JPH09288818A - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

Info

Publication number
JPH09288818A
JPH09288818A JP9995296A JP9995296A JPH09288818A JP H09288818 A JPH09288818 A JP H09288818A JP 9995296 A JP9995296 A JP 9995296A JP 9995296 A JP9995296 A JP 9995296A JP H09288818 A JPH09288818 A JP H09288818A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
recording medium
magnetic
magnetic recording
thickness
medium according
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9995296A
Other languages
English (en)
Inventor
Koji Ichikawa
耕司 市川
Takashi Sugiyama
隆 杉山
Masahiro Tobiyo
飛世  正博
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Proterial Ltd
Original Assignee
Hitachi Metals Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Metals Ltd filed Critical Hitachi Metals Ltd
Priority to JP9995296A priority Critical patent/JPH09288818A/ja
Publication of JPH09288818A publication Critical patent/JPH09288818A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 近接した磁気ヘッドの低浮上を保証し、機械
的耐久性に優れた高保磁力な磁気記録媒体を提供するこ
と。 【解決手段】 非磁性基板上にCrまたはCr合金からなる
下地膜、CoCrPtを主成分とする磁性膜、含有量に濃度勾
配をもった窒素を含む保護膜が順次積層されたことを特
徴とする磁気記録媒体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は非磁性基板上に磁性
膜等を形成した磁気記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】コンピューター用磁気ディスク装置は、
近年その大容量化、小型化にともない、磁気記録媒体の
記録密度の向上が求められている。これに対して磁気ヘ
ッドの再生部に磁気抵抗効果を利用した磁気抵抗効果型
(MR)ヘッドが開発された。このヘッドは従来用いら
れている誘導型ヘッドよりも再生感度に優れているの
で、磁性媒体の記録密度が高くなるにしたがって信号磁
界が小さくなってもそれを検出することができる。しか
し信号の記録とその検出をより確実にするためヘッド浮
上高さ、すなわちヘッドと磁性媒体のスペーシングをよ
り小さくすることが必要とされている。さらに同じ目的
で磁気媒体表面保護膜をより薄くする事が行われてい
る。薄くても同等の機械的摩耗耐久性を維持するために
水素化カーボン等が広く研究され、実用化されている
(特開昭60-157725)。また高記録密度用磁性媒体として
はより高い保磁力を実現することが必要であり、CoCrPt
Taがこの目的に有効であることが知られている(公開特
許公報,平1-256017)。更に磁気記録装置を小型化するた
めに95mmアルミニウム基板を用いた磁気ディスク装置
ではより薄いディスク基板が使用される傾向が強まって
きている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】記録密度を高めるため
にはMRヘッドの使用が不可欠であり、またそのために
最適に設計された磁気記録媒体が必要となる。MRヘッ
ドの検出感度をより高めるためにはヘッドと磁気記録媒
体の磁性層との距離を近づけなければならない。これを
実現するためには磁気媒体表面保護膜の厚さをできる限
り薄くすることが必要である。しかしこの場合ヘッドと
磁気記録媒体の間に機械的耐久性の問題が発生する。こ
の機械的耐久性を損なわずに磁気媒体表面保護膜を薄く
する事が重要である。さらにMRヘッドには静電気によ
る検出素子の破壊が発生する事があり、磁気媒体表面保
護膜は導電性を有する事が望ましい。従来使用されてき
た水素化カーボン保護膜は本質的に非導電性であり望ま
しくない。窒素ガスを添加したカーボンは導電性である
が隣接する磁気媒体層に拡散して保磁力等の基本的な磁
気媒体の性能を低下させるため、改良が望まれている。
さらに基板表面の平均中心線粗さRaをできるだけ小さく
して低い浮上高さのヘッドが安定に高密度な信号を記録
再生出来る事が必要である。また、このような高密度磁
気記録媒体は記録減磁作用に抗する高い保磁力をもつ事
がことが必要である。従来改良が重ねられてきたCoC
rTa磁性合金では、達成可能な最高保磁力が限界に近
づきつつある。本発明の目的は磁気記録媒体の機械的お
よび静電気的耐久性を劣化させることなくヘッドと磁気
記録媒体のスペーシングを低減し、さらに高い保磁力を
実現してMRヘッドに適した磁気記録媒体を提供するこ
とにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の磁気記録媒体は、平滑な非磁性基板上に
適当な膜厚のCr下地層を設けたうえ、CoCrPtTa合金磁
気媒体層をスパッタリング法にて作製する。この合金中
Crの濃度は7乃至18%とする事が望ましい。7%よ
り少なくては再生信号に雑音が多く含まれてS/N比が
悪く、また18%より多くては飽和磁化が低すぎて磁性
媒体層を厚くする必要がありオーバーライト特性を損な
うからである。残留磁束密度と厚さの績Br×tは60
乃至150Gauss×μm、保磁力は1900乃至3300O
eとする事が望ましい。Br×tを60乃至150Ga
uss×μmに制御する事によって十分な信号再生出力
を維持し、また必要な高保磁力を実現する事が可能にな
る。,保磁力が1900Oe以下では高密度記録において記
録減磁作用が強く分解能の低下や再生信号波形の半値幅
PW50の劣化を招き、保磁力が3300Oe以上では高す
ぎてオーバーライト特性が損なわれる。非磁性基板の平
滑度は中心線平均粗さRaで半径23mm以下の領域が25
オングストローム以下、半径25mm以上の領域が18オン
グストローム以下である事がましい。CSS(コンタク
トスタートストップ)動作において特に低い摩擦を必要
とされる磁気記録媒体内周部を粗くし、高い信号品質と
低いヘッド浮上高さを必要とする中外周部を滑らかにす
る事が必要なためである。さらに磁気媒体層の上には含
有される窒素濃度が膜の厚み方向に対して勾配を持つよ
うな窒素添加カーボン保護膜を形成する。濃度勾配は磁
性媒体側が低能度で反対の磁気記録媒体表面側が高濃度
である事が望ましい。
【0005】
【発明の実施の形態】磁気媒体層の表面に設ける保護膜
は炭素質であることが好ましい。ヘッドとの摩耗に耐え
る機械的強度を維持するために最低10nmの厚みを必要
とする。保護膜の厚みが20nmを超えるとヘッドと磁気
記録媒体との間隔が大きくなりすぎるため十分な記録再
生分解能がえられなくなる。また再生出力の低下が著し
く好ましくない。水素化カーボン保護膜は10乃至20
nmの範囲でも良好な機械強度を持つが電気的に絶縁体で
あるため発生する静電気がMRヘッドを破壊してしまう
恐れがある。窒素を添加したカーボン保護膜は水素化カ
ーボン保護膜と同等の機械強度をもちながら導電性がよ
いため、静電気に敏感なMRヘッドと組み合わせて使用
する目的にかなっている。しかしながら窒素ガスが磁気
媒体中に拡散して保磁力や磁化曲線上の角型比を低下さ
せたりすることがあるので、磁性媒体層との間にこの拡
散を防ぐバリヤー層を設けることが好ましい。ヘッドと
の潤滑性を良好に保つことをも併せて考えるとこのバリ
ヤー層には窒素を含まない純度の高いカーボンを用いる
ことが適切である。従って保護膜全体として窒素の含有
率が磁性媒体層側で低く磁気記録媒体表面側で濃いよう
な厚み方向に対する濃度勾配を持つような状態が望まし
い。磁性媒体層に従来広く使われてきたCoCrTa合金は達
成可能な保磁力の上限に近づきつつある。通常保磁力を
増すためにはスハ゜ッタ装置内でディスク基板加熱を行う事、
磁性媒体層スハ゜ッタ時基板に負電圧のバイアスを印加する
事、Cr下地層を厚くする事、スハ゜ッタ装置内の真空度を
高めて不純物の悪い影響を取り除く事、等の手法を組み
合わせて行われている。これらの手法の多くは基板に与
える熱的効果が強く、スハ゜ッタ装置内の基板温度は容易に
200℃をこえ時には300℃以上にも達する。このよ
うな場合には基板は内部応力の開放やAl基板と表面N
iPメッキ層の熱膨張係数差などのため変形や反りを発
生し磁気記録媒体の品質を著しく落とす。さらにNiP
メッキ層が結晶化して変形を起こすと同時に磁性を帯び
磁気記録媒体としての性能をほとんど破壊してしまう。
熱に強いガラス質の基板等も広く研究され一部で実用化
されているが、材料が高価であったり従来の製造方法を
大幅に変更しなければならなかったりするためにあまり
一般的ではない。本発明によればCoCrPtTa合金を磁性媒
体材料に使う事で基板に与える熱的効果を最小限におさ
え、かつ従来の製造方法を大幅に変える事無く大きな保
磁力を容易に得る事が可能となる。CoCrPtTa合金は高価
なPtを含有するため大きな残留磁束密度と厚さの績Br
×tを必要とする磁気記録媒体の設計には向いていな
い。そのような磁気記録媒体は従来のインダクティブ型
薄膜ヘッドと組み合わせて用いられることが多い。小さ
なBr×tの磁気記録媒体にたいしても十分な再生感度
を発揮するMRヘッドと組み合わせるような磁気記録装
置の設計においてCoCrPtTa合金は実用的に利用すること
が可能になる。一方Br×tが60Gauss×μm以下
では再生出力が不足するために磁気記録媒体として使用
することができない。さらにBr×tが60Gauss
×μm以下ではひとつひとつの磁性粒子が小さすぎてじ
ゅうぶんな保磁力を得ることが困難になる。また従来の
CoCrTa合金で容易に達成できる保磁力1900Oe以下の磁気
記録媒体にCoCrPtTa合金を用いる必要はない。保磁力が
3300Oe以上ではヘッドが十分に書き込むことができずオ
ーバーライト特性をそこなう。磁気ドライブ装置全体を
小型化するためには厚み0.8mmの基板を使うことが必
要である。1.27mm厚の基板では装置を駆動する負荷
が大きくなり出力の大きいモーターを使わなければなら
ない。このため磁気記録装置全体が大きくなってしま
う。0.64mm厚の基板は薄すぎるために様々な衝撃に
耐えられる機械的強度が得られない。アルミニウム基板
の上にメッキするNiPの厚みも基板表面の機械的強度
を得るため7μm以上必要である。これは最大15μm
あれば十分で、それ以上は必要ない。基板表面のRaは
ヘッドと磁気記録媒体表面がこすれ合う半径23mm以下
の領域では摩擦を軽減するためにRaをやや大きくする
必要がある。使用するMRヘッドの所定浮上高さによっ
てこのRa値の上限が決まるのであるが通常25オング
ストロームあれば十分である。半径25mm以上では通常
ヘッドと磁気記録媒体は擦れ合うことはない。むしろヘ
ッドと磁気記録媒体の衝突や接触が無いようにRaはで
きる限り小さい方が良い。またこの領域には情報が高密
度に記録されるので、Raが大きいと基板表面の凹凸の
ために小さな記録ビットが乱されてエラーを引き起こす
原因になってしまう。磁性媒体層の特性を制御するため
には下地のCr膜が重要である。Cr膜が薄すぎては高
い保磁力が得られないので2nm以上必要である。Cr膜
が厚すぎるとスハ゜ッタのエネルギ−によって基板温度があ
がり、基板に変形や反りをもたらす。また結晶配向が変
わり磁性媒体層が膜面内に良好な特性を発揮できなくな
る事があり、最大65nmとすることが望ましい。
【0006】
【実施例】本発明を以下の実施例によって説明する。実
施例と比較例の結果を表1に示す。
【0007】(実施例1)厚さ0.8mmの円板状アルミ
ニウム基板をRa1nm程度に鏡面研磨してテクスチャ
ー処理によって粗面化加工を行った。内周部半径23mm
以内でのRaは24オングストローム、半径30mmでの
Raは18オングストロームとした。この基板を洗浄
し、真空度1×10−6Torr以下に排気したスハ゜ッタ装置
に取り付けた。基板を280℃に加熱してCrを約50
nmスパッタした。スパッタ電力は0.8kw、時間は1
2秒間とした。Crスパッタ時基板バイアスは印加せず
アース電位に保った。CrスパッタのArガス圧は5mT
orrである。続いてCoCrPtTa合金200オング
ストロームをスパッタした。使用した合金組成はCr1
0原子%、Pt8原子%、Ta2原子%である。CoC
rPtTaのスパッタ条件は電力1kw、時間5.2
秒、基板バイアス−300V、Arガス圧5mTorr
である。続いて同一スパッタ装置内でカーボン膜を作製
した。第一層の純カーボンは厚み約40オングストロー
ムで、電力2kw、時間4秒、基板バイアス0V、Ar
ガス圧4.5mTorrである。さらにArと窒素を混
合したガスを導入しカーボン膜の製作を続けた。スパッ
タ条件は電力2.5kw、時間5.5秒、基板バイアス0
V、Arガス圧5mTorrである。カーボン膜全体の
厚みは約11nmである。できあがった磁気記録媒体の残留
磁束密度と厚さの績Br×tは141Gauss×μ
m、保磁力は2760Oeであった。スパッタ後パーフ
ロロアルキルポリエーテルを30オングストローム塗布
しヘッド浮上特性を調べたところ0.031μmの浮上
量でもヘッドが磁気記録媒体に衝突することはなかっ
た。この実施例による磁気記録媒体の断面の構成を図1
に示した。またこの磁気記録媒体をオージェ電子分光分
析装置にて、媒体表面から内部へと真空中でエッチング
しながら分析した。この時の深さ方向の元素分布を図2
に示した。磁気記録ドライブ装置に組み込んでのCSS
(回転・停止を繰り返す機械的摩耗耐久試験)では30
k回以上の繰り返し試験に合格した。
【0008】(実施例2,3,4)窒素濃度勾配をもつ
カーボン膜全体の厚みを変えたことを除いては実施例1
と全く同様に磁気記録媒体を製作した。カーボン膜全体
の厚みを変えるために純Arガスと窒素を含有する混合
ガス中のカーボンスパッタ時間をそれぞれ調節し、スパ
ッタ電力2.5kwを一定とした。できあがったカーボ
ン膜全体の厚みは14オングストロームから20オングスト
ロームの範囲である。いずれのディスクにおいても実施
例1と同等の磁気記録特性とCSS摩耗性を得られた。
【0009】(比較例1)カーボン膜内部の厚み方向窒
素濃度勾配がなく、均一な窒素濃度の保護膜を付与した
ことを除いては実施例3と全く同様に磁気記録媒体を製
作した。純カーボン膜をスパッタせずにカーボン膜全体
の厚みを17nmに揃えるため、Arと窒素を混合したガス
を使っての窒素添加カーボン膜スパッタ時間は11秒に
した。得られたBr×tとHcはそれぞれ124Gaus
s×μm、1750Oeで純カーボン膜を窒素バリヤー層と
して使った実施例1より劣り、同時に磁気記録特性も十
分ではなかった。
【0010】(比較例2)カーボン膜内部に窒素を全く
含有せず、均一な純カーボンの保護膜を付与したことを
除いては実施例1と全く同様に磁気記録媒体を製作し
た。カーボン膜全体の厚みを17nmに揃えるため、純Ar
ガスを使ってのカーボン膜スパッタ時間は7.5秒にし
た。得られたBr×tとHcはそれぞれ143Gaus
s×μm、2740Oeで実施例1と同等であった。この比
較例による磁気記録媒体をオージェ電子分光分析装置に
て、媒体表面から内部へと真空中でエッチングしながら
分析した。この時の深さ方向の元素分布を図3にあらわ
した。CSS摩耗性試験では、5k回のくり返しまでし
か耐えられず不十分であった。
【0011】(比較例3)カーボン膜内部の厚み方向窒
素濃度勾配が実施例とは逆に、磁性媒体側で高くカーボ
ン保護膜表面側で低くなるような保護膜を付与したこと
を除いては実施例と全く同様に磁気記録媒体を製作し
た。磁性膜スパッタ後窒素添加カーボン膜を、続いて純
Arガスを使ってカーボン膜を製作した。得られたBr
×tとHcはそれぞれ127Gauss×μm、1810Oe
で純カーボン膜を窒素バリヤー層として使った実施例1
より劣るもので、同時に磁気記録特性も十分ではなかっ
た。またCSS摩耗性試験では、比較例2同様5k回の
くり返しまでしか耐えられず不十分であった。
【0012】(比較例4)カーボン膜内部の厚み方向窒
素濃度勾配は実施例と全く同様で、カーボン膜全体の厚
みを9.5nmとした磁気記録媒体を製作した。カーボン膜
全体の厚みを9.5nmにするためカーボン膜スパッタ時間
は4.9秒にした。得られたBr×tとHcはそれぞれ139
Gauss×μm、2650Oeで実施例と同等の磁気記録
特性を得たが、CSS摩耗性試験では9k回のくり返しま
でしか耐えられず不十分であった。
【0013】(比較例5)カーボン膜内部の厚み方向窒
素濃度勾配は実施例と全く同様で、カーボン膜全体の厚
みを23nmとした磁気記録媒体を製作した。カーボン膜全
体の厚みを23nmにするためカーボン膜スパッタ時間は12
秒にした。得られたBr×tとHcはそれぞれ146Ga
uss×μm、2770Oeで実施例と同等の磁気特性を得
たが、S/N比はやや不十分であった。CSS摩耗性試験
では30k回のくり返しまで耐え、十分であった。
【0014】(実施例5,6,7,8)磁性合金中Cr
含有量を変えたこととPt含有量を7原子%にしたこと
を除いては実施例3と全く同様に磁気記録媒体を製作し
た。混合したCr量は9原子%から18原子%の範囲で
ある。いずれのディスクにおいても十分な磁気特性、実
施例と同等の磁気記録特性およびCSS摩耗性を得られ
た。
【0015】(比較例6,7)磁性合金中Cr含有量を
変えたことを除いては実施例3、5、6、7、8と全く
同様に磁気記録媒体を製作した。混合したCr量はそれ
ぞれ6原子%と21原子%である。Cr量6原子%にお
いては十分な保磁力が得られなかった。またCr量21
原子%においては磁性膜の磁気的密度が低く十分なBr
×tが得られなかった。
【0016】(実施例9,10,11,12)磁性合金
中Pt含有量を変えたことを除いては実施例3と全く同
様に磁気記録媒体を製作した。混合したPt量は8原子
%から20原子%の範囲である。いずれのディスクにお
いても十分な磁気特性、実施例と同等の磁気記録特性お
よびCSS摩耗性を得られた。
【0017】(比較例8,9)磁性合金中Pt含有量を
変えたことを除いては実施例9、10、11、12と全
く同様に磁気記録媒体を製作した。混合したPt量はそ
れぞれ4原子%と24原子%である。Pt量4原子%に
おいては十分な保磁力が得られなかった。またPt量2
4原子%においては実施例12と同程度の磁気特性しか
得られなかった。
【0018】(実施例13,14,15)磁性合金中T
a含有量を変えたことを除いては実施例3と全く同様に
磁気記録媒体を製作した。混合したTa量は0原子%か
ら6原子%の範囲である。いずれのディスクにおいても
十分な磁気特性、実施例と同等の磁気記録特性およびC
SS摩耗性を得られた。
【表1】
【0019】(比較例10)磁性合金中Ta含有量を変
えたことを除いては実施例13、14、15と全く同様
に磁気記録媒体を製作した。混合したTa量は9原子%
である。この例においては十分な保磁力が得られなかっ
た。
【0020】(比較例11)テクスチャー加工によるデ
ィスク基板表面粗さを内周部で27オングストローム,
非内周部で21オングストロームにしたことを除いては
実施例3と全く同様に磁気記録媒体を製作した。十分な
磁気特性、およびCSS摩耗性を得たが、ヘッド浮上高
さが0.045μmで実施例より劣っていた。
【0021】
【発明の効果】磁気記録媒体の保磁力を高め、ヘッドの
低浮上を保証しCSS耐摩耗性に優れ、かつノイズを低
減しS/N比を向上させた媒体を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例による磁気記録媒体の断面図
【図2】本発明の実施例による磁気記録媒体のカーボン
膜中窒素濃度勾配をあらわす図。
【図3】比較例。磁気記録媒体のカーボン膜中、各成分
濃度勾配をあらわす図。
【符号の説明】
1 パーフロロアルキルポリエーテル、2 窒素添加カ
ーボン膜、3 純カーボン膜、4 CoCrPtTa合
金スパッタ膜、5 Crスパッタ膜、6 非磁性NiPめ
っき、7 アルミニウム基板、8 酸素、9 窒素、1
0 カーボン、11 コバルト、12 クロム、13
白金、14 タンタル、15 ニッケル、16 燐。

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非磁性基板上に磁性膜を設けた磁気記録
    媒体において、磁性膜の表面に窒素を含有し炭素を主成
    分とする保護層を厚み10乃至20nmで設けたことを
    特徴とする磁気記録媒体。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の磁気記録媒体において
    上記窒素の保護膜中含有率が、保護膜の厚み方向にたい
    して濃度勾配を持っていることを特徴とする磁気記録媒
    体。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の磁気記録媒体において
    上記窒素の濃度勾配が、磁気媒体層側で低く保護膜表面
    側で高いことを特徴とする磁気記録媒体。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の磁気記録媒体において
    上記保護膜がスパッタリングにて設けられることを特徴
    とする磁気記録媒体。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の磁気記録媒体において
    上記磁性膜の組成がCoCrPtTaであることを特徴とする磁
    気記録媒体。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の磁気記録媒体において
    上記CoCrPtTaの合金組成比率がCr7乃至18原子%P
    t6乃至20原子%Ta0乃至6.5原子%Co残部で
    あることを特徴とする磁気記録媒体。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の磁気記録媒体において
    上記CoCrPtTa合金磁性膜の厚みが9乃至33nmの範囲
    であり、かつ残留磁束密度と厚さの績Br×tが60乃
    至150Gauss×μmであることを特徴とする磁気
    記録媒体。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の磁気記録媒体において
    上記CoCrPtTa合金磁性膜をスパッタリング法にて製作す
    ることを特徴とする磁気記録媒体。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載の磁気記録媒体において
    上記磁性膜の保磁力が1900乃至3300Oeの範囲であること
    を特徴とする磁気記録媒体。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載の磁気記録媒体におい
    て厚さ0、8mm以下のアルミニウム基板上にNiPめっきを7
    乃至15μm付与した非磁性基板を使用することを特徴と
    する磁気記録媒体。
  11. 【請求項11】 請求項10に記載の磁気記録媒体にお
    いて円周方向を主としたパタ−ンを持つ粗面化処理を行
    い、その表面粗さが半径23mm以下の領域でRa25オングス
    トローム以下、半径25mm以上でRa18オングストローム以
    下であるような非磁性基板を用いることを特徴とする磁
    気記録媒体。
  12. 【請求項12】 請求項11に記載の磁気記録媒体にお
    いて磁性膜の磁気特性を制御するために磁性層と非磁性
    基板の間に下地層をスパッタリングにて作製することを
    特徴とする磁気記録媒体。
  13. 【請求項13】 請求項12に記載の磁気記録媒体にお
    いてCrを下地層として用いることを特徴とする磁気記
    録媒体。
  14. 【請求項14】 請求項13に記載の磁気記録媒体にお
    いてCr下地層の厚みが2乃至65nmの範囲であること
    を特徴とする磁気記録媒体。
JP9995296A 1996-04-22 1996-04-22 磁気記録媒体 Pending JPH09288818A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9995296A JPH09288818A (ja) 1996-04-22 1996-04-22 磁気記録媒体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9995296A JPH09288818A (ja) 1996-04-22 1996-04-22 磁気記録媒体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09288818A true JPH09288818A (ja) 1997-11-04

Family

ID=14261041

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9995296A Pending JPH09288818A (ja) 1996-04-22 1996-04-22 磁気記録媒体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09288818A (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000331336A (ja) * 1999-04-22 2000-11-30 Komag Inc 高いsp3含有率をもつ磁気ディスク上に、炭素保護フィルムをスパッタリングする方法
JP2002063717A (ja) * 2000-06-27 2002-02-28 Komag Inc 高sp3内容を有する第1炭素被膜と低sp3内容を有する第2炭素被膜とを含む磁気ディスク
US7018729B2 (en) 2000-11-21 2006-03-28 Hitachi Global Storage Technologies Netherlands, B.V. Energy gradient ion beam deposition of carbon overcoats on rigid disk media for magnetic recordings
JP2016152056A (ja) * 2015-07-03 2016-08-22 昭和電工株式会社 磁気記録媒体および磁気記録再生装置
JP2016154058A (ja) * 2015-02-18 2016-08-25 昭和電工株式会社 磁気記録媒体および磁気記録再生装置
US10074396B2 (en) 2015-09-18 2018-09-11 Showa Denko K.K. Magnetic recording medium and magnetic recording and reproducing apparatus
US10079036B2 (en) 2015-07-08 2018-09-18 Showa Denko K.K. Magnetic recording medium and magnetic recording and reproducing apparatus
US10199064B2 (en) 2015-02-18 2019-02-05 Showa Denko K.K. Magnetic recording medium, and magnetic recording and reproducing apparatus
US10559320B2 (en) 2014-12-19 2020-02-11 Showa Denko K.K. Magnetic recording medium and magnetic recording/reproducing apparatus

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000331336A (ja) * 1999-04-22 2000-11-30 Komag Inc 高いsp3含有率をもつ磁気ディスク上に、炭素保護フィルムをスパッタリングする方法
JP2002063717A (ja) * 2000-06-27 2002-02-28 Komag Inc 高sp3内容を有する第1炭素被膜と低sp3内容を有する第2炭素被膜とを含む磁気ディスク
US6565719B1 (en) 2000-06-27 2003-05-20 Komag, Inc. Magnetic disk comprising a first carbon overcoat having a high SP3 content and a second carbon overcoat having a low SP3 content
US6682807B2 (en) 2000-06-27 2004-01-27 Komag, Inc. Magnetic disk comprising a first carbon overcoat having a high SP3 content and a second carbon overcoat having a low SP3 content
US6855232B2 (en) 2000-06-27 2005-02-15 Komag, Inc. Magnetic disk comprising a first carbon overcoat having a high SP3 content and a second carbon overcoat having a low SP3 content
US7018729B2 (en) 2000-11-21 2006-03-28 Hitachi Global Storage Technologies Netherlands, B.V. Energy gradient ion beam deposition of carbon overcoats on rigid disk media for magnetic recordings
US10559320B2 (en) 2014-12-19 2020-02-11 Showa Denko K.K. Magnetic recording medium and magnetic recording/reproducing apparatus
JP2016154058A (ja) * 2015-02-18 2016-08-25 昭和電工株式会社 磁気記録媒体および磁気記録再生装置
US10199064B2 (en) 2015-02-18 2019-02-05 Showa Denko K.K. Magnetic recording medium, and magnetic recording and reproducing apparatus
JP2016152056A (ja) * 2015-07-03 2016-08-22 昭和電工株式会社 磁気記録媒体および磁気記録再生装置
US10079036B2 (en) 2015-07-08 2018-09-18 Showa Denko K.K. Magnetic recording medium and magnetic recording and reproducing apparatus
US10074396B2 (en) 2015-09-18 2018-09-11 Showa Denko K.K. Magnetic recording medium and magnetic recording and reproducing apparatus

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3803180B2 (ja) 磁気記録媒体及びその製造方法ならびに磁気ディスク装置
JPH11149628A (ja) 垂直磁気記録媒体
JP3371062B2 (ja) 磁気記録媒体、その製造方法及び磁気記憶装置
US6372367B1 (en) Magnetic recording medium, method for producing the same and magnetic recording apparatus using the same
JPH09288818A (ja) 磁気記録媒体
JPH10228620A (ja) 垂直磁気記録媒体
JP4123806B2 (ja) 磁気記録媒体、その製造方法および磁気記録装置
JP3359706B2 (ja) 磁気記録媒体
JP3217012B2 (ja) 磁気記録媒体
JP2006085751A (ja) 磁気記録媒体および磁気記憶装置
JP3564707B2 (ja) 磁気記録媒体
US20050042481A1 (en) Information recording medium with improved perpendicular magnetic anisotropy
JP2005174531A (ja) 粒状垂直記録用途の非反応処理のための磁性体
JP3684047B2 (ja) 磁気記録媒体
JP2002324313A (ja) 磁気記録媒体の製造方法
KR100639620B1 (ko) 자기 기록 매체 및 그 제조 방법과 자기 디스크 장치
JP4523705B2 (ja) 磁気記録媒体、磁気記録媒体製造方法、および情報再生装置
JP3544645B2 (ja) 磁気記録媒体及び磁気記憶装置
JP2557381B2 (ja) 垂直磁気記録媒体
JP2000339657A (ja) 磁気記録媒体
JP2000207721A (ja) 磁気記録再生装置
JP3851673B2 (ja) 金属薄膜型磁気記録媒体及びその製造方法
JP3567157B2 (ja) 磁気記録媒体、その製造方法及び磁気記憶装置
JP4344416B2 (ja) 磁気記録媒体及びこれを備えた磁気記憶装置
JPH0737237A (ja) 磁気記録媒体、その製造方法及び磁気記録装置