JP4111276B2 - 磁気記録媒体及び磁気記録再生装置 - Google Patents

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Description

本発明は、磁気記録媒体及び磁気記録再生装置に関し、さらに詳しくは、磁気記録媒体の表面上で浮上して磁気記録媒体に記録再生を行う磁気ヘッドを備えたヘッドスライダとの間の吸着を効果的に防止してその吸着に起因したクラッシュ等を防ぐことができる磁気記録媒体、及びそうした磁気記録媒体を有する磁気記録再生装置に関する。
ハードディスク等の磁気記録媒体は、磁気記録層を構成する磁性粒子の微細化、材料の変更、ヘッド加工の微細化等の改良手段により著しい面記録密度の向上が図られており、今後も一層の面記録密度の向上が期待されている。しかし、これまでに行われてきた改良手段では、ヘッドの加工限界、磁界の広がりに起因するサイドフリンジ、クロストーク等の問題が顕在化し、従来の手段による面記録密度の向上は限界にきている。
こうした問題に対し、磁気記録媒体の面記録密度を向上させることができる手段の一つとしてディスクリートトラック型の磁気記録媒体が提案されている(例えば、特許文献1、2を参照)。ディスクリートトラック型の磁気記録媒体は、通常、同心円状のトラックパターンで形成された磁気記録層と、互いに隣接する磁気記録層パターン間の凹部にトラック方向に連続するように充填されてその同心円状のトラックパターンを分離する非磁性層とを有している。
こうしたディスクリートトラック型の磁気記録媒体を備えた磁気記録再生装置においては、磁気ヘッドを目標トラックにオントラックさせるトラッキング制御の基準となるべきサーボパターン領域が、磁気記録媒体の360°全周において、データトラック領域同士間に例えば一定の角度間隔で形成されている。
図2は、ディスクリートトラック型の磁気記録媒体に形成されているサーボパターン領域の一例を示す概略構成図である。サーボパターン領域21は、磁気記録媒体の360°全周において、データトラック領域20,20同士間に一定の角度間隔で形成されたものであり、AGC回路により再生波形の振幅を一定にしたりクロック同期に用いたりする同期信号領域(プリアンブル領域)22と、セクタの開始位置を示すと共に各データトラック領域20の基準位置となるタイミング信号及びインデックス識別信号を含むアドレス領域23と、トラック内の位置信号を生成するためのサーボバースト信号領域24とから主に構成されている。なお、上記のアドレス領域23は、ディスク半径方向に配置されるトラック番号を識別するトラック番号識別機能と、ディスク周方向で何番目のサーボパターンであるかを識別するセクタ番号識別機能とを有している。
サーボバースト信号領域24は、一般的に4つのバースト信号領域24A,24B,24C,24Dからなる2相サーボ方式であり、第1バースト信号領域24Aと第2バースト信号領域24Bとの組及び第3バースト信号領域24Cと第4バースト信号領域24Dとの組により、バースト信号の振幅差を計算し、それぞれの直線性の高い部分を接続して線形な位置誤差信号を求めている。こうしたサーボパターン領域21は、磁気ヘッドが磁気記録媒体に形成されたトラック上を正確にトレースするための基準となるものであるから、その形成時には高い位置決め精度が要求されている。
サーボパターン領域とデータトラック領域とを有するディスクリートトラック型の磁気記録媒体の製造においては、磁気ヘッドを搭載したヘッドスライダの浮上変動を抑制するために、磁気記録層が所定の凹凸パターンで形成されたその凹部に非磁性材を充填して平坦面にしている。そうした充填方法としては、半導体製造の分野で用いられているスパッタリング等の成膜技術が利用されている。しかし、この成膜技術を用いると、非磁性材は前記の凹部だけでなく磁気記録層の上面にも成膜されることになるので、磁気記録媒体の表面には、磁気記録層上に成膜された非磁性材に起因した大きな起伏の凹凸が形成される。こうした大きな起伏の凹凸は、記録再生時に回転運動する磁気記録媒体の表面上を空気流により浮上する磁気ヘッドを搭載したヘッドスライダの浮上量を不安定にさせたり、磁気ヘッドと磁気記録層とのギャップ長を大きく(すなわち、磁気ヘッドと磁気記録層とのスペーシングロスを大きく)して検出感度を低下させたり、異物を堆積させ易くするという問題を生じさせる。
前記問題に対しては、磁気記録層上に成膜された非磁性材を除去しつつその表面を平坦化することが望ましく、そうした平坦化手段として、例えば半導体製造の分野で用いられているCMP(Chemical Mechanical Polishing)等の加工技術が適用されている。通常、磁気記録媒体の表面にはテクスチャが形成されており、そのテクスチャの効果によりヘッドスライダが磁気記録媒体に吸着するのを防止しているが、上述したCMP法等を適用して磁気記録媒体の表面を平坦にしすぎた場合には、テクスチャの効果が十分に発揮されず、ヘッドスライダが磁気記録媒体に吸着して磁気ヘッドがクラッシュし易くなるという問題がある。
特に、面記録密度の高密度化に伴ってヘッドスライダの浮上量が10nm以下に低くなった場合においては、ヘッドスライダと磁気記録媒体は間欠接触状態になっている。この場合、磁気記録媒体の表面が平坦でありすぎると、ヘッドスライダと磁気記録媒体との摩擦がより大きくなることから、上記と同様の理由でクラッシュが発生し易くなるという問題がある。
下記特許文献2には、そうした問題を解決するための手段として、平坦化した非磁性材の表面にテクスチャを形成し、そのテクスチャの凹凸によりヘッドスライダと磁気記録媒体との吸着を防止してクラッシュの発生を防ぐことが提案されている。
特開平9−97419号公報 特開2000−195042号公報
しかしながら、上記特許文献2に記載の磁気記録媒体は、ヘッドスライダの吸着防止については一定の効果を有するものの、平坦化された非磁性材の表面にテクスチャを形成する工程を加えなければならないので、製造工程が増えてコストアップの要因となるという問題がある。また、こうして製造された磁気記録媒体では、平坦化された非磁性材が磁気記録層の表面に残るので、磁気記録媒体に形成された磁気記録層と磁気ヘッドとのギャップ長(「スペーシングロス」と同義。以下同じ。)が大きくなってしまうという問題がある。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであって、その第1の目的は、ヘッドスライダの吸着防止効果を有すると共に、好ましくはスペーシングロスが小さくコストメリットに優れた構造を有する磁気記録媒体を提供することにある。また、本発明の第2の目的は、そうした磁気記録媒体を有する磁気記録再生装置を提供することにある。
上記第1の目的を達成するための本発明の磁気記録媒体は、少なくともディスク基板と、当該ディスク基板上に所定の凹凸パターンで形成された磁気記録層と、当該凹凸パターンの凹部に形成された非磁性層とからなるデータトラック領域及びサーボパターン領域を有する磁気記録媒体において、前記サーボパターン領域は、前記磁気記録媒体の全周において、前記データトラック領域同士の間に形成されており、前記サーボパターン領域の表面に凹凸が存在し、前記データトラック領域表面の算術平均粗さが、前記サーボパターン領域表面の算術平均粗さよりも小さく、前記サーボパターン領域表面に存在する前記凹凸が、6nm以下の段差を有することを特徴とする。
この発明によれば、磁気記録媒体を構成するサーボパターン領域の表面に凹凸が存在しているので、その凹凸を有する磁気記録媒体を備えたハードディスクドライブ等においては、磁気記録媒体上を浮上して磁気記録情報を読み書きするヘッドスライダの吸着防止効果を向上させることができ、その結果、ハードディスクドライブ等の安定駆動を可能にさせることができる。また、この発明によれば、データトラック領域表面の算術平均粗さがサーボパターン領域表面の算術平均粗さよりも小さいので、データトラック領域の再生データのS/N比をより向上させることができる。さらに、この発明によれば、サーボパターン領域表面に存在する凹凸が6nm以下の段差を有するので、磁気記録媒体上を浮上するヘッドスライダの浮上安定性を低下させることなく吸着防止効果を向上させることができる。
本発明の磁気記録媒体は、上記本発明の磁気記録媒体において、前記サーボパターン領域表面の算術平均粗さが0.3nm以上であることを特徴とする。
この発明によれば、サーボパターン領域表面の算術平均粗さが0.3nm以上であるので、そうした表面の算術平均粗さを有する磁気記録媒体を備えたハードディスクドライブ等においては、磁気記録媒体の表面が平坦になりすぎることによるヘッドスライダとの間の摩擦抵抗の増大を抑制することができる。その結果、磁気記録媒体とその上を浮上して磁気記録情報を読み書きする磁気ヘッドを搭載したヘッドスライダとの吸着を防ぐことができる。
本発明の磁気記録媒体は、上記本発明の磁気記録媒体において、前記サーボパターン領域表面に存在する前記凹凸が前記磁気記録層の表面と前記非磁性層の表面との段差に因り形成され、前記サーボパターン領域において前記磁気記録層の表面の厚さ方向の位置が前記非磁性層の表面の厚さ方向の位置よりも高いことを特徴とする。
この発明によれば、サーボパターン領域表面に存在する凹凸が磁気記録層の表面と非磁性層の表面との段差に因り形成されると共に、サーボパターン領域において磁気記録層の表面の厚さ方向の位置が非磁性層の表面の厚さ方向の位置よりも高いので、磁気記録層と磁気ヘッドとの間隔を狭くして両者のスペーシングロスを小さくすることができる。
本発明の磁気記録媒体は、上記本発明の磁気記録媒体において、前記非磁性層の厚さ方向の表面位置が前記磁気記録層の厚さ方向の表面位置を超えないことを特徴とする。
この発明によれば、データトラック領域及びサーボパターン領域において、非磁性層の厚さ方向の表面位置が磁気記録層の厚さ方向の表面位置を超えないので、磁気記録層が十分に露出していることになる。その結果、磁気記録層と磁気ヘッドとの間隔を小さくすることができ、両者のスペーシングロスを小さくすることができる。
本発明の磁気記録媒体は、上記本発明の磁気記録媒体において、前記凹凸パターンの凹部に磁気記録層が存在しないことを特徴とする。
この発明によれば、凹凸パターンの凹部に磁気記録層が存在しないので、凹部から発生するノイズの問題をなくすことができる。
本発明の磁気記録媒体は、上記本発明の磁気記録媒体において、前記非磁性層を形成する非磁性材が、酸化物、窒化物及び炭化物から選ばれる1又は2以上の化合物であることを特徴とする。
この発明によれば、非磁性層を形成する非磁性材が酸化物、窒化物及び炭化物から選ばれる1又は2以上の化合物であるので、それらの化合物はそれ自体化学的安定性に優れると共に例えば金属成分を有した磁気記録層との接触による腐食等の発生が起き難く、その結果、化学的安定性に優れた磁気記録媒体を提供できる。
本発明の磁気記録媒体は、上記本発明の磁気記録媒体において、前記非磁性層を形成する非磁性材が、アモルファス構造を有する材料又は微結晶状態の材料であることを特徴とする。
非磁性層が形成される凹部は通常磁気記録層がエッチング加工されて形成されるが、その凹部の溝側面はかなり加工ダメージを受けていて結晶粒界などの欠陥が発生している。こうした欠陥は通常の結晶粒界が存在する結晶質の材料では完全に保護できない。この発明によれば、形成材料として、アモルファス構造を有する材料又は微結晶状態の材料である非磁性材を用いるので、前記のような欠陥を保護することができる。なお、微結晶状態の材料とは、X線回折において結晶性ピークを有していない材料という意義である。
本発明の磁気記録媒体は、上記本発明の磁気記録媒体において、前記非磁性層を形成する非磁性材が、二酸化ケイ素を主成分とすることを特徴とする。
この発明によれば、非磁性材としてエッチング加工し易い二酸化ケイ素を主成分とする非磁性材を用いたので、特にデータトラック領域において良好な平坦性が得られる。また、磁気記録層との間の密着性に優れると共に、結晶粒成長が抑制された非磁性層を形成できる。
上記第2の目的を達成するための本発明の磁気記録再生装置は、上述した本発明の磁気記録媒体と、記録再生時に当該磁気記録媒体の表面上で少なくとも一部が浮上するようになされたヘッドスライダと、当該ヘッドスライダに搭載され、前記磁気記録媒体に記録再生を行う磁気ヘッドとを備えたことを特徴とする。
この発明によれば、ヘッドスライダの吸着防止効果を有すると共にスペーシングロスが小さくコストメリットに優れた構造を有する磁気記録媒体を備えるので、そうした磁気記録媒体上を浮上するヘッドスライダは、磁気記録媒体上で吸着に起因したクラッシュを発生することなく安定して浮上することができる。その結果、安定駆動可能な磁気記録再生装置を提供することができる。
本発明の磁気記録再生装置は、上記本発明の磁気記録再生装置において、前記磁気記録媒体のデータトラック領域の円周方向の連続した長さが、前記ヘッドスライダの円周方向の長さを超えないことを特徴とする。
この発明によれば、磁気記録媒体のデータトラック領域の円周方向の連続した長さがヘッドスライダの円周方向の長さを超えないので、ヘッドスライダの少なくとも一部が凹凸の存在するサーボパターン領域に常に存在することになり、その結果、一層確実にヘッドスライダの吸着を防止することができる。
なお、本出願において、「ディスク基板上に所定の凹凸パターンで形成された磁気記録層」とは、ディスク基板上に所定のパターンで多数の記録要素に分割された磁気記録層の他、一部が連続するように部分的に分割された磁気記録層、螺旋状の渦巻き形状の磁気記録層のように基板上の一部に連続して形成された磁気記録層、凸部及び凹部双方が形成された凹凸パターンの連続した磁気記録層、も含む意義で用いることとする。さらに、本出願において、「凹凸パターンの凸部」とは、表面と垂直な断面における凹凸形状の突出した部分という意義で用いることとする。
以上説明したように、本発明の磁気記録媒体によれば、磁気記録媒体の表面が平坦になりすぎることによるヘッドスライダとの間の摩擦抵抗の増大を抑制することができるので、本発明の磁気記録媒体とその上を浮上して磁気記録情報を読み書きする磁気ヘッドを搭載したヘッドスライダとの吸着を防ぐことができ、その吸着に起因した磁気ヘッドのクラッシュ等の問題を顕著に抑制できる。また、磁気記録媒体の表面にテクスチャを施す工程が必要ないのでコストダウンが可能となる。また、磁気記録媒体に形成された磁気記録層と磁気ヘッドとの間隔が小さいので、スペーシングロスを小さくできる。また、データトラック領域にはテクスチャを施す必要がなく、凹凸が非常に小さく抑えられるので、データトラック領域の再生データのS/N比も向上する。
また、本発明の磁気記録再生装置によれば、上記磁気記録媒体を備えるので、磁気記録媒体とその上を浮上して磁気記録情報を読み書きする磁気ヘッドを搭載したヘッドスライダとの吸着を防ぐことができ、その吸着に起因した磁気ヘッドのクラッシュ等の問題を顕著に抑制できると共に、磁気ヘッドと磁気記録層のスペーシングロスが小さくコストメリットに優れた磁気記録再生装置を提供できる。
以下、本発明の磁気記録媒体及びその磁気記録媒体を備えた磁気記録再生装置について詳しく説明する。
(磁気記録媒体)
本発明の磁気記録媒体は、情報の記録、読み取りに磁気のみを用いるハードディスク、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気テープ等をいうが、これらに限定されず、磁気と光を併用するMO(Magnet Optical)等の光磁気記録媒体、磁気と熱を併用する熱アシスト型の記録媒体も含んでいる。例えば、磁気ヘッド等の記録・再生ヘッドを目標トラックにオントラックさせるトラッキング制御の基準となるべきサーボパターン領域が、磁気記録媒体の360°全周において、データトラック領域の間に一定の角度間隔で形成されている磁気記録媒体(後述の図2を参照)を例示することができる。
図1は、本発明の磁気記録媒体の基本的な断面形態の一例を示す断面構成図である。
図1に示す本発明の磁気記録媒体は、軟磁性層を有する垂直記録型の磁気記録媒体であり、ディスク基板1と、ディスク基板1上に所定の凹凸パターンで形成された磁気記録層5と、その凹凸パターンの凹部に形成された非磁性層6とを少なくとも有している。より具体的には、例えば、ディスク基板1上に、下地層2、軟磁性層3及び配向層4が順に積層され、さらにその上に、所定の凹凸パターンで形成された磁気記録層5と、その凹凸パターンの凹部に形成された非磁性層6とが形成され、さらにその磁気記録層5と非磁性層6とを覆うように、保護膜7と潤滑膜8とが形成されている。
なお、図1において、符号1Aは、ディスク基板1上に下地層2、軟磁性層3及び配向層4が順に積層された後のもの全体を便宜的にディスク基板1Aと表したものである。また、図1(A)は、ディスク基板1A上に所定の凹凸パターンで形成された磁気記録層5,5間に磁気記録層が存在しない場合の磁気記録媒体10の断面形態を示すものであり、図1(B)は、ディスク基板1Aに凹凸を形成し、その上に磁気記録層5をその凹凸に沿うように成膜した磁気記録媒体11(パームタイプと呼ばれている。)の断面形態を示すものである。なお、以下においては、主に軟磁性層3を有する垂直記録型の磁気記録媒体10について図1(A)に基づいて説明するが、本発明の磁気記録媒体は、面内記録型の磁気記録媒体であってもよいし、図1(B)に示すように、凹凸パターンの凹部に磁気記録層が存在する形態の磁気記録媒体11であってもよい。
最初に、本発明の磁気記録媒体を構成する各層について説明する。
ディスク基板1は、最終形態となる磁気記録媒体上で浮上するヘッドスライダの低浮上化を可能にするため、極めて平滑であり且つうねり等がないことが必要である。ディスク基板1としては、ガラス基板やNiPめっきAl−Mg合金基板等が好ましく用いられ、その厚さとしては、例えば300〜700μm程度のものが使用される。特に、ガラス基板は、NiPめっきAl−Mg合金基板に比べ、表面粗さが小さく高い表面平滑性が得られると共に耐衝撃性にも優れているので、小型の磁気記録媒体においては好ましく用いられる。
下地層2は、その上に形成される軟磁性層3の配向制御等を目的として設けられ、軟磁性層3は、磁気ヘッドと磁気記録媒体の間での磁気回路の形成等を目的として設けられ、配向層4は、その上に形成される磁気記録層5の配向制御等を目的として設けられる。
磁気記録層5は、ハードディスクドライブ等の磁気記録層として所定のパターンで設けられる。例えばディスクリートトラック型の磁気記録媒体において、磁気記録媒体を構成するデータトラック領域では、磁気記録層は、磁気記録情報を記録再生するためにトラックの径方向に微細な間隔で同心円状パターンで形成されている。一方、サーボパターン領域では、磁気記録層は、磁気ヘッドを所定のデータトラックにオントラックさせるトラッキング制御の基準となるべきパターンとして形成されている。また、例えばディスクリートビット型の磁気記録媒体において、磁気記録媒体を構成するデータトラック領域では、磁気記録層は、トラックの円周方向及び径方向に微細な間隔でドット状パターンで形成されている。一方、磁気記録媒体を構成するサーボパターン領域では、磁気記録層は、所定のサーボ情報等に対応したパターンで形成されている。磁気記録層5の形成材料としては、例えば、CoCrTa、CoCrPt、CoCrPtTa等のCo−Cr系の多元合金が好ましく挙げられ、スパッタリング法等の成膜手段とエッチング手段とにより、厚さ5〜30nm、凸幅5〜1000nm、パターンピッチ10〜2000nmで形成される。
非磁性層6は、ディスク基板上に形成された凹凸パターンの凹部に形成される層である。非磁性層6を形成する非磁性材としては、例えば、SiO(二酸化ケイ素)、In(インジウム)、ITO(スズドープ酸化インジウム)、Al、TiN、TaSi合金、Ta、MgO、SiC、TiC等が挙げられ、スパッタリング法等の成膜手段により、例えば5〜30nmの厚さで形成される。
本発明においては、上述した各種の非磁性材のうち、酸化物(SiO、ITO、Al、MgO等)、窒化物(TiN等)及び炭化物(SiC、TiC等)から選ばれる1又は2以上の化合物であることが好ましい。これらの化合物はそれ自体化学的安定性に優れると共に例えば金属成分を有した磁気記録層5との接触による腐食等の発生が起き難く、その結果、化学的安定性に優れた磁気記録媒体を提供できる。本発明においては、特にSiOを主成分とする非磁性材が好ましく用いられる。SiOはエッチング加工し易いので、エッチング加工により特にデータトラック領域において良好な平坦性が得られる。また、SiOは磁気記録層5との間の密着性に優れると共に、結晶粒成長が抑制された非磁性層6を形成できるという効果がある。
また、非磁性層6には、アモルファス構造を有する材料又は微結晶状態の材料である非磁性材も好ましく用いることができる。非磁性層6が形成される凹部は通常磁気記録層5がエッチング加工されて形成されるが、その凹部の溝側面はかなり加工ダメージを受けていて結晶粒界などの欠陥が発生している。こうした欠陥は通常の結晶粒界が存在する結晶質の材料では完全に保護できない。そのため、形成材料として、結晶粒界のないアモルファス構造を有する材料又は結晶粒界の存在が実質的に問題にならない微結晶状態の材料を用いることにより、加工ダメージを受けている結晶粒界などの欠陥を保護することができる。アモルファス構造を有する非磁性材の具体例としては、C、Si、SiO、Al、TaSi合金、TbFeCo合金、CoZr合金等が挙げられ、スパッタリング法等の成膜手段により、例えば5〜30nmの厚さで形成される。なお、微結晶状態の材料とは、X線回折において結晶性ピークを有していない材料という意義である。
保護層7は、下記の潤滑層8と協働して、磁気記録媒体の表面を保護して耐摺動特性を確保することを目的として設けられる。特に、ヘッドスライダとの接触時における磁気記録媒体の損傷を防ぐために設けられる。保護層7の形成材料としては、ダイヤモンドライクカーボン(以下、「DLC」という。)と呼称される硬質炭素膜、酸化ジルコニウム(ZrO)又は二酸化ケイ素(SiO)等が挙げられ、CVD(Chemical Vapor Deposition)法、スパッタリング法等の成膜手段により、厚さ1〜5nmで形成される。なお、DLCは、炭素を主成分としたアモルファス構造膜であって、ビッカース硬度測定で200〜8000kgf/mm程度の硬さを示す炭素質材料である。
潤滑層8は、上記の保護層7と協働して、磁気記録媒体の表面を保護して耐摺動特性を確保することを目的として設けられる。潤滑層8の形成材料としては、パーフルオロポリエーテル(PFPE)等の液体フッ素系化合物が好ましく挙げられ、ディッピング法等の成膜手段により、厚さ1〜2nmで形成される。
図2は、本発明の磁気記録媒体に形成されているデータトラック領域及びサーボパターン領域の一例を示す概略構成図であり、図3〜図5は、第1〜第3実施形態に係る磁気記録媒体の例を示す模式断面図である。なお、図2において、斜線部(ハッチング部)は凹凸パターンの凹部を表し、それ以外の部分は凹凸パターンの凸部を表している。また、図3〜図5において、(A)はデータトラック領域の図2におけるA−A断面図であり、(B)はサーボパターン領域の図2におけるB−B断面図である。この図3〜図5において、本発明の特徴を顕在化するために、ディスク基板1、下地層2、軟磁性層3及び配向層4からなる積層体を「ディスク基板1A」で表し、また、磁気記録層5と非磁性層6の上に設けられる保護層7と潤滑層8は省略している。
本発明の磁気記録媒体は、図2に示すように、磁気記録情報を記録再生するための磁気記録層がトラック状に形成されているデータトラック領域20と、磁気ヘッドを目標とするデータトラックにオントラックさせるトラッキング制御の基準となるべきサーボパターン領域21とを有している。
サーボパターン領域21は、磁気記録媒体の360°全周において、データトラック領域20,20同士間に一定の角度間隔で形成されたものであり、AGC回路により再生波形の振幅を一定にしたりクロック同期に用いたりする同期信号領域(プリアンブル領域)22と、セクタの開始位置を示すと共に各データトラック領域20の基準位置となるタイミング信号及びインデックス識別信号を含むアドレス領域23と、トラック内の位置信号を生成するためのサーボバースト信号領域24とから主に構成されている。なお、上記のアドレス領域23は、ディスク半径方向に配置されるトラック番号を識別するトラック番号識別機能と、ディスク周方向で何番目のサーボパターンであるかを識別するセクタ番号識別機能とを有している。
サーボバースト信号領域24は、一般的に4つのバースト信号領域24A,24B,24C,24Dからなる2相サーボ方式であり、第1バースト信号領域24Aと第2バースト信号領域24Bとの組及び第3バースト信号領域24Cと第4バースト信号領域24Dとの組により、バースト信号の振幅差を計算し、それぞれの直線性の高い部分を接続して線形な位置誤差信号を求めている。こうしたサーボパターン領域21は、磁気ヘッドが磁気記録媒体に形成されたトラック上を正確にトレースするための基準となるものであるから、その形成時には高い位置決め精度が要求されている。
本発明の磁気記録媒体10において、その第1の特徴は、図3(B)、図4(B)及び図5(B)に示すように、サーボパターン領域21の表面に凹凸が存在していることにある。サーボパターン領域21の表面に凹凸が存在することにより、その凹凸を有する磁気記録媒体を備えたハードディスクドライブ等においては、磁気記録媒体上を浮上して磁気記録情報を読み書きするヘッドスライダの吸着防止効果を向上させることができ、その結果、ハードディスクドライブ等の安定駆動を可能にさせることができる。
サーボパターン領域21の表面に存在する凹凸は、図3(B)、図4(B)及び図5(B)に示すように、磁気記録層5の表面と非磁性層6の表面との段差に因って形成されている。そして、これらの形態のうち、図3(B)及び図4(B)に示すように、サーボパターン領域21における磁気記録層5の表面の厚さ方向の位置が非磁性層6の表面の厚さ方向の位置よりも高いことが好ましい。こうした態様からなる磁気記録媒体は、磁気記録層と磁気ヘッドとの間隔を狭くして両者のスペーシングロスを小さくすることができる。また、図5(B)に示すように、サーボパターン領域21において、非磁性層6の表面の厚さ方向の位置が磁気記録層5の表面の厚さ方向の位置よりも高くても構わないが、この場合には、少なくともヘッドスライダの吸着防止効果を向上させることができる磁気記録媒体とすることができる。
サーボパターン領域21の表面に存在する凹凸は、6nm以下の段差を有することが望ましい。この範囲であれば、磁気記録媒体上を浮上するヘッドスライダの浮上安定性を低下させることなく吸着防止効果を向上させることができる。一方、凹凸が6nmを超える段差を有する場合には、ヘッドスライダの浮上安定性が悪くなって実用上問題となることがある。さらに、サーボ情報の再生信号品質の観点からは、段差が3nm以下であることが望ましく、1nm以下であることが特に望ましい。なお、段差の測定は、原子間力顕微鏡により行った。
特に本発明の磁気記録媒体においては、図3に示す形態のように、データトラック領域20の磁気記録層5上に非磁性層6がなく、且つサーボパターン領域21の磁気記録層5が、凹凸の凸部を形成している態様が好ましい。このように構成することにより、データトラック領域20及びサーボパターン領域21の両方において、磁気記録層5の上を覆うように非磁性層6が形成されておらず、すなわち非磁性層6の厚さ方向の表面位置が磁気記録層5の厚さ方向の表面位置を超えない態様であり、その非磁性層6が凹凸パターンの凹部に主に存在しているので、磁気記録層5が十分に露出していることになる。その結果、磁気記録層と磁気ヘッドとの間隔を小さくすることができ、両者のスペーシングロスを小さくすることができる。
また、図4に示す形態の磁気記録媒体は、データトラック領域20の磁気記録層5上に非磁性層6が形成されているので、非磁性層6によるスペーシングロスの問題が生じる可能性があるが、磁気記録層5上に形成される非磁性層6の厚さが1nm以下の場合にはスペーシングロスが小さくなって実用上の問題がなくなる。
一方、図5に示す磁気記録媒体のように、サーボパターン領域21の凸部が非磁性層6で形成されている場合には、ヘッドスライダの吸着防止の点では効果を奏するが、その非磁性層6の厚さ方向の表面位置が磁気記録層5の厚さ方向の表面位置よりも高く(厚く)形成されていることになるので、磁気記録層5よりも高く(厚く)形成された分だけ磁気ヘッドと磁気記録層との間のスペーシングロスが発生する。その結果、磁気記録媒体上を浮上するヘッドスライダと磁気記録媒体上に形成された磁気記録層とのギャップ長が大きくなって検出感度が低下することがある。なお、図5に示す態様の磁気記録媒体において、上記同様、磁気記録層5の表面と非磁性層6の表面との段差が1nm以下の場合には、スペーシングロスが小さくなり、実用上の問題がなくなる。
また、図3〜図5に示す形態の磁気記録媒体は、凹凸パターンの凹部に磁気記録層5が存在しないので、凹部から発生するノイズの問題をなくすことができるという効果がある。
なお、本出願において、「凹凸パターンの凸部」とは、表面と垂直な断面における凹凸形状の突出した部分という意義で用いることとする。また、本出願においては、凹凸パターンの凸部に図11に示すようなテーパ角が存在する場合には、その凸部92はテーパ部を含むものとする。
本発明の磁気記録媒体において、その第2の特徴は、サーボパターン領域21の表面の算術平均粗さRaが0.3nm以上であること、好ましくは0.5nm以上であることにある。こうした表面の算術平均粗さを有する磁気記録媒体を備えたハードディスクドライブ等においては、磁気記録媒体の表面が平坦になりすぎることによるヘッドスライダとの間の摩擦抵抗の増大を抑制することができる。その結果、磁気記録媒体とその上を浮上して磁気記録情報を読み書きするヘッドスライダとの吸着を防ぐことができるので、吸着に起因した磁気ヘッドのクラッシュ等の問題が起こり難い。なお、算術平均粗さRaは、JIS−B0601−2001で定義されるものである。
ここで、サーボパターン領域21の表面の算術平均粗さは、例えば図3〜図5に示すように、サーボパターン領域21の表面に存在する凹凸(例えば、磁気記録層5と非磁性層6との段差)を含む算術平均粗さのことであり、その表面の算術平均粗さが0.3nm以上であることにより、磁気記録媒体とヘッドスライダとの吸着を防いでその吸着に起因した磁気ヘッドのクラッシュをなくすことができる。その表面の算術平均粗さが0.3nm未満では、サーボパターン領域21の表面が平坦になりすぎて磁気記録媒体とヘッドスライダとの間の摩擦抵抗が増大し、その結果、磁気記録媒体とヘッドスライダとの吸着が生じ易くなる。
一方、本発明において、データトラック領域20には、サーボパターン領域21のような凹凸は存在しないので、データトラック領域20の表面の算術平均粗さはサーボパターン領域21の表面の算術平均粗さよりも小さくなる。こうしたことにより、データトラック領域20の再生データのS/N比をより向上させることができるという効果がある。データトラック領域20の表面の算術平均粗さRaとしては、S/N比の観点から、1nm以下が好ましく、0.5nm以下がより好ましい。データトラック領域20の表面の算術平均粗さRaが1nmを超える場合には、S/N比が小さくなってエラーレートが増加することがある。なお、このデータトラック領域20における表面の算術平均粗さの測定方法は、上述したサーボパターン領域21の場合と同様である。
以上、本発明の磁気記録媒体によれば、磁気記録媒体の表面が平坦になりすぎることによるヘッドスライダとの間の摩擦抵抗の増大を抑制することができるので、本発明の磁気記録媒体とその上を浮上して磁気記録情報を読み書きする磁気ヘッドを搭載したヘッドスライダとの吸着を防ぐことができ、その吸着に起因した磁気ヘッドのクラッシュ等の問題を顕著に抑制できる。また、磁気記録媒体の表面にテクスチャを施す工程が必要ないのでコストダウンが可能となる。また、磁気記録媒体に形成された磁気記録層と磁気ヘッドとの間隔が小さいので、スペーシングロスを小さくできる。また、データトラック領域にはテクスチャを施す必要がなく、凹凸が非常に小さく抑えられるので、データトラック領域の再生データのS/N比も向上する。
なお、本発明の磁気記録媒体は、上述した実施形態において、磁気記録層5の下に下地層2、軟磁性層3及び配向層4が形成されているが、本発明はこうした構成に限定されるものではなく、磁気記録層5の下の層の構成を磁気記録媒体の種類に応じて適宜変更することができる。例えば、下地層2、軟磁性層3及び配向層4のうち一又は二の層を省略してもよいし、基板上に磁気記録層5を直接形成してもよい。
また、上述した実施形態において、本発明の磁気記録媒体10は、磁気記録層5がトラックの径方向に微細な間隔で分割された垂直記録型のディスクリートトラック型磁気ディスクであるが、本発明はこれに限定されるものではなく、磁気記録層がトラックの周方向(セクタの方向)に微細な間隔で分割された磁気ディスク、トラックの径方向及び周方向の両方向に微細な間隔で分割された磁気ディスク、図1(B)に示したような凹凸パターンの連続した磁気記録層を有するパームタイプの磁気ディスク、及び、磁気記録層が螺旋形状をなす磁気ディスク、のいずれについても本発明は当然適用可能である。
(磁気記録媒体の製造方法)
次に、上述した磁気記録媒体の製造方法の一例について説明する。図6及び図7は、本発明の磁気記録媒体の製造工程を説明する断面形態図である。なお、以下の製造方法の例はその一例であって、磁気記録媒体の製造が以下の方法に限定されるものではない。
先ず、ディスク基板1を準備し、このディスク基板1上に、それぞれ所定の厚さで下地層2、軟磁性層3、配向層4及び磁気記録層5をその順に、例えばスパッタリング法等により形成して積層させる(図6(A)を参照)。その磁気記録層5上には、第1マスク層61と第2マスク層62とをその順に例えばスパッタリング法等により形成して積層させ、さらにその上にレジスト層63を例えばディッピング法又はスピンコート法により積層させる(図6(B)を参照)。ここで、第1マスク層61は例えばTiN等で形成され、第2マスク層62は例えばNi等で形成され、レジスト層63は例えばネガ型レジスト(例えば、商品名:NBE22A、住友化学工業株式会社製、等々)で形成される。
次に、ナノインプリント法により、レジスト層63に所定の凹凸パターンを転写してレジストパターンを形成した後、このレジストパターンの凹部底面のレジスト層をOガスを反応ガスとする反応性イオンエッチングにより除去する(図6(C)を参照)。また、フォトリソグラフィ法によりレジストパターンを形成してもよい。
次に、例えばAr(アルゴン)ガスを用いたイオンビームエッチングにより、レジストパターンの凹部底面に露出した第2マスク層62を除去する。例えばNi等からなる第2マスク層62の除去は、入射角90°でイオンビームエッチングすることにより行われる。この際、凹部以外の領域に形成されているレジスト層63も若干除去される(図6(D)を参照)。その後、例えばSF(6フッ化硫黄)ガスを用いた反応性イオンエッチングにより、凹部底面の第1マスク層61を除去する(図6(E)を参照)。これにより、凹部底面に磁気記録層5が露出する。なお、この際、凹部以外の領域に形成されているレジスト層63は完全に除去され、また、凹部以外の領域の第2マスク層62は一部が除去されるが若干量が残存する。
次に、例えばCOガス及びNHガスを反応ガスとする反応性イオンエッチングにより、凹部底面に露出した磁気記録層5をエッチング除去する(図6(F)を参照)。これにより、所定の凹凸パターンからなる磁気記録層5が形成される。なお、この反応性イオンエッチングにより、凹部以外の領域の第2マスク層62が完全に除去されると共に、凹部以外の領域の第1マスク層61も一部が除去される。磁気記録層5上には、若干の第1マスク層61が残存する。なお、この反応性イオンエッチングを用いることにより、データトラック領域20よりも凹凸パターンのピッチが大きく且つ凹部幅が大きいサーボパターン領域21では、凹部の深さがデータトラック領域20よりも深く加工される。
次に、例えばSFガスを反応ガスとする反応性イオンエッチングにより、磁気記録層5上に残存する第1マスク層61が完全に除去される(図6(G)を参照)。こうして、所定の凹凸パターンからなる磁気記録層5が形成される。
残留反応性ガスをドライ洗浄によって除去した後、スパッタリング法により、例えばSiOからなる非磁性材を成膜して磁気記録層5からなる凹凸パターンの凹部に非磁性材を充填して非磁性層6を形成する(図6(H)を参照)。非磁性層6は、その凹凸パターンの凹部に形成されるほか、磁気記録層5上にも成膜される。なお、非磁性層6を多段階に成膜することにより、成膜後の被加工体表面を平坦化させることができる。例えば、第2層目の非磁性層を成膜する際に、成膜対象となる被加工体にバイアスパワーを印加しておくことにより、成膜された非磁性層上面の平坦性を向上させることができる。
次に、Arガスを用いたイオンビームエッチング法により、非磁性層6が全面に成膜された被加工体の表面をエッチングして、磁気記録層5の表面位置から上方の非磁性層6を除去し、被加工体の表面を平坦化する(図7(A)〜図7(C)を参照)。例えば、磁気記録層5上に非磁性層6が成膜された被加工体を、例えば入射角2°でイオンビーム71を照射してイオンビームエッチングすることにより、被加工体の表面を平坦化することができる。
なお、本出願において、「イオンビームエッチング」という用語は、例えばイオンミリング等、イオン化したガスを被加工体に照射して除去する加工方法の総称として用い、イオンビームを絞って照射する加工方法に限定されない。また、「入射角」とは、被加工体の表面に対するイオンビーム(イオン化したガス)の入射角度であって、被加工体の表面とイオンビームの中心軸とが形成する角度という意義で用いている。例えば、イオンビームの中心軸が被加工体の表面と平行である場合、入射角は0°であり、イオンビームの中心軸が被加工体の表面と垂直である場合、入射角は90°である。
次に、CVD(Chemical Vapor Deposition)法により磁気記録層5及び非磁性層6の上面に保護層7を形成し、さらにその上に、ディッピング法により潤滑層8を形成する。これにより、本発明の磁気記録媒体が完成する。
上述した磁気記録媒体の製造方法においては、磁気記録層5をエッチングして所定の凹凸パターンにする方法として反応性イオンエッチングが適用されるので、データトラック領域20よりも凹凸パターンのピッチが大きく且つ凹部幅が大きいサーボパターン領域21のほうがデータトラック領域20よりも深くエッチングされることになる。その結果、形成された凹凸パターンの凹部に非磁性層6がスパッタリング法等で形成されることにより、通常は、サーボパターン領域21に形成された非磁性層6の表面位置が、データトラック領域20に形成された非磁性層6の表面位置よりも低くなる。従って、その後にイオンビームエッチングされることにより、図3及び図4に示すように、データトラック領域20における非磁性層6の表面位置よりもサーボパターン領域21における非磁性層6の表面位置を低くすることができ、サーボパターン領域21に凹凸を形成することができる。
また、磁気記録層5で形成された凹凸パターンの凹部に非磁性層6を形成する際の各種条件(成膜時のガス圧、バイアスパワー等)や、イオンビームエッチングを用いて被加工体の表面を平坦化する際の各種条件(イオンビームの照射角度、ガスの種類等)を調整することで、磁気記録層5や非磁性層6のエッチングレートを変化させることができる。従って、データトラック領域20における磁気記録層5と非磁性層6とのエッチングレートを等しくすることも可能である。また、エッチングされた粒子を質量分析装置でモニターすることにより、例えば磁気記録層5の材料が検出され始めた時点で平坦化を完了する手法をとることもできる。以上のような手法を組み合わせることで、図3〜図5のような構造を実現することが可能となる。
以上のように、本発明の磁気記録媒体を製造するためには、特には、反応性イオンエッチングにより、凹凸パターンの凹部の深さをデータトラック領域20とサーボパターン領域21とで変化させることができるので、凹部に非磁性層を形成した後のサーボパターン領域21の表面に凹凸を存在させることができる。さらに、磁気記録層5と非磁性層6のエッチングレート、両者のエッチングレートに対するイオンビームの入射角依存性やガス依存性等の加工条件を最適化することにより、上記形態の磁気記録媒体を製造できる。この磁気記録媒体を備えたハードディスクドライブ等においては、磁気記録媒体の表面が平坦になりすぎることによるヘッドスライダとの間の摩擦抵抗の増大を抑制することができる。その結果、磁気記録媒体とその上を浮上して磁気記録情報を読み書きするヘッドスライダとの間における摩擦抵抗の増加を抑制し、ヘッドスライダとの吸着を防ぐことができる。
(磁気記録再生装置)
次に、本発明の磁気記録再生装置について説明する。
図8は、本発明の磁気記録再生装置の一例を示す斜視図である。本発明の磁気記録再生装置80は、上述した本発明の磁気記録媒体81と、記録再生時にその磁気記録媒体81の表面上で少なくとも一部が浮上するようになされたヘッドスライダ82と、そのヘッドスライダ82に搭載され、磁気記録媒体81に記録再生を行う磁気ヘッドとを備えている。
磁気記録媒体81は、スピンドルモータ84が回転することにより高速回転し、その回転により発生する空気流によりスイングアーム83の先端に設けられたヘッドスライダ82が浮上する。このヘッドスライダ82は、磁気記録媒体81に形成されたサーボ信号領域のサーボ信号に基づいてアクチュエータ85を駆動させ、スイングアーム83をスイングさせることにより、ヘッドスライダ82は磁気記録媒体81に形成されたトラック上を正確にトレースすることができる。
本発明の磁気記録再生装置は、磁気記録媒体81のデータトラック領域20の円周方向の連続した長さが、ヘッドスライダ82の円周方向の長さを超えないことが好ましい。このように構成することにより、ヘッドスライダ82の少なくとも一部が凹凸の存在するサーボパターン領域21に常に存在することになるので、一層確実にヘッドスライダの吸着を防止することができる。
以上のように、本発明の磁気記録再生装置は、上記本発明の磁気記録媒体を備えるので、磁気記録媒体とその上を浮上して磁気記録情報を読み書きする磁気ヘッドを搭載したヘッドスライダとの吸着を防ぐことができ、その吸着に起因した磁気ヘッドのクラッシュ等の問題を顕著に抑制できると共に、磁気ヘッドと磁気記録層のスペーシングロスが小さくコストメリットに優れた磁気記録再生装置を提供できる。
以下、実施例と比較例とにより、本発明をさらに詳しく説明する。
(被加工体の作製)
先ず、ディスクリートトラック型の磁気記録媒体を形成するための被加工体を作製した。ガラス基板からなる厚さ630μmのディスク基板1上に、下地層2、軟磁性層3、配向層4、磁気記録層5(厚さ20nm)、第1マスク層(TiN:厚さ25nm)、第2マスク層(Ni:厚さ10nm)をこの順に成膜した。成膜したサンプルにスピンコート法によりネガ型レジスト(商品名:NEB22A、住友化学工業株式会社製)を塗布し、厚さ100nmのレジスト層を形成した。所定の凹凸形状を有するスタンパーを用い、ナノインプリント法によりサンプル表面のレジスト層にプレスによる転写及びOガスを反応ガスとする反応性イオンエッチングを行い、微小図形からなるレジストパターンを形成すると共に凹部底面のレジスト層を除去した。次いで、そのレジストパターンをマスクとし、Arガスを用いたイオンビームエッチング法により、第2マスク層にレジストパターンの微小図形を転写して、その微小図形からなる第2マスクパターンを形成した。次いで、その第2マスクパターンをマスクとし、SFを反応ガスとした反応性イオンエッチング法により、第1マスク層に第2マスクパターンの微小図形を転写して、その微小図形からなる第1マスクパターンを形成した。次いで、その第1マスクパターンをマスクとし、COガス及びNHガスを反応ガスとした反応性イオンエッチング法により、磁気記録層5に第1マスクパターンの微小図形を転写して、その微小図形からなる磁気記録層パターンを形成した。次いで、SFを反応ガスとした反応性イオンエッチング法により、磁気記録層パターン上に残留する第1マスク層を除去した。
以上の方法により、ディスクリートトラック型の磁気記録媒体を形成するための被加工体を作製した。データトラック領域20の加工寸法は、トラックピッチが150nm、磁気記録層のパターン幅が90nm、磁気記録層が形成されていない部分(凹凸パターンの凹部)の面積と磁気記録層が形成されている部分(凹凸パターンの凸部)の面積との比(凹凸比)が1:1.5、磁気記録層が形成されていない部分(凹凸パターンの凹部)の幅が60nm、その凹部の深さが22nmであり、磁気記録層パターン(凹凸パターン)の位置は半径10mmから30mmまでとした。一方、サーボパターン領域21の加工寸法は、例えば図9に示すようなサーボバースト信号領域24において、凹凸パターンの凸部92を構成する磁気記録層パターンの径方向の幅W5が150nmで周方向の幅W5が100〜300nm、凹凸パターンの凹部91を構成するパターンの径方向の幅W6が150nmで周方向の幅W6が100〜300nmであり、さらに、図9に示すように、磁気記録層で形成された凸部92の面積S5と磁気記録層が形成されていない凹部91の面積S6との比(凹凸比:S6:S5)は、1:3とした。なお、凹部91の深さは30nmであり、磁気記録層パターン(凹凸パターン)の位置は、上記のデータトラック領域20と同様に、半径10mmから30mmまでとした。
(実施例1)
上述のようにして得られた被加工体上に非磁性層6を形成した。先ず、SiOをスパッタリング法により、成膜パワー500W、バイアスパワー150W、Arガス圧0.3Paの条件で100nm成膜した。なお、ここでいう膜厚は、平坦な面に同時に成膜したときの平坦な面上の膜厚である。非磁性層6を形成した後の被加工体に、Arガスを用いた入射角2°のイオンビームエッチングを行って、磁気記録層5上の余分なSiOを除去し、平坦化を行った。エッチングする際に質量分析装置でモニターすることにより、データトラック領域20における磁気記録層が検出され始めた時点で平坦化を完了した。
なお、非磁性層6を成膜した時点で非磁性層6の表面位置は、データトラック領域20においてよりも、サーボパターン領域21においての方が低いので、イオンビームエッチングを続けると、サーボパターン領域21における磁気記録層5が検出され始め、その後、データトラック領域20における磁気記録層5が検出され始める。こうしたことは、質量分析の検出レートが変化することにより区別することができるので、データトラック領域20の表面の平坦化は、データトラック領域20における磁気記録層5が検出され始めた時点でイオンビームエッチングを停止することにより達成できる。
その上に、CVD法により厚さ2nmのDLCを形成して保護膜7とし、さらにその上に、ディッピング法により厚さ2nmのパーフルオロポリエーテル(PFPE)を形成して潤滑層8とし、実施例1の磁気記録媒体を作製した。
こうして作製された磁気記録媒体は、図3に示すように、データトラック領域20の表面に存在する凹凸の表面粗さが極めて小さく、サーボパターン領域21の表面に存在する凹凸の表面粗さが大きい形態となった。このとき、サーボパターン領域21の表面の凹凸のうち、その凸部は磁気記録層であり、凹部を構成する非磁性層との間に段差をもつ形態となった。
イオンビームの照射角度は、磁気記録媒体面に平行に照射した場合を入射角0°とし、磁気記録媒体面に垂直に入射した場合を入射角90°とした。この実施例1においては、イオンビームが入射角2°で照射されるので、非磁性層のエッチングレートの方が磁気記録層のエッチングレートよりも大きく、サーボパターン領域21の磁気記録層間に形成された非磁性層のエッチング深さが深くなる。
このように作製した磁気記録媒体のサーボパターン領域21の表面の凹凸が有する段差は2.5nmであり、Ra(算術平均粗さ)は0.9nmであった。また、データトラック領域20の表面のRa(算術平均粗さ)は0.3nmであった。
図10は、ヘッドスライダの摺動テストから得られた磁気記録媒体表面の算術平均粗さと摩擦係数との関係を示している。図10に示す算術平均粗さと摩耗係数との関係は、算術平均粗さの異なる試料を用い、CSS(Contact Start Stop)テストで用いる装置を使って測定して得られたものである。図10の関係からも分かるように、摩擦係数は表面の算術平均粗さが0.3nm以下で急激に上昇する。このことは、表面の算術平均粗さが0.3nm以下での磁気ヘッドの吸着が起き易くなることを示している。
(実施例2)
実施例1と同様な方法により図4に示す形態の磁気記録媒体を作製した。この磁気記録媒体は、実施例1における非磁性層のイオンビームエッチングにおいて、サーボパターン領域21における磁気記録層5が検出され始めてから、データトラック領域20における磁気記録層5が検出され始めるまでの間にイオンビームエッチングを止めて平坦化を完了させることにより作製することができた。
(実施例3)
実施例1と同様な方法により図5に示す形態の磁気記録媒体を作製した。この磁気記録媒体は、実施例1における非磁性層のイオンビームエッチングにおいて、サーボパターン領域21における磁気記録層5が検出され始めた時点で一旦イオンビームエッチングを止め、入射角を2°から90°(この90°は、「磁気記録層5のエッチングレート>非磁性材(SiO)のエッチングレート」となる入射角である。)に変化させて引き続きイオンビームエッチングを行い、データトラック領域20における磁気記録層5が検出され始めた時点でイオンビームエッチングを止めて平坦化を完了させることにより作製することができた。
本発明の磁気記録媒体の層構成を示す概略断面図である。 本発明の磁気記録媒体のデータトラック領域とサーボパターン領域の模式平面図である。 本発明の磁気記録媒体の一例を示す概略断面図である。 本発明の磁気記録媒体の他の一例を示す概略断面図である。 本発明の磁気記録媒体の他の一例を示す概略断面図である。 本発明の磁気記録媒体の製造工程を説明する断面形態図である。 本発明の磁気記録媒体の製造工程を説明する断面形態図である。 本発明の磁気記録再生装置の一例を示す斜視図である。 サーボバースト信号領域の凸部と凹部の面積比を示す概略平面図である。 磁気記録媒体の表面の算術平均粗さと摩擦係数との関係を示すグラフである。 凹凸パターンの凸部の範囲を説明する模式図である。
符号の説明
1,1A ディスク基板
2 下地層
3 軟磁性層
4 配向層
5 磁気記録層
6 非磁性層
7 保護層
8 潤滑層
10,11 磁気記録媒体
20 データトラック領域
21 サーボパターン領域
22 同期信号領域(プリアンブル領域)
23 トラック番号識別領域(アドレス領域)
24 サーボバースト信号領域
24A,24B,24C,24D バースト信号領域
61 第1マスク層
62 第2マスク層
63 レジスト層
71 イオンビーム
80 磁気記録再生装置
81 磁気記録媒体
82 ヘッドスライダ
83 スイングアーム
84 スピンドルモータ
85 アクチュエータ
91 凹凸パターンの凹部
92 凹凸パターンの凸部

Claims (10)

  1. 少なくともディスク基板と、当該ディスク基板上に所定の凹凸パターンで形成された磁気記録層と、当該凹凸パターンの凹部に形成された非磁性層とからなるデータトラック領域及びサーボパターン領域を有する磁気記録媒体において、
    前記サーボパターン領域は、前記磁気記録媒体の全周において、前記データトラック領域同士の間に形成されており、
    前記サーボパターン領域の表面に凹凸が存在し、
    前記データトラック領域表面の算術平均粗さが、前記サーボパターン領域表面の算術平均粗さよりも小さく、
    前記サーボパターン領域表面に存在する前記凹凸が、6nm以下の段差を有することを特徴とする磁気記録媒体。
  2. 前記サーボパターン領域表面の算術平均粗さが0.3nm以上であることを特徴とする請求項1に記載の磁気記録媒体。
  3. 前記サーボパターン領域表面に存在する前記凹凸が前記磁気記録層の表面と前記非磁性層の表面との段差に因り形成され、前記サーボパターン領域において前記磁気記録層の表面の厚さ方向の位置が前記非磁性層の表面の厚さ方向の位置よりも高いことを特徴とする請求項1又は2に記載の磁気記録媒体。
  4. 前記非磁性層の厚さ方向の表面位置が前記磁気記録層の厚さ方向の表面位置を超えないことを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の磁気記録媒体。
  5. 前記凹凸パターンの凹部に磁気記録層が存在しないことを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の磁気記録媒体。
  6. 前記非磁性層を形成する非磁性材が、酸化物、窒化物及び炭化物から選ばれる1又は2以上の化合物であることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の磁気記録媒体。
  7. 前記非磁性層を形成する非磁性材が、アモルファス構造を有する材料又は微結晶状態の材料であることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の磁気記録媒体。
  8. 前記非磁性層を形成する非磁性材が、二酸化ケイ素を主成分とすることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の磁気記録媒体。
  9. 請求項1〜のいずれか1項に記載の磁気記録媒体と、記録再生時に当該磁気記録媒体の表面上で少なくとも一部が浮上するようになされたヘッドスライダと、当該ヘッドスライダに搭載され、前記磁気記録媒体に記録再生を行う磁気ヘッドとを備えたことを特徴とする磁気記録再生装置。
  10. 前記磁気記録媒体のデータトラック領域の円周方向の連続した長さが、前記ヘッドスライダの円周方向の長さを超えないことを特徴とする請求項に記載の磁気記録再生装置。
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