JPH0436844B2 - - Google Patents

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JPH0436844B2
JPH0436844B2 JP58192519A JP19251983A JPH0436844B2 JP H0436844 B2 JPH0436844 B2 JP H0436844B2 JP 58192519 A JP58192519 A JP 58192519A JP 19251983 A JP19251983 A JP 19251983A JP H0436844 B2 JPH0436844 B2 JP H0436844B2
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Japan
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wood
esterified
monoepoxide
added
carboxyl group
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JP58192519A
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Minoru Ueda
Hideaki Matsuda
Koichi Murakami
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Okura Industrial Co Ltd
Original Assignee
Okura Industrial Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH0436844B2 publication Critical patent/JPH0436844B2/ja
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L97/00Compositions of lignin-containing materials
    • C08L97/02Lignocellulosic material, e.g. wood, straw or bagasse

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Chemical And Physical Treatments For Wood And The Like (AREA)
  • Dry Formation Of Fiberboard And The Like (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は木材小片中の水酸基に二塩基酸無水物
とモノエポキサイドが交互に付加エステル化した
改質木材小片の製造方法に関するものであり、さ
らに組成によつては熱圧加工により容易に可塑化
成形できる改質木材小片の製造方法を提供するも
のである。 従来、セルロースにエステル化やエーテル化な
どの化学処理を行い、各種の有機基を導入して、
セルロース誘導体を得ること、および有機基導入
によつてセルロース誘導体が可塑化され得ること
は良く知られている。 一方、木材は主成分としてセルロース、ヘミセ
ルロース、リグニンから成つており、成分的、構
造的にセルロースとは非常に異なつている。従つ
て、セルロースにおいて行なわれる化学反応も、
木材においては反応しがたいものであると考えて
いた。しかし、最近になつて、木粉をエステル化
剤やエーテル化剤で処理して、熱可塑性を付与す
ることが知られるようになつた。しかしながら木
材に完全な熱溶融を伴う顕著な熱可塑性を付与す
るとなると、エステル化剤として高級脂肪酸を用
いる場合、またはトリフリオロ酢酸−酢酸系でア
セチル化した後に部分ケン化する場合等を除いて
は容易ではない。しかも、高級脂肪酸やトリフリ
オロ酢酸は高価で実用上の問題があつた。 また、本発明者らは、先に、木材小片に二塩基
酸無水物を反応させて、木材中の水酸基をエステ
ル化することにより、側鎖にカルボキシル基を有
するエステル化木材小片を得ること、および得ら
れたエステル化木材小片が熱間加工により、容易
に可塑化し得ることを見いだした。しかしなが
ら、カルボキシル基含有エステル化木材小片は高
温下で水や湿気に対して不安定であり、高温高湿
(例えば40℃、95%RH)中に長期間放置すると、
木材小片中のエステル結合が一部加水分解により
切断されるという欠点があつた。更に、カルボキ
シル基含有エステル化木材小片を熱圧加工するこ
とにより得られた黄色半透明なシートは耐温水性
試験および高温高湿試験の結果シート上に白い粉
末が析出したり、割れが生じたりする欠点があつ
た。また、熱安定性試験後には、シートの表面に
凹凸が生じるという欠点があつた。 本発明者らは上記の実状にかんがみ、鋭意研究
を重ねたところ、(A)木材小片に二塩基酸無水
物とモノエポキサイドを加えて木材小片中の水酸
基に交互付加エステル化反応させるか、又は
(B)木材中の水酸基に二塩基酸無水物を付加し
たカルボキシル基含有エステル化木材小片中のカ
ルボキシル基にモノエポキサイドを付加エステル
化反応させるか、又は(C)上記カルボキシル基
含有エステル化木材小片にモノエポキサイドと二
塩基酸無水物を加えてカルボキシル基含有エステ
ル回動木材小片中のカルボキシル基に交互付加エ
ステル化反応させることにより製造される下記の
式1で示される改質木材小片が課題を解決するこ
とを見いだし本発明に至つたのである。 ただし R:二塩基酸無水物の残基 R1:モノエポキサイドの残基 n:1以上の整数 即ち、本発明は従来より公知である(a)木材小片
中の水酸基が二塩基酸無水物の無水酸基と開環エ
ステル化反応を起こして、木材小片に二塩基酸無
水物が付加され、側鎖にカルボキシル基を含有す
るエステル化木材小片が生成する反応に、さら
に、(b)前記の反応で生成したカルボキシル基にモ
ノエポキサイド中のエポキシ基が付加エステル化
する反応、および(c)(d)の付加エステル化反応によ
つて生じた水酸基に無水酸基とエポキシ基が、交
互に付加する交互エステル化反応を利用したもの
である。このようにして得られた改質木材小片は
木材小片に二塩基酸無水物とモノエポキサイドが
交互に付加結合しているので、上記欠点が解消さ
れ、高温下においても水や湿気に安定で、組成に
よつては優れた熱可塑性性質または固くてしなや
かな性質、或いはこれら両方の性質を有するもの
である。 本発明において使用する木材小片の種類として
は木材チツプ、木材繊維、微細化した木粉等があ
り、原木、樹種には特に制限はない。例えば、赤
マツ、スギ、ヒノキ、カバ、ラジアタバイン、ラ
ワン等が使用される。木材小片はあらかじめ真空
乾燥機や熱風乾燥機により含水率5%以下になる
ように乾燥してから使用するのが好ましい。 また、二塩基酸無水物とは、ジカルボン酸無水
物であり、具体的には、無水マレイン酸、無水コ
ハク酸、無水フタル酸、無水テトラヒドロフタル
酸、無水ヘキサヒドロフタル酸、無水3.6ジクロ
フタル酸、無水4.5ジクロルフタル酸、無水イタ
コン酸等が挙げられる。特に工業的に有利で低廉
な無水マレイン酸、無水コハク酸、無水フタル酸
等が好ましい。 モノエポキサイドとは、分子中の1個のエポキ
シ基を含む化合物であり、例えば、フエニルグリ
シジルエーテル、グリシジルメタクリレート、ア
リルグリシジルエーテル、スチレンオキサイド、
オレフインオキサイド、オクチレンオキサイド、
ブチルグリシジルエーテル、クレジルグリシジル
エーテル等が挙げられる。特に工業的に多量生産
されており、かつ安価に入手できるフエニルグリ
シジルエーテル、グリシジルメタクリレート、ア
リルグリシジルエーテル等が好ましい。これらモ
ノエポキサイドの使用量は反応系によつて異なる
が、一般的には、無水酸基((A)の方法の場合)
またはカルボキシル基((B)の方法の場合)ま
たはカルボキシル基と無水酸基を合わせたもの
((C)の方法の場合)1当量に対して、エポキシ
基が1当量以上になるようにするのが好ましい。 本発明において使用するカルボキシル基含有エ
ステル化木材小片とは、木材小片に二塩基酸無水
物を反応させ、木材組織中に含まれているセルロ
ース、ヘミセルロース、リグニン等の化学成分中
の水酸基をエステル化することにより、木材小片
中のカルボキシル基を化学的に導入したものであ
る。 その製造方法は例えば、無溶媒下で乾燥した木
材小片に二塩基酸無水物を直接添加して、加熱攪
拌し、反応後、反応生成物を洗浄、乾燥するので
あるが、場合によつては、反応後、反応生成物を
洗浄しないで、そのまま本発明において使用する
カルボキシル基含有エステル化木材小片として用
いてもよい。 次に本発明の改質木材小片の製造方法を手順を
追つて説明する。まず、(A)木材小片に二塩基
酸無水物とモノエポキサイドを加えて木材小片中
の水酸基に交互付加エステル化反応させる方法の
場合は、木材小片に二塩基酸無水物とモノエポキ
サイドを加えて、加熱攪拌する、反応温度はモノ
エポキサイドの種類によつては異なるが、60〜
150℃の範囲が好ましく、また反応時間は1〜10
時間が好ましい。反応後、反応生成物をアセトン
で洗浄した後、更にソツクスレー抽出器によりア
セトン洗浄して本発明の下記式1に示す改質木材
小片を得る。 ただし R:二塩基酸無水物の残基 R1:モノエポキサイドの残基 n:1以上の整数 反応は、まず木材小片中の水酸基が二塩基酸無
水物中の無水酸基と開環エステル化反応を起こし
て、木材小片に二塩基酸無水物が付加され、側鎖
にカルボキシル基を含有するエステル化木材小片
が生成する反応(a)が起こる。次いで、生成したカ
ルボキシル基にモノエポキサイド中のエポキシ基
が付加エステル化する反応(b)が起こる。更に、反
応(b)によつて生じた水酸基に無水酸基とエポキシ
基が、交互に付加する交互エステル化反応(c)が起
こつていると考えられる。 この際、改質木材小片の側鎖末端がカルボキシ
ル基で存在するよりも、水酸基で存在する方が、
改質木材小片の高温下での水や湿気に対する安定
性が優れているので、使用する二塩基酸無水物に
対してモノエポキサイドを大過剰使用することが
好ましい。従つて、二塩基酸無水物の使用量は反
応中に消費される量を使用することが好ましい。 得られた改質木材小片の二塩基酸無水物および
モノエポキサイドの付加量は、二塩基酸無水物お
よびモノエポキサイドの種類によつても異なる
が、木材小片重量の4倍以上も可能であることが
認められた。 (B)木材中の水酸基に二塩基酸無水物を付加
したカルボキシル基含有エステル化木材小片中の
カルボキシル基にモノエポキサイドを付加エステ
ル化反応させる方法の場合はカルボキシル基含有
エステル化木材小片にモノエポキサイドを直接加
えて加熱攪拌反応させる。反応温度はモノエポキ
サイドの種類によつても異なるが60〜150℃の範
囲が好ましい。反応温度が150℃以上の高温にな
ると、生成される改質木材小片の一部がモノエポ
キサイド中に溶解するので好ましくない。反応時
間は1〜8時間が好ましい。モノエポキサイドの
使用量はエステル化木材小片の比重が小さいこ
と、および嵩張つていることから、均一に反応さ
せるため重量比でエステル化木材小片の2〜8倍
使用することが好ましく、希釈剤としてジメチル
ホルムアミド、ジメチルスルホキシド等を使用す
ることもできる。更に、反応を促進させるために
炭酸ナトリウム、ジメチルベンジルアミン等の塩
基性触媒を用いてもよい。反応後、反応生成物を
アセトンで洗浄した後、更にソツクスレー抽出器
によりアセトン洗浄して本発明の改質木材小片を
得る。この場合は式1のnの値が1の時の構造と
なる。 反応は、カルボキシル基含有エステル化木材小
片中のカルボキシル基にモノエポキサイドが付加
エステル化する(b)の反応が起こるので、一般的に
モノエポキサイドの付加量はカルボキシル基含有
エステル化木材小片のカルボキシル基と当量分と
なる。また、赤外線吸収スペクトルの分析結果よ
り、改質木材小片にモノエポキサイド付加物の特
性吸収が明瞭にみられる。 一方、(c)カルボキシル基含有エステル化木材小
片にモノエポキサイドと二塩基酸無水物を加えて
カルボキシル基含有エステル化木材小片のカルボ
キシル基に交互付加エステル化反応させる方法の
場合は、カルボキシル基含有エステル化木材小片
に、モノエポキサイドと二塩基酸無水物を加えて
加熱攪拌する。反応条件、後処理は(B)の方法
と同様で行われる。 この場合の反応は、まずカルボキシル基含有エ
ステル化木材小片のカルボキシル基にモノエポキ
サイド中のエポキシ基が付加エステル化反応(b)に
より結合し、次に(b)の付加エステル化反応によつ
て生じた水酸基に無水酸基とエポキシ基が、交互
に付加する交互エステル化反応(c)が起こり木材小
片に二塩基酸無水物とモノエポキサイドが交互に
付加結合された側鎖の長い改質木材小片が得られ
る。 本発明の上記(A),(B)、または(C)の方
法で得られた改質木材小片は木材小片中の水酸基
に二塩基酸無水物とモノエポキサイドが交互に付
加エステル化して結合した構造を有するものであ
り、高温下で水や湿気に安定な好ましい物性を有
するばかりでなく、二塩基酸無水物として無水コ
ハク酸、無水フタル酸或いは無水マレイン酸等を
使用し、モノエポキサイドとしてフエニルグリシ
ジルエーテル或いはグリシジルメタクリレート等
を使用した場合、得られた改質木材小片は、熱圧
加工により容易に可塑化して、黄色または褐色の
半透明なシートとすることができる。 また、本発明の製造方法により得られた改質木
材小片は、木材工業において工業廃棄物として副
生する木材小片が主原料であり、木材のもつ軽く
て加工性の優れた特性を有する成形品を与えるこ
とができるものであり、改質木材小片を熱圧加工
して得られた成形品は多くの分野において工業用
部品材料として好適なものである。 次に、本発明を実施例により更に具体的に説明
するが、これらに使用される乾燥木粉、乾燥チツ
プ、乾燥フアイバーというのは木材小片の含水率
を5%以下に乾燥したものである。なお、本発明
は実施例に制限されるものではないことは勿論で
ある。 実施例 1 24メツシユ篩いを通過した赤松材の乾燥木粉
1.01g、無水コハク酸0.70g、フエニルグリシジル
エーテル7.00gを100c.c.三つ口セパラブルフラスコ
に添加して、110℃で6時間攪拌下に反応せしめ
た。反応後、反応生成物を取り出し、アセトンで
洗浄した後、更にソツクスレー抽出器を用いてア
セトン洗浄した。その後、風乾および105℃の熱
風乾燥を行つた結果、改質木材小片1.90gが得ら
れた。この改質木粉の木粉に付加された無水コハ
ク酸およびフエニルグリシジルエーテルの付加率
は木粉を基準として88.1重量%であつた。この改
質木粉を、ホツトプレスを用い、200℃、300Kg/
cm2、10分間の条件下での熱圧成形に供したとこ
ろ、厚さが0.4mmで表面平滑性の優れた黄色半透
明のシートが得られた。 実施例 2 24メツシユ篩を通過した赤松材の乾燥木粉
15.00g、無水コハク酸60.00g、炭酸ナトリウム
0.318gを500c.c.三つ口セパラブルフラスコに添加
して、120℃で3時間攪拌下に反応せしめてカル
ボキシル基含有エステル化木粉(以下、エステル
化木粉と称す。)を得た。このエステル化木粉の
木粉に付加された無水コハク酸の付加率は木粉を
基準として67.3重量%であつた。 次に、上記のエステル化木粉2.00g、フエニル
グリシジルエーテル8.00gを100c.c.三つ口セパラブ
ルフラスコに添加して、110℃で6時間攪拌下に
反応せしめた。反応後、反応生成物を取り出し、
アセトンで洗浄した後、更にソツクスレー抽出器
を用いてアセトンで洗浄した。その後、風乾およ
び105℃の熱風乾燥を行つた結果、改質木粉3.04g
が得られた。この改質木粉のエステル化木粉に付
加されたフエニルグリシジルエーテルの付加率は
エステル化木粉を基準として52.5重量%であつ
た。この改質木粉をホツトプレスを用い、200℃、
300Kg/cm2、60分間の条件下での熱圧成形に供し
たところ、厚さ0.5mmで表面平滑性の優れた淡褐
色半透明なシートが得られた。 実施例 3 実施例2で得られたエステル化木粉(無水コハ
ク酸の付加率は木粉を基準として67.3重量%)
2.00g、グリシジルメタクリレート12.00gを100c.c.
三つ口セパラブルフラスコに添加して、90℃で6
時間攪拌下に反応せしめた。反応後、反応生成物
を取り出し、アセトンで洗浄した後、更に、ソツ
クスレー抽出器を用いてアセトンで洗浄した。そ
の後、風乾および105℃の熱風乾燥を行つた結果、
改質木粉2.92gが得られた。この改質木粉のエス
テル化木粉に付加されたグリシジルメタクリレー
トの付加率はエステル化木粉を基準として46.0重
量%であつた。この改質木粉をホツトプレスを用
い、200℃、300Kg/cm2、60分間の条件下での熱圧
成形に供したところ、厚さ0.6mmで表面平滑性の
優れた淡褐色半透明なシートが得られた。 実施例 4 実施例2で得られたエステル化木粉(無水コハ
ク酸の付加率は木粉を基準として67.3重量%)
1.00g、フエニルグリシジルエーテル8.02g、無水
コハク酸1.20gを100c.c.三つ口セパラブルフラスコ
に添加して、110℃で6時間攪拌下に反応せしめ
た。反応後、反応生成物を取り出し、アセトンで
洗浄した後、更にソツクスレー抽出器を用いてア
セトン洗浄した。その後、風乾および105℃の熱
風乾燥を行つた結果、改質木粉2.89gが得られた。
この改質木粉のエステル化木粉に付加されたフエ
ニルグリシジルエーテルおよび無水コハク酸の付
加率はエステル化木粉を基準として189.0重量%
であつた。この改質木粉を、ホツトプレスを用
い、180℃、300Kg/cm2、10分間の条件下での熱圧
成形に供したところ、厚さ0.4mmで表面平滑性の
優れた黄色半透明なシートが得られた。 実施例 5 ラジアタバインチツプをダイジエスターに挿入
して、蒸気圧8Kg/cm2、蒸煮時間4分間の条件下
で蒸煮した後、リフアイナーで解繊させることに
より、湿潤状態のフアイバーを得た。このフアイ
バーを温度90℃の熱風乾燥器で含水率5%以下に
乾燥した。次に、13メツシユ篩を通過したラジア
タパインの乾燥フアイバー15.00g、無水フタル酸
22.50g、炭酸ナトリウム0.318gを500c.c.三つ口セ
パラブルフラスコに添加して、160℃で6時間攪
拌下に反応せしめてカルボキシル基含有エステル
化フアイバー(以下エステル化フアイバーと称
す。)を得た。このエステル化フアイバーのフア
イバーに付加された無水フタル酸の付加率はフア
イバーを基準として23.2重量%であつた。次に、
上記のエステル化フアイバー2.00g、フエニルグ
リシジルエーテル8.00gを100c.c.三つ口セパラブル
フラスコに添加して、110℃で6時間攪拌下に反
応せしめた。反応後、反応生成物を取り出し、ア
セトンで洗浄した後、更にソツクスレー抽出器を
用いてアセトン洗浄した。その後、風乾および
105℃の熱風乾燥を行つた結果、改質フアイバー
2.31gが得られた。この改質フアイバーのエステ
ル化フアイバーに付加されたフエニルグリシジル
エーテルの付加率はエステル化フアイバーを基準
として15.5重量%であつた。この改質フアイバー
をホツトプレスを用い、200℃、300Kg/cm2、60分
間の条件下での熱圧成形に供したところ、厚さ
0.6mmで表面平滑性の優れた褐色半透明なシート
が得られた。 実施例 6 パーテイクルボードの原料として使用される赤
ラワン材の乾燥チツプ15.00g、無水マレイン酸
60.00g、炭酸ナトリウム0.318gを500c.c.三つ口セ
パラブルフラスコに添加して、120℃で8時間攪
拌下に反応せしめてカルボキシル基含有エステル
化チツプ(以下、エステル化チツプと称す。)を
得た。このエステル化チツプに付加された無水マ
レイン酸の付加率はチツプを基準として48.9重量
%であつた。次に、上記のエステル化チツプ
2.00g、アリルグリシジルエーテル12.00gを100c.c.
三つ口セパラブルフラスコに添加して90℃で6時
間攪拌下に反応せしめた。反応後、反応生成物を
取り出し、アセトンで洗浄した後、更にソツクス
レー抽出器を用いてアセトンで洗浄した。その
後、風乾および105℃での熱風乾燥を行つた結果、
改質チツプ2.50gが得られた。この改質チツプの
エステル化チツプに付加されたアリルグリシジル
エーテルの付加率はエステル化チツプを基準とし
て25.0重量%であつた。この改質チツプをホツト
プレスを用い、200℃で、300Kg/cm2、60分間の条
件下での熱圧成形に供したところ、厚さ0.6mmで
表面平滑性の優れた黄土色のシートが得られた。 実施例 7 実施例6で得られたエステル化チツプ(無水マ
レイン酸の付加率はチツプを基準として48.9重量
%)1.00g、アリルグリシジルエーテル6.09g、無
水マレイン酸0.40gを100c.c.三つ口セパラブルフラ
スコに添加して、90℃で6時間攪拌下に反応せし
めた。反応後、反応生成物を取り出し、アセトン
で洗浄した後、更にソツクスレー抽出器を用いて
アセトンで洗浄した。その後、風乾および105℃
の熱風乾燥を行つた結果、改質チツプ1.47gが得
られた。この改質チツプのエステル化チツプに付
加されたアリルグリシジルエーテルおよび無水マ
レイン酸の付加率はエステル化チツプを基準とし
て47.0重量%であつた。この改質チツプを、ホツ
トプレスを用い、200℃、300Kg/cm2、60分間の条
件下での熱圧成形に供したところ、厚さ0.6mmで
表面平滑性の優れた黄土色のシートが得られた。 比較例 1 実施例2に示した木粉と無水コハク酸のエステ
ル化反応により得られたカルボキシル基含有エス
テル化木粉を、ホツトプレスを用い、200℃、300
Kg/cm2、10分間の条件下での熱圧成形に供したと
ころ、厚さ0.5mmの褐色半透明なシートが得られ
た。 比較例 2 実施例5に示したフアイバーと無水フタル酸の
エステル化反応により得られたカルボキシル基含
有エステル化フアイバーを、ホツトプレスを用
い、200℃、300Kg/cm2、15分間の条件下での熱圧
成形に供したところ、厚さ0.6mmの黒褐色半透明
なシートが得られた。 比較例 2 実施例6に示したチツプと無水マレイン酸のエ
ステル化反応により得られたカルボキシル基含有
エステル化チツプを、ホツトプレスを用い、200
℃、300Kg/cm2、20分間の条件下での熱圧成形に
供したところ、厚さ0.6mmの褐色一部半透明なシ
ートが得られた。 実施例1〜7および比較例1〜3で得られたシ
ートを物性試験に供した。この物性試験の結果を
第1表に示す。この結果から実施例1〜7の、本
発明の製造方法により得られた改質木材小片を熱
圧成形して得たシートは、比較例1〜3のカルボ
キシル基含有エステル化木材小片を熱圧成形した
得たシートに比べて、高温下で水や湿気に対して
安定であり、また熱に対しても安定であつた。
【表】 高温高湿試験は試験片を40℃、95%RH中に1
日置いた後、80℃で乾燥して、試験片の表面を観
察した。 耐温水性試験は試験片を40℃の温水中に1日浸
漬した後、80℃で乾燥して、試験片の表面を観察
した。 熱安定性試験は試験片を130℃の熱風乾燥器中
に1日置いた後、試験片の表面を観察した。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 (A)木材小片に二塩基酸無水物とモノエポ
    キサイドを加えて木材小片中の水酸基に交互付加
    エステル化反応させるか、又は、(B)木材中の
    水酸基に二塩基酸無水物を付加したカルボキシル
    基含有エステル化木材小片中のカルボキシル基に
    モノエポキサイドを付加エステル化反応させる
    か、又は(C)上記カルボキシル基含有エステル
    化木材小片にモノエポキサイドと二塩基酸無水物
    を加えてカルボキシル基含有エステル化木材小片
    中のカルボキシル基に交互付加エステル化反応さ
    せることを特徴とする下記の式1で示される改質
    木材小片の製造方法。 ただし R:二塩基酸無水物の残基 R1:モノエポキサイドの残基 n:1以上の整数
JP19251983A 1983-10-17 1983-10-17 改質木材小片の製造方法 Granted JPS6083806A (ja)

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