JP2006079729A - 磁気記録媒体及び磁気記録装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】高密度の面記録密度を実現する磁気記憶媒体及び磁気記録装置を提供する。
【解決手段】
基板10上に下地層11、12、13、第1磁性層14、第1中間層15、第2磁性層16、第2の中間層17、第3磁性層18、保護層19、潤滑層20とが順に形成した磁気記録媒体において、第1磁性層はコバルト基合金であり、第2磁性層と前記第3磁性層は白金とクロムとホウ素を含有するコバルト基合金であり、第3磁性層に含有されるクロム濃度は第2磁性層に含有されるクロムの濃度未満であり、第3磁性層に含有されるクロムの濃度は15原子%以下であり、第1中間層はルテニウムあるいはルテニウムを主成分とする合金とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、大容量の情報記録が可能な磁気記録装置に係わり、特に、高密度磁気記録に好適な磁気記録媒体及びこれらの製造方法に関する。
磁気ディスク装置に代表される磁気記憶装置に対する大容量化の要求が益々高まっている。これに対応するため、高感度な磁気ヘッドや、高い信号出力対雑音比S/Ndが得られる記録媒体の開発が求められている。
一般に記録媒体は、基板上に形成されたシード層と呼ばれる第1の下地層、クロム合金からなる体心立方構造の第2の下地層、磁性層、カーボンを主成分とする保護層、及びパーフルオロアルキルポリエーテルを主成分とする潤滑層から構成される。磁性層には主にコバルトを主成分とする六方稠密構造をとる合金が用いられている。
S/Ndを向上させるには、磁性層に(11.0)面、もしくは(10.0)面を基板面と略平行とした結晶配向をとらせて、磁化容易軸である六方稠密構造のc軸を膜面内方向に向けることが有効である。磁性層の結晶配向はシード層によって制御できることが知られており、これらの配向はタンタルまたはB2構造のNiAl合金等をシード層に用いることによって得られる。また、基板表面に機械的なテクスチャ加工を施して、円周方向に磁気的な異方性を導入することによっても円周方向の磁気特性を向上できることが知られている。
S/Ndを向上するには、磁性層の多層化や、結晶粒径の微細化、残留磁束密度(Br)と磁性層の膜厚(t)の積であるBr・tの低減が効果的である。すなわち、基板上に、下地層を設け、この上に組成の異なる少なくとも2層からなる磁性層をルテニウム等の非磁性層を介して多層に設けた磁気記録媒体や、基板上に下地層とその上方に形成した磁気記録層とを含み、該磁気記録層は中間層により上下に分断された多層構造を有し、前記中間層は0.2nmから0.4nm及び1.0nmから1.7nmの範囲から選択されたRu、Rh、Ir及びそれらの合金からなる群から選択されたいずれか1つの材料で形成され、前記中間層により上下に分断された磁気記録層それぞれの磁化方向は互いに平行となる磁気記録媒体が提案されている。このような磁気記録媒体を用いることにより、熱的安定性を備えて磁気的特性を維持させつつ低ノイズ化を図った多層構造の磁気記録層を有する磁気記録媒体を実現している。
磁気記録層に用いる結晶粒を極度に微細化したり、Br・tの大幅な低減を行なうと、熱安定性の劣化を招くため、低ノイズ化には限界がある。近年、熱安定性と低ノイズ化を両立させる技術として、反強磁性結合(AFC)媒体が提案されている。これは、Ru中間層を介して2つの磁性層を反強磁性結合した二層構造としたものであり、単層の磁性層からなる媒体に比べて、磁性膜厚を厚く保ったままBr・tを低く設定することができる。このため、熱安定性を維持したまま、媒体ノイズの低減が可能となった。
特許文献1では、基板に積層された面内磁気記録媒体において、磁気記録層はAFC層、強磁性層と、AFC層と強磁性層を分離する非強磁性スペーサ層からなり、AFC層は、第1の磁性層、第2の磁性層と、第1と第2の磁性層間に存在し反強磁性結合する層からなり、同時にAFC層の反強磁性結合する層は第1と第2の磁性層間に反強磁性交換結合を提供する膜厚と組成を有し、AFC層と強磁性層との間に形成する非強磁性スペーサ層はAFC層と強磁性層間で交換結合がない膜厚と組成を有する磁気記録媒体が開示されている。また、段落51にはAFC層の第2の磁性層および強磁性層としてCo‐12at.%Pt‐14at.%Cr‐11at.%Bを積層した媒体が開示されている。
米国公開特許2002/98390A1号公報
しかし、上記技術を組み合わせても、1平方ミリメートル当たり150メガビット以上の面記録密度を実現するには不十分であり、更に再生出力を向上させ、S/Ndを向上する必要がある。
本発明の目的は、高いS/Ndを有し、オーバーライト特性に優れ、かつ熱揺らぎに対しても十分に安定な面内磁気記録媒体を提供する。
本願において開示される発明のうち代表的なものの概要を簡単に説明すれば下記の通りである。
基板上に下地層、第1の磁性層、第1の中間層、第2の磁性層、第2の中間層、第3の磁性層、保護層、潤滑層を順に形成した磁気記録媒体において、第2の磁性層と第3の磁性層は少なくとも白金(Pt)とクロム(Cr)とホウ素(B)を含有するコバルト(Co)基合金であり、第3の磁性層に含有されるクロム濃度は第2の磁性層に含有されるクロムの濃度未満であり、第3の磁性層に含有されるクロムの濃度が15原子%以下とする。
さらに、上記構成の媒体と書き込みギャップ長と幾何学書き込みトラック幅の比が1.5乃至2.1の磁気ヘッドと組み合わせた磁気ディスク装置とする。
本発明によれば、高いS/Ndを有し、オーバーライト特性に優れ、かつ熱揺らぎに対しても十分に安定な面内磁気記録媒体を提供することができる。また、1平方ミリメートル当たり150メガビット以上の面記録密度を有する磁気記録装置を提供することができる。
図18に以下の実施例に記載された磁気記憶媒体と磁気ヘッドが適用される磁気ディスク装置の一例を示す。磁気ディスク装置は、磁気記憶媒体(ディスク)110、ディスク固定機構120、ランプ機構140、ボイスコイルモータ(VCM)160、ヘッドスタックアッセンブリ(HSA)150、磁気ヘッド100を具備する。図19は、磁気ヘッドの構造を示す模式的斜視図である。磁気ヘッド100は基体601上に形成された記録用の電磁誘導型ヘッドと再生用の磁気抵抗効果型ヘッドを併せ持つ複合型ヘッドである。記録ヘッドは、コイル602を挟む上部記録磁極603と下部記録磁極兼上部シールド層604とを有する。ここで、書き込み幅をTww、書き込みギャップ長をGlと呼ぶ。再生用ヘッドは、磁気抵抗センサ605とその両端の電極パターン606からなり、磁気抵抗センサは下部記録磁極兼上部シールド層604と下部シールド層607で挟まれている。ここで、再生トラック幅をTwr、2つのシールド層間の距離をGsと呼ぶ。尚、この図では、記録磁極間のギャップ層、及びシールド層と磁気抵抗センサ間のギャップ層は省略してある。図1に示されるように本願発明の記憶媒体110は、基板10の両面に下地層11、12、13、第1磁性層14と、第1中間層15と、第2磁性層16と、第2の中間層17と、第3磁性層18と、保護層19と、潤滑層20とが順に堆積された膜構成をとる。以下、本発明の実施例について、図面を参照し詳細に説明する。
基板はガラス基板、ニッケルリン(Ni‐P)めっき膜をコーティングしたマグネシウム含有アルミニウム(Al‐Mg)合金基板、セラミックス基板等を用いる。基板の表面にテクスチャ加工を施した基板を利用し、この基板上に下地層を介して磁性層と保護層を形成することが好ましい。テクスチャ加工により表面に同心円状の溝が形成された基板を用いると、円周方向に測定したBr・tが半径方向に測定したBr・tよりも大きくなるので、磁性層の薄膜化が可能となり、出力分解能を高めることができる。テクスチャ加工は下地層を形成した後に行ってもよいが基板表面に直接行って洗浄乾燥後連続した薄膜形成を行なう方が好ましい。
下地層(11、12、13)は、コバルト(Co)とニッケル(Ni)から選ばれる少なくとも一種類の元素を含むチタン(Ti)合金からなる第1下地層(11)と、コバルトを含有するタングステン(W)合金からなる第2下地層(12)と、チタンとホウ素(B)を含有したクロム(Cr)合金からなる第3下地層(13)をこの順に形成したものとなっている。基板上に形成する下地層として、コバルトとニッケルから選ばれる少なくとも一種類の元素を含むチタン合金層と、コバルトを含有するタングステン合金層と、TiとBを含有したCr合金層を用いると、下地層上に形成する磁性層を磁気的に面内配向させやすくなり、かつ磁性層の結晶粒径を微細化でき媒体ノイズを低減できるためより好ましい。また、コバルトを含有するタングステン合金層形成後、酸素雰囲気中、もしくはArに酸素を添加した混合ガス雰囲気中でコバルトを含有するタングステン合金層の表面を人工的に酸化させることによって、Cr合金下地層の(100)配向性をより高めることができる。コバルトとニッケルから選ばれる少なくとも一種類の元素を含むチタン合金層と、コバルトを含有するタングステン合金層のかわりに、非晶質構造の合金層を用いても同様の効果が得られるため特に制限はない。合金層が非晶質構造であることは、銅の特性X線を用いたX線回折曲線でハローパターン以外の明瞭な回折ピークを示さないこと、もしくは高分解能電子顕微鏡にて撮影した格子像から得られた平均粒径が5nm以下であることにより同定した。このような非晶質合金層上にCrを主成分とした体心立方構造をとる合金層を形成すると、このCr合金層に(100)配向をとらせることができる。
TiとBを含有したCr合金層上に形成した磁性層の結晶粒は微細化され、媒体ノイズが低減されるので好ましい。このCr合金に代わり、Ti、 モリブデン(Mo)、Wから選ばれる少なくとも1つの元素を含有したCr合金、あるいはCrを主成分とした体心立方構造をとる合金を用いることも可能である。また、これらの合金層からなる(Cr‐Mo)/(Cr‐Ti)のような多層構造としてもよい。
第1の磁性層(14)はCo基合金とする。その膜厚は磁性層の組成にも依存するが、反磁性結合が可能な程度に薄いことが好ましい。第1の磁性層がCrを含むCo基合金、あるいはCrとPtを含むCo基合金であれば、下地層上で磁気的に面内配向した薄膜が形成しやすくなり好ましい。
第1と第2磁性層(14、16)との反磁性交換結合を実現する第1中間層(15)は、ルテニウム(Ru)を主成分とする。Ruと不可避な構成元素を含むスパッタターゲットを用いて1.5nm以下の厚さのRuを主成分とする層を設けると、その層は上下層の構成元素を含むことがある。第1の中間層は、たとえばRu, イリジウム(Ir), ロジウム(Rh)からなる群から選ばれた少なくとも1種の元素、あるいはこれらの元素を主成分とする合金等を用いることができる。その厚さが0.5nmから0.8nmであれば、第1の磁性層と第2の磁性層が反磁性結合し易くなるため、熱揺らぎが生じにくくなり好ましい。第1の磁性層と第1の中間層を設けない場合に比べ、第1の磁性層と第1の中間層を設ける場合には第2の磁性層を厚くしてもBr・tが小さい割に大きな保磁力も得られやすくなるので好ましい。
第2の磁性層(16)と第3の磁性層(18)はPtとCrとBを含有するCo基合金とする。保磁力を高めるためにPtが必須であり、媒体ノイズを低減するためにCrとBが必須であることによる。また、第3の磁性層に含有されるクロム濃度は第2の磁性層に含有されるクロムの濃度未満であり、第3の磁性層に含有されるクロムの濃度が15原子%以下とする。
第2と第3の磁性層(16、18)との間に配置され、両層の反磁性結合を実現する第2の中間層(17)はRuを含有する。
保護層(19)はカーボンを主成分とし、潤滑剤(20)はパーフルオロアルキルポリエーテルを主成分とする。
まず、高い面密度を実現するにあたって、本媒体に最適なヘッドの構造について検討した。試料として用いた媒体は、以下のように製造した。表面を化学強化したアルミノシリケートガラス基板10をアルカリ洗浄し、乾燥させた後、真空中でアルゴン(Ar)ガスを導入し、スパッタ法により第1の下地層11として厚さ15nmのチタンに40原子%のコバルトと10原子%(以下at.%と記す)のニッケルを添加したTi‐40at.%Co‐10at.%Ni合金、第2の下地層12として厚さ3nmのW‐30at.%Co合金を室温で形成した。次に、ランプヒーターにより基板加熱を行った後、第3の下地層13として厚さ10 nmのCr‐10at.%Ti‐3at.%B合金を形成した。更に厚さ3nmのCo‐16at.%Cr‐9at.%Pt合金からなる第1の磁性層14、厚さ0.6nmのRuからなる第1の中間層15、Co‐16at.%Cr‐12at.%Pt‐8at.%B合金からなる第2の磁性層16、厚さ0.8nmのRuからなる第2の中間層17、Co‐14at.%Cr‐14at.%Pt‐8at.%B合金からなる第3の磁性層18を順次形成し、保護層として3nmのカーボン膜19を形成した。
カーボン膜形成後、パーフルオロアルキルポリエーテルを主成分とする潤滑剤を塗布して厚さ1.8nmの潤滑層20を形成した。上記多層膜の形成はインテバック(Intevac)社製の枚葉式スパッタリング装置(MDP250B)を用いて行った。このスパッタリング装置のベース真空度は1.0〜1.2×10-5 Paであり、タクトは7秒とした。第1の下地層から上部磁性層までは0.93PaのArガス雰囲気中で行い、カーボン保護膜はArに窒素を10%添加した混合ガス雰囲気中で形成した。基板加熱はArに酸素を1%添加した混合ガス雰囲気中で行い、作製した磁気記録媒体の保磁力が300〜320kA/mの範囲になるように加熱温度を調整した。
作製した磁気記録媒体の磁気特性と電磁変換特性を下記方法にて評価した。磁気特性の評価は試料振動型磁力計(VSM)を用いて、円周方向へ最大796kA/mの磁界を印加して室温にて行った。電磁変換特性の評価は記録用の電磁誘導型磁気ヘッドと再生用のスピンバルブ型磁気ヘッドを併せ持つ複合型ヘッドと組み合わせてスピンスタンド行った。電磁変換特性の評価に用いたヘッドの書き込みギャップ長(Gl)は100nmであり、シールド間ギャップ長(Gs)は56nmであり、幾何学再生トラック幅(Twr)は100nmであり、幾何学書き込みトラック幅(Tww)は180nmである。低記録密度の1F信号として5.31kFC/mm(135kFCI)の信号を、高記録密度の2F信号として31.9kFC/mm(810kFCI)の信号を重ね書きして1F信号の減衰比からオーバーライト特性O/Wを求めた。S/Ndは、高記録密度31.9kFC/mm(810kFCI)で記録したときの媒体ノイズ(Nd2F)と孤立再生波出力(So)を用い、S/Nd=20log(So/Nd2F)と定義した。
第1の磁性層の膜厚と残留磁束密度をそれぞれt1、Br1、第2の磁性層の膜厚と残留磁束密度をそれぞれt2、Br2、第3の磁性層の膜厚と残留磁束密度をそれぞれt3、Br3とすると、本実施例のBr・tは概ねBr・t=Br3・t3+Br2・t2-Br1・t1となっていると考えられる。上記磁性合金ターゲットを用い、Br・tがほぼ等しくなるように第2、第3の磁性層の膜厚を変えた場合、各磁性層の膜厚がほぼBr3・t3=Br2・t2-Br1・t1となる条件においてO/Wの絶対値が最も大きくなり、熱揺らぎによる出力低下の大きさが小さくなった。
上記磁性合金ターゲットを用い、ほぼBr3・t3=Br2・t2-Br1・t1となるように第2、第3のの膜厚を調整して、Br・tが4T・nmから10T・nmの範囲となる磁気記録媒体を成膜した場合、組成によらず、略同一曲線上をBr・tの増加とともにO/Wの絶対値は単調に減少した。Br・tとO/Wの間にはBr・t=6T・nmでO/W=-35dB、Br・t=10T・nmでO/W=-27dBの関係があった。Br・tの増加と共に熱揺らぎによる出力低下の大きさは小さくなった。本実施例に記載の媒体では、測定したBr・tの値が7.5T・nm以上あれば出力減少率が-1.4%/桁から-1.5%/桁程度で熱揺らぎに対して十分に安定であり、信頼性上問題はないという結果を得た。65℃における熱減磁は、記録後1秒から1000秒間放置し再生出力の減衰率により評価した。
図4に示すような、書き込みギャップ長(Gl)、シールド間ギャップ長(Gs)、幾何学再生トラック幅(Twr)、幾何学書き込みトラック幅(Tww)を変えたヘッドを用い、低記録密度1Fの信号を5.31kFC/mm(135kFCI)とし、高記録密度2Fの信号を31.9kFC/mm(810kFCI)として、電磁変換特性の評価を行った。書き込みギャップ長(Gl)を大きくしたヘッド(試料番号( SAMPLE# )003)でO/Wが若干劣化したが許容範囲内であった。シールド間ギャップ長(Gs)を大きくしたヘッド(試料番号( SAMPLE# )005)でS/Ndが若干劣化したが許容範囲内であった。幾何学再生トラック幅(Twr)を小さくしたヘッド(試料番号( SAMPLE# )006)でS/Ndが若干劣化したが許容範囲内であった。幾何学書き込みトラック幅(Tww)を小さくしたヘッド(試料番号( SAMPLE# )008)でO/Wが若干劣化したが許容範囲内であった。
上記3組成のターゲットをガラス基板上に直接形成し、プラズマ発光分析(ICPS)法により組成分析を行なった。その結果、概ねターゲット組成と薄膜の組成は一致した。
第1の下地層だけを形成し、第2の下地層以降を形成しなかった試料について銅の特性X線を用いたX線回折曲線でハローパターン以外の明瞭な回折ピークを示さなかった。さらに、保護膜まで形成した試料についてX線回折曲線を測定した結果、体心立方構造をとる第3の下地層によって説明できる200回折ピークと六方稠密充填構造をとる第1の磁性層と第2の磁性層と第3の磁性層によって説明できる11.0回折ピーク以外には明瞭な回折ピークを示さなかった。
(比較例1)
第3の磁性層18をCo‐16at.%Cr‐14at.%Pt‐8at.%B合金としたことを除き、実施例1に記載の磁気記録媒体と同様にして磁気記録媒体を形成した。
すなわち、表面を化学強化したアルミノシリケートガラス基板10をアルカリ洗浄し、乾燥させた後、真空中でアルゴンガスを導入し、スパッタ法により第1の下地層11として厚さ15nmのTi‐40at.%Co‐10at.%Ni合金、第2の下地層12として厚さ3nmのW‐30at.%Co合金を室温で形成した後、ランプヒーターにより基板加熱を行い、第3の下地層13として厚さ10nmのCr‐10at.%Ti‐3at.%B合金、厚さ3nmのCo‐16at.%Cr‐9at.%Pt合金からなる第1の磁性層14、厚さ0.6nmのRuからなる第1の中間層15、Co‐16at.%Cr‐12at.%Pt‐8at.%B合金からなる第2の磁性層16、厚さ0.8nmのRuからなる第2の中間層17、Co‐16at.%Cr‐14at.%Pt‐8at.%B合金からなる第3の磁性層18を順次形成し、保護層として3.0nmのカーボン膜19を形成した。
概ねBr・t=8T・nmでBr3・t3=Br2・t2-Br1・t1となるように第2、第3の磁性層の膜厚を調整した。これらの媒体のS/Nd、O/Wを書き込みギャップ長が100nmであり、シールド間ギャップ長が56nmであり、幾何学再生トラック幅が100nmであり、幾何学書き込みトラック幅が180nmであるヘッドを用い、低記録密度1Fの信号を5.31kFC/mm(135kFCI)とし、高記録密度2Fの信号を31.9kFC/mm(810kFCI)として評価した結果、およびKu・v/kTを評価した結果を図5に示す。図5には、概ねBr・t=8T・nmである実施例1の媒体の評価結果も合わせて示した。
ここで、Ku・v/kT(Ku:結晶磁気異方性定数、v:磁性結晶粒の体積、k:ボルツマン定数、T:絶対温度)室温における7.5秒から240秒までの残留保磁力の時間依存性を、Sharrockの式にフィッティングして求めた。発明者らの検討では、この手法により求めたKu・v/kTが概ね71以上であれば、熱揺らぎによる出力減衰を抑制でき、信頼性上問題はないという結果を得た。本実施例の媒体はすべてKu・v/kTが71以上あり、熱揺らぎに対する信頼性に問題はなかった。
図5より、第3の磁性層としてCo‐14at.%Cr‐14at.%Pt‐8at.%Bを用いた媒体(試料番号( SAMPLE# )101)は24.5dBの非常に良好なS/Ndと絶対値32dBの良好なO/Wが得られたのに対し、第3の磁性層としてCo‐16at.%Cr‐14at.%Pt‐8at.%Bを用いた媒体(試料番号( SAMPLE# )102)はS/Ndが1.2dB劣化し23.3dBとなり、O/Wが4dB劣化し絶対値28dBとなった。
次に、試料番号( SAMPLE# )101および102の媒体を書き込みギャップ長が110nmであり、シールド間ギャップ長が65nmであり、幾何学再生トラック幅が130nmであり、幾何学書き込みトラック幅が240nmであるヘッドを用い、低記録密度1Fの信号を5.31kFC/mm(135kFCI)とし、高記録密度2Fの信号を31.9kFC/mm(810kFCI)として評価を行った結果を図6に示す。
図6より、第3の磁性層としてCo‐16at.%Cr‐14at.%Pt‐8at.%Bを用いた媒体(試料番号( SAMPLE# )102)は24.0dBの非常に良好なS/Ndと絶対値31dBの良好なO/Wが得られたのに対し、第3の磁性層としてCo‐14at.%Cr‐14at.%Pt‐8at.%Bを用いた媒体(試料番号( SAMPLE# )101)はS/Ndが0.9dB劣化した。
すなわち、ヘッドの幾何学書き込みトラック幅などが相対的に小さい場合は、媒体の第3の磁性層のCr濃度が14at.%である方が良好なS/Ndを得られたのに対し、ヘッドの幾何学書き込みトラック幅などが相対的に大きい場合は、媒体の第3の磁性層のCr濃度が16at.%である方が良好なS/Ndが得られた。
このような現象は以下のように説明できる。媒体の第3の磁性層のCr濃度を16at.%から14at.%に減少すると第3の磁性層の磁化が増加するため、媒体のBr・tが概ね等しくなるように媒体を作製すると第3の磁性層の膜厚を薄くすることができる。そのため、書き込み性能が相対的に低い幾何学書き込みトラック幅の小さいヘッドを用いた場合、第3の磁性層がより薄いCo‐14at.%Cr‐14at.%Pt‐8at.%Bを用いた媒体(試料番号( SAMPLE# )101)では良好なO/Wと良好なS/Ndを得ることができる。一方、第3の磁性層が厚いCo‐16at.%Cr‐14at.%Pt‐8at.%Bを用いた媒体では、十分なO/Wを得ることができないため実質的な書き込み幅が小さくなり、トラックエッジのノイズを読み込んでしまうことによりS/Ndが劣化する結果となった。
それに対し、書き込み性能が相対的に高い書き込みトラック幅の大きいヘッドを用いた場合、第3の磁性層がより厚いCo‐16at.%Cr‐14at.%Pt‐8at.%Bを用いた媒体(試料番号( SAMPLE# ))102)でも十分なO/Wを得ることができる。この場合は媒体ノイズを低減する効果のあるCrの濃度がより高い方が媒体ノイズが小さくなり、より高いS/Ndが得られる結果となった。
したがって、書き込みギャップ長と幾何学書き込みトラック幅の比(Tww/Gl)が1.5乃至2.1の磁気ヘッドと上記の媒体を組み合わせることによって、求める記録密度を達成することができる。具体的には、磁気記録装置を構成する磁気ヘッドの書き込みギャップ長を115nm以下とし、シールド間ギャップ長を64nm以下とし、幾何学再生トラック幅を122nm以下とし、幾何学書き込みトラック幅を206nm以下の磁気ヘッドを用いることに、以下に説明する本発明の媒体と組み合わせることにより、特に優れた記録密度を達成することができる。
次に、第2の磁性層(16)と第3の磁性層(18)のCr濃度が電磁変換特性に及ぼす影響について検証するために、第2と第3の磁性層の成分を変化させた媒体を上記製造方法と同様に製造した。Coを主成分とする第2の磁性層16に用いる材料として、
Co‐14at.%Cr‐12at.%Pt‐6at.%B、
Co‐16at.%Cr‐12at.%Pt‐6at.%B、
Co‐18at.%Cr‐12at.%Pt‐6at.%B
の3種類の合金ターゲットを用意し、第3の磁性層18に用いる材料として、
Co‐14at.%Cr‐14at.%Pt‐8at.%B、
Co‐15at.%Cr‐14at.%Pt‐8at.%B、
Co‐16at.%Cr‐14at.%Pt‐8at.%B、
の3種類の合金ターゲットを用意した。
概ねBr・t=8T・nmでBr3・t3=Br2・t2-Br1・t1となるように第2、第3の磁性層の膜厚を調整し、磁気記録媒体を形成した。これらの媒体のS/Nd、O/Wを書き込みギャップ長が100nmであり、シールド間ギャップ長が56nmであり、幾何学再生トラック幅が100nmであり、幾何学書き込みトラック幅が180nmであるヘッドを用い、低記録密度1Fの信号を5.31kFC/mm(135kFCI)とし、高記録密度2Fの信号を31.9kFC/mm(810kFCI)として評価した結果、およびKu・v/kTを評価した結果を図7に示す。
図7より、本実施例における媒体はすべてKu・v/kTが71以上あり、熱揺らぎに対する信頼性に問題はなかった。試料番号( SAMPLE# )204、205、207、208といった第3の磁性層のCr濃度が15at.%以下であり、かつ第3の磁性層のCr濃度が第2の磁性層のCr濃度未満である媒体において24dB以上の良好なS/Nd、絶対値30dB以上の良好なO/Wが得られた。それに対し、試料番号( SAMPLE# )201、202といったすなわち第3の磁性層のCr濃度が第2の磁性層のCr濃度以上である媒体では、O/Wは絶対値30dB以上を確保することができたものの、S/Ndが0.5dB以上劣化しすべて23.5dB以下となった。また、試料番号( SAMPLE# )203、206、209といった第3の磁性層のCr濃度が16at.%の媒体では、O/Wがすべて絶対値29dB以下となり、S/Ndも23.5dB以下となった。
第3の磁性層に含有されるクロム濃度が第2の磁性層に含有されるクロムの濃度未満であり、第3の磁性層に含有されるクロムの濃度が15原子%以下が好ましいのは、媒体ノイズの低減、すなわち高S/Nd化とオーバーライト特性が両立されるからである。熱安定性を確保しつつ磁性膜の結晶粒径の微細化して高S/Ndを実現するためにCrやBなどの元素を添加するが、第3の磁性層に含有されるクロム濃度は第2の磁性層に含有されるクロムの濃度未満であるようにすると、良好なオーバーライト特性を確保したまま、S/Ndを向上することができる。第3の磁性層に含まれるCr濃度が15原子%よりも大きくなると熱揺らぎを満足するためには磁性層が厚くなり過ぎ、結果としてオーバーライト特性が劣化し、媒体ノイズが増加することになる。また、第3の磁性層に含まれるCr濃度が第2の磁性層に含まれるCr濃度以上になると、第2の磁性層の結晶粒間の交換結合力が第3の磁性層の結晶粒間の交換結合力よりも強くなる。結晶粒間の交換結合力が強くなると、磁化反転に必要な磁場が大きくなるため、到達するヘッドの書き込み磁界が相対的に小さい第2の磁性層の結晶粒間の交換結合力が強くなると、第2の磁性層によるノイズが増加し媒体全体としてのノイズも増加することとなる。
以上述べたように、第3の磁性層のCr濃度を15at.%以下とし、かつ第3の磁性層のCr濃度が第2の磁性層のCr濃度未満であるようにすることによって、1平方ミリメートル当たり150メガビット以上の面記録密度を実現するのに十分なS/Ndを有し、O/W特性に優れ、かつ熱揺らぎに対しても十分に安定な磁気記録媒体を実現できる。
第3の磁性層(18)のコバルト(Co)と白金(Pt)の含有濃度について、S/Nd、オーバーライト特性、熱安定性の観点から検討した。検討に際して、Coを主成分とする第3の磁性層18に用いる材料としてPtの含有量を固定しCo、Cr、Bの割合を変更した以下の合金ターゲットを準備し、実施例1と同様の製造方法を用いて磁気記録媒体を製造した。
Co‐6at.%Cr‐13at.%Pt‐8at.%B、
Co‐6at.%Cr‐13at.%Pt‐12at.%B、
Co‐6at.%Cr‐13at.%Pt‐16at.%B、
Co‐8at.%Cr‐13at.%Pt‐8at.%B、
Co‐8at.%Cr‐13at.%Pt‐12at.%B、
Co‐8at.%Cr‐13at.%Pt‐16at.%B、
Co‐10at.%Cr‐13at.%Pt‐8at.%B、
Co‐10at.%Cr‐13at.%Pt‐12at.%B、
Co‐10at.%Cr‐13at.%Pt‐16at.%B、
Co‐12at.%Cr‐13at.%Pt‐8at.%B、
Co‐12at.%Cr‐13at.%Pt‐12at.%B、
Co‐12at.%Cr‐13at.%Pt‐16at.%B、
Co‐14at.%Cr‐13at.%Pt‐8at.%B、
Co‐14at.%Cr‐13at.%Pt‐12at.%B、
Co‐14at.%Cr‐13at.%Pt‐16at.%B、
Co‐16at.%Cr‐13at.%Pt‐8at.%B、
Co‐16at.%Cr‐13at.%Pt‐12at.%B、
Co‐16at.%Cr‐13at.%Pt‐16at.%B。
概ねBr・t=8T・nmでBr3・t3=Br2・t2-Br1・t1となるように第2、第3の磁性層の膜厚を調整し、磁気記録媒体を形成した。これらの媒体のS/Nd、O/Wを書き込みギャップ長が100nmであり、シールド間ギャップ長が56nmであり、幾何学再生トラック幅が100nmであり、幾何学書き込みトラック幅が180nmであるヘッドを用い、低記録密度1Fの信号を5.31kFC/mm(135kFCI)とし、高記録密度2Fの信号を31.9kFC/mm(810kFCI)として評価した結果、およびKu・v/kTを評価した結果を図8に示す。
図8より、試料番号( SAMPLE# )303、305、306、308〜311、313、314、316といった第3の磁性層のCoとPtの合計含有量が74〜80at.%の媒体において24dB以上の良好なS/Nd、絶対値30dB以上の良好なO/Wが得られた。それに対し、試料番号( SAMPLE# )301、302、304、307といったCoとPtの合計含有量が80at.%より大きい媒体では、O/Wは絶対値30dB以上を確保することができたものの、S/Ndが1dB以上劣化しすべて23dB以下となった。また、試料番号( SAMPLE# )312、315、317、318といったCoとPtの合計含有量が74at.%未満の媒体では、O/Wが2dB以上劣化しすべて絶対値28dB以下となり、S/Ndも0.5dB以上劣化し23.5dB以下となった。S/NdおよびO/W のCoとPtの合計含有量に対する依存性を示したグラフを図2および図3に示す。図2、図3より第3の磁性層のCoとPtの合計含有量が74at.%以上80at.%以下において良好なS/Ndと良好なO/Wを両立できることがわかった。これについて以下のように説明することができる。CoとPtの合計含有量が過度に少なくなると、磁性層の磁化が小さくなることによって膜厚が厚くなり、オーバーライト特性が劣化することになる。逆に、CoとPtの合計含有量が過度に多くなると、CrとBの濃度が減少することによって媒体ノイズが増加することになる。そのため良好なオーバーライト特性と低ノイズを両立するためには、CoとPtの合計含有量を適正な範囲内とすることが有効となる。
以上述べたように、第3の磁性層のCoとPtの合計含有量が74at.%以上80at.%以下となるようにすることで、1平方ミリメートル当たり150メガビット以上の面記録密度を実現するのに十分なS/Ndを有し、O/W特性に優れ、かつ熱揺らぎに対しても十分に安定な磁気記録媒体を実現できる。
第3の磁性層(18)のクロム(Cr)濃度について、S/Nd、オーバーライト特性、熱安定性の観点から検討した。第3の磁性層の組成を変更した以外は実施例1と同様にして磁気記録媒体を形成した。第3の磁性層を形成する合金ターゲットの組成は以下の7組成とした。
Co‐4at.%Cr‐13at.%Pt‐16at.%B、
Co‐5at.%Cr‐13at.%Pt‐15at.%B、
Co‐5at.%Cr‐13at.%Pt‐16at.%B、
Co‐6at.%Cr‐13at.%Pt‐14at.%B、
Co‐6at.%Cr‐13at.%Pt‐15at.%B、
Co‐7at.%Cr‐13at.%Pt‐13at.%B、
Co‐7at.%Cr‐13at.%Pt‐14at.%B。
概ねBr・t=8T・nmでBr3・t3=Br2・t2-Br1・t1となるように第2、第3の磁性層の膜厚を調整し、磁気記録媒体を形成した。これらの媒体のS/Nd、O/Wを書き込みギャップ長が100nmであり、シールド間ギャップ長が56nmであり、幾何学再生トラック幅が100nmであり、幾何学書き込みトラック幅が180nmであるヘッドを用い、低記録密度1Fの信号を5.31kFC/mm(135kFCI)とし、高記録密度2Fの信号を31.9kFC/mm(810kFCI)として評価した結果、およびKu・v/kTを評価した結果を図9に示す。
図9すべての試料において、71以上のKu・v/kTと絶対値30dB以上の良好なO/W特性が得られた。しかし、第3の磁性層のCr濃度が6at.%以上の媒体(試料番号( SAMPLE# )404〜407)において24dB以上の良好なS/Ndが得られたのに対し、Cr濃度5at.%以下の媒体(試料番号( SAMPLE# )401〜403)ではS/Ndが0.5dB以上劣化した。
以上の結果より、第3の磁性層のCr濃度を6at.%以上とすることが低ノイズ化のために好ましい。これにより、1平方ミリメートル当たり150メガビット以上の面記録密度を実現するのに十分なS/Ndを有し、O/W特性に優れ、かつ熱揺らぎに対しても十分に安定な磁気記録媒体を実現できる。
第3の磁性層(18)のホウ素(B)濃度について、S/Nd、オーバーライト特性、熱安定性の観点から検討した。第3の磁性層の組成を変更した以外は実施例1と同様にして磁気記録媒体を形成した。第3の磁性層を形成する合金ターゲットの組成は以下の7組成とした。
Co‐16at.%Cr‐13at.%Pt‐5at.%B、
Co‐15at.%Cr‐13at.%Pt‐5at.%B、
Co‐15at.%Cr‐13at.%Pt‐6at.%B、
Co‐14at.%Cr‐13at.%Pt‐6at.%B、
Co‐14at.%Cr‐13at.%Pt‐7at.%B、
Co‐13at.%Cr‐13at.%Pt‐7at.%B、
Co‐13at.%Cr‐13at.%Pt‐8at.%B。
概ねBr・t=8T・nmでBr3・t3=Br2・t2-Br1・t1となるように第2、第3の磁性層の膜厚を調整し、磁気記録媒体を形成した。これらの媒体のS/Nd、O/Wを書き込みギャップ長が100nmであり、シールド間ギャップ長が56nmであり、幾何学再生トラック幅が100nmであり、幾何学書き込みトラック幅が180nmであるヘッドを用い、低記録密度1Fの信号を5.31kFC/mm(135kFCI)とし、高記録密度2Fの信号を31.9kFC/mm(810kFCI)として評価した結果、およびKu・v/kTを評価した結果を図10に示す。図10にはCo‐12at.%Cr‐13at.%Pt‐8at.%Bを第3の磁性層に用いた実施例3の試料番号( SAMPLE# )310もあわせて示した。
図10の実施例すべての媒体において、71以上のKu・v/kTと絶対値30dB以上の良好なO/W特性が得られた。しかし、B濃度が7at.%以上の媒体(試料番号( SAMPLE# )505〜507、210)において24dB以上の良好なS/Ndが得られたのに対し、B濃度6at.%以下の媒体(試料番号( SAMPLE#)501〜504)ではS/Ndが0.5dB以上劣化した。
一方、第3の磁性層に16原子%を超えて高濃度のBを添加しようとした場合、ターゲットの加工性の問題のため困難である。16原子%を超えて高濃度のBを含有した合金を真空溶解後、ターゲットに加工しようとすると割れが生じやすくなりターゲットとして加工しにくいためである。
以上の結果より、第3の磁性層添加するBは媒体ノイズ低減のために7原子%以上とするのが好ましい。さらに、加工面から16原子%以下とするのが好ましい。これにより1平方ミリメートル当たり150メガビット以上の面記録密度を実現するのに十分なS/Ndを有し、O/W特性に優れ、かつ熱揺らぎに対しても十分に安定な磁気記録媒体を実現できた。
第3の磁性層(18)の白金(Pt)濃度について、S/Nd、オーバーライト特性、熱安定性の観点から検討した。検討に際して、第3の磁性層(MAGLAY3)のPt濃度を変化させた媒体の電磁変換特性を測定した。第3の磁性層の組成を変更した以外は実施例1と同様にして磁気記録媒体を形成した。第3の磁性層を形成する合金ターゲットの組成は以下の5組成とした。
Co‐12at.%Cr‐13at.%Pt‐10at.%B、
Co‐12at.%Cr‐14at.%Pt‐10at.%B、
Co‐12at.%Cr‐15at.%Pt‐10at.%B、
Co‐12at.%Cr‐16at.%Pt‐10at.%B、
Co‐12at.%Cr‐17at.%Pt‐10at.%B。
概ねBr・t=8T・nmでBr3・t3=Br2・t2-Br1・t1となるように第2、第3の磁性層の膜厚を調整し、磁気記録媒体を形成した。これらの媒体のS/Nd、O/Wを書き込みギャップ長が100nmであり、シールド間ギャップ長が56nmであり、幾何学再生トラック幅が100nmであり、幾何学書き込みトラック幅が180nmであるヘッドを用い、低記録密度1Fの信号を5.31kFC/mm(135kFCI)とし、高記録密度2Fの信号を31.9kFC/mm(810kFCI)として評価した結果、およびKu・v/kTを評価した結果を図11に示す。
図11の実施例すべての媒体において71以上のKu・v/kTが得られた。しかし、Pt濃度が15at.%以下の媒体(試料番号( SAMPLE# )601〜603)において24dB以上の良好なS/Ndと絶対値30dB以上の良好なO/Wが得られたのに対し、Pt濃度が16at.%以上の媒体(試料番号( SAMPLE# )604〜605)ではS/Ndが0.5dB以上劣化し、O/Wが3dB以上劣化した。
したがって、第3の磁性層に含有されるPtが15原子%以下とする構成が好ましい。これよりもPt濃度が高くなると、磁性膜の異方性磁界が増大することによってオーバーライト特性が劣化しやすくなるためである。
以上述べたように、第3の磁性層のPt濃度を15at.%以下とすることで、1平方ミリメートル当たり150メガビット以上の面記録密度を実現するのに十分なS/Ndを有し、O/W特性に優れ、かつ熱揺らぎに対しても十分に安定な磁気記録媒体を実現できる。
第3の磁性層(18)にタンタル(Ta)を添加する効果について、S/Nd、オーバーライト特性、熱安定性の観点から検討した。検討に際して、第3の磁性層(MAGLAY3)のTa濃度を変化させた媒体の電磁変換特性を測定した。第3の磁性層の組成を変更した以外は実施例1と同様にして磁気記録媒体を形成した。第3の磁性層を形成する合金ターゲットの組成は以下の6組成とした。
Co‐12at.%Cr‐14at.%Pt‐8at.%B‐1at.%Ta、
Co‐12at.%Cr‐14at.%Pt‐8at.%B‐2at.%Ta、
Co‐12at.%Cr‐14at.%Pt‐8at.%B‐3at.%Ta、
Co‐12at.%Cr‐14at.%Pt‐8at.%B‐4at.%Ta、
Co‐12at.%Cr‐14at.%Pt‐8at.%B‐5at.%Ta、
Co‐12at.%Cr‐14at.%Pt‐8at.%B‐6at.%Ta、
概ねBr・t=8T・nmでBr3・t3=Br2・t2-Br1・t1となるように第2、第3の磁性層の膜厚を調整し、磁気記録媒体を形成した。これらの媒体のS/Nd、O/Wを書き込みギャップ長が100nmであり、シールド間ギャップ長が56nmであり、幾何学再生トラック幅が100nmであり、幾何学書き込みトラック幅が180nmであるヘッドを用い、低記録密度1Fの信号を5.31kFC/mm(135kFCI)とし、高記録密度2Fの信号を31.9kFC/mm(810kFCI)として評価した結果、およびKu・v/kTを評価した結果を図12に示す。
図12に示されるように、すべての媒体において71以上のKu・v/kTが得られ、Ta濃度が増加するにつれてKu・v/kTの値が大きくなった。しかし、Ta濃度が4at.%以下の媒体(試料番号( SAMPLE# )701〜704)において24dB以上の良好なS/Ndと絶対値30dB以上の良好なO/Wが得られたのに対し、Ta濃度が5at.%以上の媒体(試料番号( SAMPLE# ))705〜706)ではS/Ndが1dB以上劣化し、O/Wが3dB以上劣化した。
以上の検討の結果、オーバーライト特性の確保のためには、第3の磁性層に添加するTaの濃度は4原子%以下とするのが好ましい。また、添加するTaの濃度を1原子%以上にすると、熱安定性が向上するので好ましい。これは以下のように説明できる。PtとCrとBを含むCo基合金にTaを添加すると融点が低下するが、このことがスパッタにおける膜成長時の積層欠陥を低減する効果に繋がり、結果として熱安定性が向上するものと考えられる。ただし、添加するTa濃度が過剰になると磁性層の磁化が減少するため、一定のBr・t確保するには膜厚が厚くなりオーバーライト特性が劣化することとなる。
以上により、1平方ミリメートル当たり150メガビット以上の面記録密度を実現するのに十分なS/Ndを有し、O/W特性に優れ、かつより高い熱安定性を有する磁気記録媒体を実現できる。また、本実施例において第3の磁性層の成膜時に-100〜-400Vのバイアス電圧を基板に印加するとKu・v/kTがより大きくなり好ましい。
第3の磁性層(18)に銅(Cu)を添加する効果について、S/Nd、オーバーライト特性、熱安定性の観点から検討した。検討に際して、第3の磁性層(MAGLAY3)のCu濃度を変化させた媒体の電磁変換特性を測定した。第3の磁性層の組成を変更した以外は実施例1と同様にして磁気記録媒体を形成した。第3の磁性層を形成する合金ターゲットの組成は以下の6組成とした。
Co‐12at.%Cr‐12at.%Pt‐8at.%B‐1at.%Cu、
Co‐12at.%Cr‐12at.%Pt‐8at.%B‐2at.%Cu、
Co‐12at.%Cr‐12at.%Pt‐8at.%B‐3at.%Cu、
Co‐12at.%Cr‐12at.%Pt‐8at.%B‐4at.%Cu、
Co‐12at.%Cr‐12at.%Pt‐8at.%B‐5at.%Cu、
Co‐12at.%Cr‐12at.%Pt‐8at.%B‐6at.%Cu。
概ねBr・t=8T・nmでBr3・t3=Br2・t2-Br1・t1となるように第2、第3の磁性層の膜厚を調整し、磁気記録媒体を形成した。これらの媒体のS/Nd、O/Wを書き込みギャップ長が100nmであり、シールド間ギャップ長が56nmであり、幾何学再生トラック幅が100nmであり、幾何学書き込みトラック幅が180nmであるヘッドを用い、低記録密度1Fの信号を5.31kFC/mm(135kFCI)とし、高記録密度2Fの信号を31.9kFC/mm(810kFCI)として評価した結果、およびKu・v/kTを評価した結果を図13に示す。
図13の実施例すべての媒体において71以上のKu・v/kTが得られ、Cu濃度が増加するにつれてKu・v/kTの値が徐々に大きくなった。しかし、Cu濃度が4at.%以下の媒体(試料番号( SAMPLE# )801〜804)において24dB以上の良好なS/Ndと絶対値30dB以上の良好なO/Wが得られたのに対し、Cu濃度が5at.%以上の媒体(試料番号( SAMPLE# )))805〜806)ではS/Ndが0.5dB以上劣化し、O/Wが2dB以上劣化した。
以上の検討の結果、オーバーライト特性の確保のためには、第3の磁性層に添加するCuの濃度は4原子%以下とするのが好ましい。また、添加するCuの濃度を1原子%以上にすると、熱安定性が向上するので好ましい。これは以下のように説明できる。PtとCrとBを含むCo基合金にCuを添加すると、膜形成時のCrの偏析が促進され磁性膜の異方性エネルギーが増加して熱安定性が向上するものと考えられる。ただし、添加するCu濃度が過剰になると、磁性層の磁化が減少するためBr・tを一定に保つには膜厚が厚くなりオーバーライト特性が劣化することとなる。
以上により、1平方ミリメートル当たり150メガビット以上の面記録密度を実現するのに十分なS/Ndを有し、O/W特性に優れ、かつより高い熱安定性を有する磁気記録媒体を実現できた。また、本実施例において第3の磁性層の成膜時に-100〜-400Vのバイアス電圧を基板に印加するとKu・v/kTがより大きくなり好ましい。
第3の磁性層(18)にタンタル(Ta)と銅(Cu)を添加する効果について、S/Nd、オーバーライト特性、熱安定性の観点から検討した。検討に際して、第3の磁性層(MAGLAY3)のTa、Cu濃度を変化させた媒体の電磁変換特性を測定した。第3の磁性層の組成を変更した以外は実施例1と同様にして磁気記録媒体を形成した。第3の磁性層を形成する合金ターゲットの組成は以下の4組成とした。
Co‐12at.%Cr‐13at.%Pt‐8at.%B‐0.5at.%Ta‐0.5at.%Cu、
Co‐12at.%Cr‐13at.%Pt‐8at.%B‐1at.%Ta‐1at.%Cu、
Co‐12at.%Cr‐13at.%Pt‐8at.%B‐2at.%Ta‐2at.%Cu、
Co‐12at.%Cr‐13at.%Pt‐8at.%B‐3at.%Ta‐3at.%Cu。
概ねBr・t=8T・nmでBr3・t3=Br2・t2-Br1・t1となるように第2、第3の磁性層の膜厚を調整し、磁気記録媒体を形成した。これらの媒体のS/Nd、O/Wを書き込みギャップ長が100nmであり、シールド間ギャップ長が56nmであり、幾何学再生トラック幅が100nmであり、幾何学書き込みトラック幅が180nmであるヘッドを用い、低記録密度1Fの信号を5.31kFC/mm(135kFCI)とし、高記録密度2Fの信号を31.9kFC/mm(810kFCI)として評価した結果、およびKu・v/kTを評価した結果を図14に示す。
図14に示されているとおり、すべての媒体において71以上のKu・v/kTが得られ、TaとCuの濃度が増加するにつれてKu・v/kTの値が徐々に大きくなった。しかし、TaとCuの合計含有量が4at.%以下の媒体(試料番号( SAMPLE# )901〜904)において24dB以上の良好なS/Ndと絶対値30dB以上の良好なO/Wが得られたのに対し、TaとCuの合計含有量が6at.%以上の媒体(試料番号( SAMPLE# )805)ではS/Ndが0.5dB以上劣化し、O/Wが3dB以上劣化した。
以上の検討の結果、オーバーライト特性の確保のためには、第3の磁性層に添加するTaとCuの合計含有量は4原子%以下とするのが好ましい。また、添加するTaとCuの合計含有量を1原子%以上にすると、熱安定性が向上するので好ましい。これにより、1平方ミリメートル当たり150メガビット以上の面記録密度を実現するのに十分なS/Ndを有し、O/W特性に優れ、かつより高い熱安定性を有する磁気記録媒体を実現できる。
また、本実施例において第3の磁性層の成膜時に-100〜-400Vのバイアス電圧を基板に印加するとKu・v/kTがより大きくなり好ましい。
第2と第3の磁性層(16、18)の白金(Pt)の濃度について、S/Nd、オーバーライト特性、熱安定性の観点から検討した。第2の磁性層の組成を変更した以外は実施例1と同様にして磁気記録媒体を形成した。第2の磁性層を形成する合金ターゲットの組成を以下の4組成とした。
Co‐20at.%Cr‐13at.%Pt‐6at.%B、
Co‐20at.%Cr‐14at.%Pt‐6at.%B、
Co‐20at.%Cr‐15at.%Pt‐6at.%B、
Co‐20at.%Cr‐16at.%Pt‐6at.%B。
概ねBr・t=8T・nmでBr3・t3=Br2・t2-Br1・t1となるように第2、第3の磁性層の膜厚を調整し、磁気記録媒体を形成した。これらの媒体のS/Nd、O/Wを書き込みギャップ長が100nmであり、シールド間ギャップ長が56nmであり、幾何学再生トラック幅が100nmであり、幾何学書き込みトラック幅が180nmであるヘッドを用い、低記録密度1Fの信号を5.31kFC/mm(135kFCI)とし、高記録密度2Fの信号を31.9kFC/mm(810kFCI)として評価した結果、およびKu・v/kTを評価した結果を図15に示す。
図15の実施例すべての媒体において71以上のKu・v/kTが得られた。しかし、第2の磁性層(MAGLAY2(16))のPt濃度を第3の磁性層のPt濃度以下である14at.%以下にした媒体(試料番号( SAMPLE# )1001、1002)において24dB以上の良好なS/Ndと絶対値30dB以上の良好なO/Wが得られたのに対し、第2の磁性層のPt濃度を第3の磁性層のPt濃度より大きいである15at.%以上にした媒体(試料番号( SAMPLE# )1003、1004)ではS/Ndが1dB以上劣化し、O/Wが3dB以上劣化した。これは、第二の磁性層のPt濃度を第3の磁性層よりも大きくした場合、ヘッドの書き込み磁界が相対的に小さくなる第2の磁性層の異方性磁界が、ヘッドに近い第3の磁性層の異方性磁界よりも大きくなることによって、オーバーライト特性O/WやS/Ndが劣化するためである。
以上、第2の磁性層に含有されるPtの濃度を第3の磁性層に含有されるPtの濃度よりも低くすると、オーバーライト特性が改善されS/Ndが向上する。特に、第2の磁性層に含有されるPt濃度が第3の磁性層に含有されるPtの濃度よりも大きくなるとオーバーライト特性が劣化するため好ましくない。これにより、1平方ミリメートル当たり150メガビット以上の面記録密度を実現するのに十分なS/Ndを有し、O/W特性に優れ、かつ熱揺らぎに対しても十分に安定な磁気記録媒体を実現できる。
第2と第3の磁性層(16、18)の反磁性結合を実現させている第2の中間層(17)の膜厚に好適な値をS/Nd、オーバーライト特性、熱安定性の観点から検討した。検討に際して、第2の中間層の膜厚を、0nm、0.3nm、0.5nm、0.7nm、0.9nm、1.0nm、1.2nm、1.5nm、2.0nmとした以外は実施例1と同様にして磁気記録媒体を形成した。これらの媒体のS/Nd、O/Wを書き込みギャップ長が100nmであり、シールド間ギャップ長が56nmであり、幾何学再生トラック幅が100nmであり、幾何学書き込みトラック幅が180nmであるヘッドを用い、低記録密度1Fの信号を5.31kFC/mm(135kFCI)とし、高記録密度2Fの信号を31.9kFC/mm(810kFCI)として評価した結果、およびKu・v/kTを評価した結果を図16に示す。
図16には、第2の中間層(17)の膜厚(Th)が0.8nmである実施例1の試料番号( SAMPLE# )( SAMPLE# )101の媒体の結果も合わせて示した。図15の実施例すべての媒体において71以上のKu・v/kTが得られた。しかし、第2の中間層の膜厚を0.5から1.2nmとした媒体(試料番号( SAMPLE# )1103、1104、101、1105〜1107)において24dB以上の良好なS/Ndと絶対値30dB以上の良好なO/Wが得られたのに対し、第2の中間層の膜厚(Th)を0nmおよび0.3nmとした媒体(試料番号( SAMPLE# )1101、1102)は、S/Ndが2dB以上劣化し、O/Wが2dB以上劣化した。また、第2の中間層の膜厚を1.5nmおよび2.0nmとした媒体(試料番号( SAMPLE# )1109、1110)は、S/Ndの劣化は小さかったものの、O/Wが2dB以上劣化した。
以上の検討結果より、第2の中間層の膜厚(Th)を0.5から1.2nmの範囲内とすることにより、1平方ミリメートル当たり150メガビット以上の面記録密度を実現するのに十分なS/Ndを有し、O/W特性に優れ、かつ熱揺らぎに対しても十分に安定な磁気記録媒体を実現できる。
第2と第3の磁性層(16、18)の反磁性結合を実現させている第2の中間層(17)の膜厚の成分に対する依存性をS/Nd、オーバーライト特性、熱揺らぎの観点から確認した。確認のために、実施例1の0.8nmのRuからなる第2の中間層に替えて、Ru‐10at.%Cr、Ru‐20at.%Cr、Ru‐30at.%Cr、Ru‐10at.%Fe、Ru‐20at.%Fe、Ru‐30at.%Feをそれぞれ0.3nm、0.5nm、0.7nm、0.8nm、0.9nm、1.0nm、1.2nm、1.5nm、2.0nm形成した。それ以外は実施例1と同様にして磁気記録媒体を形成した。これらの媒体のS/Nd、O/W、Ku・v/kTを評価した。S/Nd、O/Wは書き込みギャップ長が100nmであり、シールド間ギャップ長が56nmであり、幾何学再生トラック幅が100nmであり、幾何学書き込みトラック幅が180nmであるヘッドを用い、低記録密度1Fの信号を5.31kFC/mm(135kFCI)とし、高記録密度2Fの信号を31.9kFC/mm(810kFCI)として評価した。結果を図17に示す。第2の中間層(MIDLAY2(17))の膜厚(Th)が0.5nmから1.2nmの範囲内にあるすべての実施例(試料番号( SAMPLE# )1202〜1208、1211〜1216、1220〜1225、1229〜1234、1238〜1243、1247〜1252)において、24dB以上の良好なS/Nd、絶対値30dB以上の良好なO/W、71以上の良好なKu・v/kTが得られた。以上、第2の中間層が0.5nm乃至1.2nmの範囲では、Cr、Feを含有していても、特性が劣化しないことが証明された。
第2の磁性層と第3の磁性層の間に形成する第2の中間層(17)は、Ruを主成分とする合金とし、その厚さが0.5nmから1.2nmであることが好ましい。Ruと不可避な構成元素を含むターゲットをスパッタして第2の中間層を形成した場合にも、その層は上下層の構成元素を含むことがある。第2の中間層を0.5nmよりも薄くすると交換結合の増加によると考えられる媒体ノイズが急激に大きくなり、S/Ndが大きく低下する。第2の中間層を0.5nmから1.2nmとしたときにS/Ndが最も向上し、1.2nmより厚くするとS/Ndとオーバーライト特性が徐々に低下していく。したがって、第2の中間層はRuを主成分とし、その厚さは0.5nmから1.2nmの範囲であることが好ましい。これにより、1平方ミリメートル当たり150メガビット以上の面記録密度を実現するのに十分なS/Ndを有し、O/W特性に優れ、かつ熱揺らぎに対しても十分に安定な磁気記録媒体を実現できる。
本発明が適用される磁気記録媒体の膜構成の模式図 S/NdのCoとPtの合計含有量に対する依存特性 O/WのCoとPtの合計含有量に対する依存特性 特性分析に用いたヘッドの構造例 第3の磁性層のCr濃度に対する電磁変換特性 第3の磁性層のCr濃度に対する電磁変換特性 第2と第3の磁性層のCrに対する電磁変換特性 第3の磁性層のCr、B濃度変化に対する電磁変換特性性 第3の磁性層のCr、B濃度変化に対する電磁変換特性 第3の磁性層のCr、B濃度変化に対する電磁変換特性 第3の磁性層のPt濃度変化に対する電磁変換特性 第3の磁性層のTa濃度変化に対する電磁変換特性 第3の磁性層のCu濃度変化に対する電磁変換特性 第3の磁性層のTa、Cu濃度変化に対する電磁変換特性 第3の磁性層のPt濃度変化に対する電磁変換特性 第2の中間層の膜厚に対する電磁変換特性 第2の中間層の材料、膜厚に対する電磁変換特性 本磁気記憶媒体と磁気ヘッドを用いた磁気ディスク装置 磁気ヘッドの構造を示す模式的斜視図
符号の説明
10… 基板、11… 第1の下地層、12… 第2の下地層、13… 第3の下地層、14… 第1の磁性層、15… 第1の中間層、16… 第2の磁性層、17…第2の中間層、18…第3の磁性層、19…保護層、20…潤滑層、100・・・磁気ヘッド、110・・・磁気媒体(ディスク)、120・・・ディスク固定機構、130・・・磁気ディスク装置、140・・・ランプ機構、150・・・ヘッドスタックアッセンブリ(HSA)、160・・・ボイスコイルモータ(VCM)、601…基体、602…コイル、603…上部記録磁極、604…下部記録磁極兼上部シールド層、605…磁気抵抗センサ、606…電極パターン、607…下部シールド層

Claims (24)

  1. 基板上に下地層と、第1磁性層と、第1中間層と、第2磁性層と、第2の中間層と、第3磁性層と、保護層と、潤滑層とが順に堆積され、
    前記第1磁性層はコバルト基合金であり、
    前記第2磁性層と前記第3磁性層は白金とクロムとホウ素を含有するコバルト基合金であり、
    前記第3磁性層に含有されるクロム濃度は第2磁性層に含有されるクロムの濃度未満であり、
    前記第3磁性層に含有されるクロムの濃度は15原子%以下であり、
    前記第1中間層はルテニウムあるいはルテニウムを主成分とする合金であることを特徴とする磁気記録媒体。
  2. 請求項1に記載の磁気記録媒体において、
    前記第3磁性層に含有されるクロムの濃度は6原子%以上であることを特徴とする磁気記録媒体。
  3. 請求項1に記載の磁気記録媒体において、
    前記第3磁性層に含有される白金濃度は前記第2磁性層に含有される白金の濃度以上であり、かつ15原子%以下であることを特徴とする磁気記録媒体。
  4. 請求項1に記載の磁気記録媒体において、
    前記第3磁性層に含有されるコバルトと白金の合計含有量が74原子%以上80原子%以下であることを特徴とする磁気記録媒体。
  5. 請求項1に記載の磁気記録媒体において、
    前記磁気記録媒体の第3の磁性層に含有されるホウ素の濃度が7原子%以上であることを特徴とする磁気記録媒体。
  6. 請求項1に記載の磁気記録媒体において、
    前記第3磁性層の前記コバルト基合金はさらにタンタルを含有し、
    前記第3磁性層に含有されるタンタルの濃度は4原子%以下であることを特徴とする磁気記録媒体。
  7. 請求項1に記載の磁気記録媒体において、
    前記第3磁性層の前記コバルト基合金はさらに銅を含有し、
    前記第3磁性層に含有される銅の濃度は4原子%以下であることを特徴とする磁気記録媒体。
  8. 請求項1に記載の磁気記録媒体において、
    前記第3磁性層の前記コバルト基合金はさらにタンタルと銅を含有し、
    前記第3磁性層に含有されるタンタルと銅の合計含有量は4原子%以下であることを特徴とする記載の磁気記録媒体。
  9. 請求項1に記載の磁気記録媒体において、
    前記第2中間層の膜厚は0.5nm以上1.2nm以下であることを特徴とする磁気記録媒体。
  10. 請求項1に記載の磁気記録媒体において、
    前記下地層は、コバルトとニッケルから選ばれる少なくとも一種類の元素を含むチタン合金層と、コバルトを含有するタングステン合金層と、チタンとホウ素を含有するクロム合金層とを前記基板上に順に積層したものであることを特徴とする磁気記録媒体。
  11. 請求項1に記載の磁気記録媒体において、
    前記基板は周方向の溝が半径方向に複数形成されたテクスチャを有することを特徴とする磁気記録媒体。
  12. 磁気記録媒体と、前記磁気記録媒体を回転駆動する駆動部と、記録用と再生用の磁気ヘッドを有する複合ヘッドとを具備する磁気記録装置において、
    前記磁気記録媒体は、基板と、下地層と、第1磁性層と、第2磁性層と、第3磁性層と、前記第1と第2磁性層との間に配置された第1中間層と、前記第2と第3磁性層との間に配置された第2中間層と、保護層と、潤滑層とを有し、
    前記第1磁性層は前記下地層と前記第2磁性層との間に配置され、
    前記第3磁性層は前記第2中間層と前記保護層との間に配置され、
    前記第1磁性層はコバルト基合金であり、
    前記第2磁性層と前記第3磁性層は、それぞれ白金とクロムとホウ素を含有するコバルト基合金であり、
    前記第3磁性層に含有されるクロムの濃度は前記第2磁性層に含有されるクロムの濃度未満であり、
    前記第3磁性層に含有されるクロムの濃度は15原子%以下であり、
    前記第1中間層はルテニウムあるいはルテニウムを主成分とする合金であり、
    前記記録用の磁気ヘッドの書き込みギャップ長と幾何学書き込みトラック幅の比は1.5乃至2.1であることを特徴とする磁気記録装置。
  13. 請求項12に記載の磁気記録装置において、
    前記書き込みギャップ長が115nm以下で、前記幾何学書き込みトラック幅は206nm以下であることを特徴とする磁気記録装置。
  14. 請求項12に記載の磁気記録装置において、
    前記再生用ヘッドのシールド間ギャップ長が64nm以下であり、幾何学再生トラック幅が122nm以下であることを特徴とする磁気記録装置。
  15. 請求項12に記載の磁気記録装置において、
    前記第3磁性層に含有されるクロムの濃度は6原子%以上であることを特徴とする磁気記録装置。
  16. 請求項12に記載の磁気記録装置において、
    前記第3磁性層に含有される白金濃度は第2の磁性層に含有される白金の濃度以上であり、かつ15原子%以下であることを特徴とする磁気記録装置。
  17. 請求項12に記載の磁気記録装置において、
    前記第3磁性層に含有されるコバルトと白金の合計含有量は74原子%以上80原子%以下であることを特徴とする磁気記録装置。
  18. 請求項12に記載の磁気記録装置において、
    前記磁気記録媒体の第3の磁性層に含有されるホウ素の濃度が7原子%以上であることを特徴とする磁気記録装置。
  19. 請求項12に記載の磁気記録装置において、
    前記第3磁性層の前記コバルト基合金はさらにタンタルを含有し、
    前記第3磁性層に含有されるタンタルの濃度は4原子%以下であることを特徴とする磁気記録装置。
  20. 請求項12に記載の磁気記録装置において、
    前記第3磁性層の前記コバルト基合金はさらに銅を含有し、
    前記第3磁性層に含有される銅の濃度は4原子%以下であることを特徴とする磁気記録装置。
  21. 請求項12に記載の磁気記録装置において、
    前記第3磁性層の前記コバルト基合金はさらにタンタルと銅を含有し、
    前記第3磁性層に含有されるタンタルと銅の合計含有量は4原子%以下であることを特徴とする記載の磁気記録装置。
  22. 請求項12に記載の磁気記録装置において、
    前記第2中間層の膜厚は0.5nm以上1.2nm以下であることを特徴とする磁気記録装置。
  23. 請求項12に記載の磁気記録装置において、
    前記下地層は、コバルトとニッケルから選ばれる少なくとも一種類の元素を含むチタン合金層と、コバルトを含有するタングステン合金層と、チタンとホウ素を含有するクロム合金層とを前記基板上に順に積層したものであることを特徴とする記載の磁気記録装置。
  24. 請求項12に記載の磁気記録装置において、
    前記基板は周方向の溝が半径方向に複数形成されたテクスチャを有することを特徴とする磁気記録装置。
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