JP3058215B2 - 特殊な風合を有する布帛 - Google Patents
特殊な風合を有する布帛Info
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- JP3058215B2 JP3058215B2 JP3351323A JP35132391A JP3058215B2 JP 3058215 B2 JP3058215 B2 JP 3058215B2 JP 3351323 A JP3351323 A JP 3351323A JP 35132391 A JP35132391 A JP 35132391A JP 3058215 B2 JP3058215 B2 JP 3058215B2
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Description
表面を有して特殊な風合が付与された布帛に関するもの
である。更にくわしくは、布帛を構成する繊維としてフ
ィブリル化可能なマルチフィラメントを用いることによ
り柔軟で嵩高性のある特殊な風合が与えられた布帛に関
するものである。
て、布帛を構成する繊維をより細くする方法や更に起毛
処理をほどこす方法等が知られている。繊維をより細く
する方法として、海島構造糸や割繊糸が提案されてい
る。海島構造糸は2種類の樹脂を混合紡糸し、この一方
の樹脂を薬品で溶解するというやっかいな工程を必要と
する。割繊糸は相溶性の無い樹脂の2種類を使用し、製
糸時や製編織時は太いフィラメントとして取扱いを容易
とし、布帛にした後で割繊するという方法であり、割繊
後の繊維の太さも0.1デニール程度が限界である。更
に一般的にはフィラメントを細くすれば細くする程、製
糸時も製編織時に於ても取扱いが困難になると共に、布
帛を起毛させた場合も立毛性が減少し、ボリューム感が
無くなり、柔かな表面触感が減少するという現象を発生
する。
程を用いること無く製造することができ、且つ超極細の
繊維によって形成された柔かな風合と嵩高性のある表面
触感をもつ布帛を提供することを目的とする。
を有する布帛は、マルチフィラメントを用いて形成され
た布帛であって、少なくとも一端が単糸フィラメントに
接続している、複数本のフィブリル化された繊維が絡み
合うことによって形成された島状凸部が表面上に散在し
ていることを特徴とする。ここでいうフィブリル化され
た繊維とはマルチフィラメントを構成する単糸フィラメ
ントの側面あるいは末端部が割れて超極細になっている
ものであり、且つフィブリル化された繊維は少くとも一
端は単糸フィラメントに接続している。
あってもよく、布帛を構成する糸の繊維は簡単な工程で
フィブリル化することのできるものであればどのような
繊維を用いてもよい。但しフィブリル化しやすいという
観点から銅アンモニア法で作られたキュプラレーヨン繊
維、アクリル繊維などが好ましい。
やすい繊維で構成されることが必須の条件ではない。但
し布帛の表面を構成する繊維中で少くとも30%の繊維
にフィブリル化しやすい繊維が用いられていることが好
ましく、そのためにフィブリル化しやすい繊維とフィブ
リル化しがたい繊維とが混繊、交織又は交編等によって
混合されていてもよい。例えば織物の場合、経糸又は緯
糸の何れか一方をフィブリル化繊維から成る糸にしても
よく、編物の場合、複数の給糸口の何れかにフィブリル
化しやすい繊維から成る糸を用い、他の給糸口にフィブ
リル化し難い繊維から成る糸を用いてもよい。糸の形態
としては交撚糸、混繊糸あるいはカバーリングヤーンで
もよく、又加工糸として用いてもよい。何れにしても布
帛の表面を構成する全繊維の少くとも30%にフィブリ
ル化しやすい繊維が存在するように糸使い、製布条件を
定めると好ましい。
フィブリル化された繊維が絡って形成される。このよう
に形成された島状凸部は布帛表面に平均的に分布して配
置されると好ましく、島状凸部の数は好ましくはcm2 当
り100ヶ〜10000ヶで且つ面積比率が5%〜60
%の範囲を占める程度であると好ましい。島状凸部が1
00ヶ/cm2 以下だと、凸部の数が少く、表面の柔かな
風合感触が不足するので好ましくなく、一方10000
ヶ/cm2 以上だと、布帛表面の凹凸感が無くなり、表面
が一様の起毛感触となり好ましくない。
例えば常圧ワッシャー又は液流染色機中で湿潤状態にお
いて揉布処理を行ったり、ストーンウォッシュ法により
布帛表面を摩擦する方法を用いることができる。勿論揉
布や摩擦度合は使用する繊維のフィブリル化状況や島状
凸部の状況によって適宜調整すればよい。
5d/45fを経糸に、120d/120fを緯糸とし
て平織物を製織し、通常の方法で糊抜き精練を行った後
液流染色機で染色と同時に5時間の揉布処理を行い、通
常の方法で乾燥、仕上を行った。得られた布帛の表面に
は、図1の拡大写真に示す如く、島状凸部がcm2 当り約
3500ヶ形成され、面積比率で約22%を占めてい
た。その結果柔かな嵩高感のある布帛が得られた。
5d/45fを経糸に、ポリエステル100d/96f
を緯糸として綾織物を製織し、通常の方法で糊抜き、精
練を行った後、ポリエステルを染色、乾燥したのち、常
圧ワッシャーでキュプラレーヨンの染色と同時に5時間
の揉布処理を行い、乾燥、仕上を行った。得られた布帛
の表面には、図2の拡大写真に示す如く、島状凸部がcm
2 当り約100ヶ形成され、面積比率で13%を占めて
いた。その結果柔かな嵩高感のある布帛が得られた。
糊抜き精練を行った後、液流染色機で染色した。ただし
染色時間は1時間であった。その結果布帛上に形成され
る島状凸部の数は非常に少く、得られた布帛に嵩高性を
与えるに至らなかった。逆に形成された数の少い島状凸
部とフィブリル化した繊維によって「スレ」と判定され
る欠点布となった。
の表面にフィブリル化繊維(超極細繊維)が絡み合うこ
とによって形成された島状凸部が散在して設けられてい
るので柔かな嵩高性のある表面触感をもつ布帛である。
又本発明の布帛は特別な生産工程を用いることなく製造
できるので安定して生産することができる。
状を示す顕微鏡写真である。
形状を示す顕微鏡写真である。
Claims (1)
- 【請求項1】 マルチフィラメントを用いて形成された
布帛であって、少なくとも一端が単糸フィラメントに接
続している、複数本のフィブリル化された繊維が絡み合
うことによって形成された島状凸部が布帛の表面上に散
在している特殊な風合を有する布帛。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3351323A JP3058215B2 (ja) | 1991-12-13 | 1991-12-13 | 特殊な風合を有する布帛 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3351323A JP3058215B2 (ja) | 1991-12-13 | 1991-12-13 | 特殊な風合を有する布帛 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05163663A JPH05163663A (ja) | 1993-06-29 |
JP3058215B2 true JP3058215B2 (ja) | 2000-07-04 |
Family
ID=18416526
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3351323A Expired - Fee Related JP3058215B2 (ja) | 1991-12-13 | 1991-12-13 | 特殊な風合を有する布帛 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3058215B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103938342B (zh) * | 2014-05-06 | 2015-12-02 | 宁波新大昌织造有限公司 | 一种铜氨与phbv混纺面料的生产方法 |
-
1991
- 1991-12-13 JP JP3351323A patent/JP3058215B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05163663A (ja) | 1993-06-29 |
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