦安定性
が悪くなる。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案はかかる問題に対処すべく、上記した前
後輪操舵車の後輪操舵装置において、前記連結機
構を、車体に組付けられるハウジングに組付けら
れて前記作動ロツドの軸線方向に直交する第２軸
線回りに回動可能なキヤリアと、前記ハウジング
内にて前記第２軸線に直交する第３軸線に沿つて
軸方向へ移動可能に組付けられかつ前記連結部材
の後端部に作動的に連結されて前記連結部材によ
つて往動又は復動されるホルダと、前記ハウジン
グに組付けられて前記キヤリアを前記第２軸線回
りに回動させる駆動手段と、一対の腕部を両端に
有して中間部にて前記キヤリアに揺動可能に組付
けられ同キヤリアが定状態にあるとき前記第２軸
線を通りかつ前記作動ロツドの軸線に平行な第４
軸線回りに揺動可能で中立状態（中立状態とは前
輪側ステアリングリンク機構及び後輪側ステアリ
ング機構が左右いずれにも操舵されていない状態
をいう）にて前記両腕部が前記第２軸線と同軸的
に延出する揺動レバーと、この揺動レバーの一方
の腕部の先端部にボールジヨイントを介して連結
されて前記ホルダに摺動可能に組付けられ前記ホ
ルダによつて押動されて前記揺動レバーをその回
動軸線回りに揺動させるシユーと、前記揺動レバ
ーの他方の腕部の先端部に連結されるとともに前
記作動ロツドに連結されて前記キヤリアが定状態
にあるとき同作動ロツドとの連結部を前記第４軸
線上に位置させてなるリンクとにより構成した。

〔考案の作用〕

本考案においては、前輪の操舵時にその操舵に
応じて連結部材が作動すると、ホルダが第３軸線
に沿つて軸方向へ移動し、揺動レバーがシユーを
介してその回動軸線回りに揺動する。しかして、
このとき、キヤリアが定状態にあつて揺動レバー
の回動軸線が作動ロツドの軸線に平行（一致して
いる場合を含む）な第４軸線に一致しておれば、
前輪が右方又は左方のいずれかの方向へ操舵され
てホルダが第３軸線に沿つていずれの方向へ移動
されても、揺動レバーが揺動しかつリンクが作動
ロツドとの連結部を頂点とし第４軸線を軸として
円運動するのみで左右方向へ移動せず、作動ロツ
ドはいずれの方向へも移動しない。したがつて、
このときには、前輪が操舵されても後輪は操舵さ
れない。

また、揺動レバーの揺動時においてその回動軸
線が前記第４軸線に対して一方に所定角傾斜して
おれば、前輪が例えば右方（又は左方）へ操舵さ
れることによりもたらされるホルダの第３軸線に
沿う一方（又は他方）への移動に伴なつて揺動レ
バーが一方（又は他方）へ揺動され、この動きが
リンクを介して作動ロツドに伝わり、作動ロツド
がその軸線方向の一方（又は他方）へ移動されて
後輪が右方（又は左方）へ操舵される。すなわ
ち、後輪の前輪に対する操舵方向が同相とされ
る。

一方、揺動レバーの揺動時においてその回動軸
線が前記第４軸線に対して他方に所定角傾斜して
おれば、前輪が例えば右方（又は左方）へ操舵さ
れることによりもたらされるホルダの第３軸線に
沿う一方（又は他方）への移動に伴なつて揺動レ
バーが他方（又は一方）へ揺動され、この動きが
リンクを介して作動ロツドに伝わり、作動ロツド
がその軸線方向の他方（又は一方）へ移動されて
後輪が左方（又は右方）へ操舵される。すなわ
ち、後輪の前輪に対する操舵方向が逆相とされ
る。

〔考案の効果〕

ところで、本考案においては、揺動レバーの回
動軸線の前記第４軸線に対する傾斜方向及び角度
を、駆動手段によつてキヤリアをその回動軸線
（第２軸線）回りに回動することにより変化させ
ることができる。したがつて、揺動レバーの回動
軸線の前記第４軸線に対する傾斜方向及び角度を
駆動手段により車速等に応じて制御すれば、後輪
の前輪に対する舵角比を車速等に応じて適宜変化
させることができるとともに、後輪の前輪に対す
る操舵方向を同相、不動、逆相のいずれにも選択
することができる。また、本考案においては、中
立状態にて駆動手段によりキヤリアをその回動軸
線回りに回動することによつて揺動レバーの回動
軸線の前記第４軸線に対する傾斜方向及び角度を
変化させることができ、このときには揺動レバー
がキヤリアと一体的に回動するのみでリンクは移
動せず、作動ロツドはその軸線方向へ移動しない
ため、後輪のアライメントは全く変化せず操縦安
定性は全く損なわれない。

また、本考案においては、揺動レバー自体が一
対の腕部を両端に有したレバーであつて、前輪側
ステアリングリンク機構に連動して往復動される
ホルダの動きを一方の腕部にて受けて他方の腕部
にてリンクに伝達するようになつており、またリ
ンクが揺動レバーの他方の腕部の先端部に連結さ
れるとともに作動ロツドに連結されていて、リン
クの動きが作動ロツドに直接伝達するようになつ
ているため、当該連結機構の構成をシンプルにで
きて、コンパクトに構成することができる。

〔実施例〕

以下に本考案の一実施例を図面に基づいて説明
する。

第４図は本考案に係る後輪操舵装置を備えた前
後輪操舵車を概略的に示していて、同車両におい
て前輪側ステアリングリンク機構１０を構成する
ラツクバー１１はステアリングホイールWSの操
作により左右方向へ変位されるもので、各前輪
WFに舵角を与えるナツクルアーム１２にタイロ
ツド１３を介して連結されている。また、後輪側
ステアリングリンク機構２０を構成する作動ロツ
ド（リレーロツド）２１は後述する連結機構Ａに
て車両の左右方向（第２図の軸線Ｌ１方向）へ変
位されるもので、各後輪WRに舵角を与えるナツ
クルアーム２２にタイロツド２３を介して連結さ
れている。ラツクバー１１と作動ロツド２１と
は、回転シヤフト３０と連結機構Ａを介して連結
されている。

回転シヤフト３０はメインシヤフト３１、前後
一対の中間シヤフト３２，３３及びピニオンシヤ
フト３４の４本のシヤフトに分割されており、メ
インシヤフト３１は中間シヤフト３２及びピニオ
ンシヤフト３４を介してラツクバー１１に連結さ
れている。このメインシヤフト３１は車体に回転
可能に支持されていて、車体の前部から後方へ所
定長さ延びている。

連結機構Ａは、第１図〜第４図にて示したよう
に、車体に組付けられるハウジング４０に組付け
たキヤリア４１、駆動手段４２、入力軸４３と、
この入力軸４３上に組付けたホルダとして機能す
るボールナツト４４と、このボールナツト４４に
組付けたシユー４５と、キヤリア４１に組付けた
揺動レバー４６と、揺動レバー４６と作動ロツド
２１間に介装されるリンク４７とによつて構成さ
れている。

キヤリア４１は、ハウジング４０の中央部に軸
受５１を介して回動可能に組付けられていて、作
動ロツド２１の軸線Ｌ１方向に直交する第２軸線
（車両の上下方向に延びる軸線）Ｌ２回りに回動
するようになつている。またキヤリア４１は、そ
の上方後端に第２軸線Ｌ２を中心とするホイール
４１ａを一体的に備えている。駆動手段４２は、
キヤリア４１のホイール４１ａに係合するウオー
ム４２ａと、これを正転・停止・逆転させる電動
モータ４２ｂからなり、電動モータ４２ｂはその
正転・停止・逆転が車速等に応じて制御されるよ
うに構成されている。

入力軸４３は、ハウジング４０の下部に軸受５
２，５３を介して回動可能に組付けられていて、
その軸線（第３軸線）Ｌ３は第２軸線Ｌ２に直交
しており、その先端にて回転シヤフト３０の中間
シヤフト３３に連結されている。ボールナツト４
４は、入力軸４３上に第３軸線Ｌ３に沿つて軸方
向へ移動可能に組付けられていて、シユー４５を
摺動可能に受承するアーム４４ａを一体的に備え
ている。シユー４５は、箱型に形成されていて、
揺動レバー４６の下方腕部４６ａにボールジヨイ
ント４８を介して連結された状態にてボールナツ
ト４４のアーム４４ａに第１図図示上方及び紙面
に直交する方向（車両の左右方向）へ摺動可能に
組付けられている。

揺動レバー４６は、一対の腕部４６ａ，４６ｂ
を両端に有して中間部にてキヤリア４１に支持ピ
ン４９と軸受５４，５５を介して揺動可能に組付
けられていて、キヤリア４１が図示状態（定状
態）にあるとき第２軸線Ｌ２を通りかつ作動ロツ
ド２１の軸線Ｌ１に平行な第４軸線Ｌ４回りに回
動するようになつている。また揺動レバー４６の
両腕部４６ａ，４６ｂは、図示中立状態（中立状
態とは前輪側ステアリング機構１０及び後輪側ス
テアリング機構２０が左右いずれにも操舵されて
いない状態をいう）にて第２軸線Ｌ２に沿つて車
両の上下方向に延びている。

リンク４７は、その一端４７ａをボールジヨイ
ント６１を介して揺動レバー４６の上方腕部４６
ｂに連結しまたその他端４７ｂをピンジヨイント
６２を介して作動ロツド２１の腕部２１ａの先端
に連結することにより組付けられていて、作動ロ
ツド２１の腕部２１ａとの連結点は図示状態にあ
る揺動レバー４６の回動軸線（軸線Ｌ４と一致し
ている）上に位置している。なお、ボールジヨイ
ント６１は揺動レバー４６の上方腕部４６ｂ上に
摺動可能に組付けられていて、上方腕部４６ｂに
対する一端４７ａの第２軸線Ｌ２に沿う軸方向移
動及び傾動を許容する。また、ピンジヨイント６
２は一対のラジアル軸受６２ａ，６２ｂや一対の
スラスト軸受６２ｃ，６２ｄ等からなり、リンク
４７の第４軸線Ｌ４回りの回動を許容する。

このように構成した本実施例においては、ステ
アリングホイールWSを操作すると、ラツクバー
１１が左右方向へ変位して前輪WFが操舵され
る。この操舵時には、ラツクバー１１によつて回
転シヤフト３０が回転され、連結機構Ａにおける
入力軸４３が回動する。

しかして、この入力軸４３の回動時、キヤリア
４１が図示状態にあつて揺動レバー４６の回動軸
線が作動ロツド２１の軸線Ｌ１に平行な第４軸線
Ｌ４と一致しておれば、前輪WFが右方又は左方
のいずれかの方向へ操舵されて入力軸４３がいず
れの方向へ回動されても、入力軸４３の回動に伴
なつてボールナツト４４が第３軸線Ｌ３に沿つて
移動され、シユー４５がボールナツト４４によつ
て押動されて揺動レバー４６が揺動され、リンク
４７が作動ロツド２１の腕部２１ａとの連結部
（ピンジヨイント６２）を頂点とし第４軸線Ｌ４
を軸として円運動するのみで左右方向へは移動せ
ず、作動ロツド２１はいずれの方向へも移動しな
い。したがつて、このときには、前輪WFが操舵
されても後輪WRは操舵されない。

また、キヤリア４１が駆動手段４２によつて図
示実線の状態から第２図図示反時計方向へ所定角
回動されていて、揺動レバー４６の回動軸線が第
４軸線Ｌ４に対して一方へ傾斜しておれば、前輪
WFが右方（又は左方）へ操舵されることにより
もたらされる入力軸４１の第３図図示時計方向
（又は反時計方向）への回動に伴なつてボールナ
ツト４４が第１図図示右方（又は左方）へ移動さ
れ、シユー４５が第１図の図示上方及び紙面下方
（又は上方）へ押動されて揺動レバー４６が揺動
され上方腕部４６ｂの車両左右方向成分（移動）
がリンク４７を介して作動ロツド２１に伝わり、
作動ロツド２１がその軸線Ｌ１方向の左方（又は
右方）へ移動されて後輪WRが右方（又は左方）
へ操舵される。すなわち、後輪WRの前輪WFに
対する操舵方向が同相とされる。なお、揺動レバ
ー４６における上方腕部４６ｂの車両前後方向成
分（移動）はボールジヨイント６１及びピンジヨ
イント６２において吸収されて作動ロツド２１に
は作用しない。

一方、キヤリア４１が駆動手段４２によつて図
示実線の状態から第２図図示時計方向へ所定角回
動されていて、揺動レバー４６の回動軸線が第４
軸線Ｌ４に対して他方へ傾斜しておれば、前輪
WFが右方（又は左方）へ操舵されることにより
もたらされる入力軸４１の第３図図示時計方向
（又は反時計方向）への回動に伴なつてボールナ
ツト４４が第１図図示右方（又は左方）へ移動さ
れ、シユー４５が第１図の図示上方及び紙面上方
（又は下方）へ押動されて揺動レバー４６が揺動
され上方腕部４６ｂの車両左右方向成分（移動）
がリンク４７を介して作動ロツド２１に伝わり、
作動ロツド２１がその軸線Ｌ１方向の右方（又は
左方）へ移動されて後輪WRが左方（又は右方）
へ操舵される。すなわち、後輪WRの前輪WFに
対する操舵方向が同相とされる。なお、揺動レバ
ー４６における上方腕部４６ｂの車両前後方向成
分（移動）はボールジヨイント６１及びピンジヨ
イント６２において吸収されて作動ロツド２１に
は作用しない。

ところで、本実施例においては、車速等に応じ
て制御される電動モータ４５ｂによつてキヤリア
４１がその軸線Ｌ２回りに回動されることによ
り、揺動レバー４６の回動軸線の第４軸線Ｌ４に
対する傾斜方向及び角度が変化するため、後輪
WRの前輪WFに対する舵角比及び操舵方向が車
速等に応じて適宜変化する。

また、本実施例においては、図示中立状態にて
電動モータ４５ｂによりキヤリア４１がその軸線
Ｌ２回りに回動されることによつて揺動レバー４
６の回動軸線の第４軸線Ｌ４に対する傾斜方向及
び角度が変化され、このときには揺動レバー４６
がキヤリア４１と一体的に回動するのみでリンク
４７は移動せず、作動ロツド２１はその軸線Ｌ１
方向へ移動しないため、後輪WRのアライメント
は全く変化せず操縦安定性は全く損なわれない。

また、本実施例においては、揺動レバー４６自
体が一対の腕部４６ａ，４６ｂを両端に有したレ
バーであつて、前輪側ステアリングリンク機構１
０に連動して往復動されるホルダ４４の動きを下
方腕部４６ａにて受けて上方腕部４６ｂにてリン
ク４７に伝達するようになつており、またリンク
４７が揺動レバー４６の上方腕部４６ｂの先端部
に連結されるとともに作動ロツド２１の腕部２１
ａの先端に連結されていて、リンク４７の動きが
作動ロツド２１に直接伝達するようになつている
ため、当該連結機構Ａの構成をシンプルにでき
て、コンパクトに構成することができる。

〔変形例〕

(1) 上記実施例においては、前輪側ステアリング
リンク機構１０の動きを連結機構Ａに伝える連
結部材として回転シヤフト３０を採用するとと
もに、同回転シヤフト３０の回転をホルダとし
て機能するボールナツト４４の軸線Ｌ３方向移
動に変換するためにボールねじを有する入力軸
４３を用いて本考案を実施したが、回転シヤフ
ト３０に代て前輪側ステアリングリンク機構１
０の動きに応じて往復動するリンクを採用し、
同リンクによつてボールナツト４４に相当する
ホルダを軸線Ｌ３方向へ移動して本考案を実施
することも可能である。

(2) また、上記実施例においては、後輪側ステア
リングリンク機構２０の作動ロツドとして左右
に延びる一本の作動ロツド２１を採用し、かつ
同作動ロツド２１の一部から延出した腕部２１
ａにピンジヨイント６２を介して連結されると
ともに揺動レバー４６の上方腕部４６ｂ先端に
ボールジヨイント６１を介して連結されるリン
ク４７を採用して本考案を実施したが、後輪側
ステアリングリンク機構２０の作動ロツドとし
て左右一対の作動ロツドを採用し、かつ揺動レ
バー４６の上方腕部４６ｂと両作動ロツドを連
結するリンクとして中央にて揺動レバー４６の
上方腕部４６ｂにボールジヨイントを介して連
結され左右両端にて両作動ロツドにボールジヨ
イントを介して連結されるリンクを採用して本
考案を実施することも可能である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る後輪操舵装置の中央縦断
側面図、第２図は第１図の−線に沿う部分横
断平面図、第３図は第１図の−線に沿う縦断
背面図、第４図は本考案に係る後輪操舵装置を備
えた車両の一例を概略的に示す平面図である。 符号の説明、１０……前輪側ステアリングリン
ク機構、２０……後輪側ステアリングリンク機
構、２１……作動ロツド、３０……回転シヤフト
（連結部材）、４０……ハウジング、４１……キヤ
リア、４２……駆動手段、４４……ボールナツト
（ホルダ）、４５……シユー、４６……揺動レバ
ー、４６ａ……下方腕部、４６ｂ……上方腕部、
４７……リンク、４８……ボールジヨイント、Ｌ
１……作動ロツドの軸線、Ｌ２……第２軸線、Ｌ
３……第３軸線、Ｌ４……第４軸線、WF……前
輪、WR……後輪、Ａ……連結機構。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 前輪側ステアリングリンク機構にその前端部を
   連結されて後方に延び前輪の操舵操作に応じて作
   動する連結部材と、この連結部材を後輪側ステア
   リングリンク機構の作動ロツドに連結し前記連結
   部材の作動に応じて前記作動ロツドをその軸線方
   向へ変位させて後輪を操舵する連結機構を備えて
   なる前後輪操舵車の後輪操舵装置において、前記
   連結機構を、車体に組付けられるハウジングに組
   付けられて前記作動ロツドの軸線方向に直交する
   第２軸線回りに回動可能なキヤリアと、前記ハウ
   ジング内にて前記第２軸線に直交する第３軸線に
   沿つて軸方向へ移動可能に組付けられかつ前記連
   結部材の後端部に作動的に連結されて前記連結部
   材によつて往動又は復動されるホルダと、前記ハ
   ウジングに組付けられて前記キヤリアを前記第２
   軸線回りに回動させる駆動手段と、一対の腕部を
   両端に有して中間部にて前記キヤリアに揺動可能
   に組付けられ同キヤリアが定状態にあるとき前記
   第２軸線を通りかつ前記作動ロツドの軸線に平行
   な第４軸線回りに揺動可能で中立状態にて前記両
   腕部が前記第２軸線と同軸的に延出する揺動レバ
   ーと、この揺動レバーの一方の腕部の先端部にボ
   ールジヨイントを介して連結されて前記ホルダに
   摺動可能に組付けられ前記ホルダによつて押動さ
   れて前記揺動レバーをその回動軸線回りに揺動さ
   せるシユーと、前記揺動レバーの他方の腕部の先
   端部に連結されるとともに前記作動ロツドに連結
   されて前記キヤリアが定状態にあるとき同作動ロ
   ツドとの連結部を前記第４軸線上に位置させてな
   るリンクとにより構成したことを特徴とする前後
   輪操舵車の後輪操舵装置。