JP2006286105A - 磁気記録媒体および磁気記憶装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】媒体ノイズを低減すると共に、良好な記録容易性を有し、サイドイレーズや自己トラックイレーズを抑制した高記録密度化が可能な磁気記録媒体および磁気記憶装置を提供する。
【解決手段】 基板21と、その上に、シード層22、下地層23、hcp構造の中間層24、その上にCoを主成分とするhcp構造の強磁性材料からなる記録層25と、保護膜26、潤滑層28が形成された構成からなる。記録層25は記録セル32毎に離隔して設けられる。所定の傾斜方向に形成された中間層24の(0001)面上に記録層の(0001)面が配向し、記録層のc軸(磁化容易軸)が基板面に対して傾斜して形成される。
【選択図】 図8

Description

本発明は、磁気記録媒体および磁気記憶装置に関する。
ハードディスク装置に用いられる磁気記録媒体は、記録層が強磁性材料からなる金属薄膜が使用されている。金属薄膜はCoCrPt合金の多数の強磁性結晶粒子とそれを離隔する非磁性粒界部からなる多結晶体からなる。近年の高記録密度化に伴い媒体ノイズを低減するため強磁性結晶粒子の微細化が進められている。
他方、記録層として人工的に、互いに離隔した複数の記録セルからなる磁気記録媒体が提案されている。記録セルは一つ一つが分離して配置されているため、記録セル間の相互作用を低減でき、媒体ノイズを低減できる。しかし、記録セルは1ビットの情報を有するため、高記録密度化を図るためには、記録セルの微細化が必須である。
これらの磁気記録媒体はいずれの場合であっても微細化を進めるにしたがって、記録層に記録した磁化が経時的に減少する現象、いわゆる記録した磁化の熱安定性(いわゆる熱揺らぎ)の問題が生じる。このため、記録層の一軸異方性定数を増加させ、記録した磁化の熱安定性を高める手法が行われてきた。
特開平05−258268号公報 特開2004−220670号公報
ところで、記録層の一軸異方性定数の増加により異方性磁界が増加するため、記録層の磁化は逆方向の磁界が印加されても反転しにくくなる。このため、磁気ヘッドは、記録層の磁化を反転させるために必要な記録磁界強度を増加することが必要となっている。しかし、磁気ヘッドの記録素子も高記録密度化に伴って微細化する必要があり、記録磁界強度を増加すると、記録素子の磁極が磁気的に飽和して記録磁界強度を増加できなくなる。このため、磁極材料に高い飽和磁束密度を有する軟磁性材料が求められているが、このような材料探索は容易ではない。このように、高記録密度化に伴い、磁気記録媒体および記録素子のいずれについても次第に記録が困難になるという問題がある。
また、記録素子から記録層に印加される記録磁界は、磁極が磁気的に飽和に近づくにつれて、磁界強度分布が広がる傾向を有する。すなわち、記録素子から流れ出た記録磁界が記録層に近づくにしたがって次第に広がり、記録層の狭い領域に集中して記録磁界を印加し難くなる。このような場合、記録するトラックの隣のトラックにも記録磁界が印加され、そのトラックに記録された磁化を消去する、いわゆるサイドイレーズの問題が生じる。このためS/N比が低下し、トラック密度の向上に限界が生じてくるという問題がある。また、記録方向の記録磁界も広がるため、記録するトラックに形成する1ビットに相当する磁化領域の微細化も限界が生じてくる。このように、隣接するトラック間の距離、およびトラック長手方向のビット間の距離の縮小化が困難になるという問題がある。
そこで、本発明は上記問題点に鑑みてなされたもので、本発明の目的は、媒体ノイズを低減すると共に、良好な記録容易性を有し、サイドイレーズや自己トラックイレーズを抑制した高記録密度化が可能な磁気記録媒体および磁気記憶装置を提供することである。
本発明の一観点によれば、基板上に、記録方向と、該記録方向に垂直なトラック幅方向とに、互いに離隔して配設された複数の記録セルを備え、前記記録セルは記録層を有し、
前記記録層は、その磁化容易軸が基板面に対して所定の傾斜方向に傾斜してなる磁気記録媒体が提供される。
本発明によれば、磁気記録媒体は、記録方向およびトラック幅方向に互いに離隔された記録セルからなる。そのため、隣接する記録セル間の相互作用が低減され、媒体ノイズを抑制できる。そして磁気記録媒体は記録層の磁化容易軸が基板面に対して傾斜している。磁化容易軸が傾斜していることで、記録の際に目的となる記録セルの記録層をより小さい記録磁界強度で磁化できるので良好な記録容易性を有する。さらに、磁気記録媒体の磁化容易軸は所定の傾斜方向に傾斜されている。傾斜方向をトラック幅方向に設定することでサイドイレーズを抑制できる。また、磁化容易軸の傾斜方向を記録方向に設定することで自己トラックイレーズを抑制できる。さらに、磁化容易軸の傾斜方向をトラック幅方向と記録方向の間に設定することで、サイドイレーズと自己トラックイレーズの両方を抑制できる。その結果、媒体ノイズを低減すると共に、良好な記録容易性を有し、サイドイレーズや自己トラックイレーズを抑制した高記録密度化が可能な磁気記録媒体が提供できる。
本発明の他の観点によれば、磁気ヘッドを備えた記録再生手段と、上記いずれかの磁気記録媒体と、を備える磁気記憶装置が提供される。
本発明によれば、媒体ノイズを低減すると共に、良好な記録容易性を有し、サイドイレーズや自己トラックイレーズを抑制した高記録密度化が可能な磁気記憶装置が提供できる。
本発明によれば、媒体ノイズを低減すると共に、良好な記録容易性を有し、サイドイレーズや自己トラックイレーズを抑制した高記録密度化が可能な磁気記録媒体および磁気記憶装置が提供できる。
以下図面を参照しつつ実施の形態を説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る磁気記録媒体の基本構成を示す図である。図2は、図1に示す磁気記録媒体の平面図である。
図1および図2を参照するに、第1の実施の形態に係る磁気記録媒体10は、基板11上に記録セル12が規則的に記録方向(X軸方向)に配列されている。記録方向に配列された記録セル12が一つのトラックを形成する。さらに、複数のトラックが記録方向に垂直なトラック幅方向(Y軸方向)に略等間隔に規則的に配置されている。
各々の記録セル12には記録層13が設けられている(図1および図2では、説明の便宜上、記録セル12が記録層13のみからなる。)。記録層13の磁化容易軸EAが基板面11aに対して所定の方向に傾斜している。傾斜角度はその平均傾斜角が10度〜80度に設定される。後ほど詳しく説明するが、このように設定することで、記録を行う目的の記録セル12の記録容易性が向上する。また、図2に示すように、各々の記録層13の磁化容易軸EAは、基板面11aに対して平行な成分がトラック幅方向と略平行になっている。
図3は、図1に示す磁気記録媒体10の記録時の様子を示す図であり、トラック幅方向(Y軸方向)に沿った断面図である。また、図4は磁化の反転に必要な磁界強度H0と、図3に示す記録磁界Haの方向と磁化容易軸EAとがなす角度θHDとの関係を示す図である。図4の縦軸は、磁化の回転に必要な記録磁界強度H0を異方性磁界Hkで規格化したものである。異方性磁界Hkは、磁化の方向が磁化容易軸EAに平行である場合に、磁化の方向と反対方向に記録磁界Haを印加して、磁化を反転させるために必要な磁界強度である。図4に示す関係は、いわゆるストーナー・ウォルファースモデルによるものである。
図3および図4を参照するに、垂直記録用磁気ヘッドの主磁極15から、磁気記録媒体10に記録磁界Haが印加されている。記録磁界Haは、目的とするトラックにある記録セル12aに、基板面11aに対して略垂直に印加される。磁化容易軸EAと基板面11aとのなす平均傾斜角θEAが10度〜80度に設定される場合、記録磁界Haと磁化容易軸EAとのなす角θHDは、80度〜10度になる。
図4に示すように、θHDが0度および90度に近い場合は、H0はHと同等であるが、θが45度の場合、H0はHの50%となる。すなわち、磁化を反転するために必要な記録磁界強度H0は、θが0度および90度に近い場合は異方性磁界Hと同程度の大きさになり、θが45度においてHの50%となり最小となる。角θHDが80度〜10度の場合、磁化を反転するために必要な記録磁界強度H0は、Hに対して33%から50%減となり、磁化反転し易くなる。したがって、記録容易性が良好となる。
図3に戻り、目的とする記録セル12aに隣接する記録セル12bには、主磁極15からトラック幅方向に広がる記録磁界が印加される。このような記録磁界の方向は、記録層の磁化容易軸EAに対して0度あるいは90度に近い角度になる。このような場合、図4に示すように、H0はHKに略同等となり、かかる方向の記録磁界により磁化は反転し難くなるので、トラック幅方向に隣接する記録セル12bの磁化は記録磁界Haの影響が少なくなる。すなわち磁気記録媒体10はサイドイレーズを抑制できる。
図5は、第1の実施の形態に係る磁気記録媒体の他の例の平面図である。図5を参照するに、磁気記録媒体10aは、記録セル12の磁化容易軸EAが基板面11aに対して平行な成分が、記録方向(X軸方向)に向いている。なお、図3に示すように磁化容易軸EAは基板面11aに対して傾斜している。このように磁化容易軸EAが形成されることで、目的の記録セル12に対して記録方向に隣接する記録セル12の磁化が受ける影響を低減できる。
詳しい図示は省略するが、目的とする記録セル12の記録方向に隣接する記録セル12には主磁極から記録方向に洩れる磁界が印加される。この記録磁界の方向は、記録直後の比較的、記録磁界強度が大きな場合は図3に示した場合と同様に、記録セル12の磁化容易軸EAに対して0度あるいは90度に近い角度になる。したがって、かかる方向の記録磁界により磁化は反転し難くなるので、記録方向に隣接する記録セル12の磁化が受ける影響が少なくなる。すなわち、記録が行なわれ、記録セルに形成された磁化がその直後に減磁される、いわゆる自己トラックイレーズを抑制できる。
図6は、第1の実施の形態に係る磁気記録媒体のその他の例の平面図である。図6を参照するに、磁気記録媒体10bは、各々の記録セル12の記録層13の磁化容易軸EAは基板面11aに対して平行な成分が記録方向に対して45度だけトラック幅方向に向いている。なお、図3に示すように磁化容易軸EAは基板面11aに対して傾斜している。このように磁化容易軸EAが形成されることで、上述した図2および図5に示す磁気記録媒体の各々の効果を合わせ持つ。すなわち、磁気記録媒体10bは、サイドイレーズの抑制と自己トラックイレーズの抑制を両立できる。
なお、図示を省略するが、記録セルの記録層が複数の強磁性の結晶粒子を有し、結晶粒子の磁化容易軸が基板面に対して傾斜し、かつ基板面に対して平行な磁化容易軸の成分がランダムに向いている記録層でもよい。これは、後に説明する図12および図18に示す第4例および第10例の磁気記録媒体の場合である。このような磁気記録媒体の場合、図3あるいは図5に示す磁気記録媒体よりもサイドイレーズの抑制あるいは自己トラックイレーズの抑制の効果が小さくなると予想される。しかし、単に磁化が面内方向あるいは垂直方向に向いている従来の磁気記録媒体よりもこれらの効果は極めて大きい。
図7は、第1の実施の形態に係る第1例の磁気記録媒体の斜視断面図である。図8は、第1例の磁気記録媒体の断面図である。図8はトラック幅方向に沿った断面を示している。なお、図7では図示の便宜上、潤滑層が省略されている。
図7および図8を参照するに、第1例に係る磁気記録媒体20は、記録および再生が行われるトラック領域30と、トラック領域30のトラック幅方向の両側に隣接するトラック領域30を離隔するトラック間領域31が設けられている。トラック領域30は、周方向に沿って、記録セル32と、隣接する記録セル32の間にセル間領域333が設けられている。
磁気記録媒体20は、基板21と、その上に、シード層22、下地層23、中間層24、その上にCoを主成分とするhcp構造の強磁性材料からなる記録層25と、カーボン膜等からなる保護膜26とが堆積され、さらにその上に潤滑層28が形成された構成からなる。記録層25は記録セル32毎に離隔して設けられている。
基板21は、例えば、プラスチック基板、結晶化ガラス基板、強化ガラス基板、Si基板、アルミニウム合金基板などから構成される。
シード層22は、非晶質あるいは微結晶材料からなり、例えば、非晶質のCoW、CrTi、NiP等を用いることができる。シード層22を設けることで、基板を構成する材料が下地層23に与える結晶配向等の影響を排除するので、下地層23の多結晶体が一様に形成される。またシード層22上に、さらにB2構造を有する材料、例えば、AlRu、NiAlからなる他のシード層を形成してもよい。このような材料の他のシード層を用いることで、この上に形成される下地層23の結晶性を高めることができる。
下地層23は、bcc結晶構造を有する、Cr、Cr−X1合金(X1=Mo、W、V、B、Ti、およびこれらの合金から選択される一種)から選択され、厚さが3nm〜10nmの範囲に設定されることが好ましい。下地層23は、例えば、CrMo、CrV等からなる。下地層23は、Cr−X1合金を用いることにより、中間層24との格子整合性を向上することで、中間層24、さらには記録層25の結晶性を高めることができる。その結果、記録層25の結晶粒子のc軸CA2の角度分布の幅を狭小化できる。
中間層24は、hcp構造を有する材料からなる。中間層24は(0001)面が基板面21aに対して傾斜して形成される。これにより、hcp構造を有する記録層25は容易に中間層24上にエピタキシャル成長し、さらに記録層25の(0001)面が基板面に対して傾斜する。ここでは、中間層24を構成する結晶粒子24aが基板面に対して傾斜して成長し、その成長方向に垂直に(0001)面が配向する。このような中間層24は、後ほど説明する図9に示す斜め入射スパッタ装置により形成される。
中間層24は、その膜厚が2nm〜20nmの範囲に設定されることが好ましい。また、中間層24の材料としては、Ru、Re、非磁性のCoCr、CoCr−M1合金(M1は、Os、Re、Ru、およびTaから選択される一種からなる。)。
記録層25は、hcp構造を有しCoを主成分とする強磁性材料から構成される。このような強磁性材料としては、CoCr、CoCr系合金、CoCrTa、CoCrTa系合金、およびCoCrPt、CoCrPt系合金が好ましい。記録層25は、それ自体の結晶粒子25aの粒径制御の点でCoCrPt−M2(M2=B、Ta、Ni、Cu、Ag、Pd、Si、C、Fe、Re、Nb、Hfおよびこれらの合金から選択される一種からなる。)がさらに好ましい。
また、記録層25は、上記のhcp構造を有しCoを主成分とする強磁性材料の酸化物から構成され、例えばCoCrPt−Oでもよい。さらには、記録層25は、上記のhcp構造を有しCoを主成分とする強磁性材料とSiO2、MgO、Al23等の酸化物との混合物、例えばCoCrPt−SiO2でもよい。
記録層25は、その結晶粒子25aが基板面21aに対して垂直方向に成長する。記録層は、中間層24の表面にエピタキシャル成長するので、中間層24の傾斜した(0001)面を引き継いで、(0001)面が外周側に傾斜する。したがって、記録層25のc軸CA2は磁化容易軸であるので、磁化容易軸が外周側に傾いて形成される。記録層25の膜厚は例えば5nm〜30nmの範囲に設定される。
図8に示すように、記録層25は記録セル32毎に分離して形成されている。このように記録層25を分離することで、記録層25は実質的に単磁区の磁性体として機能し、磁化された状態では、一方向にのみ磁化される。そして、記録層25同士が記録方向およびトラック幅方向に離隔して形成されているので、記録層25と記録層25との間に働く相互作用が低減される。その結果、磁気記録媒体20は媒体ノイズやトラックエッジノイズを低減できる。
なお、図示は省略するが、記録層25は、2層の磁性層と、これらの磁性層に挟まれた非磁性結合層からなり、2層の磁性層が非磁性結合層17を介して反強磁性的に交換結合された交換結合構造を有する積層体としてもよい。2層の磁性層は上述した記録層の材料と同様の材料から選択される。記録層をこのような構造とすることで、記録層に記録された磁化の熱安定性をさらに高めることができる。
以上説明したように、第1例の磁気記録媒体20は、記録方向およびトラック幅方向に互いに離隔された記録セル32からなる。そのため、隣接する記録セル32間の相互作用が低減され、媒体ノイズを抑制できる。そして、第1例の磁気記録媒体20はhcp構造を有する中間層の結晶粒子が基板面に対して(0001)面を所定の方向に傾斜して設けられているので、その上に設けられた記録層の結晶粒子25aの(0001)面がその傾斜を引き継いで傾斜する。このため、記録層25の磁化容易軸(c軸)EAが基板面21aに対して所定の傾斜方向に傾斜している。第1例の磁気記録媒体20は、このようにc軸CA2すなわち磁化容易軸を傾斜させることで、記録の際に目的となる記録セル32の記録層25をより小さい記録磁界強度で磁化でき、良好な記録容易性を有する。さらに、第1例の磁気記録媒体20は、c軸CA2すなわち磁化容易軸の傾斜方向をトラック幅方向に設定することで、サイドイレーズを抑制でき、また、磁化容易軸の傾斜方向を記録方向に設定することで、自己トラックイレーズを抑制できる。さらに、磁化容易軸の傾斜方向をトラック幅方向と記録方向の間に設定することで、サイドイレーズと自己トラックイレーズの両方を抑制できる。
次に、第1例の磁気記録媒体の製造方法を図7〜図9を参照しつつ説明する。最初に基板21上にスパッタ法により上述した材料からなるシード層22および下地層23を順に形成する。次いで、図9に示す、スパッタ装置を用いて斜め入射法により中間層を形成する。
図9は、第1例の磁気記録媒体の中間層を形成する方法を説明するためのスパッタ装置の断面図である。図9を参照するに、スパッタ装置35は、スパッタターゲット36と基板21との間に遮蔽部37を設けてある。遮蔽部37には開口部38が設けられ、開口部38は遮蔽部37を貫通し、スパッタターゲット36と基板21との間を空間的に接続している。開口部38は、スパッタターゲット36から基板21に向かって、基板21の外周側から内周側に向かう方向に形成されている。すなわち、スパッタターゲット36を飛び出したスパッタ粒子は、外周側から内周側に向かうスパッタ粒子のみが選択的に透過する。その結果、基板21の下地層23上に図8に示すように、基板面21aに対して外周側に傾斜した結晶粒子24aが形成される。ここで、傾斜角度は、中間層のc軸CA1の角度制御の点で10度〜80度に設定されることが好ましい。
結晶粒子24aは成長方向に沿ってhcp構造のc軸CA1が形成され、c軸CA1と垂直に(0001)面が形成される。遮蔽部37は、基板面21aに対して垂直で基板21の中心を通る中心軸と略同軸の回転軸39の回りに回転することで、均一に中間層24を形成できる。さらに、回転速度を速めることで、結晶粒子24aのc軸CA1の基板面21aに対する傾斜方向を制御できる。例えば、回転速度を速めることにより、傾斜方向をトラック幅方向から記録方向寄りに制御できる。
このスパッタ装置35を用いて、上述したhcp構造を有する材料からなるスパッタターゲットを使用し、遮蔽部35を回転させながら、膜厚が例えば2nm〜20nmの中間層24を形成する。
次いで、スパッタ装置を用いて記録層25を形成する。具体的には、上述した記録層の材料からなるスパッタターゲットを用いて、スパッタ粒子を基板面に対して略垂直方向に入射させ、膜厚が例えば5nm〜30nmの範囲の記録層25を形成する。これにより、中間層24を覆う記録層25が形成される。
次いで、記録層25上にレジスト膜(不図示)を形成し、フォトリソグラフィ法によりレジスト膜にパターンを形成する。レジスト膜のパターン形成方法としては、パターンを有するフォトマスクを予め形成し、そのフォトマスクを用いて投影露光装置によりg線やi線等の紫外線やX線を一括投影し、そのパターンをレジスト膜に露光および現像処理により形成する方法が挙げられる。また、他のパターン形成方法としては、KrFレーザ、ArFレーザ、F2等の遠紫外線レーザ、電子線、イオンビーム、電子ビームを走査して直接レジスト膜にパターンを形成する方法が挙げられる。また、他のパターン形成方法としては、レーザ光の干渉を利用してパターンを形成する方法が挙げられる(Savas et al.、J.Appl.Phys.、vol.85(1990)pp.6160)。また、他のパターン形成方法としては、いわゆるナノプリントリソグラフィが挙げられる。ナノプリントリソグラフィは記録層25上に形成したレジスト膜あるいは光硬化性樹脂に、記録セルのパターンを予め凹凸として形成したモールドを加熱しながら押圧してパターンを転写する。
次いで、パターンが形成されたレジスト膜をマスクとしてRIE(反応性イオンエッチング)法等のドライエッチングにより記録層25を選択的に除去し、記録セル32のパターンを形成する。なお、エッチングの際に、図7に示すように、セル間領域33あるいはトラック間領域となる記録層のみを除去してもよく、さらにその下の中間層24、下地層23、シード層22を除去してもよい。
次いで、パターニングされた記録層25および中間層24の表面を覆う保護膜26をCVD法やスパッタ法により形成する。次いで、保護膜26の表面に潤滑剤を塗布し潤滑層28を形成する。以上により、第1例の磁気記録媒体20が形成される。
この製造方法では、中間層24を斜め入射法により形成し、その結晶粒子24aの傾斜方向を制御することで、記録層25のc軸CA2を所望の方向に形成できる。また、フォトリソグラフィ法およびエッチング法によりセル間領域33やトラック間領域31となる記録層25を除去して記録セル32を形成するので、記録セル32の記録層25に損傷を与えずに形成できる。また、記録層25は薄層なので、ドライエッチングにより容易に除去できる。
図10は、第1の実施の形態に係る第2例の磁気記録媒体の断面図である。図10は、トラック方向に沿った断面を示している。図中、先に説明した部分に対応する部分には同一の参照符号を付し、説明を省略する。
図10を参照するに、第2例の磁気記録媒体40は、基板21と、その上に、シード層22、下地層23、中間層24、細孔41aを有する陽極酸化アルミナ膜41、保護膜26、潤滑層28が順に積層され、細孔41a内に記録層25が形成された構成を有する。磁気記録媒体40は、陽極酸化アルミナ膜41および細孔41a内に記録層25が形成されている以外は図7および8に示す第1例の磁気記録媒体と同様であるのでその説明を省略する。
陽極酸化アルミナ膜41は、アモルファスアルミナ膜からなり、そのアモルファスアルミナ膜に厚さ方向に貫通する多数の細孔41aを有する。陽極酸化アルミナ膜41は陽極酸化法によりアルミニウム膜を変換して形成される。細孔41aは、自己組織的あるいは、予めアルミニウム膜の表面に凹みを形成することで、その凹みを開始点として形成される。
陽極酸化アルミナ膜41の厚さは、細孔41a内に形成される記録層25の厚さと同等の範囲に設定され、例えば5nm〜30nmの範囲に設定することが好ましい。
記録層25は、第1例の磁気記録媒体と同様の材料から選択され、中間層24の傾斜した(0001)面を引き継いで(0001)面が傾斜した結晶粒子25aからなる。すなわち、結晶粒子25aのc軸CAが基板面21aに対して傾斜する。細孔41aに形成された記録層25が記録セルとなる。細孔41aは円筒状であるので、略円柱状の記録セルが形成される。
第2例の磁気記録媒体40は、細孔41aに形成された記録層25が第1例の磁気記録媒体と同様に、c軸CA2が所定の傾斜方向に傾斜し、第1例の磁気記録媒体と同様の効果を有する。さらに、記録層25の表面と陽極酸化アルミナ膜41の表面が略一致するので、磁気記録媒体40の表面が平坦になる。したがって、磁気記録媒体40は、磁気ヘッドを磁気記録媒体40の表面に近接させて浮上することができので、再生出力や高記録密度での再生分解能が向上し、S/N比が向上する。
次に第2例の磁気記録媒体40の製造方法を図10を参照しつつ説明する。最初に、基板21上にシード層22から中間層24までを形成する。この形成方法は第1例の磁気記録媒体と同様である。
次いで、中間層24上に蒸着法、スパッタ法、CVD法等によりアルミニウム膜(不図示)を形成する。次いで、陽極酸化法によりアルミニウム膜を陽極酸化アルミナ膜に変換する。アルミニウム膜に対する陽極酸化法には、例えば硫酸浴、リン酸浴、あるいはシュウ酸浴を用いる。これらの浴中にアルミニウム膜までを形成した基板21を浸漬し、シード層22、下地層23、中間層24、あるいは基板21が導電性の場合は基板21をアノードとして、他方を浴中に浸漬したカーボンあるいは白金電極をカソードとして用いて電圧を印加する。これにより、アルミニウム膜がアモルファスアルミナよりなる陽極酸化アルミナ膜41に変換されると同時に陽極酸化アルミナ膜41の表面から中間層24に達する細孔41aが形成される。また、細孔41a同士が結合することがないので、個の後に形成する記録層25を互いに離隔して形成できる。
細孔41aの配置は、陽極酸化処理に先立って、フォトリソグラフィ法およびエッチング法あるいはスタンピング法などによってアルミニウム膜の表面に凹部を設けることにより制御可能である。凹部は細孔が形成される開始点となるためである。2段陽極酸化法、すなわち、第1段の陽極酸化処理では細孔の間隔を決定する電圧を印加して開始点となる凹部を形成し、第2段の陽極酸化処理では陽極酸化反応を起こさせる電圧を印加して凹部に細孔を形成する方法によっても制御可能である。
次いで、スパッタ法により細孔41aに充填するように記録層25を形成する。具体的な記録層25の形成方法は第1例の磁気記録媒体と同様である。記録層25は中間層24上にエピタキシャル成長して(0001)面が傾斜する。
次いで、CMP(化学的機械研磨)法により陽極酸化アルミナ膜41の表面が露出するまで平坦化し、陽極酸化アルミナ膜の表面に堆積した記録層25を除去する。次いで、第1例の磁気記録媒体と同様にして保護膜26および潤滑層28を形成する。
この製造方法では、記録層25を細孔内に形成することで記録セルが形成されるため、記録層25のエッチングを必要としない。したがって、第1例の磁気記録媒体の製造方法のような記録層のパターニングの必要がないので、工程を大幅に簡略化できる。
図11は、第1の実施の形態に係る第3例の磁気記録媒体の断面図である。図11は、トラック方向に沿った断面を示している。第3例の磁気記録媒体は図10に示す第2例の磁気記録媒体の変形例である。図中、先に説明した部分に対応する部分には同一の参照符号を付し、説明を省略する。
図11を参照するに、第3例の磁気記録媒体45は、陽極酸化アルミナ膜41が下地層23上に設けられ、陽極酸化アルミナ膜の細孔41a内に、中間層24および記録層25が形成されている。このような構成は、細孔41aのアスペクト比(=細孔の深さ/細孔の基板面に平行な断面の直径)が十分に小さい場合に特に有効である。磁気記録媒体45は、第2例の磁気記録媒体と同様の効果を有する。
第3例の磁気記録媒体45の製造方法を説明する。最初に第1例の磁気記録媒体と同様にして基板21上にシード層22および下地層23を形成し、次いで、下地層23上に陽極酸化アルミナ膜41を形成する。陽極酸化アルミナ膜41の形成方法は第2例の磁気記録媒体と同様にして行う。
次いで図9に示した斜め入射によるスパッタ法により陽極酸化アルミナ膜の細孔に中間層24を形成する。そして、第2例の磁気記録媒体と同様にして記録層25を形成し、次いで平坦化処理を行い、さらに保護膜26、潤滑層28を形成する。
この製造方法では、第2例の磁気記録媒体の製造方法の効果を有し、さらに、中間層24を形成した直後に記録層25を形成するので、中間層24の表面が汚染され難く活性の状態で記録層25を形成するので、中間層24上に結晶性良く記録層25を形成することができる。
図12は、第1の実施の形態に係る第4例の磁気記録媒体の断面図である。図12は、トラック方向に沿った断面を示している。図中、先に説明した部分に対応する部分には同一の参照符号を付し、説明を省略する。
図12を参照するに、第4例の磁気記録媒体50は、基板21と、その上に、配向制御層52、下地層53、記録層54、カーボン膜等からなる保護膜26、潤滑層28が形成された構成からなる。
配向制御層52は、厚さが例えば1nm〜150nmの範囲に設定され、窒素あるいは酸素を含む非磁性材料からなる。配向制御層52に含まれる窒素や酸素は、配向制御層52を堆積する際に雰囲気から取り込まれるものでもよく、予めスパッタターゲットに含まれているものでもよい。
配向制御層52に好適な非磁性材料としては、NiP、AlV、AlTi、CoW、CrTiの非晶質金属で窒素または酸素を含む材料が挙げられる。さらに、配向制御層52に好適な非磁性材料としては、RuAl、NiAl、FeAl等のB2構造を有する結晶質金属や、Cr、CrNb、CrW、CrMo、CrV等のbcc構造を有する結晶質金属で窒素または酸素を含む材料が挙げられる。またさらに、配向制御層に好適な非磁性材料としては、Au、Al、Ag、Pt、これらの元素の合金でfcc構造を有する材料で窒素または酸素を含む材料が挙げられる。
下地層53は、厚さが例えば1nm〜150nmの範囲に設定され、CrまたはCrを主成分とするCr系合金からなる。Cr系合金は、bcc(体心立方)構造を有するCr−X2合金から構成される。添加元素X2は、W、Mo、Nb、Ta、Vおよびこれらの合金から選択される。下地層53は、厚さが例えば1nm〜150nmの範囲に設定され、5〜30nmの範囲に設定されることが好ましい。下地層53は、多数の結晶粒子53aからなる多結晶体である。結晶粒子53aは配向制御層52の作用により、(110)結晶面が基板面21aと垂直方向に成長する。その結果、下地層23の表面には(110)結晶面が現れ、記録層54の(10−11)面が整合し、記録層54にはc軸CA2が傾斜した結晶粒子54aが形成される。
下地層53は、添加元素X2の種類および含有量を適宜選択することで下地層53の格子定数を制御できる。これにより、下地層の(110)面と記録層の(10−11)面との格子整合性を高めることができる。なお、下地層53は、上記したCrまたはCrを主成分とするCr系合金にさらに、窒素または酸素を含んでもよい。
記録層54は、厚さが例えば5nm〜30nmの範囲に設定され、第1例の磁気記録媒体の記録層と同様の材料から選択される。記録層54は結晶粒子54aからなる多結晶体である。結晶粒子54aは、下地層53の表面にエピタキシャル成長し、基板面21aに対して略垂直方向に延在して形成される。配向制御層23の作用により下地層23の表面に(110)結晶面が現れるので、記録層54の結晶粒子54aは(10−11)結晶面が格子整合して成長する。したがって、結晶粒子54aの(10−11)面が基板面21aに平行となる。結晶粒子54aのc軸CA2は(10−11)結晶面に対して、約28度傾斜している。したがって、結晶粒子54aのc軸CA2は基板面21aに対して約28度傾斜した状態となる。総ての結晶粒子24aがこのような状態になると、c軸CA2の方向の分布を考慮して、c軸CA2は基板面21aに対して28度±2度の範囲になると予想される。
ただし、記録層54の結晶粒子54aは、各結晶粒子54a毎の格子定数や結晶面の方向がある程度分布し、また配向制御層22の作用の程度に応じて、c軸CAはその方向の分布を有する。その結果、結晶粒子54aのc軸CA2は基板面21aに対して0度よりも大きく30度以下の範囲になる。記録層54の結晶粒子54aは、c軸CA2が基板面21aに対して25度以上でかつ30度以下の範囲であることが記録磁界強度を低減できる点で好ましい。このような範囲は、配向制御層52をスパッタ法により形成する際に、2体積%〜40体積%の濃度の窒素ガスまたは酸素ガスと、アルゴンガス雰囲気中で前記非磁性材料を堆積することで得られる。
また、結晶粒子54aのc軸CA2はその傾斜方向が結晶粒子54a毎に異なっており、つまりランダムになっている。これは、上述した第1例〜第3例の磁気記録媒体の記録層の結晶粒子が所定の傾斜方向を有していた点と異なる。このため、記録層全体の磁化容易軸は、基板面21aに対して所定の傾斜角(c軸CA2の傾斜角と同等である。)を有し、かつ基板面に平行な方向が等方的な方向となる。
第4例の磁気記録媒体50は配向制御層52を設けることで、配向制御層52の作用により下地層53の表面に(110)面が現れ、記録層54が(10−11)面を整合させて形成される。その結果、記録層54の結晶粒子54aのc軸CA2が所定の傾斜角を有して傾斜し、かつ結晶粒子毎に傾斜方向が異なる。その結果、記録層54の磁化容易軸が基板面21aに対して所定の傾斜角(c軸CA2の傾斜角と同等である。)を有し、かつ基板面21aに平行な方向が等方的となる。したがって、第4例の磁気記録媒体50は、上述した図6に示す場合と同様に、サイドイレーズの抑制と自己トラックイレーズの抑制を両立できる。なお、第4例の磁気記録媒体50は第1例の磁気記録媒体と同様の効果を有することはいうまでもない。
なお、第3例の磁気記録媒体の製造方法は上述した各層の形成方法により行い、記録セル55のパターン形成方法は、第1例の磁気記録媒体と同様の方法で行う。
図13は、第1の実施の形態に係る第5例の磁気記録媒体の断面図である。第5例の磁気記録媒体は第2例と第4例の磁気記録媒体との組み合わせである。図中、先に説明した部分に対応する部分には同一の参照符号を付し、説明を省略する。
図13を参照するに、第5例の磁気記録媒体60は、基板21と、その上に、導電層61、細孔41aを有する陽極酸化アルミナ膜41、保護膜26、潤滑層28が順に積層され、細孔41a内に、配向制御層52、下地層53、記録層54が順に形成された構成を有する。磁気記録媒体60は、陽極酸化アルミナ膜41の細孔41aに配向制御層52、下地層53、および記録層54が形成されている以外は、第4例の磁気記録媒体と同様の構成を有する。
配向制御層52、下地層53、および記録層54は、第4例の磁気記録媒体と同様の材料から選択され、同様の方法により形成される。したがって、記録層54の結晶粒子54aのc軸CA2が所定の傾斜角を有して傾斜し、かつ結晶粒子毎に傾斜方向が異なる。その結果、第5例の磁気記録媒体60は、記録層54の磁化容易軸が基板面21aに対して所定の傾斜角(c軸CA2の傾斜角と同等である。)を有し、かつ基板面21aに平行な方向が等方的となる。したがって、サイドイレーズの抑制と自己トラックイレーズの抑制を両立できる。
また、第5例の磁気記録媒体60は第2例の磁気記録媒体と同様の効果、すなわち、S/N比が向上する。さらに、磁気記録媒体60は、細孔41a内に配向制御層52、下地層53、および記録層54を形成する際に基板面に対して垂直方向に入射するスパッタ法により形成する。したがって、細孔41a内にシャドー等の空隙部を形成するおそれがなく、これらの層52〜54を容易に充填できる。
図14は第1の実施の形態に係る第6例の磁気記録媒体の断面図である。図中、先に説明した部分に対応する部分には同一の参照符号を付し、説明を省略する。
図14を参照するに、第6例の磁気記録媒体70は、基板21と、その上に、記録層71、保護膜26、潤滑層28が順に積層されてなり、記録層71が互いに離隔された記録セル74を形成している。
記録層71は、複数の硬磁性ナノ粒子72と、その硬磁性微粒子72間を充填するカーボン相73から構成される。記録層71は、例えば、厚さが3nmから50nmに設定される。また、記録層71は、硬磁性ナノ粒子72が層状に1層でもよく2層以上積層されていてもよい。
硬磁性ナノ粒子72は、FePt、FePd、およびCoPtのうち、いずれか一つの合金を主成分とする強磁性材料からなる。これらの合金は磁気異方性エネルギーが高く、より高い保磁力を得ることができる。硬磁性ナノ粒子72の強磁性材料としては、Fe100-XPtX、Fe100-XPdX、Co100-XPtX、およびCo100-XPdXが挙げられ、Xが20at%〜60at%(さらに好ましくはX=35at%〜55at%)の範囲に設定されることが好ましい。このような範囲の組成では、より磁気異方性エネルギーが高く、より高い保磁力を得ることができる。また、硬磁性ナノ粒子72の強磁性材料としては、Fe3Pt、FePt3、Fe3Pd、FePd3、Co3Pt、CoPt3が挙げられる。
さらに、硬磁性ナノ粒子72の強磁性材料として、FePt、FePd、およびCoPtのいずれかの2元合金に、例えばAg、Au、Cu、Sb、Niから選択される添加元素が添加されていてもよい。これらの添加元素は、上記2元合金のみでは磁気異方性エネルギーが高すぎる場合に、磁気ヘッドの記録磁界の大きさに対応させて磁気異方性エネルギーを低減することにより、記録容易性を高めることができる。
硬磁性ナノ粒子72の平均粒径は、2nm以上10nm以下の範囲に設定される。平均粒径が10nmを越えると、硬磁性ナノ粒子72間のカーボン相73の体積が大きくなり、媒体ノイズが増加する。平均粒径が2nm未満になると、硬磁性ナノ粒子72は室温において超常磁性になり易く強磁性を保つことが困難になる。
また、硬磁性ナノ粒子72の粒径の標準偏差は、平均粒径の10%以下の範囲に設定される。平均粒径の10%を越えると、硬磁性ナノ粒子72の静磁気的相互作用の分布が大きくなり、媒体ノイズが増加する。
また、硬磁性ナノ粒子72の磁化容易軸EAは、基板面21aに対して所定の傾斜方向に傾斜する。硬磁性ナノ粒子72の磁化容易軸EAは、硬磁性ナノ粒子72を形成する際の磁界中熱処理の際の磁界方向により設定する。
次に、第6例の磁気記録媒体70の記録層71の形成方法を説明する。最初に、硬磁性ナノ粒子72の前駆体として、公知の化学合成法により硬磁性ナノ粒子前駆体を形成する。次いで、スピンコート法等により得られた硬磁性ナノ粒子前駆体を基板21上に塗布する。次いで、硬磁性ナノ粒子前駆体の結晶規則化および配向のために所定の方向に磁界を印加しながら加熱する、いわゆる磁界中熱処理を行う。この磁界中熱処理の際に、磁化容易軸EAを設定する方向に沿って磁界を印加する。例えば、加熱温度を300℃〜550℃、印加磁界を10kOe〜50kOe、処理時間を10分〜120分に設定する。このようにして、保磁力の高い硬磁性ナノ粒子72が得られ、各々の硬磁性ナノ粒子72の磁化容易軸EAが、基板面に対して所定の傾斜方向に傾斜して形成される。
次いで、第1例の磁気記録媒体と同様の方法で記録層をエッチングし、記録セルを形成し、次いで、保護膜および潤滑層を形成する。
第6例の磁気記録媒体70は、記録セル74の記録層71が硬磁性ナノ粒子からなり、その磁化容易軸EAが基板面に対して所定の傾斜方向に傾斜して形成されている。したがって、第6例の磁気記録媒体70は、第1例の磁気記録媒体と同様の効果を有する。また、第6例の磁気記録媒体70は、磁界中熱処理の際の磁界を印加する方向で、所望の磁化容易軸EAの方向を容易に設定できる。
また、以上説明した第1の実施の形態に係る第1例から第6例に係る磁気記録媒体は、各々基板上に軟磁性裏打ち層を形成してもよい。
図15〜図20は第7例〜第12例の磁気記録媒体の断面図である。図中、先に説明した部分に対応する部分には同一の参照符号を付し、説明を省略する。
図15〜図20を参照するに、第7例〜第12例の磁気記録媒体80、85、90、95、100、105は、それぞれ、基板21上の軟磁性裏打ち層81を備える以外は、それぞれ第1例〜第6例の磁気記録媒体と略同様の構成を有する。
軟磁性裏打ち層81は、例えば、膜厚が10nm〜2μmであり、Fe、Co、Ni、Al、Si、Ta、Ti、Zr、Hf、V、Nb、C、Bから選択された少なくとも1種類の元素を含む非晶質もしくは微結晶の軟磁性材料からなる。このような軟磁性材料としては、FeSi、FeAlSi、FeTaC、CoNbZr、CoZrTa、CoCrNb、NiFe、NiFeNb等が挙げられる。軟磁性裏打ち層81は1層に限定されず、複数層を積層してもよい。
また、図示を省略するが、軟磁性裏打ち層81が基板21側から第1軟磁性層、非磁性結合層、第2軟磁性層が順に積層して構成されてもよい。軟磁性裏打ち層81の第1軟磁性層および第2軟磁性層は、上記の軟磁性裏打ち層81と同様の材料から選択され構成される。また、非磁性結合層は、例えばRu、Rh、Ir、Ru系合金、Rh系合金、Ir系合金等のいずれから構成される。非磁性結合層の膜厚は、0.5nm〜1.0nmの範囲に設定される。非磁性結合層がこの膜厚の範囲に設定されることにより、第1軟磁性層と第2軟磁性層とは非磁性結合層を介して、各々の磁化が互いに反強磁性的に交換結合している。軟磁性裏打ち層81がいわゆる積層フェリ構造を有するので、第1軟磁性層および第2軟磁性層中に磁区の形成が抑制され、磁壁移動に起因するスパイクノイズを抑制できる。
第7例〜第12例の磁気記録媒体80、85、90、95、100、105は、軟磁性裏打ち層を備えることにより、垂直記録用の記録素子を用いて記録する際に、記録する目的の記録セルにおいて、記録磁界の方向が基板面21aに対して垂直方向になるので、記録容易性がより良好となる。さらに、これらの磁気記録媒体80、85、90、95、100、105は、サイドイレーズ、あるいは/および自己トラックイレーズが抑制される。
(第2の実施の形態)
図21は、本発明の第2の実施の形態に係る磁気記憶装置の要部を示す平面図である。図21を参照するに、本実施の形態に係る磁気記憶装置110は、ハウジング111と、ハウジング111内に格納された、磁気ディスク112、磁気ヘッド113、アクチュエータユニット114等から構成される。磁気ディスク112は、ハブ115に固定され、図示されないスピンドルモータにより駆動される。また、磁気ヘッド113は、その基部がアーム116に固定され、アーム116を介してアクチュエータユニット114に取り付けられている。磁気ヘッド113は、アクチュエータユニット114により、磁気ディスク112の径方向に回動される。また、ハウジング111の裏側には、記録再生制御、磁気ヘッド位置制御、およびスピンドルモータ制御等を行う電子基板(図示されず。)が設けられている。
磁気ヘッド113は、例えば、単磁極型記録ヘッドとGMR(Giant Magneto Resistive)素子を備えた再生ヘッドから構成される。
再生ヘッドはGMR素子を備え、GMR素子は、磁気ディスク112の磁化が漏洩する磁界の方向を抵抗変化として感知して磁気ディスク112の記録層に記録された情報を得ることができる。なお、GMR素子の替わりにTMR(Ferromagnetic Tunnel Junction Magneto Resistive)素子等を用いることができる。
単磁極型の記録ヘッド113は、磁気ディスク112に記録磁界を印加するための、軟磁性材料からなる主磁極と、主磁極に磁気的に接続されたリターンヨークと、主磁極とリターンヨークに記録磁界を誘導するための記録用コイルなどから構成される。単磁極型記録ヘッドは、主磁極から記録磁界を磁気ディスク112の基板面に対して垂直方向に印加して記録層を磁化する。
磁気ディスク112は、第1例〜第12例の磁気記録媒体のいずれかである。第1例〜第12例の磁気記録媒体は、第1の実施の形態において説明したように、媒体ノイズが低減され、記録の際に目的とする記録セルの記録容易性が良好であり、さらに、サイドイレーズおよび/または自己トラックイレーズが抑制される。
また、磁気ヘッド113が面内記録方式の記録素子、例えばリング型の薄膜記録素子の場合は、第1例〜第12例の磁気記録媒体の記録層の磁化容易軸の傾斜方向は、基板面に平行な成分が、記録方向に対して、0度〜±45度以内に設定されることが好ましい。このように設定することで、再生出力を維持できると共にサイドイレーズおよび自己トラックイレーズを抑制できる。
本実施の形態によれば、媒体ノイズが低減され、良好な記録容易性とサイドイレーズおよび/または自己トラックイレーズが抑制された磁気記憶装置が実現できる。
なお、磁気記憶装置110の基本構成は、図21に示すものに限定されるものではない。本実施の形態で用いる磁気記録媒体は磁気ディスク112に限定されない。例えば磁気記憶装置110は、ヘリカルスキャン型あるいはラテラル型の磁気テープ装置でもよく、その場合、垂直記録用磁気ヘッド113は、ヘリカルスキャン型の場合シリンダヘッドに実装され、ラテラル型の場合、複数の垂直記録用磁気ヘッドがテープ幅方向に実装される。
以上本発明の好ましい実施の形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
なお、以上の説明に関して更に以下の付記を開示する。
(付記1) 基板上に、記録方向と、該記録方向に垂直なトラック幅方向とに、互いに離隔して配設された複数の記録セルを備え、
前記記録セルは記録層を有し、
前記記録層は、その磁化容易軸が基板面に対して所定の傾斜方向に傾斜してなる磁気記録媒体。
(付記2) 前記基板と記録層との間にhcp構造を有する下地層を備え、該下地層のc軸が基板面に対して傾斜してなり、
前記記録層は、Coを主成分とするhcp構造の強磁性材料からなり、前記下地層上にエピタキシャル成長してなることを特徴とする付記1記載の磁気記録媒体。
(付記3) 前記基板上に複数の細孔を有する陽極酸化アルミナ膜を備え、
前記記録セルは、前記細孔に充填された記録層からなることを特徴とする付記1記載の磁気記録媒体。
(付記4) 前記基板と記録層との間にhcp構造を有する下地層を備え、該下地層のc軸が基板面に対して傾斜してなり、
前記記録層は、Coを主成分とするhcp構造の強磁性材料からなり、前記下地層上にエピタキシャル成長してなることを特徴とする付記3記載の磁気記録媒体。
(付記5) 前記下地層は、細孔内に形成されてなることを特徴とする付記4記載の磁気記録媒体。
(付記6) 前記基板と記録層との間に窒素または酸素を含む非磁性材料からなる配向制御層と下地層を備え、
前記記録層は、Coを主成分とするhcp構造の強磁性材料からなり、前記下地層の表面にエピタキシャル成長してなり、当該記録層のc軸が基板面に対して傾斜してなることを特徴とする付記1記載の磁気記録媒体。
(付記7) 前記基板あるいは下地層上に複数の細孔を有する陽極酸化アルミナ膜を備え、
前記記録セルは、前記細孔に充填された記録層からなることを特徴とする付記6記載の磁気記録媒体。
(付記8) 前記c軸は、基板面に対して0度よりも大きくかつ30度以下の範囲の角度をなすことを特徴とする付記7記載の磁気記録媒体。
(付記9) 前記記録層は硬磁性ナノ粒子を有し、
前記硬磁性ナノ粒子は、FePt、FePd、およびCoPtからなる群のうち、いずれか一つの合金を主成分とし、
前記硬磁性ナノ粒子の磁化容易軸が基板面に対して傾斜してなることを特徴とする付記1記載の磁気記録媒体。
(付記10) 前記記録層の磁化容易軸またはc軸は、基板面に対して平均傾斜角度が10度〜80度の範囲に設定されてなることを特徴とする1〜5、8および9のうち、いずれか一項記載の磁気記録媒体。
(付記11) 前記記録層の磁化容易軸またはc軸は、その傾斜方向の基板面に平行な成分が記録方向に対して0度〜±45度の範囲に設定されることを特徴とする付記1〜10のうち、いずれか一項記載の磁気記録媒体。
(付記12) 前記記録層の磁化容易軸またはc軸は、その傾斜方向の基板面に平行な成分がトラック幅方向と略平行であることを特徴とする付記1〜10のうち、いずれか一項記載の磁気記録媒体。
(付記13) 前記基板の直上に軟磁性裏打ち層をさらに備えることを特徴とする付記1〜10のうち、いずれか一項記載の磁気記録媒体。
(付記14) 磁気ヘッドを有する記録再生手段と、
付記1〜13のうち、いずれか一項記載の磁気記録媒体と、を備える磁気記憶装置。
(付記15) 前記磁気ヘッドは、単磁極型の主磁極を有する記録素子を備えることを特徴とする付記14記載の磁気記憶装置。
本発明の第1の実施の形態に係る磁気記録媒体の基本構成を示す図である。 図1に示す磁気記録媒体の平面図である。 図1に示す磁気記録媒体の記録時の様子を示す図である。 磁化の反転に必要な磁界強度H0と、図3に示す記録磁界Haの方向と磁化容易軸EAとがなす角度θHDとの関係を示す図である。 第1の実施の形態に係る磁気記録媒体の他の例の平面図である。 第1の実施の形態に係る磁気記録媒体のその他の例の平面図である。 第1の実施の形態に係る第1例の磁気記録媒体の斜視断面図である。 第1例の磁気記録媒体の断面図である。 第1例の磁気記録媒体の下地層を形成する方法を説明するためのスパッタ装置の断面図である。 第1の実施の形態に係る第2例の磁気記録媒体の断面図である。 第1の実施の形態に係る第3例の磁気記録媒体の断面図である。 第1の実施の形態に係る第4例の磁気記録媒体の断面図である。 第1の実施の形態に係る第5例の磁気記録媒体の断面図である。 第1の実施の形態に係る第6例の磁気記録媒体の断面図である。 第1の実施の形態に係る第7例の磁気記録媒体の断面図である。 第1の実施の形態に係る第8例の磁気記録媒体の断面図である。 第1の実施の形態に係る第9例の磁気記録媒体の断面図である。 第1の実施の形態に係る第10例の磁気記録媒体の断面図である。 第1の実施の形態に係る第11例の磁気記録媒体の断面図である。 第1の実施の形態に係る第12例の磁気記録媒体の断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る磁気記憶装置の要部を示す平面図である。
符号の説明
10、20、40、45、50、60、70、80、85、90、95、100、105、113、 磁気記録媒体
11、21 基板
11a 基板面
12 記録セル
13 記録層
14、25 記録層
22 シード層
23 下地層
24
26 保護膜
28 潤滑層
30 トラック領域
31 トラック間領域
32 記録セル
33 セル間領域
35 スパッタ装置
36 スパッタターゲット
37 遮蔽部
38 開口部
39 回転軸
41 陽極酸化アルミナ膜
41a 細孔
51 配向制御層
52 下地層
53 記録層
81 軟磁性裏打ち層
110 磁気記憶装置
CA1、CA2 c軸
EA 磁化容易軸

Claims (8)

  1. 基板上に、記録方向と、該記録方向に垂直なトラック幅方向とに、互いに離隔して配設された複数の記録セルを備え、
    前記記録セルは記録層を有し、
    前記記録層は、その磁化容易軸が基板面に対して所定の傾斜方向に傾斜してなる磁気記録媒体。
  2. 前記基板と記録層との間にhcp構造を有する下地層を備え、該下地層のc軸が基板面に対して傾斜してなり、
    前記記録層は、Coを主成分とするhcp構造の強磁性材料からなり、前記下地層上にエピタキシャル成長してなることを特徴とする請求項1記載の磁気記録媒体。
  3. 前記基板上に複数の細孔を有する陽極酸化アルミナ膜を備え、
    前記記録セルは、前記細孔に充填された記録層からなることを特徴とする請求項1記載の磁気記録媒体。
  4. 前記基板と記録層との間に窒素または酸素を含む非磁性材料からなる配向制御層と下地層を備え、
    前記記録層は、Coを主成分とするhcp構造の強磁性材料からなり、前記下地層の表面にエピタキシャル成長してなり、当該記録層のc軸が基板面に対して傾斜してなることを特徴とする請求項1記載の磁気記録媒体。
  5. 前記記録層は硬磁性ナノ粒子を有し、
    前記硬磁性ナノ粒子は、FePt、FePd、およびCoPtからなる群のうち、いずれか一つの合金を主成分とし、
    前記硬磁性ナノ粒子の磁化容易軸が基板面に対して傾斜してなることを特徴とする請求項1記載の磁気記録媒体。
  6. 前記記録層の磁化容易軸またはc軸は、その傾斜方向の基板面に平行な成分がトラック幅方向と略平行であることを特徴とする請求項1〜5のうち、いずれか一項記載の磁気記録媒体。
  7. 前記基板の直上に軟磁性裏打ち層をさらに備えることを特徴とする請求項1〜6のうち、いずれか一項記載の磁気記録媒体。
  8. 磁気ヘッドを有する記録再生手段と、
    請求項1〜7のうち、いずれか一項記載の磁気記録媒体と、を備える磁気記憶装置。
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