JPH0442373B2 - - Google Patents

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JPH0442373B2
JPH0442373B2 JP3630288A JP3630288A JPH0442373B2 JP H0442373 B2 JPH0442373 B2 JP H0442373B2 JP 3630288 A JP3630288 A JP 3630288A JP 3630288 A JP3630288 A JP 3630288A JP H0442373 B2 JPH0442373 B2 JP H0442373B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
butylphenol
isomer
zeolite
adsorption
mixture
Prior art date
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Expired
Application number
JP3630288A
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English (en)
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JPH01211541A (ja
Inventor
Bunji Yamada
Michio Kimura
Yoshio Noguchi
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Filing date
Publication date
Application filed by Toray Industries Inc filed Critical Toray Industries Inc
Priority to JP3630288A priority Critical patent/JPH01211541A/ja
Publication of JPH01211541A publication Critical patent/JPH01211541A/ja
Publication of JPH0442373B2 publication Critical patent/JPH0442373B2/ja
Granted legal-status Critical Current

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  • Treatment Of Liquids With Adsorbents In General (AREA)
  • Solid-Sorbent Or Filter-Aiding Compositions (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
〈産業上の利用分野〉 本発明はt−ブチルフエノール異性体混合物か
ら特定のt−ブチルフエノール異性体を高純度で
分離する方法に関する。 t−ブチルフエノールは、油溶性フエノール樹
脂、合成ゴム粘着付与剤、合成樹脂溶重合調節
剤、改質剤、安定剤、その他フアインケミカルズ
の基礎原料として有用である。 〈従来の技術〉 t−ブチルフエノールは、フエノールにイソブ
チレンを作用させて合成される。得られたt−ブ
チルフエノールは、合成条件下の熱力学的平衡組
成の異性体混合物からなる。この異性体混合物中
からo−t−ブチルフエノールは蒸留法によつて
分離取得され、p−t−ブチルフエノールは晶析
法により分離取得される。 〈発明が解決しようとする課題〉 しかるに、m−t−ブチルフエノールを工業的
に分離取得する方法はまだ見出されていない。晶
析法によればt−ブチルフエノール異性体混合物
から、p−t−ブチルフエノールを比較的高純度
で分離取得することが可能であるが、m−t−ブ
チルフエノールはp−t−ブチルフエノールと共
晶を生成するため、高純度なm−t−ブチルフエ
ノールの取得は不可能とされていた。 本発明者らは、かかる現状にかんがみ、ゼオラ
イトを吸着剤とする、吸着分離法に着目し鋭意検
討した結果、ある種の特定のゼオライトにおい
て、t−ブチルフエノール異性体間に吸着分離可
能な吸着選択性の発現することを見出し、本発明
に到達した。 〈課題を解決するための手段〉 本発明の要旨は、t−ブチルフエノール異性体
混合物から特定のt−ブチルフエノールを吸着分
離する際に、吸着剤としてホージヤサイト型ゼオ
ライトを用いることを特徴とするt−ブチルフエ
ノール異性体の分離方法に存する。 本発明方法において対象とするt−ブチルフエ
ノール異性体混合物はo−t−ブチルフエノー
ル、m−t−ブチルフエノールおよびp−t−ブ
チルフエノールからなる3者任意の割合の混合物
であつても、何れか2種の任意の割合の混合であ
つてもよいことはいうまでもない。 本発明方法において使用されるゼオライトは、
ホージヤサイト型ゼオライトであり、次式で示さ
れる結晶性アルミノシリケートである。 (0.9±0.2)M2/o:Al2O3 :xSiO2:yH2O ここでMはカチオンを示し、nはその原子価を
表わす。 上記式で示されるホージヤサイト型ゼオライト
はX型とY型に分類され、X型はx=2.5±0.5で
あり、Y型はx=3〜6で表わされる。 またyは水和の程度により異なる。 本発明で使用するホージヤサイト型ゼオライト
の好ましいカチオンは、周期律表の第A族、第
B族および第A型などから選ばれた金属イオ
ンおよびアンモニウムイオン、プロトンなどから
なる1種または2種以上のカチオンである。これ
らのカチオンのイオン交換方法は、常法によつて
行うことができ、通常は、ホージヤサイト型ゼオ
ライトに加えようとする1種またはそれ以上のカ
チオンの可溶性塩の水溶液にゼオライトを接触さ
せるか、あるいはゼオライトを焼成することによ
りプロトン化するアンモニウム塩水溶液にゼオラ
イトを節尺させることによつて実施される。イオ
ン交換量はイオンの種類により異なるが、溶液の
濃度、イオン交換時の温度などにより任意に設定
することができる。 本発明方法で吸着剤として使用するホージヤサ
イト型ゼオライトはカチオンの種類によつてt−
ブチルフエノール異性体間の吸着の強弱が変り、
目的のt−ブチルフエノール異性体はエクストラ
クト成分またはラフイネート成分として分離回収
できることが特徴である。たとえば、カリウムイ
オン置換Y型ゼオライト(以下、K−Yと略す)
のカチオンの一部を銀イオンで交換するとm−体
が最も強い吸着を示し、同じゼオライトの一部を
プロトン型にするとp−体が最も強い吸着を示
す。これらの関係を例示するとたとえば、表1の
ごとく表わすことができる。
【表】 本発明方法においてt−ブチルフエノール異性
体混合物とホージヤサイト型ゼオライトとを接触
させる方法は、いわゆるクロマト分取法、すなわ
ちバツチ式であつてもよいし、またこれを連続化
した擬似移動床による流通式であつてもよい。 t−ブチルフエノール異性体混合物の量とホー
ジヤサイト型ゼオライトの量は、上記混合物の構
成成分およびそれらの含有量によつて異なるし、
接触させる方法によつても異なるが、本発明の方
法によれば任意の条件を選ぶことができる。 t−ブチルフエノール異性体混合物とホージヤ
サイト型ゼオライトとを接触させる時の温度は、
通常、室温から300℃、好ましくは10〜250℃であ
り、圧力は、通常、大気圧から50Kg/cm2G、好ま
しくは40Kg/cm2Gのである。 本発明方法によりホージヤサイト型ゼオライト
に吸着されたt−ブチルフエノール異性体は公知
の方法により分離回収される。すなわち、加熱す
ることによりt−ブチルフエノール異性体を気化
させ、上記ゼオライトと分離することができる。
上記ゼオライトは再び吸着能力が復活し、再使用
が可能である。別の方法としてt−ブチルフエノ
ール異性体を吸着したホージヤサイト型ゼオライ
トを減圧雰囲気下でt−ブチルフエノール異性体
を気化させることにより分離することもできる。
この場合も再びゼオライトを使用することができ
る。また以上二つの方法を併用すこともできる。
さらにはt−ブチルフエノール異性体を吸着した
ホージヤサイト型ゼオライトをt−ブチルフエノ
ール異性体よりもさらに吸着力の強い脱着剤で処
理することにより、t−ブチルフエノール異性体
を脱着し、あらたに吸着された脱着剤を上記二つ
の方法により脱着し、再び使用することもでき
る。 または、t−ブチルフエノール異性体を吸着し
たホージヤサイト型ゼオライトをt−ブチルフエ
ノール異性体と同程度の吸着選択係数(α)をも
ち、かつt−ブチルフエノール異性体と沸点の異
なるものを脱着剤として用いることができる。t
−ブチルフエノール異性体と脱着剤との分離は蒸
留などにより容易に実施できる。 使用可能な脱着剤としては、t−ブチルフエノ
ールと容易に蒸留分離できる化合物が使用でき、
たとえば、ケトン類、アルアルコール類、アルコ
シキ置換芳香族化合物が挙げられる。好ましくは
ジエチルケトン、エチル−ブチルケトン、ジプロ
ピルケトン、ブタノール、ペンタノール、ヘキサ
ノール、シクロヘキサノール、アニソールフエネ
トールなどが挙げられる。これらの化合物は2種
以上の混合物であつてもよい。 以上のように、吸着されたt−ブチルフエノー
ル異性の脱着方法は種々あるが、実施にあたつて
は任意の組合わせが可能である。 吸着および脱着は気相でも液相でもよいが、操
作温度を低くして原料供給物あるいは脱着剤の好
ましくない副反応を抑えるために液相で実施する
のが好ましい。 〈実施例〉 次に本発明の方法を実施例をあげて説明する。 実施例では、吸着剤の吸着性能を次式の吸着選
択係数(α)で表わす。 αA/B=〔A成分の重量分率/B成分の重量分率〕S
/〔A成分の重量分率/B成分の重量分率L〕 ここでA、Bは、t−ブチルフエノール異性体
のいずれか一つを示し、Sは吸着相、Lは吸着相
と平衡状態にある液相を示す。 αA/Bの値が1より大のときA成分が選択的に吸
着され、1より小のときはB成分が選択的に吸着
される。またαA/Bの値が1より大になるほど、あ
るいはαA/Bの値が1より小さく0に近いほどAと
Bの分離が容易になり、好ましい吸着剤となる。 〈実施例〉 以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。 実施例 1 Na−X(ナトリウムイオン置換X型ゼオライ
ト)およびNa−Y(ナトリウムイオン置換Y型ゼ
オライト)を原料として、表2に示す各吸着剤を
以下の(a)〜(c)の方法で調製した。 (a) K−Y(カリウムイオン置Y型ゼオライト):
Na−Yを5%硝酸カリウム水溶液を用いて固
液比5(ml/g)で90℃、1時間のイオン交換
を10回繰り返し、その後90℃の純水を用い固液
比5で10回水洗したのち120℃で一夜乾燥した。 (b) xAg−Na−X(Na−Xを一部銀イオンで置
換したもの)およびxAg−K−Y(K−Yを一
部銀イオンで置換したもの):Na−XおよびK
−Yの各々を全カチオンに対する硝酸銀当量水
溶液を用いて、固液比5、90℃、2時間でイオ
ン交換させたのち、90℃の純水を用い、固液比
5で10回水洗したのち120℃で一夜乾燥した。 (c) xH−K−Y(K−Yを一部プロトンで置換し
たもの):xAg−K−Yと同様の方法で硝酸銀
の代りに硝酸アンモニウムを用いてxNH4−K
−Yを調製したのち、これをさらに500℃で2
時間焼成して完結した。 このようにして調製した各ゼオライト吸着剤
は、t−ブチルフエノール異性体間の吸着選択係
数を測定する直前に500℃2時間焼成して用いた。 t−ブチルフエノール異性体間の吸着選択係数
を測定するために、内容積5mlのオートクレーブ
に吸着剤2gおよびt−ブチルフエノール異性体
混合物2.5gを充填し、150℃で1時間ときどき撹
拌しながら放置した。 仕込んだt−ブチルフエノール異性体混合物の
組成は、o−t−ブチルフエノール(以下、o−
TBPと略す)/m−t−ブチルフエノール(以
下、m−TBPと略す)/p−t−ブチルフエノ
ール(以下、p−TBPと略す)の同量混合物で
ある。 さらにガスクロマトグラフイー分析での基準物
質としてn−ノナンを同時に仕込んだn−ノナン
は上記条件下では、ゼオライトの吸着特性に関し
実質上不活性な物質である。 吸着剤と接触させたのちの液相混合物の組成を
ガスクロマトグラフイーにより分析し、t−ブチ
ルフエノール異性体間の吸着選択係数を求めた。
結果を表2に示す。 表2中のαの値において吸着相の重量分率は吸
着前の重量と液相の重量の差として算出したもの
を用いた。 表2中単一カチオン成分のみを示した吸着剤
は、その吸着剤に含まれるカチオンの98当量%以
上を表わす。またたとえば、0.1Ag−Na−Xと
は、カチオンの10当量%がAgであり、残余がNa
であることを表わす。
【表】 実施例 2 実施例1で用いた0.05Ag−Na−X型吸着剤を
内径4.8mm、長さ1mのステンレスカラムに充填
し、アニソールを1.8ml/minの流量で流した。
温度は150℃で実施した。アニソールを流してい
る状態でm−TBP/p−TBP/o−TBP/アニ
ソール=42/21/3/34wt%からなるt−ブチ
ルフエノール異性体混合物約1.6mlをカラムの入
口に導入した。 カラム出口から流出してくる液をガスクロマト
グラフにより分析したところを、導入後約5分後
にt−ブチルフエノールが流出しはじめた。さら
に定期的に液を分析し、第1図に示す流出曲線を
得た。導入後12分以降の全流出得に含まれるt−
ブチルフエノール異性体中のm−TBPの純度は
92%であつた。 〈発明の効果〉 本発明方法によれば、従来工業的生産が不可能
とされていた高純度のm−t−ブチルフエノール
の供給が可能となり、新用途への展開が拓け、合
成化学工業界への付与は多大である。 m−t−ブチルフエノールが各方面へ供給可能
となれば、新用途開発、新規物質の発現などフア
インケミカルズ基礎原料として広い分野で活用さ
れることが期待できる。 本発明方法によれば、p−t−ブチルフエノー
ルのより高純度品を効率よく供給することが可能
となり、工業的寄与は大きい。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例2で得られた流出曲線を示す図
である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 t−ブチルフエノール異性体混合物からt−
    ブチルフエノール異性体を吸着分離する際に吸着
    剤としてホージヤサイト型ゼオライトを用いるこ
    とを特徴とするt−ブチルフエノール異性体の分
    離方法。
JP3630288A 1988-02-17 1988-02-17 t−ブチルフェノール異性体の分離方法 Granted JPH01211541A (ja)

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