JP3924301B2 - 磁気記録媒体及び磁気記録再生装置 - Google Patents

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Description

本発明は、記録層が所定の凹凸パターンで形成され、記録要素が凹凸パターンの凸部として形成された磁気記録媒体及びこれを備えた磁気記録再生装置に関する。
従来、ハードディスク等の磁気記録媒体は、記録層を構成する磁性粒子の微細化、材料の変更、ヘッド加工の微細化等の改良により著しい面記録密度の向上が図られており、今後も一層の面記録密度の向上が期待されているが、磁気ヘッドの加工限界、磁気ヘッドの記録磁界の広がりに起因する記録対象のトラックに隣り合う他のトラックへの誤った情報の記録や、再生時のクロストークなどの問題が顕在化し、従来の改良手法による面記録密度の向上は限界にきている。
これに対し、一層の面記録密度の向上を実現可能である磁気記録媒体の候補として、記録層が凹凸パターンで形成され、記録要素が凹凸パターンの凸部として形成されたディスクリートトラック媒体や、パターンド媒体が提案されている(例えば、特許文献1参照)。尚、面記録密度が高い程、磁気ヘッドと磁気記録媒体との磁気的スペースが小さく、ディスクリートトラック媒体やパターンド媒体のような200Gbpsi以上の面記録密度が想定される磁気記録媒体の場合、磁気ヘッドとの磁気的スペースを15nm以下とする指針が示されている。
又、ハードディスク等の磁気記録媒体では磁気ヘッドとのクラッシュを抑制するために表面の平坦性が重視されるが、面記録密度が高く、磁気的スペースが小さいディスクリートトラック媒体やパターンド媒体の場合、特に表面の平坦性が重要である。このため、記録要素の間の凹部を非磁性の充填要素で充填し、記録要素及び充填要素の上面を平坦化することが好ましい。凹部を充填要素で充填する手法としては、スパッタリング法、CVD(Chemical Vapor Deposition)法、IBD(Ion Beam Deposition)法等の成膜手法を利用できる。又、平坦化の手法としては、CMP(Chemical Mechanical Polishing)法やドライエッチング等の加工手法を利用しうる(例えば、特許文献2、3参照)。
一方、表面が過度に平坦であると、磁気記録媒体の表面に磁気ヘッドが吸着しやすくなり、却って磁気ヘッドとのクラッシュが発生しやすくなる。これに対し従来、基板の表面にテクスチャ処理を施し、この上に記録層等を順次成膜していくことで、基板のテクスチャ処理のパターンに倣う微細な凹凸を表面に形成し、吸着による磁気ヘッドのクラッシュを防止していた。尚、ディスクリートトラック媒体やパターンド媒体の場合、記録要素の上面と、充填要素の上面と、の段差を設けるようにした構成も知られており(例えば、特許文献4参照)、この段差によりテクスチャ効果を付与するという手法も考えられる。
特開平9−97419号公報 特開平12−195042号公報 特表平14−515647号公報 特開平1−279421号公報
しかしながら、基板にテクスチャ処理を施す手法で表面に凹凸を形成すると、表面は100nm〜2μm程度の周期のうねり状の歪んだ形状となる。磁気ヘッドが100nm〜2μm程度の周期のうねり状の歪みに追従して飛行することは困難であり、このうねり状の歪みがそのまま磁気的スペースの変動となる。磁気的スペースが25nm以上であった世代では、このような磁気的スペースの変動は実用上問題とならなかったが、磁気的スペースが15nm以下となると、このような磁気的スペースの変動が実用上許容できない影響を及ぼすという問題がある。
更に、基板の表面にテクスチャ処理を施しても、記録要素の間を充填要素で充填し、記録要素及び充填要素の上面を平坦化する場合には、基板のテクスチャ処理に倣った微細な凹凸が除去されてしまうため、この手法を用いて表面に所望の微細な凹凸を形成すること自体が困難であるという問題がある。
又、記録要素の上面と、充填要素の上面と、の段差を設ける手法の場合、磁気ヘッドと、磁気記録媒体の表面と、の間の空気膜剛性が過度に小さくなり、磁気ヘッドの浮上が不安定となるため、外乱により磁気ヘッドの浮上高さが大きく変動しやすくなり、充分な信頼性が得られないという問題がある。
本発明は、以上の問題に鑑みてなされたものであって、記録層が所定の凹凸パターンで形成され、記録要素が凹凸パターンの凸部として形成されて面記録密度が高く、且つ、磁気ヘッドのクラッシュが生じにくく信頼性が高い磁気記録媒体及びこのような磁気記録媒体を備える磁気記録再生装置を提供することを目的とする。
本発明は、記録要素の上の表面に、その下の記録要素の幅方向の中央部に相当する部分が基板側に最も凹み、且つ、幅が基板から離間する方向に単調に増加する断面形状の表面凹部を形成することにより上記目的を達成するものである。
記録要素の上の表面に基板側に凹む表面凹部を形成することで、吸着による磁気ヘッドのクラッシュを防止することができる。
又、磁気記録媒体と磁気ヘッドとの間の空気膜剛性は表面凹部の容積によって決まる。これに対し、表面凹部は、その下の記録要素の幅方向の中央部に相当する部分が基板側に最も凹み、且つ、幅が基板から離間する方向に単調に増加する断面形状であるので、容積が小さく抑制され、それだけ磁気ヘッドとの間の空気膜剛性が高められており、磁気ヘッドの浮上高さの変動が抑制される。
更に、記録要素において、情報の記録を担う部分は主として幅方向の中央部である。これに対し、表面凹部は、その下の記録要素の幅方向の中央部に相当する部分が基板側に最も凹み、且つ、幅が基板から離間する方向に単調に増加する断面形状であるので、万が一、磁気記録媒体の表面に磁気ヘッドが接触しても、情報の記録を主として担う記録要素の中央部を、磁気ヘッドとの接触から保護する効果が得られる。
即ち、次のような本発明により、上記目的を達成することができる。
(1)基板の上に所定の凹凸パターンで形成された記録層の凸部として形成された記録要素と、該記録要素の間の凹部に充填された充填要素と、を含み、前記記録要素の上の表面に、その下の記録要素の幅方向の中央部に相当する部分が前記基板側に最も凹み、且つ、幅が該基板から離間する方向に単調に増加する断面形状の表面凹部が形成されたことを特徴とする磁気記録媒体。
(2) (1)において、前記記録要素は、データ領域において前記記録層のトラックの形状で形成され、前記表面凹部は、前記トラックの周方向に沿って形成されたことを特徴とする磁気記録媒体。
(3) (1)又は(2)において、前記記録要素の上に保護膜が形成され、且つ、該保護膜の上面が前記基板側に凹む形状に形成されて、該保護膜の上の表面に前記表面凹部が形成されたことを特徴とする磁気記録媒体。
(4) (1)乃至(3)のいずれかにおいて、前記表面凹部の深さが0.1〜4nmであることを特徴とする磁気記録媒体。
(5) (1)乃至(4)のいずれかにおいて、前記記録要素の上の表面と、前記充填要素の上の表面と、の段差が0〜2.5nmであることを特徴とする磁気記録媒体。
(6) (1)乃至(5)のいずれかに記載の磁気記録媒体と、該磁気記録媒体に対してデータの記録/再生を行うために該磁気記録媒体の表面に近接して浮上可能であるように設置された磁気ヘッドと、を備えることを特徴とする磁気記録再生装置。
尚、本出願において、「基板の上に所定の凹凸パターンで形成された記録層」とは、連続記録層が所定のパターンで多数の記録要素に分割された記録層の他、連続記録層が所定のパターンで部分的に分割され、一部が連続する記録要素で構成される記録層、又、例えば螺旋状の渦巻き形状の記録層のように、基板上の一部に連続して形成される記録層、凸部及び凹部双方が形成された連続した記録層も含む意義で用いることとする。
又、本出願において「記録要素の上の表面」とは、図18に示されるように記録要素106Aにおける基板102と反対側の上面が他の層で完全に被覆されている場合には、記録要素106Aの上の最表面の層114の上面、記録要素の上面の一部が露出し、他の部分は他の層で被覆されている場合には、露出した記録要素の上面及び最表面の層の上面、記録要素の上面が完全に露出している場合には記録要素の上面という意義で用いることとする。「保護膜の上の表面」、「充填要素の上の表面」についても同様である。尚、図18に示されるように、記録要素106Aの上に保護膜112が形成され、更に、保護膜112が記録要素106Aの側面にも形成されている場合、記録要素106Aの上面と充填要素104の上面との間の保護膜112の部分の上の表面は、本出願では「記録要素の上の表面」に含めるものとする。
又、本出願において「表面凹部の深さ」とは、図18中に符号Drで示されるように、表面凹部100に対応する記録要素106Aの上の表面110の最も高い部位(基板102から最も離間している部位)から表面凹部100の最も低い部位までの厚さ方向の長さという意義で用いることとする。
又、本出願において「記録要素の上の表面と、充填要素の上の表面と、の段差」とは、図18中に符号Sで示されるように、磁気記録媒体108の表面110における、記録要素106Aの上の最も高い部位と、隣接する充填要素104の上の最も高い部位と、の厚さ方向の長さという意義で用いることとする。尚、図18では、「記録要素の上の表面と、充填要素の上の表面と、の段差」の意義の説明のため、記録要素106Aの上の最も高い部位が充填要素104の上の最も高い部位よりも高い場合と、低い場合と、を便宜上1つの図中に図示している。
又、本出願において「記録要素の幅方向」とは、記録要素の上面の最小幅の方向という意義で用いることとする。例えば、記録要素が円弧状のトラックの形状で形成されたディスクリートトラック媒体の場合、円弧の径方向が幅方向である。
又、本出願において「その下の記録要素の幅方向の中央部に相当する部分が基板側に最も凹み、且つ、幅が基板から離間する方向に単調に増加する断面形状の表面凹部」とは、幅方向の断面形状が例えばV字形状、U字形状、円弧形状等の凹部のように、底面が幅方向の中央部から幅方向の両側に向かって基板から離間する方向に傾斜した断面形状の凹部という意義で用いることとする。
又、本出願において「磁気記録媒体」という用語は、情報の記録、読み取りに磁気のみを用いるハードディスク、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気テープ等に限定されず、磁気と光を併用するMO(Magneto Optical)等の光磁気記録媒体、磁気と熱を併用する熱アシスト型の記録媒体も含む意義で用いることとする。
本発明によれば、記録層が凹凸パターンで形成され、記録要素が凹凸パターンの凸部として形成されて面記録密度が高く、且つ、磁気ヘッドのクラッシュが生じにくく信頼性が高い磁気記録媒体及びこのような磁気記録媒体を備える磁気記録再生装置を実現することができる。
以下、本発明の好ましい実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1に示されるように、本発明の第1実施形態に係る磁気記録再生装置10は、磁気記録媒体12と、磁気記録媒体12に対してデータの記録/再生を行うために磁気記録媒体12の表面に近接して浮上可能であるように設置された磁気ヘッド14と、を備え、磁気記録媒体12の構成に特徴を有している。他の構成については、本実施形態の理解のために特に必要とは思われないため、説明を適宜省略することとする。
尚、磁気記録媒体12はチャック16に固定され、該チャック16と共に回転自在とされている。又、磁気ヘッド14は、アーム18の先端近傍に装着され、アーム18はベース20に回動自在に取付けられている。これにより、磁気ヘッド14は磁気記録媒体12の径方向に沿う円弧軌道で磁気記録媒体12の表面上で浮上して可動とされている。
磁気記録媒体12は、円板形状の垂直記録型のディスクリートトラック媒体で、図2に示されるように、基板22の上に所定の凹凸パターンで形成された記録層24の凸部として形成された記録要素24Aと、記録要素24Aの間の凹部26に充填された非磁性の充填要素28と、を含み、図3に拡大して示されるように、記録要素24Aの上の表面32に、その下の記録要素24Aの幅方向の中央部に相当する部分が基板22側に最も凹み、且つ、幅が基板22から離間する方向に単調に増加する断面形状の表面凹部30が形成されたことを特徴としている。尚、図2及び図3では、理解を容易にするため、記録層24を他の層と比較して実際よりも厚く描いている。前述の図18、後述する図4〜図9、図13〜図17についても同様である。
基板22は、記録層24側の面が鏡面研磨されている。基板22の材料としては、ガラス、NiPで被覆したAl合金、Si、Al等の非磁性材料を用いることができる。
記録層24は、厚さが5〜30nmである。記録層24の材料としては、CoCrPt合金等のCoCr系合金、FePt系合金、これらの積層体、SiO等の酸化物系材料の中にCoPt等の強磁性粒子をマトリックス状に含ませた材料等を用いることができる。
記録要素24Aは、データ領域において径方向に微細な間隔の同心円状のトラックの形状で形成されており、図2及び図3はこれを図示したものである。「記録要素24Aの幅方向」とは、記録要素24Aの上面の最小幅の方向であり、本第1実施形態の場合、データ領域においては円弧状のトラックの径方向が幅方向である。又、記録要素24Aは、サーボ領域において所定のサーボ情報のパターンで形成されている(図示省略)。
記録要素24Aの上には、保護膜34が形成され、且つ、データ領域において該保護膜34の上面が基板22側に凹む形状に形成されて、(記録要素24Aの上の)保護膜34の上の表面に前記表面凹部30が形成されている。尚、保護膜34は、記録要素24Aの側面及び凹部26の底面にも形成されている。保護膜34の材料としては、Mo、W、Ta、TaSi、Zr、Nb、Tiやこれらの酸化物、窒化物等を用いることができる。
表面凹部30は、横長の略V字の断面形状を有している。又、表面凹部30は、トラックの周方向に沿って形成されている。表面凹部30の深さは0.1〜4nmであることが好ましい。
充填要素28の材料としては、SiO、Al、TiO、フェライト等の酸化物、AlN等の窒化物、SiC等の炭化物等を用いることができる。
(記録要素24Aの上の)保護膜34及び充填要素28の上には保護層36、潤滑層38がこの順で形成されている。これら保護層36、潤滑層38は、保護膜34及び充填要素28の上面の形状に倣って形成されている。前記表面32は潤滑層38の上面であり、前記表面凹部30は、潤滑層38の上面に形成されている。
保護層36は、厚さが1〜5nmである。保護層36の材料としては、例えば、ダイヤモンドライクカーボンと呼称される硬質炭素膜等を用いることができる。尚、本出願において「ダイヤモンドライクカーボン(以下、「DLC」という)」という用語は、炭素を主成分とし、アモルファス構造であって、ビッカース硬度測定で2×10〜8×1010Pa程度の硬さを示す材料という意義で用いることとする。又、潤滑層38は、厚さが1〜2nmである。潤滑層38の材料としては、PFPE(パーフロロポリエーテル)やフォンブリン系潤滑剤等を用いることができる。
又、基板22及び記録層24の間には、下地層40、反強磁性層42、軟磁性層44、記録層24に厚さ方向(表面に垂直な方向)の磁気異方性を付与するための配向層46が形成されている。下地層40は、厚さが2〜40nmである。下地層40の材料としてはTa等を用いることができる。反強磁性層42は、厚さが5〜50nmである。反強磁性層42の材料としてはPtMn合金、RuMn合金等を用いることができる。軟磁性層44は、厚さが50〜300nmである。軟磁性層44の材料としては、Fe(鉄)合金、Co(コバルト)アモルファス合金、フェライト等を用いることができる。尚、軟磁性層44は、軟磁性を有する層と、非磁性層と、の積層構造であってもよい。配向層46は、厚さが2〜40nmである。配向層46の具体的な材料としては、非磁性のCoCr合金、Ti、Ru、RuとTaの積層体、MgO等を用いることができる。
次に、磁気記録媒体12の作用について説明する。
磁気記録媒体12は、表面32に表面凹部30が形成されているので、吸着による磁気ヘッド14のクラッシュを防止することができる。
又、記録要素24Aにおいて、情報の記録を担う部分は主として記録要素24Aの幅方向の中央部であるのに対し、表面凹部30は、その下の記録要素24Aの幅方向の中央部に相当する部分が基板22側に最も凹み、且つ、幅が基板22から離間する方向に単調に増加する断面形状を有しているので、万が一、磁気記録媒体12の表面32に磁気ヘッド14が接触しても、記録要素24Aの中央部を、磁気ヘッド14との接触から保護する効果が得られ、良好な磁気特性が得られる。尚、表面凹部30の形成方法については後述する。
又、記録要素24の上に保護膜34、保護層36が形成されているので、この点でも、記録要素24Aは、磁気ヘッド14との接触から保護されている。
又、記録要素24Aの上の保護膜34に凹部が形成され、これに倣って表面凹部30が形成されており、記録要素24Aの上面は平坦であるので磁気ヘッド14との磁気的スペースの変動を抑制でき、この点でも、良好な磁気特性が得られる。
更に、表面凹部30は、その下の記録要素24Aの幅方向の中央部に相当する部分が基板22側に最も凹み、幅が基板22から離間する方向に単調に増加する断面形状であるので、磁気ヘッド14の吸着を防止するために表面凹部30における磁気ヘッド14側の幅を大きくしても表面凹部30の容積は小さく抑制される。磁気記録媒体12と磁気ヘッド14との間の空気膜剛性は表面凹部30の容積によって決まるので、この断面形状により磁気ヘッド14との間の空気膜剛性が高められている。
又、表面凹部30は、トラックの周方向、即ち磁気ヘッド14の(相対的な)走行方向に沿って形成されているので、磁気ヘッド14の浮上高さの変動が抑制され、この点でも、良好な磁気特性が得られる。
又、磁気記録媒体12は、記録要素24Aが、データ領域においてトラック形状で形成されているので面記録密度が高くても記録対象のトラックに隣り合う他のトラックへの誤った記録や再生時のクロストーク等の問題が生じにくい。
更に、磁気記録媒体12は、記録要素24A同士が分割され、記録要素24A間の凹部26には記録層24が存在しないので凹部26からノイズが発生することがなく、この点でも良好な記録/再生特性が得られる。
尚、本第1実施形態において、磁気記録媒体12は、記録要素24Aの上の保護膜34が記録要素24Aの上だけでなく、記録要素24Aの側面及び凹部26の底面にも形成されているが、図4に示される本発明の第2実施形態のように、記録要素24Aの上だけに保護膜34を形成してもよい。
又、前記第1実施形態において、磁気記録媒体12は、記録要素24Aの上の保護膜34に凹部が形成され、これに倣って表面凹部30が形成されており、記録要素24Aの上面は平坦であるが、図5に示される本発明の第3実施形態のように、保護膜34を貫通して記録要素24Aまで達する凹部を形成し、これに倣って表面凹部30を形成してもよい。この場合も、記録要素24Aにおいて情報の記録を主として担う中央部を、磁気ヘッド14との接触から保護する効果が得られる。
又、前記第1実施形態において、磁気記録媒体12は、記録要素24Aの上に保護膜34が形成されているが、図6に示される本発明の第4実施形態のように、保護膜34を省略して記録要素24Aだけに凹部を形成し、これに倣って表面凹部30を形成してもよい。この場合も、記録要素24Aにおいて情報の記録を主として担う中央部を、磁気ヘッド14との接触から保護する効果が得られる。
又、前記第1実施形態において、磁気記録媒体12は、記録要素24Aの上の保護膜34の上面の(最も高い部位の)高さと、充填要素28の上面の高さと、が等しく、表面凹部30を除いて表面32は平坦であるが、図7に示される本発明の第5実施形態のように、記録要素24Aの上の保護膜34の上面(の最も高い部位)が、充填要素28の上面よりも高く、記録要素24Aの上の表面32と、充填要素28の上の表面32と、に段差がある構成としてもよい。又、図8に示される本発明の第6実施形態のように、充填要素28の上面が、記録要素24Aの上の保護膜34の上面(の最も高い部位)よりも高い構成としてもよい。これら第5実施形態及び第6実施形態の場合、磁気ヘッドとの間の充分な空気膜剛性を保持するためには、記録要素24Aの上の表面32と充填要素28の上の表面32と、の段差を2.5nm以下とすることが好ましい。尚、磁気ヘッド14と記録要素24Aとの間の磁気的スペースを小さく保持するためには、第5実施形態のように、記録要素24Aの上の表面32が、充填要素28の上の表面32よりも高い構成とすることが好ましい。
又、前記第1実施形態において、(記録要素24Aの上の)保護膜34及び充填要素28の上に保護層36、潤滑層38が形成されているが、例えば、図9に示される本発明の第7実施形態のように、保護膜34及び充填要素28の上面が露出する構成としてもよい。この場合も、記録要素24Aにおいて情報の記録を主として担う中央部を、磁気ヘッド14との接触から保護する効果が得られる。
又、前記第1実施形態において、表面凹部30は、トラックの周方向に沿って形成されており、磁気ヘッド14の浮上高さの変動を抑制するためには、一の記録要素に対し一の表面凹部がトラックの周方向に連続して形成されていることが好ましいが、磁気ヘッドの良好な浮上特性が得られれば、例えば、図10に示される本発明の第8実施形態のように、一の記録要素に対し複数の表面凹部30をトラックの周方向に沿って断続的に形成してもよい。
又、前記第1実施形態において、磁気記録媒体12は、データ領域において記録要素24Aがトラックの径方向に微細な間隔で並設されたディスクリートトラック媒体であるが、図11に示される本発明の第9実施形態のように、記録要素24Aがトラックの径方向及び周方向の両方向に微細な間隔で並設されたパターンド媒体の場合には、各記録要素24A毎に表面凹部30を形成してもよい。
又、前記第1〜第9実施形態は、データ領域の記録要素24Aの上の表面32に表面凹部30を形成した例を示しているが、図12に示される本発明の第10実施形態のように、サーボ領域においてサーボパターンで形成された記録要素24Aの上の表面に表面凹部30を形成してもよい。この場合も、吸着による磁気ヘッド14のクラッシュを防止する一定の効果が得られる。サーボ領域においても、表面凹部30を、その下の記録要素24Aの幅方向の中央部に相当する部分が基板22側に最も凹み、且つ、幅が基板22から離間する方向に単調に増加する断面形状に形成することで、記録要素24Aの中央部を、磁気ヘッド14との接触から保護する効果が得られると共に表面凹部30の容積を小さく抑制して磁気記録媒体12と磁気ヘッド14との間の空気膜剛性を高める効果も得られる。
更に又、データ領域及びサーボ領域の双方の記録要素24Aの上の表面32に表面凹部30を形成すれば、吸着による磁気ヘッド14のクラッシュを防止する効果を一層高めることができる。
又、前記第1実施形態において、基板22と、記録層24と、の間に下地層40、反強磁性層42、軟磁性層44、配向層46が形成されているが、基板22と、記録層24と、の間の層の構成は、磁気記録媒体の種類やニーズに応じて適宜変更すればよい。又、下地層40、反強磁性層42、軟磁性層44、配向層46を省略し、基板22上に記録層24を直接形成してもよい。
又、前記第1実施形態において、磁気記録媒体12は、垂直記録型の磁気ディスクであるが、面内記録型の磁気ディスクについても本発明は適用可能である。
又、前記第1実施形態において、磁気記録媒体12は、基板22の片面に記録層24等が形成されているが、基板の両面に記録層等が形成された両面記録式の磁気記録媒体についても本発明は適用可能である。
又、前記第1実施形態において、磁気記録媒体12はディスクリートトラック媒体であり、又、前記第9実施形態は、パターンド媒体を示しているが、例えば、トラックが螺旋形状をなす磁気ディスクについても本発明は当然適用可能である。又、MO等の光磁気ディスク、磁気と熱を併用する熱アシスト型の磁気ディスク、更に、磁気テープ等ディスク形状以外の凹凸パターンの記録層を有する他の磁気記録媒体に対しても本発明は適用可能である。
上記第1実施形態(図3等参照)、第3実施形態(図5参照)及び第5実施形態(図7参照)と同様の構成を有する8種類の磁気記録媒体12を10枚ずつ作製した。作製した磁気記録媒体12の主要部の構成を以下に示す。
基板22は直径が約65mmで材料はガラスである。記録層24は、厚さが約20nmで、材料はCoCrPt合金である。充填要素28の材料はSiOである。保護層36は、厚さが約2nmで、材料はDLCである。潤滑層38は、厚さが約1nmで、材料はPFPEである。
これらの磁気記録媒体12の具体的な作製方法について簡単に説明する。まず、基板22の上に、下地層40、反強磁性層42、軟磁性層44、配向層46、連続記録層(未加工の記録層24)、第1のマスク層、第2のマスク層をこの順でスパッタリング法により形成し、更にレジスト層をスピンコート法で塗布した。尚、第1マスク層は、厚さが約25nmで、材料はTaSiである。又、第2マスク層は、厚さが約10nmで、材料はNiである。レジスト層は、厚さが約100nmで、材料はネガ型レジスト(NEB22A 住友化学工業株式会社製)ある。
このレジスト層に転写装置(図示省略)を用いて、サーボ領域のサーボパターン及びデータ領域のトラックパターンに相当する凹凸パターンをナノ・インプリント法により転写し、Oガスを用いた反応性イオンビームエッチングにより、凹部の底部のレジスト層を除去する。次に、Arガスを用いたイオンビームエッチングにより、凹部の底部の第2のマスク層を除去し、更に、SFガスを反応ガスとする反応性イオンエッチングにより、凹部の底部の第1のマスク層を除去してから、COガス及びNHガスを反応ガスとする反応性イオンエッチングにより、凹部の底部の連続記録層を除去し、連続記録層を多数の記録要素24Aに分割し、凹凸パターンの記録層24を形成した。尚、データ領域におけるトラックピッチ(記録要素24A同士のトラック幅方向のピッチ)は約200nmとし、記録要素24Aの上面の幅(トラック幅)が約100nmとなるように加工した。又、SFガスを反応ガスとする反応性イオンエッチングにより、記録要素24A上に残存する第1のマスク層を完全に除去した。
次に、スパッタリング法により、記録要素24Aの上に材料がMo(モリブデン)の保護膜34を約3nmの厚さで成膜した。この際、成膜パワー(ターゲットに印加するパワー)を約500W、真空チャンバ内圧力を約0.3Paに設定した。尚、保護膜34は、記録要素24Aの側面及び凹部26の底面にも成膜された。これに対し、予め連続記録層と第1のマスク層との間に保護膜を形成しておいて、連続記録層と共に保護膜34を加工して分割してもよい。この場合、前記第2実施形態(図4参照)のように、保護膜34が記録要素24Aの上だけに形成され、凹部26の底面、側面には保護膜が形成されない構成の磁気記録媒体が得られる。
次に、図13に示されるように、上記で得られた被加工体50の表面に、バイアススパッタリング法により充填材52(充填要素28の材料)を約25nmの厚さ(記録要素24A上の厚さ)に成膜した。この際、成膜パワーを約500W、真空チャンバ内圧力を約0.3Pa、被加工体50に印加するバイアスパワーを約290Wに設定した。充填材52は、記録層24の凹凸パターンに倣って、表面の凹凸がある程度抑制された形状で記録要素24Aを覆うように被加工体50上に成膜され、凹部26に充填材52が充填された。
更に、スパッタリング法により、充填材52上に被覆材54を3〜7nmの厚さに成膜した。この際、成膜パワーを約500W、真空チャンバ内圧力を約0.3Paに設定した。被覆材の材料としては低入射角におけるイオンビームエッチングに対するエッチングレートがSiOよりも低いMoを用いた。Moに代えてCrやZrを用いてもよい。尚、図13は本実施例の理解のため、凹凸形状を実際よりも強調して描いている。8種類の被加工体50における具体的な被覆材54の成膜厚さを表1に示す。尚、表1に示される被覆材54の成膜厚さは10枚の被加工体50の平均値である。
次に、被加工体50を回転させながらArガスを用いたイオンビームエッチングにより図14〜17に示されるように被加工体50の表面の被覆材54及び充填材52を除去し、平坦化した。この際、8種類の被加工体50についてエッチングによる加工時間を調節することで、記録要素24A及び充填要素28の上面を異なる形状に加工した。具体的な加工時間を表1に示す。
Figure 0003924301
尚、Arガスの入射角を被加工体50の表面に対して約2°に設定した。このようにArガスの入射角を被加工体50の表面に垂直な方向から傾斜させることにより、凹部におけるエッチングレートよりも凸部におけるエッチングレートが高い傾向が顕著となり、図14に示されるように、凸部の被覆材54は、凹部の被覆材54よりも速く除去され、記録要素24Aの上の凸部の充填材52が被覆材54から露出した。
更にエッチングが進行すると、図15に示されるように、充填材52における被覆材54から露出した凸部は他部よりも速く除去され、充填材52は、記録要素24Aの上において、凹部26の上におけるよりも速く除去された。これにより、図16に示されるように、成膜時に対して凹凸が逆転し、記録要素24Aの上の保護膜34の上面は、その下の記録要素24Aの幅方向の中央部に相当する部分が基板22側に最も凹み、且つ、幅が基板22から離間する方向に単調に増加する断面形状に加工された。尚、記録要素24Aの上面は、保護膜34により加工から保護され、平坦な形状に保持される。更にエッチングが進行すると、図17に示されるように、保護膜34の上面の(最も高い部位の)高さと充填要素28の上面の高さとがほぼ等しくなり、保護膜34の上面の凹部を除いて表面が平坦化された。
次に、CVD法により(記録要素24Aの上の)保護膜34及び充填要素28の上面に約2nmの厚さでDLCの保護層36を形成し、更に、ディッピング法により保護層36の上に1〜2nmの厚さでPFPEの潤滑層38を塗布した。保護層36、潤滑層38は、(記録要素24Aの上の)保護膜34及び充填要素28の上面の形状に倣って成膜され、前記図3、図7に示されるような表面凹部30が形成された。
充填材52の成膜や平坦化における成膜パワー、バイアスパワー、ガス圧力等の調整や、ガスの種類、充填材52、被覆材54、保護膜34の材質等の選択により、(記録要素24Aの上の)保護膜34に形成する凹部の形状、幅、深さ等を制御することができる。
このように、記録層24の凹凸パターンを充填し、平坦化する工程を利用して表面凹部を形成できるので、基板にテクスチャ加工を施して表面にテクスチャパターンを形成する手法よりも生産性が良い。又、基板の上面よりも表面に近い保護膜34の上面に所望の凹部を形成し、これに倣って保護層36、潤滑層38を形成して表面凹部30を形成しているので、それだけ所望の形状に近い表面凹部が得られる。
このようにして得られた8種類の磁気記録媒体12の表面凹部30の深さ、記録要素24Aの上の表面32と充填要素28の上の表面32との段差をAFM(Atomic Force Microscope)を用いて測定したところ表1に示されるような結果であった。尚、表1に記載された数値はいずれも各種類の10枚の磁気記録媒体12の平均値である。又、F〜H種の段差は、これらの段差の分だけ、記録要素24Aの上の表面32が充填要素28の上の表面32よりも高いことを示す。
又、これら8種類の磁気記録媒体12に対し、中心から半径方向に18〜20mmの2mmの幅の領域において、10万回の磁気ヘッド14のシーク試験を行った。この際、磁気ヘッド14は、浮上高さが10nmとなるようにサスペンション荷重を調節した。又、平均シーク時間は12msとした。シーク試験後、磁気ヘッド14のクラッシュ痕を調べた。
又、磁気記録媒体12の中心から半径方向に20mmの位置に磁気ヘッド14のスライダの浮上位置を保持し、LDV(Laser Doppler Vibrometer)を用いて磁気ヘッド14の浮上高さの変動量を測定した。
これらの測定結果を表1に示す。尚、クラッシュ痕の測定結果は磁気ヘッドにクラッシュ痕を生じさせた磁気記録媒体の枚数として示す。又、表1に記載された磁気ヘッド14の浮上高さの変動量は各種類の10枚の磁気記録媒体12の平均値である。
[比較例]
上記実施例に対し、鏡面研磨された10枚の基板を用意し、実施例と同様にして基板の上に保護層36、潤滑層38を形成した。これらの基板に対して10万回の磁気ヘッド14のシーク試験を行った。尚、シーク試験の条件を上記実施例と同様とした。シーク試験後、磁気ヘッド14のクラッシュ痕を調べた。又、実施例と同様に磁気ヘッド14の浮上高さの変動量を測定した。これらの測定結果を表1に併記して示す。
表1に示されるように、比較例は、10枚の基板のうち、6枚の基板でクラッシュが発生していたのに対し、実施例は、8種類、合計80枚の総ての磁気記録媒体12においてクラッシュは全く発生していなかった。即ち、実施例は比較例に対しクラッシュの発生を抑制する効果が著しく高いことが確認された。比較例は、基板が鏡面研磨されているために、磁気ヘッドが吸着されることによるクラッシュが生じやすくなっているのに対し、実施例は、磁気記録媒体12表面32に表面凹部30が形成されているため、磁気ヘッドの吸着によるクラッシュが抑制されたものと考えられる。
又、ハードディスクの場合、良好な記録/再生特性を得るためには磁気ヘッドの浮上高さの変動量を3nm以下に制限することが目安とされている。表1より、記録要素24Aの上の表面32と、充填要素28の上の表面32と、の段差が3nmであるH種だけが、磁気ヘッドの浮上高さの変動量が3nmを超えており、記録要素24Aの上の表面32と、充填要素28の上の表面32と、の段差が2.5nm以下であるA〜G種はいずれも磁気ヘッドの浮上高さの変動量が3nm以下であった。即ち、記録要素24Aの上の表面32と、充填要素28の上の表面32と、の段差を0〜2.5nmの範囲内に制限することで、磁気ヘッドの浮上高さの変動量を3nm以下に確実に抑制できることがわかる。
本発明は、例えば、ディスクリートトラック媒体、パターンド媒体等の、記録層が所定の凹凸パターンで形成された磁気記録媒体に利用することができる。
本発明の第1実施形態に係る磁気記録再生装置の要部の概略構造を模式的に示す斜視図 同磁気記録再生装置の磁気記録媒体の構造を模式的に示す側断面図 同磁気記録媒体の記録要素周辺の構造を拡大して模式的に示す側断面図 本発明の第2実施形態に係る磁気記録媒体の記録要素周辺の構造を拡大して模式的に示す側断面図 本発明の第3実施形態に係る磁気記録媒体の記録要素周辺の構造を拡大して模式的に示す側断面図 本発明の第4実施形態に係る磁気記録媒体の記録要素周辺の構造を拡大して模式的に示す側断面図 本発明の第5実施形態に係る磁気記録媒体の記録要素周辺の構造を拡大して模式的に示す側断面図 本発明の第6実施形態に係る磁気記録媒体の記録要素周辺の構造を拡大して模式的に示す側断面図 本発明の第7実施形態に係る磁気記録媒体の記録要素周辺の構造を拡大して模式的に示す側断面図 本発明の第8実施形態に係る磁気記録媒体の表面凹部の形状を拡大して模式的に示す平面図 本発明の第9実施形態に係る磁気記録媒体の表面凹部の形状を拡大して模式的に示す平面図 本発明の第10実施形態に係る磁気記録媒体の表面凹部の形状を拡大して模式的に示す平面図 本発明の実施例に係る磁気記録媒体の製造工程において、被加工体の表面に充填材及び被覆材が成膜された状態を模式的に示す側断面図 平坦化により同被覆材が凸部において除去された状態を模式的に示す側断面図 同充填材に対するエッチングが凸部において他部よりも進行した状態を模式的に示す側断面図 同充填材の凹凸が成膜時に対して逆転した状態を模式的に示す側断面図 記録要素の上の保護膜の上面が、その下の記録要素の幅方向の中央部に相当する部分が基板側に最も凹み、且つ、幅が基板から離間する方向に単調に増加する断面形状に加工された状態を模式的に示す側断面図 本出願における表面凹部の深さ、記録要素の上の表面及び充填要素の上の表面の段差を模式的に示す側断面図
符号の説明
10…磁気記録再生装置
12、108…磁気記録媒体
14…磁気ヘッド
16…チャック
18…アーム
20…ベース
22、102…基板
24…記録層
24A、106A…記録要素
26…凹部
28、104…充填要素
30、100…表面凹部
32、110…表面
34、112…保護膜
36…保護層
38…潤滑層
40…下地層
42…反強磁性層
44…軟磁性層
46…配向層
50…被加工体
52…充填材
54…被覆材

Claims (6)

  1. 基板の上に所定の凹凸パターンで形成された記録層の凸部として形成された記録要素と、該記録要素の間の凹部に充填された充填要素と、前記記録要素の上に形成された保護膜と、を含み、該保護膜の上面が前記基板側に凹む形状に形成されて、前記記録要素の上の表面に、その下の記録要素の上面の最小幅の方向である幅方向の該記録要素の中央部に相当する部分が前記基板側に最も凹み、且つ、前記幅方向の幅が該基板から離間する方向に単調に増加する断面形状の表面凹部が形成されたことを特徴とする磁気記録媒体。
  2. 基板の上に所定の凹凸パターンで形成された記録層の凸部として形成された記録要素と、該記録要素の間の凹部に充填された充填要素と、を含み、前記記録要素の上面が前記基板側に凹む形状に形成されて、該記録要素の上の表面に、その下の記録要素の上面の最小幅の方向である幅方向の該記録要素の中央部に相当する部分が前記基板側に最も凹み、且つ、前記幅方向の幅が該基板から離間する方向に単調に増加する断面形状の表面凹部が形成されたことを特徴とする磁気記録媒体。
  3. 請求項1又は2において、
    前記記録要素は、データ領域において前記記録層のトラックの形状で形成され、前記表面凹部は、前記データ領域において前記トラックの周方向に沿って形成されたことを特徴とする磁気記録媒体。
  4. 請求項において、
    前記表面凹部の深さが0.1〜4nmであることを特徴とする磁気記録媒体。
  5. 請求項又はにおいて、
    前記記録要素の上の表面と、前記充填要素の上の表面と、の段差が0〜2.5nmであることを特徴とする磁気記録媒体。
  6. 請求項1乃至のいずれかに記載の磁気記録媒体と、該磁気記録媒体に対してデータの記録/再生を行うために該磁気記録媒体の表面に近接して浮上可能であるように設置された磁気ヘッドと、を備えることを特徴とする磁気記録再生装置。
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