JP2004118956A - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体 Download PDF

Info

Publication number
JP2004118956A
JP2004118956A JP2002282439A JP2002282439A JP2004118956A JP 2004118956 A JP2004118956 A JP 2004118956A JP 2002282439 A JP2002282439 A JP 2002282439A JP 2002282439 A JP2002282439 A JP 2002282439A JP 2004118956 A JP2004118956 A JP 2004118956A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnetic
film
recording
soft magnetic
layers
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002282439A
Other languages
English (en)
Inventor
Satoru Kikitsu
喜々津 哲
Yoshiyuki Kamata
鎌田 芳幸
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP2002282439A priority Critical patent/JP2004118956A/ja
Priority to US10/668,231 priority patent/US7141317B2/en
Publication of JP2004118956A publication Critical patent/JP2004118956A/ja
Priority to US11/534,278 priority patent/US20070015011A1/en
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B5/00Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
    • G11B5/62Record carriers characterised by the selection of the material
    • G11B5/64Record carriers characterised by the selection of the material comprising only the magnetic material without bonding agent
    • G11B5/66Record carriers characterised by the selection of the material comprising only the magnetic material without bonding agent the record carriers consisting of several layers
    • G11B5/667Record carriers characterised by the selection of the material comprising only the magnetic material without bonding agent the record carriers consisting of several layers including a soft magnetic layer
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B5/00Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
    • G11B5/84Processes or apparatus specially adapted for manufacturing record carriers
    • G11B5/855Coating only part of a support with a magnetic layer
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10TTECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
    • Y10T428/00Stock material or miscellaneous articles
    • Y10T428/24Structurally defined web or sheet [e.g., overall dimension, etc.]
    • Y10T428/24355Continuous and nonuniform or irregular surface on layer or component [e.g., roofing, etc.]

Abstract

【課題】ヘッドの磁極と磁性体の記録領域間の位置ずれの許容量を大きくすることに適した信頼性の高い磁気記録媒体を提供する。また、磁性薄膜(記録膜)の加工プロセスにより記録膜の磁気特性が劣化してしまうという問題を解決し、ヘッドの浮上高を許容範囲を広くすることをも目的とする。
【解決手段】基板11と、基板11上に設けられた軟磁性膜12と、軟磁性膜12上に設けられ基板11の上面に平行な方向に配列した複数の軟磁性層14と、複数の軟磁性層14上に設けられ基板11の上面に垂直な方向に磁気異方性を有する強磁性記録膜15とを具備することを特徴とする磁気記録媒体。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、情報の記録を行う磁気記録媒体に係わり、特に、磁気記録密度の高い垂直磁気記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
高密度の磁気記録を行うには、情報の記録単位である磁区を小さくしないといけない。現在一般に用いられている磁気記録媒体においては、情報は磁気的に分離した磁性粒子からなる磁性薄膜に記録されるが、高密度化のために磁区を小さくし、その境界の識別が明確にできるようにするためには、磁性粒子を小さくしないといけない。
【0003】
しかしながら、磁気記録媒体の高密度化に対して、熱揺らぎの問題が立ちはだかっている。即ち、磁性粒子の磁化の向きを一方向に保つのに必要な磁気異方性エネルギー(磁気異方性エネルギー密度Kuと磁性粒子の体積Vの積で表される。)が室温の熱揺らぎエネルギー程度になってしまい、時間とともに磁化が揺らいでしまい、記録した情報が消失してしまう。
【0004】
この熱揺らぎ問題を解決するために、パターンド媒体が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。パターンド媒体とは、磁性薄膜を磁気的に連続した膜とし、それを記録磁区の大きさに分断したものである。こうすることによってVを大きくすることができるので熱揺らぎ問題を回避することができる。
【0005】
しかしながら、パターンド媒体には磁性薄膜(記録膜)の加工プロセスが必須であり、加工による磁気特性のダメージ、特に記録膜の垂直磁気異方性の大きさや方向の劣化が問題となっている。また、記録効率や再生効率を向上させるためには、記録ヘッドや再生ヘッドの浮上量を下げる必要があるが、本質的に平滑面である通常媒体に比べ、凹凸加工を施してあるパターンド媒体にとって浮上量を低くすることは困難であり、多くの平滑化プロセスを必要とする。
【0006】
また、パターンド媒体は、磁区が形成される位置が媒体によって決まっている。従って、従来の磁気記録装置に対して、その位置に記録ヘッド或いは再生ヘッドを正確に位置決めするのは困難である。記録ヘッドや再生ヘッドの磁極位置が媒体の磁性体パターン(記録層)に対して微小距離ずれても磁化反転は起こるが、大きくずれた場合には、磁性体パターンの一部に対して記録磁界が印加されないことになり、実効的な記録磁界強度が減少して記録効率が悪くなる。このため、記録ヘッドや再生ヘッドの磁極位置と磁性体パターンとの間には大きなずれ量は許容できない。また、再生の場合のずれに関しては、磁性体パターン(記録層)からの磁束の発生量が同様に減ってしまうので、再生効率は低下してしまう。
【0007】
【特許文献1】
米国特許第5956216号明細書
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
以上のように、従来のパターンド媒体においては、磁性薄膜(記録膜)の加工プロセスにより記録膜の磁気特性が劣化してしまうという問題があった。また、磁気ヘッドの浮上高を低くするのが困難である点、記録ヘッド或いは再生ヘッドの磁極と磁性体パターン(記録層)間の位置ずれの許容量が少ない点、が問題であった。
【0009】
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、ヘッドの磁極と磁性体の記録領域間の位置ずれの許容量を大きくすることに適した信頼性の高い磁気記録媒体を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
(構成)
前述した課題を解決するために、本発明の第1の磁気記録媒体は、基板と、この基板上に設けられた軟磁性膜と、この軟磁性膜上に設けられ前記基板の上面に平行な方向に配列した複数の軟磁性層と、前記複数の軟磁性層上に設けられ前記基板の上面に垂直な方向に磁気異方性を有する強磁性記録膜とを具備することを特徴とする。
【0011】
本発明の第1の磁気記録媒体において、以下の構成を備えることが好ましい。
【0012】
(1)前記複数の軟磁性層と前記強磁性記録膜との間に非磁性層を有すること。
【0013】
(2)前記非磁性層は前記複数の軟磁性層同士の間を埋め込んで設けられ、当該非磁性層の上面は平坦であること。
【0014】
(3)前記複数の軟磁性層と前記強磁性記録膜との間に、当該強磁性記録膜よりも保磁力の小さい磁性層を有すること。
【0015】
(4)前記保持力の小さい磁性層は前記複数の軟磁性層同士の間を埋め込んで設けられ、当該保磁力の小さい磁性層の上面は平坦であること。
【0016】
(5)前記軟磁性膜と前記複数の軟磁性層とは互いに接していること。
【0017】
(6)前記軟磁性膜と前記複数の軟磁性層との間に膜厚10nm以下の非磁性膜を有すること。
【0018】
また、本発明の第2の磁気記録媒体は、基板と、この基板上に設けられた軟磁性膜と、この軟磁性膜上に設けられた非磁性層と、この非磁性層上に設けられ前記基板の上面に垂直な方向に磁気異方性を有する強磁性記録膜と、この強磁性記録膜上に設けられ前記基板の上面に平行な方向に配列した複数の軟磁性層とを具備することを特徴とする。
【0019】
本発明の第2の磁気記録媒体において、以下の構成を備えることが好ましい。
【0020】
(1)前記複数の軟磁性層同士の間における前記強磁性記録膜の上面に溝が設けられていること。
【0021】
(2)前記複数の軟磁性層と前記強磁性記録膜との間に非磁性層を有すること。
【0022】
(3)前記複数の軟磁性層と前記強磁性記録膜との間に、当該強磁性記録膜よりも保磁力の小さい磁性層を有すること。
【0023】
また、本発明の第3の磁気記録媒体は、基板と、この基板上に設けられた軟磁性膜と、この軟磁性膜上に設けられた非磁性層と、この非磁性層上に設けられ前記基板の上面に平行な方向に配列するとともに前記基板の上面に垂直な方向に磁気異方性をそれぞれ有する複数の強磁性記録層と、当該複数の強磁性記録層各々の上にそれぞれ設けられた複数の軟磁性層とを具備することを特徴とする。
【0024】
また、本発明の第3の磁気記録媒体において、以下の構成を備えることが好ましい。
【0025】
(1)前記複数の軟磁性層と前記複数の強磁性記録層との間に非磁性層を有すること。
【0026】
(2)前記複数の軟磁性層と前記複数の強磁性記録層との間に、当該強磁性記録層よりも保磁力の小さい磁性層を有すること。
【0027】
また、本発明の第1、第2、第3の磁気記録媒体において、以下の構成を備えることが好ましい。
【0028】
(1)前記複数の軟磁性層それぞれの厚さが100nm以下であること。
【0029】
(2)前記複数の軟磁性層のそれぞれの断面形状は矩形、台形、又は三角形であること。
【0030】
また、本発明の第4の磁気記録媒体は、基板と、この基板上に設けられ、前記基板の上面に平行な方向に配列した複数の突起部を前記基板と反対側の面に有する軟磁性膜と、前記軟磁性膜上に設けられ前記基板の上面に垂直な方向に磁気異方性を有する強磁性記録膜とを具備することを特徴とする。
【0031】
また、本発明の第4の磁気記録媒体において、以下の構成を備えることが好ましい。
【0032】
(1)前記軟磁性膜の複数の突起部と前記強磁性記録膜との間に非磁性層を有すること。
【0033】
(2)前記非磁性層は前記複数の突起部同士の間を埋め込んで設けられ、当該非磁性層の上面は平坦であること。
【0034】
(3)前記軟磁性膜の複数の突起部と前記強磁性記録膜との間に、当該強磁性記録膜よりも保磁力の小さい磁性層を有すること。
【0035】
(4)前記保持力の小さい磁性層は前記複数の突起部同士の間を埋め込んで設けられ、当該保磁力の小さい磁性層の上面は平坦であること。
【0036】
(5)前記複数の突起部それぞれの高さが100nm以下であること。
【0037】
(6)前記複数の突起部それぞれの断面形状は矩形、台形、又は三角形であること。
【0038】
(作用)
本発明の第1の磁気記録媒体によれば、軟磁性膜上に複数の軟磁性層が設けられ、その上に強磁性記録膜が設けられているので、この強磁性記録膜の記録予定領域に対してヘッドの磁極位置がずれた場合でも、上記複数の軟磁性層の各々が磁束を吸い寄せる働きをし、これによりその上の強磁性記録膜の記録予定領域に対して効率的に記録磁界を印加することが可能であり記録性能が向上する。また、強磁性記録膜をパターン形成するのではなく軟磁性層をパターン形成するので、強磁性記録膜の加工による磁気特性劣化を防止することが可能である。強磁性記録膜がパターン形成されないことにより磁気ヘッドの浮上量を低く制御することも可能である。
【0039】
本発明の第2の磁気記録媒体によれば、軟磁性膜上に強磁性記録膜が設けられ、その上に複数の軟磁性層が設けられているので、強磁性記録膜の記録予定領域に対してヘッドの磁極位置がずれた場合でも、上記複数の軟磁性層の各々が磁束を吸い寄せる働きをし、これによりその下の強磁性記録膜の記録予定領域に対して効率的に記録磁界を印加することが可能であり記録性能が向上する。また、強磁性記録膜をパターン形成するのではなく軟磁性層をパターン形成するので、強磁性記録膜の加工による磁気特性劣化を防止することが可能である。
【0040】
本発明の第3の磁気記録媒体によれば、本発明の第2の磁気記録媒体と同様に、効率的な記録磁界の印加により記録性能が向上する他、複数の強磁性記録層の各々を越えての磁化転移の揺らぎを抑える効果が得られ、信頼性の高い高密度磁気記録を行うことができる。
【0041】
本発明の第4の磁気記録媒体によれば、複数の突起部を有する軟磁性膜上に強磁性記録膜が設けられているので、この強磁性記録膜の記録予定領域に対してヘッドの磁極位置がずれた場合でも、上記複数の突起部の各々が磁束を吸い寄せる働きをし、これによりその上の強磁性記録膜の記録予定領域に対して効率的に記録磁界を印加することが可能であり記録性能が向上する。また、強磁性記録膜をパターン形成するのではなく軟磁性膜の上面をパターン形成するので、強磁性記録膜の加工による磁気特性劣化を防止することができ、またプロセスの簡略化が可能となる。強磁性記録膜がパターン形成されないことにより磁気ヘッドの浮上量を低く制御することも可能である。
【0042】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0043】
(第1の実施形態)
図1は、本実施形態による磁気記録媒体の構造を示す断面図である。図1に示されるように、この磁気記録媒体は、基板11と、基板11上に設けられた軟磁性膜12と、この軟磁性膜12上に設けられ基板11の上面に平行な方向に配列した複数の軟磁性層14と、複数の軟磁性層14上に設けられ基板11の上面に垂直な方向に磁気異方性を有する強磁性記録膜15とを有している。複数の軟磁性層14と強磁性記録膜15との間には、中間層13が複数の軟磁性層14同士の間を埋め込むようにして設けられている。中間層13の上面は、ヘッドの浮上に支障がない程度に平坦化されている。その平坦度は、Ra(平均粗さを指す。AFM(Atomic Force Microscope)により測定される。)で10nm以下であり、好ましくは5nm以下、より好ましくは3nm以下である。
【0044】
次に、本実施形態の磁気記録媒体の作用と効果について説明する。
【0045】
図4は、軟磁性下地膜12、複数の軟磁性層14、中間層13、強磁性記録膜15、記録ヘッド磁極部分16の拡大図を示す。図4に示すように、記録時には、磁極16から出た磁束41は複数の軟磁性層14が存在する部分のみを通過するので、記録ヘッド磁極部分16が強磁性記録膜15の記録予定領域からずれた場合でも、複数の軟磁性層14が存在する部分の上に位置する強磁性記録膜15の部分が優先的に反転する。従って、記録ヘッド磁極部分16のずれの許容量を大きくすることが可能である。
【0046】
これに対して、パターンド媒体において、記録磁界が媒体のパターンとずれたタイミングで印加された場合、パターンの一部で磁化反転が起こり、それがパターン内部全体に伝わる過程をとる。記録磁極の位置がずれているために、磁束はパターン化された強磁性記録層中の一部しか通らない。このとき、最初に磁化反転する領域が強磁性記録層パターン全体に伝播しない限り記録はできない。したがって、強磁性記録層パターン全体に磁界が印加される場合よりもより大きな磁界を必要とし、また、磁化反転領域が伝播し得ない場合も起こるので、ずれの許容量はそれほど大きくはない。
【0047】
このように、本実施形態の磁気記録媒体によれば、複数の軟磁性層14が磁極16から出た磁束41を吸い寄せる働きを有するので、記録ヘッド磁極部分16のずれの許容量を大きくすることができ、強磁性記録膜をパターニングして作製する通常のパターンド媒体よりも優れた効果を得ることが可能である。
【0048】
また、本実施形態の磁気記録媒体は、その加工対象が軟磁性膜であり、加工対象が強磁性記録膜である通常のパターンド媒体とは異なっている。一般に強磁性膜を微細加工すると、結晶性が崩れ、異方性エネルギーが減少することが知られている。強磁性記録膜にとっては異方性エネルギーは極めて重要な磁気特性であり、この劣化は磁気記録媒体としての特性の大幅な劣化につながる。また、強磁性記録膜は多くの微細な粒子とその間を埋める非磁性異種物質からなる膜となっているので、微細な加工を行う場合には精度を保つのが難しい。
【0049】
一方、軟磁性膜を加工する場合には、異方性エネルギーはそもそも小さいのでその減少は問題とならない。また、軟磁性膜は、アモルファス/ナノ結晶となっている場合には加工性が優れ、また、多結晶となっている場合でも記録層ほどの分断構造ではない(交換結合が作用する状態になっている。)ので、加工性が優れている。このように、磁気特性と加工性の点で本発明による磁気記録媒体は通常のパターンド媒体よりも優れている。
【0050】
また、本実施形態の磁気記録媒体においては、浮上高制御を行いやすいという利点もある。図1に示した構造をとる場合には、強磁性記録膜15の上面が平坦となっているので、このメリットは明らかである。
【0051】
本実施形態において、基板11は、通常円形の硬質のもので、金属、ガラス、セラミクスなどを用いることができる。また、上記の構成要件の他に、必要に応じて、その表面に保護層(CやSiOなどから構成される。)や下地層を用いることができる。
【0052】
また、強磁性記録膜15は、現在の磁気記録媒体で一般的に用いられているものが使われる。すなわち、材料としては、飽和磁化Isが大きくかつ磁気異方性が大きいものが適している。この観点から、磁性金属材料としては、例えばCo、Pt、Sm、Fe、Ni、Cr、Mn、Bi、およびAlならびにこれらの金属の合金からなる群より選択される少なくとも一種を用いることが好ましい。これらのうちでは、結晶磁気異方性の大きいCo基合金、特にCoPt、SmCo、CoCrをベースとしたものやFePt、 CoPt等の規則合金がより好ましい。具体的には、Co−Cr、 Co−Pt、 Co−Cr−Ta、 Co−Cr−Pt、 Co−Cr−Ta−Pt、Fe50Pt50、Co50Pt50、Fe50Pd50、CoPtなどである。また、これらの他にも、Tb−Fe、 Tb−Fe−Co、 Tb−Co、 Gd−Tb−Fe−Co、 Gd−Dy−Fe−Co、 Nd−Fe−Co、 Nd−Tb−Fe−Co等の希土類−遷移金属合金、磁性層と貴金属層の多層膜(Co/Pt、Co/Pdなど)、PtMnSb等の半金属、Coフェライト、Baフェライト等の磁性酸化物などから幅広く選択することができる。
【0053】
磁気特性を制御する目的で、上記の磁性体にさらに磁性元素であるFe、Niから選ばれる少なくとも1つ以上の元素と合金化させてもよい。また、これらの金属または合金に、磁気特性を向上させるための添加物、例えばCr、Nb、V、Ta、Mo、Ti、W、Hf、Cr、V、In、Zn、Al、Mg、Si、B等、あるいはこれらの元素と、酸素、窒素、炭素、水素の中から選ばれる少なくとも一つの元素との化合物を加えても良い。
【0054】
磁気異方性に関しては、垂直磁気異方性成分が主であれば面内磁気異方性成分があっても構わない。
【0055】
強磁性記録膜の厚さに特に制限はないが、高密度記録を考えると100 nm以下が好ましく、50 nm以下がより好ましく、20 nm以下が更に好ましい。0.1 nm以下になると薄膜を構成するのが困難になるので好ましくない。
【0056】
上記の強磁性記録膜は、磁性粒子とその間に存在する非磁性物質とから構成される複合材料である場合が好ましい。磁性粒子を反転単位とした高密度磁気記録が可能となるからである。
【0057】
軟磁性膜12は、強磁性記録膜15に効率的な垂直磁気記録/再生を行うために、強磁性記録膜15中の磁区や記録/再生ヘッドと静磁気相互作用を介して磁気的に結合されている。磁気異方性の方向は膜面に垂直でも、面内周方向でも、面内半径方向でも、あるいはこれらの合成であっても構わない。保磁力の大きさは、記録時にヘッド磁界によってスピンの向きが変わって閉磁路が形成される程度であればよいが、一般的には数kOe以下であれば好ましく、1 kOe以下であればさらに好ましく、500 Oe以下であればなお好ましい。
【0058】
軟磁性膜12の微細構造は、強磁性記録膜15と同様な構造であれば、結晶性や微細構造制御の点で好ましいが、磁気特性を優先させる場合には敢えて別の構造とすることもできる。例えば、アモルファスの軟磁性下地膜と結晶性の強磁性記録膜、あるいはその逆が考えられる。また、軟磁性体微粒子が非磁性体マトリックス中に存在する、いわゆるグラニュラー構造であっても構わないし、磁気特性の異なる複数の層(例えば軟磁性層/非磁性層の多層膜)から構成されていても構わない。
【0059】
また、軟磁性下地膜の結晶性や磁気特性を制御する目的で、軟磁性下地膜と基板との間に複数の下地層を設けても良い。この下地層は磁性体であっても非磁性体であっても両者の複合体であっても構わない。
【0060】
複数の軟磁性層14と強磁性記録膜15との間に中間層13を設けることが好ましい。中間層13は一つの層からなるものでも複数の層からなるものでも良い。中間層13は、磁性体であっても非磁性体であってもよい。非磁性体の場合は、磁性体の分断効果によってノイズ源となる磁区の形成を抑えることができるという点で好ましい。磁性体の場合は、強磁性記録膜15よりも保磁力の小さい磁性層を用いれば良く、非磁性体程ではないがこれに近い効果を得ることができる。また、中間層13の厚さは特に限定されないが、非磁性体の場合、その部分(複数の軟磁性層14各々と強磁性記録膜15との間の部分)が100 nmよりも厚いと、軟磁性下地膜12と記録/再生ヘッドの磁極16間の磁気相互作用が小さくなるので好ましくない。
【0061】
非磁性体からなる中間層13は、強磁性記録膜15を構成する磁性部分あるいは必要に応じて非磁性部分の結晶構造を制御する役割、あるいは他の層からの不純物の混入を防ぐ役割も併せ持っている。例えば、磁性部分の所望の結晶配向の格子間隔に近い格子間隔を持つ中間層を用いれば磁性部分の結晶状態を制御することが可能である。また、例えば、ある表面エネルギーを持ったアモルファス下地を用いることにより、磁性部分あるいは非磁性部分の結晶性あるいはアモルファス性を制御する場合もある。中間層13と複数の軟磁性層14間にさらに別の中間層を設けても構わない。その場合には、それぞれの中間層に機能を分担させられるので効果が増加する。例えば、強磁性記録膜15の結晶粒を小さくする目的で粒径の小さなシード層(中間層)の上に強磁性記録膜15の結晶性を制御する別の中間層を設けることができる。他の層からの不純物の混入を防ぐ目的として、格子間隔の小さいあるいは緻密な薄膜を中間層13として用いればよい。
【0062】
上記の磁性体、非磁性体の中間層は、その機能を共通に持っていても構わない。磁性部分の結晶性を制御する磁性中間層等があっても構わない。また、上記の中間層は、イオンプレーティング・雰囲気ガス中でのドープ・中性子線照射等によって生成される基板の表面改質層であっても構わない。この場合、薄膜堆積のプロセスを介さなくて済むので、媒体作成上好ましい。
【0063】
複数の軟磁性層14は、膜自身が満たすべき要件は軟磁性下地膜12と同様である。垂直磁気記録における軟磁性下地膜12の機能の一部を担う部分であるが、その形態と磁気記録媒体中の設置位置に特徴がある。
【0064】
形態は、通常の軟磁性下地膜と異なり、連続膜ではない。図1に模式的に示したように、ある大きさである間隔を持つ(分断化された)不連続なパターンを形成している。トラッキングを行う、あるいは高速のデータ再生を行う目的においては、このパターンはトラック方向に配列していて、パターンの間隔や大きさが符号化に都合の良い大きさに加工されていると好ましい。強磁性層が同様の加工をされているものはパターンド媒体と呼ばれるものであるが、本発明による磁気記録媒体は通常のパターンド媒体とは異なり、軟磁性層がパターン化されている。
【0065】
存在位置は、軟磁性下地膜12と強磁性記録膜15の間である。図1に示すように、軟磁性下地膜12に接していても良いし、接していなくても良い。接している場合にはパターン化された部分(複数の軟磁性層14の各々)の熱揺らぎを防ぐ効果が大きい。また、接していない場合には特に10nm以下の間隔であれば記録効率/再生効率を最大限に活かすことができる。この場合、例えば膜厚10nm以下の非磁性膜を介在させる。
【0066】
複数の軟磁性層14の各々の作製方法としては、パターンド媒体の作製方法として知られている方法を用いることができる。すなわち、連続膜を半導体で使われるリソグラフィー等の技術を利用して加工しても良いし、自己組織化するPS−PMMA(ポリスチレン−ポリメチルメタクリレート)等のジブロックコポリマーを用いてマスクを形成し加工しても良いし、粒子線照射などで直接加工しても良い。リフトオフ法で不要部分を除去するやり方でも良いし、あらかじめ形成した穴に軟磁性層14形成材料を埋め込んでも良い。
【0067】
形態の例としては、軟磁性下地膜12の基板と反対側の面の表層部分を上記の方法で加工するものでも良い。この場合、材料、構造的には軟磁性下地膜と複数の軟磁性層とは一体化して連続したものとなっているが、機能上は別のものであり、かかる形態の磁気記録媒体においては、加工した表層部(突起部)が複数の軟磁性層14に相当するものである。
【0068】
また、複数の軟磁性層14のそれぞれの断面形状は図1に示す矩形状でも良いし、図3に示すような三角形(例えば、円錐や多角形錐等に相当する。)や台形でも良い。また、三角形の下に矩形が組み合わされた断面形状、といったようないくつかの形状の組み合わせでも構わない。図3のように複数の軟磁性層34のそれぞれの先端が尖鋭化されている場合、磁束が各々の軟磁性層34の先端に集中するので、記録及び再生ともに効率が向上する。
【0069】
図1に示すように中間層13と強磁性記録膜15との界面が平坦になっていてもよいし、図2に示すように複数の軟磁性層14による段差に沿って中間層23及び強磁性記録膜25が形成された構造を採用することも可能である。前者は、ヘッドの浮上高を低く抑えることができて好ましく、後者は安価に製造できて好ましい。どちらを選ぶかは本発明による磁気記録媒体を使うシステムの仕様によって決まるものである。
【0070】
(第2の実施形態)
図5は、本実施形態による磁気記録媒体の構造を示す断面図である。図5に示されるように、この磁気記録媒体は、基板11と、基板11上に設けられた軟磁性膜12と、軟磁性膜12上に設けられた中間層53と、中間層53上に設けられ基板11の上面に垂直な方向に磁気異方性を有する強磁性記録膜55と、強磁性記録膜55上に設けられ基板11の上面に平行な方向に配列した複数の軟磁性層54とを有する。図1と同一部分には同一符号を付す。
【0071】
本発明による磁気記録媒体の特徴は、複数の軟磁性層54が強磁性記録膜55の上側に存在することである。その作用を図6を用いて説明する。図4の場合と同じように、磁極から出た磁束61は複数の軟磁性層54の存在する部分に集中する。その結果、その部分の下にある強磁性記録膜55の記録予定領域のみが磁化反転し、第1の実施形態と同様に記録ヘッド磁極部分16のずれの許容量を大きくすることが可能である。
【0072】
これに対して、パターンド媒体において、記録磁界が媒体のパターンとずれたタイミングで印加された場合、パターンの一部で磁化反転が起こり、それがパターン内部全体に伝わる過程をとる。この過程を模式的に図9に示す。記録磁極16の位置がずれているために磁束61はパターン化された強磁性記録層95中の一部しか通らない。このとき最初に磁化反転する領域はハッチをかけた部分95aであり、それが強磁性記録層パターン全体に伝播しない限り記録はできない。ここでは強磁性記録層部分95bには磁化反転は伝播していない。したがって、強磁性記録層パターン全体に磁界が印加される場合よりもより大きな磁界を必要とし、また、磁化反転領域が伝播し得ない場合も起こるので、ずれの許容量はそれほど大きくはない。
【0073】
一方、本発明による磁気記録媒体の場合を図10に示す。図9と同様に磁極位置16はずれているのだが、パターン化された複数の軟磁性層54が存在するので磁束61はそこに吸い寄せられ、その下の強磁性記録膜55においては、軟磁性層54のパターンの直下における記録予定領域55aの全体が反転領域となる。55bは記録しない領域である。したがって、本実施形態の磁気記録媒体によれば、記録ヘッド磁極部分16のずれの許容量を大きくすることができ、強磁性記録膜をパターニングして作製する通常のパターンド媒体よりも優れた効果を得ることが可能である。
【0074】
本実施形態の磁気記録媒体が通常のパターンド媒体に対して有する他の利点は上記第1の実施形態において述べた利点と同様である。すなわち、加工精度を高くすることができる点、磁気特性の劣化を抑制することができる点である。
【0075】
また、本実施形態の磁気記録媒体は、浮上高の制御の点においても問題はない。以下、この点について説明する。通常の磁気記録媒体で浮上高を小さくしなければならない理由は、磁束が拡散してしまうことによる発生磁界強度の低下にある。しかし、本実施形態の場合には図6を見るとわかるように、記録磁極16の先端が強磁性記録膜55に密接しているのと等価である。つまり浮上高ゼロの状態である。従って、このときの実際の浮上高が満たすべき要件は、磁束61が複数の軟磁性層54の各々に向かって拡散しない程度で良く、そのためには、複数の軟磁性層54同士の間隔より短い距離であれば良い。現状想定されているパターンド媒体の場合、細密ビットを一個のパターンで作ったとすると、その間隔は数10 nm程度となる。一方、現行の媒体に要求されている浮上高は10 nm以下であることから、本実施形態の磁気記録媒体においても浮上高の制御が可能であるということができる。
【0076】
なお、複数の軟磁性層54各々の形状を図3に示したように円錐や多角形錐等とすると、磁束は曲率の小さい部分に集中するので、磁束の発散を抑止し浮上高をさらに大きくすることが可能である。
【0077】
その他、本実施形態の磁気記録媒体について、第1の実施形態で説明した諸事項を適用することが可能である。
【0078】
(第3の実施形態)
図7は、本実施形態による磁気記録媒体の構造を示す断面図である。図7に示されるように、この磁気記録媒体は、基板11と、基板11上に設けられた軟磁性膜12と、軟磁性膜12上に設けられた中間層53と、中間層53上に設けられ基板11の上面に垂直な方向に磁気異方性を有する強磁性記録膜75と、強磁性記録膜75上に設けられ基板11の上面に平行な方向に配列した複数の軟磁性層54とを有する。複数の軟磁性層54同士の間における強磁性記録膜75の上面には溝75aが設けられている。
【0079】
本実施形態の磁気記録媒体の特徴は、強磁性記録膜表面の一部を加工することにより溝75aが設けられている点にある。強磁性記録膜表面の一部をパターン加工することによって、かかるパターンを越えての磁化転移の揺らぎを抑える効果が得られる。この場合、強磁性記録膜表面のパターンの各々の形状は複数の軟磁性層54各々の形状と同じである必要はない。複数の軟磁性層54とある程度の相関が保たれていれば、記録磁区パターンに乱れは起こらず、媒体ノイズが発生しない。ただし、強磁性記録膜表面の加工が進展するほど、通常のパターンド媒体に近くなるので磁気特性劣化の問題は起こるようになる。しかし、加工精度の問題は複数の軟磁性層54で決まるので悪影響は小さい。その他、磁極のずれの許容量、浮上高の点についても上記実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0080】
図8は、本実施形態の変形例であって強磁性記録層を完全に分離した構造の磁気記録媒体を示す断面図である。図8に示されるように、この磁気記録媒体は、基板11と、基板11上に設けられた軟磁性膜12と、軟磁性膜12上に設けられた中間層53と、中間層53上に設けられ基板11の上面に平行な方向に配列するとともに基板11の上面に垂直な方向に磁気異方性をそれぞれ有する複数の強磁性記録層85と、複数の強磁性記録層85各々の上にそれぞれ設けられた複数の軟磁性層54とを有する。85aは複数の強磁性記録層85の側壁部である。
【0081】
このように、図8に示した磁気記録媒体では、強磁性記録膜表面の全部が加工されているが、強磁性記録膜表面の全部をパターン加工することによって、かかるパターンを越えての磁化転移の揺らぎをさらに顕著に抑える効果が得られる。この場合、強磁性記録膜表面のパターンの各々の形状は複数の軟磁性層54各々の形状と同じである必要はない。複数の軟磁性層54とある程度の相関が保たれていれば、記録磁区パターンに乱れは起こらず、媒体ノイズが発生しない。ただし、通常のパターンド媒体と同様に磁気特性劣化の問題は起こるようになる。しかし、加工精度の問題は複数の軟磁性層54で決まるので悪影響は小さい。その他、磁極のずれの許容量、浮上高の点についても上記実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0082】
図7や図8に示した磁気記録媒体の強磁性記録層75、85は、磁性粒子とその間に存在する非磁性物質とから構成される複合材料である場合が好ましい。磁性粒子を反転単位とした高密度磁気記録が可能となるからである。しかしながら、上記のごとく記録層の一部又は全部をパターン化する場合には、非磁性物質の存在は必ずしも必要ではなく、また、希土類−遷移金属合金のような連続的なアモルファス磁性体であっても良い。
【0083】
その他、本実施形態の磁気記録媒体について、第1及び第2の実施形態で説明した諸事項を適用することが可能である。
【0084】
【実施例】
以下、本発明の実施例について図面を用いつつ詳細に説明する。なお、図面としては、発明の実施の形態で用いた図面を適宜用いることとする。
【0085】
(実施例1)
図1は本実施例の磁気記録媒体を模式的に示す断面図である。その製造方法を以下に述べる。まず、2.5インチのガラスディスク基板11上に、NiAl 膜10nm(図示せず。)、FeSiAl膜100 nm(軟磁性膜12)、C 膜2 nm(保護膜。図示せず。)をこの順にスパッタ法により堆積した。ここで、NiAl 膜はその上のFeSiAl膜の配向性を制御するための膜である。その後、レジストを塗布し、通常のリソグラフィと同様の手法で、40 nm角で40 nm間隔の正方形開口部がディスクの周方向に沿って設けられたレジストパターンマスクを作製した。
【0086】
次に、このレジストパターンマスク上にCoZrNb膜(複数の軟磁性層14となる膜)を前記開口部を埋め込むよう30 nm堆積した。さらに、残留レジスト部分を除去するリフトオフ法を用いて、CoZrNb膜をパターニングした。なお、C 膜が複数の軟磁性層14各々の下に残ることもあるが、その厚さは2 nmであり、十分な記録効率/再生効率が得られる。その後、非磁性中間層13としてAlを10 nm堆積し、化学機械研磨で平坦化し、Pt 膜1 nm 、CoCrPt膜15 nm(強磁性記録膜15)、C膜5 nm(保護膜。図示せず。)をこの順に堆積した。Pt 膜はその上のCoCrPt膜の配向性を制御するための膜である。
【0087】
軟磁性下地膜12と複数の軟磁性層14の磁気特性をVSM(Vibrating Sample Magnetometer)で調べたところ、ヒステリシスは二段ループを示し、交換結合はしていないことがわかった。強磁性記録膜15単独の試料を別に作製し、記録膜自身の磁気特性を調べたところ、垂直保磁力は4.5 kOeであり、面内保磁力は0.3kOeであった。また、同じ試料をVSMの磁界挿引速度を変化させて活性化体積を調べたところ、記録膜の結晶粒径の約2倍であった。したがって通常の磁気記録媒体としては粒子間の交換結合の分断が良くはないが、その分、熱揺らぎに対する安定性は高い。
【0088】
この媒体に垂直磁気記録用のヘッドを用いて記録/再生実験を行った。ただし、ヘッドは浮上させずに、接触した状態のものをピエゾ素子を用いて摺動した。記録後の状態をMFM(Magnetic Force Microscope)で観察したところ、複数の軟磁性層14のパターンと同じ周期で記録されていることがわかった。また、ピエゾ摺動でGMR素子を用いて再生したところ、複数の軟磁性層14のパターンの周期と同期した再生信号が得られた。
【0089】
(実施例2)
図2は本実施例の磁気記録媒体を模式的に示す断面図である。その製造方法を以下に述べる。まず、2.5インチのガラスディスク基板11上に、スパッタ法によりFe膜8 nmとC 膜2 nmのユニットを10回繰り返した多層構造の軟磁性下地膜12を作製した。引き続き、CoZrNb膜30 nm(複数の軟磁性層14となる膜)、C 膜1 nm(保護膜。図示せず。)を順に堆積した。この後、FIB(収束イオンビーム)法によって、CoZrNb膜及びC 膜を30 nm×20 nmの長方形が30 nm間隔で繰り返すパターンに加工した。その後引き続き、Si−N中間層23を10 nm堆積した。この上にCo膜 0.3 nmとPd膜 1 nmのユニットを10回繰り返した多層構造([Co/Pd]人工格子)の強磁性記録膜25を積層し、C膜 2 nm(保護膜。図示せず。)を積層した。
【0090】
軟磁性下地膜12と複数の軟磁性層14の磁気特性をVSMで調べたところ、ヒステリシスは一段であり、交換結合していることがわかった。強磁性記録膜25単独の試料を別に作製し、記録膜自身の磁気特性を調べたところ、垂直保磁力は7 kOeであり、面内保磁力は0.1 kOeであった。また、同じ試料をVSMの磁界挿引速度を変化させて活性化体積を調べたところ、記録膜の結晶粒径の約3倍であった。したがって通常の磁気記録媒体としては粒子間の交換結合の分断が良くはないが、その分、熱揺らぎに対する安定性は高い。
【0091】
この媒体に垂直磁気記録用のヘッドを用いて記録/再生実験を行った。ただし、ヘッドは浮上させずに、接触した状態のものをピエゾ素子を用いて摺動した。記録後の状態をMFMで観察したところ、複数の軟磁性層14のパターンと同じ周期で記録されていることがわかった。複数の軟磁性層14がない部分は磁束量が不足して、[Co/Pd]人工格子の大きな保磁力に打ち勝つだけの磁界強度が得られなかったためと思われる。また、ピエゾ摺動でGMR素子を用いて再生したところ、複数の軟磁性層14のパターンの周期と同期した再生信号が得られた。
【0092】
(実施例3)
図3は本実施例の磁気記録媒体を模式的に示す断面図である。その製造方法を以下に述べる。まず、2.5インチのガラスディスク基板11上に、スパッタ法によりNiAl 膜10 nm(図示せず。)、FeSiAl膜100 nm(軟磁性膜12と複数の軟磁性層34になる。)、Pt膜 2 nm(保護膜。図示せず。)をスパッタ法にて堆積した。ここで、NiAl 膜はその上のFeSiAl膜の配向性を制御するための膜である。
【0093】
その後、レジストを塗布し、あらかじめ形成しておいた幅150 nmの同心円のグルーブパターンを持つスタンパを押し付けてレジストの加工を行って溝を形成した。この上に、PS−PMMAジブロックコポリマーを塗布し、窒素雰囲気中で140℃、2時間アニールし、40 nm直径の自己組織化パターンを上記溝の中に形成した。さらに、自己組織化パターンをCFによるRIE等を用いて選択的に除去し、全面にSOG(spin−on−glass)を塗布して、残留レジスト部分を除去するリフトオフ法により、自己組織化パターンを除去した部分にマスクパターンを形成した。マスクパターンはグルーブに沿って形成されており、グルーブ幅方向には4ドットが配列している。なお、マスクパターン形成工程において、自己組織化パターンを除去した部分にSOGを選択的に埋め込むことができれば、上記リフトオフ法を省略することができ、SOGから形成したマスクパターンに対して残存レジストを選択的にエッチングしても良い。
【0094】
このマスクパターンを用いてイオンミリングを行い、FeSiAl膜表面に対してパターン加工を行った。これによってマスクパターンがない部分のみが選択的にエッチングされていき、結果として、FeSiAl膜の表面に図3に示す断面形状のパターンを形成することができた。FeSiAl膜は軟磁性膜12と複数の軟磁性層34とを合わせたものに対応し、FeSiAl膜の表面パターンは複数の軟磁性層34に対応する。ここで、FeSiAl膜表面の加工深さは約20 nmであった。
【0095】
次に、マスクパターンを除去し、再びスパッタリング法でSi−N中間層34を 10 nm堆積し、さらにCo膜 0.3 nmとPd膜 1 nmのユニットを10回繰り返した多層構造([Co/Pd]人工格子)の強磁性記録膜15を堆積し、その上にC膜 2 nm(保護膜。図示せず。)を積層した。
【0096】
この媒体に垂直磁気記録用のヘッドを用いて記録/再生実験を行った。ただし、ヘッドは浮上させずに、接触した状態のものをピエゾ素子を用いて摺動した。記録後の状態をMFMで観察したところ、複数の軟磁性層34のパターンと同じ周期で記録されていることがわかった。複数の軟磁性層34がない部分は磁束量が不足して、[Co/Pd]人工格子の大きな保磁力に打ち勝つだけの磁界強度が得られなかったためと思われる。また、ピエゾ摺動でGMR素子を用いて再生したところ、複数の軟磁性層34のパターンの周期と同期した再生信号が得られた。
【0097】
(実施例4)
図5は本実施例の磁気記録媒体を模式的に示す断面図である。その製造方法を以下に述べる。まず、2.5インチのガラスディスク基板11上に、スパッタ法によりNiAl膜 10 nm(図示せず。)、FeTaC膜 80 nm(軟磁性膜12)、Cr膜 2 nm(非磁性中間層53)、CoCrPtTa膜 15 nm(強磁性記録膜55)、C膜 1 nm(保護膜。図示せず。)、SiO 膜50 nm(保護膜。図示せず。)をスパッタ法によりこの順に堆積した。その後、レジストを塗布し、通常のリソグラフィと同様の手法で、40 nm角で40 nm間隔の正方形パターンがディスクの周方向に沿って設けられたレジストパターンマスクを作製した。
【0098】
次に、全面にW膜を形成し、残留レジスト部分を除去するリフトオフ法を用いて当該W膜のパターニングを行い、Wマスクを形成する。この後、このWマスクを用いてCFによるRIE(Reactive Ion Etching)法によりSiO 膜に記録層パターンに対応する孔を開口する加工を行った。この後、CoZrNb膜(複数の軟磁性層54となる膜)を堆積し、化学機械研磨で平坦化し、その上にC 膜5 nm(保護膜。図示せず。)を積層した。
【0099】
この媒体に垂直磁気記録用のヘッドを用いて記録/再生実験を行った。ディスクの回転数を変えることでヘッドの浮上量を変えて、充分な記録/再生ができる浮上高を見積もった。別の摺動ヘッドによる実験で、実施例1乃至3で述べた記録及び再生ができることは確認してあるので、記録では磁界をディスク一周分印加して、再生信号から記録が十分できたかどうか判定した。
【0100】
複数の軟磁性層54がない媒体では浮上高20 nm(公称値)以上で媒体ノイズが急激に増加した。これはこの浮上高以上で充分な記録ができていないことを示す。ところが、複数の軟磁性層54がある媒体では浮上高40 nmまでそのようなノイズの増加が見られなかった。図5の構造にすると必要浮上高が増加し、その上限はパターン間隔程度であることがわかった。
【0101】
(実施例5)
図7は本実施例の磁気記録媒体を模式的に示す断面図である。その製造方法を以下に述べる。まず、2.5インチのガラスディスク基板11上に、スパッタ法によりCoZrNb膜 80 nm(軟磁性膜12)、Si−N膜 5 nm(非磁性中間層53)、アモルファスTbFeCo膜 20 nm(強磁性記録膜75)、Si−N膜 2 nm(非磁性層)、CoZrNb 膜30 nm(複数の軟磁性層54となる膜)、C膜2 nm(保護膜。図示せず。)を順次堆積した。その後、FIB加工にて、CoZrNb膜及びC 膜を40 nm角で40 nm間隔の正方形パターンが繰り返すパターンに加工した。さらに、FIB加工により強磁性記録膜75の間のアモルファスTbFeCo膜 20 nm(強磁性記録膜75)表面に溝75aを形成した。アモルファスTbFeCo膜の削れ量は約10 nmであった。この溝75aの周期は複数の軟磁性層54と同じ周期である。また、溝75aの幅は約20 nmであり、複数の軟磁性層54の間隔の半分となった。
【0102】
強磁性記録膜75単独の試料を別に作製し、記録膜自身の磁気特性を調べたところ、希土類(Tb)と遷移金属(FeCo)の比が補償組成に近く、保磁力は約15 kOeであった。
【0103】
この媒体に垂直磁気記録用のヘッドを用いて記録/再生実験を行った。ただし、ヘッドは浮上させずに、接触した状態のものをピエゾ素子を用いて摺動した。ピエゾ摺動でGMR素子を用いて再生したところ、複数の軟磁性層54のパターンの周期と同期した再生信号が得られた。アモルファスTbFeCo記録膜は連続膜であり磁壁を形成することで磁区ができるが、図7に示す断面構造になっているために、加工部分がピンニングセンターとなって磁壁の進行を抑えているものと考えられる。また、複数の軟磁性層54によって、約15 kOeという非常に大きな保磁力を得ることができたものと考えられる。
【0104】
(実施例6)
図8は本実施例の磁気記録媒体を模式的に示す断面図である。FIB加工の時間を長くした以外は実施例5と同様である。すなわち、アモルファスTbFeCo膜 20 nmは完全に分断された形に加工されており、複数の強磁性記録層85が形成されている。
【0105】
この媒体に対して上記各実施例と同様な記録/再生実験を行ったところ、再生出力が2倍になった。これは、TbFeCo媒体が分断されたために、反転単位がパターン一個となり、より完全に磁化転移領域が形成されたためと思われる。
【0106】
本実施例では、加工に時間がかかるという不利な点もあるが、出力が大きいという利点がある。ただし、複数の強磁性記録層85の各々が孤立しているので、熱揺らぎ耐性は上記の各実施例よりも悪い。
【0107】
(実施例7)
本実施例による磁気記録媒体は、上記実施例1において複数の軟磁性層14の厚さが100 nm以下であることを特徴とする。
【0108】
複数の軟磁性層14の各々の厚みが厚くなるほど磁極の集中が起こるので、記録/再生の効率は向上する。しかし、加工形状のアスペクト比が大きくなるので加工コストはどんどん大きくなる。また、加工精度も落ちる。目標とするパターンの面内方向の大きさや間隔が数10 nmであることを考えれば、100 nmよりも厚いと加工コストや精度の問題が深刻化して好ましくない。
【0109】
本発明者は、ガラス基板11上にCoZrNb膜を厚さを変えて堆積させ、それをFIBで50 nm×50 nmの長方形に加工した試料を作製した。加工は基板まで達するようにし、加工後の磁気特性を測定し飽和磁束密度Bsを推定した。その結果を図9に示す。横軸は所定の厚さに堆積したCoZrNb膜を加工し終わるのに要する時間である。この時間は装置によるものなので任意目盛りとした。左側の縦軸は所定のCoZrNb厚、右側の縦軸はBsの推定値である(CoZrNb 10 nmの場合の値で規格化した)。CoZrNb膜(軟磁性層14)が厚くなるほど加工時間は長くなる。しかし、それはリニアではなく、厚いものほど加工効率が悪くなる。また、加工が進むにつれて、CoZrNb膜(軟磁性層14)のダメージが蓄積されてBsが劣化している。Bsの急激な劣化が起こる加工時間(本実験では3分であった。)のところのCoZrNb膜の厚みは100 nmであった。すなわち、100 nmまでのCoZrNb膜ならばBsの劣化が比較的少なくて済む。また、加工効率もそれほど悪化しない。
【0110】
なお、本発明は上記実施形態及び実施例に限定されることはなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することが可能である。
【0111】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、ヘッドの磁極と磁性体の記録領域間の位置ずれの許容量を大きくすることに適した信頼性の高い磁気記録媒体を提供することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態による磁気記録媒体の構造を示す断面図。
【図2】本発明の第1の実施形態による磁気記録媒体の変形例の構造を示す断面図。
【図3】本発明の第1の実施形態による磁気記録媒体の他の変形例の構造を示す断面図。
【図4】本発明の第1の実施形態による磁気記録媒体の作用と効果を説明する模式図。
【図5】本発明の第2の実施形態による磁気記録媒体の構造を示す断面図。
【図6】本発明の第2の実施形態による磁気記録媒体の作用と効果を説明する模式図。
【図7】本発明の第3の実施形態による磁気記録媒体の構造を示す断面図。
【図8】本発明の第3の実施形態による磁気記録媒体の変形例の構造を示す断面図。
【図9】CoZrNb膜の所定厚さの加工時間とBsの変化との関係を示す特性図。
【図10】通常のパターンド媒体において記録ヘッドと記録パターンとに間にずれがある場合の記録過程を模式的に示す断面図。
【図11】本発明による磁気記録媒体において記録ヘッドと記録パターンとに間にずれがある場合の記録過程を模式的に示す断面図。
【符号の説明】
11:基板
12:軟磁性下地膜
13:中間層
14:複数の軟磁性層
15:強磁性記録膜
16:記録ヘッド
41:磁束

Claims (13)

  1. 基板と、この基板上に設けられた軟磁性膜と、この軟磁性膜上に設けられ前記基板の上面に平行な方向に配列した複数の軟磁性層と、前記複数の軟磁性層上に設けられ前記基板の上面に垂直な方向に磁気異方性を有する強磁性記録膜とを具備することを特徴とする磁気記録媒体。
  2. 前記複数の軟磁性層と前記強磁性記録膜との間に非磁性層を有することを特徴とする請求項1記載の磁気記録媒体。
  3. 前記非磁性層は前記複数の軟磁性層同士の間を埋め込んで設けられ、当該非磁性層の上面は平坦であることを特徴とする請求項2記載の磁気記録媒体。
  4. 前記軟磁性膜と前記複数の軟磁性層とは互いに接していることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の磁気記録媒体。
  5. 前記軟磁性膜と前記複数の軟磁性層との間に膜厚10nm以下の非磁性膜を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の磁気記録媒体。
  6. 基板と、この基板上に設けられた軟磁性膜と、この軟磁性膜上に設けられた非磁性層と、この非磁性層上に設けられ前記基板の上面に垂直な方向に磁気異方性を有する強磁性記録膜と、この強磁性記録膜上に設けられ前記基板の上面に平行な方向に配列した複数の軟磁性層とを具備することを特徴とする磁気記録媒体。
  7. 前記複数の軟磁性層同士の間における前記強磁性記録膜の上面に溝が設けられていることを特徴とする請求項6記載の磁気記録媒体。
  8. 前記複数の軟磁性層と前記強磁性記録膜との間に非磁性層を有することを特徴とする請求項6又は7に記載の磁気記録媒体。
  9. 基板と、この基板上に設けられた軟磁性膜と、この軟磁性膜上に設けられた非磁性層と、この非磁性層上に設けられ前記基板の上面に平行な方向に配列するとともに前記基板の上面に垂直な方向に磁気異方性をそれぞれ有する複数の強磁性記録層と、当該複数の強磁性記録層各々の上にそれぞれ設けられた複数の軟磁性層とを具備することを特徴とする磁気記録媒体。
  10. 前記複数の軟磁性層と前記複数の強磁性記録層との間に非磁性層を有することを特徴とする請求項9記載の磁気記録媒体。
  11. 前記複数の軟磁性層それぞれの厚さが100nm以下であることを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の磁気記録媒体。
  12. 基板と、この基板上に設けられ、前記基板の上面に平行な方向に配列した複数の突起部を前記基板と反対側の面に有する軟磁性膜と、前記軟磁性膜上に設けられ前記基板の上面に垂直な方向に磁気異方性を有する強磁性記録膜とを具備することを特徴とする磁気記録媒体。
  13. 前記軟磁性膜の複数の突起部と前記強磁性記録膜との間に非磁性層を有することを特徴とする請求項12記載の磁気記録媒体。
JP2002282439A 2002-09-27 2002-09-27 磁気記録媒体 Pending JP2004118956A (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002282439A JP2004118956A (ja) 2002-09-27 2002-09-27 磁気記録媒体
US10/668,231 US7141317B2 (en) 2002-09-27 2003-09-24 Perpendicular magnetic recording medium
US11/534,278 US20070015011A1 (en) 2002-09-27 2006-09-22 Perpendicular magnetic recording medium

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002282439A JP2004118956A (ja) 2002-09-27 2002-09-27 磁気記録媒体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2004118956A true JP2004118956A (ja) 2004-04-15

Family

ID=32276584

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002282439A Pending JP2004118956A (ja) 2002-09-27 2002-09-27 磁気記録媒体

Country Status (2)

Country Link
US (2) US7141317B2 (ja)
JP (1) JP2004118956A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005122876A (ja) * 2003-09-26 2005-05-12 Tdk Corp 磁気記録媒体及び磁気記録装置
JP2008140464A (ja) * 2006-12-01 2008-06-19 Fujitsu Ltd 磁気記録媒体およびその製造方法
US7422808B2 (en) 2004-04-14 2008-09-09 Fujitsu Limited Vertical magnetic recording medium, magnetic recording apparatus and manufacturing method of a vertical magnetic recording medium

Families Citing this family (30)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004118956A (ja) * 2002-09-27 2004-04-15 Toshiba Corp 磁気記録媒体
ATE354163T1 (de) * 2002-10-03 2007-03-15 Koninkl Philips Electronics Nv Speichersystem mit einem elektromagnetischen array
JP2004164692A (ja) * 2002-11-08 2004-06-10 Toshiba Corp 磁気記録媒体及びその製造方法
JP3816911B2 (ja) * 2003-09-30 2006-08-30 株式会社東芝 磁気記録媒体
WO2005034097A1 (ja) * 2003-09-30 2005-04-14 Fujitsu Limited 垂直磁気記録媒体,その製造方法、記録方法及び再生方法
US7494726B2 (en) * 2004-07-07 2009-02-24 Fuji Electric Device Technology Co., Ltd. Perpendicular magnetic recording medium, method of manufacturing same, and magnetic recording device
JP2006127681A (ja) * 2004-10-29 2006-05-18 Hitachi Ltd 磁気記録媒体及びその製造方法、磁気記録再生装置
JP4327710B2 (ja) * 2004-12-27 2009-09-09 株式会社東芝 垂直磁気記録媒体及び磁気記録再生装置
JP4008933B2 (ja) * 2005-05-16 2007-11-14 株式会社東芝 磁気記録媒体およびその製造方法ならびに磁気記録装置
US8147996B2 (en) * 2005-06-07 2012-04-03 Seagate Technology Llc Perpendicular media with dual soft magnetic layers
US7876529B1 (en) 2005-11-03 2011-01-25 Seagate Technology Llc Recording disk with antiferromagnetically coupled multilayer ferromagnetic island disposed in trench between discrete tracks
JP2007179717A (ja) * 2005-12-01 2007-07-12 Fujitsu Ltd 接触検出装置、接触検出方法、ヘッドの製造方法
JP4533854B2 (ja) * 2006-03-06 2010-09-01 株式会社東芝 磁気記録再生装置、磁気記録方法、及び磁気記録再生方法
US7663840B2 (en) * 2006-05-11 2010-02-16 Seagate Technology Llc Storage apparatus having a recording medium with a thermal insulation barrier
US7794861B2 (en) * 2006-08-11 2010-09-14 Canon Kabushiki Kaisha Patterned media, method of manufacturing magnetic recording medium, and method of manufacturing a base
US20080085427A1 (en) * 2006-10-10 2008-04-10 Seagate Technology Llc Amorphous soft magnetic layers for perpendicular magnetic recording media
US8771848B2 (en) * 2006-10-10 2014-07-08 Seagate Technology Llc Bit patterned magnetic media
KR101274203B1 (ko) * 2007-01-02 2013-06-14 삼성전자주식회사 자구 벽 이동을 이용한 정보 저장 매체 및 그 제조 방법
JP2008282512A (ja) * 2007-05-14 2008-11-20 Toshiba Corp 磁気記録媒体及び磁気記録再生装置
US9017833B2 (en) * 2007-06-29 2015-04-28 Seagate Technology Llc Patterned magnetic media for magnetic recording
US7864470B2 (en) * 2007-10-11 2011-01-04 Seagate Technology Llc Patterned media with spacings adjusted by a skew function
JP4381444B2 (ja) * 2007-11-22 2009-12-09 株式会社東芝 磁気記録媒体、磁気記録媒体の製造方法、および磁気記録装置
US8130468B2 (en) * 2007-12-17 2012-03-06 Hitachi Global Storage Technolgies Netherlands B.V. System and apparatus for patterned media with reduced magnetic trench material
US7867406B2 (en) * 2007-12-26 2011-01-11 Hitachi Global Storage Technologies Netherlands, B.V. Patterned magnetic media having an exchange bridge structure connecting islands
JP4968591B2 (ja) * 2008-03-21 2012-07-04 富士電機株式会社 磁気記録媒体およびその製造方法
JPWO2009118854A1 (ja) * 2008-03-27 2011-07-21 東芝ストレージデバイス株式会社 記録媒体駆動装置および磁気記録媒体並びにヘッド素子の浮上量制御方法およびヘッド素子の浮上量制御回路
WO2010008605A2 (en) * 2008-07-18 2010-01-21 The Regents Of The University Of California Three-dimensional magnetic recording
US8021713B2 (en) 2008-07-18 2011-09-20 Seagate Technology Llc Bit-patterned magnetic media formed in filler layer recesses
US8228636B2 (en) * 2008-10-30 2012-07-24 The Regents Of The University Of California Apparatus, system and method for magnetic recording
US20120075747A1 (en) * 2010-09-28 2012-03-29 Hitachi Global Storage Technologies Netherlands B.V. System, method and apparatus for shape-engineered islands of exchange spring or exchange coupled composite, bit patterned media

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59139138A (ja) 1983-01-25 1984-08-09 Fujitsu Ltd 磁気記録媒体及びその製造方法
US5652054A (en) 1994-07-11 1997-07-29 Kabushiki Kaisha Toshiba Magnetic recording media having a magnetic thin film made of magnetic metals grains and nonmagnetic matrix
US5820769A (en) 1995-05-24 1998-10-13 Regents Of The University Of Minnesota Method for making magnetic storage having discrete elements with quantized magnetic moments
US6174597B1 (en) 1996-07-26 2001-01-16 Kabushiki Kaisha Toshiba Magnetic recording apparatus
US6602620B1 (en) * 1998-12-28 2003-08-05 Kabushiki Kaisha Toshiba Magnetic recording apparatus, magnetic recording medium and manufacturing method thereof
US6420058B1 (en) * 1999-02-19 2002-07-16 Tdk Corporation Magnetic recording medium
JP3886802B2 (ja) * 2001-03-30 2007-02-28 株式会社東芝 磁性体のパターニング方法、磁気記録媒体、磁気ランダムアクセスメモリ
JP4517329B2 (ja) * 2001-07-31 2010-08-04 富士電機デバイステクノロジー株式会社 垂直磁気記録媒体
JP2004118956A (ja) * 2002-09-27 2004-04-15 Toshiba Corp 磁気記録媒体
JP2004259306A (ja) * 2003-02-24 2004-09-16 Hitachi Ltd 磁気記録媒体および磁気記録媒体の製造方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005122876A (ja) * 2003-09-26 2005-05-12 Tdk Corp 磁気記録媒体及び磁気記録装置
JP4525249B2 (ja) * 2003-09-26 2010-08-18 Tdk株式会社 磁気記録媒体及び磁気記録装置
US7422808B2 (en) 2004-04-14 2008-09-09 Fujitsu Limited Vertical magnetic recording medium, magnetic recording apparatus and manufacturing method of a vertical magnetic recording medium
JP2008140464A (ja) * 2006-12-01 2008-06-19 Fujitsu Ltd 磁気記録媒体およびその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
US20040131890A1 (en) 2004-07-08
US7141317B2 (en) 2006-11-28
US20070015011A1 (en) 2007-01-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7141317B2 (en) Perpendicular magnetic recording medium
US7323258B2 (en) Magnetic recording medium and method for manufacturing the same
JP4469774B2 (ja) 磁気記録媒体および磁気記録装置
US7670696B2 (en) Perpendicular magnetic recording medium with patterned magnetic islands and nonmagnetic trenches and manufacturing method for suppressing surface diffusion of trench material
JP3886802B2 (ja) 磁性体のパターニング方法、磁気記録媒体、磁気ランダムアクセスメモリ
JP2004164692A (ja) 磁気記録媒体及びその製造方法
JP2002358616A (ja) 磁気記録媒体および磁気記録装置
JP4381444B2 (ja) 磁気記録媒体、磁気記録媒体の製造方法、および磁気記録装置
EP1297526A1 (en) Magnetic recording medium and method for fabricating a magnetic recording medium
JP2006286105A (ja) 磁気記録媒体および磁気記憶装置
US8252153B2 (en) Patterned-media perpendicular magnetic recording disk with servo regions having magnetized servo pillars and oppositely-magnetized servo trenches
JP2006147148A (ja) 磁気記録媒体
JP2006127681A (ja) 磁気記録媒体及びその製造方法、磁気記録再生装置
JP4641524B2 (ja) 磁気記録媒体及びその製造方法
JP2004303302A (ja) 記録媒体、記録再生装置、記録媒体の製造装置、及び記録媒体の製造方法
JP4032050B2 (ja) 磁気記録媒体およびその製造方法
JP5245734B2 (ja) 磁気記録媒体およびその製造方法
US20090244777A1 (en) Manufacturing method of magnetic recording medium
Kamata et al. Microscopic magnetic characteristics of CoCrPt-patterned media made by artificially aligned self-organized mask
JP2006172634A (ja) 磁気記録再生装置、磁気記録媒体及び磁気ヘッド
JP2005310368A (ja) 磁気記録媒体および磁気記録装置
OUCHI Review on recent developments of perpendicular recording media
KR100811704B1 (ko) 수직 자기 기록 매체, 기록 방법, 재생 방법 및 자기 기억장치
KR100867969B1 (ko) 수직 자기 기록 매체 및 자기 기록 장치
KR100811705B1 (ko) 수직 자기 기록 매체 및 자기 기억 장치

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050207

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20050415

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20050606

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060828

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060901

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20061222