JPH0434385Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本案は冷蔵庫、低温シヨーケース等に使用され
る排水装置に関する。

(ロ) 従来の技術 特公昭52−22711号公報（以下第１従来技術と
いう）には、除霜水を蒸発皿に導く排水管Ａと、
室内の不浄水を排水槽に導く排水管Ｂとを備え、
前記蒸発皿に流入する除霜水が設定水位以上にな
ると排水槽に流れる様にしたことを特徴とする冷
蔵庫が示され、又実公昭43−25181号公報（以下
第２従来技術）には、冷凍室および冷蔵室からの
除霜水を蒸発皿に導くドレーンホースと前記ドレ
ーンホースに放水管を嵌入する開口部とに分割形
成する二股部を設けその一方に封栓可能として成
る除霜水排水装置が示されている。

(ハ) 考案が解決しようとする問題点 上記第１従来技術では、排水管Ａ及びＢを夫々
独立して配置するために、配管の曲げ作業等に手
間がかゝるばかりでなく、排水管Ａ及びＢの下端
開口から外気が冷蔵室に侵入する問題点が生じ
た。

又、上記第２従来技術では、冷凍室、冷蔵室
夫々から延びる２本のドレーンホースを１本にす
るために、溶接又は継手を用いる等手間のかゝる
作業が必要であるばかりか、外気がドレーンホー
スを通つて庫内に侵入する問題点も生じた。

(ニ) 問題点を解決するための手段 本考案は上記問題点を解決するために、Ｕ字形
トラツプを形成し、上端を下部ケースの排水口に
接続した下部排水管と、上端が前記排水口より上
方に位置する上部ケースの排水口に接続され、下
端が前記トラツプの最高部位よりも下方に位置す
るよう、前記下部排水管内に間隔を存して挿入さ
れる上部排水管とから冷蔵庫等の排水装置を構成
するものである。

(ホ) 作用 上部排水管が下部排水管のトラツプの最高部位
よりも下方に位置することにより、下部排水管の
トラツプが上部排水管のトラツプをも兼用するこ
とになる。

(ヘ) 実施例 以下図面により本案の実施例を説明すると、第
１図に示す１は上部ケース２と下部ケース３とか
らなるＬ字形の対面販売式の低温ケース等の冷蔵
庫で、前記上部ケースは商品収納及び取出用の開
口４を前面に形成した断熱壁５にて本体を構成
し、本体前面には前面開口４を開閉自在に閉塞す
る回動式透明扉６を設け、又前記断熱壁にて画成
される庫内７には区画板８を配設してプレートフ
イン型冷却器９及び軸流型送風機１０を設置する
冷気循環路１１と、前面開口４の内側上下両端に
対向する吹出、吹込両口１２，１３とを形成し、
冷却器９で熱交換された冷気を送風機１０でもつ
て第１図矢印の如く強制循環させて前面開口４の
内側に低温エアーカーテン（CA）を形成して庫
内７を冷却するものである。又、前記下部ケース
は商品収納及び取出用の開口１４を上面前半部に
形成した断熱壁１５にて本体を構成し、本体上面
には上面開口１４を開閉自在に閉塞する前後方向
摺動式透明扉１６、本体前面上部には透視窓１７
を設け、又前記断熱壁の内壁となる内箱１８の外
面に蛇行状の冷却管よりなる主冷却器１９、この
内箱の上面後半部に補助冷却器２０を設け、主、
補助両冷却器１９，２０で熱交換された冷気を自
然対流させて庫内２１を冷却するものである。
尚、２２は下部ケース３の外箱で、補助冷却器２
０の真上に位置する稍後下がりに傾斜する天壁２
２Ｂの後端を背壁２２Ａよりも後方に突出させて
いる。

２３は上部ケース２の本体上方に形成された機
械室で、その通風方向の風上側から風下側に向つ
て、冷却器９と共に冷凍サイクルを構成するプレ
ートフイン型凝縮器２４、軸流型送風機２５、冷
媒圧縮機２６を順次設置している。２７はシエー
ド板兼用の透光性前板２８より適当間隔を存して
仕切板２９を配設することにより、機械室２３内
に形成された照明室で、前記前板を照らす蛍光灯
３０を設置している。

３１は下部ケース３の下方に形成された機械室
で、前記主、補助両冷却器と共に冷凍サイクルを
構成する冷媒圧縮機３２、プレートフイン型凝縮
機３３、軸流形送風機３４を設置すると共に、上
部、下部両ケース２，３の露水を貯わえる排水容
器３５を設置している。

前記上部及び下部両ケース２，３は、双方の透
明扉６，１６が交差すると共に、両断熱壁５，１
５間に透明扉１６を収納する扉収納部３６が形成
され、且つ断熱壁５の背壁５Ａが断熱壁１５の背
壁１５Ａよりも後方に突出し、断熱壁５の後部直
下、即ち断熱壁１５の背壁１５Ａ後方に排気空間
３７が形成されるように段積み配置されて相互に
接続される。

３８は上部ケース２の排水口３９に接続された
上部排水管、４０は下部ケース３の天壁２２Ｂの
後端に形成された排水口４１に接続された下部排
水管で、上部排水管３８は冷却器９に付着した露
水を、又下部排水管４０は天壁２２Ｂに発生した
露水を排水容器３５に案内する。前記下部排水管
は排気空間３７に位置する部分において、第２図
に示す如くＵ字形のトラツプ４２を形成し、該ト
ラツプに露水を常時一定量貯わえるようになつて
おり、その下端は排水容器３５迄延びている。前
記上部排水管は扉収納部３６を横切つて排水口４
１を通り、その下端がトラツプ４２内に位置、即
ちこのトラツプの最高部位Ｌよりも下方に位置す
るよう配設されている。

かゝる構成によれば、上部ケース２で発生した
露水は上部排水管３８を通つて下部排水管４０の
トラツプ４２に流れ、下部ケース３で発生し下部
排水管４０に流れた露水と合流するため、上部、
下部両ケース２，３で発生した露水を排水途中で
下部排水管４０丈で排水できることになり、上部
排水管３８の長さが短かく排水装置としての構成
が簡単になるばかりか、上部排水管３８の下端を
下部排水管４０のトラツプ４２内に配置して双方
を重ならせているため、このトラツプを上部排水
管３８のトラツプとして兼用することができ、上
部排水管３８から上部ケース２内への外気侵入防
止が図れ、しかも、上部排水管３８の下端を下部
排水管４０のトラツプ４２内に差し込む丈で両排
水管３８，４０を連通関係に維持でき、配管作業
が頗る簡単となる。

(ト) 考案の効果 本考案によると、下部排水管のＵ字形トラツプ
が上部排水管のトラツプも兼用することができ、
排水装置を簡素化することができる。

また、上部ケースと下部ケース間の空気流通を
阻止できることは勿論、上部ケース及び下部ケー
スへの外気進入を防止することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案排水装置の実施例を示す冷蔵庫の
縦断面図、第２図は第１図Ａ−Ａ断面図である。 ３８……上部排水管、４０……下部排水管、４
２……トラツプ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. Ｕ字形トラツプを形成し、上端を下部ケースの
   排水口に接続した下部排水管と、上端が前記排水
   口より上方に位置する上部ケースの排水口に接続
   され、下端が前記トラツプの最高部位よりも下方
   に位置するよう、前記下部排水管内に間隔を存し
   て挿入される上部排水管とから構成したことを特
   徴とする冷蔵庫等の排水装置。