JP4523705B2 - 磁気記録媒体、磁気記録媒体製造方法、および情報再生装置 - Google Patents

磁気記録媒体、磁気記録媒体製造方法、および情報再生装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、情報が磁気的に記録される磁気記録媒体、磁気記録媒体を製造する製造方法、および磁気記録媒体に記録された情報を再生する情報再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、コンピュータの普及に伴って、日常的に多量の情報が取り扱われるようになっており、このような多量の情報を記録再生する装置の1つとして、ハードディスク装置(HDD:Hard Disk Drive)が使用されている。このHDDには、情報が記録されるディスク状の磁気記録媒体である磁気ディスク、およびその磁気ディスクに情報を記録再生する磁気ヘッドが内蔵されている。
【0003】
図1は、HDD中の磁気記録媒体と磁気ヘッドとの位置関係を示す図である。
【0004】
同図には、磁気ディスク20と、磁気ディスク20から浮上した状態にある、磁気ヘッド31を端部付近に備えたヘッドスライダ30とが示されている。
【0005】
磁気ディスク20は、非磁性の基板11上にCrなどからなる下地層12が形成され、その下地層12上に強磁性を示す材料からなる磁性層13が形成されたものである。磁性層13は、複数の各微小領域に区分けされ、これらの各微小領域における磁化の方向によって情報を担持するものである。また、この磁性層13は、カーボンなどからなる保護層14およびパーフルオロポリエーテル(PFPE)などからなる潤滑層15によって覆われて保護されている。この磁気ディスク20は、HDDの動作時には回転した状態にある。
【0006】
ヘッドスライダ30は、磁気ディスク20に面する浮上面側が例えばカーボンからなる保護膜31で覆われ保護されている。ヘッドスライダ30や、また同時にこのヘッドスライダ30に含まれる磁気ヘッド31は、磁気ディスク20に近接して配置され、磁気ディスクの回転起動・停止時に浮上面が磁気ディスク20の表面と接触・摺動するが、動作中には、同図に示すように、回転する磁気ディスク20上に浮上した状態にある。
【0007】
磁気ヘッド31は、外部からの信号電流に応じた磁界を発生させ、上記磁気ディスクの上記各微小領域の各磁化を適宜反転させることによって、情報を記録し、磁気ディスク20のそれらの各磁化の方向を読み取って、情報を再生する。
【0008】
磁気ディスクに記録される情報の記録密度は、年々向上しており、さらに高い記録密度で記録できる磁気ディスクが求められている。記録密度を向上させるために必要な要因の1つとして、図1に矢印で示される、磁気ディスクの磁性層13と磁気ヘッド31との間の距離(磁気スペーシング)の低減がある。近年では50nm程度の磁気スペーシングが実現されているが、記録密度の向上のために、磁気スペーシングをさらに低減することが必要となる。
【0009】
磁気スペーシングの低減は、例えば保護層14の薄層化によって実現される。近年、磁気ディスクの保護層は、磁気スペーシングを小さく抑えるためにディスク全面に十数nm程度の非常に薄い膜厚で形成されているが、さらなる磁気スペーシング低減のために保護層の厚みを10nm以下にすることが要求されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、厚みが10nm以下である保護層を、例えば、アモルファスカーボン系の材料を使用してスパッタリング法により成膜した場合には、成膜された保護層は、膜の硬度と表面被覆率が不十分で長期間安定な摩擦・摩耗特性を維持できず、接触・摺動耐久性に劣るという問題がある。また、スパッタリング法よりも、より高硬度・高被覆率の膜を形成することが知られているプラズマCVD法により、アモルファスカーボン系の材料を使用して厚みが10nm以下である保護層を成膜した場合にも、数nmという薄膜領域では、保護層自体は高硬度であるにもかかわらず下層の磁性層の硬度が表面硬度に影響し、結果として媒体表面の硬度は小さくなるため、やはり接触・摺動耐久性が劣化するという問題が生ずる。
【0011】
本発明は、上記事情に鑑み、磁気スペーシング低減と接触・摺動耐久性の確保とを両立した磁気記録媒体、磁気記録媒体製造方法、および情報再生装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する本発明の磁気記録媒体のうちの第1の磁気記録媒体は、
ディスク状の基板と、
上記基板上に形成された、強磁性を示す材料からなる磁性層と、
上記磁性層上の、ディスクの外周領域と内周領域との間に挟まれた中間領域を除く、その外周領域とその内周領域とのうちの少なくとも一方の領域に形成されて、その磁性層を保護する保護層とを備えたことを特徴とする。
【0013】
本発明の第1の磁気記録媒体は、例えばHDDに採用されて、正常な状態にあるHDDで磁気ヘッドと接触することのある、上記外周領域や内周領域などの領域にのみ保護層を備えており、この保護層には必要ならば従来と同等の膜厚を持たせることができる。このため、この本発明の第1の磁気記録媒体では、磁気ヘッドに対する接触・摺動耐久性が確保されている。また、本発明の第1の磁気記録媒体は、情報が記録される上記中間領域などの領域では保護層が形成されていないため、保護層が形成されていない分だけ磁気スペーシングを低減することができる。このように本発明の第1の磁気記録媒体は、磁気スペーシングの低減と接触・摺動耐久性を両立したものとなっている。
【0014】
上記目的を達成する本発明の磁気記録媒体のうちの第2の磁気記録媒体は、
ディスク状の基板と、
上記基板上に形成された、強磁性を示す材料からなる、表層部が所定の元素の導入により改質されてなる磁性層と、
上記磁性層の改質されてなる表層部上に形成された、潤滑剤からなる潤滑層ととを備えたことを特徴とする。
【0015】
本発明の第2の磁気記録媒体は、例えば従来磁性層上に形成される保護層にかえて、磁性層の表層部をそのような保護層よりも薄く均一に改質することにより磁性層を保護しているため、磁気スペーシングの低減と接触・摺動耐久性を両立したものとなっている。
【0016】
上記目的を達成する本発明の磁気記録媒体のうちの第3の磁気記録媒体は、
ディスク状の基板と、
上記基板上に形成された、強磁性材料を含む、表層部が所定の元素の導入により改質されてなる磁性層と、
上記磁性層の改質されてなる表層部上であって、かつディスクの外周領域と内周領域との間に挟まれた中間領域を除く、その外周領域とその内周領域とのうちの少なくとも一方の領域に形成された、その磁性層を保護する保護層とを備えたことを特徴とする。
【0017】
本発明の第3の磁気記録媒体は、上記本発明の第1の磁気記録媒体と同様に、例えばHDDに採用されて、正常な状態にあるHDDで磁気ヘッドと接触することのある、上記外周領域や内周領域などの領域に保護層を備えており、この保護層には必要ならば従来と同等の膜厚を持たせることができる。このため、この本発明の第3の磁気記録媒体では、磁気ヘッドに対する接触・摺動耐久性が確保されている。また、本発明の第3の磁気記録媒体は、情報が記録される上記中間領域などの領域では、保護層が形成されておらず、磁性層の表層部を保護層よりも薄く均一に改質することにより磁性層を保護している。このため、本発明の第3の磁気記録媒体では、保護層が形成されていない分だけ磁気スペーシングを低減することができ、また、磁性層の表層部が改質されていることから磁性層の保護がより確実に行われる。このように本発明の磁気記録媒体は、磁気スペーシングの低減と接触・摺動耐久性を両立したものとなっている。
【0018】
上記本発明の第2、第3の磁気記録媒体は、上記磁性層が、窒素、酸素、およびフッ素よりなる元素群のうちの少なくともいずれかの元素の導入により表層部が改質されてなるものであることが好ましい。
【0019】
磁性層の表層部に窒素や酸素が導入されることにより、その表層部は、硬度が高められ、絶縁性が向上する。また、磁性層の表層部にフッ素が導入されることにより、その表層部は、硬度が高められ、摩擦係数が低減される。また、磁気記録媒体表面の絶縁性の確保と摩擦係数のさらなる低減のために磁性層上にフッ素を含む潤滑層が形成されることがあり、磁性層の表面部にフッ素が導入されると、磁性層上にその潤滑膜が良好に保持される。
【0020】
上記本発明の第1、第3の磁気記録媒体は、上記保護層が、アモルファスカーボン系の材料からなることが好ましい。
【0021】
この材料からなる保護層は、硬度が高く、磁気ヘッド等との摺動に対する耐久性に優れている。
【0022】
また、上記本発明の第1、第3の磁気記録媒体は、上記磁性層および上記保護層上に形成された、フッ素系潤滑剤からなる潤滑層を備えたものであることが好ましい。
【0023】
この潤滑層の存在により、ヘッドと磁気記録媒体との間の摩擦係数が低減されて、磁気記録媒体の摺動耐久性が向上する。また、磁気記録媒体の絶縁性も確保される。
【0024】
また、上記本発明の第1、第3の磁気記録媒体は、上記保護層が、水素、窒素、およびフッ素よりなる元素群のうちの少なくともいずれかの元素が導入されたカーボン膜からなることが好ましい。
【0025】
これらの水素や窒素やフッ素が保護層に導入されることにより、その保護層の耐摩耗性は向上する。また、フッ素が保護層に導入されると、保護層上に潤滑層が形成された場合に、その潤滑層と保護層との接着性が向上する。
【0026】
上記本発明の第1、第3の磁気記録媒体は、上記保護層が、C−H結合含有量が15×1021/cm3以下となるように水素が導入されたカーボン膜からなることが好ましい。
【0027】
このようなC−H結合含有量の場合、保護層は、後に実施形態に述べるように、十分な摺動耐久性を持つ。
【0028】
上記目的を達成する本発明の磁気記録媒体製造方法のうちの第1の磁気記録媒体製造方法は、
ディスク状の基板上に、強磁性材料を含む磁性層を形成する磁性層形成工程と、
上記磁性層形成工程で形成された磁性層上の、ディスクの外周領域と内周領域との間に挟まれた中間領域を除く、その外周領域とその内周領域とのうちの少なくとも一方の領域に、その磁性層を保護する保護層を形成する保護層形成工程とを有することを特徴とする。
【0029】
この本発明の第1の磁気記録媒体製造方法によって、上記本発明の第1の磁気記録媒体と同様に、磁気スペーシングの低減と接触・摺動耐久性を両立した磁気記録媒体が製造される。
【0030】
上記目的を達成する本発明の磁気記録媒体製造方法のうちの第2の磁気記録媒体製造方法は、
ディスク状の基板上に、強磁性を示す材料からなる磁性層を形成する磁性層形成工程と、
上記磁性層形成工程で形成された磁性層上に所定の元素の導入によりその磁性層の表層部を改質する改質工程と、
上記改質工程によって改質された磁性層の表層部上に潤滑剤からなる潤滑層を形成する潤滑層形成工程とを有することを特徴とする。
【0031】
この本発明の第2の磁気記録媒体製造方法によって、上記本発明の第2の磁気記録媒体と同様に、磁気スペーシングの低減と接触・摺動耐久性を両立した磁気記録媒体が製造される。
【0032】
上記目的を達成する本発明の磁気記録媒体製造方法のうちの第3の磁気記録媒体製造方法は、
ディスク状の基板上に、強磁性材料を含む磁性層を形成する磁性層形成工程と、
上記磁性層形成工程で形成された磁性層上に所定の元素の導入によりその磁性層の表層部を改質する改質工程と、
上記改質工程によって改質された磁性層の表層部上であって、かつディスクの外周領域と内周領域との間に挟まれた中間領域を除く、その外周領域とその内周領域とのうちの少なくとも一方の領域に、その磁性層を保護する保護層を形成する保護層形成工程とを有することを特徴とする。
【0033】
この本発明の第3の磁気記録媒体製造方法によって、上記本発明の第3の磁気記録媒体と同様に、磁気スペーシングの低減と接触・摺動耐久性を両立した磁気記録媒体が製造される。
【0034】
上記本発明の第2、第3の磁気記録媒体製造方法は、上記改質工程が、上記磁性層形成工程で形成された磁性層の表層部に、窒素プラズマ処理、酸素プラズマ処理、およびCF4プラズマ処理のうちの少なくともいずれかの処理を施すことにより、その表層部を改質するものであることが好ましい。
【0035】
この窒素プラズマ処理や酸素プラズマ処理により、磁性層の表層部は、硬度が高められ、絶縁性が向上する。また、このCF4プラズマ処理により、磁性層の表層部は、硬度が高められ、摩擦係数が低減され、また、磁性層上にフッ素系の潤滑剤からなる潤滑層が形成された場合にその潤滑膜が良好に保持されるようになる。
【0036】
また、上記本発明の第1、第3の磁気記録媒体製造方法は、上記保護層形成工程が、上記保護層を、プラズマCVD法により、炭化水素系ガスあるいは炭化水素系ガスと所定の添加ガスとからなる混合ガスをプラズマ化して形成する工程であることが好ましい。
【0037】
この保護層形成工程によって、膜厚が10nm以下であっても、緻密でかつ硬い膜からなる保護層が形成される。
【0038】
上記目的を達成する本発明磁気記録装置のうちの、第1の情報記録装置、第2の情報記録装置、および第3の情報記録装置は、いずれも、
磁化を担持する磁気記録媒体に磁界を印加して磁化の方向を反転させることによりその磁気記録媒体に情報を記録する情報記録装置であって、
第1の情報記録装置は、上記磁気記録媒体が上記本発明の第1の磁気記録媒体であることを特徴とし、
第2の情報記録装置は、上記磁気記録媒体が上記本発明の第2の磁気記録媒体であることを特徴とし、
第3の情報記録装置は、上記磁気記録媒体が上記本発明の第3磁気記録媒体であることを特徴とする。
【0039】
これらの本発明の第1、第2、第3の情報記録装置は、これらの各情報記録装置に備えられるそれぞれの磁気記録媒体として、磁気スペーシングの低減と接触・摺動耐久性を両立した上記本発明の第1、第2、第3の磁気記録媒体それぞれを採用したものであるので、いずれも、情報を高記録密度で記録するのに適した装置となっている。
【0040】
上記目的を達成する本発明の情報再生装置のうちの、第1の情報再生装置、第2の情報再生装置、および第3の情報再生装置は、いずれも、
磁化の方向により情報が記録された磁気記録媒体と、その磁気記録媒体に近接して配置されてその磁気記録媒体各点の磁化の方向を検出する磁気ヘッドを備え、その磁気ヘッドにより検出されたその磁気記録媒体各点の磁化の方向に応じた情報を再生する情報再生装置であって、
第1の情報再生装置は、上記磁気記録媒体が上記本発明の第1の磁気記録媒体であることを特徴とし、
第2の情報再生装置は、上記磁気記録媒体が上記本発明の第2の磁気記録媒体であることを特徴とし、
第3の情報再生装置は、上記磁気記録媒体が上記本発明の第3磁気記録媒体であることを特徴とする。
【0041】
これらの本発明の第1、第2、第3の情報再生装置は、これらの各情報再生装置に備えられるそれぞれの磁気記録媒体として、磁気スペーシングの低減と接触・摺動耐久性を両立した上記本発明の第1、第2、第3の磁気記録媒体それぞれを採用したものであるので、いずれも、高記録密度で記録された情報の再生に適した装置となっている。
【0042】
【発明の実施形態】
以下、本発明の実施形態について説明する。
【0043】
図2は、本実施形態のハードディスク装置の概略構成図である。
【0044】
同図に示すハードディスク装置(HDD)100は、本発明の情報記録装置および情報再生装置に相当するものである。同図に示すHDD100のハウジング101には、回転軸102、回転軸102に装着されてHDD100の動作時には回転軸102を中心にして回転する、本発明の磁気記録媒体に相当する磁気ディスク10、磁気ディスク10の表面に近接して対向する浮上ヘッドスライダ104、アーム軸105、浮上ヘッドスライダ104を先端に固着してアーム軸105を中心に磁気ディスク10上を水平移動するキャリッジアーム106、およびキャリッジアーム106の水平移動を駆動するアクチュエータ107が収容されている。
【0045】
このHDD100では、磁気ディスク10へ情報の記録、および磁気ディスク10に記録された情報の再生が行われる。これらの情報の記録および再生にあたっては、まず、磁気回路で構成されたアクチュエータ107によってキャリッジアーム106が駆動され、浮上ヘッドスライダ104が、回転する磁気ディスク10上の所望のトラックに位置決めされる。浮上ヘッドスライダ104の先端には、図1には図示しない本実施形態の磁気ヘッドが設置されている。この磁気ヘッドは、磁気ディスク10の回転に伴って、磁気ディスク10の各トラックに並ぶ各微小領域に順次近接する。情報の記録時には、磁気ヘッドに電気的な記録信号が入力され、この磁気ヘッドは、入力された記録信号に応じて上記各微小領域に磁界を印加して、その記録信号に担持された情報をそれらの各微小領域の磁化の方向の形で記録する。また、情報の再生時には、その磁気ヘッドが、それらの各微小領域の磁化の方向の形で記録された情報を、それらの磁化それぞれから発生する磁界に応じて電気的な再生信号を生成することにより取り出す。ハウジング101の内部空間は、図示しないカバーによって閉鎖される。
【0046】
一般に、HDDには、磁気ヘッドが磁気ディスクの回転起動時に磁気ディスクから浮上し、磁気ディスクの回転停止時に磁気ディスク表面の所定の内周領域に接触するコンタクト・スタート・ストップ(CSS)方式と、磁気ディスクの外側に磁気ヘッドを一時的に保持しておくランプが備えられ、そのランプから、回転している磁気ディスク10上に磁気ヘッドをロードするロード・アンロード(L/ULまたはランプロード)方式との両方式がある。本実施形態のHDD100は、これらのいずれの方式のものであってもよい。CSS方式では、磁気ディスクの回転起動時および回転停止時に、磁気ディスク10上の内周領域であるいわゆるCSSゾーンで磁気ディスク10と磁気ヘッドとの接触・摺動が生じ、L/UL方式では、磁気ヘッドをランプに載せる際や降ろす際などに、外周領域であるいわゆるL/ULゾーンで磁気ディスク10と磁気ヘッドとの接触・摺動が生ずる。
【0047】
次に、本実施形態の磁気ディスク10について説明する。
【0048】
図3は、図2のハードディスク装置を構成する本実施形態の第1の磁気ディスクの断面構造の一例を示す図であり、図4は、図2のハードディスク装置を構成する本実施形態の第2の磁気ディスクの断面構造の一例を示す図である。
【0049】
図3に示す本実施形態の第1の磁気ディスク10_1は、上記CSS方式のHDD100に採用される磁気ディスクであり、図4に示す本実施形態の第2の磁気ディスク10_2は、上記L/UL方式のHDD100に採用される磁気ディスクである。
【0050】
第1の磁気ディスク10_1は、基板1と、基板1上に形成された下地層2と、下地層2上に形成された磁性層3と、磁性層3上のディスクの内周領域に形成された保護層4_1と、磁性層3の保護層4_1が形成されていない領域上および保護層4_1上に形成された潤滑層5とからなる。
【0051】
第2の磁気ディスク10_2は、第1の磁気ディスク10_1とほぼ同じ構造を有するが、ディスクの内周領域に形成される保護層4_1のかわりに、磁性層3上のディスクの外周領域に保護層4_2が形成され、磁性層3の保護層4_1が形成されていない領域上および保護層4_1上に潤滑層5が形成されてなる点において異なるものである。
【0052】
これらの本実施形態の第1、第2の磁気ディスクは、上記内周領域、外周領域のようなディスクの一部の領域にのみに保護層4_1,4_2が形成されている点に特徴がある。
【0053】
以下に、本実施形態の第1、第2の磁気ディスクを構成する各層について説明する。
【0054】
基板1は、非磁性のディスク、例えば、NiPメッキされたアルミニウムディスクからなるものである。
【0055】
下地層2は、上記基板1のNiPメッキ膜上に形成された、上記磁性層3の下地となる層であり、非磁性材料および反強磁性材料のうちの少なくとも一方を含む材料からなる。この下地層2は、例えば、厚み30nmのCr膜からなる。なお、このCr以外に、下地層2を構成する材料としては、CrMo合金、CrMoW合金などがあげられる。
【0056】
磁性層3については、後に、記録層3_1と改質層3_2とからなる多層膜であるものについて説明するが、本実施形態の第1、第2の磁気ディスクを構成する磁性層3は、その記録層3_1に相当する単層膜からなるものである。
【0057】
磁性層3、すなわち記録層3_1は、上記下地層2上に形成された、強磁性材料を含み強磁性を示す層である。記録情報は、この記録層3_1に、この記録層3_1の各微小領域の各磁化の方向として保持される。この記録層3_1は、例えば、厚み18nmのCoCr合金膜からなる。なお、このCoCr合金以外に、記録層3_1を構成する材料として、CoCrTa合金、CoCrPtTa合金、CoCrPtTaB合金などがあげられる。これらのCo合金は、強磁性を示す六方晶の合金であり、一軸結晶磁気異方性を有する。これらのCo合金は適度に高い保磁力(160kA/m〜400kA/m程度)を発現するため、このCo合金からなる記録層3_1中の磁化は良好に保持される。
【0058】
保護層4_1,4_2は、改質層3上に形成されて、磁気ヘッドとの接触・摺動から磁性層3を保護するものである。第1の磁気ディスク10_1を構成する保護層4_1は、ディスクの内周領域(CSSゾーン)に形成される。第2の磁気ディスク10_2を構成する保護層4_2は、ディスクの外周領域(L/ULゾーン)に形成される。本実施形態の磁気ディスク10では、ディスク上の領域のうちの、CSSゾーン以外の領域やL/ULゾーン以外の領域で記録層3_1に情報が記録される。以下では、このCSSゾーン以外の領域やL/ULゾーン以外の領域を記録ゾーンと称する。本実施形態の磁気ディスク10では、これらのCSSゾーンやL/ULゾーンには情報が記録されず、磁気スペーシング低減をシビアに考慮する必要が無いため、必要に応じて磁気ヘッドとの接触・摺動に耐え得る膜厚の保護膜を形成することができる。
【0059】
保護層4_1,4_2は、磁性層3を保護する層であり、例えば、厚み15nmのアモルファスカーボン系の膜からなる。アモルファスカーボン系の膜には、膜中に水素原子を含む水素化カーボン膜があり、この水素化カーボン膜は耐摩耗性に優れたものであって好ましい。
【0060】
また、保護層4_1,4_2を構成するアモルファスカーボン系の膜として、さらに、膜中に窒素原子を含む窒素化カーボン膜やフッ素原子を含むフッ素化カーボン膜があげられる。窒素化カーボン膜は耐摩耗性に優れ、フッ素化カーボン膜は耐摩耗性に優れるとともに、次に述べるフッ素系の潤滑剤からなる潤滑層の付着性が良いという利点がある。
【0061】
潤滑層5は、改質層3_2の記録ゾーンにある部分と保護層4_1あるいは保護層4_2の上に形成されて、磁気ヘッドとこれらの磁気ディスク10との摩擦係数を低減するものである。潤滑層5は、例えば、厚み1〜2nmのフッ素系の潤滑膜からなる。フッ素系の潤滑膜の構成材料としては、フルオロカーボン、PFPE等があげられる。この潤滑層5によって、磁気ディスク表面の絶縁性が確保され摩擦係数がさらに低減される。
【0062】
以上に述べた各層を備えた本実施形態の第1、第2の磁気ディスクは、記録ゾーンでは、記録層3_1上に潤滑層5しか存在しない。しかし、この記録ゾーンは、通常は磁気ヘッドと接触することはないため、保護層が必ずしも必要ではない。
【0063】
以上の各層よりなる本実施形態の第1、第2の磁気ディスクは、HDD100が通常の使用状態にある場合に磁気ヘッドと接触することのある、上記CSSゾーンや上記L/ULゾーンなどの領域には保護層4_1,4_2を備えており、これらの保護層4_1,4_2には従来と同等の膜厚を持たせることができる。このため、本実施形態の第1、第2の磁気ディスクでは、磁気ヘッドに対する接触・摺動耐久性が確保されている。
【0064】
また、本実施形態の第1、第2の磁気ディスクは、情報が記録される記録ゾーンには保護層が形成されていないため、保護層が形成されていない分だけ磁気スペーシングが低減されている。
【0065】
このように本実施形態の第1、第2の磁気ディスクは、磁気スペーシングの低減と接触・摺動耐久性とを両立したものとなっている。
【0066】
図5は、図2のハードディスク装置を構成する本実施形態の第3の磁気ディスクの断面構造の一例を示す図である。
【0067】
同図に示す本実施形態の第3の磁気ディスク10_3は、上記CSS方式のHDD100および上記L/UL方式のHDD100のいずれにも採用される磁気ディスクである。
【0068】
第3の磁気ディスク10_3は、基板1と、基板1上に形成された下地層2と、下地層2上に形成された記録層3_1および記録層3_1上に形成された改質層3_2によって構成された磁性層3と、磁性層3上に形成された潤滑層5とからなる。
【0069】
この第3の磁気ディスク10_3を構成する基板1、下地層2、および潤滑層5それぞれは、上記第1、第2の磁気ディスクを構成する基板1、下地層2、および潤滑層5それぞれと同じものである。また、この第3の磁気ディスク10_3の磁性層3を構成する記録層3_1は、上記第1、第2の磁気ディスクを構成する記録層3_1(磁性層3)と同じものである。
【0070】
この本実施形態の第3の磁気ディスク10_3は、磁性層3が所定の元素の導入により改質されてなる後述する改質層3_2を有する点に特徴がある。
【0071】
改質層3_2は、記録層3_1を構成する材料と同じ材料によって構成された磁性層の表層部に、後述するプラズマ処理などによって、所定の元素を導入することにより改質されてなる層である。導入される元素は、磁性層3に付与したい性質によって適宜選択できるが、例えば、窒素、酸素、およびフッ素よりなる元素群のうちの少なくともいずれかの元素であることが好ましい。
【0072】
改質層3_2は、上記記録層3_1を構成する材料に窒素や酸素が導入されたものである場合、記録層3_1よりも、硬度が高められ絶縁性が向上したものとなる。また、改質層3_2は、上記記録層3_1を構成する材料にフッ素が導入されたものである場合、記録層3_1よりも、硬度が高められ摩擦係数が低減されたものとなり、また、フッ素系の潤滑層5を良好に保持する。この改質層3_2は、例えば10nmの厚みを有する。
【0073】
以上に述べた各層を備えた第3の磁気ディスク10_3は、従来記録層を保護するために形成されている保護層にかえて、磁性層3の表層部をそのような保護層よりも薄く均一に改質した改質層3_2によって記録層3_1を保護しているため、磁気スペーシングの低減と接触・摺動耐久性を両立したものとなっている。
【0074】
図6は、図2のハードディスク装置を構成する本実施形態の第4の磁気ディスクの断面構造の一例を示す図であり、図7は、図2のハードディスク装置を構成する本実施形態の第5の磁気ディスクの断面構造の一例を示す図である。
【0075】
図6に示す本実施形態の第4の磁気ディスク10_4は、上記CSS方式のHDD100に採用される磁気ディスクであり、図7に示す本実施形態の第5の磁気ディスク10_5は、上記L/UL方式のHDD100に採用される磁気ディスクである。
【0076】
この第4の磁気ディスク10_4は、磁性層3が上記第3の磁気ディスク10_3と同様に記録層3_1と改質層3_2とからなる点を除けば、第1の磁気ディスク10_1と同じ構造を有するものであり、第5の磁気ディスク10_5は、磁性層3が上記第3の磁気ディスク10_3と同様に記録層3_1と改質層3_2とからなる点を除けば、第2の磁気ディスク10_2と同じ構造を有するものである。
【0077】
これらの本実施形態の第4、第5の磁気ディスクは、上記内周領域、外周領域のようなディスクの一部の領域にのみに保護層4_1,4_2が形成されている点と、磁性層3が所定の元素の導入により改質されてなる改質層3_2を有する点に特徴がある。
【0078】
これらの第4、第5の磁気ディスクを構成する基板1、下地層2、保護層4_1,4_2および潤滑層5それぞれは、上記第1、第2の磁気ディスクを構成する基板1、下地層2、保護層4_1,4_2、および潤滑層5それぞれと同じものである。また、これらの第4、第5の磁気ディスクを構成する磁性層3は、上記第3の磁気ディスクを構成する磁性層3と同じものである。但し、これらの第4、第5の磁気ディスクを構成する磁性層3は、改質層3_2が例えば2nmの厚みを有する薄いものであってよい。
【0079】
これらの本実施形態の第4、第5の磁気ディスクは、上記本実施形態の第1,第2の磁気ディスクと同様に、保護層4_1,4_2を備えており、また、情報が記録される記録ゾーンには保護層が形成されておらず、記録層3_1は、保護層の厚みよりも薄い改質層3_2により保護されている。このため、本実施形態の第4、第5の磁気ディスクは、磁気スペーシングの低減と接触・摺動耐久性とを両立したものとなっている。
【0080】
なお、一般に、保護層は、厚みが薄い場合には、下地の硬度に影響を受けやすくなり、下地となる層の硬度が低いと、保護層自体の硬度は高くとも、その下地上の保護層の硬度も低くなる。本実施形態の第4、第5の磁気ディスクは、保護層4_1,4_2が、改質されて硬くなった改質層3_2上に形成されているため、記録層3_1上に直接形成される場合よりも硬度が向上し、耐摩耗性が向上している。なお、この改質による耐摩耗性の改善効果は日本トライボロジー学会トライボロジー会議予稿集1999−11などに報告がある。
【0081】
また、本実施形態の第4、第5の磁気ディスクは、上記第1、第2の磁気ディスクとは異なり、記録層3_1上に改質層3_2が存在するため、記録層3は、記録ゾーンにおいてもこの改質層3_2によってより安全に保護されている。改質層3_2の役割の一つに記録層の腐蝕防止があり、改質層3_2に、記録ゾーンでにおける記録層3_1の腐食防止の役割を持たせるには、改質層3_2の厚みは2〜3nmあればよい。このように改質層3_2は、それほど厚く形成される必要はなく、また、記録層3_1部分の厚みを不必要に低減させないように、厚みが磁性層3の膜厚の10%以下であることが好ましい。
【0082】
以上に述べた第1〜第5の磁気ディスクを構成する各層は、以上に例示した厚さを有し、例示した材料からなるものであることが好ましいが、各層の機能を損なわなければ、必ずしもその厚さや材料に限定されるものではなく、また多層構造を持つものであってもよい。また、本発明の磁気ディスクは、これらの各層どうしのなかだちをする中間層や各層どうしの密着性を向上させる密着層を備えたものであってもよい。
【0083】
次に、本実施形態の磁気ディスク10の製造方法について説明する。なお、比較のために従来の磁気ディスク20の製造方法についても説明する。
【0084】
図8は、従来の磁気ディスクの製造工程を示す図である。
【0085】
図8に示すように、従来の磁気ディスクの製造では、まず、NiPメッキを施したAlディスクからなる基板11を用意する。
【0086】
次に、この基板11のNiPメッキ膜上に、テクスチャと呼ばれる微小凹凸tを、例えば、砥石研磨テープによる基板11の研磨と研磨後の超純粋による洗浄を行うことによって形成する。
【0087】
次に、テクスチャが形成された基板11上に、例えば、マグネトロンスパッタ法によって、圧力0.7PaのArガス雰囲気、基板温度150℃等、常用の成膜条件下で、厚み30nmのCr膜からなる下地層12を形成し、形成した下地層12上に厚み18nmのCoCr合金膜からなる磁性層13を形成し、形成した磁性層13上に厚み15nmの水素化アモルファスカーボン膜からなる保護層14を形成する。
【0088】
最後に、形成された保護層14上に、フルオロカーボン等をディップコートすることにより、潤滑層15を形成して、従来の磁気ディスク20の製造が完了する。
【0089】
図9は、本実施形態の磁気ディスクの製造工程を示す図である。
【0090】
ここでは、先に例示した厚みを有し、例示した材料からなる各層によって構成された本実施形態の第4の磁気ディスク10_4と第5の磁気ディスク10_5を例にあげて、本実施形態の磁気ディスクの製造方法について説明する。
【0091】
なお、本実施形態の第1の磁気ディスクは、上記第4の磁気ディスク10_4から改質層を除いたものに相当するため、後述する第4の磁気ディスク10_4の製造工程から改質層を形成する工程を除いた製造工程によって製造される。
【0092】
また、本実施形態の第2の磁気ディスクは、上記第5の磁気ディスク10_5から改質層を除いたものに相当するため、後述する第5の磁気ディスク10_5の製造工程から改質層を形成する工程を除いた製造工程によって製造される。
【0093】
また、本実施形態の第3の磁気ディスクは、例えば、上記第4の磁気ディスク10_4から、保護層4_1を除いたものに相当するため、第4の磁気ディスク10_4の製造工程から保護層を形成する工程工程を除いた製造工程によって製造される。但し、改質層などの各層の厚みは、適宜調整される必要がある。
【0094】
さて、図9には図示しないが、本実施形態の第4、第5の磁気ディスクの製造工程においても、まず、従来の磁気ディスク20の製造工程と同様に、NiPメッキを施したAlディスクからなる基板1を用意し、この基板1のNiPメッキ膜上にテクスチャを形成する。
【0095】
以下の工程は、図9に示される。なお、図9には、CSS方式用の第4の磁気ディスクの製造工程が示されている。
【0096】
テクスチャが形成された基板1上に、例えば、従来の製造工程における下地層12および磁性層13の形成と同様にして、厚み30nmのCr膜からなる下地層2を形成し、形成した下地層2上に厚み20nmのCoCr合金膜からなる磁性層3’を形成する。
【0097】
次に、磁性層3’に所定の元素を導入してその磁性層3’の表層部を改質して、改質層3_2を形成する。この改質層3_2の形成方法としては例えば、窒素プラズマによるイオンビーム照射があげられる。この窒素プラズマによるイオンビーム照射によって、CoCr合金の窒化物からなる改質層3_2が形成される。この改質層3_2は、窒素プラズマだけでなく、酸素プラズマやCF4プラズマによるイオンビーム照射によって形成してもよく、また、これらの複数種類のプラズマを用いて形成してもよい。酸素プラズマによるイオンビーム照射によって、CoCr合金の酸化物からなる改質層3_2が形成され、CF4プラズマによるイオンビーム照射によって、CoCr合金のフッ化物からなる改質層3_2が形成される。このように改質層3_2が形成された磁性層3のうちの改質されずに残った層部分が記録層3_1である。
【0098】
磁性層3’の改質は、基本的にプラズマ処理によって行うことが好ましい。しかし、プラズマ処理の方法は、プラズマのイオンビーム照射に限られるものではない。磁性層3’の表層部の改質を、磁性層3’を高周波のイオンプラズマにさらすことによって行ってもよく、また、磁性層3’を形成する上記スパッタの工程において、最後の数秒にスパッタガス中に上記窒素、酸素、CF4ガス等を導入して反応性をスパッタを行うことにより行ってもよい。なお、プラズマ処理の条件は、処理法や改質層3_2に導入する元素の種別、改質層3_2の厚みに応じて適宜変えることができる。
【0099】
次に、改質層3_2上に、例えば、水素化アモルファスカーボンからなる保護層を形成する。図9に示すように、CSS方式用の磁気ディスク10_4の製造では、保護層4_1を、ディスクのインナ側のCSSゾーンに相当する内周領域に形成する。また、図示しないが、L/UL方式用の磁気ディスク10_5の製造では、保護層4_2を、ディスクのアウタ側のL/ULゾーンに相当する外周領域に形成する。
【0100】
これらの保護層4_1,4_2は、例えば、CSSゾーン以外の領域またはL/ULゾーン以外の領域を遮蔽板等で覆った状態で、上述したマグネトロンスパッタリング法などにより保護層の構成材料を積層して形成することができる。あるいは、これらの保護層4_1,4_2は、CSSゾーン、L/ULゾーンに、ビーム径を絞ったイオンビームデポジション等によって形成することができる。
【0101】
保護層4_1,4_2は、プラズマCVD法によっても形成できる。水素化アモルファスカーボンからなる保護層4_1,4_2を形成する場合のプラズマCVDの原料ガスには、炭化水素系ガス、あるいは炭化水素系ガスと所定の添加ガスとの混合ガス等を用いる。この混合ガス中の添加ガスとしては、水素ガス、アルゴンガス、水素とアルゴンの混合ガスなどがあげられる。
【0102】
プラズマCVD法は、気体のモノマ分子をプラズマ化して解離し気相中または基板上で再結合等を起こして堆積させるものであるため、スパッタリング法に比較して、厚みが10nm以下と薄くとも被覆性がよく綴密で硬い膜を形成することができる。保護層は、磁気ヘッドと接触する部分であるため、表面が平滑であって硬く、長期間安定な摩擦特性を保つ必要があるため、厚み10nm以下の超薄膜からなる保護層4_1,4_2を形成する場合には、保護層4_1,4_2の形成をプラズマCVD法によって行うことが好ましい。
【0103】
なお、このようにプラズマCVD法によって形成された水素化カーボン膜に含まれるC−H結合含有量は、15×1021個/cm3以下であることが好ましい。この場合には、特開2000−105916号公報に開示されるように、保護層は、十分な摺動耐久性を持つことが判明している。例えば、基板上にC−H結合含有量が15×1021個/cm3である膜厚8nmの水素化カーボン膜からなる保護層を形成し、この保護層を回転させ、周速0.3m/秒で回転する位置において、直径2mmのAl23−TiCからなるピンを0.1Nの力で押圧するという試験を行った場合に、この保護膜が破断するまでの回転数は、磁気ディスクの摺動耐久性の基準となる1000回を超えるものであった。また、保護層のC−H結合含有量を15×1021個/cm3以下にした場合には、その破断するまでの回転数はさらに上昇して、さらなる摺動耐久性の上昇を示した。
【0104】
また、保護層4_1,4_2は、水素化カーボン膜以外に窒素化カーボン膜やフッ素化カーボン膜などからなるものであってもよい。窒素化カーボン膜は、成膜中に、スパッタリング法ではスパッタガスにN2ガスを混入させ、またプラズマCVD法ではモノマーガスにN2ガスを混入させることにより形成できる。また、フッ素化カーボン膜は、同じくスパッタガスやモノマガスにCF4ガスを混入させて成膜することができる。
【0105】
最後に、形成された保護層上と保護層が形成されていない改質層3_2上とに、フルオロカーボンやPFPE等のフッ素系の潤滑膜潤滑剤をディップコートすることにより、厚み1〜2nmの潤滑層5を形成する。
【0106】
以上で、本実施形態の磁気ディスク製造方法による磁気ディスク10の製造が完了する。製造された本実施形態の磁気ディスク10は、磁気スペーシングの低減と接触・摺動耐久性を両立したものとなっている。
【0107】
以下に、本発明の態様をまとめて示す。
【0108】
(付記1) ディスク状の基板と、
前記基板上に形成された、強磁性を示す材料からなる磁性層と、
前記磁性層上の、ディスクの外周領域と内周領域との間に挟まれた中間領域を除く、該外周領域と該内周領域とのうちの少なくとも一方の領域に形成されて、該磁性層を保護する保護層とを備えたことを特徴とする磁気記録媒体。
【0109】
(付記2) ディスク状の基板と、
前記基板上に形成された、強磁性を示す材料からなる、表層部が所定の元素の導入により改質されてなる磁性層と、
前記磁性層の改質されてなる表層部上に形成された、潤滑剤からなる潤滑層ととを備えたことを特徴とする磁気記録媒体。
【0110】
(付記3) ディスク状の基板と、
前記基板上に形成された、強磁性を示す材料からなる、表層部が所定の元素の導入により改質されてなる磁性層と、
前記磁性層の改質されてなる表層部上であって、かつディスクの外周領域と内周領域との間に挟まれた中間領域を除く、該外周領域と該内周領域とのうちの少なくとも一方の領域に形成された、該磁性層を保護する保護層とを備えたことを特徴とする磁気記録媒体。
【0111】
(付記4) ディスク状の基板上に、強磁性を示す材料からなる磁性層を形成する磁性層形成工程と、
前記磁性層形成工程で形成された磁性層上に所定の元素の導入により該磁性層の表層部を改質する改質工程と、
前記改質工程によって改質された磁性層の表層部上であって、かつディスクの外周領域と内周領域との間に挟まれた中間領域を除く、該外周領域と該内周領域とのうちの少なくとも一方の領域に、該磁性層を保護する保護層を形成する保護層形成工程とを有することを特徴とする磁気記録媒体製造方法。
【0112】
(付記5) 磁化の方向により情報が記録された磁気記録媒体と、該磁気記録媒体に近接して配置されて該磁気記録媒体各点の磁化の方向を検出する磁気ヘッドを備え、該磁気ヘッドにより検出された該磁気記録媒体各点の磁化の方向に応じた情報を再生する情報再生装置において、
前記磁気記録媒体が、
ディスク状の基板と、
前記基板上に形成された、強磁性材料を含む、表層部が所定の元素の導入により改質されてなる磁性層と、
前記磁性層の改質されてなる表層部上であって、かつディスクの外周領域と内周領域との間に挟まれた中間領域を除く、該外周領域と該内周領域とのうちの少なくとも一方の領域に形成された、該磁性層を保護する保護層とを備えたことを特徴とする情報再生装置。
【0113】
(付記6) 前記磁性層が、窒素、酸素、およびフッ素よりなる元素群のうちの少なくともいずれかの元素の導入により表層部が改質されてなるものであることを特徴とする付記2又は3記載の磁気記録媒体。
【0114】
(付記7) 前記保護層が、アモルファスカーボン系の材料からなることを特徴とする付記1又は3記載の磁気記録媒体。
【0115】
(付記8) 前記保護層が、水素、窒素、およびフッ素よりなる元素群のうちの少なくともいずれかの元素が導入されたカーボン膜からなることを特徴とする付記1又は3記載の磁気記録媒体。
【0116】
(付記9) 前記保護層が、C−H結合含有量が15×1021/cm3以下となるように水素が導入されたカーボン膜からなることを特徴とする付記1又は3記載の磁気記録媒体。
【0117】
(付記10) 前記磁性層および前記保護層上に形成された、フッ素系潤滑剤からなる潤滑層を備えたものであることを特徴とする付記1又は3記載の磁気記録媒体。
【0118】
(付記11) ディスク状の基板上に、強磁性材料を含む磁性層を形成する磁性層形成工程と、
前記磁性層形成工程で形成された磁性層上の、ディスクの外周領域と内周領域との間に挟まれた中間領域を除く、該外周領域と該内周領域とのうちの少なくとも一方の領域に、該磁性層を保護する保護層を形成する保護層形成工程とを有することを特徴とする磁気記録媒体製造方法。
【0119】
(付記12) ディスク状の基板上に、強磁性を示す材料からなる磁性層を形成する磁性層形成工程と、
前記磁性層形成工程で形成された磁性層上に所定の元素の導入により該磁性層の表層部を改質する改質工程と、
前記改質工程によって改質された磁性層の表層部上に潤滑剤からなる潤滑層を形成する潤滑層形成工程とを有することを特徴とする磁気記録媒体製造方法。
【0120】
(付記13) 前記保護層形成工程が、前記保護層を、プラズマCVD法により、炭化水素系ガスあるいは炭化水素系ガスと所定の添加ガスとからなる混合ガスをプラズマ化して形成する工程であることを特徴とする付記4又は11記載の磁気記録媒体製造方法。
【0121】
(付記14) 前記改質工程が、前記磁性層形成工程で形成された磁性層の表層部に、窒素プラズマ処理、酸素プラズマ処理、およびCF4プラズマ処理のうちの少なくともいずれかの処理を施すことにより、該表層部を改質するものであることを特徴とする付記4又は12記載の磁気記録媒体製造方法。
【0122】
(付記15) 複数の各微小領域に磁化を担持する磁気記録媒体の該各微小領域に磁界を印加して該各微小領域の磁化の方向を反転させることにより該磁気記録媒体に情報を記録する情報記録装置において、
前記磁気記録媒体が、
ディスク状の基板と、
前記基板上に形成された、強磁性材料を含む、表層部が所定の元素の導入により改質されてなる磁性層と、
前記磁性層の改質されてなる表層部上であって、かつディスクの外周領域と内周領域との間に挟まれた中間領域を除く、該外周領域と該内周領域とのうちの少なくとも一方の領域に形成された、該磁性層を保護する保護層とを備えたことを特徴とする情報記録装置。
【0123】
(付記16) 磁化の方向により情報が記録された磁気記録媒体と、該磁気記録媒体に近接して配置されて該磁気記録媒体各点の磁化の方向を検出する磁気ヘッドを備え、該磁気ヘッドにより検出された該磁気記録媒体各点の磁化の方向に応じた情報を再生する情報再生装置において、
前記磁気記録媒体が、
ディスク状の基板と、
前記基板上に形成された、強磁性を示す材料からなる磁性層と、
前記磁性層上の、ディスクの外周領域と内周領域との間に挟まれた中間領域を除く、該外周領域と該内周領域とのうちの少なくとも一方の領域に形成されて、該磁性層を保護する保護層とを備えたことを特徴とする情報再生装置。
【0124】
(付記17) 磁化の方向により情報が記録された磁気記録媒体と、該磁気記録媒体に近接して配置されて該磁気記録媒体各点の磁化の方向を検出する磁気ヘッドを備え、該磁気ヘッドにより検出された該磁気記録媒体各点の磁化の方向に応じた情報を再生する情報再生装置において、
前記磁気記録媒体が、
ディスク状の基板と、
前記基板上に形成された、強磁性を示す材料からなる、表層部が所定の元素の導入により改質されてなる磁性層と、
前記磁性層の改質されてなる表層部上に形成された、潤滑剤からなる潤滑層ととを備えたことを特徴とする情報再生装置。
【0125】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、磁気スペーシング低減と接触・摺動耐久性の確保とを両立した磁気記録媒体、磁気記録媒体製造方法、および情報再生装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】HDD中の磁気記録媒体と磁気ヘッドとの位置関係を示す図である。
【図2】本実施形態のハードディスク装置の概略構成図である。
【図3】図2のハードディスク装置を構成する本実施形態の第1の磁気ディスクの断面構造の一例を示す図である。
【図4】図2のハードディスク装置を構成する本実施形態の第2の磁気ディスクの断面構造の一例を示す図である。
【図5】図2のハードディスク装置を構成する本実施形態の第3の磁気ディスクの断面構造の一例を示す図である。
【図6】図2のハードディスク装置を構成する本実施形態の第4の磁気ディスクの断面構造の一例を示す図である。
【図7】図2のハードディスク装置を構成する本実施形態の第5の磁気ディスクの断面構造の一例を示す図である。
【図8】従来の磁気ディスクの製造工程を示す図である。
【図9】本実施形態の磁気ディスクの製造工程を示す図である。
【符号の説明】
1,11 基板
2,12 下地層
3,3’,13 磁性層
3_1 記録層
3_2 改質層
4_1,4_2,14 保護層
5,15 潤滑層
10,20 磁気ディスク
10_1 第1の磁気ディスク
10_2 第2の磁気ディスク
10_3 第3の磁気ディスク
10_4 第4の磁気ディスク
10_5 第5の磁気ディスク
30 ヘッドスライダ
31 磁気ヘッド
100 HDD
101 ハウジング
102 回転軸
104 浮上ヘッドスライダ
105 アーム軸
106 キャリッジアーム
107 アクチュエータ

Claims (5)

  1. ディスク状の基板と、
    前記基板上に形成された、強磁性を示す材料からなる、表層部がフッ素の導入により改質されてなる磁性層と、
    前記磁性層の改質されてなる表層部上であって、かつディスクの外周領域と内周領域との間に挟まれた中間領域を除く、該外周領域と該内周領域とのうちの少なくとも一方の領域に形成された、該磁性層を保護する保護層とを備えたことを特徴とする磁気記録媒体。
  2. 前記保護層はフッ素が導入されたカーボン膜からなることを特徴とする請求項1記載の磁気記録媒体。
  3. 前記磁性層および前記保護層上に形成された、フッ素系潤滑剤からなる潤滑層を備えることを特徴とする請求項1記載の磁気記録媒体。
  4. ディスク状の基板上に、強磁性を示す材料からなる磁性層を形成する磁性層形成工程と、
    前記磁性層形成工程で形成された磁性層上にフッ素の導入により該磁性層の表層部を改質する改質工程と、
    前記改質工程によって改質された磁性層の表層部上であって、かつディスクの外周領域と内周領域との間に挟まれた中間領域を除く、該外周領域と該内周領域とのうちの少なくとも一方の領域に、該磁性層を保護する保護層を形成する保護層形成工程とを有することを特徴とする磁気記録媒体製造方法。
  5. 磁化の方向により情報が記録された磁気記録媒体と、該磁気記録媒体に近接して配置されて該磁気記録媒体各点の磁化の方向を検出する磁気ヘッドを備え、該磁気ヘッドにより検出された該磁気記録媒体各点の磁化の方向に応じた情報を再生する情報再生装置において、
    前記磁気記録媒体が、
    ディスク状の基板と、
    前記基板上に形成された、強磁性材料を含む、表層部がフッ素の導入により改質されてなる磁性層と、
    前記磁性層の改質されてなる表層部上であって、かつディスクの外周領域と内周領域との間に挟まれた中間領域を除く、該外周領域と該内周領域とのうちの少なくとも一方の領域に形成された、該磁性層を保護する保護層とを備えたことを特徴とする情報再生装置。
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