JP3075720B1 - 自動車シートを利用したチャイルドシートシステム及びその保護部材 - Google Patents

自動車シートを利用したチャイルドシートシステム及びその保護部材

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JP3075720B1 JP11223499A JP22349999A JP3075720B1 JP 3075720 B1 JP3075720 B1 JP 3075720B1 JP 11223499 A JP11223499 A JP 11223499A JP 22349999 A JP22349999 A JP 22349999A JP 3075720 B1 JP3075720 B1 JP 3075720B1
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Abstract

【要約】 【課題】いちいちチャイルドシートを自動車の内外に持
ち運びする煩雑な作業の必要がなく、子供に優しく安全
性に優れると共に、簡単な構成で幅広い年齢層の子供に
使用できる安価なチャイルドシートシステム及びその保
護部材を提供すること。 【解決手段】チャイルドクッションと保護ベルト21、
21とがシートバック2に設けられた自動車シートに対
し、子供の乗車に際し、着座する子供を保護する保護部
材たる第1保護マット31、第2保護マット61、第1
前面保護パッド51及び第2前面保護パッド71とを組
み付け、かつシートベルト用アジャスター81を装着し
て斜め方向に張架するシートベルト85をシートベルト
取り付け位置近傍に変位させて子供の前面に位置するシ
ートベルト86で第2前面保護パッド71を介して子供
を固定して構成され、第1前面保護パッド71は保護ベ
ルト21、21及び第1保護マット31を係止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は自動車シートを利用
したチャイルドシートシステム及びその保護部材に関
し、詳しくはチャイルドクッションと保護ベルトとが設
けられた自動車シートに対して、子供の乗車に際し自動
車の追突や急ブレーキなど(以下、有事という)による
衝撃力から子供を保護する種々の保護部材が組み付けら
れ、かつ着座する子供がシートベルトで固定されて構成
されるチャイルドシートシステム及びその保護部材に関
する。
【0002】
【従来の技術】子供を自動車に乗せる場合、子供には既
存の大人用のシートベルトを使用できず、同乗者が子供
を抱きかかえて乗車することがある。しかし、有事に生
じる激しい衝撃力には抗しきれず、子供が投げ出されて
起きる事故が多数報告されている。そのため、子供を同
乗させるには、チャイルドシートの着用が不可欠であ
り、道路交通法では6歳未満の子供にチャイルドシート
の着用を義務づけることを予定している。
【0003】斯かる事情下、従来より種々のチャイルド
シートが提供されており、大別すると、自動車シートと
は別体で構成されるチャイルドシートで、自動車シート
に載置後、大人用のシートベルトを利用して自動車シー
トに取り付けて使用するチャイルドシートと、自動車シ
ートのシートバック内にチャイルドシートとして必要な
すべての構成部材が一体的に組み込まれて構成されるチ
ャイルドシートとがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、自動車
シートとは別体で構成されるチャイルドシートは、シー
ト本体が嵩高いため同乗者に邪魔となり車内に常備する
ことはできず、いちいち自動車内外に持ち運びしなけれ
ばならないという煩雑さがあった。また、自動車シート
へのチャイルドシートの取り付け作業が煩雑で面倒であ
った。一方、上記自動車シートのシートバック内にチャ
イルドシートとして必要なすべての構成部材が一体的に
組み込まれて構成されるチャイルドシートにあっては、
シートバック内のスペースに制約があるため子供の背
面、側面あるいは前面を柔らかく保護できるクッション
性のある部材を十分に使用して構成することは困難であ
った。また、チャイルドシートの対象となる子供のすべ
ての年齢層に応じてバリエーションを変更させることは
容易ではなく、あらゆる年齢層に一律に使用することが
困難なことがあった。さらに、チャイルドシートは子供
が大人用のシートベルトを使用できない比較的短い期間
だけ使用すればよいものであり、その期間が過ぎれば全
く不要のものとなるため、上記いずれのチャイルドシー
トも需要者にとっては割高感があり、そのこともチャイ
ルドシートの着用率の低いことの一因であると推測され
る。
【0005】そこで、本発明は上記事情に鑑みなされた
ものであって、その目的は従来のようにいちいちチャイ
ルドシートを自動車の内外に持ち運びする煩雑な作業の
必要がなく、子供に優しく安全性に優れると共に、簡単
な構成で0歳から5歳、あるいは6歳以上の子供にも幅
広く使用できる安価なチャイルドシートシステム及びそ
の保護部材を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者は上記
課題を解決するために鋭意検討を重ねて本発明に想到し
得たものであって、請求項1に記載の自動車シートを利
用したチャイルドシートシステムは、基端が自動車シー
トのシートバックに回動自在に軸着されて前記シートバ
ックの背もたれ側に形成される凹部に嵌脱自在なチャイ
ルドクッションと、一端が前記シートバックに固定され
る保護ベルトとを備えてなる自動車シートに対して、子
供の乗車に際し、前記凹部から前倒された前記チャイル
ドクッションの座面と前記凹部の底面とに載置され子供
を着座させて子供の背面と側面とを保護する、側部保護
部と股間保護部材が設けられた第1保護マットと、この
第1保護マットを挿通する前記保護ベルトの他端を着脱
自在に係止すると共に前記第1保護マットをも着脱自在
に係止して前記第1保護マットに着座する子供の前面を
保護する第1前面保護パッドとが組み付けられ、かつ斜
め方向に張架するシートベルトをシートベルト取り付け
位置方向に変位させるシートベルト用アジャスターを装
着して変位させたシートベルトで着座する子供の前面を
固定して構成されることを特徴とする。
【0007】上記構成のチャイルドシートシステムによ
れば、自動車シートにはチャイルドクッションと保護ベ
ルトのみ設ければよいので、従来の自動車シートに一体
的に構成部材が組み込まれて構成されるチャイルドシー
トとは異なり、既存の自動車シートを簡易にチャイルド
シート用に仕向けることができる。また、自動車シート
に着座する子供の保護部材たる側面保護部と股間保護部
材が設けられた第1保護マットと第1前面保護パッドを
別途組み付ける構成のためこれら保護部材に十分なクッ
ション性を付与できる。さらに、第1保護マットは第1
前面保護パッドに係止され両者は繋がっているのでこの
係止部位で着座する子供の股間を保持することができ
る。また、シートベルト用アジャスターにより斜め方向
に張架するシートベルトを有事に障害となる着座する子
供の前方からシートベルト取り付け位置近傍に変位させ
られるので、子供の前面に位置するシートベルトを利用
して子供を固定でき横方向に加わる有事の衝撃からも保
護できる。なお、シートベルト取り付け位置方向とは、
シートベルトの両端(一端は巻き取り可能)が取り付け
固定される自動車内の窓側方向のことをいう。また、自
動車シートに組み付けられるのは第1保護マットと第1
前面保護パッドのみでしかもこれらは嵩高くないので車
内に常備することができる。
【0008】請求項2に記載の自動車シートを利用した
チャイルドシートシステムは、基端が自動車シートのシ
ートバックに回動自在に軸着されて前記シートバックの
背もたれ側に形成される凹部に嵌脱自在なチャイルドク
ッションと、一端が前記シートバックに固定される保護
ベルトとを備えてなる自動車シートに対して、子供の乗
車に際し、前記凹部から前倒された前記チャイルドクッ
ションの座面と前記凹部の底面とに載置され子供を着座
させて子供の背面と側面とを保護する、側面保護部と股
間保護部材が設けられた第1保護マットと、この第1保
護マットを挿通する前記保護ベルトの他端を着脱自在に
係止すると共に前記第1保護マットをも着脱自在に係止
して前記第1保護マットに着座する子供の前面を保護す
る第1前面保護パッドと、着座する子供の前面と前記第
1前面保護パッドとの間に配置されて着座する子供の前
面を保護する第2前面保護パッドとが組み付けられ、か
つ斜め方向に張架するシートベルトをシートベルト取り
付け位置方向に変位させるシートベルト用アジャスター
を装着して変位させたシートベルトで前記第2前面保護
パッドを介し着座する子供の前面を固定して構成される
ことを特徴とする。
【0009】上記構成のチャイルドシートシステムによ
れば、第2前面保護パッドにより子供の前面に加わる有
事の衝撃を一層確実に防ぐことができる。また、シート
ベルトは第2保護パッド上に当接して固定されるように
なっているので、第2前面保護パッドを強固に固定する
と共に横方向の衝撃から子供を保護できる。
【0010】請求項3に記載の自動車シートを利用した
チャイルドシートシステムは、基端が自動車シートのシ
ートバックに回動自在に軸着されて前記シートバックの
背もたれ側に形成される凹部に嵌脱自在なチャイルドク
ッションと、一端が前記シートバックに固定される保護
ベルトとを備えてなる自動車シートに対して、子供の乗
車に際し、前記凹部から前倒された前記チャイルドクッ
ションの座面と前記凹部の底面とに載置され着座する子
供の背面と側面とを保護する、側面保護部と股間保護部
材が設けられた第1保護マットと、この第1保護マット
に載置重ね合わせられ子供を着座させて子供の背面と側
面とを保護する第2保護マットと、前記第1保護マット
と前記第2保護マットのいずれもを挿通する前記保護ベ
ルトの他端を着脱自在に係止すると共に前記第1保護マ
ット又は前記第2保護マットのいずれかをも着脱自在に
係止して前記第2保護マットに着座する子供の前面を保
護する第1前面保護パッドとが組み付けられ、かつ斜め
方向に張架するシートベルトをシートベルト取り付け位
置方向に変位させるシートベルト用アジャスターを装着
して変位させたシートベルトで着座する子供の前面を固
定して構成されることを特徴とする。
【0011】上記構成のチャイルドシートシステムによ
れば、十分なクッション性を付与される第1保護マット
にクッション性のある第2保護マットを載置重ね合わせ
てその上に子供を着座させるので、より十分なクッショ
ン性で有事の衝撃から子供、特に新生児や乳幼児を確実
に保護できる。
【0012】請求項4に記載の自動車シートを利用した
チャイルドシートシステムは、基端が自動車シートのシ
ートバックに回動自在に軸着されて前記シートバックの
背もたれ側に形成される凹部に嵌脱自在なチャイルドク
ッションと、一端が前記シートバックに固定される保護
ベルトとを備えてなる自動車シートに対して、子供の乗
車に際し、前記凹部から前倒された前記チャイルドクッ
ションの座面と前記凹部の底面とに載置され着座する子
供の背面と側面とを保護する、側面保護部と股間保護部
材が設けられた第1保護マットと、この第1保護マット
に載置重ね合わせられ子供を着座させて子供の背面と
面とを保護する第2保護マットと、前記第1保護マット
と前記第2保護マットのいずれもを挿通する前記保護ベ
ルトの他端を着脱自在に係止すると共に前記第1保護マ
ット又は前記第2保護マットのいずれかをも着脱自在に
係止して前記第2保護マットに着座する子供の前面を保
護する第1前面保護パッドと、着座する子供の前面と前
記第1前面保護パッドとの間に配置されて着座する子供
の前面を保護する第2前面保護パッドとが組み付けら
れ、かつ斜め方向に張架するシートベルトをシートベル
ト取り付け位置方向に変位させるシートベルト用アジャ
スターを装着して変位させたシートベルトで前記第2前
面保護パッドを介し着座する子供の前面を固定して構成
されることを特徴とする。
【0013】上記構成のチャイルドシートシステムによ
れば、第2前面保護パッドにより子供、特に新生児や乳
幼児の前面に加わる有事の衝撃を一層確実に防ぐことが
できる。
【0014】請求項5に記載の第1保護マットは、基端
が自動車シートのシートバックに回動自在に軸着されて
前記シートバックの背もたれ側に形成される凹部に嵌脱
自在なチャイルドクッションと、一端が前記シートバッ
クに固定される保護ベルトとを備えてなる自動車シート
に対して、子供の乗車に際し組み付けられる自動車シー
トを利用したチャイルドシートシステムの保護部材であ
って前記凹部から前倒された前記チャイルドシートの座
面と前記凹部の底面とに載置され着座する子供の背面と
側面とを保護する、側面保護部と股間保護部材が設けら
れたことを特徴とする。
【0015】上記構成の第1保護マットによれば、有事
の衝撃を吸収して着座する子供の背面と側面を優しく安
全に保護できる。
【0016】請求項6に記載の第2保護マットは、基端
が自動車シートのシートバックに回動自在に軸着されて
前記シートバックの背もたれ側に形成される凹部に嵌脱
自在なチャイルドクッションと、一端が前記シートバッ
クに固定される保護ベルトとを備えてなる自動車シート
に対して、子供の乗車に際し組み付けられる自動車シー
トを利用したチャイルドシートシステムの保護部材であ
って請求項5に記載の第1保護マットに載置重ね合わせ
られ着座する子供の背面と側面とを保護することを特徴
とする。
【0017】上記構成の第2保護マットによれば、有事
の衝撃を吸収して着座する子供、特に新生児や乳幼児の
背面と側面を優しく安全に保護できる。
【0018】請求項7に記載の第1前面保護パッドは、
基端が自動車シートのシートバックに回動自在に軸着さ
れて前記シートバックの背もたれ側に形成される凹部に
嵌脱自在なチャイルドクッションと、一端が前記シート
バックに固定される保護ベルトとを備えてなる自動車シ
ートに対して、子供の乗車に際し組み付けられる自動車
シートを利用したチャイルドシートシステムの保護部材
であって請求項5に記載の第1保護マットを挿通する前
記保護ベルトの他端又は前記第1保護マットと請求項6
に記載の第2保護マットのいずれをも挿通する前記保護
ベルトの他端を着脱自在に係止すると共に前記第1保護
マット又は前記第2保護マットのいずれかをも着脱自在
に係止して着座する子供の前面を保護することを特徴と
する。
【0019】上記構成の第1前面保護パッドによれば、
着座した子供を確実に保持し、着座する子供の前面を優
しく安全に保護できる。
【0020】請求項8に記載の第2前面保護パッドは、
基端が自動車シートのシートバックに回動自在に軸着さ
れて前記シートバックの背もたれ側に形成される凹部に
嵌脱自在なチャイルドクッションと、一端が前記シート
バックに固定される保護ベルトとを備えてなる自動車シ
ートに対して、子供の乗車に際し組み付けられる自動車
シートを利用したチャイルドシートシステムの保護部材
であって着座する子供の前面と請求項7に記載の第1前
面保護パッドとの間に配置されて着座する子供の前面を
保護することを特徴とする。
【0021】上記構成の第2前面保護パッドによれば、
着座する子供の前面をより優しく安全に保護できる。
【0022】
【0023】
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につき
図面を参照して詳細に説明する。
【0025】図1〜図13は、本発明の第1実施形態を
示すのものである。このチャイルドシートシステム10
0は自動車シートのシートバック2に設けられるチャイ
ルドクッション1と保護ベルト21、21に保護部材た
る第1保護マット31と第1前面保護パッド51とが組
み付けられ、着座する子供はその前面にてシートベルト
84で固定されて構成されるものである。
【0026】まずチャイルドクッション1について説明
すると、図1に示すようにシートバック2の背もたれ側
に形成された正方形の凹部3と略同様の大きさ形状に形
成され、その厚みは凹部3の深さと略同様でありこの凹
部3に嵌脱できるようになっている。そして、図2のよ
うにチャイルドクッション1は4層構造からなってい
る。すなわち、チャイルドクッション1の中心部には矩
形の鉄製のプレート4がありこの周囲は硬いウレタン5
で被覆され、さらにその外側は柔らかいウレタン6で被
覆され、最外層はウレタン加工の布7によって被覆され
ている。このようにチャイルドクッション1にはクッシ
ョン性を付与しさえすれば足りるので簡易で安価に構成
することができる。また、このチャイルドシートシステ
ム100では、自動車シートのシートバック2内にチャ
イルドクッション1と後記保護ベルト21、21以外は
設けられないのでその分凹部3の容積を大きくできる。
そのため、チャイルドクッション1を厚肉に構成するこ
とができ十分なクッション性を付与することができる。
【0027】また、図3に示すようにプレート4の一端
はシートバック2に内蔵される外枠フレーム8の下部フ
レーム9に巻回されボルト・ナットにて固定されている
ので、チャイルドクッション1はこの一端を基端として
回動自在に軸着され、凹部3に嵌脱自在となっている。
また、下部フレーム9にはプレート4の横方向のズレを
防止するために横ズレ防止ストッパー10、10が固着
されている。
【0028】さらに、図4の(a)、(b)に示すよう
にプレート4の巻回箇所12と下部フレーム9とには各
々3個の固定用穿孔11が形成されており、これらの固
定用穿孔11にストッパーピン(図示せず)を挿入する
ことによりチャイルドクッション1を所定位置に固定で
きるようになっている。すなわち、プレート4と下部フ
レーム9の右端に各々形成される固定用穿孔11は、リ
クライニングシートを起こした状態でチャイルドシート
1を前倒させて使用する際に重なり合うように位置決め
されており、これらの固定用穿孔11にストッパーピン
を挿入すれば、チャイルドクッション1の基端方向に掛
かる着座する子供の荷重によりチャイルドクッション1
が跳ね上がり後倒することを防げるようになっている。
同様に、中央の固定用穿孔11はリクライニングシート
を倒した状態でチャイルドシート1を前倒させて使用す
る際に、また左端の固定用穿孔11はリクライニングシ
ートを起こした状態でチャイルドシート1を後倒させて
大人用のシートとして使用する際に各々チャイルドシー
ト1をストッパーピンで固定できるように位置決めされ
ている。なお、リクライニングシートはシートの倒せる
位置を多段に選択できるようになっているので、各段の
選択位置ごとにチャイルドシート1を固定できるよう多
数の固定用穿孔11を設けてもよい。
【0029】図5に示すように2本の保護ベルト21、
21がシートバック2に内蔵される横架フレーム22に
布製の保護ベルト21、21の一端を巻回させ鋲着固定
されている。一般的に自動車シートのシートバック2に
は矩形状の外枠フレーム8とこの外枠フレーム8の縦フ
レーム23、23間に複数の横架フレーム22、22と
が内蔵されており、保護ベルト21、21はこの堅固な
横架フレーム22を利用して固定されているので子供に
加わる有事の衝撃力に抗して子供をシートに確実に保持
することができる。そして、保護ベルト21、21は凹
部3の底面に形成された挿通孔24、24を介して前記
凹部3から各々延出させられ、その他端には後記第1前
面保護パッド51に係止可能にプラスチック製のタング
25、25が設けられている。なお、この保護ベルト2
1、21にウレタン加工の布製筒状の保護カバー(図示
せず)を嵌入して子供を保持することとすれば保護ベル
ト21、21と子供との接触箇所を優しく保護すること
ができる。
【0030】また、シートバック2の縦フレーム23、
23間に横架フレーム22、22が設けられるのではな
くスプリングが横架されて構成される自動車シートにあ
っては、縦フレーム23、23間に丸棒を横架させその
両端を溶接固定し、この丸棒に保護ベルト21、21の
一端を固定できるようにしてもよい。
【0031】以上のように構成された自動車シートを大
人のみが使用する場合には、図1のチャイルドクッショ
ン1を後倒させ凹部3に収納して背もたれとして利用
し、一方、子供を乗車させる場合には、チャイルドクッ
ション1を前倒させ子供用の座部とし、これにより凹部
3内に隠蔽されていた保護ベルト21、21は利用可能
な状態になる。このように本発明による自動車シート
は、既存の自動車シートにチャイルドクッション1と保
護ベルト21、21のみ設けて構成すればよいので、従
来からあるシートバック2内に一体的にすべての構成部
材を組み込んで構成されるチャイルドシートのように全
く別規格により製造する必要がなく簡易かつ安価に既存
の自動車シートをチャイルドシート用に仕向けることが
できる。
【0032】図6は凹部3から前倒されたチャイルドク
ッション1の座面と凹部3の底面とに載置され子供が着
座する第1保護マット31を示すものである。この第1
保護マット31はマット本体32と股間保護部材33と
から構成されている。すなわち、マット本体32はウレ
タン加工の布で略矩形平板状に形成され、布の中には柔
らかいウレタンが充填されて十分なクッション性が付与
されている。そして、このマット本体32は、子供の背
面を保護する座部34と背もたれ部35及び子供の側面
を保護する左右二つの側面保護部36、36の4つの区
画からなっており、それぞれの区画間の境界は前記柔ら
かいウレタンがほとんど充填されない薄肉の構造となっ
ており、さらにこれら境界には縫着線37を設けてある
ので折り曲げが容易となっている。また、座部34と側
面保護部36、36には相互を係合させるホック42、
42が設けられている。また、背もたれ部35の上方に
形成される2つの挿通孔41、41には保護ベルト2
1、21が挿通されてその各々の他端は第1前面保護パ
ッド51に係止されるので、第1保護マット31は載置
位置からずれ落ちないようになっている。さらに、座部
34の先端には後記第2保護マット61との係合用のホ
ック65が設けられている。また、図7のように座部3
4の裏側には帯状の布がチャイルドクッション1の略幅
間隔にて両端が固着されてなるマット固定部材40が形
成されており、ここをチャイルドクッション1に嵌入す
ることにより第1保護マット31をチャイルドクッショ
ン1に固定させることができるようになっている。
【0033】さらに、図8に示すように第1保護マット
31の座部34の前方中央部には、中に柔らかいウレタ
ンが充填されたウレタン加工の布により上端が開放され
下端がマット本体32に縫着固定される略円筒状の股間
保護部材33が立設されている。この股間保護部材33
内には一端がマット本体32に縫着固定されたタング3
8が設けられており、このタング38を介して第1保護
マット31は第1前面保護パッド51に係止されるの
で、この股間保護部材33により着座する子供の股間は
優しく保持され子供が第1保護マット31からずれ落ち
ないようになっている。なお、股間保護部材33には第
1前面保護パッド51との着脱作業を容易とするためフ
ァスナー39が形成されており、図8はファスナー39
を外した状態を示している。
【0034】このように構成される第1保護マット31
をチャイルドクッション1の座面と凹部3の底面とに載
置し子供を着座させれば、股間保護部材33により子供
の股間は優しく保持され、さらに側面保護部36、36
と座部34とをホック42、42で係合させて側面保護
部36、36を起立させれば、第1保護マット31には
上記のように十分なクッション性が付与されているので
有事に子供に加わる衝撃を吸収し着座した子供の背面と
側面を優しく安全確実に保護することができる。
【0035】また、図9は中に柔らかいウレタンが充填
されたウレタン加工の布により形成された第1前面保護
パッド51のファスナー55を外した状態を示すもので
ある。この第1前面保護パッド51の内部には、両側が
第1前面保護パッド51の内側に縫着固定されてその上
方には保護ベルト21、21を係止するためのプラスチ
ック製のバックル52、52を固定し、さらに下方には
第1保護マット31を係止するためのプラスチック製の
バックル53を固定するバックル固定部材54が設けら
れている。そして、これらのバックル52、52、53
で保護ベルト21、21と第1保護マット31とを各々
係止した後、ファスナー55を閉じることにより第1前
面保護パッド51は柔らかい筒状のパッドとして着座す
る子供の前面を優しく保護することができるようになっ
ている。また、第1前面保護パッド51の下方の突端5
6は、第1前面保護パッド51に係止された円筒状の股
間保護部材33内に嵌入されるようになっている。
【0036】以上説明した子供の保護部材たる第1保護
マット31と第1前面保護パッド51は、中に柔らかい
ウレタンが入ったウレタン加工の布で形成されしかも構
成が簡単なので安価である。また、いずれも嵩高いもの
ではなく、また軽いので同乗者の邪魔にならず車内に常
備できる。さらに、これらの保護部材31、51を布な
どの柔らかい素材で形成した収納ケース(図示せず)に
納めて車内に常備しておけば、保護部材31、51をひ
とまとめにできるばかりか収納ケース自体をクッション
として利用でき同乗者の邪魔にならない。
【0037】上記第1保護マット31に着座する子供は
シートベルト用アジャスター81が装着されたシートベ
ルト84により固定され、子供に加わる前後方向はもち
ろん横方向の衝撃からも保護されるようになっている。
以下、シートベルト84に装着される図10に示すシー
トベルト用アジャスター81について説明する。このシ
ートベルト用アジャスター81はシートベルト挿通用の
挿通孔82とシートベルト掛止用の切欠き83とを備え
る略円形状平板でプラスチックや金属など剛性のある素
材で形成されている。そしてシートベルト取り付け位置
からシートベルト84を引き出し、このシートベルト8
4を図11の(a)に示すように重なり合った状態でシ
ートベルトのタング87と共に挿通孔82を挿通させて
シートベルト84にシートベルト用アジャスター81を
装着する。 そして、タング87を自動車内に既設のバ
ックルにて固定すれば、シートベルト84は着座する子
供の前面に位置すると同時に斜め方向に張架されて位置
するので、シートベルト用アジャスター81の位置をタ
ング87近傍からシートベルト取り付け位置近傍までス
ライドさせ、さらに図11の(b)に示す要領で開放部
が下方に向けられた切欠き83にシートベルト84を重
なり合った状態のままで押し込み掛止すれば、斜め方向
に張架するシートベルト85の長さは前記タング87か
ら切欠き83に至る寸法分だけ短くなり、その分、図1
3に示すように張架するシートベルト85はシートベル
ト取り付け位置近傍にまで変位される。 従って、張架
するシートベルト85は有事に障害となる着座する子供
の前方に位置することがないので、子供の前面に位置す
るシートベルト86を利用して子供を固定し子供の横方
向に加わる衝撃から保護することができる。
【0038】なお、張架するシートベルト85がシート
ベルト取り付け位置方向に変位させられる上記構成によ
るシートベルト用アジャスター81によれば、チャイル
ドクッション1を前倒させ凹部3には別途クッション材
(図示せず)をはめ込んで背もたれとし、背が低くてシ
ートベルト84を使用できない例えば7歳や8歳の子供
をチャイルドクッション1に着座させる場合において、
シートベルト用アジャスター81をシートベルト84に
装着しその装着位置を適宜調整すれば、シートベルト8
4の使用のみで着座した子供の保護が可能となる。ま
た、シートベルト用アジャスター81は切欠きを設けず
板体に少なくとも2のシートベルト挿通用の挿通孔を設
ける構成とし、重ね合わせた状態のシートベルト84を
タング87と共に各々の挿通孔を挿通させて使用するよ
うにしてもよい。
【0039】次いで、本実施形態に係るチャイルドシス
テム100の使用方法について説明する。まず、図1の
ようにチャイルドクッション1の座面の反対面である表
面が自動車シートの座面に接するまで前倒させる。そし
て、シートバック2の裏側下部の固定用穿孔11にスト
ッパーピンを挿入してチャイルドクッション1が後倒し
ないようにする。次いで、第1保護マット31のマット
固定部材40をチャイルドクッション1に嵌入固定し、
図12に示すように第1保護マット31をチャイルドク
ッション1の座面から凹部3の底面に亘り載置する。こ
の際、第1保護マット31の各区画は折り曲げ容易に形
成されているので、座部34はチャイルドクッション1
上に、背もたれ部35は凹部3上に載るようにする。さ
らに、側面保護部36、36を折り目で折り返し、座部
34と側面保護部36、36をホック42、42により
係合させて側面保護部36、36を起立させる。次い
で、図13に示すようにこの第1保護マット31上に子
供Cを着座させ、シートベルト用アジャスター81を装
着して張架するシートベルト84(85)を変位させた
シートベルト84(86)で子供Cを固定する。さら
に、第1前面保護パッド51のバックル53で第1保護
マット31の股間保護部材33内のタング38を係止す
る。そして、第1保護マット31の挿通孔41、41か
ら各々延出させられた保護ベルト21、21の各タング
25、25を第1前面保護パッド51の各バックル5
2、52に係止することにより組み付け作業は完了す
る。
【0040】なお、上記チャイルドシートシステム10
0を使用するための組み付け作業は、初めて経験する者
でも5分以内で完了可能であり作業は極めて簡単であ
る。
【0041】また、本実施形態にかかるチャイルドシー
トシステム100は、十分なクッション性が付与された
保護部材31、51が自動車シートに組み付けられるの
で0歳から2歳位の子供にも使用可能であるが、特に3
歳以上の子供に好適に使用できる。さらに、着座する子
供の前面と第1前面保護パッド51との間に後記第2前
面保護パッド71を配置させ、第2前面保護パッドをシ
ートベルト用アジャスター81が装着されたシートベル
ト84で固定することとし子供の前面の一層の保護を図
るような構成にしてもよい。なお、本発明のチャイルド
シートシステム100は、自動車シートのリクライニン
グ性の有無を問わず利用できる。
【0042】以下、本実施形態に特有な効果について述
べる。 (1)チャイルドクッション1及び保護ベルト21、2
1は、いずれもシートバック2に内蔵される既存のフレ
ーム9、22を利用して設けられているので簡易かつ安
価に自動車シートをチャイルドシート用に仕向けること
ができる。 (2)チャイルドクッション1は、固定用穿孔11にス
トッパーを挿入することにより後倒あるいは前倒しない
よう固定されるので、より安全性に優れるチャイルドシ
ートシステム100を提供できる。
【0043】次いで、本発明に係る第2実施形態を説明
する。第2実施形態は、第1実施形態における第1保護
マット31に保護部材たる第2保護マット61を載置重
ね合わせて子供を着座させ、さらに着座する子供の前面
と第1前面保護パッド51との間に第2前面保護パッド
71を配置させて、この第2前面保護パッド71をシー
トベルト用アジャスター81が装着されたシートベルト
84により固定させて構成されるものであり、以下の説
明においては第1実施形態に重複する説明は省略し、本
実施形態に特徴的な事項を中心に説明する。
【0044】図14は、第2保護マット61を示すもの
で、中に柔らかいウレタンが入ったウレタン加工の布に
より略矩形平板状に形成され十分なクッション性が付与
されている。また、第2保護マット61の下方には、切
欠き66が形成されており円形状の切欠きには第1保護
マット31の股間保護部材33を挟めるようになってい
る。さらに第2保護マット61の上縁には馬蹄状厚肉の
ヘッドレスト62が形成され、両側縁には第2保護マッ
ト61とは別体で中に柔らかいウレタンの入ったウレタ
ン加工の布製厚肉の側面保護パッド63が付設されてい
る。また、ヘッドレスト62の下方には、4個の挿通孔
64、64が形成されており第1保護マット31の挿通
孔41、41を挿通した保護ベルト21、21はこの挿
通孔64、64をも挿通し第1前面保護パッド51のバ
ックル52、52に各々係止されるので、第2保護マッ
ト61は第1保護マット31からずれ落ちないようにな
っている。さらに、第2保護マット61の下端近傍はホ
ック65により第1保護マット31の下端近傍と係合固
定できるようになっている。このように構成される第2
保護マット61は、クッション性のある第1保護マット
31に載置重ね合わさられ、さらに第2保護マット61
自体にも十分なクッション性が付与されているので、こ
こに着座する子供をより一層優しく保護することができ
る。また、第2保護マット61は第1保護マット31よ
り小サイズに形成されているので、本実施形態に係るチ
ャイルドシートシステム100は特に0歳の新生児や2
歳位の乳幼児に好適である。また、本実施形態に係るチ
ャイルドシートシステム100はリクライニングシート
においても使用できるので、より安全性を期すべく本実
施形態に好適な前記年齢層の子供にはリクライニングさ
せて使用することが好ましい。なお、とりわけ小さな子
供に対応するために別体で前記ヘッドレスト62より小
さな馬蹄状厚肉の面ファスナーを備えるヘッドレスト
(図示せず)を作製し、ヘッドレスト62の下方の面フ
ァスナー67と着脱自在な構成としてもよい。
【0045】また、図15は着座する子供の前面と第1
前面保護パッド51との間に配置され子供の前面を保護
する第2前面保護パッド71を示すもので、上記第2保
護マット61と同様の素材により子供の前面をより一層
優しく保護できるようになっている。そして、この第2
前面保護パッド71は厚肉で正面視逆凹字状に形成され
ており、逆凹部72を子供の前面に嵌入するようになっ
ている。また、第2前面保護パッド71には、矩形布製
であって長手方向の一端は第2前面保護パッド71本体
の一側面上方に縫着固定され、長手方向の他端には面フ
ァスナー73が付設されており、この面ファスナー73
と第2前面保護パッド71本体の他側面上方に付設され
る面ファスナー73とにより、第2前面保護パッド71
上に当接するシートベルト84(86)を挟持してこの
シートベルト84(86)が第2前面保護パッド71上
からずれて外れるのを防ぐ挟持部材74が設けられてい
る。このように本実施形態に係るこのチャイルドシート
システム100では、シートベルト用アジャスター81
が装着されたシートベルト84(86)により着座する
子供の前面を直接固定するのではなく、第2前面保護パ
ッド71を介して固定するので、第2前面保護パッド7
1が強固に固定されると共に横方向の衝撃から子供を保
護できるようになっている。
【0046】次いで、本実施形態に係るチャイルドシー
トシステムの使用方法を説明する。第1実施形態と同様
に第1保護マット31をチャイルドクッション1の座面
とシートバック2の凹部3の底面に載置し保護ベルト2
1、21を挿通孔41、41に挿通する。そして、図1
6のようにこの第1保護マット31上に第2保護マット
61を載置重ね合わせ、さらに保護ベルト21、21を
第2保護マット61の挿通孔64、64に挿通する。次
いで、図17のように子供Cを第2保護マット61上に
着座させ子供Cの前面に第2前面保護パッド71をはめ
込む。さらに、シートベルト用アジャスター81が装着
されて子供の前面に位置するシートベルト84(86)
を第2前面保護パッド71上に当接させ挟持部材74で
挟持する。そして、保護ベルト21、21のタング2
5、25と第1保護マット31のタング38を第1前面
保護パッド51のバックル52、52、53に各々係止
して組み付けを完了する。この場合、第1前面保護パッ
ド51は第2前面保護パッド71上にあり、子供の前面
を保護すると共に第2前面保護パッド71を押さえて固
定する役目をも果たしている。
【0047】なお、本実施形態においても第1保護マッ
ト31と第1前面保護パッド51はもちろんのこと他の
保護部材の第2保護マット61と第2前面保護パッド7
1のいずれも嵩高いものではなく、収納ケースに納める
などして車内に常備することができる。また、上記組み
付け作業の手間も第1実施形態のチャイルドシートシス
テムとほとんど差がなく短時間で完了できる。さらに、
上記のように第1前面保護パッド51で第1保護マット
31を係止する構成ではなく、第2保護マット61を係
止する構成としてもよい。
【0048】本発明にかかる自動車シートを利用したチ
ャイルドシートシステム100及びその保護部材31、
51、61、71は、次のように変更し具体化してもよ
い。 (1)一端がシートバック2に固定される保護ベルト2
1、21は、4本以上設ける構成とし、着座する子供に
応じて保護ベルト21、21を使い分けることとしても
よい。 (2)保護ベルト21、21の一端は、自動車シートの
ヘッドレストステーに固定するようにしてもよい。 (3)保護部材31、51、61、71の素材は、クッ
ション性のあるものを適宜選択して採用できる。 (4)第1保護マット31の側面保護部36、36は、
左右に各々2以上の区画を設ける構成としてもよい。こ
れにより、着座する子供の体格により一層適応させた側
面の保護が可能となる。 (5)第1保護マット31の側面保護部36、36は、
第1保護マット31の両側縁に面ファスナーなどの着脱
手段により別体の側面保護部材を着脱可能とする構成と
してもよい。 (6)着座する子供の股間を保持し保護する股間保護部
材は、第1前面保護パッド51に設ける構成としてもよ
い。 (7)本発明に係るチャイルドシートシステム100
は、第1保護マット31により側面が保護されるので実
施形態によってはシートベルト86で固定しない構成と
してもよい。
【0049】
【発明の効果】叙述のように構成される本発明は、以下
の効果を奏する。すなわち、請求項1に記載の自動車シ
ートを利用したチャイルドシートシステムは、保護部材
たる第1保護マットと第1前面保護パッドが自動車内に
常備できて自動車シートに容易に組み付けられるのでチ
ャイルドシートをいちいち自動車に持ち運びするという
煩雑さがない。また、前記保護部材は狭いシートバック
内に組み込まれるものではなく別途組み付けられるので
十分なクッション性を付与でき、さらにシートベルト用
アジャスターが装着されるシートベルトにより子供を固
定して有事に加わる横方向の衝撃からも保護できるの
で、子供の前面、背面及び側面を優しく安全に保護でき
ると共に0歳から5歳あるいは6歳以上の子供にまで幅
広く使用することができる。また、自動車シートにはチ
ャイルドクッションと保護ベルトのみ設ければよいの
で、既存の自動車シートを簡易にチャイルドシート用に
仕向けることができ、安価に作製できる保護部材と相俟
って安価なチャイルドシートシステムを提供できる。
【0050】請求項2に記載の自動車シートを利用した
チャイルドシートシステムは、上記効果に加え着座する
子供の前面の一層の保護ができ、安全性に優れるチャイ
ルドシートシステムを提供できる。
【0051】請求項3に記載の自動車シートを利用した
チャイルドシートシステムは、第1保護マットに載置重
ね合わせられる第2保護マットに子供を着座させられる
ので、より十分なクッション性をもって子供を保護でき
上記請求項1に記載の効果に加え特に新生児や乳幼児に
好適な安全性に優れるチャイルドシートシステムを提供
できる。
【0052】請求項4に記載の自動車シートを利用した
チャイルドシートシステムは、請求項3に記載の効果に
加え着座する子供の前面の一層の保護ができ、安全性に
優れるチャイルドシートシステムを提供できる。
【0053】請求項5に記載の第1保護マット及び請求
項6に記載の第2保護マットは、十分なクッション性が
付与できるので有事の衝撃を吸収し着座する子供の背面
と側面を優しく保護し、安全性に優れるチャイルドシー
トシステムに資することができる。また、第2保護マッ
トは特に新生児や乳幼児に好適なチャイルドシートシス
テムに資することができる。
【0054】請求項7に記載の第1前面保護パッドは、
保護ベルト、第1保護マット又は第2保護マットを強固
に係止し、着座した子供を安全確実に保持すると共に子
供の前面を優しく保護するチャイルドシートシステムに
資することができる。
【0055】請求項8に記載の第2前面保護パッドは、
着座する子供の前面に加わる有事の衝撃からより確実に
保護できる安全なチャイルドシートシステムに資するこ
とができる。
【0056】
【図面の簡単な説明】
【図1】チャイルドクッションと保護ベルトが設けられ
た自動車シートを示す斜視図である。
【図2】チャイルドクッションの断面図である。
【図3】チャイルドクッションのプレートが下部フレー
ムに固定される様子を示す図である。
【図4】(a)チャイルドクッションのプレートの固定
用穿孔を示す図である。(b)下部フレームの固定用穿
孔を示す図である。
【図5】保護ベルトが横架フレームに固定される様子を
示す図である。
【図6】第1保護マットの斜視図である。
【図7】第1保護マットの裏面の斜視図である。
【図8】ファスナーを外した股間保護部材の斜視図であ
る。
【図9】ファスナーを外した第1前面保護パッドの斜視
図である。
【図10】シートベルト用アジャスターの平面図であ
る。
【図11】(a)シートベルト挿通用の挿通孔にシート
ベルトが挿通される様子を示す図である。(b)シート
ベルト掛止用の切欠きでシートベルトを掛止する様子を
示す図である。
【図12】自動車シートに第1保護マットを載置した状
態を示す斜視図である。
【図13】自動車シートに組み付けられた第1保護マッ
トと第1前面保護パッド及びシートベルトにより着座し
た子供が保持された状態を示す斜視図である。
【図14】第2保護マットの平面図である。
【図15】第2前面保護パッドの斜視図である。
【図16】自動車シートに第1保護マットと第2保護マ
ットを載置した状態を示す斜視図である。
【図17】自動車シートに組み付けられた第1保護マッ
ト、第2保護マット、第1前面保護パッド、第2前面保
護パッド及びシートベルトにより着座した子供が保持さ
れた状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 チャイルドクッション 3 凹部 4 プレート 9 下部フレーム 11 固定用穿孔 21 保護ベルト 22 横架フレーム 24、41、64 挿通孔 25、38 タング 31 第1保護マット 32 マット本体 33 股間保護部材 34 座部 35 背もたれ部 36 側面保護部 51 第1前面保護パッド 52、53 バックル 61 第2保護マット 71 第2前面保護パッド 74 挟持部材 81 シートベルト用アジャスター 82 挿通孔 83 切欠き
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60N 2/00 - 2/54 B60R 22/10

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基端が自動車シートのシートバックに回動
    自在に軸着されて前記シートバックの背もたれ側に形成
    される凹部に嵌脱自在なチャイルドクッションと、一端
    が前記シートバックに固定される保護ベルトとを備えて
    なる自動車シートに対して、子供の乗車に際し、前記凹
    部から前倒された前記チャイルドクッションの座面と前
    記凹部の底面とに載置され子供を着座させて子供の背面
    と側面とを保護する、側面保護部と股間保護部材が設け
    られた第1保護マットと、この第1保護マットを挿通す
    る前記保護ベルトの他端を着脱自在に係止すると共に前
    記第1保護マットをも着脱自在に係止して前記第1保護
    マットに着座する子供の前面を保護する第1前面保護パ
    ッドとが組み付けられ、かつ斜め方向に張架するシート
    ベルトをシートベルト取り付け位置方向に変位させるシ
    ートベルト用アジャスターを装着して変位させたシート
    ベルトで着座する子供の前面を固定して構成されること
    を特徴とする自動車シートを利用したチャイルドシート
    システム。
  2. 【請求項2】基端が自動車シートのシートバックに回動
    自在に軸着されて前記シートバックの背もたれ側に形成
    される凹部に嵌脱自在なチャイルドクッションと、一端
    が前記シートバックに固定される保護ベルトとを備えて
    なる自動車シートに対して、子供の乗車に際し、前記凹
    部から前倒された前記チャイルドクッションの座面と前
    記凹部の底面とに載置され子供を着座させて子供の背面
    と側面とを保護する、側面保護部と股間保護部材が設け
    られた第1保護マットと、この第1保護マットを挿通す
    る前記保護ベルトの他端を着脱自在に係止すると共に前
    記第1保護マットをも着脱自在に係止して前記第1保護
    マットに着座する子供の前面を保護する第1前面保護パ
    ッドと、着座する子供の前面と前記第1前面保護パッド
    との間に配置されて着座する子供の前面を保護する第2
    前面保護パッドとが組み付けられ、かつ斜め方向に張架
    するシートベルトをシートベルト取り付け位置方向に変
    位させるシートベルト用アジャスターを装着して変位さ
    せたシートベルトで前記第2前面保護パッドを介し着座
    する子供の前面を固定して構成されることを特徴とする
    自動車シートを利用したチャイルドシートシステム。
  3. 【請求項3】基端が自動車シートのシートバックに回動
    自在に軸着されて前記シートバックの背もたれ側に形成
    される凹部に嵌脱自在なチャイルドクッションと、一端
    が前記シートバックに固定される保護ベルトとを備えて
    なる自動車シートに対して、子供の乗車に際し、前記凹
    部から前倒された前記チャイルドクッションの座面と前
    記凹部の底面とに載置され着座する子供の背面と側面と
    を保護する、側面保護部と股間保護部材が設けられた
    1保護マットと、この第1保護マットに載置重ね合わせ
    られ子供を着座させて子供の背面と側面とを保護する第
    2保護マットと、前記第1保護マットと前記第2保護マ
    ットのいずれもを挿通する前記保護ベルトの他端を着脱
    自在に係止すると共に前記第1保護マット又は前記第2
    保護マットのいずれかをも着脱自在に係止して前記第2
    保護マットに着座する子供の前面を保護する第1前面保
    護パッドとが組み付けられ、かつ斜め方向に張架するシ
    ートベルトをシートベルト取り付け位置方向に変位させ
    るシートベルト用アジャスターを装着して変位させたシ
    ートベルトで着座する子供の前面を固定して構成される
    ことを特徴とする自動車シートを利用したチャイルドシ
    ートシステム。
  4. 【請求項4】基端が自動車シートのシートバックに回動
    自在に軸着されて前記シートバックの背もたれ側に形成
    される凹部に嵌脱自在なチャイルドクッションと、一端
    が前記シートバックに固定される保護ベルトとを備えて
    なる自動車シートに対して、子供の乗車に際し、前記凹
    部から前倒された前記チャイルドクッションの座面と前
    記凹部の底面とに載置され着座する子供の背面と側面と
    を保護する、側面保護部と股間保護部材が設けられた
    1保護マットと、この第1保護マットに載置重ね合わせ
    られ子供を着座させて子供の背面と面とを保護する第
    2保護マットと、前記第1保護マットと前記第2保護マ
    ットのいずれもを挿通する前記保護ベルトの他端を着脱
    自在に係止すると共に前記第1保護マット又は前記第2
    保護マットのいずれかをも着脱自在に係止して前記第2
    保護マットに着座する子供の前面を保護する第1前面保
    護パッドと、着座する子供の前面と前記第1前面保護パ
    ッドとの間に配置されて着座する子供の前面を保護する
    第2前面保護パッドとが組み付けられ、かつ斜め方向に
    張架するシートベルトをシートベルト取り付け位置方向
    に変位させるシートベルト用アジャスターを装着して変
    位させたシートベルトで前記第2前面保護パッドを介し
    着座する子供の前面を固定して構成されることを特徴と
    する自動車シートを利用したチャイルドシートシステ
    ム。
  5. 【請求項5】基端が自動車シートのシートバックに回動
    自在に軸着されて前記シートバックの背もたれ側に形成
    される凹部に嵌脱自在なチャイルドクッションと、一端
    が前記シートバックに固定される保護ベルトとを備えて
    なる自動車シートに対して、子供の乗車に際し組み付け
    られる自動車シートを利用したチャイルドシートシステ
    ムの保護部材であって前記凹部から前倒された前記チャ
    イルドシートの座面と前記凹部の底面とに載置され着座
    する子供の背面と側面とを保護する、側面保護部と股間
    保護部材が設けられたことを特徴とする第1保護マッ
    ト。
  6. 【請求項6】基端が自動車シートのシートバックに回動
    自在に軸着されて前記シートバックの背もたれ側に形成
    される凹部に嵌脱自在なチャイルドクッションと、一端
    が前記シートバックに固定される保護ベルトとを備えて
    なる自動車シートに対して、子供の乗車に際し組み付け
    られる自動車シートを利用したチャイルドシートシステ
    ムの保護部材であって請求項5に記載の第1保護マット
    に載置重ね合わせられ着座する子供の背面と側面とを保
    護することを特徴とする第2保護マット。
  7. 【請求項7】基端が自動車シートのシートバックに回動
    自在に軸着されて前記シートバックの背もたれ側に形成
    される凹部に嵌脱自在なチャイルドクッションと、一端
    が前記シートバックに固定される保護ベルトとを備えて
    なる自動車シートに対して、子供の乗車に際し組み付け
    られる自動車シートを利用したチャイルドシートシステ
    ムの保護部材であって請求項5に記載の第1保護マット
    を挿通する前記保護ベルトの他端又は前記第1保護マッ
    トと請求項6に記載の第2保護マットのいずれをも挿通
    する前記保護ベルトの他端を着脱自在に係止すると共に
    前記第1保護マット又は前記第2保護マットのいずれか
    をも着脱自在に係止して着座する子供の前面を保護する
    ことを特徴とする第1前面保護パッド。
  8. 【請求項8】基端が自動車シートのシートバックに回動
    自在に軸着されて前記シートバックの背もたれ側に形成
    される凹部に嵌脱自在なチャイルドクッションと、一端
    が前記シートバックに固定される保護ベルトとを備えて
    なる自動車シートに対して、子供の乗車に際し組み付け
    られる自動車シートを利用したチャイルドシートシステ
    ムの保護部材であって着座する子供の前面と請求項7に
    記載の第1前面保護パッドとの間に配置されて着座する
    子供の前面を保護することを特徴とする第2前面保護パ
    ッド。
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