JP2008034034A - 磁気記録媒体の製造方法、磁気記録媒体および磁気記録装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】磁性層パターン上の平坦化層表面に適切な凹凸を安価に再現性よく形成することができ、低浮上型ヘッドまたは接触型ヘッドの安定走行を可能にする磁気記録媒体を提供する。
【解決手段】基板上に磁性層を成膜し、磁性層を加工して凸状の磁性層パターンを形成し、磁性層パターン間の凹部および磁性層パターン上に平坦化層を成膜し、前記平坦化層の表面に段差を形成することを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。
【選択図】 図2
【解決手段】基板上に磁性層を成膜し、磁性層を加工して凸状の磁性層パターンを形成し、磁性層パターン間の凹部および磁性層パターン上に平坦化層を成膜し、前記平坦化層の表面に段差を形成することを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。
【選択図】 図2
Description
本発明は磁気記録媒体、特にパターンドメディアの製造方法、この方法を用いて製造された磁気記録媒体、およびこの磁気記録媒体を搭載した磁気記録装置に関する。
近年、磁気ディスク装置(ハードディスクドライブ)においては、隣接トラック間の干渉や熱揺らぎ耐性が高密度化を阻害する要因になってきている。このような問題に対して、記録トラックを互いに分離された凸状の磁性層のパターンで形成したディスクリートトラックメディアや、磁性層を互いに分離された磁性ドットの形態に加工して1つの磁性ドットを1ビットとして用いるパターンドメディアが提案されている。なお、ディスクリートトラックメディアは、広義にはパターンドメディアに含まれる。
従来、磁性層を所望のパターン形状に加工するために、たとえば凸部の周縁に対応して突起を形成し、磁性層を加工した後に突起を除去する方法が提案されている(特許文献1)。この方法によれば、磁性層のパターンの周縁が丸まった形状に加工されるのを防止できる。
しかし、パターンドメディアにおいては、表面に凸状の磁性層パターンの形状を反映した凹凸がある場合でも、磁性層パターン上に平坦化膜を形成した表面を非常に平坦にした場合でも、ヘッドスライダの走行安定性を確保するのが困難であるという問題がある。このため、パターンとメディアの表面には制御された段差が形成されていることが好ましい。
特開2005−267736号公報
本発明の目的は、磁性層パターン上の平坦化層表面に適切な凹凸を安価に再現性よく形成することができ、低浮上型ヘッドまたは接触型ヘッドの安定走行を可能にする磁気記録媒体(ディスクリートトラックメディアやパターンドメディア)、およびこのような磁気記録媒体を搭載した高記録密度の磁気記録装置を提供することにある。
本発明の一態様に係る磁気記録媒体の製造方法は、基板上に磁性層を成膜し、磁性層を加工して凸状の磁性層パターンを形成し、磁性層パターン間の凹部および磁性層パターン上に平坦化層を成膜し、前記平坦化層の表面に段差を形成することを特徴とする。
本発明の他の態様に係る磁気記録媒体は、上記の方法を用いて製造されたものである。
本発明のさらに他の態様に係る磁気記録装置は、上記の磁気記録媒体と、浮上量が10nm以下である浮上型磁気ヘッドまたは接触型磁気ヘッドを搭載したことを特徴とする。
本発明によれば、磁性層パターン上の平坦化層表面に適切な凹凸を安価に再現性よく形成することができ、低浮上型ヘッドまたは接触型ヘッドの安定走行を可能にする磁気記録媒体(ディスクリートトラックメディアやパターンドメディア)を提供することができる。また、この磁気記録媒体と、浮上量10nm以下の低浮上型ヘッドまたは接触型ヘッドを搭載した高記録密度の磁気記録装置を提供することができる。
図1(a)〜(e)および図2(a)〜(d)を参照して、本発明の実施形態における磁気記録媒体(ディスクリートトラックメディアまたはパターンドメディア)の製造方法を説明する。
図1(a)に示すように、基板11上に、軟磁性下地層12、磁気記録層13、保護層14を成膜し、その上にレジスト15を塗布する。
基板11としては、ガラス基板、金属基板、プラスチック基板、Si基板などを用いることができる。これらの基板は、表面に金属膜または誘電体膜が形成されたものであってもよい。基板の形状は特に限定されず、たとえば0.85インチ、1インチ、1.8インチ、2.5インチ、3インチのディスク形状の基板が挙げられる。基板の平坦性は高い方が好ましい。
軟磁性下地層12は、一般的に垂直磁気記録媒体の磁気記録層13の下に設けられる。なお、磁気記録層13の結晶配向を整える目的などにより、磁気記録層13の下地層として複数層の金属または誘電体の薄膜を形成するのが一般的である。
磁気記録層13は、強磁性材料からなる。具体的には、Co、FeおよびNiから選択される少なくとも1種の強磁性金属を含んでいる。通常は、強磁性金属のほかに、C、Si、Cr、Pt、Pd、Ta、Tb、SmおよびGdなどから選択される少なくとも1種の金属を含むものが用いられる。磁気記録層13はこれらの材料の含む複数層を積層した構造でもよい。この場合、複数層の層間にCo、Fe、Ni以外の金属または金属酸化膜を挿入してもよい。磁気記録層13はスパッタリングによって成膜される。
保護層14は磁気記録層13の酸化を防止するために設けられる。保護層14はたとえばダイヤモンドライクカーボン(DLC)からなり、その厚さは4nm程度が好ましい。
レジスト15としては、たとえばノボラック系フォトレジスト(シップレー社S1801、S1818など)を用いることができる。レジスト15はスピンコーティングされ、膜厚は120nm程度が好ましい。
その後、レジスト15に対向してスタンパ21を配置し、インプリントによりスタンパ21の凹凸パターンをレジスト15に転写する。凹凸パターンの転写されたレジスト15にUV照射を行い、160℃程度でベークする。この結果、ノボラック樹脂が架橋し、イオンミリングに十分耐えうる硬度が得られる。
図1(b)に示すように、インプリント法による凹凸形成プロセスでは、スタンパ21除去後にレジストパターンの凹部の底にレジスト残渣が残る。レジスト残渣が少ないほど磁気記録層の加工には好ましいが、レジスト残渣が少なすぎるとインプリントによる形状転写性が悪くなる。
図1(c)に示すように、酸素ガスを用いたRIEにより、レジスト残渣を除去する。レジスト15に転写された凹凸形状をできるだけ変化させずにレジスト残渣を除去するには、低圧、高密度のプラズマソースでRIEを行うのが好適である。したがって、誘導結合プラズマ(ICP)型または電子サイクロトロン共鳴(ECR)型のエッチング装置を用いることが好ましい。たとえばICPエッチング装置を用い、約2mTorrのエッチング圧で酸素RIEを行い、レジスト残渣を除去する。この際、凹部の底では、保護層14(DLC)も同時に剥離される。
図1(d)に示すように、Arイオンミリングにより磁気記録層13をエッチングする。磁気記録層13のダメージをなくすため、再付着(リデポジション)現象を抑えるようにイオン入射角を30°、70°と変化させてエッチングする。再付着現象を抑えることに伴い、磁気記録層13のパターンの側壁には40°〜75°程度のテーパー角がつく。その後、酸素RIEによりレジスト15を剥離する。レジスト15を効果的に剥離するには、高圧、高パワーで酸素プラズマを発生させるのが好適である。たとえば、1Torr、400W程度の条件で酸素RIEを行う。この際、磁気記録層13のパターンの上部に残っている保護層14(DLC)も剥離される。なお、磁気記録層13の酸化防止を考慮すると、磁気記録層13上のDLCが完全に剥離される前に酸素RIEを止めることが好ましい。本実施形態においては、この段階で高さ約20nmの凸状をなす磁気記録層13のパターンが形成される。
図1(e)に示すように、平坦化層16としてスパッタリングまたは化学気相成長(CVD)により厚さ約50nmのダイヤモンドライクカーボン(DLC)を成膜し、磁気記録層13パターン間の凹部を埋め込み、磁気記録層13パターン上に積層する。このとき、平坦化層16の平均表面粗さRaは約0.6nmとなった。磁気記録層13パターン上に成膜される平坦化層16の厚さを10nm以上とすることが好ましい。
本実施例では、DLCのみを用いて磁気記録層13パターン間の凹部を埋め込むとともに磁気記録層13パターン上に積層しているが、複数の材料を用いてもよい。たとえば、磁気記録層13パターン表面に薄い保護層を形成し、DLC以外の埋め込み材料を用いて磁気記録層13パターン間の凹部を埋め込み、さらにDLCからなる平坦化層を積層してもよい。この場合、保護層としては、sp3結合炭素の割合が大きいDLCが好適である。DLCはグラファイトターゲットを用いたスパッタリングまたはCVDによって成膜されるが、よりsp3結合炭素に富んだDLCを成膜するにはCVDが好適である。この保護層の膜厚はできるだけ薄いほうがよいが、薄すぎると磁気記録層13パターンのカバレッジが悪くなるので膜厚は3〜4nmが好ましい。埋め込み材料は非磁性材料たとえばSiO2、TiOx、Al2O3などの酸化物、Si3N4、AlN、TiNなどの窒化物、TiCなどの炭化物、BNなどの硼化物、C、Siなどの単体から幅広く選択できる。
次に、図2(a)〜(d)を参照して、平坦化層16の表面に段差を形成する方法を説明する。
図2(a)に示すように、平坦化層16上にマスク下地層17を形成し、その上に島状をなすエッチングマスクパターン18を形成する。マスク下地層17に要求される特性は、その上に形成されるエッチングマスク材料との親和性がDLCと比較して低く、エッチングマスクパターン18を島状に形成しやすくすることである。本実施形態ではマスク下地層17として、パーフルオロポリエーテル(Fomblin Z−Tetraol、Solvey Solexis社製)を約2nm塗布する。なお、マスク下地層17としては、高分子膜やプラズマ重合膜などを用いることもできる。
本実施例では、低分子有機化合物の自己組織化を利用してエッチングマスクパターン18を形成する。低分子有機化合物としては、テトラトリフェニルアミノエチレン(TTPAE)、たとえばテトラ(N,N−ジフェニル−4−アミノフェニル)エチレン;トリフェニルジアミン(TPD)、たとえばN,N−ビス(4−メチルフェニル)−N,N−ビスフェニルベンジジンや、トリスヒドロキシキノリノアルミニウム(Alq3)、たとえばトリス(8−ヒドロキシキノリノ)アルミニウムを用いることができる。これらの低分子有機化合物は、400℃以下の低温に加熱することによって昇華する。昇華した低分子有機化合物をマスク下地層17上に薄く付着させることによって、島状をなすエッチングマスクパターン18を形成することができる。
島状をなすエッチングマスクパターン18を有利に形成するには、以下のような方法を用いてもよい。たとえば、低分子有機化合物の成膜時に基板を加熱してもよいし、低分子有機化合物の成膜後に基板を加熱してもよい。これらの方法は、島状をなすエッチングマスクパターン18の占有面積を制御するのに有効である。低分子有機化合物の成膜速度によっても、エッチングマスクパターン18のサイズおよび占有面積を制御できる。つまり、成膜速度が遅いと、島状成長する低分子有機化合物の核密度が高くなるため、エッチングマスクパターン18をより高密度に形成できる。本実施形態では、エッチングマスク材料としてトリフェニルジアミン(TPD)を用い、成膜後に110℃で1分間加熱して、高さ約50nmの島状をなすエッチングマスクパターン18を形成している。エッチングマスクパターン18の直径は50〜100nmであり、面積は数μm2程度である。
なお、フォトリソグラフィー法によりパターニングしたレジストをエッチングマスクパターンに用いることも考えられるが、サブミクロンのパターンを形成するために高額な露光装置が必要となり、時間およびコストの点で量産に適さないので好ましくない。また、比較的安価なナノインプリント法によりパターニングしたレジストをエッチングマスクパターンに利用することも考えられるが、インプリント時に生じるレジスト残渣の厚さのばらつきによって平坦化層16のエッチングが不均一になるため好ましくない。
図2(b)に示すように、エッチングマスクパターン18をマスクとして平坦化層16の一部をエッチングする。以下、このエッチングを初期エッチングという。この初期エッチングにより、平坦化層16の表面に深さ8nm以下2nm以上の段差を形成する。
たとえば、酸素ガスを用いたプラズマエッチングによって平坦化層16をエッチングできる。また、アルゴンイオンなどの不活性ガスを用いたイオンビームエッチングによっても平坦化層16をエッチングできる。イオンビームエッチングを用いる場合、DLCのスパッタエッチング速度が非常に遅いため、エッチングマスクパターン18の高さを高くすることが好ましい。なお、エッチングガスは、酸素、アルゴンに限定されない。
本実施形態ではICPエッチング装置を用い、ガス流量40sccm、圧力20mTorr、コイルパワー10Wの条件で酸素RIE(Reactive Ion Etching)により、エッチングマスクパターン18をマスクとして平坦化層16をエッチングしている。圧力をより低くすると、さらに異方性が強くなるため、凹凸形状を維持させるという点では好ましい。
この際、初期エッチング時間を30秒間または2分間とした。初期エッチング時間を30秒間とした場合には平坦化層16の表面に深さ8nm以下の段差が形成され、初期エッチング時間を2分間とした場合には平坦化層16の表面に深さ8nmを超える段差が形成される。
図2(c)に示すように、エッチングマスクパターン18を除去する。エッチングマスクパターン18は構成分子が400度以下の低温で昇華するため、基板加熱処理によっても容易にその残渣を除去できる。本実施形態では、基板を1torr以下の真空オーブンに入れて、200℃で2.5時間加熱してエッチングマスクパターン18を除去している。エッチングマスクパターン18の残渣は有機分子の凝集体であるため、有機溶剤を用いても容易に剥離できる。
図2(d)に示すように、再び酸素RIEにより平坦化層16を表面の段差を維持した状態でエッチバックして、その残存厚さを5nm以下2nm以上にする。このときの酸素RIEの条件は、初期エッチングと同じでよい。
平坦化層16の残存厚さを5nm以下にするには、初期エッチング時間を30秒とした場合にはエッチバック時間を3.5分間以上、初期エッチング時間を2分間とした場合にはエッチバック時間を2分間以上とする。
なお、図2(c)のようにエッチングマスクパターン18を除去することなく、平坦化層16上にエッチングマスクパターン18が存在する状態でエッチバックを行い、平坦化層16の表面に段差を形成する方法では問題が生じる。このような方法を採用すると、平坦化層16上に存在するエッチングマスクパターン18の周縁の膜厚が薄いため、長時間のエッチバックを行うと、平坦化層16の頂部の周縁がエッチングされて丸まった形状になる。このように、平坦化層16の頂部の周縁が丸まった形状になると、ヘッドの走行安定性が劣り、ヘッドとの接触によって磨耗しやすくなるため好ましくない。
図示しないが、エッチバック後の平坦化層16の表面に潤滑剤としてFomblinZ−Tetraol(Solvey Solexis社製)を約2.0nmディップコートして、ハードディスクドライブ用の媒体を作製する。
図3を参照して、本発明の実施形態に係る磁気ディスク装置(ハードディスクドライブ)の斜視図を示す。この磁気記録再生装置は、筐体50の内部に、上記のようにして製造された磁気ディスク51と、磁気ヘッドを含むヘッドスライダ56と、ヘッドスライダ56を支持するヘッドサスペンションアッセンブリ(サスペンション55とアクチュエータアーム54)と、ボイスコイルモータ(VCM)57と、回路基板とを備える。ヘッドスライダ56は、浮上量が10nm以下である浮上型または接触型のものである。
本発明に係る磁気ディスク(パターンド媒体)51はスピンドルモータ52に取り付けられて回転され、垂直磁気記録方式により各種のデジタルデータが記録される。ヘッドスライダ56に組み込まれている磁気ヘッドはいわゆる複合型ヘッドであり、単磁極構造のライトヘッドと、シールド型MR再生素子(GMR膜、TMR膜など)を用いたリードヘッドとを含む。アクチュエータアーム54の一端にサスペンション55が保持され、サスペンション55によってヘッドスライダ56を磁気ディスク51の記録面に対向するように支持する。アクチュエータアーム54はピボット53に取り付けられる。アクチュエータアーム54の他端にはボイスコイルモータ(VCM)57が設けられている。ボイスコイルモータ(VCM)57によってヘッドサスペンションアッセンブリを駆動して、磁気ヘッドを磁気ディスク51の任意の半径位置に位置決めする。回路基板はヘッドICを備え、ボイスコイルモータ(VCM)の駆動信号、および磁気ヘッドによる読み書きを制御するための制御信号などを生成する。
作製した媒体および磁気ディスク装置を、以下のようにして評価した。
(1)媒体の表面構造の評価
上記のようにして作製した媒体について、デジタルインスツルメンツ社製の原子間力顕微鏡(AFM)ナノスコープIIIaを用いて表面構造を評価した。測定範囲は1μm×1μm、スキャンライン数は256本とした。表面粗さ負荷曲線の演算を行う前に、測定データのフィルター処理Flatten(order=0)を行った。得られた表面粗さ負荷曲線を2つのガウス分布曲線でフィッティングさせた。これらのガウス分布曲線は以下の数式で表される。
(1)媒体の表面構造の評価
上記のようにして作製した媒体について、デジタルインスツルメンツ社製の原子間力顕微鏡(AFM)ナノスコープIIIaを用いて表面構造を評価した。測定範囲は1μm×1μm、スキャンライン数は256本とした。表面粗さ負荷曲線の演算を行う前に、測定データのフィルター処理Flatten(order=0)を行った。得られた表面粗さ負荷曲線を2つのガウス分布曲線でフィッティングさせた。これらのガウス分布曲線は以下の数式で表される。
図4に表面粗さ負荷曲線にフィッティングさせた2つのガウス分布曲線の例を示す。図4において、横軸は表面からの距離、縦軸は256×256の測定点のうち、特定の表面からの距離を示した測定点の数である。図4において、表面から遠いピークが平坦化層の表面段差の底部に相当し、表面に近いピークが平坦化層の表面段差の頂部に相当する。こうして、2つのガウス分布曲線のσ値(σ1,σ2)および2つのガウス分布曲線の平均値の差(Δ=μ1−μ2)を求める。このΔ値が表面段差の深さに相当する。
図5に、30秒間または2分間の初期エッチングを施した平坦化層について、エッチバック時間と平均値差(Δ値)との関係を示す。30秒間の初期エッチングを施した平坦化層は、初期の段差の深さが約8nmである。この平坦化層はエッチバック時間が長くなるとともにΔ値が直線的に小さくなり、エッチバック厚さを40nm以上にしても表面段差を制御できることがわかる。2分間の初期エッチング時間を施した平坦化層は、初期の段差の深さが約15nmである。この平坦化層は、エッチバック時間に対するΔ値の変化に一定の傾向がなく、表面段差の制御が難しいことがわかる。また、この平坦化層を4分間エッチバックしたときにΔ値が大幅に小さくなっているのは、底部の平坦化層が除去されて磁性層パターンが現れた後に、残った平坦化層のエッチングが進行したためであると考えられる。
図6に、30秒間または2分間の初期エッチングを施した平坦化層について、エッチバック時間と表面に近いガウス分布曲線の分散σ2 2との関係を示す。2分間の初期エッチングを施した平坦化層は、30秒間の初期エッチングを施した平坦化層と比較して、分散σ2 2が非常に大きいことから、頂部の周縁が丸まった形状になっていることがわかる。このように、頂部の周縁が丸まった形状になると、ヘッドとの接触によって磨耗しやすくなるため好ましくない。
(2)接触ヘッドによる評価
初期エッチング時間を変化させて、Δ値が1から8nm、分散σ2 2が9以下である磁気記録媒体と、Δ値が5〜15nm、分散σ2 2が5から100である磁気記録媒体を作製した。各々の磁気記録媒体と、ヘッド荷重が2.5gfの接触型磁気ヘッド(Picoスライダー)とをテスターに組み込み、摩擦力を測定した。図7に、Δ値と摩擦力との関係を示す。このときの摩擦力は、5秒後に測定したものである。図8に、分散σ2 2と摩擦力との関係を示す。このときの摩擦力は、5分後に測定したものである。
初期エッチング時間を変化させて、Δ値が1から8nm、分散σ2 2が9以下である磁気記録媒体と、Δ値が5〜15nm、分散σ2 2が5から100である磁気記録媒体を作製した。各々の磁気記録媒体と、ヘッド荷重が2.5gfの接触型磁気ヘッド(Picoスライダー)とをテスターに組み込み、摩擦力を測定した。図7に、Δ値と摩擦力との関係を示す。このときの摩擦力は、5秒後に測定したものである。図8に、分散σ2 2と摩擦力との関係を示す。このときの摩擦力は、5分後に測定したものである。
図7に示されるように、Δ値が2nm未満になると、摩擦力が急激に増加している。このことから、Δ値は2nm以上であることが望ましい。
図8に示されるように、分散σ2 2が9を超えると、摩擦力が急激に増加している。これは、σ2 2が9を超え、平坦化層の頂部の周縁が丸まった形状になると、ヘッドとの接触によって磨耗しやすくなり、その磨耗粉がさらに磨耗を進行させるというサイクルを繰り返すためであると考えられる。したがって、σ2 2は9以下であることが望ましい。
(3)浮上ヘッドによる評価
Δ値が2.5nm、分散σ2 2が5である磁気記録媒体と、浮上量が10nm以下である低浮上型ヘッド(Femtoスライダー)とを磁気ディスク装置に組み込み、0.7atmの減圧環境下で全面ランダムシーク試験(全面Read/Writeに要する時間の測定)を行った。その結果、24時間後にも、パフォーマンスの劣化やエラー発生はなかった。
Δ値が2.5nm、分散σ2 2が5である磁気記録媒体と、浮上量が10nm以下である低浮上型ヘッド(Femtoスライダー)とを磁気ディスク装置に組み込み、0.7atmの減圧環境下で全面ランダムシーク試験(全面Read/Writeに要する時間の測定)を行った。その結果、24時間後にも、パフォーマンスの劣化やエラー発生はなかった。
11…基板、12…軟磁性下地層、13…磁気記録層、14…保護層、15…レジスト、16…平坦化膜、17…マスク下地層、18…エッチングマスクパターン、21…スタンパ、50…筐体、51…磁気ディスク、52…スピンドルモータ、53…ピボット、54…アクチュエータアーム、55…サスペンション、56…ヘッドスライダ、57…ボイスコイルモータ(VCM)。
Claims (6)
- 基板上に磁性層を成膜し、磁性層を加工して凸状の磁性層パターンを形成し、
磁性層パターン間の凹部および磁性層パターン上に平坦化層を成膜し、
前記平坦化層の表面に段差を形成する
ことを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。 - 前記平坦化層を成膜した後、前記平坦化層上にマスク下地層を形成し、
前記マスク下地層上に島状をなすエッチングマスクパターンを形成し、
前記エッチングマスクパターンをマスクとして前記平坦化層の一部をエッチングすることにより、前記平坦化層の表面に段差を形成し、
前記エッチングマスクパターンを除去し、
前記平坦化層を、表面の段差を維持した状態で、エッチバックする
ことを特徴とする請求項1に記載の磁気記録媒体の製造方法。 - 前記磁性層パターン上に成膜される前記平坦化層の厚さを10nm以上とし、
前記エッチングマスクパターンをマスクとして前記平坦化層の一部をエッチングすることによって、前記平坦化層の表面に深さ8nm以下の段差を形成し、
前記平坦化層をエッチバックすることによって、平坦化層の残存厚さを5nm以下にする
ことを特徴とする請求項2に記載の磁気記録媒体の製造方法。 - エッチバック後の平坦化層の表面粗さ負荷曲線が2つのガウス分布曲線で表され、表面に近いガウス分布曲線の分散値が9以下であり、2つのガウス分布曲線の平均値の差が2nm以上であることを特徴とする請求項3に記載の磁気記録媒体の製造方法。
- 請求項1に記載の方法を用いて製造された磁気記録媒体。
- 請求項5に記載の磁気記録媒体と、浮上量が10nm以下である浮上型磁気ヘッドまたは接触型磁気ヘッドを搭載したことを特徴とする磁気記録装置。
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