JPH0440655B2 - - Google Patents

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JPH0440655B2
JPH0440655B2 JP57201706A JP20170682A JPH0440655B2 JP H0440655 B2 JPH0440655 B2 JP H0440655B2 JP 57201706 A JP57201706 A JP 57201706A JP 20170682 A JP20170682 A JP 20170682A JP H0440655 B2 JPH0440655 B2 JP H0440655B2
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zinc
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Tadahiro Abe
Kazuya Oshiba
Koichi Tsumura
Nobuo Ootsuki
Taiji Somura
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Rigaku Corp
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Rigaku Industrial Corp
Kawasaki Steel Corp
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    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N23/00Investigating or analysing materials by the use of wave or particle radiation, e.g. X-rays or neutrons, not covered by groups G01N3/00 – G01N17/00, G01N21/00 or G01N22/00
    • G01N23/20Investigating or analysing materials by the use of wave or particle radiation, e.g. X-rays or neutrons, not covered by groups G01N3/00 – G01N17/00, G01N21/00 or G01N22/00 by using diffraction of the radiation by the materials, e.g. for investigating crystal structure; by using scattering of the radiation by the materials, e.g. for investigating non-crystalline materials; by using reflection of the radiation by the materials

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  • General Physics & Mathematics (AREA)
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  • Analysing Materials By The Use Of Radiation (AREA)
  • Coating With Molten Metal (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本発明は、鋼板上に溶融亜鉛めつきを施した
後、合金化処理によつて鉄と亜鉛の合金相を形成
したガルバニールド鋼板の合金化度の測定方法に
係り、特に、合金化度を、製造ライン上で非破壊
連続的に精度良く測定することができるガルバニ
ールド鋼板の合金化度の測定方法に関する。
【従来の技術】
ガルバニールド鋼板は、例えば連続式溶融めつ
き法によつて製造される溶融亜鉛めつき鋼板の溶
接性、塗料密着性、耐食性及び加工性等の品質特
性を向上させるために、亜鉛めつき浴槽から引き
上げられた鋼板の亜鉛付着量を調整した後、表面
の亜鉛が凝固しないうちに、例えば、加熱処理を
行うことによつて合金化処理を施し、亜鉛を再溶
融すると共に鉄−亜鉛合金を表面まで成長させ、
めつき層全体が鉄−亜鉛系金属間化合物のうち、
主としてδ4相(FeZn7)からなる鉄−亜鉛合金に
変化させたものである。 この製造工程から容易に推察されるように、合
金化処理の適・不適は、製品であるガルバニール
ド鋼板の品質特性に直結しており、加熱が不足し
て合金化が不足の場合は、めつき層の表面にη相
(Zn)が多量に残存し、このために溶接性、塗料
密着性及び耐食性が低下する。逆に、加熱が過度
で合金化が過剰の場合は、めつき層中への鉄の拡
散が大となり、鉄含有率が高くなつて、Г相
(Fe5Zn21)を生成してめつき層が脆くなり、加工
時にパウダリングと称するめつき層剥離が生じ易
くなる。 従つて、溶接性、塗料密着性、耐食性及び加工
性等を兼ね備えた高品質のガルバニールド鋼板を
安定して製造するためには、合金化度をオンライ
ンで連続的に精度良く測定して、合金化処理を制
御する工程管理が不可欠である。 従来、ガルバニールド鋼板の合金化の良否を判
定する方法としては、下記の方法が用いられてい
る。 (1) 合金化処理後のめつき層表面の色調を肉眼で
観察する。 (2) 光沢計及び光度計によつて、合金化処理後の
めつき層表面の反射率を測定する。 しかしながら、いずれの方法も、熟練者であつ
ても、めつき層表面の微妙な色調変化を判断し得
ず、又、同じ合金化度であつても、めつき層表面
の色調は、めつき原板、亜鉛浴組成、合金化処理
雰囲気、表面汚れの有無などの多くの要因により
影響を受けることから、誤差が大きく、合金化度
を正確に管理することはできなかつた。 一方、集中ビームによるX線回折法を用いて合
金化度を測定する方法としては、特開昭52−
21887号に提案されている方法がある。この方法
は、ガルバニールド鋼板のめつき層を構成する鉄
−亜鉛金属間化合物、即ち、ζ相(FeZn13)δ1
相、Г相のX線回折特性と合金化度の大小との間
に相関関係があることを利用して、ガルバニール
ド鋼板の鉄−亜鉛金属化合物のX線の回折強度、
回折線の拡がり程度及び回折線のピーク角度のX
線回折線特性を1つ以上測定し、測定したX線回
折特性値の1つ又は2つ以上の組合せ、又は、2
つの相についての比を取ることによつてガルバニ
ールド鋼板の合金化度を測定するようにしたもの
である。 この方法によれば、原理的には、ガルバニール
ド鋼板の合金化の程度を、非破壊連続的且つ定量
的に測定できるものである。
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、合金相のみの測定では、初めに
めつき量が判らないと合金化の進行程度が判らな
いだけでなく、合金化の程度により、各相が変化
したり出現しないことがあるため、実際の製造ラ
インにおいて連続的に安定して測定するには無理
がある。 又、この特開昭52−21887号の実施例に記載さ
れているζ相の格子面間隔1.26Aの回折強度は極
めて微弱であるため、正確な合金化度の測定が非
常に困難である。従つて、この合金化した鉄−亜
鉛金属間化合物のζ相とδ1相の格子面間隔1.28A
の回折強度の比Iζ/Iδ1のみで合金化度を管理す
るようにしても、十分な測定精度が得られない。 更に、X線源から発散スリツトを介して拡散ビ
ームを試料に照射し、試料から発生する回折線を
受光スリツトにより検出器に集束させる集中ビー
ム法を使用しているため、回折線のピーク分解能
を高めるためには、レシービング・スリツト幅を
小さくし、且つ、合金化度の変化による回折線の
ピークシフト(特開昭52−21887の第4図参照)
をカバーするため、検出器の試料表面に対する角
度を変えて角度走査しながら測定する必要があ
る。従つて、小さなレシービング・スリツト幅の
ために十分な検出強度が得られないだけでなく、
検出器の角度走査により測定に非常に時間がかか
るためオンライン測定に適さず、走査機構により
構成も複雑化する等の問題があつた。 このように、従来の方法では、ガルバニールド
鋼板の合金化度を正確に測定することができず、
得られる製品のばらつきが大となつて、溶接性又
は加工性の劣るガルバニールド鋼板、即ち不良品
の発生率が高いという問題点を有していた。 本発明は、前記従来の問題点を解消するべくな
されたもので、合金化の程度や、X線強度、ピー
ク分解能、合金相のピークシフト、被測定鋼板の
ばたつき等の測定条件の変動に拘らず、合金化度
を、製造ライン上で精度良く安定して迅速に測定
することができ、従つて、より正確な管理が可能
であるガルバニールド鋼板の合金化度の測定方法
を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
本発明は、鋼板上に溶融亜鉛めつきを施した
後、合金化処理によつて鉄と亜鉛の合金相を形成
したガルバニールド鋼板の合金化度の測定に際し
て、Cr管球を用いてCr−KαX線を発生させ、該
Cr−KαX線を、開き角が1〜4゜の照射側ソーラ
ースリツトにより平行ビーム状として被測定鋼板
上に照射し、該被測定鋼板に残存する亜鉛のη相
(Zn)の(004)面による回折X線の強度Iη
(004)、及び、合金化した鉄−亜鉛金属間化合物
のδ1相(FeZn7)の(103)面による回折X線の
強度Iδ1(103)を、開き角が1〜4゜の受光側ソー
ラースリツトを介して、鋼板表面に対する角度が
固定された検出器により検出して、前記回折X線
の強度Iη(004)とIδ1(103)の強度比Iη(004)/
1(103)から合金化度を測定することにより、
前記目的を達成したものである。
【作 用】
本発明は、従来、合金化処理後のめつき層の表
面に残存するとガルバニールド鋼板の品質特性に
悪影響を与えるため、測定対象とすることが考え
られていなかつた純亜鉛のη相が、実際には、第
1図に例示する如く、鉄含有率が大となつても、
めつき層中に測定可能量残存していること、及
び、回折線強度が、η相の他の回折線に比べて非
常に微弱(最大強度の(101)面の2%程度)で
あるため、利用することが考えられていなかつた
(004)面の回折線が、以下に説明するような発明
者らの工夫により、第2図に示す如く、オンライ
ン上で十分に検出可能となることに着目してなさ
れたものである。 本発明の基本的な構成、及び、これによる作用
効果は、次のとおりである。 1 Cr管球の選択 Cr管球は、特性X線のエネルギ(Kα線:
5.4KeV、Kβ線:5.9KeV)が、鉄の励起電圧
(7.1KeV)より小さいので、Cu、Ni、Coター
ゲツトのような他の管球のように、基地の鉄や
鉄−亜鉛金属間化合物中の鉄を励起して蛍光X
線を発生させない。又、白色X線の量もCo管
球より少ない。従つて、バツクグラウンド強度
が減少し、S/Nが改善され、精度が向上す
る。 Cr管球は、Co管球に比べて波長が長いので、
第3図に示す如く、回折角2θが大きい。従つ
て、管球と検出器を近付けることができ、更
に、鉄−亜鉛金属間化合物δ1相の(103)面と
回折角が接近している亜鉛η相の(004)面を
採用することによつて、装置がコンパクトにな
る。又、第4図に示す如く、鋼板表面の上下に
よる回折位置の差が小さくなり、鋼板のばたつ
きの影響が少なくなる。更に、鋼板中の光路が
短くなるので、試料中のX線の吸収が少なくな
り、回折線の強度が増大する。 高出力(例えば3KW)の管球が使用できる。 2 亜鉛のη相(004)面の測定 第1図に示したように、合金化の進行(鉄含
有率は増大)により増大するδ1相(103面)と、
減少する亜鉛のη相(004)面の強度の比で解
析できるので、微小な鉄含有率の変化でも係数
の差が大きくなり、精度が向上する。 亜鉛のη相(004)面は、第3図に示したよ
うに、回折角が大きくてδ1(103)に接近してい
るので、両者の試料中での吸収度合いはほとん
ど同じになり、鋼板のばたつき等による回折ビ
ームの変位も小さく、測定強度が安定化し、更
に装置の小型化に繋がる。又、Co管球に対す
るζ相とδ1相(103)面のように、回折角が近
すぎて、検出器を回折点から遠ざける必要もな
く、検出強度(回折点からの距離の2乗に反比
例)、装置サイズ(鋼板上の占有面積)の両面
で有利である。 3 ソーラースリツトの開き角選定 第5図のψ(=2tan-1(S/L):Sは単位スリ
ツトの開き幅、Lはスリツト長)で定義されるソ
ーラースリツトの開き角を検討し、1〜4゜を採用
したので、検出器を固定しても、鉄含有率による
回折角変化(ピークシフト)をカバーできる。即
ち、開き角が1゜未満であると、回折線強度が微弱
となるだけでなく、ピーク分解能が良過ぎて金属
間化合物の鉄含有率の差異によるピークシフト及
び鋼板のばたつき等による回折点変化の影響を直
接受けて、目的ピークの正確な強度が検出できな
くなる。又、1゜以上としたので、ピークシフトに
対応して検出器を角度走査する必要がなく、オン
ライン測定に適した迅速な測定が可能となる。更
に、回折線強度が増大する。その上、ばたつき、
及び各種板厚の差の影響を軽減できる。一方、開
き角が4゜を超えると、ピーク分解能が悪くなり、
隣接するピークが重なつてくるので、目的ピーク
だけの正確な強度が検出できなくなる。 本発明においては、Cr管球の選択及びソーラ
ースリツトの考慮等により、第2図に示すように
十分な強度(Iη(004)=8480cps、Iδ1(103)=
8680cps)が得られるため、重要となるX線回折
の統計変動誤差の相対誤差を小さくできる。 又、特開昭55−33626号には受光ソーラースリ
ツトが開示されているが、これは、螢光X線によ
る分折方法なので、本発明とは使用目的等が異な
る。螢光X線による分析で使用されるソーラース
リツトの開き角は、分解能をよくするため、0.1
〜0.3゜程度と小さい。これに対して本発明は、X
線回折による測定であり、分解能とX線強度を考
慮してソーラースリツトの開き角を1〜4゜とし、
X線計測の統計変動の影響を低減している。
【実施例】
以下、図面を参照して本発明を詳細に説明す
る。 第6図に、本発明に係るガルバニールド鋼板の
合金化度の測定方法を実施するためのオンライン
装置の概略構成を示す。 このオンライン装置の分光部10は、例えば
Cr−KαX線を発生するためのX線管12と、該
X線管12で発生されたX線を集束し、平行ビー
ム状として、ストリツプ状の被測定鋼板6上に照
射するための照射側ソーラースリツト16と、被
測定鋼板6でブラツグ反射されて発生した、被測
定鋼板6に残存する亜鉛のη相(Zn)の(004)
面による回折X線の強度Iη(004)を、受光側ソー
ラースリツト22を介して検出するための第1の
検出器24と、同じく被測定鋼板6でブラツグ反
射されて発生した、被測定鋼板6の合金化した鉄
−亜鉛金属間化合物のδ1相(FeZn7)の(103)
面による回折X線の強度Iδ1(103)を、受光側ソ
ーラースリツト18を介して検出するための第2
の検出器20と、受光側ソーラースリツト26を
介してバツクグラウンドの強度を検出するための
第3の検出器28と、から構成されている。 この分光部10の各検出器24,20,28で
検出された回折X線の強度Iη(004)、Iδ1(103)及
びバツクグラウンドの強度は、例えばマイクロコ
ンピユータが内蔵された演算装置30に導かれ
て、回折X線の強度Iη(004)、Iδ1(103)をバツク
グラウンド補正した後、その強度比Iη(004)/
1(103)から合金化度を測定するようにしてい
る。 図において、32は、ロールである。 前記X線管12としては、高出力のCr管球が
用いられている。この高出力のCr管球と適切な
開き角を持つたソーラースリツトを用いることに
より、従来のX線回折装置では強度が弱くて検出
が困難であつた、回折角2θが大きいη相の(004)
面、δ1相の(103)面の回折線も十分な強度で測
定することができる。又、同じ回折格子面でも回
折角が大であるので、被測定鋼板6のばたつき等
による回折ビームの変位が小さく、測定強度が安
定化する。更に、被測定鋼板6と検出器の間隔が
大となるので、オンライン上に装置を設置するこ
とが容易となる。又、バツクグラウンド強度は、
第7図に示すように、亜鉛の付着量等によつても
変動するので、その補正が必要であるが、このバ
ツクグラウンドの主因である鉄基板によるFe−
K線の励起が少ない点でも有利である。 前記照射側ソーラースリツト16は、X線管1
2で発生したX線をコリメートして平行ビーム状
とするものである。一般に、従来のX線回折で広
く採用されている集中ビーム法は、試料位置変動
の影響が大きいので、オンライン向きではなく、
このために本発明では平行ビーム法を採用してい
るが、ソーラースリツトの開き角は、X線強度と
ピーク分解能に大きく影響するので、その選択が
測定を可能にする重要な因子となる。 即ち、開き角があまり大であると、回折強度は
増大するものの、ガルバニールド鋼板のように複
雑なピークプロフアイルを有する合金相について
は、ピーク分解能が低下するので問題を生じる。
更に、バツクグラウンド強度が増大するのでS/
Nが悪くなる等の弊害がある。逆に、開き角を狭
くしすぎると、ピーク分解能は良くなるが、合金
化の進行によつて合金相のピークがシフトするの
で、目的ピークの正確な強度検出ができなくな
る。更に、開き角を狭くし過ぎると、鋼板のばた
つきの影響を受け、目的ピークの正確な強度が測
定できない。 このために種々検討して、ピークがシフトして
も設定角からピークの頂上部がずれない程度の広
さを持つように、前記ソーラースリツトの開き角
を1〜4゜の間に設定するようにしている。 第2図に、開き角2゜のソーラースリツトを使用
したときの、回折角2θ=125〜145゜の範囲におけ
る、バツクグラウンド補正後のピークプロフアイ
ルの例を示す。 図から明らかな如く、検出器を2θ=135.6゜と
127.2゜に固定設定すれば、η相の(004)面、δ1
の(103)面のピークが測定でき、しかも、X線
強度も、この例では毎秒約8000カウント(合金化
の程度によつて異なるが大体毎秒4000〜14000カ
ウント)であり、十分な強度を得ることができ
る。 以下、実施例の作用を説明する。 分光部10のX線管12で発生したX線は、照
射側ソーラースリツト16で平行化されて、被測
定鋼板6上に照射される。 ここでブラツグ反射したη相の(004)面及び
δ1相の(103)面の回折X線の強度と、バツクグ
ラウンドの強度が、ソーラースリツト22,1
8,26を付した検出器24,20,28で検出
される。 検出器24,20,28の出力は、演算装置3
0に入力され、η相の(004)面とδ1相の(103)
面の回折強度からバツクグラウンドの強度が差し
引かれた後、その強度比Iη(004)/Iδ1(103)が
求められ、合金化度を表わす指標として、連続的
に表示される。 実施例 無酸化予熱方式における連続溶融亜鉛めつきラ
インで、板厚0.4〜1.6mmの鋼板を、ラインスピー
ド50〜90m/minでめつき浴を通過させ、ワイピ
ング装置により、それぞれ亜鉛付着量30、60、
90g/m2(片面)の溶融亜鉛めつきを施した直
後、炉温750〜1000℃のガス加熱の合金化炉で連
続的に合金化処理して、ガルバニールド鋼板を製
造するに際して、本発明法が採用されたオンライ
ン装置により合金化度を連続的に測定し、合金化
度を表わす指標Iη(004)/Iδ1(103)の値が、0.3
〜0.6の範囲に収まるように制御した工程材を、
40コイル採取して、下記に示すような加工性試験
を行つた。 この加工性試験は、ガルバニールド鋼板の密着
曲げ加工した外側加工部に粘着テープを貼付け、
剥離した粘着テープ面上に脱落付着した亜鉛粉末
量(以下、パウダリング指数と称する)を、蛍光
X線法により測定することにより行つた。 加工性の判定基準は次の通りである。 加工性A…パウダリング指数 0.2j/m2未満 加工性B…パウダリング指数 0.2〜1.5g/m2 加工性C…パウダリング指数 1.5〜3.0g/m2 加工性D…パウダリング指数 3.0g/m2以上 ここで、加工性A、B、C、Dの順に、合金化
の程度が高くなり、加工性が悪化する。実際に
は、加工性Aのものは、めつき層表面にかなりの
η相を有しており、加工性は良いが溶接性が低下
するため不合格とした。又、加工性Dのものは、
合金化過剰で加工性が悪く、これも不合格とし
た。 なお、回折線の強度比Iη(004)/Iδ1(103)の
適正値は、亜鉛の付着量によつて異なり、例え
ば、 付着量が30g/m2の場合は0.31〜0.80、 付着量が90g/m2の場合は0.25〜0.50である。 但し、耐食性、溶接性及び塗膜密着性の向上を
期待しながら特に加工性を重視する鋼板は、 亜鉛付着量が30g/m2では0.81〜1.20、 亜鉛付着量が90g/m2では0.51〜1.05、 又、耐食性、溶接性及び塗膜密着性を著しく向
上させ加工性はあまり問わない鋼板は、 亜鉛付着量が30g/m2では0.25〜0.29、 亜鉛付着量が90g/m2では0.20〜0.24とするこ
とができる。 本発明法が採用されたオンライン装置を用いて
工程を管理した場合と、従来法の目視判定により
合金化処理を行つた場合の加工性試験の結果を比
較すると、従来法では、加工性不良で不合格品が
10〜15%もあつたのに対し、本発明法では、不合
格品が0%となり、高品質のガルバニールド鋼板
を安定して製造できるようになつた。
【発明の効果】
以上説明した通り、本発明によれば、合金化の
程度や、X線強度、ピーク分解能、合金相のピー
クシフト、被測定鋼板のばたつき等の測定条件の
変動に拘らず、合金化度を、製造ライン上で精度
良く安定して連続的に迅速に測定することができ
る。従つて、合金化度を正確に管理することが可
能になる。更に、本発明によれば装置を小型化で
きる等の優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の原理を説明するための、ガ
ルバニールド鋼板の鉄含有率と各相のX線回折強
度との関係の例を示す線図、第2図は、同じく、
開き角2゜のソーラースリツトを使用した時の、回
折角2θ=125゜〜145゜の範囲のガルバニールド鋼板
のX線回折図形の一例を示す線図、第3図は、本
発明の作用効果を説明するための、従来のCo管
球と、本発明におけるCr管球の光学系の角度を
比較して示す断面図、第4図は、同じく、試料の
ばたつきによる変位を比較して示す断面図、第5
図は、ソーラースリツトの開き角を示す断面図、
第6図は、本発明に係るガルバニールド鋼板の合
金化度の測定方法を実施するためのオンライン装
置の構成を示す、一部ブロツク線図を含む断面
図、第7図は、同じく、亜鉛付着量とバツクグラ
ウンド強度の関係の例を示す線図である。 6…被測定鋼板、10…分光部、12…X線
管、16…照射側ソーラースリツト、18,2
2,26…受光側ソーラースリツト、20,2
4,28…検出器、30…演算装置、32…ロー
ル。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 鋼板上に溶融亜鉛めつきを施した後、合金化
    処理によつて鉄と亜鉛の合金相を形成したガルバ
    ニールド鋼板の合金化度の測定に際して、 Cr管球を用いてCr−KαX線を発生させ、該Cr
    −KαX線を、開き角が1〜4゜の照射側ソーラー
    スリツトにより平行ビーム状として被測定鋼板上
    に照射し、 該被測定鋼板に残存する亜鉛のη相(Zn)の
    (004)面による回折X線の強度Iη(004)、及び、
    合金化した鉄−亜鉛金属間化合物のδ1
    (FeZn7)の(103)面による回折X線の強度Iδ1
    (103)を、開き角が1〜4゜の受光側ソーラースリ
    ツトを介して、鋼板表面に対する角度が固定され
    た検出器により検出して、 前記回折X線の強度Iη(004)とIδ1(103)の強
    度比Iη(004)/Iδ1(103)から合金化度を測定す
    ることを特徴とするガルバニールド鋼板の合金化
    度の測定方法。
JP57201706A 1982-11-17 1982-11-17 ガルバニ−ルド鋼板の合金化度の測定方法 Granted JPS5991343A (ja)

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JPS5991343A JPS5991343A (ja) 1984-05-26
JPH0440655B2 true JPH0440655B2 (ja) 1992-07-03

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JPS5221887A (en) * 1975-08-12 1977-02-18 Nisshin Steel Co Ltd Method of determining the rate of alloying of alloyed galvanized iron sheets

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