JP4381444B2 - 磁気記録媒体、磁気記録媒体の製造方法、および磁気記録装置 - Google Patents

磁気記録媒体、磁気記録媒体の製造方法、および磁気記録装置 Download PDF

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Description

本発明は、高密度磁気記録に用いられる磁気記録媒体、この磁気記録媒体の製造方法および製造装置、ならびにこの磁気記録媒体を用いた磁気記録装置に関する。
ハードディスクドライブ(HDD)などの磁気記録装置は、パソコンの普及により一般に広く使用されるようになってきた。近年では、インターネットおよび高精細画像情報を扱うDVDなどの出現により、扱う情報量が急激に増大してきており、大容量化への要望は大きくなってきている。さらに、携帯電話、カーナビゲーション、MP3プレーヤーなどのモバイル機器への小型HDD搭載も進んできており、高密度化への期待は一層強まってきている。このような状況は、HDDの記録密度の著しい向上によってもたらされたといえる。HDDでは、より小さい磁気記録マークを形成することによって記録密度を向上させる。より小さいマークを形成するには、より小さい書き込みヘッド、より小さな磁界の検出が可能な再生ヘッド、より小さいマークを安定に書き込むことが可能な磁気記録媒体が必要である。
従来、磁気記録媒体により小さいマークを形成するためには、スパッタ製膜される磁気記録層を構成する磁性粒子を微細化することが行われてきた。しかし、微小な磁性粒子の熱的な安定性の劣化いわゆる熱揺らぎ問題によって、磁性粒子の微細化は困難になってきている。熱揺らぎ問題を解決するには、磁性材料自体の熱的な安定性を向上させればよいが、これは記録磁界への耐性も高めることになり、記録書き込み時により大きな磁界を必要とするようになる。しかし、書き込みヘッドによって得られる磁界強度は限界に近づいているのが現状である。
以上のような背景から、これまでの磁気記録媒体とは構造が大きく異なるパターンド媒体が提案されている。パターンド媒体ではあらかじめ最小記録単位である記録セルをリソグラフィーによりトラック上で配列して形成する。従来のスパッタ製膜された磁気記録層では、最小記録マークであっても数十〜数百個の磁性粒子の集まりに対して記録を書き込んでいたが、パターンド媒体では磁性粒子の大きさはリソグラフィーで形成される記録セルの大きさにまで拡大できるため、磁性粒子の微細化に起因する熱揺らぎの問題を根本的に解決することができる。
パターンド媒体では、記録の書き込まれる記録セルの位置が固定されているために、書き込み磁極が記録セルに対して真上に来たときにタイミングを取って記録磁界を発生しなければ、所望の極性の記録を書き込むことが困難になる。特に、記録密度が向上し、線記録密度が高まった状況では、書き込みタイミングに要求される精度はより高まるために、パターンド媒体を用いた磁気記録装置を高密度化していく上では、重大な課題である。この問題を解決する方法として、タイミングを取るための記録セルの位相情報を媒体上に形成する方法が提案されている(特許文献1および2)。
ある記録セルに記録磁界を加えたときに書き込まれるかどうかが、記録磁界を加える位置によって一義的に決まる必要がある。理想的な場合として、記録セルが磁気的に均質である場合には、記録セルの中心位置よりヘッドの走査方向に対して上流側で記録磁界を加えればその記録セルに記録が書き込まれるし中心位置より下流側で記録磁界を加えればその記録セルには記録が書きこまれない。つまり、ある記録セルに記録を書き込むためのタイミングマージンは、その記録セルの中心位置から隣接する記録セルの中心位置までの間ということになる。しかしながら、実際には、記録セルの磁気的な特性は、記録セル内で均質とは言えない。したがって、ある記録セルでは、記録セルの中心位置に対してずれた位置に記録が書き込まれるかどうかを決めるポイントが存在することになる。このような記録ポイントのばらつきは、記録磁界を加えるタイミングのマージンを狭めることになる。つまりそのばらつきの範囲で記録磁界を加えた場合には、あるドットに記録が書き込まれるかどうかは決まらなくなってしまう。したがって、その幅を除いた狭い範囲で記録磁界を加えなくてはならなくなり、より高精度に記録磁界を加えるタイミングを制御しなくてはならなくなる。このようなばらつきは、磁性記録膜を製膜する際の組成の不均一性、不純物の分布、記録セルを加工する際のダメージの不均一性などの原因が考えられる。
特開2006−164349号公報 特開2003−157507号公報
本発明の目的は、記録書き込み時のエラー発生を低減し、高密度な記録書き込みが可能な磁気記録媒体(パターンド媒体)を提供することにある。また、このようなパターンド媒体の製造方法および製造装置、ならびにこのようなパターンド媒体を用いて高密度な記録書き込みが可能な磁気記録装置を提供することにある。
本発明の一態様に係る磁気記録媒体は、ディスク基板と、前記基板上にトラック方向に沿って配列された複数の記録セルとを有し、前記記録セルは、強磁性パターンと、前記強磁性パターンのトラック方向に面する2つの側壁のいずれか一方の側壁に形成された、前記強磁性パターンよりも結晶磁気異方性定数Kuが小さい軟磁性パターンとを含むことを特徴とする。
本発明の他の態様に係る磁気記録媒体の製造方法は、ディスク基板上に強磁性層を堆積し、前記強磁性層をパターニングしてトラック方向に沿って配列された複数の強磁性パターンを形成し、前記強磁性パターンに対して斜め方向から前記強磁性パターンよりも結晶磁気異方性定数Kuが小さい軟磁性材料をスパッタリング製膜して、前記強磁性パターンのトラック方向に面する2つの側壁のいずれか一方の側壁に軟磁性パターンを形成する
ことを特徴とする。
本発明の他の態様に係る磁気記録媒体の製造方法は、ディスク基板上に強磁性層を堆積し、前記強磁性層をパターニングしてトラック方向に沿って配列された複数の強磁性パターンを形成し、前記強磁性パターンに対して斜め方向からイオンビームを照射して、前記強磁性パターンのトラック方向に面する2つの側壁のいずれか一方の側壁の一部を、前記強磁性パターンよりも結晶磁気異方性定数Kuが小さい軟磁性パターンに変換する
ことを特徴とする。
本発明の他の態様に係る磁気記録媒体の製造装置は、強磁性パターンが形成されたディスク基板を回転させるモータと、前記基板に対して斜め方向に配置されたスパッタリング源またはイオンビーム源と、前記ディスク基板と前記スパッタリング源またはイオンビーム源との間に設けられ、前記基板の一部を内径から外径まで露出させる開口を有するマスクとを有することを特徴とする。
本発明のさらに他の態様に係る磁気記録装置は、上記の磁気記録媒体と、磁気ヘッドとを有することを特徴とする。
本発明によれば、記録書き込み時のエラー発生を低減し、高密度な記録書き込みが可能となるパターンド媒体、およびこのようなパターンド媒体を用いた磁気記録装置を提供することができる。
以下、本発明の実施形態をより詳細に説明する。
まず、図1を参照して、パターンド媒体に対して書き込みを行う際の課題について説明する。図1(a)は、ディスク基板1上にトラック方向に沿って強磁性材料で形成された複数の記録セル2が配列されている状態を示す。
パターンド媒体では、記録セル2の間隙の部分(Aの部分)で記録磁界の切り替えを行えば、隣接する記録セル2同士の磁化の向きを確実に逆にすることができる。しかし、記録の切り替えタイミングがずれてしまい、記録セル2の上部で記録磁界の切り替えが起こってしまった場合には、その記録セル2が反転するかどうかが決まらない場合がある。記録セル2内の磁気的な性質が均質である場合には、記録セル2の半分よりも広い範囲に磁界が印加されている場合には、その記録セル2で磁化反転が起こるが、記録セル2の半分よりも狭い範囲に磁界が印加されている場合には、その記録セル2で磁化反転が起こらないと考えられる。したがって、このような場合には、ある記録セル2の中心位置と隣接する記録セル2の中心位置との間で書き込み磁界を反転させれば、その2つの記録セル2の磁化を逆向きにすることができる。
しかし、記録セル2の内部の磁気的な性質は均一とは限らない。たとえば、記録セル2のサイズ、形状などのばらつき、記録セル2内部の結晶欠陥、結晶粒界、不純物などの分布の違いが記録セル2の書き込みの切り替えが起こる位置にばらつきを生じさせる。ばらつきが生じている範囲では、磁化反転が起こるかどうか決まらないため、記録磁界の切り替えタイミングのマージンは狭くなってしまう。図1(a)に記録磁界の切り替えが有効になる範囲をOK、記録磁界の切り替えが無効になる範囲をNGで示す(他の図面においても同じ表記を用いる)。
記録磁界の切り替えタイミングのマージンを増やすためには、図1(b)に示すように、記録セル2間の間隙を広くすることが考えられる。しかし、この場合には、記録セル2が微細になるため、各記録セル2からの再生時の漏れ磁界が小さくなり再生が困難になる。
図2(a)に、本発明の一実施形態に係る磁気記録媒体の断面図を示す。この図は、トラック方向に沿う断面図であり、左右方向がトラックの方向である。非磁性ディスク基板11上に軟磁性下地層(図示せず)および中間層(図示せず)が形成され、その上にトラック方向に沿って配列された複数の記録セル20が形成されている。この記録セル20は、強磁性パターン21と、強磁性パターン21のトラック方向に面する2つの側壁のうち上流側または下流側のいずれか一方の側壁に形成された軟磁性パターン22とを含む。強磁性パターン21と軟磁性パターン22は交換結合で結ばれている。軟磁性パターン22は強磁性パターン21よりも結晶磁気異方性定数Kuが小さい。強磁性パターン21の材料のKuは、0.5×106erg/cc以上、好ましくは1×106erg/cc以上である。軟磁性パターン22の材料のKuは1×105erg/cc以下、好ましくは1×104erg/cc以下である。
図2(b)に、このような磁気記録媒体の反転磁界強度のトラック方向分布を概念的に示す。強磁性パターン21の領域の反転磁界強度(Hc(hard))は大きく、軟磁性パターン22の領域の反転磁界強度(Hc(soft))は小さい。この場合、Hc(soft)<H(w)<Hc(hard)の条件を満たす記録磁界H(w)が軟磁性パターン22に印加されれば、軟磁性パターン22が容易に磁化反転を起こし、軟磁性パターン22と強磁性パターン21が交換結合しているため磁化反転が強磁性パターン21全体に伝播し、その記録セルに記録の書き込みが行われる。軟磁性パターン22に磁界が印加されていない場合、記録磁界H(W)では、強磁性パターン21の磁化を反転させることができないため、その記録セル20では磁化反転が起こらない。したがって、軟磁性パターン22以外の領域で記録磁界が切り替わった場合に、どの記録セル20が反転するかが一義的に決まることになる。これは、記録磁界切り替えのタイミングのマージンが軟磁性パターン21以外の領域という大きな幅を持つことを意味している。
また、図2(b)からも分かるように、強磁性パターンのみで形成された記録セルと比較して、低い記録磁界によって書き込みが可能である。パターンド媒体においても、記録セルの微細化が進んでくると、熱揺らぎの影響を受けるようになり、強磁性材料のKuを大きくせざるを得なくなると考えられる。その場合でも、本発明の磁気記録媒体は記録磁界を低く抑えることが可能なため、より高密度化を進めるために有効である。
本発明の実施形態に係る磁気記録媒体において、書き込み磁界の切り替えのタイミングマージンは、軟磁性パターン22と強磁性パターン21との界面によって決まる。軟磁性パターン22の厚さは特に限定されない。これは、軟磁性パターン22の一部が記録磁界によって反転すれば、軟磁性パターン22全体、さらには交換結合を介して強磁性パターン21全体に磁化反転が伝播するからである。ただし、隣接する記録セル同士の間で交換結合的な相互作用を切るためには、空隙を設けるかまたは非磁性材料を設けることが好ましい。
軟磁性パターン22は、トラック方向に沿って強磁性パターン21のどちら側の側壁に形成してもよい。より好ましくは、図3に示すように、ある記録セル20の軟磁性パターン22は、その記録セル20が含まれるトラックに対応するサーボ領域30側の強磁性パターン21の側壁に形成されていることが好ましい。言い換えれば、ある記録セル20の軟磁性パターン22は、記録ヘッド40のトレーリングエッジ40a側の強磁性パターン21の側壁に形成されていることが好ましい。なお、サーボ領域30は強磁性層にサーボ信号を書き込んで形成してもよいし、記録セルと同様に強磁性材料をサーボ信号に相当するパターンにパターニングして形成してもよい。
記録セル20の強磁性パターン21および軟磁性パターン22が上記の位置関係にある場合の効果について説明する。記録マーク20の切り替え位置は、記録ヘッド40が記録磁界を切り替えた時点でのトレーリングエッジ40aの位置によって決まる。軟磁性パターン22を記録ヘッド40のトレーリングエッジ40a側の強磁性パターン21の側壁に設けると、軟磁性パターン22を含めて記録セル20全体に磁界が印加されているときに、その記録セル20に記録が書き込まれる。この場合、強磁性パターン21全体に磁界が加わっているために、軟磁性パターン22が記録磁界によって反転すると、強磁性パターン21も記録磁界によって磁化反転がアシストされるために、記録セル20内部の磁化がより容易に一斉に反転することになる。
なお、図4(a)および(b)に示すように、軟磁性パターン22を強磁性パターン21の側壁の一部に形成してもよい。
次に、図5(a)〜(e)を参照して本発明の一実施形態に係る磁気記録媒体の製造方法を説明する。
図5(a)に示すように、非磁性基板11上に軟磁性下地層12、中間層13、強磁性記録層14を形成する。
図5(b)に示すように、強磁性記録層14の上にパターニングによって、たとえばカーボンからなるエッチングマスク15を形成する。この際、強磁性パターンのエッチングマスク15と同時に、位置決め情報やアドレス情報を含むサーボ信号となるパターンのエッチングマスクを形成する。
図5(c)に示すように、強磁性記録層14をエッチングすることによって強磁性パターン21を形成する。エッチングの深さは、強磁性記録層14の中間または底部まででもよいし、中間層13の中間または底部まででもよいし、軟磁性下地層12の中間または底部まででもよい。磁性材料をエッチングするには、ドライエッチングが用いられる。ドライエッチングとしては、Ar、Ne、Kr、Xeなどのイオンビームを用いたイオンミリング、塩素ガスを用いた反応性イオンエッチング(RIE)、CO/NH3混合ガスを用いたRIE、メタノールガスを用いたRIEなどを用いることができる。
図5(d)に示すように、強磁性パターン21のトラック方向に面する一方の側壁に軟磁性パターン22を形成する。軟磁性パターン22の形成方法については後により詳細に説明する。
この際、エッチングマスク15を剥離せずに残しておく。エッチングマスク15を残しておくと、軟磁性パターン22が強磁性パターン21の上面に形成されるのを防ぐことができる。
図5(e)に示すように、全面に非磁性埋め込み層23を製膜する。なお、非磁性埋め込み層23を製膜する前にエッチングマスク15の残渣を除去してもよい。
図5(f)に示すように、エッチバックして、記録セル上面の非磁性埋め込み層23を十分に薄くするか、または強磁性体パターン21の上面を露出させる。エッチバックはドライエッチングを用いて行う。非磁性埋め込み層23のエッチングにRIEを用いてもよい。たとえば、非磁性埋め込み層23の材料がSi、SiO2、Ti、Ta、Wなどである場合、CF4などのフッ素系のガスを用いてRIEを行うことができる。また、非磁性埋め込み層23の材料がカーボンまたはダイヤモンドライクカーボンである場合、酸素を用いてRIEを行うことができる。一方、RIEを利用できない材料に対しては、イオンミリングによってエッチバックを行う。非磁性埋め込み層、軟磁性パターン、エッチングマスクの3つの異なる材料に対してエッチバックを行う必要があるため、イオンミリングは有効である。また、RIEとイオンミリングを順次または交互に行うこともできる。エッチバックを行った後に、保護層24を製膜する。さらに、保護層24上に潤滑剤を塗布する。
次に、図5(d)の工程において、強磁性パターン21の一方の側壁に軟磁性パターン22を形成する方法について説明する。
ハードディスクドライブ用のパターンド媒体では、円周状のトラック上に記録セルが配列される。軟磁性パターン22は強磁性パターン21の一方の側壁に形成されるため、たとえばそれぞれの強磁性パターン21に対してトラック方向かつ斜め方向から軟磁性材料のスパッタ粒子を入射して軟磁性パターン22を製膜する必要がある。しかしながら、現行の製膜装置でこのような製膜を行うことは困難である。
本発明の実施形態においては、図6に示したように、ディスク基板11の一部を内径から外径まで露出させる開口51を有するマスク(遮蔽板)50をディスク基板11上に設置し、ディスク基板11を回転させながら、開口51を通してスパッタ粒子をディスク基板11に入射する。このような方法により、図7に示したように、全ての強磁性パターン21のトラック方向に面する一方の側壁に軟磁性パターン22を製膜することができる。
マスク(遮蔽板)50の開口51の形状は、2つの辺がディスク基板11の径方向に直交する扇型であることが好ましい。このような開口51を通して、ディスク基板11を一定のスピードで回転させながら製膜することによってディスク基板11の全面で一様の厚さの軟磁性パターン22を製膜することができる。強磁性パターン21の所望の部分に軟磁性パターン22を製膜するには、ディスク基板11の中心に対する開口51の開き角ができるだけ小さい方が好ましいが、開き角が小さすぎると製膜に長時間を要するようになる。
また、図8に示すように、強磁性パターン21の側壁にイオンビームを照射することによって軟磁性パターン22を形成してもよい。イオンビームの照射によって強磁性パターン21の側壁に欠陥が導入され、その部分がKuの小さい軟磁性パターン22となる。この場合にも、図6と同様なマスク(遮蔽板)50を用い、ディスク基板11を回転させながら、開口51を通してイオンビームを照射する。
以下、本発明の実施形態に係る磁気記録媒体の製造方法において用いられる材料、および工程について補足的に説明する。
非磁性基板の材料としては、ガラス、Si、Al、ポリカーボネートなどの樹脂材料が挙げられる。平坦性の観点からは、ガラスまたはSiが好ましい。低コストおよび軽量化の観点からは、ポリカーボネートなどの樹脂材料が好ましい。
軟磁性下地層としては、Fe、Ni、Coのいずれかの元素を組成に含んでいる軟磁性材料を用いることができる。たとえば、CoFe、NiFe、CoZrNb、フェライト、珪素鉄、炭素鉄などが使用できる。軟磁性下地層の微細構造は、アモルファス構造であってもよいし、結晶構造であってもよい。また、軟磁性微粒子が非磁性マトリックス中に存在する、グラニュラー構造であっても構わない。また磁気特性の異なる複数の層から構成されていてもよい。軟磁性下地層の磁気異方性の向きは、膜面に垂直方向であっても面内周方向であっても面内半径方向であっても、あるいはこれらの合成であってもよい。軟磁性下地層は、記録書き込み時に、記録ヘッドからの磁界によって磁化の向きが変化し、記録ヘッドも含めて閉じた磁気ループが形成される程度の保磁力を有するものであればよい。一般的に保磁力は数kOe以下が好ましく、1kOe以下がより好ましく、50Oe以下がさらに好ましい。軟磁性下地層は、スパッタリングによって非磁性基板上に製膜することができる。
強磁性パターン(強磁性記録層)としては、現在の垂直磁気記録媒体で一般的に用いられている強磁性材料を使用することができる。たとえば、Co、Pt、Sm、Fe、Ni、Cr、Mn、Bi、およびAlならびにこれらの合金からなる群より選択されるものを使用することができる。これらのうち、結晶磁気異方性の大きいCo合金、特にCoPt、SmCo、CoCrをベースとしたものや、FePt、CoPtなどの規則合金がより好ましい。具体的には、CoCr、CoPt、CoCrTa、CoCrPt、CoCrPtTa、FePt、CoPt、FePdなどである。これらの合金の組成比は特に限定されず最適な磁気特性を示すものを用いることができる。また、希土類−遷移金属合金、磁性層と非磁性層との多層膜(人工格子膜)、フェライトなどを用いることができる。具体的には、TbFe、TbFeCo、TbCo、GdTbFeCo、GdDyFeCo、NdFeCo、NdTbFeCo、Co/Pt人工格子膜、Co/Pd人工格子膜、Coフェライト、Baフェライトなどを用いることができる。また、こられの材料群に、磁気特性を向上させるための添加物を加えてもよい。たとえばCr、Nb、V、Pt、Pd、Ru、Ti、Ta、Mo、W、Hf、In、Zn、Mg、C、B、Si、Alなどの金属およびそれらの合金、あるいはこれらの金属元素と酸素、窒素、炭素、水素の中から選ばれる少なくとも1つの元素との化合物を添加物として加えてもよい。これらの強磁性記録層はスパッタリングにより製膜することができる。
強磁性層と軟磁性下地層との間には中間層が形成される。中間層の目的は主に、強磁性層の磁気異方性を制御することにある。たとえば、Cr、Nb、V、Pt、Pd、Ru、Ti、Ta、Mo、W、Hf、In、Zn、Mg、C、B、Si、Alなどの金属およびそれらの合金、あるいはこれらの金属元素と酸素、窒素、炭素、水素の中から選ばれる少なくとも1つの元素との化合物、あるいはこれらの金属および化合物の中から選ばれる複数のものの積層構造であってもよい。これらの中間層もスパッタリングにより製膜することができる。
図5(b)の工程におけるエッチングマスクの形成について詳細に説明する。パターンド媒体に要求される記録密度は1Tbpsi以上である。これは、アスペクト比1の記録マークであっても25nm間隔のパターンを要することを意味する。このように高密度な記録マークを形成することが可能な従来の方法は、現実的には電子線リソグラフィーしかない。しかし、電子線リソグラフィーは、非常にスループットの悪い方法であり、ディスク上に直接レジストを塗布してパターンを描画することは、媒体の大量生産の観点から現実的ではない。そこで、ナノインプリントによるパターン形成方法が有効である。ナノインプリント法では、電子線リソグラフィーで形成された原盤パターンから、電鋳法によって複数のスタンパを作製する。通常、電鋳により形成されるNiスタンパが用いられる。このNiスタンパを基板上に製膜されたパターン転写膜に押し付けることによりパターンを形成する。
ナノインプリント法には、熱可塑性樹脂をパターン転写膜として用い、加熱しながらNiスタンパを圧着する熱インプリント法や、光硬化性の樹脂をパターン転写膜として用い、石英ガラスなどの紫外線透過性のスタンパを圧着して紫外線照射することにより樹脂を硬化してパターンを固定化する光インプリント法がある。熱インプリント法の改良として、室温でも比較的パターン転写性の高い材料をパターン転写膜として用いる室温インプリント法も知られている。室温インプリント法には、パターン転写膜としてたとえばスピンオングラス(SOG)が用いられる。
インプリント法では、パターン転写を行った後、凹部の底にパターン転写膜の残渣が残っているので、下層をエッチング加工する前にこの残渣を除去する。炭素系レジスト材料をパターン転写膜に用いた場合には、酸素RIEによって残渣を除去することができる。SOGなどのSi系材料をパターン転写膜に用いた場合には、CF4などのフッ素系のガスによるRIEによって残渣を除去することができる。
ナノインプリント法によって形成される凹凸パターンはそれ自体をエッチングマスクパターンとして用いることができる。また、次の強磁性記録層のエッチングに用いるドライエッチングに対して選択性の高い材料にさらに転写すれば、エッチングマスクのアスペクト比を高めることができる。たとえば、CO/NH3混合ガスまたはメタノールガスを用いてRIEにより強磁性記録層をエッチングする場合、TiやTaなどのハードマスクを用いると、高い選択比で強磁性記録層を加工できることが知られている。強磁性記録層の上にTiまたはTaのハードマスク層を形成した後、炭素系の樹脂膜を塗布し、ナノインプリントにより凹凸パターンを形成し、CF4ガスによるRIEによってTiまたはTaにパターンを転写することにより、CO/NH3混合ガスまたはメタノールガスによるRIEが可能なエッチングマスクを形成できる。
また、SOGをパターン転写膜に用いた場合には、その下に炭素系レジスト膜またはカーボン膜を形成しておくと、酸素RIEによってSOGの凹凸パターンを炭素系レジスト膜またはカーボン膜に転写することができる。この際、SOGと炭素系レジスト膜またはカーボン膜との間の選択比が非常に高い(ほぼ無限大)ため、ナノインプリントで形成されるパターンのアスペクト比を非常に高くすることができる。カーボンや熱硬化させたレジスト膜は、イオンミリングに対する耐性も高いため、強磁性記録層のエッチングマスクとしても非常に有効である。
パターン描画方法としては電子線リソグラフィーを挙げたが、さらに微細化を進めていくためには自己組織化を利用したリソグラフィーが有効である。自己組織化を利用したリソグラフィーでは、ガイド構造を利用して自己組織化で得られる配列を円周トラック上に配向させる方法が提案されている。自己組織化材料としてはブロックコポリマーを用いることができる。ブロックコポリマーは、複数種類のポリマー種を構成成分とするコポリマーである。たとえば、ポリマー鎖Aとポリマー鎖Bとからなるブロックコポリマーでは、ポリマー鎖Aとポリマー鎖Bが互いに分離しようとするために、A相とB相とが分離した相分離構造が形成される。この際に、ポリマー鎖Aとポリマー鎖Bは共有結合でつながっているために、A相とB相の大きさは分子の体積に相当するようなサイズとなり、微細な規則性の高い配列構造を形成する。また、A相とB相のエッチングレートの差を利用することで、どちらか一方を取り除くことができ、取り除いた後には凹凸構造が形成されるため、これをエッチングマスクとして用いることができる。
たとえば、ドライエッチング耐性の高い芳香族ポリマー(ポリスチレン、ポリビニルナフタレン、ポリαメチルスチレン、ポリビニルピリジンなど)と、ドライエッチング耐性の低いアクリル系のポリマー(ポリメリルメタクリレートなど)との組み合わせが挙げられる。
一方のポリマー鎖にSiなどの金属元素を含むブロックコポリマーも有効である。この場合、金属元素を含むポリマー鎖は酸素エッチングに対して非常に高いエッチング耐性を示すため、効率的に凹凸構造を形成することができる。たとえば、ポリジメチルシロキサンやポリフェロセニルシランなどの金属元素を含むポリマー鎖を用いることができる。
凹凸構造を形成した後に凹部に別の金属元素を含む材料を埋め込むことにより、凹部の下のポリマー部分または下地の炭素系膜に対してパターンを転写することができ、高いアスペクト比の凹凸を形成することができる。たとえば、ポリスチレン−ポリメチルメタクリレートのブロックコポリマーの相分離構造のポリメチルメタクリレート部分を酸素プラズマにより取り除いた後、その凹部にSOGを埋め込み、酸素RIEでSOGパターンからなる高いアスペクト比の凹凸パターンを得ることができる。
ブロックコポリマーを用いた自己組織化リソグラフィーは、強磁性記録層上に直接エッチングマスクを形成する方法として用いることもできるが、先に述べたナノインプリント法のための原盤作製のための手段として用いることもできる。
非磁性埋め込み層の材料としては、B、C、Mg、Al、Si、Ti、V、Cr、Cu、Zn、Ge、Zr、Nb、Mo、Ru、Rh、Pd、Ag、In、Sn、Ta、W、Re、Pt、Au、Pb、これらの金属の合金、またはこれらの元素と酸素、窒素、炭素、水素の中から選ばれる少なくとも1つの元素との化合物から選ぶことができる。埋め込み層は、耐磨耗性も兼ね備えることができるため、硬度の高い材料から選ぶことが好ましい。たとえば、カーボン、特にダイヤモンドライクカーボン、SiC、TiCなどのカーバイド、またはこれらと窒素、水素の少なくとも1つとの化合物などが好ましい。
保護膜としては、カーボン膜が用いられる。カーボン膜には、sp2結合炭素を多く含むグラファイト膜と、sp3結合炭素を多く含むダイヤモンドライクカーボン膜とがある。ダイヤモンドカーボン膜は耐磨耗性、耐食性に優れるため、保護膜としてより好ましい。グラファイト膜はスパッタリングにより容易に製膜することができる。ダイヤモンドライクカーボンは通常、化学気相成長法(CVD)によって製膜される。これらの膜に、水素、酸素、窒素のうち少なくとも1つの元素を添加することにより、潤滑剤との密着性を向上させることができる。
図9に本発明の実施形態に係る磁気記録装置(ハードディスクドライブ)の斜視図を示す。この磁気記録装置は、筐体70の内部に、上記の磁気記録媒体(パターンド媒体)71と、磁気記録媒体71を回転させるスピンドルモータ72と、磁気ヘッドを組み込んだヘッドスライダ76と、ヘッドスライダ76を支持する、サスペンション75およびアクチュエータアーム74を含むヘッドサスペンションアッセンブリと、ヘッドサスペンションアッセンブリのアクチュエータとしてのボイスコイルモータ(VCM)77とを備えている。
磁気記録媒体71はスピンドルモータ72によって回転される。ヘッドスライダ76にはライトヘッドとリードヘッドを含む磁気ヘッドが組み込まれている。アクチュエータアーム74はピボット73に回動自在に取り付けられている。アクチュエータアーム74の一端にサスペンション75が取り付けられる。ヘッドスライダ76はサスペンション75に設けられたジンバルを介して弾性支持されている。アクチュエータアーム74の他端にはボイスコイルモータ(VCM)77が設けられている。ボイスコイルモータ(VCM)77はアクチュエータアーム74にピボット73周りの回転トルクを発生させ、磁気ヘッドを磁気記録媒体71の任意の半径位置上に浮上した状態で位置決めする。
以下、実施例に基づいて本発明をさらに詳細に説明する。
(実施例1)
ガラスディスク基板上にCoZrNb軟磁性下地層、Ru中間層、強磁性記録層としてCoPt垂直配向層を製膜した。エッチングマスク材料としてカーボン膜を製膜し、その上にSOG膜を塗布し、ナノインプリント法によりSOG膜に記録セルパターンに対応する凹凸構造を形成した。CF4ガスを用いたRIEにより凹部の底のSOG残渣を除去してカーボン膜表面を露出させた後、酸素ガスを用いたRIEによってカーボン膜をエッチングしてエッチングマスクを形成した。次に、ArイオンミリングによってCoPt層をエッチングして孤立した強磁性パターンを形成した。強磁性パターンは、トラック方向において幅15nm、間隔30nm、径方向において幅40nm、間隔60nmとした。
製膜チャンバ内に、ディスク基板から10mm上方に開き角10度の扇型開口を有するマスク(遮蔽板)を設置し、スパッタ粒子がディスク基板の表面に対して斜め70度から入射するようにターゲットを設置した。ディスク基板を100rpmで回転させながらスパッタリングを行い、強磁性パターンの側壁に5nmのCoZrNbからなる軟磁性パターンを形成した。こうして強磁性パターンと軟磁性パターンを含む記録セルを形成した。
スパッタリングにより非磁性埋め込み層として50nmのカーボン膜を製膜した後、アルゴンイオンミリングによりエッチバックして記録セルの上面を露出させた。プラズマCVDによりダイヤモンドライクカーボンからなる4nmの保護膜を製膜した。さらに1nmの潤滑剤を塗布した。
このように作製したパターンド媒体について、スピンスタンド上で記録書き込み実験を行った。書き込みはトラック方向に30nm間隔で配列した記録セル列に対して互いに隣接する記録セルの磁化が逆向きになるように信号周期を設定して行った。再生ヘッドの出力から、約2000の連続した0(磁化上向き)および1(磁化下向き)の再生信号を確認することができた。
(実施例2)
ガラスディスク基板上にCoZrNb軟磁性下地層、Ru中間層、強磁性記録層としてCoPt垂直配向層を製膜した。エッチングマスク材料としてカーボン膜を製膜し、その上にSOG膜を塗布し、ナノインプリント法によりSOG膜に記録セルパターンに対応する凹凸構造を形成した。CF4ガスを用いたRIEにより凹部の底のSOG残渣を除去してカーボン膜表面を露出させた後、酸素ガスを用いたRIEによってカーボン膜をエッチングしてエッチングマスクを形成した。次に、ArイオンミリングによってCoPt層をエッチングして孤立した強磁性パターンを形成した。このときArイオンの加速電圧は400V、入射角はディスク面に対して80度となるようにした。強磁性パターンは、トラック方向において幅15nm、間隔30nm、径方向において幅40nm、間隔60nmとした。
ディスク基板から10mm上方に開き角10度の扇型開口を有するマスク(遮蔽板)を設置し、ディスク基板を100rpmで回転させながら、Arイオンビームをディスク基板の表面に対して斜め60度から照射した。このときArイオンの加速電圧は400Vとした。こうして強磁性パターンの側壁を軟磁性パターンに変換し、記録セルを形成した。
スパッタリングにより非磁性埋め込み層として50nmのカーボン膜を製膜した後、アルゴンイオンミリングによりエッチバックして記録セルの上面を露出させた。このときアルゴンイオンの加速電圧を200Vとした。プラズマCVDによりダイヤモンドライクカーボンからなる4nmの保護膜を製膜した。さらに1nmの潤滑剤を塗布した。
このように作製したパターンド媒体について、スピンスタンド上で記録書き込み実験を行った。書き込みはトラック方向に30nm間隔で配列した記録セル列に対して互いに隣接する記録セルの磁化が逆向きになるように信号周期を設定して行った。再生ヘッドの出力から、約2000の連続した0(磁化上向き)および1(磁化下向き)の再生信号を確認することができた。
パターンド媒体に対して書き込みを行う際のマージンを説明する図。 本発明の一実施形態に係る磁気記録媒体の断面図。 本発明の一実施形態に係る磁気記録媒体と磁気ヘッドとの位置関係を示す断面図。 本発明の他の実施形態に係る磁気記録媒体の断面図。 本発明の一実施形態に係る磁気記録媒体の製造方法を示す断面図。 軟磁性パターンを形成するために用いるマスクを示す平面図。 強磁性パターンおよび軟磁性パターンの一例を示す断面図。 強磁性パターンおよび軟磁性パターンの他の例を示す断面図。 本発明の実施形態に係る磁気記録装置(ハードディスクドライブ)の斜視図。
符号の説明
11…基板、12…軟磁性下地層、13…中間層、14…強磁性記録層、15…エッチングマスク、20…記録セル、21…強磁性パターン、22…軟磁性パターン、23…非磁性埋め込み層、24…保護層、30…サーボ領域、40…記録ヘッド、40a…トレーリングエッジ、50…マスク、51…開口、70…筐体、71…磁気記録媒体、72…スピンドルモータ、73…ピボット、74…アクチュエータアーム、75…サスペンション、76…ヘッドスライダ、77…ボイスコイルモータ。

Claims (7)

  1. ディスク基板と、前記基板上にトラック方向に沿って配列された複数の記録セルとを有し、前記記録セルは、強磁性パターンと、前記強磁性パターンのトラック方向に面する2つの側壁のいずれか一方の側壁に形成された、前記強磁性パターンよりも結晶磁気異方性定数Kuが小さい軟磁性パターンとを含むことを特徴とする磁気記録媒体。
  2. 前記記録セルの軟磁性パターンは、前記記録セルが含まれるトラックに対応するサーボ領域側の強磁性パターンの側壁に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の磁気記録媒体。
  3. ディスク基板上に強磁性層を堆積し、
    前記強磁性層をパターニングしてトラック方向に沿って配列された複数の強磁性パターンを形成し、
    前記強磁性パターンに対して斜め方向から前記強磁性パターンよりも結晶磁気異方性定数Kuが小さい軟磁性材料をスパッタリング製膜して、前記強磁性パターンのトラック方向に面する2つの側壁のいずれか一方の側壁に軟磁性パターンを形成する
    ことを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。
  4. 前記ディスク基板と前記軟磁性材料のスパッタリング源との間に、前記基板の一部を内径から外径まで露出させる開口を有するマスクを設け、
    前記ディスク基板を回転させ、
    前記強磁性パターンに対して、前記開口の中心線に直交する方向かつ斜め方向から前記軟磁性材料をスパッタリング製膜して、前記強磁性パターンのトラック方向に面する2つの側壁のいずれか一方の側壁に軟磁性パターンを形成する
    ことを特徴とする請求項3に記載の磁気記録媒体の製造方法。
  5. ディスク基板上に強磁性層を堆積し、
    前記強磁性層をパターニングしてトラック方向に沿って配列された複数の強磁性パターンを形成し、
    前記強磁性パターンに対して斜め方向からイオンビームを照射して、前記強磁性パターンのトラック方向に面する2つの側壁のいずれか一方の側壁の一部を、前記強磁性パターンよりも結晶磁気異方性定数Kuが小さい軟磁性パターンに変換する
    ことを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。
  6. 前記ディスク基板とイオンビーム源との間に、前記基板の一部を内径から外径まで露出させる開口を有するマスクを設け、
    前記ディスク基板を回転させ、
    前記強磁性パターンに対して、前記開口の中心線に直交する方向かつ斜め方向からイオンビームを照射して、前記強磁性パターンのトラック方向に面する2つの側壁のいずれか一方の側壁の一部を、前記強磁性パターンよりも結晶磁気異方性定数Kuが小さい軟磁性パターンを変換する
    ことを特徴とする請求項5に記載の磁気記録媒体の製造方法。
  7. 請求項1に記載の磁気記録媒体と、磁気ヘッドとを有することを特徴とする磁気記録装置。
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