JPH10172130A - 磁気記録媒体及びその製造方法並びに磁気記憶装置 - Google Patents

磁気記録媒体及びその製造方法並びに磁気記憶装置

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JPH10172130A
JPH10172130A JP32877996A JP32877996A JPH10172130A JP H10172130 A JPH10172130 A JP H10172130A JP 32877996 A JP32877996 A JP 32877996A JP 32877996 A JP32877996 A JP 32877996A JP H10172130 A JPH10172130 A JP H10172130A
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film
carbon
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magnetic recording
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JP32877996A
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English (en)
Inventor
Shigehiko Fujimaki
成彦 藤巻
Hidekazu Kashiwase
英一 柏瀬
Yuzuru Hosoe
譲 細江
Hiroshi Matsumoto
洋 松本
Masahiro Watanabe
正博 渡辺
Yuichi Kokado
雄一 小角
Hiroyuki Kataoka
宏之 片岡
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 磁性層上にテクスチャに相当する高さ5〜2
0nm程度の均一な突起を設けた保護層を備えた磁気記
録媒体及びその製造方法を提供する。 【解決手段】 基板1に形成した磁性層3の表面に、炭
素に少なくとも珪素を5〜30at%含む材料からなる
第1の皮膜4と炭素又は炭素に水素もしくは窒素を添加
した材料から成る第2の皮膜7を順次形成し、第2の皮
膜の表面に0.03μm2 〜300μm2 の面積を遮蔽
する障害物8を被着させたのち、障害物を介して酸素プ
ラズマもしくは酸素プラズマ及びアルゴンプラズマを作
用させてから前記障害物を取り除くことで、高さが均一
な突起5を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気記憶装置と、
これを用いる磁気記録媒体及びその製造方法に係わり、
特に1平方インチあたり2ギガビット以上の記録密度を
有し、且つ、信頼性の高い磁気記憶装置とこれを実現す
るための磁気記録媒体及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のスパッタ磁気ディスクは、非磁性
金属、ガラス、カーボン、セラミックス、プラスチック
等から成る基板上に、鉄、コバルト、ニッケル又はこれ
らの合金から成る金属薄膜磁性層と、炭素のみから成る
保護層と、主鎖にパーフロロポリエーテルを持つ高分子
化合物からなる潤滑層とが順次積層した構成となってい
る。
【0003】このような連続薄膜媒体で構成される磁気
ディスクでは、一般に、テクスチャと呼ばれる円周状
の、表面粗さRaが5〜20nmである微細溝を加工し
た非磁性基材上に磁性層を形成する。テクスチャはヘッ
ドの粘着防止やディスクの摩擦係数を低減するなどのた
めには不可欠であるが、磁性層の表面に凹凸を生じるた
め、ヘッドとの隙間が大きくなる凹部でヘッドからの磁
界が広がることが知られている。一般に、記録密度を向
上させるにはヘッドと磁性層の隙間はヘッドギャップに
比べて十分に小さく、且つ、可能な限り一定しているこ
とが望ましく、浮上したヘッドと磁性層との隙間を狭
く、且つ、一定に保つために、微粒子を磁性層に被着す
るなどして凹凸を形成する保護層などが提案されている
(特開平1−211236号公報、特開平3−2529
22号公報等参照)。なお、保護層の材料としては、炭
素及び炭素に水素、窒素、珪素等を添加した材料が知ら
れている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】特開平1−21123
6号公報に記載された従来技術は、粒径が20nm程度
の帯電した微粒子を磁性層に被着させて凹凸を設けるも
ので、粒径の均一性や被着粒子の分布等によって突起の
高さが不均一になる等の問題がある。また、上記従来技
術においては、テクスチャに相当する突起を磁性層上に
被着させた微粒子で形成するものであるが、磁性層上に
被着させた微粒子を固定するために炭素膜で被覆する必
要があり、保護層が粒径に比べて少なくとも二倍程度は
厚くなることや、表面凹凸の粗さRaが従来のテクスチ
ャに比べて大きくなるなどの問題もある。従って、上記
従来技術による磁気記録媒体の構成では、保護層の厚さ
を薄くできず、テクスチャに相当する凹凸の粗さが不均
一なる等の問題がある。
【0005】一方、特開平3−252922号公報に記
載されているように、保護層表面にマスクパターンを形
成して保護層をエッチングしたのち、マスクパターンを
除去して突起を設ける技術を用いれば、保護層をより薄
くすることが可能である。しかし、この方式では、突起
の高さが不均一になったり、エッチングによるダメージ
や基板温度の上昇による保護層の変質で耐磨耗性が劣化
するなどの問題がある。この方式によって作製した磁気
記録媒体を備えた磁気記憶装置では、ヘッドの浮上特性
が不安定で、耐摺動特性が劣るなど信頼性が低くなる問
題がある。
【0006】本発明の目的は、かかる従来技術に於ける
上記の問題点を解決し、記録密度が高く、且つ信頼性に
優れた磁気ディスク装置を提供することにある.
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明による磁気記録媒体は、基板上に磁性層と磁
性層上に形成された保護層とを有する磁気記録媒体にお
いて、保護層は磁性層の表面を連続して覆う皮膜と皮膜
上に分散して形成された突起とで構成され、皮膜は炭素
に少なくとも珪素を5〜30at%含む材料から成り、
突起は炭素又は炭素に水素もしくは窒素を添加した材料
から成ることをを特徴とする。
【0008】また、本発明による磁気記録媒体は、基板
上に磁性層と磁性層上に形成された保護層とを有する磁
気記録媒体において、保護層は磁性層の表面を連続して
覆う皮膜と皮膜上に分散して形成された突起とで構成さ
れ、皮膜は炭素に少なくとも珪素を5〜30at%含む
材料から成り、突起は皮膜よりも低濃度の珪素を含む炭
素を主成分とする材料なら成ることを特徴とする。
【0009】保護層は厚さ3〜15nmの連続な皮膜
と、皮膜上に面密度300〜300000個/mm2
形成された高さ5〜20nmの突起とで構成し、突起一
個あたりの占める平均の面積を0.03μm2 〜300
μm2 とすることができる。保護層を構成する突起は水
素もしくは窒素を5〜30at%含む炭素系材料とする
ことができる。
【0010】保護層を構成する突起は、少なくとも磁気
ヘッドが接触して走行する基板の半径方向の特定領域の
みに設けたり、半径方向の特定領域を除いて低くした
り、半径方向に高さ勾配を付けたりして、突起の高さを
基板の半径方向で異ならせることもできる。なお、保護
層を構成する連続した皮膜あるいはその上に分散して形
成される突起には、添加物として水素、硼素、窒素、フ
ッ素等が含まれていても差し支えない。
【0011】また、本発明による磁気記憶装置は、磁気
記録媒体と、磁気記録媒体を記録方向に駆動する駆動部
と、記録部と再生部とを備える磁気ヘッドと、磁気ヘッ
ドを磁気記録媒体に対して相対運動させる手段と、磁気
ヘッドへの信号入力と磁気ヘッドからの出力信号再生を
行うための記録再生信号処理手段とを有する磁気記憶装
置において、磁気ヘッドの再生部は磁気抵抗効果型磁気
ヘッドで構成され、且つ、磁気記録媒体は、磁性層の表
面を連続して覆う皮膜と皮膜上に分散して形成された突
起から構成される保護層を備える前記した磁気記録媒体
で構成されていることを特徴とする。
【0012】磁気ヘッドは、浮上面レールの面積が1.
25mm2 以下で質量が2mg以下の磁気ヘッドスライ
ダー上に形成されたものとすることができる。また、本
発明による磁気記録媒体の製造方法は、基板表面に磁性
層を形成する工程と、磁性層表面に炭素に少なくとも珪
素を5〜30at%含む材料からなる第1の皮膜と炭素
又は炭素に水素もしくは窒素を添加した材料から成る第
2の皮膜を順次形成する工程と、第2の皮膜の表面に
0.03μm2 〜300μm2 の面積を遮蔽する障害物
を面密度300〜300000個/mm2 で被着させる
工程と、第2の皮膜に障害物を介して酸素プラズマもし
くは酸素プラズマ及びアルゴンプラズマを作用させてか
ら障害物を取り除く工程とを含み、障害物に応じた炭素
又は炭素に水素もしくは窒素を添加した材料から成る突
起を第1の皮膜上に設けることを特徴とする。
【0013】また、本発明による磁気記録媒体の製造方
法は、基板表面に磁性層を形成する工程と、磁性層表面
に炭素に少なくとも5〜30at%の珪素を含む第1の
皮膜とこれよりも低濃度の珪素を含む炭素主体の第2の
皮膜を順次形成する工程と、第2の皮膜の表面に0.0
3μm2 〜300μm2 の面積を遮蔽する障害物を面密
度300〜300000個/mm2 で被着させる工程
と、第2の皮膜に障害物を介して酸素プラズマもしくは
酸素プラズマ及びアルゴンプラズマを作用してから障害
物を取り除く工程とを含み、障害物に応じた突起を第1
の皮膜上に設けることを特徴とする。
【0014】次に、上記構成について機能的に説明す
る。前記構成の保護層は、珪素を含むことで剛性、凝縮
力、反応性などが変化する炭素膜の性質を利用して形成
できる。例えば、密度1.6g/cm3 の標準的な炭素
膜の原子数密度が8.03×1022原子/cm3 である
のに対し、珪素を20at%含む炭素膜の標準的な密度
は2.6g/cm3 で、原子数密度1.03×1023
子/cm3 (炭素8.23×1022原子/cm3 及び珪
素2.06×1022原子/cm3 )に相当する。しかも
共有結合半径は、炭素が0.772Å(一重結合)、
0.667Å(二重結合)であるのに対して、珪素は
1.17Å(一重結合)である。
【0015】このように、同じアモルファスであって
も、珪素を含むと構成原子がより緻密に充填され、空隙
の少ない構造となるので、剛性や凝縮力など外力に対す
る抵抗力が増大する。この理由は、炭素と単結合する珪
素を含むことで黒鉛状炭素の割合が減少したものと考え
られる。それ故、珪素を5〜30at%含む炭素膜では
アルゴンイオンによるスパッタエッチングの分解速度が
1/3〜1/10に減少する。
【0016】また、珪素が炭素の黒鉛状構造の生成を抑
えるので、プラズマからの輻射熱で基板温度が上昇して
も、珪素無添加の炭素膜のような黒鉛化による密度や耐
磨耗性の低下は起こらない。さらに、酸素プラズマの作
用により連鎖的に進行する炭素膜の分解反応が珪素酸化
物の発生により妨げられ、アッシングなどの反応性が大
きく低下する。
【0017】従って、上記構成の保護層を形成するの
に、このようなエッチングやアッシング速度の違いを利
用すれば、スパッタリングでの膜厚分布と同じ精度で一
様な高さの突起を設けられるので、突起の不均一性を低
減できる。それには、まず磁性層表面に少なくとも珪素
を5〜30at%含む炭素材料からなる第1の皮膜と、
炭素又は炭素に水素もしくは窒素を添加した材料から成
る第2の皮膜を順次積層してから、テフロンやアルミナ
等の障害物を被着させる。これに酸素プラズマもしくは
酸素プラズマ及びアルゴンプラズマを作用させる製造プ
ロセスを用いる。
【0018】この結果、上層の第2の皮膜が選択的にア
ッシングあるいはエッチングされるので、障害物を取り
除けば、障害物の遮蔽面積に応じた大きさの炭素又は炭
素に水素もしくは窒素を添加した材料から成る突起を形
成することができる。上記構成の保護層によれば、突起
の高さが不均一になったり、保護層表面の凹凸がテクス
チャに比べて粗くなる等の問題を解決できる。しかも、
磁性層を炭素主体の硬い珪素含有皮膜で被覆するため、
ドラッグ及びCSS(contact startstop)特性などの
耐摩耗性も向上できる。しかし、第1の皮膜に含まれる
珪素濃度が5at%未満では、酸素アッシング速度やス
パッタエッチング速度、耐摩耗性、耐熱性が珪素無添加
の炭素膜と変わらず、上記の製造プロセスによって高さ
の均一な突起は形成できない。一方、第1の皮膜に含ま
れる珪素濃度を5at%以上にすれば、珪素無添加の炭
素膜など第2の皮膜を積層して上記の製造プロセスによ
り均一な突起を形成できるが、第1の皮膜に含まれる珪
素濃度が30at%を越えると構造が緻密になる反面、
脆性の増大や摺動時に発生する珪素酸化物により、傷や
剥離が多発するなど保護膜材料に適さない性質を帯び
る。従って、上記保護層の構成において皮膜部分に含ま
れる珪素の濃度は5〜30at%が望ましい。特に、1
0〜20at%とするのがより望ましい。
【0019】なお、このような保護層を構成する皮膜の
厚さ及び突起の高さは、上記の製造プロセスにおいて磁
性層に積層する珪素添加の第1の皮膜及び珪素無添加の
第2の皮膜の膜厚によって制御できる。突起の高さは、
磁気ヘッドが粘着を起こさない限り極力低い方が好まし
く、CSSが行われる円板の半径方向の特定領域のみに
設けたり、円板の半径方向の特定領域を除いて低くする
ことや、半径方向に高さ勾配を設けて形成することも可
能であるが、ヘッドの形状と浮上量、保護層の皮膜部分
の厚さ、潤滑剤の種類等を考慮して5〜20nmの範囲
で決める。
【0020】しかし、面記録密度が約0.8GB/in
2 の磁気記録媒体では、約40nmの高さで浮上するヘ
ッドと磁性層との隙間を約70nmとするため、ヘッド
の加工段差及びスライダー保護膜の厚さをそれぞれ約8
nm及び約10nmとすれば、潤滑膜の厚さが約2nm
であれば保護層の皮膜部分の厚さは約10nmとなる。
更に、面記録密度が2GB/in2 以上の磁気記録媒体
では、約25nm以下の高さで浮上するヘッドと磁性層
との隙間を約45nmとするため、ヘッドの加工段差及
びスライダー保護膜の厚さをそれぞれ約4nm及び約7
nmとすれば、潤滑膜の厚さが2nmであれば保護層の
皮膜部分の厚さは約7nmとなる。このように保護層の
皮膜部分の厚さは耐久寿命や記録密度を考慮し、3〜1
5nmの範囲で適切な膜厚に設計する。
【0021】一方、上記突起の一個あたりが占める平均
の面積及び面密度は、磁気ヘッドの粘着力と原子間力顕
微鏡による測定結果を比較して、それぞれ0.03μm
2 〜300μm2 及び300〜300000個/mm2
とし、上記の製造プロセスにおいて第2の皮膜に被着さ
せる障害物の寸法及び数で制御した。このように本発明
の保護層を備えた磁気記録媒体では、テクスチャに相当
する高さ5〜25nmの一様な突起を形成することがで
きる。従って、浮上したヘッドと磁性層との隙間を狭
く、且つ、一定に保つことができるので高密度磁気記録
媒体におけるヘッドの粘着防止に有利である。また、本
発明の磁気記録媒体を組み込んだ磁気記憶装置では、浮
上面レールの面積が3.28mm2 以下で質量が6mg
以下の磁気ヘッドスライダーを用いて高い信頼性が得ら
れる。更には、2GB/in2 以上の高密度記録に使用
される浮上面レールの面積が1.25mm2 以下で質量
が2mg以下の磁気ヘッドスライダーで浮上量を低くし
た場合にも高い信頼性が得られる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。図1は本発明の特徴を最もよく表
しているハードディスク用磁気記録媒体の断面構成図、
図2は本発明の一実施例による保護層の製造工程図、図
3は本発明の一実施例による突起の高さの半径方向の分
布を示す図、図4は本発明の一実施例による保護層の皮
膜部分及び突起部分のラマンスペクトルの図、図5は本
発明の一実施例による保護層の皮膜部分に含まれる珪素
濃度とラマン分光特性を示す図、図6は炭素に含まれる
珪素濃度と酸素アッシング速度及びスパッタエッチング
速度の関係図、図7は炭素主体の皮膜に含まれるに珪素
濃度と摩耗速度の比較図、図8は本発明の一実施例によ
るスパッタリング用電極の断面構成図、図9及び図10
は円板の半径方向の特定領域に設けた突起の断面形状を
示す図、図11は半径方向の特定領域に突起が設けられ
た円板の平面図、図12は本発明の磁気記録媒体を備え
た磁気記憶装置の構成図である。 [実施例1]図1に示すように、非磁性基体であるガラ
ス製の磁気ディスク基板1上にCr下地層2と、CoC
rPt合金からなる磁性層3と、炭素に珪素を含む皮膜
4及び突起5からなる保護層と、パーフロロポリエーテ
ル系の潤滑層6を順次積層した多層膜から構成される磁
気記録媒体を作製した。
【0023】図2は、図1に示した磁気記録媒体の製造
工程を示す図である。図2(a)に示すように、磁性層
3上に炭素主体で少なくとも珪素を約20at%添加し
た第1の皮膜4と珪素無添加の炭素材料から成る第2の
皮膜7を順次、下記の条件によりそれぞれ7nm及び1
5nmの厚さで積層する。次に、図2(b)に示すよう
に、その表面に0.03μm2 〜300μm2 の面積を
遮蔽するテフロン微粒子8を被覆率約2%に相当する面
密度25000個/mm2 で被着させた後、図2(c)
に示すように、酸素アッシング及びArスパッタエッチ
ングを行う。最後に、図2(d)に示すように、前記テ
フロン微粒子8を取り除き、珪素を含む炭素の皮膜4と
炭素から成る突起5を形成した。
【0024】 炭素に珪素を20at%含む皮膜4の成膜条件 成膜方式 DCマグネトロンスパッタリング ターゲット SiCを20mol%含む黒鉛状ターゲット スパッタガス 純アルゴン 動作圧力 2mTorr DC出力 1kW
【0025】炭素材料から成る第2の皮膜7の成膜条件 成膜方式 DCマグネトロンスパッタリング ターゲット 黒鉛状ターゲット スパッタガス 純アルゴン 動作圧力 2mTorr DC出力 1kW
【0026】本実施例における酸素アッシング及びAr
スパッタエッチングの条件を下記に示す。この条件によ
る珪素20at%を含有した炭素皮膜の酸素アッシング
及びArスパッタエッチングの速度は、それぞれ0.0
4nm/sec及び0.025nm/secであった。
これは、炭素のみから成る皮膜での0.48nm/se
c及び0.27nm/secと比べて約1/10の値に
相当した。
【0027】酸素アッシング アッシング方式 RFプラズマによる酸素アッシング 雰囲気圧力 40mTorr RF出力 150W
【0028】Arスパッタエッチング エッチング方式 RFプラズマエッチング 雰囲気圧力 40mTorr RF出力 150W バイアス電位 −370V
【0029】このような珪素添加の有無による炭素膜の
アッシング速度及びエッチング速度の違いを利用し、テ
フロン微粒子8を0.03μm2 〜300μm2 の面積
を遮蔽する障害物として上記第2の皮膜7に300〜3
00000個/mm2 の面密度で被着させてから酸素ア
ッシング及びスパッタエッチングをそれぞれ20秒ずつ
行ったところ、上層の炭素のみから成る第2の皮膜7が
選択的に除去されて、高さが前記第2の皮膜の厚さとほ
ぼ同じ15±1nmで一個当たりの占める平均の面積が
約0.2平方μmの突起5が均一に設けられた。
【0030】図3(a)は、本実施例で形成した突起の
高さを磁気ディスクの半径方向の各点で原子間力顕微鏡
により測定した結果である。図3(b)は、比較例とし
て、珪素無添加の炭素材料から成る単層の皮膜を同じ条
件で酸素アッシング及びArスパッタエッチングして形
成した突起の高さの半径方向の分布を示す。図3から明
らかなように、本実施例により半径方向に高さの均一な
突起が形成された。
【0031】このようにして形成した保護層を備えた磁
気ディスクについて、荷重3gの磁気ヘッドによるCS
S特性の評価を行い、以下に示す値を得た。
【0032】 初期の接線力 0.64gf(0.87gf) 初期の粘着力 0.73gf(0.98gf) 接線力 0.63gf(0.89gf) 粘着力 1.22gf(1.52gf)
【0033】前記評価におけるCSSサイクルは3万回
であり、粘着力の測定は10時間放置した後に行った。
括弧内は従来の炭素膜における値である。上記CSS試
験は、磁気ヘッドの始動開始から浮上及び着地から停止
に至る各スライディング時間6秒と浮上時間1秒を1サ
イクルとして行った。また、ドラッグ試験では6万回ド
ラッグした後の接線力が0.65gfで、従来の炭素保
護膜における接線力1.24gfよりも低い値を示し
た。
【0034】上記の如く、本実施例の保護層を備えたこ
とにより、耐摺動特性が従来の炭素保護膜に比べて明ら
かに向上した。図4は、上記保護層を構成する皮膜及び
突起部分について励起波長514.5nmで測定したラ
マンスペクトルである。これを、慣例に従いDバンド、
Gバンドのピークに分離したところ、突起部分は炭素膜
で測定される典型的な波形を示し、ピーク位置はそれぞ
れ1406cm-1、1571cm-1であり、ピーク強度
比は1.413であった。一方、皮膜部分で測定したラ
マンスペクトルは突起部分でのプロファイルと大きく異
なり、ピーク位置が大幅に低波数側にシフトし、それぞ
れ1344cm-1、1493cm-1で、ピーク強度比は
0.367であった。このように本発明の保護層を構成
する皮膜4は、珪素を含むことによりラマンスペクトル
のピーク位置が図5に示すように珪素濃度に応じて低波
数側にシフトした。
【0035】これは、炭素と単結合する珪素を含むこと
で黒鉛状構造の割合が減少し、C−C結合次数が低下し
たものと解釈できる。このように、炭素膜は珪素を含む
と緻密化するので、外部から加えられた応力に対する抵
抗力が増して耐磨耗性も向上したものと考えられる。炭
素に珪素を20at%含む本実施例の皮膜部分で実測し
た密度は、2.56g/cm3 で珪素未添加の炭素膜の
密度1.59g/cm3 に比べて高い値を示した。
【0036】上記の磁性層3上に形成した皮膜4に含ま
れる珪素は約20at%であったが、珪素濃度が5at
%以上であれば、図6に示す珪素濃度とアッシング速度
及びスパッタエッチング速度の関係に示すように、珪素
無添加の炭素から成る第2の皮膜7のみを選択的に分解
除去できるので、炭素に珪素を含む皮膜4と炭素から成
る突起5が形成された。従って、磁性層3上の皮膜4に
含まれる珪素を15at%とした場合でも、図1に示す
磁気記録媒体と同じ構成が得られた。しかし、炭素に含
まれる珪素濃度が30at%を越えると、摺動時に発生
する珪素酸化物により皮膜表面の傷や膜剥離が著しくな
り、耐摩耗性が劣化した。炭素に含まれる珪素濃度が4
0at%の皮膜では、前記ドラッグ試験において、ドラ
ッグ回数5000回でクラッシュした。
【0037】図7は、アルミナ砥粒を含む研磨テープに
よる摺動で発生する摩耗の速度と前記皮膜に含まれる珪
素濃度の関係を示した図である。これによれば、炭素に
含まれる珪素濃度が5〜30at%の皮膜は、珪素無添
加の炭素皮膜に比べて摩耗速度が低く、とくに珪素濃度
が15〜20at%の皮膜において摩耗速度は最も低く
なった。一方、第1の皮膜で炭素に含まれる珪素濃度が
5at%未満では、図6に示すように珪素を含む第1の
皮膜と上層の炭素のみから成る第2の皮膜7との酸素ア
ッシング速度及びスパッタエッチング速度に大差がな
く、第2の皮膜7のみを選択的に除去できない。それ
故、珪素が3at%の皮膜では図1に示すような均一な
高さの突起は形成できなかった。
【0038】なお、前記ドラッグ試験では突起部分の摩
耗を伴うが、突起5が水素又は窒素を5〜30at%含
む場合は摩耗量が低下した。とくに、炭素に水素を約1
0at%含む突起では前記ドラッグによる摩耗の発生は
見られなかった。このような炭素に水素又は窒素を含む
突起は、対象とするガス種を含む反応性スパッタリング
で前記第2の皮膜を形成することにより設けた。 [実施例2]前記実施例1においては、磁性層3上に形
成する第1の皮膜として、炭素に珪素を約20at%含
む皮膜4を形成したが、珪素以外に水素、窒素を下記の
条件で加えた皮膜でも、炭素膜とのアッシング及びエッ
チング速度の違いから、上層の炭素のみから成る第2の
皮膜7だけを選択的に除去できた。水素、窒素を添加し
た皮膜は、純アルゴンに対象とするガス種を加えた反応
性スパッタリングにより形成した。ただし、窒素の添加
には窒化珪素(Si34)を含む黒鉛状ターゲットも用
いた。
【0039】これら水素、窒素添加の珪素含有炭素皮膜
では、酸素プラズマを作用させても、表面に発生する珪
素酸化物の割合が数パーセント増すのみで、分解反応は
殆ど起こらなかった。さらに、アルゴンイオンによる上
記スパッタエッチング条件での分解速度は0.034n
m/secであった。これは、炭素膜の0.27nm/
secと比べて約1/8の値である。従って、上層の炭
素のみから成る皮膜7だけを選択的にアッシング或いは
エッチングすることができる。
【0040】磁性層3上に形成する第1の皮膜を下記の
3種類の成膜条件で形成した以外は前記実施例1と同じ
条件で第1の皮膜4(膜厚7nm)と第2の皮膜7(膜
厚15nm)を形成し、その上にテフロン微粒子8を被
着させて酸素プラズマ及びArプラズマをそれぞれ約2
0秒ずつ作用させたところ、第2の皮膜7の厚さと同じ
15±1nmの高さで、一個当たりの占める平均の面積
が約0.2平方μmの突起5が設けられた。
【0041】 水素添加の成膜条件 成膜方式 DCマグネトロンスパッタリング ターゲット SiCを20mol%含む黒鉛状ターゲット スパッタガス 水素を20%加えた純アルゴン 動作圧力 2mTorr DC出力 1kW
【0042】 窒素添加の成膜条件1 成膜方式 DCマグネトロンスパッタリング ターゲット SiCを20mol%含む黒鉛状ターゲット スパッタガス 窒素を20%加えた純アルゴン 動作圧力 2mTorr DC出力 1kW
【0043】 窒素添加の成膜条件2 成膜方式 DCマグネトロンスパッタリング ターゲット Si34を6.25mol%含む黒鉛状ターゲット スパッタガス 純アルゴン 動作圧力 2mTorr DC出力 1kW
【0044】いずれの場合にも、テクスチャに相当する
一様な高さの突起5を形成することができた。従って、
浮上したヘッドと磁性層3との隙間を狭く、且つ、一定
に保つことができるので、高密度磁気記録媒体における
ヘッドの粘着防止に有効である。そして、本実施例によ
る保護層を備えた磁気記録媒体により前記実施例の場合
と同等の耐摺動特性が得られた。例えば、炭素に珪素1
3.4at%及び窒素16.8at%を加えた皮膜と炭
素から成る突起で構成された保護層でのCSS特性は、
初期の接線力及び粘着力が共に低く、それぞれ0.69
8gf及び0.77gfであった。また、ドラッグ試験
では3万回後の接線力及び10時間放置した時の粘着力
も0.70gf及び1.33gfとなるなど、炭素のみ
から成る皮膜と比べて良好な耐摺動特性を示した。
【0045】[実施例3]実施例1においては、磁性層
3上に形成する保護層として、炭素に少なくとも珪素を
約20at%含む第1の皮膜4に炭素のみから成る第2
の皮膜7をそれぞれ7nm及び15nmの膜厚で積層
し、前記第1の皮膜4と前記第2の皮膜7とのアッシン
グ速度及びエッチング速度の違いから炭素から成る突起
5を形成した。第2の皮膜7として炭素に珪素を5at
%未満、例えば、下記の方法で3at%の珪素を含む皮
膜を積層した以外は実施例1と同様の条件で保護層を形
成しても、図6に示す珪素濃度による酸素アッシング及
びArスパッタエッチングの速度の違いから、上層の炭
素に珪素を3at%含む第2の皮膜(膜厚15nm)が
選択的に除去されるので、前記実施例と同じようにテフ
ロン微粒子8を被着させて酸素プラズマ及びArプラズ
マを作用させたところ、保護層の上層に一様な高さで一
個当たりの占める平均の面積が約0.2平方μmの突起
5が設けられた。
【0046】 炭素に珪素を3at%含む皮膜の成膜条件 成膜方式 DCマグネトロンスパッタリング ターゲット SiCを3mol%含む黒鉛状ターゲット スパッタガス 純アルゴン 動作圧力 2mTorr DC出力 1kW
【0047】この方法によっても、テクスチャに相当す
る一様な高さ(15±1nm)の突起5が形成できた。
従って、浮上したヘッドと磁性層3との隙間を狭く、且
つ、一定に保てるので、高密度磁気記録媒体におけるヘ
ッドの粘着防止に有利であるほか、磁性層3を前記実施
例と同様に硬い珪素含有炭素膜で被覆するため、前記実
施例と同様の良好なドラッグ及びCSS試験結果が得ら
れた。
【0048】[実施例4]図2に示す磁気ディスク用保
護層の製造工程において、磁性層3上の炭素に珪素を含
む第1の皮膜4に珪素無添加の炭素から成る第2の皮膜
7をスパッタリングで積層するにあたって、磁気ディス
ク基板9と平行してターゲット10との間に開口部の設
けられた防着板11を図8のように配置した。この防着
板11は磁気ディスク基板9の内周領域に対向した部分
が開口している。その結果、図9に示すように磁気ディ
スクの内周で高く、外周側の半径方向に向かって低下す
る突起5が保護層に形成された。
【0049】次に、前記防着板11を磁気ディスク基板
9のごく近傍まで移動させて同じようにスパッタリング
を行ったところ、前記防着板11の開口部に対応して図
10の断面形状の突起が図11に示す円板の内周領域1
4のみに形成された。このように半径方向の特定領域の
みに突起5を設けるには、図2に示す製造工程におい
て、マスクを介して半径方向の特定領域にのみにテフロ
ン微粒子8を被着させても、図10に示すのと同じ構成
の保護層が形成された。
【0050】[実施例5]本発明による磁気記憶装置の
実施例について図12を用いて説明する。この装置は磁
気ヘッド15、及びその駆動部16と、前記磁気ヘッド
15の記録再生信号処理手段17と磁気記録媒体18と
これを回転させる駆動部19とからなる周知の構造を持
つ磁気記憶装置である。磁気ヘッド15は、記録用の電
磁誘導型磁気ヘッドと再生用の磁気抵抗効果型磁気ヘッ
ドを併せ持つ複合型ヘッドで、浮上面レールの面積が
1.25平方mm以下で質量が2mg以下の磁気ヘッド
スライダー上に形成されたものを用いた。この磁気記憶
装置に本発明の実施例1、2、3に示す磁気記録媒体を
組み込んで、ヘッド浮上量30nm、線記録密度210
kBPI、トラック密度9.6kTPIで記録再生評価
を行ったところ、何れの磁気記録媒体においても1平方
インチ当たり2ギガビットの記録密度に対し、良好な記
録再生特性が得られた。また、内周から外周までのヘッ
ドシーク試験5万回後のビットエラー数は何れの磁気記
録媒体においても10ビット/面以下であり、MTBF
で15万時間が達成できた。
【0051】以上より、本発明の実施例1、2、3に示
す磁気記録媒体を組み込んだ磁気記憶装置では、保護層
が薄く高記録密度になっても高い信頼性が得られた。
【0052】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、従来の
テクスチャと比べて同等以下の高さの突起を従来の炭素
膜よりも硬い珪素添加の炭素皮膜に均一に形成できるの
で、浮上したヘッドと磁性層との隙間を狭く、且つ、一
定に保つことが可能であり、高密度磁気記録媒体におけ
るヘッドの粘着防止に有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による磁気ディスク用記録媒体の一例の
概略断面図。
【図2】本発明による磁気ディスク用保護層の製造工程
の一例を示す説明図。
【図3】本発明によって形成した突起の半径方向の高さ
分布を示す図。
【図4】保護層の突起及び皮膜部分のラマンスペクトル
を示す図。
【図5】保護層の皮膜部分に含まれる珪素濃度とラマン
分光特性を示す図。
【図6】保護層に加えた珪素濃度と酸素アッシング速度
及びスパッタエッチング速度の関係図。
【図7】炭素主体の皮膜に含まれる珪素濃度と摩耗速度
の比較図。
【図8】スパッタリング用電極の説明図。
【図9】本発明の一実施例による保護層の円板半径方向
の突起形状の説明図。
【図10】本発明の一実施例による保護層の特定領域に
設けられた突起形状の説明図。
【図11】半径方向の特定領域に突起が設けられた円板
の平面図。
【図12】磁気記憶装置の構成を示す概略図。
【符号の説明】
1…基板、2…Cr系下地層、3…CoCr系磁性層、
4…珪素を含む炭素の皮膜、5…炭素の突起、6…潤滑
層、7…炭素膜、8…テフロン微粒子、9…ディスク基
板、10…ターゲット、11…防着板、12…電極、1
3…基板ホルダー、14…突起を形成した領域、15…
磁気ヘッド、16…磁気ヘッド駆動部、17…記録再生
信号処理系、18…磁気記録媒体、19…磁気記録媒体
駆動部、20…基体
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G11B 21/21 101 G11B 21/21 101P (72)発明者 松本 洋 神奈川県小田原市国府津2880番地 株式会 社日立製作所ストレージシステム事業部内 (72)発明者 渡辺 正博 神奈川県小田原市国府津2880番地 株式会 社日立製作所ストレージシステム事業部内 (72)発明者 小角 雄一 神奈川県小田原市国府津2880番地 株式会 社日立製作所ストレージシステム事業部内 (72)発明者 片岡 宏之 神奈川県小田原市国府津2880番地 株式会 社日立製作所ストレージシステム事業部内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に磁性層と前記磁性層上に形成さ
    れた保護層とを有する磁気記録媒体において、 前記保護層は前記磁性層の表面を連続して覆う皮膜と前
    記皮膜上に分散して形成された突起とで構成され、前記
    皮膜は炭素に少なくとも珪素を5〜30at%含む材料
    から成り、前記突起は炭素又は炭素に水素もしくは窒素
    を添加した材料から成ることをを特徴とする磁気記録媒
    体。
  2. 【請求項2】 基板上に磁性層と前記磁性層上に形成さ
    れた保護層とを有する磁気記録媒体において、 前記保護層は前記磁性層の表面を連続して覆う皮膜と前
    記皮膜上に分散して形成された突起とで構成され、前記
    皮膜は炭素に少なくとも珪素を5〜30at%含む材料
    から成り、前記突起は前記皮膜よりも低濃度の珪素を含
    む炭素を主成分とする材料なら成ることを特徴とする磁
    気記録媒体。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の磁気記録媒体にお
    いて、前記保護層は厚さ3〜15nmの連続な皮膜と、
    前記皮膜上に面密度300〜300000個/mm2
    形成された高さ5〜20nmの突起とから構成され、前
    記突起一個あたりの占める平均の面積が0.03μm2
    〜300μm2 であることを特徴とする磁気記録媒体。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2記載の磁気記録媒体にお
    いて、前記保護層を構成する前記突起は水素もしくは窒
    素を5〜30at%含む炭素系材料からなることを特徴
    とする磁気記録媒体。
  5. 【請求項5】 請求項1、2又は3記載の磁気記録媒体
    において、前記保護層を構成する前記突起は前記基板の
    半径方向の特定領域のみに設けられていることを特徴と
    する磁気記録媒体。
  6. 【請求項6】 請求項1、2又は3記載の磁気記録媒体
    において、前記保護層を構成する前記突起の高さが前記
    基板の半径方向で異なることを特徴とする磁気記録媒
    体。
  7. 【請求項7】 磁気記録媒体と、前記磁気記録媒体を記
    録方向に駆動する駆動部と、記録部と再生部とを備える
    磁気ヘッドと、前記磁気ヘッドを前記磁気記録媒体に対
    して相対運動させる手段と、前記磁気ヘッドへの信号入
    力と前記磁気ヘッドからの出力信号再生を行うための記
    録再生信号処理手段とを有する磁気記憶装置において、
    前記磁気ヘッドの再生部は磁気抵抗効果型磁気ヘッド
    で構成され、且つ、前記磁気記録媒体は請求項1、2又
    は3記載の磁気記録媒体で構成されていることを特徴と
    する磁気記憶装置。
  8. 【請求項8】 磁気記録媒体と、前記磁気記録媒体を記
    録方向に駆動する駆動部と、記録部と再生部とを備える
    磁気ヘッドと、前記磁気ヘッドを前記磁気記録媒体に対
    して相対運動させる手段と、前記磁気ヘッドへの信号入
    力と前記磁気ヘッドからの出力信号再生を行うための記
    録再生信号処理手段とを有する磁気記憶装置において、
    前記磁気ヘッドは浮上面レールの面積が1.25mm
    2 以下で質量が2mg以下の磁気ヘッドスライダー上に
    形成され、且つ、前記磁気記録媒体は請求項1、2又は
    3に記載の磁気記録媒体で構成されていることを特徴と
    する磁気記憶装置。
  9. 【請求項9】 基板表面に磁性層を形成する工程と、前
    記磁性層表面に炭素に少なくとも珪素を5〜30at%
    含む材料からなる第1の皮膜と炭素又は炭素に水素もし
    くは窒素を添加した材料から成る第2の皮膜を順次形成
    する工程と、前記第2の皮膜の表面に0.03μm2
    300μm2 の面積を遮蔽する障害物を被着させる工程
    と、前記第2の皮膜に前記障害物を介して酸素プラズマ
    もしくは酸素プラズマ及びアルゴンプラズマを作用させ
    てから前記障害物を取り除く工程とを含み、前記障害物
    に応じた炭素又は炭素に水素もしくは窒素を添加した材
    料から成る突起を前記第1の皮膜上に設けることを特徴
    とする磁気記録媒体の製造方法。
  10. 【請求項10】 基板表面に磁性層を形成する工程と、
    前記磁性層表面に炭素に少なくとも5〜30at%の珪
    素を含む第1の皮膜とこれよりも低濃度の珪素を含む炭
    素主体の第2の皮膜を順次形成する工程と、前記第2の
    皮膜の表面に0.03μm2 〜300μm2 の面積を遮
    蔽する障害物を被着させる工程と、前記第2の皮膜に前
    記障害物を介して酸素プラズマもしくは酸素プラズマ及
    びアルゴンプラズマを作用してから前記障害物を取り除
    く工程とを含み、前記障害物に応じた突起を前記第1の
    皮膜上に設けることを特徴とする磁気記録媒体の製造方
    法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000331336A (ja) * 1999-04-22 2000-11-30 Komag Inc 高いsp3含有率をもつ磁気ディスク上に、炭素保護フィルムをスパッタリングする方法
JP2002063717A (ja) * 2000-06-27 2002-02-28 Komag Inc 高sp3内容を有する第1炭素被膜と低sp3内容を有する第2炭素被膜とを含む磁気ディスク

Cited By (5)

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US6565719B1 (en) 2000-06-27 2003-05-20 Komag, Inc. Magnetic disk comprising a first carbon overcoat having a high SP3 content and a second carbon overcoat having a low SP3 content
US6682807B2 (en) 2000-06-27 2004-01-27 Komag, Inc. Magnetic disk comprising a first carbon overcoat having a high SP3 content and a second carbon overcoat having a low SP3 content
US6855232B2 (en) 2000-06-27 2005-02-15 Komag, Inc. Magnetic disk comprising a first carbon overcoat having a high SP3 content and a second carbon overcoat having a low SP3 content

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