JPH0438604B2 - - Google Patents

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JPH0438604B2
JPH0438604B2 JP60269893A JP26989385A JPH0438604B2 JP H0438604 B2 JPH0438604 B2 JP H0438604B2 JP 60269893 A JP60269893 A JP 60269893A JP 26989385 A JP26989385 A JP 26989385A JP H0438604 B2 JPH0438604 B2 JP H0438604B2
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    • B60—VEHICLES IN GENERAL
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Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この発明は、車に乗せられた幼児または子供の
身体を、走行中、常に一定の位置に留まらせるこ
とによつてその安全を保証する自動車用子供安全
シートに関し、特にそのクツシヨン構造に関する
ものである。
［従来の技術］ この種の自動車用子供安全シートは、自動車に
備え付けのシートベルトを利用して自動車のシー
ト上にしつかりと固定される。したがつて、自動
車用子供安全シートにしつかりと保持された幼児
または子供は、たとえば急ブレーキをかけたとき
や急カーブを走行するときでも、あるいは衝突事
故を起こしたときでも、一定の位置に留まること
になり、安全上好ましい。
ところで、人間の脳は３歳児くらいまでに80％
〜90％程度まで完成すると言われている。そのた
め、幼児または子供用の器具では、特に頭を保護
し、脳の発達を妨げないような工夫が必要になつ
てくる。子供安全シートは特に衝突事故などの衝
撃力から幼児または子供を守るものであるが、特
に頭の保護に対して十分な考慮がなされていなけ
ればらない。
第２図は、実開昭53−145625号公報に開示され
た子供用安全シートを示している。図示する子供
用安全シート１は、子供の頭を保護するために空
気袋２を背もたれ部上方に取付けている。したが
つて、子供の頭は、空気袋２によつて、弾性的に
支えられる。
［発明が解決しようとする問題点］ しかしながら、第２図に示すような空気袋２
は、自動車が衝突事故を起こしたときに生じるよ
うな衝撃力を吸収する働きをあまりしない。なぜ
なら、空気袋２は弾発力を有し、そのため、衝撃
力を受けたときには一旦弾性変形して子供の頭を
受止めるが、その後反発力によつて頭を押し戻
す。したがつて、空気袋２が頭を十分に保護する
ような機能を発揮していると考えられない。
また、空気袋２は子供の頭を常に弾性的に支え
ているので、子供の頭は常に前後に動き、健康上
好ましくない。さらに、空気袋２が背もたれ部上
に突出して設けられているので、子供の背骨がど
うしても曲がつたような姿勢になつてしまう。子
供の健康を考えたとき、背骨を真つ直ぐ伸ばした
姿勢で子供用安全シートに座らせたい。
子供安全シートの背もたれ部上に１枚のクツシ
ヨン材を配置したものもある。この種のクツシヨ
ン材は、幼児または子供に対して軟らかい感触を
与えることが望まれている。そのため、どうして
も軟らかくなりすぎ、多大な衝撃力を受けたとき
にその衝撃力を吸収するような効果を発揮するこ
とができない。
それゆえに、この発明の目的は、多大な衝撃力
が加わつたときでもその衝撃力を吸収し、幼児ま
たは子供の頭を十分に保護し得る自動車用子供安
全シートを提供することである。
［問題点を解決するための手段］ この発明は、自動車のシート上に設置される自
動車用子供安全シートである。この自動車用子供
安全シートは、背もたれ部と座部とを有する本体
を備える。本体の背もたれ部であつて、幼児また
は子供の頭を後方から支えるところに位置する部
分には、後方に凹んだ段差部が形成される。
自動車用子供安全シートは、背もたれ部上に、
さらに、比較的小さな衝撃力を吸収するための比
較的柔らかな弾力性を有している最外層クツシヨ
ン材と、最外層クツシヨン材によつて十分に吸収
されなかつた中間の大きさの衝撃力を吸収するた
めの弾力性を有する中間層クツシヨン材と、最外
層クツシヨン材および中間層クツシヨン材よりも
その厚みが大きく、最外層クツシヨン材および中
間層クツシヨン材によつて十分に吸収されなかつ
た大きな衝撃力を吸収するための小さな弾力性を
有している最内層クツシヨン材と、を備えてい
る。最内層クツシヨン材は、本体の背もたれ部に
形成された凹んだ段差部内に配置されている。
［作用および効果］ 自動車用子供安全シートに座つた幼児または子
供の頭の後方には３層のクツシヨン材が配置され
ているので、自動車の衝突事故などによつて幼児
の頭に多大な衝撃力が加わつたときでも、その衝
撃力は３段階に吸収されることになる。そのた
め、衝撃力吸収効果が十分に発揮され、幼児また
は子供の頭を有効に保護する。
通常の自動車走行中においては、最外層クツシ
ヨン材のみが変形して幼児または子供に対して柔
らかい感触を与える。中間層クツシヨン材および
最内層クツシヨン材には特に大きな力が加わつて
いないので、それらは変形しない。
自動車の運転者が急ブレーキをかけたときや急
加速したときには、中間層クツシヨン材に比較的
大きな力が加わるので、中間層クツシヨン材は変
形し、その力を吸収する。しかし、最内層クツシ
ヨン材は、その場合、ほとんど変形しないであろ
う。
たとえば自動車が衝突事故を起こした場合に
は、多大な衝撃力が各クツシヨン材に作用する。
その大きな衝撃力は中間層クツシヨン材だけでは
吸収することができず、そのため最内層クツシヨ
ン材も変形してその衝撃力を吸収する。
最内層クツシヨン材の厚みを他のクツシヨン材
よりも大きくするのは、衝撃力吸収効果をより高
めるためである。さらに、最内層クツシヨン材を
幼児または子供の頭を後方から支えるところに配
置したのは、幼児または子供の頭の保護が最も重
要であり、それ以外の部分については特に必要は
ないからである。厚みのある最内層クツシヨン材
は後方に凹んだ段差部に収納されているので、そ
の上に配置される中間層クツシヨン材および最外
層クツシヨン材は、背もたれ部上を平らに広が
る。したがつて、幼児または子供は、背骨を真つ
直ぐに伸ばした正しい姿勢で自動車用子供安全シ
ート上に座ることができる。
［実施例］ 第１図は、この発明の一実施例が適用された自
動車用子供安全シートを示す側面断面図である。
自動車用子供安全シート１０は、たとえば樹脂成
形によつて作られる本体１１と、この本体１１上
に設けられるクツシヨン構造１２とを備える。本
体１１は、背もたれ部１１ａと、座部１１ｂとを
有している。幼児または子供は、車の走行中、子
供安全シート１０上に座らされて、図示の省略し
ている安全ベルトによつてその身体をしつかりと
保持される。なお、子供安全シート１０は、自動
車に備え付けのシートベルトを利用して自動車の
シート上にしつかりと固定される。
図示するように、本体１１の背もたれ部１１ａ
上であつて、少なくとも幼児または子供の頭を後
方から支えるところに位置する部分には、３層の
クツシヨン材１３，１４，１５が配置されてい
る。本体１１の背もたれ部１１ａの上方部分は後
方に凹んだ段差部１６を形成しており、この段差
部１６に最内層クツシヨン材１３が収納される。
最内層クツシヨン材１３は、たとえばウレタンチ
ツプであり、他の２層１４，１５に比べてその厚
みが大きくされている。この最内層クツシヨン材
１３に関しては、小さな力を受けるときには変形
しないが、衝撃力のような多大な力を受けたとき
には変形してその力を吸収し得るような特性を有
している材料がよい。また、最内層クツシヨン材
１３の厚みを大きくするのは、衝撃力吸収効果を
より高めるためである。さらに、最内層クツシヨ
ン材１３を背もたれ部１１ａの上方部分にのみ配
置したのは、幼児または子供の頭の保護が最も重
要であり、それ以外の部分ついては特に必要はな
いからである。厚みのある最内層クツシヨン材１
３は段差部１６に収納されているので、その上に
配置される中間層クツシヨン材１４およぞ最外層
クツシヨン材１５は、背もたれ部上を平らに広が
る。したがつて、幼児または子供は、背骨を真つ
直ぐに伸ばした正しい姿勢で子供用安全シート１
０上に座ることができる。
中間層クツシヨン材１４および最外層クツシヨ
ン材１５はともに、図示するように、本体１１の
背もたれ部１１ａおよび座部１１ｂの全体にわた
つて広がるようにされている。これにより、幼児
または子供の身体が受ける衝撃力を緩和する。中
間層クツシヨン材１４は、たとえば最内層クツシ
ヨン材１３と同様、ウレタンチツプから作られ
る。したがつて、小さな力を受けたときには変形
しないが大きな力を受けたときには変形してその
力を吸収する。一方、最外層クツシヨン材１５
は、幼児または子供に対して軟らかい感触を与え
るために、たとえばウレタンフオームのような軟
らかい材質のものから作られる。この最外層クツ
シヨン材１５は、外観上の美感を向上させるなど
の目的から布１５ａによつて覆われている。
最外層クツシヨン材１５は、その上端部が本体
１１の上部を越えて裏面にまで延びている。そし
て、その最先端部分には布によつて袋状部分１８
が形成されている。本体１１の背もたれ部１１ａ
の裏面には下方に向く爪部１７が設けられてい
る。したがつて、最外層クツシヨン材１５の袋状
部分１８と本体１１の爪部１７とを嵌め合わすこ
とによつて、最外層クツシヨン材１５の上端部分
は本体１１に固定される。一方、最外層クツシヨ
ン材１５の下端部分にはその形を整えるために芯
材１９が取付けられている。この芯材１９が部分
と、本体１１の下端部分とが留め金２０を介して
取付けられる。さらに、第１図では図示されてい
ないが、背もたれ部と座部との境界部分におい
て、すなわち図中矢印２１で示す位置で、最外層
クツシヨン材１５と本体１１とが留め金を介して
固定される。このように、最外層クツシヨン材１
５は、本体１１に取り外し可能に取付けられる。
好ましくは、最外層クツシヨン材１５は、洗濯可
能な材料から作られる。したがつて、最外層クツ
シヨン材１５が汚れたときには、留め金２０およ
び矢印２１で示される位置にある留め金を離し、
さらに袋状部分１８を爪部１７から外すことによ
つて最外層クツシヨン材１５を本体１１から分離
し、それを洗濯すればよい。
次に、各クツシヨン材１３，１４，１５の働き
について考察する。通常の自動車走行中において
は、最外層クツシヨン材１５のみが変形して幼児
または子供に対して軟らかい感触を与える。中間
層クツシヨン材１４および最内層クツシヨン材１
３には特に大きな力が加わつていないので、それ
らは変形していない。そして、急ブレーキをかけ
ときや急加速するときには、中間層クツシヨン材
１４に比較的大きな力が加わるので、中間層クツ
シヨン材１４は変形し、その力を吸収する。しか
し、最内層クツシヨン材１３は、その場合、ほと
んど変形しないであろう。次に、たとえば自動車
が衝突事故を起こした場合には、多大な衝撃力が
各クツシヨン材１３，１４，１５に作用する。そ
の大きな衝撃力は中間層クツシヨン材１４だけで
は吸収することができず、そのため最内層クツシ
ヨン材１３も変形してその衝撃力を吸収する。
上述した、または図示した実施例は、この発明
を具体化した一例にすぎない。そのため、種々の
修正や変形が可能である。たとえば、図示した実
施例では、幼児または子供の頭を後方から支える
ところに位置する部分に３層のクツシヨン材が配
置されていたが、３層に限られるものではなく、
４層またはそれ以上であつてもよい。
【図面の簡単な説明】
第１図は、この発明の一実施例が適用された自
動車用子供安全シートの概略側断面図である。第
２図は、実開昭53−145625号公報に開示された子
供用安全シートを示す概略側断面図である。 図において、１０は自動車用子供安全シート、
１１は本体、１１ａは背もたれ部、１１ｂは座
部、１２はクツシヨン構造、１３は最内層クツシ
ヨン材、１４は中間層クツシヨン材、１５は最外
層クツシヨン材を示す。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 １ 自動車のシート上に設置される自動車用子供
    安全シートであつて、 背もたれ部と座部とを有する本体を備え、 前記本体の背もたれ部であつて、幼児または子
    供の頭を後方から支えるところに位置する部分に
    は、後方に凹んだ段差部が形成されており、 当該自動車用子供安全シートは、前記背もたれ
    部上に、さらに 比較的小さな衝撃力を吸収するための比較的柔
    らかな弾力性を有している最外層クツシヨン材
    と、 前記最外層クツシヨン材によつて十分に吸収さ
    れなかつた中間の大きさの衝撃力を吸収するため
    の弾力性を有する中間層クツシヨン材と、 前記最外層クツシヨン材および前記中間層クツ
    シヨ材よりもその厚みが大きく、前記最外層クツ
    シヨン材および前記中間層クツシヨン材によつて
    十分に吸収されなかつた大きな衝撃力を吸収する
    ための小さな弾力性を有している最内層クツシヨ
    ン材と、 を備え、 前記最内層クツシヨン材は、前記凹んだ段差部
    内に配置されている、自動車用子供安全シート。 ２ 前記最外層クツシヨン材は、前記背もたれ部
    上を平らに広がつている、特許請求の範囲第１項
    に記載の自動車用子供安全シート。 ３ 前記中間層クツシヨン材および前記最外層ク
    ツシヨン材は、前記本体の背もたれ部および座部
    の全体にわたつて広がつている、特許請求の範囲
    第１項または第２項に記載の自動車用子供安全シ
    ート。 ４ 前記最内層クツシヨン材は、ウレタンチツプ
    である、特許請求の範囲第１項〜第３項のいずれ
    か１項に記載の自動車用子供安全シート。 ５ 前記最外層クツシヨン材は、布によつて覆わ
    れている、特許請求の範囲第１項〜第４項のいず
    れか１項に記載の自動車用子供安全シート。 ６ 前記最外層クツシヨン材は、前記本体に取外
    し可能に取付けられている、特許請求の範囲第１
    項〜第５項のいずれか１項に記載の自動車用子供
    安全シート。 ７ 前記最外層クツシヨン材は、洗濯可能な材料
    から作られている、特許請求の範囲第６項に記載
    の自動車用子供安全シート。
JP60269893A 1985-11-29 1985-11-29 自動車用子供安全シート Granted JPS62128844A (ja)

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