JPH04369216A - 半導体基板への硼素拡散方法 - Google Patents

半導体基板への硼素拡散方法

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JPH04369216A
JPH04369216A JP17167191A JP17167191A JPH04369216A JP H04369216 A JPH04369216 A JP H04369216A JP 17167191 A JP17167191 A JP 17167191A JP 17167191 A JP17167191 A JP 17167191A JP H04369216 A JPH04369216 A JP H04369216A
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boron
inert gas
oxygen
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勝 篠宮
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諸我 伊左緒
Yutaka Ota
豊 太田
Masayasu Katayama
正健 片山
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体基板への硼素拡
散方法に関し、さらに詳しくは、シリコンダイオード、
トランジスタなどの半導体装置の製造における中,高濃
度の硼素拡散工程にあって、硼素化合物と溶剤よりなる
塗布剤を硼素拡散源として利用する場合に、当該硼素拡
散工程を簡略化し、かつ併せて、半導体基板面の選択さ
れた部分内全面に亘って均一な硼素濃度分布を得られる
ようにした硼素拡散方法の改良に係るものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、シリコンダイオードとか、ト
ランジスタなどの半導体装置の製造に際し、そのベース
拡散などの中,高濃度の硼素拡散方法の一つの手段とし
て、半導体基板の該当面に対して、硼素化合物と溶剤よ
りなる塗布剤を塗布し、当該塗布により得られる塗膜を
硼素拡散源とする手法が採用されている。ここで、半導
体基板として単結晶シリコン(Si)基板を、硼素化合
物として硼素、酸素、炭素、窒素、水素などからなる硼
素含有ポリマー(PBF)を用いた場合を例にとり説明
する。
【0003】しかして、この種の硼素含有ポリマーを用
いてシリコン基板の該当する選択面,ここでは、例えば
、シリコン基板上に形成される二酸化シリコン(SiO
2 )層を選択的に開口したベース面などの開口面(以
下,単に、基板面,またはシリコン基板面と呼ぶ)内に
、所定量の硼素原子を拡散させるためには、通常の場合
,次の第1〜第4の各工程を順次に行なうようにしてい
る。
【0004】すなわち,まず、第1の工程においては、
硼素含有ポリマーを溶剤に溶解してなる塗布剤をシリコ
ン基板面上に塗布し、かつこれを常温下で乾燥して有機
溶剤を揮散させ、硼素含有ポリマー層を形成させる。
【0005】また、第2の工程においては、酸素と不活
性ガスとの混合ガス雰囲気に保持した熱処理炉中に、前
記シリコン基板を装入し、その基板面に塗布形成された
硼素含有ポリマー層を所定温度で焼成することによって
、当該基板面上に硼素酸化物(B2 O3 ) 層を形
成させる。
【0006】ついで、第3の工程においては、酸素と不
活性ガスからなる混合ガス雰囲気中にあって、前記焼成
温度よりも高温に保持すると共に、これらの温度,およ
び保持時間を制御して熱処理することにより、該当する
基板面内に所要量の硼素原子をデポジションさせる。
【0007】しかして、この第3の工程に際しては、こ
こでの硼素酸化物層に対して、同時に、珪素原子が拡散
され、当該硼素酸化物層の大部分がボロンシリケートガ
ラス層に変質することが知られており、かつまた、低酸
素雰囲気中では、当該ボロンシリケートガラス層とシリ
コン基板との界面にボロンシリサイド層が生成されるこ
とも知られている(以下この第3の工程をプレデポジシ
ョン工程と呼ぶ)。
【0008】さらに、第4の工程においては、シリコン
基板面中に所定の硼素濃度分布を得るための押し込み拡
散用の熱処理として、湿式酸化,もしくはパイロジェニ
ック酸化などを施す(以下,この第4工程をドライブイ
ン工程と呼ぶ)。
【0009】一方,前記プレデポジション工程からドラ
イブイン工程へ移行するのには、従来,次の第1,第2
の各方法が採用されている。
【0010】すなわち,まず、第1の方法は、プレデポ
ジション工程を経た後、処理されたシリコン基板を熱処
理炉から一旦取り出して、弗酸を用いることにより、生
成されたボロンシリケートガラス層を除去した上で、再
度,熱処理炉内に装入し、あらためてドライブイン工程
を行なう方法である。
【0011】また、第2の方法は、同様に、処理された
シリコン基板を熱処理炉から一旦,取り出して、弗酸を
用いることにより、生成されたボロンシリケートガラス
層を除去すると共に、ボロンシリサイド層を低温熱酸化
,もしくはプラズマ酸化などによってボロンシリケート
ガラス層に変質させてから、同様に、弗酸を用いること
により、当該ボロンシリケートガラス層を除去した後に
、再度,熱処理炉内に装入し、あらためてドライブイン
工程を行なう方法である。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】ここで、前記の硼素含
有ポリマー塗布剤を用いる硼素拡散に際して、プレデポ
ジション工程で生成される可能性のあるボロンシリサイ
ド層は、ドライブイン工程後におけるシリコン基板面内
での硼素濃度分布の均一性を得るのに、長所とも、また
短所ともなる可能性を有している。
【0013】つまり、一層,詳細には、プレデポジショ
ン工程において、ボロンシリサイド層が存在すると、シ
リコン基板面内で、たとえ、当該ボロンシリサイド層の
厚さに多少のバラツキがあったとしても、基板界面での
硼素濃度が、所定温度の固溶源に保持されるために基板
全面に亘って均一となる。
【0014】また、一方で、高温によるドライブイン工
程の開始時に、ボロンシリサイド層がシリコン基板の全
面に亘って不均一な厚さで存在すると、ドライブイン工
程中に面内シリコン酸化膜の厚さにバラツキをひき起こ
すことになる。
【0015】このように、ボロンシリサイド層について
は、プレデポジション工程時にあって存在する方が望ま
しく、一方,ドライブイン工程開始時には、存在しない
方が好ましいものといえる。
【0016】以上,これを要するに、ボロンシリサイド
層の存在の観点からみるとき、従来の硼素化合物と溶剤
よりなる塗布剤を用いる硼素拡散方法,殊に、前記した
プレデポジション工程からドライブイン工程への各移行
手段においては、それぞれに次のような問題点がある。
【0017】すなわち、前記第1の方法では、プレデポ
ジション工程後、熱処理炉からシリコン基板を一旦取り
出して、そのボロンシリケートガラス層を弗酸中で除去
するが、ボロンシリサイド層については、当該弗酸によ
ってそのままでは除去されないために、ドライブイン工
程開始前に、ボロンシリサイド層が該当基板面の界面に
残存することになり、この場合,もしボロンシリサイド
層の厚さにバラツキがあるときは、ドライブイン工程終
了後のシリコン基板における該当基板面内での硼素濃度
分布の均一性が悪化することになる。
【0018】また、前記第2の方法では、プレデポジシ
ョン工程後、熱処理炉からシリコン基板を一旦取り出し
て、そのボロンシリケートガラス層を弗酸中で除去する
と共に、ボロンシリサイド層を低温熱酸化,もしくはプ
ラズマ酸化などによりボロンシリケートガラス層に変質
させ、再度,弗酸中で除去する必要があり、ドライブイ
ン工程開始前の処理操作,ひいては工程全体が繁雑化す
ることになる。
【0019】本発明は、このような従来方法における種
々の問題点を解消するためになされたもので、その目的
は、硼素化合物を含有する塗布剤を用いる半導体基板へ
の硼素拡散において、当該硼素拡散工程を簡略化し、半
導体基板の該当基板面内の全面に亘って均一な硼素濃度
分布を得られるようにした,この種の半導体基板への硼
素拡散方法を提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明に係る半導体基板
への硼素拡散方法は、硼素化合物と溶剤よりなる拡散源
の塗布による半導体基板への硼素拡散において、該拡散
源を塗布し酸化雰囲気中で焼成した半導体基板を、第1
の工程で不活性気体雰囲気中または不活性気体と濃度1
%以下の酸素との混合気体雰囲気中で800乃至120
0℃の温度で熱処理し、第2の工程で雰囲気を酸素また
は不活性気体と濃度20%以上の酸素との混合気体とし
前記第1の工程と同一温度を維持した状態で熱処理し、
第3の工程で雰囲気を酸素または酸素と不活性気体との
混合気体とし第1の工程よりも高い温度で熱処理するこ
とを特徴とする。
【0021】本発明においては硼素化合物と溶剤よりな
る拡散源を用いる。拡散源の例としては、例えば、硼酸
、アルキル硼酸エステル、塩化硼素などの硼素化合物と
多価アルコール化合物との反応生成物を溶剤に溶解した
ものが挙げられる。硼素化合物と反応させる多価アルコ
ール化合物としては、低分子化合物、高分子化合物のい
ずれでもよいが、HO(C2H4O)nH (nは14
以下)、ポリヒドロキシアルキルアクリレートまたはメ
タクリレート(アルキル基はエチルまたはプロピル基)
の単独重合体または共重合体、ポリビニルアルコール、
ポリビニルアセタール、ポリビニルブチラール、マンニ
トール等を挙げることができる。このような拡散源は例
示であって、本発明ではこれに限定されるものでないこ
とはいうまでもない。拡散源を半導体基板に塗布し酸化
雰囲気中で焼成することにより、硼素化合物は硼素酸化
物になる。
【0022】本発明においては、第1の工程で、不活性
気体雰囲気中または不活性気体と濃度1%以下の酸素と
の混合気体雰囲気中で800乃至1200℃の温度で熱
処理する。
【0023】この第1の工程はプレデポジション工程と
呼ばれる。プレデポジション工程時には、少なくとも該
当基板面上に焼成された硼素酸化物層へのシリコン基板
からの珪素原子の拡散により、硼素酸化物層と該当基板
面との界面にボロンシリケートガラス層が生成され、か
つこれとは逆に、同時に、硼素酸化物層から当該ボロン
シリケートガラス層を通して該当基板面内への硼素原子
の拡散がなされるが、この際,熱処理雰囲気の酸素濃度
が1%以下または酸素を含まない不活性気体雰囲気であ
れば、ボロンシリケートガラス層と該当基板面との間に
数ナノメートルの厚さのボロンシリサイド層が生成され
る。
【0024】一方,ボロンシリサイド層は、シリコン基
板よりもかなり速く酸化されて、ボロンシリケートガラ
ス層となる性質を有していることから、プレデポジショ
ン工程での熱処理雰囲気が、酸素を1%以上含むときに
あっては、酸素原子のボロン酸化物層からボロンシリケ
ートガラス層を通した該当基板面内への拡散に伴い、当
該ボロンシリサイド層が速やかに酸化されてボロンシリ
ケートガラス層となるもので、結果的には実質上ボロン
シリサイド層が生成されないことにもなる。よって、本
発明の第1の工程での熱処理は、不活性気体雰囲気中ま
たは不活性気体と濃度1%以下の混合気体雰囲気中で行
なわれる。なお、不活性気体としてはアルゴンガス、窒
素ガスなどが用いられる。
【0025】ここで、もし、該当基板面上での硼素酸化
物層,あるいは、ボロンシリケートガラス層,もしくは
、これらの両者の層厚にバラツキがあるものとすれば、
生成されるボロンシリサイド層の厚さにも、当然,バラ
ツキを生ずることになるのであるが、しかし、この場合
は、ボロンシリサイド層が存在することによって、該当
基板面の界面における硼素濃度が、当該温度でのシリコ
ンへのボロンの固溶限に保持されるために、この該当基
板面内への硼素の拡散量が全面に亘って均一となる。
【0026】以上のことから、本は発明の第1の工程で
は、■ボロンシリケートガラス層とボロンシリサイド層
の形成と、■ボロンシリサイド層を通しての硼素原子の
均一な拡散が行なわれることがわかる。
【0027】次に、本発明においては、第2の工程で、
雰囲気を酸素又は不活性気体と濃度20%以下の酸素と
の混合気体とし前記の工程と同一温度を維持した状態で
熱処理する。
【0028】第2の工程では、第1の工程で生成した薄
層のボロンシリサイド層が全て均一に、かつ速やかにボ
ロンシリケートガラス層に変化する。この第2の工程は
本発明における本質的に重要な工程である。すなわち、
第3の工程(ドライブイン工程)の前にボロンシリサイ
ド層をボロンシリケートガラス層に変化させておくこと
により、ドライブイン工程における硼素拡散が非常に均
一に行なわれるのである。
【0029】それでは、ドライブイン工程に入る前にボ
ロンシリサイド層をボロンシリケートガラス層に変化さ
せる理由、すなわち、ドライブイン工程時にボロンシリ
サイド層が存在しているとなぜ硼素濃度分布の基板面内
バラツキが悪くなるかを述べると以下のとおりである。 ドライブイン工程を開始するための昇温時には、通常基
板面内には温度バラツキが生じるので、ボロンシリサイ
ド層が存在していると、熱処理ガス雰囲気が酸素を20
%以上含んでいれば、このボロンシリサイド層は温度が
高い部分のみが速く酸化され、硼素のシリコン基板への
輸送は停止する。一方、未酸化領域ではボロンシリサイ
ド層から硼素のシリコン基板への輸送が継続するため硼
素濃度は増加する。そして、この現象は、さらに温度が
高くなり全ての領域においてボロンシリサイド層がボロ
ンシリケートガラス層となるまで続き、シリコン基板界
面における硼素濃度の分布が不均一な、バラツキの大き
いものとなるのである。
【0030】なお、本発明においては、第2の工程が終
了した後にシリコン基板に存在するボロンシリケートガ
ラス層を以下の第3の工程(ドライブイン工程)に入る
前に除去しておいてもよい。このボロンシリケートガラ
ス層の除去は、弗酸あるいは弗酸を含む処理液で処理す
ることにより行なうことができる。
【0031】本発明においては、第3の工程で雰囲気を
酸素又は酸素と不活性基体との混合基体とし、第1の工
程よりも高い温度で熱処理を行なう。前記のように、第
2の工程でボロンシリサイド層を全て均一に酸化させボ
ロンシリケートガラス層に変化させてあるために、第3
の工程においては、硼素のシリコン基板への輸送は均一
に停止される。よって、第1の工程のプレデポジション
によりシリコン基板面内に均一にデポジションされた硼
素がドライブインにより基板内に均一に拡散するのであ
る。
【0032】
【作用】第1の工程において、プレデポジション処理に
おける不活性ガス雰囲気の酸素濃度を1%以下とするこ
とにより確実にボロンシリサイド層が形成され、シリコ
ン基板における該当基板面内の硼素分布濃度の均一化が
達成される。次に、第2の工程において、プレデポジシ
ョン処理終了直後に同一温度で酸化性雰囲気に維持する
ことにより、ボロンシリサイド層を全てボロンシリケー
トガラス層に変化させることができる。ボロンシリサイ
ド層をボロンシリケートガラス層に変化させてあるため
に、第3の工程(ドライブイン工程)の昇温時において
、シリコン基板面内に温度バラツキが生じたとしても硼
素の不均一な拡散が生じることがない。
【0033】
【実施例】以下、本発明に係るシリコン基板への硼素拡
散方法の実施例につき、図1を参照して詳細に説明する
【0034】図1(a)〜(f)は、本発明の一実施例
を適用したトランジスタにおけるベース領域への硼素の
拡散方法の主要な工程を順次模式的に示すそれぞれに断
面図であり、また、図2は、当該硼素拡散のために使用
する熱処理炉,いわゆる拡散炉の概要を模式的に示す構
成説明図である。
【0035】この実施例方法においては、まず、図1(
a)に示されているように、単結晶シリコン基板(n型
単結晶シリコン基板)11上にあって、熱酸化法などに
よりシリコン酸化膜12を形成すると共に、当該シリコ
ン酸化膜12のベース領域に対応する部分を選択的に開
口させて開口部13としておき、ついで、図1(b)に
示されているように、例えば、スピン・オン法などによ
り開口部13を含むシリコン酸化膜12上にあって、硼
素含有ポリマー(p型不純物としての硼素を含有する)
と溶剤とよりなる塗布剤をスピン−オン法などにより所
要の厚さに塗布し、かつ乾燥させて有機ボロンポリマー
層14を形成する。
【0036】次に、図2に示す石英製チューブ22をセ
ットした熱処理炉21を用い、前記硼素含有ポリマー層
14を形成したシリコン基板11の複数個を石英製ボー
ト23上に併置させて収容し、当該石英製ボート23を
石英製チューブ22内に装入する。
【0037】前記熱処理炉21の石英製チューブ22内
は、外周囲に配設した加熱源24により700℃に保持
されており、かつその不活性ガス雰囲気としては、5〜
100%の酸素を含む不活性ガス,例えば、窒素(もし
くは、アルゴン)の不活性ガス雰囲気にしておく。
【0038】しかして、前記装入後、前記温度条件を維
持した不活性ガス雰囲気下で、5〜30分程度に亘って
前記塗布乾燥されている硼素含有ポリマー層14を焼成
し、図1(c)に示されているように、硼素酸化物層1
5とし、続いて、前記石英製チューブ22内の不活性ガ
ス雰囲気に関し、そのままの温度条件下において、1%
以下の酸素を含む不活性ガス,例えば、窒素(もしくは
、アルゴン)の不活性ガス雰囲気に置換する。
【0039】その後、前記1%以下の酸素を含む不活性
ガス,例えば、窒素ガス雰囲気に維持したままで、石英
製チューブ22内の温度を800〜1200℃まで昇温
させる。この操作によって、図1(d)に示されている
ように、硼素酸化物層15中には、シリコン基板11か
らの珪素原子が拡散されてボロンシリケートガラス層1
6に変化し、かつシリコン基板11の開口部13に対応
する該当基板面内には、硼素酸化物層15,ひいては、
ボロンシリケートガラス層16からの硼素が拡散されて
硼素デポジション部18が形成されると共に、ボロンシ
リケートガラス層16とボロンデポジション部18との
間には、ボロンシリサイド層17が形成されることにな
るもので、この昇温後、さらに当該温度を所定時間に亘
り維持してプレデポジションを行なうことにより、硼素
のプレデポジション量を制御し得るのである。
【0040】またその後、前記温度を維持したまま、そ
の不活性ガス雰囲気に関し、これを20〜100%の酸
素を含む不活性ガス,例えば、窒素(もしくは、アルゴ
ン)の不活性ガス雰囲気に置換させた上で、この状態を
ほぼ5〜10分程度に亘って保持することにより、図1
(e)に示されているように、前記硼素デポジション部
18の界面に形成されていたボロンシリサイド層17が
、完全にボロンシリケートガラス層16に変質する。 すなわち,以上がプレデポジション工程である。
【0041】続いて、前記プレデポジション工程からド
ライブイン工程への移行について、この実施例方法では
、次の第1および第2の各方法を行なう。
【0042】第1の方法は、前記のボロンシリサイド層
17をボロンシリケートガラス層16に変質させた20
〜100%の酸素を含む不活性ガス,例えば、窒素(も
しくは、アルゴン)の不活性ガス雰囲気のままで降温さ
せ、当該不活性ガス雰囲気温度がおおよそ800℃程度
になった時点で、前記プレデポジション処理を終えたシ
リコン基板11を熱処理炉21の石英製チューブ22内
から一旦取り出す。
【0043】そして、まず、当該シリコン基板をほゞ5
〜10%程度に希釈された弗酸中に浸漬させることによ
り、ボロンシリケートガラス層16が溶解して除去され
、図1(f)に示されているように、シリコン基板11
での該当基板面が露出されることになる。ついで、前記
ボロンシリケートガラス層16を除去したシリコン基板
11を再度,前記熱処理炉21の石英製チューブ22内
に装入してドライブイン工程を行なう。
【0044】ここで、図5(a),(b)には、当該第
1の方法におけるプレデポジション工程,およびドライ
ブイン工程での熱処理温度,および不活性ガス雰囲気と
処理時間との関係をチャートとして示す。
【0045】また、図3には、当該図5(a)に示した
第1の方法での熱処理温度,および不活性ガス雰囲気に
よる制御操作によって得たこの実施例方法におけるシリ
コン基板と、従来方法,つまり、この実施例方法でのよ
うに、プレデポジション処理後にあって、同一処理温度
で、20〜100%の酸素を含む不活性ガス,例えば、
窒素(もしくは、アルゴン)の不活性ガス雰囲気に置換
することなく、従って、ボロンシリサイド層を変質させ
ずに残したままで、炉内を降温させて取り出したシリコ
ン基板につき、これをほぼ5〜10%程度に希釈された
弗酸中に浸漬させて酸化物を除去した上で、再度,熱処
理炉内に装入させ、これを前記図5(b)に示した熱処
理温度,および不活性ガス雰囲気と処理時間とでドライ
ブイン処理したシリコン基板とのそれぞれに関し、その
シート抵抗のバラツキをグラフにして示す。
【0046】すなわち,この図3からも明らかなように
、この実施例での第1の方法によれば、従来の各方法に
比較するとき、結果的には、ドライブイン処理後のシリ
コン基板における該当基板面内での硼素濃度分布の均一
性を効果的に向上させ得るのである。
【0047】第2の方法は、図6に示した熱処理温度,
および不活性ガス雰囲気と処理時間とによる制御操作で
、プレデポジション処理後のシリコン基板を熱処理炉か
ら取り出してボロンシリケートガラス層16を除去する
ことなく、プレデポジション工程からドライブイン工程
へ一貫して移行させる方法である。
【0048】すなわち,プレデポジション処理後に、ボ
ロンシリサイド層17に関して、熱処理炉21の石英製
チューブ22内を、20〜100%の酸素を含む不活性
ガス,例えば、窒素(もしくは、アルゴン)の不活性ガ
ス雰囲気に置換させて、当該ボロンシリサイド層17を
ボロンシリケートガラス層16に変質させた後、そのま
まの不活性ガス雰囲気下で、石英製チューブ22内をド
ライブイン温度まで昇温させ、かつその後、酸素,ある
いは酸素を含む不活性ガス,例えば、窒素(もしくは、
アルゴン)の不活性ガス雰囲気でドライブイン処理する
【0049】ここで、図4には、当該図6に示した第2
の方法での熱処理温度,および不活性ガス雰囲気による
制御操作によって得たこの実施例方法におけるシリコン
基板と、前記と同様に、プレデポジション処理後,ボロ
ンシリサイド層を変質させずに残したままで、同様な熱
処理を施したシリコン基板とのそれぞれに関し、そのシ
ート抵抗のバラツキをグラフにして示す。
【0050】すなわち,この図4からも明らかなように
、この実施例での第2の方法においても、前記した従来
の各方法に比較するときは、前例の場合と同様に、結果
的にドライブイン処理後のシリコン基板における該当基
板面内での硼素濃度分布の均一性を効果的に向上させ得
るのである。
【0051】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明は
従来法に比較して次のような優れた効果が得られる。す
なわち、本発明の方法の場合には、前記したボロンシリ
サイド層を除去しない従来での第1の方法に比較して、
ドライブイン処理後のシリコン基板における該当基板面
内の硼素分布濃度の均一性を良好に改善することができ
る。また、低温酸化などによるボロンシリサイド層の除
去工程を省略できるほか、2回に亘って必要であった弗
酸処理を1回に省略し得るために、工程自体の簡略化が
可能である。さらに、前記した従来での第3の方法に対
しては、プレデポジション処理における不活性ガス雰囲
気の酸素濃度を1%以下とすることにより、確実にボロ
ンシリサイド層を形成させて、シリコン基板における該
当基板面内のボロン分布濃度の均一化を達成すると共に
、プレデポジション処理の終了直後に同一温度で酸化性
雰囲気に維持することにより、ボロンシリサイド層をボ
ロンシリケートガラス層へ変質させるようにしたので、
ここでもドライブイン処理後のシリコン基板における該
当基板面内の硼素分布濃度の均一性を良好に改善するこ
とができるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(f)は、本発明の一実施例を適用し
たトランジスタにおけるベース領域へのボロンの拡散方
法の主要な工程を順次模式的に示すそれぞれに断面図で
ある。
【図2】本発明の一実施例方法におけるボロン拡散のた
めに使用する熱処理炉の概要を模式的に示す構成説明図
である。
【図3】本発明の一実施例による第1の方法で得たシリ
コン基板と従来方法によるシリコン基板とのバッチ内に
おけるシート抵抗のバラツキの範囲を比較して示すグラ
フである。
【図4】本発明の一実施例による第2の方法で得たシリ
コン基板と従来方法によるシリコン基板とのバッチ内に
おけるシート抵抗のバラツキの範囲を比較して示すグラ
フである。
【図5】(a),(b)は本発明の一実施例での第1の
方法によるプレデポジション工程,およびドライブイン
工程での熱処理温度,および不活性ガス雰囲気と処理時
間との関係を示すチャートである。
【図6】本発明の一実施例での第2の方法によるプレデ
ポジション工程からドライブイン工程への熱処理温度,
および不活性ガス雰囲気と処理時間との関係を示すチャ
ートである。
【符号の説明】
11  単結晶シリコン基板 12  シリコン酸化膜 13  シリコン酸化膜の開口部 14  硼素含有ポリマー層 15  硼素酸化物層 16  ボロンシリケートガラス層 17  ボロンシリサイド層 18  硼素デポジション部 21  熱処理炉 22  石英製チューブ 23  石英製ボート 24  加熱源

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  硼素化合物と溶剤よりなる拡散源の塗
    布による半導体基板への硼素拡散において、該拡散源を
    塗布し酸化雰囲気中で焼成した半導体基板を、第1の工
    程で不活性気体雰囲気中または不活性気体と濃度1%以
    下の酸素との混合気体雰囲気中で800乃至1200℃
    の温度で熱処理し、第2の工程で雰囲気を酸素または不
    活性気体と濃度20%以上の酸素との混合気体とし前記
    第1の工程と同一温度を維持した状態で熱処理し、第3
    の工程で雰囲気を酸素または酸素と不活性気体との混合
    気体とし第1の工程よりも高い温度で熱処理することを
    特徴とする半導体基板への硼素拡散方法。
  2. 【請求項2】  第2の工程の後、半導体基板を一旦熱
    処理炉から取り出し、弗酸または弗酸を含む処理液によ
    る処理を行い、次いで第3の工程を行なうことを特徴と
    する請求項1に記載の半導体基板への硼素拡散方法。
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