JP2006085751A - 磁気記録媒体および磁気記憶装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】高い媒体S/Nを有し、オーバーライト特性に問題なく、ビットエラーレートに優れ、かつ熱揺らぎに対しても十分に安定な面内磁気記録媒体を提供する。
【解決手段】基板10上に、第1の下地層11、第2の下地層12、第3の下地層13を形成し、さらに第1の磁性層14と、Ruを主成分とするスペーサ層15と、第2の磁性層16と、第3の磁性層17をこの順に接して形成ずる。第2の磁性層16が第3の磁性層17より厚く、第2の磁性層16に含まれるコバルトと白金の濃度の和が第3の磁性層17に含まれるコバルトと白金の濃度の和以下にする。
【選択図】図1

Description

本発明は高密度磁気記録を実現するための磁気記録媒体、ならびにこれを用いた大容量の磁気記憶装置に関する。
磁気ディスク装置に対する大容量化の要求が益々高まっている。これに対応するため、高感度な磁気ヘッドや、高S/Nな記録媒体の開発が求められている。媒体のS/Nを向上させるには、高密度で記録したときの再生出力を向上させる必要がある。一般に記録媒体は、基板上に形成されたシード層と呼ばれる第1の下地層、クロムを主成分とする合金からなる体心立方構造の第2の下地層、磁性層、及びカーボンを主成分とする保護膜から構成される。磁性層には主にコバルトを主成分とする六方稠密構造をとる合金が用いられている。再生出力を向上させるには、磁性層に(11・0)面、もしくは(10・0)面を基板面と略平行とした結晶配向をとらせて、磁化容易軸である六方稠密構造のc軸を膜面内方向に向けることが有効である。磁性層の結晶配向はシード層によって制御できることが知られている。また、再生出力は基板表面に機械的なテクスチャ加工を施して、円周方向に磁気的な異方性を導入することによっても向上できることが知られている(特許文献1)。
再生出力の向上と並んで媒体ノイズの低減も、媒体S/Nを向上させる上で重要な課題である。媒体ノイズを低減するには、磁性層の多層化や、粒径微細化、残留磁束密度(Br)と磁性層の膜厚(t)の積であるBrtの低減が効果的である。すなわち、基板上に、下地層を設け、この上に組成の異なる少なくとも2層からなる磁性層を互いに接して構成した積層磁性膜をルテニウム等の非磁性層を介して多層に設けた磁気記録媒体(特許文献2)が提案されている。このような磁気記録媒体を用いることにより、熱的安定性を備えて磁気的特性を維持させつつ低ノイズ化を図った多層構造の磁気記録層を有する磁気記録媒体を実現している。
極度の粒径微細化やBrtの低減は熱安定性の劣化を招くため、低ノイズ化には限界があり、媒体の高保磁力化も同時に検討されてきた。高保磁力化により孤立再生波出力半値幅PW50は短く改善できるものの、オーバーライト特性の低下を招きやすく、高保磁力化とオーバーライト特性の両立にも限界があった。
近年、熱安定性と低ノイズ化を両立させる技術として、反強磁性結合媒体(特許文献3)が提案されている。これは、Ru中間層を介して磁性層を反強磁性結合した二層構造としたものであり、単層の磁性層からなる媒体に比べて、磁性膜厚を厚く保ったままBrtを低く設定することができる。このため、熱安定性を維持したまま、媒体ノイズの低減が可能となった。しかし、上記技術を組み合わせても、1平方ミリメートル当たり95メガビット以上の面記録密度を実現するには不十分であり、更に再生出力を向上させ、媒体ノイズを低減する必要がある。
これらの解決すべき課題について(特許文献4)では、基板上に、少なくとも、反強磁性交換相互作用を制御する強磁性材料からなる第1の磁性層と、強磁性材料からなる第2の磁性層と、前記第1の磁性層と第2の磁性層との間に形成されて反強磁性交換相互作用を誘導するスペーサ層とを有する磁気記録媒体であって、前記第2の磁性層は、複数の層からなることを特徴とする磁気記録媒体を提案している。
特許文献4の第7頁に記載されている参考例1では、Co-20at.%Cr-9at.%Pt-3at.%Ta合金を用いた下部磁性層71の膜厚を80オングストローム、Co-20at.%Cr-12at.%Pt-7at.%B合金を用いた上部磁性層72の膜厚を70オングストロームに設定している。上部磁性層72の膜厚より下部磁性層71の膜厚が厚くなることにより保磁力Hcの低下はあるものの、下部磁性層71を設けないAFC構造と比べて保磁力角形比(S*)、オーバーライト特性(O/W)が大幅に改善し、さらに、パルス幅(PW)も改善していることが示されている。
また、スペーサ層と上部磁性層との間に膜厚が薄い下部磁性層を介在させることにより、スペーサ層上に直接上部磁性層を形成した場合の結晶配向の乱れを防止することができる。これにより、保磁力角形比(S*)、パルス幅(PW)は改善するものの、媒体ノイズ(S/N比)、熱揺らぎ特性は低下する場合がある。スペーサ層との格子定数のズレがある下部磁性層は結晶配向の乱れを含むので、下部磁性層を厚くする事はノイズを増加させる原因となる。このため下部磁性層は、上部磁性層の配向性を改善する効果を残した状態で、極力薄くする事が望ましいことが示されている。
特開平5−205239号公報(第3頁) 特開平7−134820号公報(第3頁) 特許第3421632号公報 特開2003−85729号公報(図3)
上記特許文献4の図3に示される上部磁性層72の組成は、Co-20at.%Cr-12at.%Pt-7at.%B合金、すなわちCoとPtの濃度の和は73%であり、下部磁性層71のCoとPtの濃度の和は77%から82%である。このような組成の下部磁性層71を厚くすると、上部磁性層に比べヘッドから遠く離れた下部磁性層の交換結合が強くなり、媒体ノイズが増加する。
本発明の目的は、高い媒体S/Nを有し、オーバーライト特性に問題なく、ビットエラーレートに優れ、かつ熱揺らぎに対しても十分に安定な面内磁気記録媒体を提供することである。更に高感度な磁気ヘッドと組み合わせることにより、1平方ミリメートル当たり95メガビット以上の面記録密度を実現することが可能な信頼性の高い磁気記憶装置を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明の磁気記録媒体においては、基板上に、少なくとも、第1の磁性層と、Ruを主成分とするスペーサ層と、第2の磁性層と、第3の磁性層をこの順に接して形成した磁気記録媒体において、前記第2の磁性層が前記第3の磁性層より厚く、前記第2の磁性層に含まれるコバルトと白金の濃度の和が前記第3の磁性層に含まれるコバルトと白金の濃度の和以下であることを特徴とする。
前記第2の磁性層に含まれるコバルトと白金の濃度の和が68原子%から76原子%である。
前記第1の磁性層、第2の磁性層、第3の磁性層のすべてに白金を含む。
前記第1の磁性層に含まれる白金の濃度に比べ前記第2の磁性層に含まれる白金の濃度が高く、前記第2の磁性層に含まれる白金の濃度に比べ前記第3の磁性層に含まれる白金の濃度が高い。
前記第1の磁性層はCo-Crを含む合金であり、前記第2の磁性層はCo-Cr-Pt-Bを含む合金であり、前記第3の磁性層はCo-Ptを含む合金である。
前記基板と前記第1の磁性層との間にCo-Ti合金,Co-Ti-Ni合金及びNi-Ta合金のうちのいずれか一種の合金からなる第1の下地層と、W-Co合金あるいはTaからなる第2の下地層と、Cr-Ti-B合金あるいはCr-Ti合金からなる第3の下地層を有する。
上記目的を達成するために、本発明の磁気記憶装置においては、基板上に、少なくとも、第1の磁性層と、Ruを主成分とするスペーサ層と、第2の磁性層と、第3の磁性層がこの順に接して形成され、前記第2の磁性層が前記第3の磁性層より厚く、前記第2の磁性層に含まれるコバルトと白金の濃度の和が前記第3の磁性層に含まれるコバルトと白金の濃度の和以下である磁気記録媒体と、
前記磁気記録媒体に対してデータの書き込み及び読み取りを行う、記録ヘッドと磁気抵抗効果型再生ヘッドを併せ持つ複合型ヘッドと、
前記複合型ヘッドを前記磁気記録媒体の半径方向位置に位置付けする位置決め機構と、
を有することを特徴とする。
前記磁気記録媒体の第2の磁性層に含まれるコバルトと白金の濃度の和が68原子%から76原子%である。
前記磁気記録媒体の第1の磁性層、第2の磁性層、第3の磁性層のすべてに白金を含む。
前記磁気記録媒体の第1の磁性層に含まれる白金の濃度に比べ前記第2の磁性層に含まれる白金の濃度が高く、前記第2の磁性層に含まれる白金の濃度に比べ前記第3の磁性層に含まれる白金の濃度が高い。
上記磁気記録媒体において、第2の磁性層と第3の磁性層にニッケル或いは鉄のような強磁性金属を添加した磁性層を用いる場合、これらの強磁性金属元素も含めた元素群の濃度と白金の濃度の和を第2の磁性層と第3の磁性層で比較すれば良い。磁性層へのニッケルの添加は耐食性を向上させることが可能であるが、ニッケルを添加しない場合に比べ残留磁束密度が相対的に低下した。磁性層へ鉄を添加すると残留磁束密度を増加させることは可能であるが、鉄を添加しない場合に比べ磁性層の耐食性が劣化した。これらの検討から、本発明ではさらに磁性層を構成するコバルトと白金の割合について詳細に検討した。
基板上に、少なくとも、第1の磁性層と、Ruを主成分とするスペーサ層と、第2の磁性層と、第3の磁性層をこの順に接して形成した磁気記録媒体において、第2の磁性層が第3の磁性層より厚く、第2の磁性層に含まれるコバルトと白金の濃度の和が68原子%から76原子%であり、かつ第3の磁性層に含まれるコバルトと白金の濃度の和以下であるようにすれば、300kA/m以上の保磁力を有する磁気記録媒体が実現でき、熱揺らぎを低減し出力分解能の高い媒体が得られる。第2の磁性層に含まれるコバルトと白金の濃度の和が68原子%よりも低くなると、磁気記録媒体の保磁力を300kA/m以上に設定し、かつ媒体S/Nを高く維持することが難しくなる。一方、第2の磁性層に含まれるコバルトと白金の濃度の和が76原子%を超えると磁性膜全体の膜厚が薄くなるため、第2の磁性層を厚くする効果が熱揺らぎの観点から顕著でなくなる。
第1の磁性層としてCo-Cr合金、Co-Cr-B合金、Co-Cr-Pt合金、Co-Cr-Ta等を用いることができる。特に、第1の磁性層と第2の磁性層の間で反強磁性結合した媒体では、第1の磁性層に白金を含んだ磁性層を用いることにより、媒体ノイズを低減することが可能となり、熱揺らぎを低減し出力分解能の高い媒体で同時に高い媒体S/Nを実現できる。
第1の磁性層に含まれる白金の濃度に比べ第2の磁性層に含まれる白金の濃度が高く、第2の磁性層に含まれる白金の濃度に比べ第3の磁性層に含まれる白金の濃度が高ければ、格子整合性が高まるため結晶配向性を向上することができ、熱揺らぎを低減し、高出力分解能、高媒体S/Nが実現する上でより好ましい。
基板と第1の磁性層の間には下地層を形成することにより、磁性層の結晶配向性を制御し、結晶粒を微細化することが可能である。たとえば体心立方構造をとるCr合金下地層を用いることができる、さらに基板と下地層の間にCo-Ti合金、Co-Ni-Ti合金、Ni-Ta合金、W-Co合金、等からなるシード層を設けることも可能である。
基板として、化学強化されたガラス基板、あるいはリンを含有したニッケル合金をアルミニウム合金にめっきした剛体基板を用いることが好ましい。これらの基板上に概ね円板の周方向に微細なテクスチャ加工を施すことが、磁気的な異方性を付与する上で好ましい。円板の半径方向に測定した表面粗さは間歇接触型の原子間力顕微鏡で5μm角の大きさを観察した結果、最大高さRmaxで2.68nmから4.2nm、平均表面粗さRaで0.23nmから0.44nmの基板を用いれば、浮上信頼性に問題がなかった。
上記の媒体は、基板上に、少なくとも第1の磁性層と、Ruを主成分とするスペーサ層と、第2の磁性層と、第3の磁性層をこの順に接して形成した磁気記録媒体において、第2の磁性層が第3の磁性層より厚く、第2の磁性層に含まれるコバルトと白金の濃度の和が第3の磁性層に含まれるコバルトと白金の濃度の和以下であるターゲットを用いてスパッタすることによって製造できる。物理蒸着法として直流スパッタの他に、高周波スパッタ、直流パルススパッタ等の方法も有効である。直流スパッタ法を用いる場合には、第2の磁性層と第3の磁性層を形成する際にバイアス電圧を印加することが、保磁力を増加させる点で好ましい。
上記方法で作製した磁気記録媒体と、該磁気記録媒体を駆動する駆動部と、記録部と再生部からなる磁気ヘッドと、該磁気ヘッドを上記磁気記録媒体に対して相対運動させる手段と、ヘッドをランプさせる機構部と、該磁気ヘッドへの信号入力手段と該磁気ヘッドからの出力信号再生を行なうための記録再生信号処理手段とを有する磁気記憶装置において、互いの磁化方向が、外部磁界によって相対的に変化することによって、大きな抵抗変化を生じる複数の導電性磁性膜と、該導電性磁性膜の間に配置された導電性非磁性膜を含む磁気抵抗センサで構成された再生部を有する磁気ヘッドを用いることによって、1平方ミリメートル当たり95メガビット以上の面記録密度を実現することが可能となる。
第2の磁性層と第3の磁性層以外にさらに磁性層を積層することも可能である。この場合、隣接する任意の2層を比較したとき、強磁性金属元素群の濃度と白金の濃度の和が最大となる層が保護層と接するように形成すれば良い。たとえば、基板上に、少なくとも第1の磁性層と、Ruを主成分とするスペーサ層と、第2の磁性層と、第3の磁性層と第4の磁性層をこの順に接して形成した磁気記録媒体において、第2の磁性層が第3の磁性層より厚く、第2の磁性層に含まれる強磁性金属元素と白金の濃度の和が第3の磁性層に含まれる強磁性金属元素と白金の濃度の和以下であるようにして、さらに第3の磁性層に含まれる強磁性金属元素と白金の濃度の和が第4の磁性層に含まれる強磁性金属元素と白金の濃度の和以下であるようにすることが望ましい。第3の磁性層が第4の磁性層より厚ければより好ましい。
本発明によれば、高い媒体S/Nを有し、オーバーライト特性に問題なく、ビットエラーレートに優れ、かつ熱揺らぎに対しても十分に安定な面内磁気記録媒体を提供することができる。更に高感度な磁気ヘッドと組み合わせることにより、1平方ミリメートル当たり95メガビット以上の面記録密度を実現することが可能な信頼性の高い磁気記憶装置を提供することができる。
以下、本発明の実施例について、図面を参照し詳細に説明する。
〈実施例1〉
図1に本発明の実施例1による磁気記録媒体の断面構造図を示す。表面を化学強化したアルミノシリケートガラス基板10をアルカリ洗浄し、乾燥させた後、第1の下地層11として厚さ15nmのCo-50at.%Ti合金、第2の下地層12として3nmのW-30at.%Co合金層を室温で形成した。ランプヒータによって基板の温度を約240°C〜300°Cになるように加熱した後、第3の下地層13として厚さ8nmのCr-10at.%Ti-3at.%B合金を形成した。更に厚さ3nmのCo-14at.%Cr-6at.%Pt合金からなる第1の磁性層14、厚さ0.6nmのRu中間層15、Co-Cr-Pt-B合金からなる第2の磁性層16を順次形成し、白金とコバルトを少なくとも含む第3の磁性層17を形成し、保護層として3.2nmのカーボンを主成分とする膜18を形成した。カーボン膜形成後、パーフルオロアルキルポリエーテルを主成分とする潤滑剤を塗布して厚さ1.8nmの潤滑層19を形成した。上記多層膜の形成は枚葉式スパッタリング装置を用いて行った。このスパッタリング装置のベース真空度は1.0〜1.2×10-5Paであり、タクトは9秒とした。第1の下地層から第3の磁性層までは0.93PaのArガス雰囲気中で行なった。加熱はArに酸素を1%添加した混合ガス雰囲気中で行い、カーボン保護膜はArに窒素を10%添加した混合ガス雰囲気中で形成した。
基板10の形状として例えば外径84mm、内径25mm、厚さ1.27mm、最大高さRmax3.5nm、平均表面粗さRa0.35nm、或いは外径65mm、内径20mm、厚さ0.635mm、Rmax2.68〜4.0nm、Ra0.23nm〜0.44nm等の基板を用いることが可能であり、形状に特に制約はない。円板の半径方向に測定した表面粗さは間歇接触型の原子間力顕微鏡で5μm角の大きさを観察して求めた。
第1の下地層11としてCo-50at.%Ti-10at.%Ni合金、あるいはNi-38at.%Ta合金を用いることも可能である。その厚さは10nmよりも厚いことが摺動信頼性上好ましく、また30nm程度以下の膜厚であることが生産上好ましい。この他、前述の組成によらず、微結晶あるいは非晶質の金属系の薄膜を設けることも可能である。
第2の下地層としてTaを用いることも可能である。第2の下地層を厚くし過ぎると機械的な信頼性が低下するため5nm以下であることが好ましい。
第3の下地層としてBを含有しないCr-Ti合金を用いることも可能である。酸素や窒素を意図して添加しない放電雰囲気で結晶粒を微細化するには第3の下地層に硼素を添加するのが好ましい。保磁力が所望の値となるように硼素の添加濃度が選択できる。10at.%を超えて硼素を添加すると結晶粒が微細化しすぎる。
第1の磁性層としてCo-Cr合金、Co-Cr-B合金、Co-Cr-Pt合金、Co-Cr-Ta等を用いることができる。Crの添加濃度は10%から20%とするのが好ましい。
Ru中間層15は主成分としてRuを含有していれば良い。中間層15の膜厚は第1の磁性層と第2の磁性層が反強磁性結合していることが好ましく、0.6nmに限定されない。
前記第2の磁性層としてCo-22at.%Cr-14at.%Pt-4at.%B-2at.%Ta, Co-23at.%Cr-13at.%Pt-5at.B, Co-20at.%Cr-12at.%Pt-6at.B合金ターゲットを用いて第2の磁性層を形成した。第2の磁性層の上に、表1に示す下記の合金ターゲットを用いて-200Vのバイアスを印加して第3の磁性層を形成した。
Co-12at.%Cr-13at.%Pt-8at.%B, Co-12at.%Cr-13at.%Pt-10at.%B, Co-12at.%Cr-13at.%Pt-12at.%B,
Co-12at.%Cr-13at.%Pt-16at.%B, Co-11at.%Cr-13at.%Pt-15at.%B, Co-10at.%Cr-13at.%Pt-10at.%B,
Co-10at.%Cr-13at.%Pt-12at.%B, Co-10at.%Cr-13at.%Pt-14at.%B, Co-8at.%Cr-13at.%Pt-12at.%B, Co-8at.%Cr-13at.%Pt-14at.%B, Co-8at.%Cr-13at.%Pt-16at.%B, Co-6at.%Cr-13at.%Pt-16at.%B。
Figure 2006085751
第2の磁性層としてCo-22at.%Cr-14at.%Pt-4at.%B-2at.%Ta合金を用い、第3の磁性層として表1に示す合金磁性層と組み合わせて磁気記録媒体を形成した。磁気記録媒体に用いた第3の合金磁性層の組成・膜厚と磁気特性・結晶配向性の関係を表2に示す。
Figure 2006085751
第2の磁性層としてCo-23at.%Cr-13at.%Pt-5at.B合金を用い、第3の磁性層として表1に示す合金磁性層と組み合わせて磁気記録媒体を形成した。磁気記録媒体に用いた第3の合金磁性層の組成・膜厚と磁気特性・結晶配向性の関係を表3に示す。試験例210-212、217-219で第2の磁性層を形成する際にバイアス印加電圧を変えた他は、いずれも-200Vバイアスを印加して第2の磁性層を形成した。
Figure 2006085751
表2と表3の比較から第2の磁性層としてコバルトと白金の濃度の和が72%で一定であっても、第3の磁性層の組成によらず、表2に示すKV/kT(熱揺らぎの指標)の方が大きく、また結晶配向性を示すΔθ50が小さくなることが明らかになった。すなわち、第2の磁性層としてCo-22at.%Cr-14at.%Pt-4at.%B-2at.%Taを用いた場合(表2)には、第2の磁性層としてCo-23at.%Cr-13at.%Pt-5at.%Bを用いた場合(表3)に比べ、KV/kTが大きく、Δθ50が小さくできる。
表3の比較例220,231では第2の磁性層が第3の磁性層に比べて薄い場合にKV/kTが小さくなっているのに対し、第2の磁性層が第3の磁性層に比べて厚くなる場合にKV/kTが増加している。
第2の磁性層としてCo-20at.%Cr-12at.%Pt-6at.B合金を用い、第3の磁性層として表1に示す合金磁性層と組み合わせて磁気記録媒体を形成した。磁気記録媒体に用いた第3の合金磁性層の組成・膜厚と磁気特性・結晶配向性の関係を表4に示す。試験例310-312、317-319で第2の磁性層を形成する際にバイアス印加電圧を変えた他は、いずれも-200Vバイアスを印加した。
Figure 2006085751
第2の磁性層の組成にあわせて加熱ヒーターの投入電力を変え、FRMMで測定した保磁力の中心値がほぼ342kA/mから366kA/mになるよう設定した。表2、表3、表4に示すBrt、レマネンス保磁力Hcr、角型比S'の磁気特性は、FRMMを用いて測定した。磁性層に起因するhcp構造の110回折ピークについてω走査して銅の特性X線(Cu-Kα線)による回折ピークの半値幅Δθ50を求めた。熱揺らぎの指標となるKV/kTは試料振動型磁力計(VSM)でレマネンス保磁力の時間依存性を測定することにより求めた。Brtの周方向と半径方向の割合を示すBrORはVSMで測定した。8mm角に切断した試料片に796kA/mの外部磁界を印加し、Brtを室温で測定して求めた。
これらの磁気記録媒体について、表5に示す条件で電磁変換特性を評価した。ここで記録磁極間のギャップ長は80nmとした。再生用ヘッドのシールド層間の距離は66nmとした。
Figure 2006085751
ヘッド51を用いて評価した結果を表6に示す。表6の出力分解能は孤立再生波出力に対して最高線記録密度の半分の記録密度で記録再生した出力の割合を示している。またlogBERはビットエラーレートの対数表示を表している。
Figure 2006085751
表6の試験例242、263、303の媒体S/Nは小さく、またlogBERが他の試験例に比べその絶対値が小さな値をとっている。いずれの媒体にも共通するのは、第3の磁性層に占めるコバルトと白金の割合が80%と高くなっていることである。ヘッド51の条件で、さらにlogBERと媒体S/Nを向上するためには第3の磁性層に占めるコバルトと白金の割合を80%よりも下げることが好ましい。
試験例242と243を比較する。第3の磁性層の厚さを第2の磁性層の厚さに比べ一層薄くすることにより、オーバーライト性能と熱揺らぎの指標であるKV/kTを維持したまま、媒体S/NとlogBERを改善できている。
試験例263と265を比較する。第3の磁性層の厚さを第2の磁性層の厚さに比べ一層薄くすることにより、KV/kTは103から89.2まで減少している。熱揺らぎの観点からKV/kt=89.2は十分に大きな値である。Hcrを363kA/mから325kA/mまで低減することにより、オーバーライト特性は-32.5dBから-35.8dBまで改善し、媒体S/Nも20.4dBから21.1dBまで改善できている。
ヘッド52と53を用いて評価した結果を表7と表8にそれぞれ示す。
Figure 2006085751
Figure 2006085751
表7に示す結果の中で低い媒体S/Nを示しているのは比較例366と比較例266である。いずれの媒体も第2の磁性層の厚さが第3の磁性層の厚さよりも薄い。
比較例366と367、試験例368〜370を比較する。表4に示すように、磁気特性を略均一に保ったまま、第2の磁性層の厚さを4.0nmから14.6nmまで厚くし、同時に第3の磁性層の厚さを8.3nmから1.8nmまで薄くすると、表7に示すようにオーバーライト特性は-25.8dBから-30.3dBまで改善する。媒体S/Nも16.6dBから20.2dBまで改善する。logBERも-2.7から-4.2まで改善する。
比較例351と試験例352〜355を比較しても、同様に第2の磁性層の厚さを厚くして、同時に第3の磁性層の厚さを薄くすることにより、KV/kTの低下に問題のない範囲でオーバーライト特性、媒体S/N、logBERが改善できることが示されている。このような関係は、比較例266と試験例267〜270、或いは比較例251と試験例252〜255、試験例171〜174に限らず多くの試験例でも見出されている。
表8に示した結果でも同様に比較例241、比較例261に比べ第2の磁性層の厚さを厚くして、同時に第3の磁性層の厚さを薄くすることにより、KV/kTの低下に問題のない範囲でオーバーライト特性、媒体S/N、logBERが改善できることが示されている。
表8でlogBERの改善効果が大きかったのは試験例250、試験例139、試験例134等であった。また表8で媒体S/Nの改善効果が大きかったのは試験例250、試験例345、試験例139であった。これらの媒体の第3の磁性層の組成はCo-10at.%Cr-13at.%Pt-12at.%B、あるいはCo-10at.%Cr-13at.%Pt-10at.%Bであった。
〈実施例2〉
第2の磁性層としてCo-18at.%Cr-12at.%Pt-6at.B合金を用いた場合、CoとPtの濃度の和は76%となる。この組成を第2の磁性層の組成として、第3の磁性層の組成と膜厚を変えて磁気記録媒体を形成した。第3の磁性層の組成と磁気特性の関係を表9に示す。
Figure 2006085751
このような磁気特性を有する磁気記録媒体について、表5に示すヘッド54を用いて電磁変換特性を評価した。結果を表10に示す。
Figure 2006085751
試験例441と442の比較から第2の磁性層を厚くした場合、オーバーライト、媒体S/N、対数表示のビットエラーレートlogBERが向上することが明らかになった。第2の磁性層をCo-18at.%Cr-12at.%Pt-6at.B合金を用いた場合、CoとPtの濃度の和が第2の磁性層のCoとPtの濃度の和76%以上となる第3の磁性層を用いた場合に、良好なビットエラーレートが得られた。
〈実施例3〉
第2の磁性層としてCo-24at.%Cr-14at.%Pt-6at.%B-2at.%Ta合金を用いた場合、CoとPtの濃度の和は68%となる。第3の磁性層としてCo-12at.%Cr-12at.%Pt-10at.%B合金を用いた場合、第3の磁性層に占めるCoとPtの濃度の和は78%となる。これらの磁性層の膜厚を変えて、ヒータの電力を2.4kWに設定して磁気記録媒体を形成した(表11)。試験例505を除いて第2の磁性層と第3の磁性層を形成する際に-200Vのバイアス電圧を印加した。試験例505では第2の磁性層を形成する際にバイアス電圧を-200V印加し、第3の磁性膜を形成する際にバイアス電圧を印加しなかった。これらの磁気記録媒体について表5に示すヘッド55を用いて電磁変換特性を評価した。その結果を表11に示す。
Figure 2006085751
試験例502と試験例505の比較から、第3の磁性膜を形成する際にバイアスを印加しなくても、バイアス印加時と同等の良好な電磁変換特性が得られた。試験例501では第2の磁性層の厚さが第3の磁性層の厚さに近いため若干媒体S/Nが低下した。これらの結果から第2の磁性層を厚くし、第3の磁性層を薄くすることによりオーバーライト特性を劣化させることなく、熱揺らぎ指標であるKV/kTを維持したまま、媒体S/Nを向上させられることが明らかになった。
〈実施例4〉
第2の磁性層としてCo-20at.%Cr-12at.%Pt-6at.%B合金からなる磁性層を7nm形成し、第3の磁性層としてCo-12at.%Cr-13at.%Pt-12at.%B合金からなる磁性層を3.5nm形成し、第4の磁性層としてCo-8at.%Cr-13at.%Pt-12at.%B合金からなる磁性層を2.8nm形成後、保護層を形成した。第2の磁性層、第3の磁性層、第4の磁性層を形成する際にいずれも-200Vのバイアス電圧を印加した。コバルトと白金の濃度の和は第2の磁性層、第3の磁性層、第4の磁性層の順に、74%、76%、80%である。強磁性金属元素群であるコバルトと白金の濃度の和が最大となる層が保護層と接するように形成した。さらに、第2の磁性層が第3の磁性層より厚く、第3の磁性層が第4の磁性層より厚くした。同時に第2の磁性層に含まれる強磁性金属元素と白金の濃度の和が第3の磁性層に含まれる強磁性金属元素と白金の濃度の和以下であるようにして、さらに第3の磁性層に含まれる強磁性金属元素と白金の濃度の和が第4の磁性層に含まれる強磁性金属元素と白金の濃度の和以下とした。媒体のBrtは4.9T・nm、保磁力Hcrは385kA/m、角型比S'は0.81であった。Δθ50は4.1度であり良好な面内配向性を示した。KV/kTは93、BrORは1.28であった。
〈実施例5〉
第2の磁性層としてCo-23at.%Cr-13at.%Pt-5at.%B-2at.%Ta合金を用いた他は、実施例1と同様にしてバイアス電圧を-200Vに固定して磁気記録媒体を形成した。すなわち、第2の磁性層のCoとPtの濃度の和は70%となる。Brt=5.0T・nm程度となるように媒体を形成した結果、第3の磁性層の組成によらず、表3に記載したKV/kTに比べ大きなKV/kTと小さなΔθ50が得られた。
図2に示すように、上記実施例1ないし5の磁気記録媒体551と、該磁気記録媒体を駆動する駆動部552と、記録部と再生部からなる磁気ヘッド553と、該磁気ヘッドを上記磁気記録媒体に対して相対運動させ、半径方向の位置に位置決めする位置決め機構554と、該磁気ヘッドへの信号入力手段と該磁気ヘッドからの出力信号再生を行なうための記録再生信号処理回路555及びアンロード時に待避するランプ機構部556とを有する磁気記憶装置を構成した。
磁気ヘッドの再生部は磁気抵抗効果型ヘッドで構成される様にした。図3は、磁気ヘッドの構造を示す模式的斜視図である。このヘッドは基体601上に形成された記録用の電磁誘導型ヘッドと再生用の磁気抵抗効果型ヘッドを併せ持つ複合型ヘッドである。前記記録ヘッドは、コイル602を挟む上部記録磁極603と下部記録磁極兼上部シールド層604からなり、記録磁極間のギャップ長は80nmとした。また、コイルには厚さ3μmの銅を用いた。前記再生用ヘッドは、磁気抵抗センサ605とその両端の電極パターン606からなり、磁気抵抗センサは下部記録磁極兼上部シールド層604と下部シールド層607で挟まれ、2つのシールド層間の距離は66nmとした。尚、この図では、記録磁極間のギャップ層、及びシールド層と磁気抵抗センサ間のギャップ層は省略してある。
図4に磁気抵抗センサの断面構造を示す。磁気センサの信号検出領域700は、互いの磁化方向が外部磁界によって相対的に変化することによって大きな抵抗変化を生じる複数の導電性磁性膜と、この導電性磁性膜の間に配置された導電性非磁性膜を含む磁気抵抗センサ(スピンバルブ型の再生素子)によって構成される。この磁気センサの構造は、ギャップ層701上に、Taバッファ層702、第1の磁性膜703、銅で構成された中間層704、第2の磁性膜705、Fe-50at.%Mn合金からなる反強磁性膜706が順次形成された構造である。前記第1の磁性膜には、Ni-20at.%Fe合金を使用し、第2の磁性膜には、コバルトを使用した。反強磁性膜からの交換磁界により、第2の磁性膜の磁化は一方向に固定されている。これに対し、第2の磁性膜と非磁性膜を介して接する第1の磁性膜の磁化の方向は、磁気記録媒体からの漏洩磁界により変化するため、抵抗変化が生じる。
信号検出領域の両端には、テーパ形状に加工されたテーパ部707がある。このテーパ部は、第1の磁性膜を単磁区化するための永久磁石層708と、その上に形成された信号を取り出すための一対の電極606からなる。永久磁石層は保磁力が大きく、磁化方向が容易に変化しないことが必要であり、Co-Cr-Pt合金を用いた。
上記実施例1ないし5のいずれの媒体を用いた場合にも、上記の様にして構成した磁気記憶装置によって、1平方ミリメートル当たり95メガビット以上の記録密度を実現することができた。
本実施例では、浮上面レールの面積が1.4平方ミリメートル以下で、質量が2mg以下の磁気ヘッドスライダ上に磁気抵抗効果型磁気ヘッドが形成されている磁気ヘッドを用いた。スライダの浮上面レールの面積を1.4平方ミリメートル以下とし、更に、質量を2mg以下とすることにより、耐衝撃信頼性を向上できる。これにより、高い記録密度と高い耐衝撃性を両立させることができ、1平方ミリメートル当たり95メガビット以上の記録密度で30万時間以上の平均故障時間間隔(MTBF)を実現することができた。
本発明の実施例による磁気記録媒体の断面構造図である。 本発明の磁気記録媒体を用いた磁気記憶装置の概略構成図である。 磁気ヘッドの模式的構造を示す斜視図である。 磁気抵抗センサの断面構造図である。
符号の説明
10…基板、11…第1の下地層、12…第2の下地層、13…第3の下地層、14…第1の磁性層、15…中間層、16…第2の磁性層、17…第3の磁性層、18…保護層、19…潤滑層、551…磁気記録媒体、552…磁気記録媒体を駆動する駆動部、553…磁気ヘッド、554…位置決め機構、555…記録再生信号処理回路、556…ランプ機構部、601…基体、602…コイル、603…上部記録磁極、604…下部記録磁極兼上部シールド層、605…磁気抵抗センサ、606…電極パターン、607…下部シールド層、700…磁気センサの信号検出領域、701…ギャップ層、702…Taバッファ層、703…第1の磁性膜、704…中間層、705…第2の磁性膜、706…反強磁性膜、707…テーパ部、708…永久磁石層。

Claims (10)

  1. 基板上に、少なくとも、第1の磁性層と、Ruを主成分とするスペーサ層と、第2の磁性層と、第3の磁性層をこの順に接して形成した磁気記録媒体において、前記第2の磁性層が前記第3の磁性層より厚く、前記第2の磁性層に含まれるコバルトと白金の濃度の和が前記第3の磁性層に含まれるコバルトと白金の濃度の和以下であることを特徴とする磁気記録媒体。
  2. 前記第2の磁性層に含まれるコバルトと白金の濃度の和が68原子%から76原子%であることを特徴とする請求項1に記載の磁気記録媒体。
  3. 前記第1の磁性層、第2の磁性層、第3の磁性層のすべてに白金を含むことを特徴とする請求項1に記載の磁気記録媒体。
  4. 前記第1の磁性層に含まれる白金の濃度に比べ前記第2の磁性層に含まれる白金の濃度が高く、前記第2の磁性層に含まれる白金の濃度に比べ前記第3の磁性層に含まれる白金の濃度が高いことを特徴とする請求項3に記載の磁気記録媒体。
  5. 前記第1の磁性層はCo-Crを含む合金であり、前記第2の磁性層はCo-Cr-Pt-Bを含む合金であり、前記第3の磁性層はCo-Ptを含む合金であることを特徴とする請求項1記載の磁気記録媒体。
  6. 前記基板と前記第1の磁性層との間にCo-Ti合金,Co-Ti-Ni合金及びNi-Ta合金のうちのいずれか一種の合金からなる第1の下地層と、W-Co合金あるいはTaからなる第2の下地層と、Cr-Ti-B合金あるいはCr-Ti合金からなる第3の下地層を有することを特徴とする請求項5記載の磁気記録媒体。
  7. 基板上に、少なくとも、第1の磁性層と、Ruを主成分とするスペーサ層と、第2の磁性層と、第3の磁性層がこの順に接して形成され、前記第2の磁性層が前記第3の磁性層より厚く、前記第2の磁性層に含まれるコバルトと白金の濃度の和が前記第3の磁性層に含まれるコバルトと白金の濃度の和以下である磁気記録媒体と、
    前記磁気記録媒体に対してデータの書き込み及び読み取りを行う、記録ヘッドと磁気抵抗効果型再生ヘッドを併せ持つ複合型ヘッドと、
    前記複合型ヘッドを前記磁気記録媒体の半径方向位置に位置付けする位置決め機構と、
    を有することを特徴とする磁気記憶装置。
  8. 前記磁気記録媒体の第2の磁性層に含まれるコバルトと白金の濃度の和が68原子%から76原子%であることを特徴とする請求項7に記載の磁気記憶装置。
  9. 前記磁気記録媒体の第1の磁性層、第2の磁性層、第3の磁性層のすべてに白金を含むことを特徴とする請求項7に記載の磁気記憶装置。
  10. 前記磁気記録媒体の第1の磁性層に含まれる白金の濃度に比べ前記第2の磁性層に含まれる白金の濃度が高く、前記第2の磁性層に含まれる白金の濃度に比べ前記第3の磁性層に含まれる白金の濃度が高いことを特徴とする請求項9に記載の磁気記憶装置。
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