JPH01168936A - 毛皮調パイル布帛 - Google Patents
毛皮調パイル布帛Info
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- JPH01168936A JPH01168936A JP63285551A JP28555188A JPH01168936A JP H01168936 A JPH01168936 A JP H01168936A JP 63285551 A JP63285551 A JP 63285551A JP 28555188 A JP28555188 A JP 28555188A JP H01168936 A JPH01168936 A JP H01168936A
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Classifications
-
- D—TEXTILES; PAPER
- D10—INDEXING SCHEME ASSOCIATED WITH SUBLASSES OF SECTION D, RELATING TO TEXTILES
- D10B—INDEXING SCHEME ASSOCIATED WITH SUBLASSES OF SECTION D, RELATING TO TEXTILES
- D10B2501/00—Wearing apparel
- D10B2501/04—Outerwear; Protective garments
- D10B2501/044—Fur garments; Garments of fur substitutes
Landscapes
- Woven Fabrics (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
[産業上の利用分野]
この発明は、人工毛皮として用いられるパイル布帛に関
するものであり、詳しくは立毛構造や触感が天然の高級
毛皮に著しく近似している毛皮調パイル布帛に関するも
のである。
するものであり、詳しくは立毛構造や触感が天然の高級
毛皮に著しく近似している毛皮調パイル布帛に関するも
のである。
この発明によるパイル布帛は、ミンク等の高級毛皮によ
く近似していることから、ぬいぐるみ等の玩具類等に用
いられるよりも、コート、ジャケット類などの高級衣料
として用いられるのがR適なハイレベルなものである。
く近似していることから、ぬいぐるみ等の玩具類等に用
いられるよりも、コート、ジャケット類などの高級衣料
として用いられるのがR適なハイレベルなものである。
[従来の技術]
ミンク、キツネなどの天然の高級毛皮はそのすばらしい
触感、光沢および立毛構造などのために人工的にそれら
を作ろうとしても近寄り難いものの一つである。そのた
め、天然毛皮は依然として高価なものであり、ステータ
ス・シンボルとして、あるいは超高級ファッション衣料
素材としてゆるぎない地位にある。しかし、それだけに
人造毛皮を少しでも本物に近づけようとして数多くの提
案がなされているが、その多くは部分的または中途半端
な改善であり、全体的にみていかにも人造の安物感を脱
し得ないものがほとんどである。
触感、光沢および立毛構造などのために人工的にそれら
を作ろうとしても近寄り難いものの一つである。そのた
め、天然毛皮は依然として高価なものであり、ステータ
ス・シンボルとして、あるいは超高級ファッション衣料
素材としてゆるぎない地位にある。しかし、それだけに
人造毛皮を少しでも本物に近づけようとして数多くの提
案がなされているが、その多くは部分的または中途半端
な改善であり、全体的にみていかにも人造の安物感を脱
し得ないものがほとんどである。
たとえば、人造の毛皮の製造に関して、特開昭49−8
5361号公報や実公昭48−15816号公報に記載
された提案等が知られているが、いずれも総合的には満
足のいくものでないのが現状である。
5361号公報や実公昭48−15816号公報に記載
された提案等が知られているが、いずれも総合的には満
足のいくものでないのが現状である。
また、米国特許第2737702号明細書には、スライ
バー・ニッティングにおいて、開先端が尖鋭化されたさ
し毛繊維を用いた人工毛皮の製造に関する発明が記載さ
れているが、このものは、さし毛とねた毛のなじみが悪
い上に、さらに、それらのさし毛とわた毛どうしあるい
はわた毛どうしとがもつれ合う、さらに、それらの毛が
倒れやすく立毛層に腰がないなどの欠点があった。
バー・ニッティングにおいて、開先端が尖鋭化されたさ
し毛繊維を用いた人工毛皮の製造に関する発明が記載さ
れているが、このものは、さし毛とねた毛のなじみが悪
い上に、さらに、それらのさし毛とわた毛どうしあるい
はわた毛どうしとがもつれ合う、さらに、それらの毛が
倒れやすく立毛層に腰がないなどの欠点があった。
[発明が解決しようとする課題]
人工的に高級毛皮に似たようなものを作ろうとする場合
、ただちに直面する最も大きな問題は、毛皮構造を作る
ためのプロセスにあり、従来技術においては、どうして
も、特に天然毛皮の立毛の繊維長分布、繊維形状や立毛
の密度、毛孔の密度、あるいは一つの毛孔から生えてい
る毛のさし毛・ねた毛の構成などを人工的に実現させる
毛皮化の総合技術が、その困難さの故に目標レベルから
まだかなり遠い位置にあるのが現状であり、前述した従
来技術特許公報に記載されている各種の発明もこのよう
な点から見れば達成レベルは未だ低い。
、ただちに直面する最も大きな問題は、毛皮構造を作る
ためのプロセスにあり、従来技術においては、どうして
も、特に天然毛皮の立毛の繊維長分布、繊維形状や立毛
の密度、毛孔の密度、あるいは一つの毛孔から生えてい
る毛のさし毛・ねた毛の構成などを人工的に実現させる
毛皮化の総合技術が、その困難さの故に目標レベルから
まだかなり遠い位置にあるのが現状であり、前述した従
来技術特許公報に記載されている各種の発明もこのよう
な点から見れば達成レベルは未だ低い。
この発明は、このような観点から鋭意研究を進めた結果
得られたものであり、本発明の目的とするところは、立
毛構造・構成や触感を天然の毛皮に著しく近似したもの
となし得る新規な毛皮調パイル布帛を提供することにあ
る。
得られたものであり、本発明の目的とするところは、立
毛構造・構成や触感を天然の毛皮に著しく近似したもの
となし得る新規な毛皮調パイル布帛を提供することにあ
る。
[課題を解決するための手段]
上記した目的を達成するこの発明の毛皮調パイル布帛は
、以下の如き構成からなる。
、以下の如き構成からなる。
すなわち、本発明の毛皮調パイル布帛は、基布から多数
のさし毛立毛とわた毛立毛が立毛してなるパイル布帛で
あって、個々のパイル根元部がその根元部横断面構造に
おいて前記さし毛立毛をなす繊維とわた毛立毛をなす繊
維が混在している混合紡績糸構造となっているパイル構
造を有してなり、該さし毛立毛をなす繊維はもともと両
端の尖鋭化された繊維であり、該わた毛立毛をなす繊維
はケン縮を有しているとともにもともと両端が尖鋭化加
工をされてなる繊維であり、かつ、それら両繊維が、両
端側を立毛させた状態と、一方端側を立毛させ細端側は
実質的に基布側に埋もれた状態の2種の状態を呈して立
毛されていて、先端の尖鋭化されたさし毛立毛と、ケン
縮を有しているとともに先端部が尖鋭化加工をされてな
るわた毛立毛とで覆われていることを特徴とする毛皮調
パイル布帛である。
のさし毛立毛とわた毛立毛が立毛してなるパイル布帛で
あって、個々のパイル根元部がその根元部横断面構造に
おいて前記さし毛立毛をなす繊維とわた毛立毛をなす繊
維が混在している混合紡績糸構造となっているパイル構
造を有してなり、該さし毛立毛をなす繊維はもともと両
端の尖鋭化された繊維であり、該わた毛立毛をなす繊維
はケン縮を有しているとともにもともと両端が尖鋭化加
工をされてなる繊維であり、かつ、それら両繊維が、両
端側を立毛させた状態と、一方端側を立毛させ細端側は
実質的に基布側に埋もれた状態の2種の状態を呈して立
毛されていて、先端の尖鋭化されたさし毛立毛と、ケン
縮を有しているとともに先端部が尖鋭化加工をされてな
るわた毛立毛とで覆われていることを特徴とする毛皮調
パイル布帛である。
[作用]
以下、図面等に基づき更に詳しくこの発明について説明
する。
する。
本発明の毛皮調パイル布帛の構造例をモデル図により説
明すると、第1図(a)は本発明のパイル布帛の例を示
した概略モデル側面図であり、さし毛立毛2、わた毛立
毛3ともにそれぞれの略原料繊維長の長さを最大とし、
それ以下の立毛長さ分布を呈してパイル立毛を形成し、
全体的にみてさし毛屑、ねた毛屑の2層構造の本発明の
パイル布帛1を呈している。ここで、上記の原料繊維長
とは、パイル布帛をなす、さし手用ステープル繊維とね
た手用ステープル繊維の混紡糸(混合紡績糸)を製造す
る際、混紡原綿としてもともと用いられるそれらステー
ブル繊維の繊維長である。
明すると、第1図(a)は本発明のパイル布帛の例を示
した概略モデル側面図であり、さし毛立毛2、わた毛立
毛3ともにそれぞれの略原料繊維長の長さを最大とし、
それ以下の立毛長さ分布を呈してパイル立毛を形成し、
全体的にみてさし毛屑、ねた毛屑の2層構造の本発明の
パイル布帛1を呈している。ここで、上記の原料繊維長
とは、パイル布帛をなす、さし手用ステープル繊維とね
た手用ステープル繊維の混紡糸(混合紡績糸)を製造す
る際、混紡原綿としてもともと用いられるそれらステー
ブル繊維の繊維長である。
地組織4にはポリウレタンなどの接着性重合体が含浸さ
れているか、バッキング層5を形成せしめしるかあるい
はそれら両者が形成されていてもよく、バッキングをす
る場合には、パイルの固定、ざらに擬革化など所望の目
的に応じて適切なバッキングを行なえばよい。場合によ
ってはバッキングを省略することが可能な場合もある。
れているか、バッキング層5を形成せしめしるかあるい
はそれら両者が形成されていてもよく、バッキングをす
る場合には、パイルの固定、ざらに擬革化など所望の目
的に応じて適切なバッキングを行なえばよい。場合によ
ってはバッキングを省略することが可能な場合もある。
個々のパイル根元は、その根元部横断面構造においてさ
し毛立毛をなす繊維とわた毛立毛をなす繊維が複数本混
在している混紡糸構造、すなわち、複数本の立毛繊維が
混紡糸状に集団で寄り集まって1つのパイル株を構成し
ているパイル根株構造を有していて、第1図(b)は、
第1図(a)に示したさし毛立毛2、わた毛立毛3を根
元部近くまでカットした1株のパイルを上面から観察し
た外観状態を示す概要図であり、1株のパイルが多数本
のわた毛立毛3と比較的少数本のさし毛立毛2から形成
されている混紡糸構造のモデルを示したものである。
し毛立毛をなす繊維とわた毛立毛をなす繊維が複数本混
在している混紡糸構造、すなわち、複数本の立毛繊維が
混紡糸状に集団で寄り集まって1つのパイル株を構成し
ているパイル根株構造を有していて、第1図(b)は、
第1図(a)に示したさし毛立毛2、わた毛立毛3を根
元部近くまでカットした1株のパイルを上面から観察し
た外観状態を示す概要図であり、1株のパイルが多数本
のわた毛立毛3と比較的少数本のさし毛立毛2から形成
されている混紡糸構造のモデルを示したものである。
このようにこの発明のパイル布帛では、紡績糸によりパ
イルが形成されたものであることから、個々のパイル根
元部では、さし王立毛繊維とわた王立毛繊維とが、非常
にうまくこなれ良くミックスされて混在している糸束構
造となっている。このようなパイル根元構造を有するこ
とにより、後述するように、さし毛・わた毛両立毛のな
じみの良さがもたらされる。
イルが形成されたものであることから、個々のパイル根
元部では、さし王立毛繊維とわた王立毛繊維とが、非常
にうまくこなれ良くミックスされて混在している糸束構
造となっている。このようなパイル根元構造を有するこ
とにより、後述するように、さし毛・わた毛両立毛のな
じみの良さがもたらされる。
また、さし毛立毛をなす繊維は、もともと両端の尖鋭化
されたステープル繊維であり、該わた毛立毛をなす繊維
はケン縮を有しているとともにもともと両端が尖鋭化加
工をされてなるステープル繊維であり、かつ、それら両
繊維が、両端側を立毛させた状態と、一方端側を立毛さ
せ他端側は実質的に基布側に埋もれた状態の2種の状態
を呈して立毛されていて、このような構造であることか
ら、全てのさし毛先端部が先鋭化されたものからなるさ
し毛立毛と、ケン縮を有しているとともに全てのわた毛
先端部が尖鋭化加工されたものからなるわた毛立毛で覆
われている構造となるのである。ここで、もともと両端
の尖鋭化もしくは尖鋭化加工されたステープル繊維とは
、混紡糸を製造する際の混紡原綿の状態下にあるとき、
既に両端が尖鋭化もしくは尖鋭化加工を施されてなるス
テープル繊維であることをいう。
されたステープル繊維であり、該わた毛立毛をなす繊維
はケン縮を有しているとともにもともと両端が尖鋭化加
工をされてなるステープル繊維であり、かつ、それら両
繊維が、両端側を立毛させた状態と、一方端側を立毛さ
せ他端側は実質的に基布側に埋もれた状態の2種の状態
を呈して立毛されていて、このような構造であることか
ら、全てのさし毛先端部が先鋭化されたものからなるさ
し毛立毛と、ケン縮を有しているとともに全てのわた毛
先端部が尖鋭化加工されたものからなるわた毛立毛で覆
われている構造となるのである。ここで、もともと両端
の尖鋭化もしくは尖鋭化加工されたステープル繊維とは
、混紡糸を製造する際の混紡原綿の状態下にあるとき、
既に両端が尖鋭化もしくは尖鋭化加工を施されてなるス
テープル繊維であることをいう。
本発明では、特に、ねた毛用繊維としても、もともと両
端尖鋭化加工を受けたステープルS1#を −用いるも
のであり、このようにすることにより、本発明により得
られる毛皮調パイル布帛における立毛は、実質的に全立
毛が尖鋭化加工を受けた立毛先端を有することになり、
これにより、立毛ないしは立毛層のタッチが極めて柔軟
で好ましいものになる。
端尖鋭化加工を受けたステープルS1#を −用いるも
のであり、このようにすることにより、本発明により得
られる毛皮調パイル布帛における立毛は、実質的に全立
毛が尖鋭化加工を受けた立毛先端を有することになり、
これにより、立毛ないしは立毛層のタッチが極めて柔軟
で好ましいものになる。
また、本発明では、わた毛立毛としてケン縮をもつ繊維
を用いるものであるが、この場合にはどうしても立毛が
ケン縮により相互にもつれやすいものとなり、ましてや
、パイル根元部が上述のように混紡糸構造という非常に
コンパクトな集束構造状態になっているものであるため
、立毛部分ではねた毛どうしやわだ毛とさし毛どうしが
奇合いやすく、その点からも立毛がもつれ合いや゛すい
ものであって、該もつれが、外観の美しさや立毛のなび
き、たなびき性を著しく悪化させて、製品品位、品質を
悪化させる一因となるものであるが、特に、両端を尖鋭
化加工されたわた毛立毛としていることにより、そのよ
うな立毛もつれの問題が一挙に解消された製品品位の非
常に好ましいものとなる。
を用いるものであるが、この場合にはどうしても立毛が
ケン縮により相互にもつれやすいものとなり、ましてや
、パイル根元部が上述のように混紡糸構造という非常に
コンパクトな集束構造状態になっているものであるため
、立毛部分ではねた毛どうしやわだ毛とさし毛どうしが
奇合いやすく、その点からも立毛がもつれ合いや゛すい
ものであって、該もつれが、外観の美しさや立毛のなび
き、たなびき性を著しく悪化させて、製品品位、品質を
悪化させる一因となるものであるが、特に、両端を尖鋭
化加工されたわた毛立毛としていることにより、そのよ
うな立毛もつれの問題が一挙に解消された製品品位の非
常に好ましいものとなる。
ざらに加えて、さし毛立毛先端およびわた毛立毛先端の
いずれにも、先端が尖鋭化されていることから光を反射
する繊維カット端面が無いことによって、特に濃色系の
ものであるときに全体が白っぽく見えるなどの不都合が
なく、就中、特に立毛層ではより内層であるわた王立毛
屑の色が、無数のカッ1〜端而の光反射により視覚上白
っぽく見えるなどという欠点がなく、−段と濃く見える
ことになる。そして、これらの効果により立毛の内深層
での色の深み感や全体としての色の深み感、それに基づ
く立毛層の高級感や立体感、落ちついた光沢感などの外
観・色沢特性が非常に良好な高級感に富んだものとなる
のである。なお、ねた手用ステープル繊維における先端
尖鋭化形状は、該繊維はそれ自体が細いものであるので
、さし手用ステープルI維における尖鋭化形状よりは丸
味を帯びた鈍角的な、角(かど)がとれた程度のもので
あっても差し支えない。
いずれにも、先端が尖鋭化されていることから光を反射
する繊維カット端面が無いことによって、特に濃色系の
ものであるときに全体が白っぽく見えるなどの不都合が
なく、就中、特に立毛層ではより内層であるわた王立毛
屑の色が、無数のカッ1〜端而の光反射により視覚上白
っぽく見えるなどという欠点がなく、−段と濃く見える
ことになる。そして、これらの効果により立毛の内深層
での色の深み感や全体としての色の深み感、それに基づ
く立毛層の高級感や立体感、落ちついた光沢感などの外
観・色沢特性が非常に良好な高級感に富んだものとなる
のである。なお、ねた手用ステープル繊維における先端
尖鋭化形状は、該繊維はそれ自体が細いものであるので
、さし手用ステープルI維における尖鋭化形状よりは丸
味を帯びた鈍角的な、角(かど)がとれた程度のもので
あっても差し支えない。
さらに、わた王立毛繊維3は、原料ステープル時に保有
していたケン縮が弱められてはいるものの、ケン縮形態
を維持して保有していて、良好なわた毛立毛ボリューム
感と毛皮調パイル布帛としての保温性、暖かさを実現し
ている。
していたケン縮が弱められてはいるものの、ケン縮形態
を維持して保有していて、良好なわた毛立毛ボリューム
感と毛皮調パイル布帛としての保温性、暖かさを実現し
ている。
本発明のパイル布帛は、上述のような点により、特に際
立った高級さをねらう人工毛皮分野で、風合、触感、外
観、立毛そよぎ等のあらゆる特性の向上に顕著な効果を
奏するのである。
立った高級さをねらう人工毛皮分野で、風合、触感、外
観、立毛そよぎ等のあらゆる特性の向上に顕著な効果を
奏するのである。
上述のような数々の効果は、パイル株根元部では混紡糸
構造であることと、加えて、さし毛およびねた毛の両立
毛の先端が尖鋭化されかつねた毛がケン縮を持った構造
であることの2点の相乗効果によるものであり、本発明
のパイル布帛では、本来、立毛どうしが非常にもつれや
すいパイル株根元部での混紡糸構造となっているからこ
そ、また、ねた毛がケン縮を有しているものであるから
こそ、両立毛特にわた王立毛が先端尖鋭化加工をされて
いる効果が顕著に発揮されるのであって、この点が本発
明では肝心なことの一つである。すなわち、たとえば、
パイル布帛の製造法として従来知られているスライバー
ニット方式や個々の繊維を植毛するような植毛方式では
、上述のような顕著な効果は得られないものである。
構造であることと、加えて、さし毛およびねた毛の両立
毛の先端が尖鋭化されかつねた毛がケン縮を持った構造
であることの2点の相乗効果によるものであり、本発明
のパイル布帛では、本来、立毛どうしが非常にもつれや
すいパイル株根元部での混紡糸構造となっているからこ
そ、また、ねた毛がケン縮を有しているものであるから
こそ、両立毛特にわた王立毛が先端尖鋭化加工をされて
いる効果が顕著に発揮されるのであって、この点が本発
明では肝心なことの一つである。すなわち、たとえば、
パイル布帛の製造法として従来知られているスライバー
ニット方式や個々の繊維を植毛するような植毛方式では
、上述のような顕著な効果は得られないものである。
また、本発明のパイル布帛では、上述のさし王立毛をな
す繊維とわた王立毛をなす繊維の両繊維が、両端側を立
毛させた状態と、一方端側を立毛させ他端側は実質的に
基布側に埋もれた状態の2種の状態を呈して立毛してい
る。すなわち、原料繊維長に近い立毛長さを呈して立毛
している立毛は、一端側が実質的に基布側に埋もれた状
態で立毛している。中間的立毛長さを呈して立毛してい
る立毛においては、両端側を隣接の2つのパイル株から
立毛させた状態、すなわち、原料ステープル繊維の中間
部が根元部となって地組織に把持されていて、−万端が
一つのパイル株の中に存在し、他端がその隣接している
パイル株の中に存在している状態を呈しているものであ
る。このような立毛層構造を呈することにより、立毛の
長さに適度の分布があり、また、短めの立毛が立毛層内
層に存在することにより、立毛層が全体として倒れにく
く、適度な腰があって立毛層の逆なで回復性の非常に良
いものとなる。
す繊維とわた王立毛をなす繊維の両繊維が、両端側を立
毛させた状態と、一方端側を立毛させ他端側は実質的に
基布側に埋もれた状態の2種の状態を呈して立毛してい
る。すなわち、原料繊維長に近い立毛長さを呈して立毛
している立毛は、一端側が実質的に基布側に埋もれた状
態で立毛している。中間的立毛長さを呈して立毛してい
る立毛においては、両端側を隣接の2つのパイル株から
立毛させた状態、すなわち、原料ステープル繊維の中間
部が根元部となって地組織に把持されていて、−万端が
一つのパイル株の中に存在し、他端がその隣接している
パイル株の中に存在している状態を呈しているものであ
る。このような立毛層構造を呈することにより、立毛の
長さに適度の分布があり、また、短めの立毛が立毛層内
層に存在することにより、立毛層が全体として倒れにく
く、適度な腰があって立毛層の逆なで回復性の非常に良
いものとなる。
そして、また重要な点は、より表層まで位置することに
なる立毛長さのより長いさし王立毛(この立毛が、実際
上、さし王立毛として、視覚、触覚に直接訴えることに
なるので肝心なのである)は、本発明によれば、両端尖
鋭化繊維の一端側(立毛先端の反対側)により近い箇所
で地組織で把持されることになる(第2図(b)でCで
示したところが、たとえばそうである)ので、そのよう
なより長いさし王立毛の根元部は細く、該立毛の中間部
は太いものになるのである。
なる立毛長さのより長いさし王立毛(この立毛が、実際
上、さし王立毛として、視覚、触覚に直接訴えることに
なるので肝心なのである)は、本発明によれば、両端尖
鋭化繊維の一端側(立毛先端の反対側)により近い箇所
で地組織で把持されることになる(第2図(b)でCで
示したところが、たとえばそうである)ので、そのよう
なより長いさし王立毛の根元部は細く、該立毛の中間部
は太いものになるのである。
上述したような、個々のパイル根元部におけるさし王立
毛とわた王立毛とが混在している混紡糸構造、および、
より長いさし王立毛の根元部が細くなっている根元構造
は、さし毛とねた毛を有する天然毛皮の根元部構造とほ
ぼ同様なものであり、これらの構造となることが本発明
の一つの大きな特徴であり、かかるパイル根元部におけ
る2つの特徴は、スライバーニッティング方式では決し
て得られない本発明に特有なものである。
毛とわた王立毛とが混在している混紡糸構造、および、
より長いさし王立毛の根元部が細くなっている根元構造
は、さし毛とねた毛を有する天然毛皮の根元部構造とほ
ぼ同様なものであり、これらの構造となることが本発明
の一つの大きな特徴であり、かかるパイル根元部におけ
る2つの特徴は、スライバーニッティング方式では決し
て得られない本発明に特有なものである。
しかして、本発明のパイル布帛は、わた毛繊維とさし毛
繊維のなじみが良く、立毛表面をなびかせたり、逆なで
たときの挙動も飛躍的に天然毛皮のそれに近づけること
ができたものであり、かかる特性・特徴を得ることや前
記のパイル根元部構造、さし王立毛構造等をうまく得る
ことは従来技術では極めてむずかしかったのである。
繊維のなじみが良く、立毛表面をなびかせたり、逆なで
たときの挙動も飛躍的に天然毛皮のそれに近づけること
ができたものであり、かかる特性・特徴を得ることや前
記のパイル根元部構造、さし王立毛構造等をうまく得る
ことは従来技術では極めてむずかしかったのである。
かかる点について、さらに図面に基づいて、本発明のパ
イル布帛を製造する方法などにも触れながら説明をする
と、第2図(a)は、紡績糸の構造を一般モデル的に示
したものであって、繊維長0のステープル繊維からなる
紡績糸内における該繊維の一般配置構成をモデル的に示
した説明図であり、糸軸方向(矢印Y方向)に平行に個
々のステープル繊維2′が位相をずらして配列されて紡
績糸6を形成している状態を示したものである。
イル布帛を製造する方法などにも触れながら説明をする
と、第2図(a)は、紡績糸の構造を一般モデル的に示
したものであって、繊維長0のステープル繊維からなる
紡績糸内における該繊維の一般配置構成をモデル的に示
した説明図であり、糸軸方向(矢印Y方向)に平行に個
々のステープル繊維2′が位相をずらして配列されて紡
績糸6を形成している状態を示したものである。
本発明では、かかる長さαを有する2′のステープル繊
維として、両端が尖鋭化していて相対的に太くかつ繊維
長の長い方のさし手用のステープル繊維を適用して考え
て、かがる繊維長αと後述のカットパイル高さ(長さ)
Lの関係をある関係下としてカットパイル布帛を、まず
構成するものである。第3図(a>、(b>は、かがる
両端が尖鋭化しているさし手用のステープル繊維の構造
例を示した概略モデル図である。
維として、両端が尖鋭化していて相対的に太くかつ繊維
長の長い方のさし手用のステープル繊維を適用して考え
て、かがる繊維長αと後述のカットパイル高さ(長さ)
Lの関係をある関係下としてカットパイル布帛を、まず
構成するものである。第3図(a>、(b>は、かがる
両端が尖鋭化しているさし手用のステープル繊維の構造
例を示した概略モデル図である。
なお、実際には、さらにこの長さQのさし手用の両端尖
鋭化ステープル繊維のほかに、相対的に細くかつ繊維長
の短い両端が尖鋭化加工された適宜のねた手用ステープ
ル繊維も混用されてパイル糸として構成されるものであ
るが、説明の便宜上、第2図(a>中では該わた手用ス
テープル繊維については省略しており描いておらず、こ
れは第2図(b)でも同様である。
鋭化ステープル繊維のほかに、相対的に細くかつ繊維長
の短い両端が尖鋭化加工された適宜のねた手用ステープ
ル繊維も混用されてパイル糸として構成されるものであ
るが、説明の便宜上、第2図(a>中では該わた手用ス
テープル繊維については省略しており描いておらず、こ
れは第2図(b)でも同様である。
第2図(b)は、第2図(a)に描かれるような紡績糸
を、上記両端尖鋭化ステープル繊維2の繊維長aにほぼ
相当するかないしはそれよりも長いカットパイル高さ(
長さ)してパイル織物を織成した場合の該紡績糸の状態
を示すモデル図(このモデル図では、Lが上記繊維長α
にほぼ等しい場合を表わしている)であり、図において
、A1A2、A’ 1A’ 2はそれぞれパイルの地組
織での固定部、BI B2、B’ 1B’ 2はそれぞ
れパイルのカット位置を示している。このようにして、
カットパイル布帛を構成すると、紡績糸に含まれる両端
尖鋭化ステープル繊維2について、固定部にて実質上把
持されない繊維が一部生じることになるが、この発明で
は、かかる固定部にて把持されない繊維(離脱繊維)は
、ブラッシング作用等によりあるいはその前にパイル裏
面側にバッキングしてから該ブラッシング作用等により
解繊させ除去をする。
を、上記両端尖鋭化ステープル繊維2の繊維長aにほぼ
相当するかないしはそれよりも長いカットパイル高さ(
長さ)してパイル織物を織成した場合の該紡績糸の状態
を示すモデル図(このモデル図では、Lが上記繊維長α
にほぼ等しい場合を表わしている)であり、図において
、A1A2、A’ 1A’ 2はそれぞれパイルの地組
織での固定部、BI B2、B’ 1B’ 2はそれぞ
れパイルのカット位置を示している。このようにして、
カットパイル布帛を構成すると、紡績糸に含まれる両端
尖鋭化ステープル繊維2について、固定部にて実質上把
持されない繊維が一部生じることになるが、この発明で
は、かかる固定部にて把持されない繊維(離脱繊維)は
、ブラッシング作用等によりあるいはその前にパイル裏
面側にバッキングしてから該ブラッシング作用等により
解繊させ除去をする。
すなわち、この場合、第2図(b)からも明らかなよう
に、パイル糸中に用いられているさし毛用ステーブル繊
維の量のほぼ1/2程度もの母が解繊除去されることと
なる。
に、パイル糸中に用いられているさし毛用ステーブル繊
維の量のほぼ1/2程度もの母が解繊除去されることと
なる。
そして、ねた手用ステープル繊維は、さし手用の両端尖
鋭化ステープル繊維の繊維長よりも相対的に短いものを
用いるものであるから、該解繊・除去作用により該ねた
毛調繊維は、さし手用繊維のそれよりもざらに高い率に
て除去されることとなる。
鋭化ステープル繊維の繊維長よりも相対的に短いものを
用いるものであるから、該解繊・除去作用により該ねた
毛調繊維は、さし手用繊維のそれよりもざらに高い率に
て除去されることとなる。
すなわち、固定部で把持されない離脱繊維(さし手用繊
維としては第2図(b)にて細実線で示す)は、ブラッ
シング等の解繊・除去作用によって容易に除去されるが
、固定部で把持されている繊維(さし手用繊維としては
第2図(b)にて太実線で示す)は、ブラッシング等の
解繊・除去作用によって除去されることなく、さし手用
繊維、わた手用繊維のそれぞれが、その繊維長に応じて
、さし毛、ねた毛の立毛をそれぞれ形成するものである
。そして、それらの立毛は、いずれも尖鋭化先端を有し
ているものとなる。
維としては第2図(b)にて細実線で示す)は、ブラッ
シング等の解繊・除去作用によって容易に除去されるが
、固定部で把持されている繊維(さし手用繊維としては
第2図(b)にて太実線で示す)は、ブラッシング等の
解繊・除去作用によって除去されることなく、さし手用
繊維、わた手用繊維のそれぞれが、その繊維長に応じて
、さし毛、ねた毛の立毛をそれぞれ形成するものである
。そして、それらの立毛は、いずれも尖鋭化先端を有し
ているものとなる。
そして、第2図(b)においてCで示した立毛のように
、両端尖鋭化繊維の一端側(立毛先端の反対側)により
近い箇所で地組織に把持されている、より長いさし毛調
立毛は、その根元部が細く立毛中間部は太いものとなり
、さらに、パイル株根元が混紡糸構造であることと相俟
って、前述の通り、スライバーニッティング方式などの
他の方式や各種従来技術では決して得られない優れた効
果をもたらすのである。
、両端尖鋭化繊維の一端側(立毛先端の反対側)により
近い箇所で地組織に把持されている、より長いさし毛調
立毛は、その根元部が細く立毛中間部は太いものとなり
、さらに、パイル株根元が混紡糸構造であることと相俟
って、前述の通り、スライバーニッティング方式などの
他の方式や各種従来技術では決して得られない優れた効
果をもたらすのである。
上記固定部とは、パイル糸の後毛防止に最も効果的に作
用する地組織部分を意味しているものであるが、なおか
つ、該ブラッシング作用等による解繊除去作用の前に、
バッキングをした場合には、該バッキングによる固定作
用も加わるものである。
用する地組織部分を意味しているものであるが、なおか
つ、該ブラッシング作用等による解繊除去作用の前に、
バッキングをした場合には、該バッキングによる固定作
用も加わるものである。
本発明において、パイル布帛は、地組織と該地組織から
密生する立毛(立毛繊維)とからなるものであって、該
パイル布帛の製造に際しては、好ましくは従来から知ら
れているパイル織機、パイル編機、タフト機などを使用
できるものであり、また、これ以外でも糸状カットパイ
ルを適宜な基布に接着せしめるなど糸状物でパイルを形
成する各種のパイル布帛を製造する技術を有効に活用す
ることが可能である。高密度にパイル株を構成すること
ができる点に鑑みれば、パイル織物であるものが最も好
ましい。
密生する立毛(立毛繊維)とからなるものであって、該
パイル布帛の製造に際しては、好ましくは従来から知ら
れているパイル織機、パイル編機、タフト機などを使用
できるものであり、また、これ以外でも糸状カットパイ
ルを適宜な基布に接着せしめるなど糸状物でパイルを形
成する各種のパイル布帛を製造する技術を有効に活用す
ることが可能である。高密度にパイル株を構成すること
ができる点に鑑みれば、パイル織物であるものが最も好
ましい。
本発明において、パイル糸として使用する紡績糸は、所
望の毛皮調パイル布帛の構成に応じて、さし毛用ステー
ブル繊維およびわた手用ステープル繊維の繊度、繊維長
あるいは混紡率、番手、あるいは糸使いなどを選定すれ
ばよい。
望の毛皮調パイル布帛の構成に応じて、さし毛用ステー
ブル繊維およびわた手用ステープル繊維の繊度、繊維長
あるいは混紡率、番手、あるいは糸使いなどを選定すれ
ばよい。
この発明の毛皮調パイル布帛を得るに当たって最も重要
な要件は、第3図(a)に例示するような両端が尖鋭化
している適当長さのステープル繊維、あるいは第3図(
b)のようなざらにその中間部分に1個またはそれ以上
の細くくびれだ構造をもつ両端尖鋭化ステープル繊維、
あるいはこれらと類似の形状のステープル繊維であって
、相対的に太くかつ繊維長の長いさし手用のステープル
繊維と、これに加えて、同じく両端が尖鋭化加工を受け
ていて相対的に細くかつ繊維長の短いケン縮を有してい
るステープル繊維の、少なくとも2種の両端が尖鋭化加
工されてなるわた手用のステープル繊維を少なくとも含
んでなる紡績糸を、パイル糸として少なくとも用いカッ
トパイル布帛となすことにあり、そして、さらに、この
カットパイル布帛自体を構成するに際して、パイル高さ
(長さ)を前記さし手用の両端尖鋭化ステープル繊維の
繊維長との関係において選定するところにあって、具体
的には、地組織のパイル固定部からのパイル長さが該さ
し手用の両端尖鋭化ステープル繊維の繊維長にほぼ等し
いかまたはそれよりも長いカットパイル長さとせしめる
ことにある。そして、一方、両端が尖鋭化加工されてい
て相対的に繊維長の短いステープル繊維は、わた王立毛
繊維とせしめることを目的とするものであるので相対的
に細いものとし、かつ、ケン縮を有するものとするので
ある。このケン縮は、紡績工程での可紡性向上にも寄与
し、そして製品中でも実質的にケン縮を有したわた王立
毛をなし、より天然毛皮に近似した、立毛構造・外観や
、ボリューム感、保温性などの特性を与えることになる
。
な要件は、第3図(a)に例示するような両端が尖鋭化
している適当長さのステープル繊維、あるいは第3図(
b)のようなざらにその中間部分に1個またはそれ以上
の細くくびれだ構造をもつ両端尖鋭化ステープル繊維、
あるいはこれらと類似の形状のステープル繊維であって
、相対的に太くかつ繊維長の長いさし手用のステープル
繊維と、これに加えて、同じく両端が尖鋭化加工を受け
ていて相対的に細くかつ繊維長の短いケン縮を有してい
るステープル繊維の、少なくとも2種の両端が尖鋭化加
工されてなるわた手用のステープル繊維を少なくとも含
んでなる紡績糸を、パイル糸として少なくとも用いカッ
トパイル布帛となすことにあり、そして、さらに、この
カットパイル布帛自体を構成するに際して、パイル高さ
(長さ)を前記さし手用の両端尖鋭化ステープル繊維の
繊維長との関係において選定するところにあって、具体
的には、地組織のパイル固定部からのパイル長さが該さ
し手用の両端尖鋭化ステープル繊維の繊維長にほぼ等し
いかまたはそれよりも長いカットパイル長さとせしめる
ことにある。そして、一方、両端が尖鋭化加工されてい
て相対的に繊維長の短いステープル繊維は、わた王立毛
繊維とせしめることを目的とするものであるので相対的
に細いものとし、かつ、ケン縮を有するものとするので
ある。このケン縮は、紡績工程での可紡性向上にも寄与
し、そして製品中でも実質的にケン縮を有したわた王立
毛をなし、より天然毛皮に近似した、立毛構造・外観や
、ボリューム感、保温性などの特性を与えることになる
。
この発明において、両端が尖鋭化しているさし毛用ステ
ーブル繊維の繊維長、ざらにそれとの関係から選定され
る適切なカットパイル長さ、さらにはねた主用ステープ
ル繊維の繊維長、さらにそれらの太さは、所望の毛皮様
構造特性に合せて適宜窓めればよい。該カットパイル長
さは、さし手用の両端尖鋭化ステープル繊維の繊維長よ
りも必ずしも完全に長くする必要はなく、該繊維はその
両端が鋭角的に尖鋭化しているので、パイル長さが該さ
し上用尖鋭化繊維よりも多少短い場合においても、繊維
先端の尖鋭が少しカットされるにしろ得られる毛皮調パ
イル布帛の外観を実質的に損うおそれはほとんどないの
であるし、またマイグレーション等により尖鋭化繊維が
パイル糸中で見かけ上短くなっている場合には、カット
パイル長さか該さし上用尖鋭化繊維の繊維長よりも短く
ともカットにより尖鋭に損傷を与えない場合もあるので
、また地組織中に埋もれている分の繊維長さもある程度
あるので、この発明においてカットパイル長さがさし手
用両端尖鋭化繊維の繊維長にほぼ等しいとは、これらの
ように、この発明の効果が損われない範囲内で、カット
パイル長さが該さし上用尖鋭化繊維よりも多少短い場合
をも含むものである。
ーブル繊維の繊維長、ざらにそれとの関係から選定され
る適切なカットパイル長さ、さらにはねた主用ステープ
ル繊維の繊維長、さらにそれらの太さは、所望の毛皮様
構造特性に合せて適宜窓めればよい。該カットパイル長
さは、さし手用の両端尖鋭化ステープル繊維の繊維長よ
りも必ずしも完全に長くする必要はなく、該繊維はその
両端が鋭角的に尖鋭化しているので、パイル長さが該さ
し上用尖鋭化繊維よりも多少短い場合においても、繊維
先端の尖鋭が少しカットされるにしろ得られる毛皮調パ
イル布帛の外観を実質的に損うおそれはほとんどないの
であるし、またマイグレーション等により尖鋭化繊維が
パイル糸中で見かけ上短くなっている場合には、カット
パイル長さか該さし上用尖鋭化繊維の繊維長よりも短く
ともカットにより尖鋭に損傷を与えない場合もあるので
、また地組織中に埋もれている分の繊維長さもある程度
あるので、この発明においてカットパイル長さがさし手
用両端尖鋭化繊維の繊維長にほぼ等しいとは、これらの
ように、この発明の効果が損われない範囲内で、カット
パイル長さが該さし上用尖鋭化繊維よりも多少短い場合
をも含むものである。
なお、これとは逆に、地組織の固定部からのカットパイ
ル長さをさし上用尖鋭化繊維の繊維長よりも十分に長く
設定すれば、得られるパイル布帛の立毛先端の尖鋭はカ
ットにより損傷されるおそれは全くなくなるが、ブラッ
シング作用等の解繊・除去工程において離脱する繊維が
、さし手用、わた手用の双方とも増し、つまりパイル立
毛繊維のロスが著しく増大するので、そして、たとえカ
ットパイル長さをさし毛調繊維の長さよりもいくら長く
設定したとしても、本発明方法によって実際上寿られる
パイル布帛自体は、そのカットパイル長さにかかわらず
に原料ステープル繊維長に応じて定まる、実質的に同一
の構造を有するものにすぎないのであって、かかる点か
らすれば、得られるものは同じで、ロスや布帛化の困難
さだけが増大するだけとも言え、必ずしも好ましくはな
いものであり、特にさし手用両端尖鋭化繊維の繊維長と
カットパイル長さとの関係については、適宜これらのこ
とを念頭において定めるのが肝要な点である。
ル長さをさし上用尖鋭化繊維の繊維長よりも十分に長く
設定すれば、得られるパイル布帛の立毛先端の尖鋭はカ
ットにより損傷されるおそれは全くなくなるが、ブラッ
シング作用等の解繊・除去工程において離脱する繊維が
、さし手用、わた手用の双方とも増し、つまりパイル立
毛繊維のロスが著しく増大するので、そして、たとえカ
ットパイル長さをさし毛調繊維の長さよりもいくら長く
設定したとしても、本発明方法によって実際上寿られる
パイル布帛自体は、そのカットパイル長さにかかわらず
に原料ステープル繊維長に応じて定まる、実質的に同一
の構造を有するものにすぎないのであって、かかる点か
らすれば、得られるものは同じで、ロスや布帛化の困難
さだけが増大するだけとも言え、必ずしも好ましくはな
いものであり、特にさし手用両端尖鋭化繊維の繊維長と
カットパイル長さとの関係については、適宜これらのこ
とを念頭において定めるのが肝要な点である。
本発明は、毛皮調パイル布帛を得ること、またそれを製
造することが前提であり、地組織の厚さや地組織中での
パイル糸の埋没長さあるいは紡績糸中での繊維のヨリに
よるマイグレーションに比較して、パイルはかなり大き
な長さを有するものとするのが通常であるし、またその
ような配慮をすることも肝要である。
造することが前提であり、地組織の厚さや地組織中での
パイル糸の埋没長さあるいは紡績糸中での繊維のヨリに
よるマイグレーションに比較して、パイルはかなり大き
な長さを有するものとするのが通常であるし、またその
ような配慮をすることも肝要である。
この発明において用いられるさし手用両端尖鋭化繊維は
、それぞれの長さが全て等しいスクエア・カットとする
必要は必ずしもなくバリアプル・カット等としてもよく
、この場合、該さし手用両端尖鋭化繊維の平均繊維長に
ほぼ等しいかまたはそれよりも長いカットパイル長さと
し、さらに好ましくは、該さし手用両端尖鋭化繊維の最
大繊維長にほぼ等しいかまたはそれよりも長いカットパ
イル長さとするのがよいものである。
、それぞれの長さが全て等しいスクエア・カットとする
必要は必ずしもなくバリアプル・カット等としてもよく
、この場合、該さし手用両端尖鋭化繊維の平均繊維長に
ほぼ等しいかまたはそれよりも長いカットパイル長さと
し、さらに好ましくは、該さし手用両端尖鋭化繊維の最
大繊維長にほぼ等しいかまたはそれよりも長いカットパ
イル長さとするのがよいものである。
天然毛皮において、ねた毛はさし毛よりも短い場合が一
般的であり、この発明においては、原料ステープル長さ
で立毛長さが定まるので、ねた手用繊維はさし手用ステ
ープル繊維よりも相対的に短いものとすることが必要で
ある。
般的であり、この発明においては、原料ステープル長さ
で立毛長さが定まるので、ねた手用繊維はさし手用ステ
ープル繊維よりも相対的に短いものとすることが必要で
ある。
さし手用繊維、わた手用繊維は、紡績工程上の都合から
ケン縮を有するものにするのが好ましいものであるが、
ただし最終製品においては少なくともさし手用繊維のケ
ン縮はパイル布帛の仕上げ加工工程などにおいて実質的
に除去できる程度のものであるのがよい。また、可紡性
の点で支障がなければ、さし手用繊維は実質的にケン縮
を有ざない程度までストレート状のものを用いてもよい
。
ケン縮を有するものにするのが好ましいものであるが、
ただし最終製品においては少なくともさし手用繊維のケ
ン縮はパイル布帛の仕上げ加工工程などにおいて実質的
に除去できる程度のものであるのがよい。また、可紡性
の点で支障がなければ、さし手用繊維は実質的にケン縮
を有ざない程度までストレート状のものを用いてもよい
。
一方、わた手用繊維は天然繊維、化・合成繊維を問わず
比較的細くしてゆるやかなケン縮を有していることがパ
イル布帛の保温性など機能性の面から要求される場合が
多いので、ゆるやかなケン縮を保持せしめておくのが良
く、かかる点からも、紡績糸をパイル糸として用いるの
が合理的、好都合なのでめる。
比較的細くしてゆるやかなケン縮を有していることがパ
イル布帛の保温性など機能性の面から要求される場合が
多いので、ゆるやかなケン縮を保持せしめておくのが良
く、かかる点からも、紡績糸をパイル糸として用いるの
が合理的、好都合なのでめる。
また、さし手用、ねた手用繊維はそれぞれ適度な異デニ
ール繊維の混合であったり、中空、扁平などの変形断面
あるいは異種の断面繊維の混合でおることも最終製品の
風合、光沢などの面から有効に作用するので、それらの
繊維を適宜用いるのが好ましい。
ール繊維の混合であったり、中空、扁平などの変形断面
あるいは異種の断面繊維の混合でおることも最終製品の
風合、光沢などの面から有効に作用するので、それらの
繊維を適宜用いるのが好ましい。
緻密でより高級な外観の毛皮調パイル布帛を得るために
は、比較的細番手のパイル用紡績糸の単糸または双糸を
使用してパイル密度を高目にして布帛を形成するのが望
ましい。特に細番手糸使いやパイル長の比較的長い場合
では、パイル糸としてせヨリあるいは無ヨリ紡績糸、解
ネン紡績糸などを活用すれば解繊・除去の後工程が容易
となる。
は、比較的細番手のパイル用紡績糸の単糸または双糸を
使用してパイル密度を高目にして布帛を形成するのが望
ましい。特に細番手糸使いやパイル長の比較的長い場合
では、パイル糸としてせヨリあるいは無ヨリ紡績糸、解
ネン紡績糸などを活用すれば解繊・除去の後工程が容易
となる。
立毛部におけるさし毛、ねた毛の2層化をよりクリアー
にするためには、原料繊維であるさし手用、ねた手用の
繊維長差の大きい繊維を組合わせて使用してパイル糸と
すればよい。あるいは原料繊維長差に加えてねた手用繊
維として熱収縮性の比較的大きい繊維を使用し、パイル
布帛形成後、適宜手段で加熱し、熱収縮を発現させるの
も有効な方法である。
にするためには、原料繊維であるさし手用、ねた手用の
繊維長差の大きい繊維を組合わせて使用してパイル糸と
すればよい。あるいは原料繊維長差に加えてねた手用繊
維として熱収縮性の比較的大きい繊維を使用し、パイル
布帛形成後、適宜手段で加熱し、熱収縮を発現させるの
も有効な方法である。
得られるパイル布帛の地組織を薄くしたり、柔軟性を向
上させたり、ある程度のストレッチ性を付与することは
当該布帛のドレープ性を向上させたり、縫製性を容易に
したりする上で重要である。
上させたり、ある程度のストレッチ性を付与することは
当該布帛のドレープ性を向上させたり、縫製性を容易に
したりする上で重要である。
このため所望に応じて地組織用糸として易溶出性繊維、
海鳥型繊維や極細デニール繊維あるいはケン縮加工糸、
伸縮性糸などを利用して適宜な後加工をしたり、それら
繊維、糸からなる基布を用いることも可能である。また
、地組織裏面の擬革化についても公知の加工手法を利用
して容易に達成できる。
海鳥型繊維や極細デニール繊維あるいはケン縮加工糸、
伸縮性糸などを利用して適宜な後加工をしたり、それら
繊維、糸からなる基布を用いることも可能である。また
、地組織裏面の擬革化についても公知の加工手法を利用
して容易に達成できる。
[実施例]
次に実施例に基づきこの発明を説明するが、この発明は
、これのみに限定されるものではない。
、これのみに限定されるものではない。
実施例
地糸タテ、ヨコにポリエステル・ステープル繊維1.5
dX51mからなる紡績糸(15s/2>を使用し、さ
し手用繊維にポリブチレンテレフタレート・ステープル
40dX40mmの両端部を鋭角的に尖鋭化した第3図
(a)に示す形状の繊維35%と、ねた手用繊維に同じ
く両端に鈍角的な尖鋭化加工を施したポリブチレンテレ
フタレート・ステープル1.5dx20m(ケン線数:
15個/インチ、ケン縮度:10%)65%からなる混
紡糸8Sをパイル糸として用いてタテパイル織物を織成
した。
dX51mからなる紡績糸(15s/2>を使用し、さ
し手用繊維にポリブチレンテレフタレート・ステープル
40dX40mmの両端部を鋭角的に尖鋭化した第3図
(a)に示す形状の繊維35%と、ねた手用繊維に同じ
く両端に鈍角的な尖鋭化加工を施したポリブチレンテレ
フタレート・ステープル1.5dx20m(ケン線数:
15個/インチ、ケン縮度:10%)65%からなる混
紡糸8Sをパイル糸として用いてタテパイル織物を織成
した。
地織密度は、タテXヨコ=45本X60本/2゜54
cm、パイル密度はタテ×ヨコ=23本X40本/2.
54cmである。パイル高さ(長さ)は35Ir11n
に設定した。得られた生機をポリウレタン30%DMF
溶液でバッキングし、水洗、脱水俊、ブラッシングを繰
返し行ない、パイルのヨリを根元部まで解除してパイル
を形成している繊維を解繊するとともに、地組織から離
脱するさし毛繊維、ねた毛繊維を除去した。次に、ボリ
シング処理して、特にさし毛繊維のケン縮や曲がりグセ
を直し、光沢を付与するとともに、毛並みを揃えた。
cm、パイル密度はタテ×ヨコ=23本X40本/2.
54cmである。パイル高さ(長さ)は35Ir11n
に設定した。得られた生機をポリウレタン30%DMF
溶液でバッキングし、水洗、脱水俊、ブラッシングを繰
返し行ない、パイルのヨリを根元部まで解除してパイル
を形成している繊維を解繊するとともに、地組織から離
脱するさし毛繊維、ねた毛繊維を除去した。次に、ボリ
シング処理して、特にさし毛繊維のケン縮や曲がりグセ
を直し、光沢を付与するとともに、毛並みを揃えた。
得られたパイル織物は、ねた毛繊維のケン縮がほぼ半減
しているが、むしろこれが良好なケン縮状態となってお
り、また、さし王立毛先端の尖鋭も、カットパイル高さ
位置が35mと繊維長よりも短いものであったが、地組
織に埋没している長さ分があるので損傷されておらず、
第1図(a>、(b)に示すような天然毛皮によく似た
形態を有し、外観、柔軟な触感、光沢や色の深み感およ
び毛のそよぎ性、逆なで回復性、立毛層の腰、ボリュー
ム感などにおいて、総合的にミンクに極めて良く似た優
れた高級毛皮調パイル織物であった。
しているが、むしろこれが良好なケン縮状態となってお
り、また、さし王立毛先端の尖鋭も、カットパイル高さ
位置が35mと繊維長よりも短いものであったが、地組
織に埋没している長さ分があるので損傷されておらず、
第1図(a>、(b)に示すような天然毛皮によく似た
形態を有し、外観、柔軟な触感、光沢や色の深み感およ
び毛のそよぎ性、逆なで回復性、立毛層の腰、ボリュー
ム感などにおいて、総合的にミンクに極めて良く似た優
れた高級毛皮調パイル織物であった。
さらに、この毛皮調パイル織物を、杭ピル試験器を用い
て強制立毛もつれ試験に供してみたところ、わた王立毛
どうし、またさし毛とわた王立毛どうしのもつれが少な
い好ましい製品特性を有しているものであることが確認
できた。
て強制立毛もつれ試験に供してみたところ、わた王立毛
どうし、またさし毛とわた王立毛どうしのもつれが少な
い好ましい製品特性を有しているものであることが確認
できた。
[発明の効果]
以上、述べた通り、この発明によれば、立毛先端部、立
毛長さ分布、根元部構造などが大幅に改善され、得られ
るパイル布帛の触感、外観および立毛の動的挙動などが
高級天然毛皮のそれに著しく近い新規な毛皮調パイル布
帛が提供されるものである。
毛長さ分布、根元部構造などが大幅に改善され、得られ
るパイル布帛の触感、外観および立毛の動的挙動などが
高級天然毛皮のそれに著しく近い新規な毛皮調パイル布
帛が提供されるものである。
特に、本発明のパイル布帛においては、個々のパイル根
元部ではさし王立毛とわた王立毛とが混在している混紡
糸構造であり、加えて、より長いさし王立毛においては
その根元部が細くなっており、これらの根元構造は、さ
し毛とわた毛を有する天然毛皮の根元部構造とほぼ同様
なものであり、かかるパイル根元部における2つの特徴
は、スライバーニッティング方式では決して得られない
本発明に特有なものである。
元部ではさし王立毛とわた王立毛とが混在している混紡
糸構造であり、加えて、より長いさし王立毛においては
その根元部が細くなっており、これらの根元構造は、さ
し毛とわた毛を有する天然毛皮の根元部構造とほぼ同様
なものであり、かかるパイル根元部における2つの特徴
は、スライバーニッティング方式では決して得られない
本発明に特有なものである。
また、本発明のパイル布帛では、中間的立毛長さを呈し
て立毛している立毛も明確に存在することがら立毛の長
さには適度の分布があり、また、短めの立毛が立毛層の
内深層に存在することにより、立毛層が全体として倒れ
にくく、適度な腰があって立毛層の逆なで回復性も非常
に良いものである。
て立毛している立毛も明確に存在することがら立毛の長
さには適度の分布があり、また、短めの立毛が立毛層の
内深層に存在することにより、立毛層が全体として倒れ
にくく、適度な腰があって立毛層の逆なで回復性も非常
に良いものである。
また、本発明のパイル布帛は、さし王立毛先端およびわ
た王立毛先端のいずれにも、光を反射する繊維カット端
面が実質的に無いことによって、特に濃色系のものであ
るときにも全体が白っぽく見えるなどの不都合がない。
た王立毛先端のいずれにも、光を反射する繊維カット端
面が実質的に無いことによって、特に濃色系のものであ
るときにも全体が白っぽく見えるなどの不都合がない。
就中、特に立毛層ではより内層であるわた王立毛屑の色
が、無数のカット端面の光反射により視覚上白っぽく見
えるなどという欠点がなく、−段と濃く見える。そして
、これらの効果により、立毛の内深層での色の深み感や
全体としての色の深み感、それに基づく立毛層の高級感
や全体立体感、落ちついた光沢感などの外観・色沢特性
が非常に良好な高級感に富んだものとなる。
が、無数のカット端面の光反射により視覚上白っぽく見
えるなどという欠点がなく、−段と濃く見える。そして
、これらの効果により、立毛の内深層での色の深み感や
全体としての色の深み感、それに基づく立毛層の高級感
や全体立体感、落ちついた光沢感などの外観・色沢特性
が非常に良好な高級感に富んだものとなる。
また、さらに、わた王立毛は、ケン縮を有していて、良
好なわた王立毛ボリューム感と毛皮調パイル布帛として
の保温性、暖かさを実現している。
好なわた王立毛ボリューム感と毛皮調パイル布帛として
の保温性、暖かさを実現している。
そして、そのようなケン縮を有しているにも拘らず、ま
た根元がコンパクトな混紡糸構造であるにも拘らず、わ
た王立毛先端が尖鋭化加工を施されているものであるた
めに、わた毛どうしやわた毛とさし毛どうしのもつれが
少なく、外観の美しさや立毛のなびき、たなびき性も損
われずに良好なものである。
た根元がコンパクトな混紡糸構造であるにも拘らず、わ
た王立毛先端が尖鋭化加工を施されているものであるた
めに、わた毛どうしやわた毛とさし毛どうしのもつれが
少なく、外観の美しさや立毛のなびき、たなびき性も損
われずに良好なものである。
第1図(a)、(b)は、この発明による毛皮調パイル
布帛の立毛構造を例示したものであり、(a)図はその
側面概略図であり、(b)図は(a)図に示すパイル布
帛の1株のパイルについて、さし毛繊維、ねた毛繊維を
根元部近くまでカットして上方から観察した構造を説明
する概略図である。 第2図(a)は、本発明のパイル布帛を製造するに際し
て、パイル糸として使用される紡績糸中におけるさし上
用の両端尖鋭化ステーブル繊維の配置・配列構造をモデ
ル的に示したものである。 第2図(b)は、第2図(a)に示した紡績糸モデルを
カットパイル高さ(長さ)Lでパイル織物のパイルに使
用した場合の説明モデル図であり、AlA2、A’
IA’ 2はそれぞれ地組織でのパイルの固定部、BI
B2、B’ 1B’ 2はそれぞれパイル紡績糸のカ
ット位置を示したものであり、把持されるさし手用繊維
を太実線、離脱するさし手用繊維を細実線で示したもの
であり、矢印Yは糸軸方向である。Cは、一端側により
近い箇所で把持されている箇所を例示したものである。 第3図(a>、(b)は、この発明に使用されるさし上
用両端尖鋭化ステープル繊維の形状例をモデル的に示し
た側面概略図である。 1:本発明のパイル布帛 2:さし上用の両端尖鋭化繊維(さし王立毛)2′:長
ざαのさし上用両端尖鋭化ステープル繊維 3:ねた毛繊維(わた王立毛) 4:地組織 5:パッキング層 6:紡績糸(構成繊維として、さし手用繊維だけをモデ
ル的に描いたもの) AlA2、A’ IA’ 2 :地組織でのパイル糸の
固定部の位置 8182、B’IB’2:パイル紡績糸のカットをされ
る位置
布帛の立毛構造を例示したものであり、(a)図はその
側面概略図であり、(b)図は(a)図に示すパイル布
帛の1株のパイルについて、さし毛繊維、ねた毛繊維を
根元部近くまでカットして上方から観察した構造を説明
する概略図である。 第2図(a)は、本発明のパイル布帛を製造するに際し
て、パイル糸として使用される紡績糸中におけるさし上
用の両端尖鋭化ステーブル繊維の配置・配列構造をモデ
ル的に示したものである。 第2図(b)は、第2図(a)に示した紡績糸モデルを
カットパイル高さ(長さ)Lでパイル織物のパイルに使
用した場合の説明モデル図であり、AlA2、A’
IA’ 2はそれぞれ地組織でのパイルの固定部、BI
B2、B’ 1B’ 2はそれぞれパイル紡績糸のカ
ット位置を示したものであり、把持されるさし手用繊維
を太実線、離脱するさし手用繊維を細実線で示したもの
であり、矢印Yは糸軸方向である。Cは、一端側により
近い箇所で把持されている箇所を例示したものである。 第3図(a>、(b)は、この発明に使用されるさし上
用両端尖鋭化ステープル繊維の形状例をモデル的に示し
た側面概略図である。 1:本発明のパイル布帛 2:さし上用の両端尖鋭化繊維(さし王立毛)2′:長
ざαのさし上用両端尖鋭化ステープル繊維 3:ねた毛繊維(わた王立毛) 4:地組織 5:パッキング層 6:紡績糸(構成繊維として、さし手用繊維だけをモデ
ル的に描いたもの) AlA2、A’ IA’ 2 :地組織でのパイル糸の
固定部の位置 8182、B’IB’2:パイル紡績糸のカットをされ
る位置
Claims (2)
- (1)基布から多数のさし毛立毛とわた毛立毛が立毛し
てなるパイル布帛であって、個々のパイル根元部がその
根元部横断面構造において前記さし毛立毛をなす繊維と
わた毛立毛をなす繊維が混在している混合紡績糸構造と
なっているパイル構造を有してなり、該さし毛立毛をな
す繊維はもともと両端の尖鋭化された繊維であり、該わ
た毛立毛をなす繊維はケン縮を有しているとともにもと
もと両端が尖鋭化加工をされてなる繊維であり、かつ、
それら両繊維が、両端側を立毛させた状態と、一方端側
を立毛させ他端側は実質的に基布側に埋もれた状態の2
種の状態を呈して立毛されていて、先端の尖鋭化された
さし毛立毛と、ケン縮を有しているとともに先端部が尖
鋭化加工をされてなるわた毛立毛とで覆われていること
を特徴とする毛皮調パイル布帛。 - (2)パイル織物であることを特徴とする特許請求の範
囲第(1)項記載の毛皮調パイル布帛。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63285551A JPH01168936A (ja) | 1988-11-10 | 1988-11-10 | 毛皮調パイル布帛 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63285551A JPH01168936A (ja) | 1988-11-10 | 1988-11-10 | 毛皮調パイル布帛 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP55132347A Division JPS5761740A (en) | 1980-09-25 | 1980-09-25 | Leather like pile fabric and method |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01168936A true JPH01168936A (ja) | 1989-07-04 |
Family
ID=17693007
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63285551A Pending JPH01168936A (ja) | 1988-11-10 | 1988-11-10 | 毛皮調パイル布帛 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH01168936A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1992006233A1 (en) * | 1990-10-09 | 1992-04-16 | Toray Industries, Inc. | Leather-touch pile fabric and method of making said fabric |
JP5737734B1 (ja) * | 2014-02-14 | 2015-06-17 | 内野株式会社 | パイル織物および製造方法 |
WO2015122025A1 (ja) * | 2014-02-14 | 2015-08-20 | 内野株式会社 | パイル織物および製造方法 |
-
1988
- 1988-11-10 JP JP63285551A patent/JPH01168936A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1992006233A1 (en) * | 1990-10-09 | 1992-04-16 | Toray Industries, Inc. | Leather-touch pile fabric and method of making said fabric |
US5609935A (en) * | 1990-10-09 | 1997-03-11 | Toray Industries, Inc. | Fur-like piled fabric and method for production thereof |
JP5737734B1 (ja) * | 2014-02-14 | 2015-06-17 | 内野株式会社 | パイル織物および製造方法 |
WO2015122025A1 (ja) * | 2014-02-14 | 2015-08-20 | 内野株式会社 | パイル織物および製造方法 |
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