JP2011035252A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】工数を低減して効率的に半導体装置を製造することができる半導体装置の製造方法を提供する。
【解決手段】半導体基板の表面の一部に第1導電型ドーパントを含有する第1導電型ドーパント拡散剤を塗布する工程と、第1導電型ドーパント拡散剤から半導体基板の表面に第1導電型ドーパントを拡散させることによって第1導電型ドーパント拡散層を形成する工程と、第1導電型ドーパント拡散層の形成後の第1導電型ドーパント拡散剤の残部の少なくとも一部を拡散抑制マスクとして半導体基板の表面に第2導電型ドーパントを拡散させることによって第2導電型ドーパント拡散層を形成する工程とを含む半導体装置の製造方法である。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体装置の製造方法に関する。
近年、エネルギ資源の枯渇の問題や大気中のCO2の増加のような地球環境問題などからクリーンなエネルギの開発が望まれており、半導体装置の中でも特に太陽電池セルを用いた太陽光発電が新しいエネルギ源として開発、実用化され、発展の道を歩んでいる。
太陽電池セルは、従来から、たとえば単結晶または多結晶のシリコン基板の受光面にシリコン基板の導電型と反対の導電型となる不純物を拡散することによってpn接合を形成し、シリコン基板の受光面と受光面の反対側の裏面にそれぞれ電極を形成して製造された両面電極型太陽電池セルが主流となっている。また、両面電極型太陽電池セルにおいては、シリコン基板の裏面にシリコン基板と同じ導電型の不純物を高濃度で拡散することによって、裏面電界効果による高出力化を図ることも一般的となっている。
また、シリコン基板の受光面に電極を形成せず、裏面のみに電極を形成した裏面電極型太陽電池セルについても研究開発が進められている(たとえば、特許文献1参照)。
以下、図8(a)〜図8(i)の模式的断面図を参照して、特許文献1に記載の裏面電極型太陽電池セルの製造方法について説明する。
まず、図8(a)に示すように、n型シリコン基板101の表面および裏面の全面にそれぞれ、酸化シリコン膜などの拡散抑制マスク102を形成する。
次に、図8(b)に示すように、n型シリコン基板101の裏面の拡散抑制マスク102上に拡散抑制マスク102をエッチングすることが可能な成分を含有するエッチングペースト103を所定の形状に印刷する。その後、エッチングペースト103の印刷後のn型シリコン基板101を熱処理することによって、エッチングペースト103の印刷箇所に相当する拡散抑制マスク102の部分を選択的に除去して拡散抑制マスク102に開口部を形成する。
次に、図8(c)に示すように、拡散抑制マスク102に形成された開口部から露出したn型シリコン基板101の裏面にたとえばBBr3などのp型ドーパントガス104を接触させることによってp型ドーパントを拡散させて第1のp型不純物拡散領域105を形成する。その後、n型シリコン基板101の表面および裏面の拡散抑制マスク102をそれぞれ除去した後に、再度、n型シリコン基板101の表面および裏面の全面にそれぞれ拡散抑制マスク102を形成する。
次に、図8(d)に示すように、n型シリコン基板101の裏面の第1のp型不純物拡散領域105に対応する領域を包含する拡散抑制マスク102上の領域にエッチングペースト103を印刷する。その後、エッチングペースト103の印刷後のn型シリコン基板101を再度熱処理することによって、エッチングペースト103の印刷箇所に相当する拡散抑制マスク102の部分を選択的に除去して拡散抑制マスク102に開口部を形成する。
次に、図8(e)に示すように、拡散抑制マスク102に形成された開口部から露出したn型シリコン基板101の裏面にたとえばBBr3などのp型ドーパントガス104を再度接触させることによってp型ドーパントを拡散させて第1のp型不純物拡散領域105の周囲に第2のp型不純物拡散領域106を形成する。ここで、第1のp型不純物拡散領域105は第2のp型不純物拡散領域106よりもp型ドーパント濃度の高い領域となる。その後、n型シリコン基板101の表面および裏面の拡散抑制マスク102をそれぞれ除去した後に、再度、n型シリコン基板101の表面および裏面の全面にそれぞれ拡散抑制マスク102を形成する。
次に、図8(f)に示すように、n型シリコン基板101の裏面の第1のp型不純物拡散領域105および第2のp型不純物拡散領域106に対応する領域以外の領域の拡散抑制マスク102の一部に開口部を設けた後、たとえばPOCl3などのn型ドーパントガス107を接触させることによってn型ドーパントを拡散させてn型不純物拡散領域108を形成する。その後、n型シリコン基板101の表面および裏面の拡散抑制マスク102をそれぞれ除去する。
次に、図8(g)に示すように、n型シリコン基板101の表面をテクスチャエッチングしてテクスチャ構造115を形成した後に、n型シリコン基板101の表面のテクスチャ構造115上には反射防止膜109を形成するとともに、n型シリコン基板101の裏面上にはパッシベーション膜110を形成する。
次に、図8(h)に示すように、n型シリコン基板101の裏面の第1のp型不純物拡散領域105の一部が露出するようにパッシベーション膜110の一部を除去してコンタクトホール111を形成するとともに、n型不純物拡散領域108の一部が露出するようにパッシベーション膜110の一部を除去してコンタクトホール112を形成する。
最後に、図8(i)に示すように、n型シリコン基板101の裏面のパッシベーション膜110に形成されたコンタクトホール111を通して第1のp型不純物拡散領域105に接するp型用電極113を形成するとともに、n型シリコン基板101の裏面のパッシベーション膜110に形成されたコンタクトホール112を通してn型不純物拡散領域108に接するn型用電極114を形成する。以上により、特許文献1に記載の裏面電極型太陽電池セルが作製される。
特開2008−186927号公報
しかしながら、上記の特許文献1に記載の裏面電極型太陽電池セルの製造方法においては、第1のp型不純物拡散領域105、第2のp型不純物拡散領域106およびn型不純物拡散領域108のそれぞれの形成ごとに拡散抑制マスク102を形成して拡散抑制マスク102に開口部を設ける必要があったため、工数が多くなり、裏面電極型太陽電池セルを効率的に製造することができないという問題があった。
この問題は、裏面電極型太陽電池セルに限る問題ではなく、他の半導体装置にも共通する問題である。
上記の事情に鑑みて、本発明の目的は、工数を低減して効率的に半導体装置を製造することができる半導体装置の製造方法を提供することにある。
本発明は、半導体基板の表面の一部に第1導電型ドーパントを含有する第1導電型ドーパント拡散剤を塗布する工程と、第1導電型ドーパント拡散剤から半導体基板の表面に第1導電型ドーパントを拡散させることによって第1導電型ドーパント拡散層を形成する工程と、第1導電型ドーパント拡散層の形成後の第1導電型ドーパント拡散剤の残部の少なくとも一部を拡散抑制マスクとして半導体基板の表面に第2導電型ドーパントを拡散させることによって第2導電型ドーパント拡散層を形成する工程とを含む半導体装置の製造方法である。
ここで、本発明の半導体装置の製造方法において、第1導電型ドーパント拡散層を形成する工程は、第1導電型ドーパント拡散剤が塗布された半導体基板を熱処理することにより行なわれることが好ましい。
また、本発明の半導体装置の製造方法において、第1導電型ドーパント拡散剤の残部は、ボロンシリサイド層、またはボロンシリサイド層とボロンシリケートガラス層との積層体を含むことが好ましい。
また、本発明の半導体装置の製造方法において、第1導電型ドーパント拡散剤の残部の厚さは10nm以上であることが好ましい。
また、本発明の半導体装置の製造方法において、第2導電型ドーパント拡散層を形成する工程は、第2導電型ドーパントを含有するガスを用いた気相拡散および第2導電型ドーパントを含有する第2導電型ドーパント拡散剤を用いた固相拡散の少なくとも一方により行なわれることが好ましい。
本発明によれば、工数を低減して効率的に半導体装置を製造することができる半導体装置の製造方法を提供することができる。
(a)〜(l)は、本発明の半導体装置の一例である裏面電極型太陽電池セルの製造方法の一例について図解する模式的な断面図である。 本発明の半導体装置の一例である裏面電極型太陽電池セルの裏面の一例の模式的な平面図である。 本発明の半導体装置の一例である裏面電極型太陽電池セルの裏面の他の一例の模式的な平面図である。 本発明の半導体装置の一例である裏面電極型太陽電池セルの裏面のさらに他の一例の模式的な平面図である。 本発明の半導体装置の一例である裏面電極型太陽電池セルの製造方法の他の一例の工程の一部を図解する模式的な断面図である。 (a)〜(j)は、本発明の半導体装置の一例である裏面電極型太陽電池セルの製造方法の他の一例について図解する模式的な断面図である。 (a)〜(l)は、本発明の半導体装置の一例である裏面電極型太陽電池セルの製造方法の他の一例について図解する模式的な断面図である。 (a)〜(i)は、特許文献1に記載の裏面電極型太陽電池セルの製造方法を図解する模式的な断面図である。
以下、本発明の実施の形態について説明する。なお、本発明の図面において、同一の参照符号は、同一部分または相当部分を表わすものとする。
<実施の形態1>
以下に、図1(a)〜図1(l)の模式的断面図を参照して、本発明の半導体装置の一例である裏面電極型太陽電池セルの製造方法の他の一例について説明する。
まず、図1(a)に示すように、シリコン基板1を用意する。ここで、シリコン基板1としては、たとえばシリコンインゴットからスライスして得られるシリコン基板などを用いることができる。また、シリコン基板1は、n型の導電型を有していてもよく、p型の導電型を有していてもよい。
また、シリコン基板1としては、たとえば、シリコンインゴットのスライスにより生じたスライスダメージを除去したものを用いてもよい。なお、上記のスライスダメージの除去は、たとえば、スライス後のシリコン基板1の表面をフッ化水素水溶液と硝酸との混酸または水酸化ナトリウムなどのアルカリ水溶液などでエッチングすることなどによって行なうことができる。
また、シリコン基板1の大きさおよび形状は特に限定されず、たとえば厚さを100μm以上300μm以下とし、1辺の長さを100mm以上200mm以下とした四角形状の表面を有するものとすることができる。
次に、図1(b)に示すように、シリコン基板1の一方の表面上にマスキングペーストを塗布して乾燥させた後に焼成して拡散抑制マスク16を形成するとともに、p型ドーパントとしてのボロンを含むp型不純物拡散剤4を塗布する。
ここで、マスキングペーストは、後述するn型不純物拡散領域8の形成箇所に対応する領域に塗布され、ボロンを含むp型不純物拡散剤4は、後述するp型不純物拡散領域5の形成箇所に対応する領域に塗布される。
また、p型不純物拡散剤4を覆うようにしてマスキングペーストを塗布した後に乾燥させて焼成することによって、図5の模式的断面図に示すように、p型不純物拡散剤4を覆うようにして拡散抑制マスク16を形成してもよい。
マスキングペーストとしては、マスキングペーストを焼成して得られる拡散抑制マスク16がp型不純物拡散剤4中のボロンのシリコン基板1の表面への拡散を抑止することができるものであれば特に限定されないが、たとえば、有機溶媒、水、シラン化合物および増粘剤を含むものなどを用いることができる。また、マスキングペーストとしては、増粘剤を含まないものも用いることができる。
ここで、有機溶媒としては、たとえば、エチレングリコール、メチルセロソルブ、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブ、ジエチルセロソルブ、セロソルブアセテート、エチレングリコールモノフェニルエーテル、メトキシエタノール、エチレングリコールモノアセテート、エチレングリコールジアセテート、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールアセテート、トリエチルグリコール、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、テトラエチレングリコール、液体ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、1−ブトキシエトキシプロパノール、ジプロピルグリコール、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、ポリプロピレングリコール、トリメチレングリコール、ブタンジアール、1,5−ペンタンジアール、ヘキシレングリコール、グリセリン、グリセリルアセテート、グリセリンジアセテート、グリセリルトリアセテート、トリメチロールプロピン、1,2,6−ヘキサントリオール、1,2−プロパンジオール、1,5−ペンタンジオール、オクタンジオール、1,2−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、ジオキサン、トリオキサン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、メチラール、ジエチルアセタール、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジエチルケトン、アセトニルアセトン、ジアセトンアルコール、ギ酸メチル、ギ酸エチル、ギ酸プロピル、酢酸メチル、酢酸エチルを単独でまたは2種以上併用して用いることができる。
また、シラン化合物としては、たとえば、以下の一般式(1)で表わされるシラン化合物を用いることができる。
1 nSi(OR24-n …(1)
なお、上記の一般式(1)において、R1は、メチル基、エチル基またはフェニル基を示す。また、上記の一般式(1)において、R2は、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基などの炭素数1〜4の直鎖状または分岐鎖状のアルキル基を示す。また、上記の一般式(1)において、nは0〜4の整数を示す。
シラン化合物としては、たとえば、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトラブトキシシラン、それらの塩(テトラエチルオルトケイ酸塩など)などを単独でまたは2種以上を併用して用いることができる。
また、増粘剤を用いる場合には、増粘剤としては、たとえば、ヒマシ油、ベントナイト、ニトロセルロース、エチルセルロース、ポリビニルピロリドン、デンプン、ゼラチン、アルギン酸、非晶質ケイ酸、ポリビニルブチラール、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、ポリアミド樹脂、有機ヒマシ油誘導体、ジアミド・ワックス、膨潤ポリアクリル酸塩、ポリエーテル尿素−ポリウレタン、ポリエーテル−ポリオールなどを単独でまたは2種以上を併用して用いることができる。
また、p型不純物拡散剤4は、ボロンを含有するものであれば特には限定されないが、たとえば、酸化ホウ素、ホウ酸、有機ホウ素化合物、ホウ素−アルミニウム化合物、有機アルミニウム化合物またはアルミニウム塩のようなホウ素原子および/またはアルミニウム原子を含む化合物などのボロン源を単独または2種以上含むものを用いることができる。
また、p型不純物拡散剤4の上記ボロン源以外の成分としては、たとえば、溶媒と、シラン化合物と、増粘剤とを含むものなどを用いることができる。なお、p型不純物拡散剤4は、増粘剤を含んでいなくてもよい。
ここで、溶媒としては、たとえば、水、メタノール、エタノール、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、1,2−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、ジオキサン、トリオキサン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピランメチラール、ジエチルアセタール、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジエチルケトン、アセトニルアセトン、ジアセトンアルコール、ギ酸メチル、ギ酸エチル、ギ酸プロピル、酢酸メチル、酢酸エチル、無水酢酸、N−メチルピロリドンなどを単独でまたは2種以上を併用して用いることができる。
また、p型不純物拡散剤4に用いられ得る増粘剤およびシラン化合物についての説明はそれぞれ上記と同様であるため、ここではその説明については省略する。
また、p型不純物拡散剤4の塗布方法およびマスキングペーストの塗布方法としてはそれぞれ、たとえば、スプレー塗布、ディスペンサを用いた塗布、インクジェット塗布、スクリーン印刷、凸版印刷、凹版印刷または平版印刷などを用いることができる。
また、p型不純物拡散剤4およびマスキングペーストはそれぞれ、たとえば、図1(b)の紙面の表面側および/または裏面側に伸長する帯状に塗布することができる。
次に、p型不純物拡散剤4の塗布後のシリコン基板1を熱処理することによって、図1(c)に示すように、p型不純物拡散剤4からシリコン基板1の表面に直接ボロンが拡散(固相拡散)してp型不純物拡散領域5が形成される。なお、拡散抑制マスク16が接するシリコン基板1の表面領域には、拡散抑制マスク16によってボロンの拡散が妨げられるため、p型不純物拡散領域5は形成されない。
ここで、上記の熱処理によってp型不純物拡散剤4は、シリコン基板1側のボロンシリサイド層4bと、ボロンシリサイド層4b上のボロンシリケートガラス層4aとの積層体に変化する。
なお、「ボロンシリケートガラス層」はシリコン基板へのボロン拡散時にシリコン基板とボロンと雰囲気中等に存在する酸素が反応して形成された層のことであり、「ボロンシリサイド層」はボロンシリケートガラス層とシリコン基板との間に形成されるシリコンとボロンとの化合物層のことである。
また、上記のシリコン基板1の熱処理の条件はp型不純物拡散領域が形成されるものであれば特に限定されないが、たとえば、窒素雰囲気においてシリコン基板1を800℃以上1000℃以下の温度で30分以上60分以下加熱することが好ましい。
次に、図1(d)に示すように、シリコン基板1の表面上のボロンシリケートガラス層4aおよび拡散抑制マスク16を除去する。
ここで、ボロンシリケートガラス層4aおよび拡散抑制マスク16の除去方法は、ボロンシリケートガラス層4aおよび拡散抑制マスク16をそれぞれ除去することができる方法であれば特に限定されないが、たとえばフッ酸を用いたエッチング処理などにより除去することができる。
次に、図1(e)に示すように、ボロンシリケートガラス層4aおよび拡散抑制マスク16を除去することによって露出したシリコン基板1の表面領域にn型ドーパントとしてのリンを含むn型不純物拡散剤7を塗布する。
ここで、n型不純物拡散剤7は、リンを含有するものであれば特には限定されないが、たとえば、リン酸塩、酸化リン、五酸化二リン、リン酸または有機リン化合物のようなリン原子を含む化合物などのリン源を単独でまたは2種以上併用して用いることができる。
また、n型不純物拡散剤7の上記リン源以外の成分としては、たとえば、溶媒と、シラン化合物と、増粘剤とを含むものなどを用いることができる。なお、n型不純物拡散剤7は、増粘剤を含んでいなくてもよい。
また、n型不純物拡散剤7に用いられ得る溶媒、シラン化合物および増粘剤についての説明はそれぞれ上記と同様であるため、ここではその説明については省略する。
また、n型不純物拡散剤7の塗布方法としては、たとえば、スプレー塗布、ディスペンサを用いた塗布、インクジェット塗布、スクリーン印刷、凸版印刷、凹版印刷または平版印刷などを用いることができる。
また、n型不純物拡散剤7は、たとえば、図1(e)の紙面の表面側および/または裏面側に伸長する帯状に塗布することができる。
次に、n型不純物拡散剤7の塗布後のシリコン基板1を熱処理することによって、図1(f)に示すように、n型不純物拡散剤7からシリコン基板1の表面に直接リンが拡散(固相拡散)してn型不純物拡散領域8が形成されるとともに、n型不純物拡散剤7がリンシリケートガラス層7aに変化する。
また、n型不純物拡散剤7中のリンはシリコン基板1を取り巻く気相中に一旦拡散するが、ボロンシリサイド層4bが気相中のリンに対する拡散抑制マスクとして機能することによって、シリコン基板1の表面のp型不純物拡散領域5へのリンの拡散(気相拡散)が妨げられる。
ここで、上記のリンの気相拡散を十分に妨げる観点からは、拡散抑制マスクとして機能するp型不純物拡散剤4の残部としてのボロンシリサイド層4bの厚さは10nm以上であることが好ましい。
なお、上記においては、リンの気相拡散に対する拡散抑制マスクとしてボロンシリケートガラス層4aを除去して得られたボロンシリサイド層4bを用いる場合について説明しているが、ボロンシリケートガラス層4aの少なくとも一部が残っている場合等のようにボロンシリサイド層4b以外の層が拡散抑制マスクに含まれていてもよく、この場合にはリンの気相拡散を十分に妨げる観点から、ボロンシリサイド層4bを含む拡散抑制マスクの全体の厚さが10nm以上であることが好ましい。
また、上記のシリコン基板1の熱処理の条件はn型不純物拡散領域が形成されるものであれば特に限定されないが、たとえば、窒素雰囲気においてシリコン基板1を800℃以上1000℃以下の温度で30分以上60分以下加熱することが好ましい。
次に、シリコン基板1の表面のボロンシリサイド層4bおよびリンシリケートガラス層7aをすべて除去することによって、図1(g)に示すように、シリコン基板1の表面にp型不純物拡散領域5およびn型不純物拡散領域8を露出させる。
ここで、ボロンシリサイド層4bおよびリンシリケートガラス層7aの除去方法はそれぞれ、ボロンシリサイド層4bおよびリンシリケートガラス層7aをそれぞれ除去することができる方法であれば特に限定されない。なお、ボロンシリサイド層4bの除去方法としては、たとえば、ボロンシリサイド層4bを酸素雰囲気で熱処理した後にフッ酸によるエッチング処理を行なう方法が挙げられる。また、リンシリケートガラス層7aの除去方法としては、たとえば、フッ酸によるエッチング処理を行なう方法が挙げられる。
次に、図1(h)に示すように、シリコン基板1のp型不純物拡散領域5およびn型不純物拡散領域8が露出している表面上にパッシベーション膜10を形成する。
次に、図1(i)に示すように、シリコン基板1のパッシベーション膜10が形成されている側と反対側の表面をテクスチャエッチングすることによってテクスチャ構造15を形成する。
ここで、テクスチャ構造15を形成するためのテクスチャエッチングは、シリコン基板1の他方の表面に形成されたパッシベーション膜10をエッチングマスクとして用いることによって行なうことができる。
また、テクスチャエッチングは、たとえば水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムなどのアルカリ水溶液にイソプロピルアルコールを添加した液をたとえば70℃以上80℃以下に加熱したエッチング液を用いてシリコン基板1の受光面となる表面をエッチングすることによって行なうことができる。
次に、図1(j)に示すように、シリコン基板1のテクスチャ構造15上に反射防止膜9を形成する。
ここで、反射防止膜9としては、たとえば、酸化シリコン膜、窒化シリコン膜または酸化シリコン膜と窒化シリコン膜との積層体などを用いることができる。また、反射防止膜9は、たとえば、プラズマCVD法などにより形成することができる。
次に、図1(k)に示すように、パッシベーション膜10の一部を除去することによってコンタクトホール11およびコンタクトホール12を形成して、コンタクトホール11からn型不純物拡散領域8の表面を露出させるとともに、コンタクトホール12からp型不純物拡散領域5の表面を露出させる。
ここで、コンタクトホール11およびコンタクトホール12は、たとえば、フォトリソグラフィ技術を用いてコンタクトホール11およびコンタクトホール12のそれぞれの形成箇所に対応する部分に開口を有するレジストパターンをパッシベーション膜10上に形成した後にレジストパターンの開口からパッシベーション膜10をエッチングなどにより除去する方法、またはコンタクトホール11およびコンタクトホール12のそれぞれの形成箇所に対応するパッシベーション膜10の部分にエッチングペーストを塗布した後に加熱することによってパッシベーション膜10をエッチングして除去する方法などにより形成することができる。
なお、エッチングペーストとしては、たとえば、エッチング成分としてフッ化水素、アンモニウムおよびリン酸の少なくとも1種を含むとともに、エッチング成分以外の成分として水、有機溶媒および増粘剤を含むものなどを用いることができる。なお、エッチングペーストに用いられ得る水、有機溶媒および増粘剤についての説明は上記と同様であるため、ここではその説明については省略する。
次に、図1(l)に示すように、コンタクトホール11を通してn型不純物拡散領域8に電気的に接続されるn型用電極13を形成するとともに、コンタクトホール12を通してp型不純物拡散領域5に電気的に接続されるp型用電極14を形成する。ここで、n型用電極13およびp型用電極14としては、たとえば、銀などの金属からなる電極を用いることができる。
以上により、本実施の形態における裏面電極型太陽電池セルを作製することができる。
図2に、上記のようにして作製された裏面電極型太陽電池セルの裏面の一例の模式的な平面図を示す。
ここで、図2に示すように、裏面電極型太陽電池セルの裏面においては、複数の帯状のn型用電極13と複数の帯状のp型用電極14がそれぞれ1本ずつ交互に間隔をあけて配列されており、すべてのn型用電極13が1本の帯状のn型用集電電極13aに電気的に接続されており、すべてのp型用電極14が1本の帯状のp型用集電電極14aに電気的に接続されている。
また、裏面電極型太陽電池セルの裏面において、複数の帯状のn型用電極13のそれぞれの下方にはn型不純物拡散領域8が配置され、複数の帯状のp型用電極14のそれぞれの下方にはp型不純物拡散領域5が配置されていることになるが、p型不純物拡散領域5およびn型不純物拡散領域8の形状および大きさは特に限定されない。たとえば、p型不純物拡散領域5およびn型不純物拡散領域8は、p型用電極14およびn型用電極13のそれぞれに沿って帯状に形成されていてもよく、p型用電極14およびn型用電極13のそれぞれの一部に接するドット状に形成されていてもよい。
図3に、上記のようにして作製された裏面電極型太陽電池セルの裏面の他の一例の模式的な平面図を示す。ここで、図3に示すように、n型用電極13およびp型用電極14はそれぞれ同一方向に伸長(図3の上下方向に伸長)する帯状に形成されており、シリコン基板1の裏面において上記の伸長方向と直交する方向にそれぞれ1本ずつ交互に配置されている。
図4に、上記のようにして作製された裏面電極型太陽電池セルの裏面のさらに他の一例の模式的な平面図を示す。ここで、図4に示すように、n型用電極13およびp型用電極14はそれぞれ点状に形成されており、点状のn型用電極13の列(図4の上下方向または左右方向に伸長)および点状のp型用電極14の列(図4の上下方向または左右方向に伸長)がそれぞれシリコン基板1の裏面において1列ずつ交互に配置されている。
なお、図1(a)〜図1(l)においては、説明の便宜上、シリコン基板1に1つのp型不純物拡散領域5と、1つのn型不純物拡散領域8とが形成されるように示されているが、実際には、複数のp型不純物拡散領域5と、複数のn型不純物拡散領域8とが形成されてもよいことは言うまでもない。
上記においては、リンを含むn型不純物拡散剤7を用いたリンの固相拡散によるn型不純物拡散領域8の形成時にリンの気相拡散を妨げる拡散抑制マスクとして、ボロンシリサイド層4bからなるp型不純物拡散剤4の残部を用いている。
これにより、n型不純物拡散領域8の形成時にシリコン基板1の表面全面に拡散抑制マスクを形成し、その後拡散抑制マスクに開口部を設けるという工程を行なう必要がないことから、上記の特許文献1に記載の方法と比べて、工数を低減して半導体装置としての裏面電極型太陽電池セルを効率的に製造することができる。
<実施の形態2>
本実施の形態においては、ボロンを含むp型不純物拡散剤4の残部であるボロンシリサイド層4bとボロンシリケートガラス層4aとの積層体を拡散抑制マスクとして用いて、n型ドーパントガスを用いたリンの気相拡散によりn型不純物拡散領域8を形成する点を特徴としている。
以下、図6(a)〜図6(j)の模式的断面図を参照して、本発明の半導体装置の一例である裏面電極型太陽電池セルの製造方法の他の一例について説明する。なお、図6(a)〜図6(j)においても、説明の便宜上、シリコン基板1に1つのp型不純物拡散領域5と、1つのn型不純物拡散領域8とが形成されるように示されているが、実際には複数のp型不純物拡散領域5と、複数のn型不純物拡散領域8とが形成されてもよいことは言うまでもない。
まず、図6(a)に示すように、n型またはp型の導電型を有するシリコン基板1を用意し、続いて、図6(b)に示すように、シリコン基板1の表面の一部にボロンを含むp型不純物拡散剤4を塗布する。
次に、p型不純物拡散剤4の塗布後のシリコン基板1を熱処理することによって、図6(c)に示すように、p型不純物拡散剤4からシリコン基板1の表面に直接ボロンが拡散(固相拡散)してp型不純物拡散領域5が形成されるとともに、p型不純物拡散剤4がシリコン基板1側のボロンシリサイド層4bと、ボロンシリサイド層4b上のボロンシリケートガラス層4aとの積層体に変化する。
なお、シリコン基板1の表面のp型不純物拡散剤4の塗布領域以外の領域には、p型不純物拡散剤4中のボロンが一旦シリコン基板1を取り巻く気相中に拡散した後に気相中からボロンがシリコン基板1の表面に拡散(気相拡散)して第1のp型不純物拡散領域5よりもボロン濃度が低いp型不純物拡散領域が形成される場合がある。しかしながら、この場合でも、p型不純物拡散剤4中のボロン濃度と後述するn型ドーパントガス17中のリン濃度とを調節することによって、後述するように、シリコン基板1の表面にリンを拡散させてn型不純物拡散領域8を形成することは可能である。
次に、図6(d)に示すように、n型ドーパントとしてリンを含むn型ドーパントガス17を用いたリンの気相拡散によってシリコン基板1の表面にリンを拡散させてn型不純物拡散領域8を形成する。
ここで、上記の熱処理後のp型不純物拡散剤4の残部となるボロンシリサイド層4bとボロンシリケートガラス層4aとの積層体が上記のn型ドーパントガス17を用いたリンの気相拡散に対する拡散抑制マスクとして機能してリンの拡散を妨げるため、ボロンシリサイド層4bが接するシリコン基板1の表面領域にはn型不純物拡散領域8が形成されない。
また、リンを含むn型ドーパントガス17としては、たとえばPOCl3などを用いることができる。
また、上記のリンを含むn型ドーパントガス17を用いたリンの気相拡散は、n型不純物拡散領域8が形成されるものであれば特に限定されないが、たとえば、シリコン基板1を800℃以上1000℃以下の温度に加熱した状態でPOCl3などのリンを含むn型ドーパントガス17を含む雰囲気に曝すことが好ましい。
また、上記のn型ドーパントガス17を用いたリンの気相拡散後のシリコン基板1の表面のn型不純物拡散領域8上にはリンシリケートガラス層が形成され得る。
なお、「リンシリケートガラス層」はシリコン基板へのリン拡散時にシリコン基板とリンと雰囲気中等に存在する酸素が反応して形成された層のことである。
次に、シリコン基板1の表面のボロンシリサイド層4bおよびボロンシリケートガラス層4a等を除去することによって、図6(e)に示すように、シリコン基板1の表面にp型不純物拡散領域5およびn型不純物拡散領域8を露出させる。
次に、図6(f)に示すように、シリコン基板1のp型不純物拡散領域5およびn型不純物拡散領域8が露出している表面上にパッシベーション膜10を形成する。
次に、図6(g)に示すように、シリコン基板1のパッシベーション膜10が形成されている側と反対側の表面をテクスチャエッチングすることによってテクスチャ構造15を形成する。
次に、図6(h)に示すように、シリコン基板1のテクスチャ構造15上に反射防止膜9を形成する。
次に、図6(i)に示すように、パッシベーション膜10の一部を除去することによってコンタクトホール11およびコンタクトホール12を形成して、コンタクトホール11からn型不純物拡散領域8の表面を露出させるとともに、コンタクトホール12からp型不純物拡散領域5の表面を露出させる。
次に、図6(j)に示すように、コンタクトホール11を通してn型不純物拡散領域8に電気的に接続されるn型用電極13を形成するとともに、コンタクトホール12を通してp型不純物拡散領域5に電気的に接続されるp型用電極14を形成する。
以上により、本実施の形態における裏面電極型太陽電池セルを作製することができる。
上記においては、リンを含むn型ドーパントガス17を用いたリンの気相拡散によるn型不純物拡散領域8の形成時にリンの気相拡散を妨げる拡散抑制マスクとして、ボロンシリサイド層4bとボロンシリケートガラス層4aとの積層体からなるp型不純物拡散剤4の残部を用いている。
これにより、n型不純物拡散領域8の形成時にシリコン基板1の表面全面に拡散抑制マスクを形成し、その後拡散抑制マスクに開口部を設けるという工程を行なう必要がないことから、上記の特許文献1に記載の方法と比べて、工数を低減して半導体装置としての裏面電極型太陽電池セルを効率的に製造することができる。
本実施の形態における上記以外の説明は、実施の形態1と同様であるため、ここではその説明については省略する。
<実施の形態3>
本実施の形態においては、ボロンを含むp型不純物拡散剤4の残部であるボロンシリサイド層4bを拡散抑制マスクとして用いて、リンを含むn型ドーパントガス17を用いたリンの気相拡散によりn型不純物拡散領域8を形成する点を特徴としている。
以下、図7(a)〜図7(l)の模式的断面図を参照して、本発明の半導体装置の一例である裏面電極型太陽電池セルの製造方法の他の一例について説明する。なお、図7(a)〜図7(l)においては、説明の便宜上、シリコン基板1に1つのp型不純物拡散領域5と、1つのn型不純物拡散領域8とが形成されるように示されているが、実際には複数のp型不純物拡散領域5と、複数のn型不純物拡散領域8とが形成されてもよいことは言うまでもない。
まず、図7(a)に示すように、n型またはp型の導電型を有するシリコン基板1を用意し、続いて、図7(b)に示すように、シリコン基板1の表面にボロンを含むp型不純物拡散剤4を塗布するとともに、拡散抑制マスク16を形成する。
次に、p型不純物拡散剤4の塗布後のシリコン基板1を熱処理することによって、図7(c)に示すように、p型不純物拡散剤4からシリコン基板1の表面に直接ボロンが拡散(固相拡散)してp型不純物拡散領域5が形成されるとともに、p型不純物拡散剤4がシリコン基板1側のボロンシリサイド層4bと、ボロンシリサイド層4b上のボロンシリケートガラス層4aとの積層体に変化する。
次に、図7(d)に示すように、シリコン基板1の表面からボロンシリケートガラス層4aおよび拡散抑制マスク16を除去する。
次に、図7(e)に示すように、n型ドーパントとしてリンを含むn型ドーパントガス17を用いたリンの気相拡散によってシリコン基板1の表面にリンを拡散させる。これにより、図7(f)に示すように、シリコン基板1の表面にn型不純物拡散領域8が形成される。
ここで、上記の熱処理後のp型不純物拡散剤4の残部となるボロンシリサイド層4bが上記のn型ドーパントガス17を用いたリンの気相拡散に対する拡散抑制マスクとして機能してリンの拡散を妨げるため、ボロンシリサイド層4bが接するシリコン基板1の表面領域にはn型不純物拡散領域8が形成されない。
また、上記のリンの気相拡散を十分に妨げる観点からは、拡散抑制マスクとして機能するp型不純物拡散剤4の残部としてのボロンシリサイド層4bの厚さは10nm以上であることが好ましい。
次に、シリコン基板1の表面のボロンシリサイド層4bをすべて除去することによって、図7(g)に示すように、シリコン基板1の表面にp型不純物拡散領域5およびn型不純物拡散領域8を露出させる。
次に、図7(h)に示すように、シリコン基板1のp型不純物拡散領域5およびn型不純物拡散領域8が露出している表面上にパッシベーション膜10を形成する。
次に、図7(i)に示すように、シリコン基板1のパッシベーション膜10が形成されている側と反対側の表面をテクスチャエッチングすることによってテクスチャ構造15を形成する。
次に、図7(j)に示すように、シリコン基板1のテクスチャ構造15上に反射防止膜9を形成する。
次に、図7(k)に示すように、パッシベーション膜10の一部を除去することによってコンタクトホール11およびコンタクトホール12を形成して、コンタクトホール11からn型不純物拡散領域8の表面を露出させるとともに、コンタクトホール12からp型不純物拡散領域5の表面を露出させる。
次に、図7(l)に示すように、コンタクトホール11を通してn型不純物拡散領域8に電気的に接続されるn型用電極13を形成するとともに、コンタクトホール12を通してp型不純物拡散領域5に電気的に接続されるp型用電極14を形成する。
以上により、本実施の形態における裏面電極型太陽電池セルを作製することができる。
なお、本発明の裏面電極型太陽電池セルの概念には、シリコン基板の一方の表面(裏面)のみにp型用電極およびn型用電極の双方が形成された構成の裏面電極型太陽電池セルだけでなく、MWT(Metal Wrap Through)セル(シリコン基板に設けられた貫通孔に電極の一部を配置した構成の太陽電池セル)などのいわゆるバックコンタクト型太陽電池セル(シリコンの受光面と反対側の裏面から電流を取り出す構造の太陽電池セル)も含まれる。
また、本発明は、裏面電極型太陽電池セルの製造方法に限定されるものではなく、シリコン基板の受光面と裏面にそれぞれ電極を形成して製造された両面電極型太陽電池セルなどのあらゆる構成の太陽電池セルを含む半導体装置の製造に適用することもできる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明は、半導体装置の製造方法に利用することができ、特に、裏面電極型太陽電池セルの製造方法に好適に利用することができる。
1 シリコン基板、4 p型不純物拡散剤、4a ボロンシリケートガラス層、4b ボロンシリサイド層、5 p型不純物拡散領域、5a 第1のp型不純物拡散領域、5b 第2のp型不純物拡散領域、7 n型不純物拡散剤、7a リンシリケートガラス層、8 n型不純物拡散領域、9 反射防止膜、10 パッシベーション膜、11,12 コンタクトホール、13 n型用電極、13a n型用集電電極、14 p型用電極、14a p型用集電電極、15 テクスチャ構造、16 拡散抑制マスク、17 n型ドーパントガス、101 n型シリコン基板、102 拡散抑制マスク、103 エッチングペースト、104 p型ドーパントガス、105 第1のp型不純物拡散領域、106 第2のp型不純物拡散領域、107 n型ドーパントガス、108 n型不純物拡散領域、109 反射防止膜、110 パッシベーション膜、111,112 コンタクトホール、113 p型用電極、114 n型用電極、115 テクスチャ構造。

Claims (5)

  1. 半導体基板の表面の一部に第1導電型ドーパントを含有する第1導電型ドーパント拡散剤を塗布する工程と、
    前記第1導電型ドーパント拡散剤から前記半導体基板の前記表面に前記第1導電型ドーパントを拡散させることによって第1導電型ドーパント拡散層を形成する工程と、
    前記第1導電型ドーパント拡散層の形成後の前記第1導電型ドーパント拡散剤の残部の少なくとも一部を拡散抑制マスクとして前記半導体基板の前記表面に第2導電型ドーパントを拡散させることによって第2導電型ドーパント拡散層を形成する工程と、
    を含む、半導体装置の製造方法。
  2. 前記第1導電型ドーパント拡散層を形成する工程は、前記第1導電型ドーパント拡散剤が塗布された前記半導体基板を熱処理することにより行なわれることを特徴とする、請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
  3. 前記第1導電型ドーパント拡散剤の残部は、ボロンシリサイド層、またはボロンシリサイド層とボロンシリケートガラス層との積層体を含むことを特徴とする、請求項1または2に記載の半導体装置の製造方法。
  4. 前記第1導電型ドーパント拡散剤の残部の厚さは10nm以上であることを特徴とする、請求項1から3のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
  5. 前記第2導電型ドーパント拡散層を形成する工程は、前記第2導電型ドーパントを含有するガスを用いた気相拡散および前記第2導電型ドーパントを含有する第2導電型ドーパント拡散剤を用いた固相拡散の少なくとも一方により行なわれることを特徴とする、請求項1から4のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
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