JP2870231B2 - 半導体基板への硼素拡散方法 - Google Patents
半導体基板への硼素拡散方法Info
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Description
散方法に関し、さらに詳しくは、シリコンダイオード、
トランジスタなどの半導体装置の製造における中,高濃
度の硼素拡散工程にあって、硼素化合物と溶剤よりなる
塗布剤を硼素拡散源として利用する場合に、当該硼素拡
散工程を簡略化し、かつ併せて、半導体基板面の選択さ
れた部分内全面に亘って均一な硼素濃度分布を得られる
ようにした硼素拡散方法の改良に係るものである。
ランジスタなどの半導体装置の製造に際し、そのベース
拡散などの中,高濃度の硼素拡散方法の一つの手段とし
て、半導体基板の該当面に対して、硼素化合物と溶剤よ
りなる塗布剤を塗布し、当該塗布により得られる塗膜を
硼素拡散源とする手法が採用されている。ここで、半導
体基板として単結晶シリコン(Si)基板を、硼素化合
物として硼素、酸素、炭素、窒素、水素などからなる硼
素含有ポリマー(PBF)を用いた場合を例にとり説明
する。
いてシリコン基板の該当する選択面,ここでは、例え
ば、シリコン基板上に形成される二酸化シリコン(Si
O2 )層を選択的に開口したベース面などの開口面(以
下,単に、基板面,またはシリコン基板面と呼ぶ)内
に、所定量の硼素原子を拡散させるためには、通常の場
合,次の第1〜第4の各工程を順次に行なうようにして
いる。
硼素含有ポリマーを溶剤に溶解してなる塗布剤をシリコ
ン基板面上に塗布し、かつこれを常温下で乾燥して有機
溶剤を揮散させ、硼素含有ポリマー層を形成させる。
性ガスとの混合ガス雰囲気に保持した熱処理炉中に、前
記シリコン基板を装入し、その基板面に塗布形成された
硼素含有ポリマー層を所定温度で焼成することによっ
て、当該基板面上に硼素酸化物(B2 O3 ) 層を形成さ
せる。
活性ガスからなる混合ガス雰囲気中にあって、前記焼成
温度よりも高温に保持すると共に、これらの温度,およ
び保持時間を制御して熱処理することにより、該当する
基板面内に所要量の硼素原子をデポジションさせる。
こでの硼素酸化物層に対して、同時に、珪素原子が拡散
され、当該硼素酸化物層の大部分がボロンシリケートガ
ラス層に変質することが知られており、かつまた、低酸
素雰囲気中では、当該ボロンシリケートガラス層とシリ
コン基板との界面にボロンシリサイド層が生成されるこ
とも知られている(以下この第3の工程をプレデポジシ
ョン工程と呼ぶ)。
基板面中に所定の硼素濃度分布を得るための押し込み拡
散用の熱処理として、湿式酸化,もしくはパイロジェニ
ック酸化などを施す(以下,この第4工程をドライブイ
ン工程と呼ぶ)。
イブイン工程へ移行するのには、従来,次の第1,第2
の各方法が採用されている。
ジション工程を経た後、処理されたシリコン基板を熱処
理炉から一旦取り出して、弗酸を用いることにより、生
成されたボロンシリケートガラス層を除去した上で、再
度,熱処理炉内に装入し、あらためてドライブイン工程
を行なう方法である。
シリコン基板を熱処理炉から一旦,取り出して、弗酸を
用いることにより、生成されたボロンシリケートガラス
層を除去すると共に、ボロンシリサイド層を低温熱酸
化,もしくはプラズマ酸化などによってボロンシリケー
トガラス層に変質させてから、同様に、弗酸を用いるこ
とにより、当該ボロンシリケートガラス層を除去した後
に、再度,熱処理炉内に装入し、あらためてドライブイ
ン工程を行なう方法である。
有ポリマー塗布剤を用いる硼素拡散に際して、プレデポ
ジション工程で生成される可能性のあるボロンシリサイ
ド層は、ドライブイン工程後におけるシリコン基板面内
での硼素濃度分布の均一性を得るのに、長所とも、また
短所ともなる可能性を有している。
ン工程において、ボロンシリサイド層が存在すると、シ
リコン基板面内で、たとえ、当該ボロンシリサイド層の
厚さに多少のバラツキがあったとしても、基板界面での
硼素濃度が、所定温度の固溶源に保持されるために基板
全面に亘って均一となる。
程の開始時に、ボロンシリサイド層がシリコン基板の全
面に亘って不均一な厚さで存在すると、ドライブイン工
程中に面内シリコン酸化膜の厚さにバラツキをひき起こ
すことになる。
は、プレデポジション工程時にあって存在する方が望ま
しく、一方,ドライブイン工程開始時には、存在しない
方が好ましいものといえる。
層の存在の観点からみるとき、従来の硼素化合物と溶剤
よりなる塗布剤を用いる硼素拡散方法,殊に、前記した
プレデポジション工程からドライブイン工程への各移行
手段においては、それぞれに次のような問題点がある。
ジション工程後、熱処理炉からシリコン基板を一旦取り
出して、そのボロンシリケートガラス層を弗酸中で除去
するが、ボロンシリサイド層については、当該弗酸によ
ってそのままでは除去されないために、ドライブイン工
程開始前に、ボロンシリサイド層が該当基板面の界面に
残存することになり、この場合,もしボロンシリサイド
層の厚さにバラツキがあるときは、ドライブイン工程終
了後のシリコン基板における該当基板面内での硼素濃度
分布の均一性が悪化することになる。
ョン工程後、熱処理炉からシリコン基板を一旦取り出し
て、そのボロンシリケートガラス層を弗酸中で除去する
と共に、ボロンシリサイド層を低温熱酸化,もしくはプ
ラズマ酸化などによりボロンシリケートガラス層に変質
させ、再度,弗酸中で除去する必要があり、ドライブイ
ン工程開始前の処理操作,ひいては工程全体が繁雑化す
ることになる。
々の問題点を解消するためになされたもので、その目的
は、硼素化合物を含有する塗布剤を用いる半導体基板へ
の硼素拡散において、当該硼素拡散工程を簡略化し、半
導体基板の該当基板面内の全面に亘って均一な硼素濃度
分布を得られるようにした,この種の半導体基板への硼
素拡散方法を提供することにある。
体基板への硼素拡散方法は、硼素化合物と溶剤よりなる
拡散源の塗布による半導体基板への硼素拡散において、
該拡散源を塗布し酸化雰囲気中で焼成した半導体基板
を、第1の工程で不活性気体雰囲気中または不活性気体
と濃度1%以下の酸素との混合気体雰囲気中で800乃
至1200℃の温度で熱処理し、第2の工程で雰囲気を
酸素または不活性気体と濃度20%以上の酸素との混合
気体とし前記第1の工程と同一温度を維持した状態で熱
処理し、第3の工程で雰囲気を酸素または酸素と不活性
気体との混合気体とし第1の工程よりも高い温度で熱処
理することを特徴とする。本発明に係る第2の半導体基
板への硼素拡散方法は、硼素化合物と溶剤とよりなる拡
散源を塗布した単結晶シリコン基板を熱処理炉内に収容
する工程と、塗布された前記拡散源を酸化雰囲気中で焼
成して硼素酸化物層を形成する工程と、熱処理炉内を不
活性ガス雰囲気に置換する工程と、該不活性ガス雰囲気
中で800乃至1200℃に昇温して熱処理することに
より、硼素酸化物層をボロンシリケートガラス層に変質
させるとともに該ボロンシリケートガラス層と単結晶シ
リコン基板との界面にボロンシリサイド層を形成して硼
素拡散を行う工程と、熱処理炉内を酸化雰囲気にしてボ
ロンシリサイド層を完全にボロンシリケートガラス層に
変化させる工程と、酸化雰囲気中で硼素拡散工程よりも
高い温度で熱処理して押し込み拡散を行う工程とを、熱
処理炉から基板を取り出すことなく、順次一貫して行う
ことを特徴とする。
る拡散源を用いる。拡散源の例としては、例えば、硼
酸、アルキル硼酸エステル、塩化硼素などの硼素化合物
と多価アルコール化合物との反応生成物を溶剤に溶解し
たものが挙げられる。硼素化合物と反応させる多価アル
コール化合物としては、低分子化合物、高分子化合物の
いずれでもよいが、HO(C2H4O)nH (nは14以下)、ポリヒ
ドロキシアルキルアクリレートまたはメタクリレート
(アルキル基はエチルまたはプロピル基)の単独重合体
または共重合体、ポリビニルアルコール、ポリビニルア
セタール、ポリビニルブチラール、マンニトール等を挙
げることができる。このような拡散源は例示であって、
本発明ではこれに限定されるものでないことはいうまで
もない。拡散源を半導体基板に塗布し酸化雰囲気中で焼
成することにより、硼素化合物は硼素酸化物になる。
気体雰囲気中または不活性気体と濃度1%以下の酸素と
の混合気体雰囲気中で800乃至1200℃の温度で熱
処理する。
呼ばれる。プレデポジション工程時には、少なくとも該
当基板面上に焼成された硼素酸化物層へのシリコン基板
からの珪素原子の拡散により、硼素酸化物層と該当基板
面との界面にボロンシリケートガラス層が生成され、か
つこれとは逆に、同時に、硼素酸化物層から当該ボロン
シリケートガラス層を通して該当基板面内への硼素原子
の拡散がなされるが、この際,熱処理雰囲気の酸素濃度
が1%以下または酸素を含まない不活性気体雰囲気であ
れば、ボロンシリケートガラス層と該当基板面との間に
数ナノメートルの厚さのボロンシリサイド層が生成され
る。
板よりもかなり速く酸化されて、ボロンシリケートガラ
ス層となる性質を有していることから、プレデポジショ
ン工程での熱処理雰囲気が、酸素を1%以上含むときに
あっては、酸素原子のボロン酸化物層からボロンシリケ
ートガラス層を通した該当基板面内への拡散に伴い、当
該ボロンシリサイド層が速やかに酸化されてボロンシリ
ケートガラス層となるもので、結果的には実質上ボロン
シリサイド層が生成されないことにもなる。よって、本
発明の第1の工程での熱処理は、不活性気体雰囲気中ま
たは不活性気体と濃度1%以下の混合気体雰囲気中で行
なわれる。なお、不活性気体としてはアルゴンガス、窒
素ガスなどが用いられる。
物層,あるいは、ボロンシリケートガラス層,もしく
は、これらの両者の層厚にバラツキがあるものとすれ
ば、生成されるボロンシリサイド層の厚さにも、当然,
バラツキを生ずることになるのであるが、しかし、この
場合は、ボロンシリサイド層が存在することによって、
該当基板面の界面における硼素濃度が、当該温度でのシ
リコンへのボロンの固溶限に保持されるために、この該
当基板面内への硼素の拡散量が全面に亘って均一とな
る。
は、ボロンシリケートガラス層とボロンシリサイド層
の形成と、ボロンシリサイド層を通しての硼素原子の
均一な拡散が行なわれることがわかる。
雰囲気を酸素又は不活性気体と濃度20%以下の酸素と
の混合気体とし前記の工程と同一温度を維持した状態で
熱処理する。
層のボロンシリサイド層が全て均一に、かつ速やかにボ
ロンシリケートガラス層に変化する。この第2の工程は
本発明における本質的に重要な工程である。すなわち、
第3の工程(ドライブイン工程)の前にボロンシリサイ
ド層をボロンシリケートガラス層に変化させておくこと
により、ドライブイン工程における硼素拡散が非常に均
一に行なわれるのである。
ロンシリサイド層をボロンシリケートガラス層に変化さ
せる理由、すなわち、ドライブイン工程時にボロンシリ
サイド層が存在しているとなぜ硼素濃度分布の基板面内
バラツキが悪くなるかを述べると以下のとおりである。
ドライブイン工程を開始するための昇温時には、通常基
板面内には温度バラツキが生じるので、ボロンシリサイ
ド層が存在していると、熱処理ガス雰囲気が酸素を20
%以上含んでいれば、このボロンシリサイド層は温度が
高い部分のみが速く酸化され、硼素のシリコン基板への
輸送は停止する。一方、未酸化領域ではボロンシリサイ
ド層から硼素のシリコン基板への輸送が継続するため硼
素濃度は増加する。そして、この現象は、さらに温度が
高くなり全ての領域においてボロンシリサイド層がボロ
ンシリケートガラス層となるまで続き、シリコン基板界
面における硼素濃度の分布が不均一な、バラツキの大き
いものとなるのである。
了した後にシリコン基板に存在するボロンシリケートガ
ラス層を以下の第3の工程(ドライブイン工程)に入る
前に除去しておいてもよい。このボロンシリケートガラ
ス層の除去は、弗酸あるいは弗酸を含む処理液で処理す
ることにより行なうことができる。
酸素又は酸素と不活性基体との混合基体とし、第1の工
程よりも高い温度で熱処理を行なう。前記のように、第
2の工程でボロンシリサイド層を全て均一に酸化させボ
ロンシリケートガラス層に変化させてあるために、第3
の工程においては、硼素のシリコン基板への輸送は均一
に停止される。よって、第1の工程のプレデポジション
によりシリコン基板面内に均一にデポジションされた硼
素がドライブインにより基板内に均一に拡散するのであ
る。
おける不活性ガス雰囲気の酸素濃度を1%以下とするこ
とにより確実にボロンシリサイド層が形成され、シリコ
ン基板における該当基板面内の硼素分布濃度の均一化が
達成される。次に、第2の工程において、プレデポジシ
ョン処理終了直後に同一温度で酸化性雰囲気に維持する
ことにより、ボロンシリサイド層を全てボロンシリケー
トガラス層に変化させることができる。ボロンシリサイ
ド層をボロンシリケートガラス層に変化させてあるため
に、第3の工程(ドライブイン工程)の昇温時におい
て、シリコン基板面内に温度バラツキが生じたとしても
硼素の不均一な拡散が生じることがない。
散方法の実施例につき、図1を参照して詳細に説明す
る。
を適用したトランジスタにおけるベース領域への硼素の
拡散方法の主要な工程を順次模式的に示すそれぞれに断
面図であり、また、図2は、当該硼素拡散のために使用
する熱処理炉,いわゆる拡散炉の概要を模式的に示す構
成説明図である。
(a)に示されているように、単結晶シリコン基板(n
型単結晶シリコン基板)11上にあって、熱酸化法など
によりシリコン酸化膜12を形成すると共に、当該シリ
コン酸化膜12のベース領域に対応する部分を選択的に
開口させて開口部13としておき、ついで、図1(b)
に示されているように、例えば、スピン・オン法などに
より開口部13を含むシリコン酸化膜12上にあって、
硼素含有ポリマー(p型不純物としての硼素を含有す
る)と溶剤とよりなる塗布剤をスピン−オン法などによ
り所要の厚さに塗布し、かつ乾燥させて有機ボロンポリ
マー層14を形成する。
ットした熱処理炉21を用い、前記硼素含有ポリマー層
14を形成したシリコン基板11の複数個を石英製ボー
ト23上に併置させて収容し、当該石英製ボート23を
石英製チューブ22内に装入する。
は、外周囲に配設した加熱源24により700℃に保持
されており、かつその不活性ガス雰囲気としては、5〜
100%の酸素を含む不活性ガス,例えば、窒素(もし
くは、アルゴン)の不活性ガス雰囲気にしておく。
持した不活性ガス雰囲気下で、5〜30分程度に亘って
前記塗布乾燥されている硼素含有ポリマー層14を焼成
し、図1(c)に示されているように、硼素酸化物層1
5とし、続いて、前記石英製チューブ22内の不活性ガ
ス雰囲気に関し、そのままの温度条件下において、1%
以下の酸素を含む不活性ガス,例えば、窒素(もしく
は、アルゴン)の不活性ガス雰囲気に置換する。
ガス,例えば、窒素ガス雰囲気に維持したままで、石英
製チューブ22内の温度を800〜1200℃まで昇温
させる。この操作によって、図1(d)に示されている
ように、硼素酸化物層15中には、シリコン基板11か
らの珪素原子が拡散されてボロンシリケートガラス層1
6に変化し、かつシリコン基板11の開口部13に対応
する該当基板面内には、硼素酸化物層15,ひいては、
ボロンシリケートガラス層16からの硼素が拡散されて
硼素デポジション部18が形成されると共に、ボロンシ
リケートガラス層16とボロンデポジション部18との
間には、ボロンシリサイド層17が形成されることにな
るもので、この昇温後、さらに当該温度を所定時間に亘
り維持してプレデポジションを行なうことにより、硼素
のプレデポジション量を制御し得るのである。
の不活性ガス雰囲気に関し、これを20〜100%の酸
素を含む不活性ガス,例えば、窒素(もしくは、アルゴ
ン)の不活性ガス雰囲気に置換させた上で、この状態を
ほぼ5〜10分程度に亘って保持することにより、図1
(e)に示されているように、前記硼素デポジション部
18の界面に形成されていたボロンシリサイド層17
が、完全にボロンシリケートガラス層16に変質する。
すなわち,以上がプレデポジション工程である。
ライブイン工程への移行について、この実施例方法で
は、次の第1および第2の各方法を行なう。
17をボロンシリケートガラス層16に変質させた20
〜100%の酸素を含む不活性ガス,例えば、窒素(も
しくは、アルゴン)の不活性ガス雰囲気のままで降温さ
せ、当該不活性ガス雰囲気温度がおおよそ800℃程度
になった時点で、前記プレデポジション処理を終えたシ
リコン基板11を熱処理炉21の石英製チューブ22内
から一旦取り出す。
〜10%程度に希釈された弗酸中に浸漬させることによ
り、ボロンシリケートガラス層16が溶解して除去さ
れ、図1(f)に示されているように、シリコン基板1
1での該当基板面が露出されることになる。ついで、前
記ボロンシリケートガラス層16を除去したシリコン基
板11を再度,前記熱処理炉21の石英製チューブ22
内に装入してドライブイン工程を行なう。
方法におけるプレデポジション工程,およびドライブイ
ン工程での熱処理温度,および不活性ガス雰囲気と処理
時間との関係をチャートとして示す。
第1の方法での熱処理温度,および不活性ガス雰囲気に
よる制御操作によって得たこの実施例方法におけるシリ
コン基板と、従来方法,つまり、この実施例方法でのよ
うに、プレデポジション処理後にあって、同一処理温度
で、20〜100%の酸素を含む不活性ガス,例えば、
窒素(もしくは、アルゴン)の不活性ガス雰囲気に置換
することなく、従って、ボロンシリサイド層を変質させ
ずに残したままで、炉内を降温させて取り出したシリコ
ン基板につき、これをほぼ5〜10%程度に希釈された
弗酸中に浸漬させて酸化物を除去した上で、再度,熱処
理炉内に装入させ、これを前記図5(b)に示した熱処
理温度,および不活性ガス雰囲気と処理時間とでドライ
ブイン処理したシリコン基板とのそれぞれに関し、その
シート抵抗のバラツキをグラフにして示す。
に、この実施例での第1の方法によれば、従来の各方法
に比較するとき、結果的には、ドライブイン処理後のシ
リコン基板における該当基板面内での硼素濃度分布の均
一性を効果的に向上させ得るのである。
および不活性ガス雰囲気と処理時間とによる制御操作
で、プレデポジション処理後のシリコン基板を熱処理炉
から取り出してボロンシリケートガラス層16を除去す
ることなく、プレデポジション工程からドライブイン工
程へ一貫して移行させる方法である。
ロンシリサイド層17に関して、熱処理炉21の石英製
チューブ22内を、20〜100%の酸素を含む不活性
ガス,例えば、窒素(もしくは、アルゴン)の不活性ガ
ス雰囲気に置換させて、当該ボロンシリサイド層17を
ボロンシリケートガラス層16に変質させた後、そのま
まの不活性ガス雰囲気下で、石英製チューブ22内をド
ライブイン温度まで昇温させ、かつその後、酸素,ある
いは酸素を含む不活性ガス,例えば、窒素(もしくは、
アルゴン)の不活性ガス雰囲気でドライブイン処理す
る。
の方法での熱処理温度,および不活性ガス雰囲気による
制御操作によって得たこの実施例方法におけるシリコン
基板と、前記と同様に、プレデポジション処理後,ボロ
ンシリサイド層を変質させずに残したままで、同様な熱
処理を施したシリコン基板とのそれぞれに関し、そのシ
ート抵抗のバラツキをグラフにして示す。
に、この実施例での第2の方法においても、前記した従
来の各方法に比較するときは、前例の場合と同様に、結
果的にドライブイン処理後のシリコン基板における該当
基板面内での硼素濃度分布の均一性を効果的に向上させ
得るのである。
従来法に比較して次のような優れた効果が得られる。す
なわち、本発明の方法の場合には、前記したボロンシリ
サイド層を除去しない従来での第1の方法に比較して、
ドライブイン処理後のシリコン基板における該当基板面
内の硼素分布濃度の均一性を良好に改善することができ
る。また、低温酸化などによるボロンシリサイド層の除
去工程を省略できるほか、2回に亘って必要であった弗
酸処理を1回に省略し得るために、工程自体の簡略化が
可能である。さらに、前記した従来での第3の方法に対
しては、プレデポジション処理における不活性ガス雰囲
気の酸素濃度を1%以下とすることにより、確実にボロ
ンシリサイド層を形成させて、シリコン基板における該
当基板面内のボロン分布濃度の均一化を達成すると共
に、プレデポジション処理の終了直後に同一温度で酸化
性雰囲気に維持することにより、ボロンシリサイド層を
ボロンシリケートガラス層へ変質させるようにしたの
で、ここでもドライブイン処理後のシリコン基板におけ
る該当基板面内の硼素分布濃度の均一性を良好に改善す
ることができるのである。
たトランジスタにおけるベース領域へのボロンの拡散方
法の主要な工程を順次模式的に示すそれぞれに断面図で
ある。
めに使用する熱処理炉の概要を模式的に示す構成説明図
である。
コン基板と従来方法によるシリコン基板とのバッチ内に
おけるシート抵抗のバラツキの範囲を比較して示すグラ
フである。
コン基板と従来方法によるシリコン基板とのバッチ内に
おけるシート抵抗のバラツキの範囲を比較して示すグラ
フである。
方法によるプレデポジション工程,およびドライブイン
工程での熱処理温度,および不活性ガス雰囲気と処理時
間との関係を示すチャートである。
ポジション工程からドライブイン工程への熱処理温度,
および不活性ガス雰囲気と処理時間との関係を示すチャ
ートである。
Claims (5)
- 【請求項1】 硼素化合物と溶剤よりなる拡散源の塗布
による半導体基板への硼素拡散において、該拡散源を塗
布し酸化雰囲気中で焼成した半導体基板を、第1の工程
で不活性気体雰囲気中または不活性気体と濃度1%以下
の酸素との混合気体雰囲気中で800乃至1200℃の
温度で熱処理し、第2の工程で雰囲気を酸素または不活
性気体と濃度20%以上の酸素との混合気体とし前記第
1の工程と同一温度を維持した状態で熱処理し、第3の
工程で雰囲気を酸素または酸素と不活性気体との混合気
体とし第1の工程よりも高い温度で熱処理することを特
徴とする半導体基板への硼素拡散方法。 - 【請求項2】 第2の工程の後、半導体基板を一旦熱処
理炉から取り出し、弗酸または弗酸を含む処理液による
処理を行い、次いで第3の工程を行なうことを特徴とす
る請求項1に記載の半導体基板への硼素拡散方法。 - 【請求項3】 第2の工程の後、熱処理炉から基板を取
り出すことなく、第3の工程を行うことを特徴とする請
求項1に記載の半導体基板への硼素拡散方法。 - 【請求項4】 硼素化合物と溶剤とよりなる拡散源を塗
布した単結晶シリコン基板を熱処理炉内に収容する工程
と、塗布された前記拡散源を酸化雰囲気中で焼成して硼
素酸化物層を形成する工程と、熱処理炉内を不活性ガス
雰囲気に置換する工程と、該不活性ガス雰囲気中で80
0乃至1200℃に昇温して熱処理することにより、硼
素酸化物層をボロンシリケートガラス層に変質させると
ともに該ボロンシリケートガラス層と単結晶シリコン基
板との界面にボロンシリサイド層を形成して硼素拡散を
行う工程と、熱処理炉内を酸化雰囲気にしてボロンシリ
サイド層を完全にボロンシリケートガラス層に変化させ
る工程と、酸化雰囲気中で硼素拡散工程よりも高い温度
で熱処理して押し込み拡散を行う工程とを、熱処理炉か
ら基板を取り出すことなく、順次一貫して行うことを特
徴とする半導体基板への硼素拡散方法。 - 【請求項5】 熱処理炉内を酸化雰囲気にしてボロンシ
リサイド層を完全にボロンシリケートガラス層に変化さ
せる工程は、前記硼素拡散を行う工程と同一温度で行う
ことを特徴とする請求項4に記載の半導体基板への硼素
拡散方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17167191A JP2870231B2 (ja) | 1991-06-17 | 1991-06-17 | 半導体基板への硼素拡散方法 |
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JP17167191A JP2870231B2 (ja) | 1991-06-17 | 1991-06-17 | 半導体基板への硼素拡散方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04369216A JPH04369216A (ja) | 1992-12-22 |
JP2870231B2 true JP2870231B2 (ja) | 1999-03-17 |
Family
ID=15927539
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17167191A Expired - Lifetime JP2870231B2 (ja) | 1991-06-17 | 1991-06-17 | 半導体基板への硼素拡散方法 |
Country Status (1)
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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