JPH0465457B2 - - Google Patents
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- JPH0465457B2 JPH0465457B2 JP61296147A JP29614786A JPH0465457B2 JP H0465457 B2 JPH0465457 B2 JP H0465457B2 JP 61296147 A JP61296147 A JP 61296147A JP 29614786 A JP29614786 A JP 29614786A JP H0465457 B2 JPH0465457 B2 JP H0465457B2
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Landscapes
- Magnetic Record Carriers (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
〔発明の利用分野〕
本発明は耐久性を向上させた磁性薄膜磁気記録
媒体に関するものである。
媒体に関するものである。
磁性薄膜磁気記録媒体は、塗布型の磁気記録媒
体よりも高い記録密度を実現できるものとして期
待されている。塗布型の磁気記録媒体において
は、潤滑効果を発揮するオイルなどを磁性粉やバ
インダーと混ぜて塗布することにより、磁気ヘツ
ドとの間で低い摩擦係数を実現して、信頼度の高
い耐久性を確保している。これに対して薄膜型の
磁気記録媒体においては、潤滑層を磁性薄膜上に
形成する必要があるため、塗布型媒体のように高
い信頼性を得ることが難しい。ことに薄膜型媒体
では塗布型の媒体より高密度の記録密度が期待さ
れているため、ヘツド一媒体間のスペーシング・
ロスをより小さくするために、表面コーテイング
層は出来るだけ薄くする必要がある。そのため必
要な耐久性を得ることが増々難しくなる。
体よりも高い記録密度を実現できるものとして期
待されている。塗布型の磁気記録媒体において
は、潤滑効果を発揮するオイルなどを磁性粉やバ
インダーと混ぜて塗布することにより、磁気ヘツ
ドとの間で低い摩擦係数を実現して、信頼度の高
い耐久性を確保している。これに対して薄膜型の
磁気記録媒体においては、潤滑層を磁性薄膜上に
形成する必要があるため、塗布型媒体のように高
い信頼性を得ることが難しい。ことに薄膜型媒体
では塗布型の媒体より高密度の記録密度が期待さ
れているため、ヘツド一媒体間のスペーシング・
ロスをより小さくするために、表面コーテイング
層は出来るだけ薄くする必要がある。そのため必
要な耐久性を得ることが増々難しくなる。
薄膜磁気記録媒体においては、保護膜とオイル
潤滑層を有するものが公知となつており、保護膜
としてSiO2，TiO2，Si3N4，WC，TiC，SiC，
B4Cなどが公開されている。しかし特に薄膜フロ
ツピーデイスク媒体においては、十分な信頼性を
有するものは得られていない。
潤滑層を有するものが公知となつており、保護膜
としてSiO2，TiO2，Si3N4，WC，TiC，SiC，
B4Cなどが公開されている。しかし特に薄膜フロ
ツピーデイスク媒体においては、十分な信頼性を
有するものは得られていない。
本発明の目的は、炭化珪素保護膜を有し、かつ
オイル潤滑層を有する薄膜磁気記録媒体におい
て、記録密度を高くすることが可能であり、しか
も耐久性の著しく向上した媒体を提供することを
目的とする。
オイル潤滑層を有する薄膜磁気記録媒体におい
て、記録密度を高くすることが可能であり、しか
も耐久性の著しく向上した媒体を提供することを
目的とする。
本発明の薄膜磁気記録媒体は、炭化珪素薄膜を
保護膜とし、オイル潤滑層を有する媒体であつ
て、上記炭化珪素薄膜の見掛けの密度2.91ｇ／cm3
以上、2.98ｇ／cm3以下であることを特徴とする。
すなわち前述した如く炭化珪素膜を保護膜とする
磁気記録媒体は公知であるが、媒体の耐久性を向
上させるためには炭化珪素膜の見掛け密度が前述
したような極めて狭い範囲に限定されるものであ
ることを本発明者は見い出した。このような炭化
珪素はスパツタ法などで形成することができるも
のである。
保護膜とし、オイル潤滑層を有する媒体であつ
て、上記炭化珪素薄膜の見掛けの密度2.91ｇ／cm3
以上、2.98ｇ／cm3以下であることを特徴とする。
すなわち前述した如く炭化珪素膜を保護膜とする
磁気記録媒体は公知であるが、媒体の耐久性を向
上させるためには炭化珪素膜の見掛け密度が前述
したような極めて狭い範囲に限定されるものであ
ることを本発明者は見い出した。このような炭化
珪素はスパツタ法などで形成することができるも
のである。
〔発明の効果〕
この発明によると、例えばCo−Crの垂直磁気
記録媒体上に約200Å程度の厚さを有する炭化珪
素膜を形成し、その上にパーフルオロポリエーテ
ルなどのフツ素系潤滑オイル層を200Å程度形成
し、前記炭化珪素膜の見掛け密度2.91ｇ／cm3以
上、2.98ｇ／cm3以下の時にのみ著しい耐久性の向
上が見られ、見掛け密度が2.91ｇ／cm3よりも小さ
くなつたり、2.98ｇ／cm3よりも大きくなつたりす
ると急激に耐久性が低下する。これは見掛け密度
2.91〜2.98ｇ／cm3の範囲の炭化珪素膜は、その上
に形成される潤滑オイルのヘツド摺動による枯渇
を防ぐために適当な表面凹凸を有し、さらにヘツ
ド摺動時に実現すると考えられる境界潤滑領域に
おいても炭化珪素膜の摩耗粉の形成が極め少ない
ことによつているものと考えられる。
記録媒体上に約200Å程度の厚さを有する炭化珪
素膜を形成し、その上にパーフルオロポリエーテ
ルなどのフツ素系潤滑オイル層を200Å程度形成
し、前記炭化珪素膜の見掛け密度2.91ｇ／cm3以
上、2.98ｇ／cm3以下の時にのみ著しい耐久性の向
上が見られ、見掛け密度が2.91ｇ／cm3よりも小さ
くなつたり、2.98ｇ／cm3よりも大きくなつたりす
ると急激に耐久性が低下する。これは見掛け密度
2.91〜2.98ｇ／cm3の範囲の炭化珪素膜は、その上
に形成される潤滑オイルのヘツド摺動による枯渇
を防ぐために適当な表面凹凸を有し、さらにヘツ
ド摺動時に実現すると考えられる境界潤滑領域に
おいても炭化珪素膜の摩耗粉の形成が極め少ない
ことによつているものと考えられる。
本発明に用いた薄膜型の磁気記録媒体は、フレ
キシブルな高分子基板の両面にそれぞれ0.5μｍ厚
のパーマロイ層と、0.2μｍ厚のCo−Cr層を２層
に形成したものである。この媒体上にSiCターゲ
ツトを用いて高周波スパツタ法により、厚さ200
Åの炭化珪素膜を形成した。なお炭化珪素膜の見
掛け密度はガラス基板上に形成して測定した。
キシブルな高分子基板の両面にそれぞれ0.5μｍ厚
のパーマロイ層と、0.2μｍ厚のCo−Cr層を２層
に形成したものである。この媒体上にSiCターゲ
ツトを用いて高周波スパツタ法により、厚さ200
Åの炭化珪素膜を形成した。なお炭化珪素膜の見
掛け密度はガラス基板上に形成して測定した。
この見掛け密度測定用の試料は次のように作製
した。ガラス基板をスパツタ装置の基板ホルダー
にセツトし、真空中で150℃に加熱して30分間ガ
ラス基板をベーキングした。次にスパツタ室への
アルゴンガス流入圧を３×10-3Torrとし、真空
槽のメインバルブを調整してスパツタガス圧Ｐを
所定の圧力とした。高周波電力を300Wとしてプ
レスパツタを30分間行い、しかる後に電力を
180Wに落してからシヤツターを開き、基板温度
90℃のガラス基板上に3000Å程度の厚さを有する
炭化珪素膜を形成した。この膜の体積と重量から
見掛け密度を計算で求めた。
した。ガラス基板をスパツタ装置の基板ホルダー
にセツトし、真空中で150℃に加熱して30分間ガ
ラス基板をベーキングした。次にスパツタ室への
アルゴンガス流入圧を３×10-3Torrとし、真空
槽のメインバルブを調整してスパツタガス圧Ｐを
所定の圧力とした。高周波電力を300Wとしてプ
レスパツタを30分間行い、しかる後に電力を
180Wに落してからシヤツターを開き、基板温度
90℃のガラス基板上に3000Å程度の厚さを有する
炭化珪素膜を形成した。この膜の体積と重量から
見掛け密度を計算で求めた。
第１図はアルゴンガス圧Ｐに対する炭化珪素膜
の見掛け密度Ｐの変化を示す。Ｐ＝10×
10-3Torr附近でＰは最大となり、3.15程度の値を
示している。
の見掛け密度Ｐの変化を示す。Ｐ＝10×
10-3Torr附近でＰは最大となり、3.15程度の値を
示している。
第２図はアルゴンガス流入圧を変えて、スパツ
タガス圧Ｐ＝20×10-3Torrとした時のアルゴン
ガス流入圧に対する見掛け密度ρの変化を示す。
アルゴンガス流入圧が1.4〜２×1-3Torr附近でρ
は小さくなつている。これらの２つの図からわか
るように、炭化珪素膜の見掛け密度はスパツタア
ルゴンガス圧によつて変化し、又アルゴンガス流
入圧を変えても変化する。
タガス圧Ｐ＝20×10-3Torrとした時のアルゴン
ガス流入圧に対する見掛け密度ρの変化を示す。
アルゴンガス流入圧が1.4〜２×1-3Torr附近でρ
は小さくなつている。これらの２つの図からわか
るように、炭化珪素膜の見掛け密度はスパツタア
ルゴンガス圧によつて変化し、又アルゴンガス流
入圧を変えても変化する。
次に、上記２つのパラメーターを変えて、フレ
キシブル高分子基板上に形成された両面２層膜の
垂直磁気記録媒体上に厚さ200Åだ見掛け密度の
異る炭化珪素膜を形成した。これから5.25インチ
のフロツピーデイスクを打ち抜き、浸漬法によつ
てパーフルオロポリエーテル（モンテジソン社
製、フオンブリンＺ−25）を約200Åの厚さに塗
布した。この媒体をジヤケツトに入れ、市販のフ
ロツピーデイスクドライブとボタン型ヘツドによ
り、記録・再生によつて耐久性を評価した。
キシブル高分子基板上に形成された両面２層膜の
垂直磁気記録媒体上に厚さ200Åだ見掛け密度の
異る炭化珪素膜を形成した。これから5.25インチ
のフロツピーデイスクを打ち抜き、浸漬法によつ
てパーフルオロポリエーテル（モンテジソン社
製、フオンブリンＺ−25）を約200Åの厚さに塗
布した。この媒体をジヤケツトに入れ、市販のフ
ロツピーデイスクドライブとボタン型ヘツドによ
り、記録・再生によつて耐久性を評価した。
パツド圧は15ｇ、デイスク回転数は300rpmで
ある。再生出力が初期値の80％に低下するまでの
回転数をもつて耐久性とした。その結果、アルゴ
ンガス圧Ｐやアルゴンガス流入圧よりも、むしろ
見掛け密度Ｐと耐久性についての顕著な関係が見
い出された。その結果を第３図に示す。すなわち
ρ＝2.91〜2.98ｇ／cm3の狭い密度範囲でのみ高い
耐久性を示し、特にρ＝2.92〜2.97ｇ／cm3では
400万バスを越えると耐久性が得られている。こ
の理由は明らかではないが、恐らく密度ρが上記
の範囲となる炭化珪素膜は、この上に形成される
潤滑オイルのヘツド摺動による枯渇を防ぐのに適
度な表面凹凸を有しており、又ヘツド摺動時に局
所的に実現していると思われる境界潤滑領域にお
いても、炭化珪素膜の摩耗粉の形成が最も少ない
ことによるものであろう。
ある。再生出力が初期値の80％に低下するまでの
回転数をもつて耐久性とした。その結果、アルゴ
ンガス圧Ｐやアルゴンガス流入圧よりも、むしろ
見掛け密度Ｐと耐久性についての顕著な関係が見
い出された。その結果を第３図に示す。すなわち
ρ＝2.91〜2.98ｇ／cm3の狭い密度範囲でのみ高い
耐久性を示し、特にρ＝2.92〜2.97ｇ／cm3では
400万バスを越えると耐久性が得られている。こ
の理由は明らかではないが、恐らく密度ρが上記
の範囲となる炭化珪素膜は、この上に形成される
潤滑オイルのヘツド摺動による枯渇を防ぐのに適
度な表面凹凸を有しており、又ヘツド摺動時に局
所的に実現していると思われる境界潤滑領域にお
いても、炭化珪素膜の摩耗粉の形成が最も少ない
ことによるものであろう。
本発明で実施した垂直媒体を、主磁極厚0.26μ
ｍの主磁極励磁型垂直ヘツドで記録・再生評価し
たところ、再生出力が低密度側出力の半分となる
記録密度D50（再生出力が低密度の再生出力の半
分になる記録密度）として92KBPI（キロビツト
パーインチ）が得られた。すなち保護膜の厚さが
200Å潤滑オイル層の厚さが200Åで上記のように
高い記録密度が実現できた。
ｍの主磁極励磁型垂直ヘツドで記録・再生評価し
たところ、再生出力が低密度側出力の半分となる
記録密度D50（再生出力が低密度の再生出力の半
分になる記録密度）として92KBPI（キロビツト
パーインチ）が得られた。すなち保護膜の厚さが
200Å潤滑オイル層の厚さが200Åで上記のように
高い記録密度が実現できた。
本発明の実施例では、フレキシブル基板の両面
に垂直磁気記録層を形成した媒体上に炭化珪素膜
を形成した例を示したが、薄膜型の媒体であれば
テープ状媒体、あるいはハードデイスク状媒体に
も適用できるものである。又、潤滑オイルも本実
施例に限定されるものではなく、パーフルオロア
ルキルポリエーテルのようなものでもよく、さら
に反応基を有するフツ素系のオイル、又はフロロ
カーボンのようなものでもよい。
に垂直磁気記録層を形成した媒体上に炭化珪素膜
を形成した例を示したが、薄膜型の媒体であれば
テープ状媒体、あるいはハードデイスク状媒体に
も適用できるものである。又、潤滑オイルも本実
施例に限定されるものではなく、パーフルオロア
ルキルポリエーテルのようなものでもよく、さら
に反応基を有するフツ素系のオイル、又はフロロ
カーボンのようなものでもよい。
第１図はスパツタアルゴンガス圧に対する炭化
珪素膜の見掛け密度を示す図であり、第２図はア
ルゴンガス流入圧に対する炭化珪素膜の見掛け密
度を示す図であり、第３図は炭化珪素膜の見掛け
密度とフロツピーデイスクの耐久性の関係を示す
図である。
珪素膜の見掛け密度を示す図であり、第２図はア
ルゴンガス流入圧に対する炭化珪素膜の見掛け密
度を示す図であり、第３図は炭化珪素膜の見掛け
密度とフロツピーデイスクの耐久性の関係を示す
図である。
Claims (1)
- １ 非磁性基板上に磁性薄膜からなる磁気記録層
を有し、前記磁気記録層上に炭化珪素保護膜とオ
イル潤滑層を有する磁気記録媒体において、前記
炭化珪素保護膜の見掛け密度が2.91ｇ／cm3以上、
2.98ｇ／cm3以下であることを特徴とする薄膜磁気
記録媒体。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP29614786A JPS63149823A (ja) | 1986-12-12 | 1986-12-12 | 薄膜磁気記録媒体 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP29614786A JPS63149823A (ja) | 1986-12-12 | 1986-12-12 | 薄膜磁気記録媒体 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS63149823A JPS63149823A (ja) | 1988-06-22 |
| JPH0465457B2 true JPH0465457B2 (ja) | 1992-10-20 |
Family
ID=17829757
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP29614786A Granted JPS63149823A (ja) | 1986-12-12 | 1986-12-12 | 薄膜磁気記録媒体 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS63149823A (ja) |
Citations (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS58185029A (ja) * | 1982-04-23 | 1983-10-28 | Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> | 磁気デイスク媒体 |
| JPS59127230A (ja) * | 1983-01-12 | 1984-07-23 | Tdk Corp | 磁気記録媒体 |
| JPS6297123A (ja) * | 1985-10-23 | 1987-05-06 | Hitachi Ltd | 薄膜磁気デイスク |
-
1986
- 1986-12-12 JP JP29614786A patent/JPS63149823A/ja active Granted
Patent Citations (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS58185029A (ja) * | 1982-04-23 | 1983-10-28 | Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> | 磁気デイスク媒体 |
| JPS59127230A (ja) * | 1983-01-12 | 1984-07-23 | Tdk Corp | 磁気記録媒体 |
| JPS6297123A (ja) * | 1985-10-23 | 1987-05-06 | Hitachi Ltd | 薄膜磁気デイスク |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS63149823A (ja) | 1988-06-22 |
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