JPH0447071B2 - - Google Patents

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JPH0447071B2
JPH0447071B2 JP59115323A JP11532384A JPH0447071B2 JP H0447071 B2 JPH0447071 B2 JP H0447071B2 JP 59115323 A JP59115323 A JP 59115323A JP 11532384 A JP11532384 A JP 11532384A JP H0447071 B2 JPH0447071 B2 JP H0447071B2
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JP
Japan
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fiber
fibers
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hair
section
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JP59115323A
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JPS60259684A (ja
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Satoru Harada
Hiroyuki Nakajima
Naohiko Kakita
Taizo Yasumoto
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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  • Synthetic Leather, Interior Materials Or Flexible Sheet Materials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は人造毛皮の製造方法に関し、更に詳し
くは高級な外観及び優れた風合を有する人造毛皮
の製造方法に関するものである。
「従来の技術」「発明が解決しようとする問題点」 一般に天然の毛皮は、体を保護するための繊度
10〜100d程度の太くて長いガードヘアーと、防
寒の役目をする繊度1.0〜3d程度の細くて短かい
ダウンヘアーが密集した構造になつている。特に
ガードヘアーは毛足の中央部が太く、先端と根元
とが細くテーパー化しているため、視覚は太く見
えるが柔らかい風合を有し、且つ毛の側面にある
鱗片状表皮によつて優れた光沢を有するという特
長がある。
従来から、合成繊維を用いた人造毛皮を天然毛
皮の持つ優れた風合、外観に少しでも近づけるべ
く、ガードヘアー繊維の先端部をテーパー化し、
天然毛皮の形態に類似させる方法や太さ感があ
り、且つ柔らかい風合を得るため偏平断面繊維を
用いる方法等が提案されてきたが、未だ天然毛皮
にはほど遠い風合と外観のものしか得られていな
いというのが人造毛皮様製品の現状である。
「問題点を解決するための手段」 本発明者らはかかる実情に鑑み、高級な外観と
優れた風合を有する立毛布帛を得るために鋭意検
討を重ねた結果、偏平断面を有し、複数の中空形
状を有する繊維を本発明で言う立毛布綿化技術に
応用すれば所期の目的が達成されることを見い出
し本発明に到達したものである。
すなわち、本発明は繊維断面の短軸と長軸の比
が1:2〜6の偏平断面を有し、繊度が大きく且
つ断面形状が複数の中空形状を有する繊維からな
るガードヘアー成分と、繊度が小さいダウンヘア
ー成分とを混綿したスライバー又は紡績糸を用い
て立毛布帛を編成又は製繊し、ガードヘアーとダ
ウンヘアーのパイル長差を付けることを特徴とす
る人造毛皮の製造方法を内容とする。
本発明に用いる断面形状が複数の中空形状を有
する繊維としては、特願昭58−121933号(特公平
3−62803号公報)で既に提案されているごとく、
複数の中空形状を有し、且つ中空形状の占める部
分が繊維の全断面中で20〜60%であるものを使用
する。ここで云う中空形状の占める部分とは、第
1図aの如く、中空形状をなす繊維の先端が接触
して形成される部分、又は第1図bの如く中空形
状をなす繊維の先端が開口しているが、先端部の
接線Xにより形成される部分を示す。
本発明において、中空形状の中空部は複数であ
ることが必要である。単一中空形状では太さ感が
出ず、これを改善せんとして太デニール化を図る
と剛直性が増し柔らかい風合を失い、一方、中空
化率を大きくすると、強度が低下し壊れ易くな
る。また技術的な困難さを伴う。
また単一中空形状では反射面が狭いために光沢
感が劣るばかりでなく、剛直性が強く、柔らかい
風合を損なう。
更に、この繊維断面の短軸と長軸の比を好まし
くは1:2〜6と偏平断面化することにより、従
来のパイル用素材として用いられてきた偏平断面
繊維の利点である(1)風合が柔らかい、(2)繊維の太
さ効果に加えて、(3)曲げモーメントの向上、(4)中
空による光の乱反射効果による特異な光沢の効果
が付与される。
複数の中空形状を有する繊維断面は、例えば第
2図a〜eに示した如きものである。又、複数の
中空形状を有する繊維は、繊維断面の長軸方向の
長さLが大きいほど繊維の太さ感が出せるが、光
沢が出すぎ且つ風合が粗硬になる欠点が生じるの
で、50〜300μmの範囲で使用することが好まし
い。
ガードヘアー成分繊維は、ポリエステル系、ポ
リアミド系、ポリ塩化ビニル系、ビニリデン系、
アクリル系、ポリプロピレン系等の熱可塑性重合
体の繊維が有効に用いられ、特にアクリル系繊維
が獣毛風合に類似していることから好適である。
アクリル系繊維の種類としては、アクリロニトリ
ル30重量%以上からなる共重合体で、アクリロニ
トリルと1種又は2種以上の共重合し得るモノオ
レフイン性単量体との共重合によつて得られるも
のが好適である。ガードヘアー成分繊維の繊度は
10〜200デニールの範囲が有効に使用され、特に
10〜80デニールの範囲が風合面からより好まし
い。
ダウンヘアー成分繊維としては、前記のガード
ヘアー成分繊維のアクリル系繊維が使用され、更
にこの繊維は50%以下の収縮率を有していること
が望ましい。ダウンヘアー成分繊維の繊度は0.5
〜10デニールの範囲が有効に使用されるが、立毛
密度、反撥弾性、カバリング性、高級な外観及び
優れた風合から、特に1〜7デニールの範囲が好
ましい。
本発明でいうパイル長差とは、天然毛皮に見ら
れる様にガードヘアーとダウンヘアーとのパイル
長差を意味する。例えば天然のミンクの繊維長を
見ると、ガードヘアーは25〜27mm、ダウンヘアー
は13〜16mmからなる。この構造を作り出すために
は、例えば次の二つの方法が好ましい。
(1) 繊維長51mmのガードヘアー成分繊維を30重量
%と、繊維長25mmのダウンヘアー成分繊維を70
重量%を混綿する。
(2) 繊維長51mmのガードヘアー成分繊維を30重量
%と、30〜40%の収縮率を有する繊維長32mmの
ダウンヘアー成分繊維を70重量%を混綿する。
前者は、繊維長の違いによりガードヘアーとダ
ウンヘアーとのパイル長の段差効果を期待してい
るのに対して、後者は編織後、一度定長カツトを
行つた後、加熱によりダウンヘアーを収縮させる
ことによりダウンヘアーの繊維長が一定になり、
著しい段差効果が得られる。
本発明の立毛布帛はガードヘアー成分繊維とダ
ウンヘアー成分繊維と、必要に応じ5〜15デニー
ルの範囲にあるミドルヘアー成分繊維を混綿し、
次いでスライバー又は紡績糸を作成し、編成又は
製織後に所定の仕上加工を行なつて得られる。
高級な外観・風合を得るためには、目的とする
天然毛皮に応じて混綿率を決定する必要がある
が、一般的にはガードヘアー成分繊維が10〜95重
量%の範囲で調合することが好ましい。又、本発
明の立毛布帛に高級な外観を付与するため、前記
した様にガードヘアー成分繊維の繊維長とダウン
ヘアー成分繊維の繊維長及び収縮率を天然毛皮か
ら類推して決定し、パイル長差を2〜20mmの範囲
にすることが好ましい。
スライバーの編成には公知のハイパイル編機が
用いられ、また紡績糸の製織又は編成には公知の
パイル織物機又はパイル編機が用いられる。
「発明の効果」 本発明によつて得られる立毛布帛は、(1)風合が
柔らかい、(2)繊維の太さ感がある、(3)繊維に剛性
がある、(4)光沢が良い、(5)ダウンヘアーが密集し
ている、(6)明確なパイル長差がある等の特徴が相
乗的に作用し、天然毛皮に類似した高級な外観及
び優れた風合を有する製品が得られる。
「実施例 1」 以下、実施例により説明するが、本発明はこれ
らにより何ら制限をうけるものではない。
実施例 1 ガードヘアー成分としてアクリロニトリル48
部、塩化ビニル51部とメタアリルスルホン酸ナト
リウム1部よりなる共重合体で第2図aに示す如
く複数の中空形状を有するアクリル系繊維(繊度
40d、繊維長51mm)を40重量%、ダウンヘアー成
分として市販モダアクリル系収縮繊維「カネカロ
ン」(鐘淵化学製、繊度3d、繊維長38mm、収縮率
32%)を60重量%用いて混綿し、カード機にかけ
てスライバーーを作成した。このスライバーをハ
イパイル編機で編成し立毛布帛を得た。この立毛
布帛をシヤーリング機でパイル長18mmにカツトし
た後、100℃のスチームを布帛裏側から1秒間吹
き付けて収縮性繊維を収縮させ、続いてアクリル
酸エステル系樹脂でバツクコーテイングして130
℃で加熱乾燥させ、パイルを固定した。この立毛
布帛をポリシングし繊維の艶出しを行なつた後、
再度シヤーリング機でパイル長を22mmにカツトし
て仕上げた。このときの立毛布帛の目付は900g/
m2であり、パイル長差は9mmであつた。
こうして得られた立毛布帛は太さ感があり且つ
柔軟な風合と天然毛皮に類似した光沢を有するガ
ードヘアーと細くて毛さばきの良い密集したダウ
ンヘアーからなり、外観、風合共にミンクに類似
したものであることが確認された。
実施例 2 織パイル製品の応用として、地糸、タテ、ヨコ
に綿からなる紡績糸20/2、8/−を使用し、ガ
ードヘアー成分繊維として、実施例1で使用した
共重合体を用い第2図bに示す如く複数の中空形
状を有するアクリル系繊維(繊度40d、繊維長51
mm)を40重量%、ダウンヘアー成分繊維として、
市販モダアクリル系収縮繊維「カネカロン」(繊
度3d、繊維長38mm、収縮率32%)を60重量%と
からなる混紡糸2/24をパイルしてタテパイル織
物を製織した。織組織は12越、パイル糸16羽、地
組織タテ48本×ヨコ35本/2.54cmである。パイル
カツト作用位置はパイル固定部から長さ18mmの所
に設定した。得られた生機をブラツシングでパイ
ル糸の撚を約1/3位い解いた後、100℃のスチーム
で裏面から吹き付けて収縮性繊維を収縮させ、次
いでアクリル酸エステル系繊維でバツクコーテイ
ングした。この得られた立毛布帛にブラツシン
グ、シヤーリングとポリシングを繰返し、パイル
糸の解繊と艶出しを行なつた。得られた立毛布帛
の目付は700g/m2で、パイル長差は約3mmであつ
た。
この得られた立毛布帛は太さ感があり且つ柔軟
な風合と天然毛皮に類似した光沢を有するガード
ヘアーと、細くて毛さばきの良い密集したダウン
ヘアーからなり、外観、風合共にミンクに類似し
たものであることが確認された。
実施例 3 ガードヘアー成分として、実施例1で使用した
共重合体を用い第2図eに示す如く複数の中空形
状を有するアクリル系繊維(繊度40d、繊維長51
mm)を40重量%、ダウンヘアー成分として市販モ
ダアクリル系繊維「カネカロン」(繊度3d、繊維
長25mm、ダルタイプ)を60重量%用いて混綿し、
ガード機にかけてスライバーを作成した。このス
ライバーをハイパイル編成し立毛布帛を得た。こ
の立毛布帛をアクリル酸エステル系樹脂でバツク
コーテイングして、130℃で加熱乾燥させパイル
を固定した。次に立毛布帛をポリシングし繊維の
艶出しを行い、ノーカツト仕上をした。このとき
の立毛布帛の目付は950g/m2であり、パイル長差
は10mmであつた。こうして得られた立毛布帛は、
太さ感があり且つ柔軟で風合と天然毛皮に類似し
た光沢を有するガードヘアーと、細くて毛さばき
の良い密集したダウンヘアーからなり、外観、風
合ともにフオツクスに類似したものであることが
確認された。
比較例 断面積が同じで、C型の単一中空形状を有する
アクリル系繊維(繊度40d、繊維長51mm)をガー
ドヘアーとして用いた他は、実施例1と同様にし
て立毛布帛を得た。
得られた立毛布帛は、実施例1で得られたもの
に比べ、太さ感がなく、剛直性が強くて柔らかい
風合に欠け、光沢性も不充分なものであつた。
【図面の簡単な説明】
第1図a,bはそれぞれ本発明に使用される中
空形状を有する繊維の中空形状の占める部分の一
例を示す概略図、第2図a〜eは、それぞれ複数
の中空形状を有する本発明の繊維断面の一例を示
す概略図、第3図は比較例に使用される単一の中
空形状を有する繊維断面を示す概略図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 繊維断面の短軸と長軸の比が1:2〜6の偏
    平断面を有し、繊度が大きく且つ断面形状が複数
    の中空形状を有する繊維からなるガードヘアー成
    分と、繊度が小さいダウンヘアー成分とを混綿し
    たスライバー又は紡績糸を用いて立毛布帛を編成
    又は製織し、前記ガードヘアーとダウンヘアーの
    パイル長差を付けることを特徴とする人造毛皮の
    製造方法。 2 複数の中空形状を有する繊維断面の長軸方向
    の長さが50〜300μmの範囲にある特許請求の範囲
    第1項記載の方法。 3 ガードヘアー成分繊維が熱可塑性重合体から
    なる特許請求の範囲第1項又は第2項記載の方
    法。 4 ガードヘアー成分繊維の繊度が10〜200デニ
    ールの範囲である特許請求の範囲第1項、第2項
    又は第3項記載の方法。 5 ガードヘアー成分繊維が10〜95重量%の範囲
    にある特許請求の範囲第1項、第2項、第3項又
    は第4項記載の方法。 6 ダウンヘアー成分繊維がアクリル系繊維から
    なる特許請求の範囲第1項記載の方法。 7 ダウンヘアー成分繊維の繊度が0.5〜10デニ
    ールの範囲である特許請求の範囲第1項又は第6
    項記載の方法。
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JPS588181A (ja) * 1981-07-03 1983-01-18 帝人株式会社 人造毛皮の製造方法
JPS58180641A (ja) * 1982-04-09 1983-10-22 帝人株式会社 人造毛皮の製造方法

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