JP2760616B2 - 低温庫 - Google Patents

低温庫

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JP2760616B2
JP2760616B2 JP33556689A JP33556689A JP2760616B2 JP 2760616 B2 JP2760616 B2 JP 2760616B2 JP 33556689 A JP33556689 A JP 33556689A JP 33556689 A JP33556689 A JP 33556689A JP 2760616 B2 JP2760616 B2 JP 2760616B2
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幸一 佐藤
剛 川口
裕 下瀬
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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] 産業上の利用分野 本発明は、貯蔵室に収納された物品を冷却装置及び蓄
冷部材により冷却する低温庫に関する。
従来の技術 冷蔵庫本体の背面部の両側角部に下方方向に形成され
た切欠部と、上記背面部の下方にて開放するごとく設け
られた機械室を覆うカバーの両側部に形成された通風路
とを有し、上記カバーは、上記開放する機械室の全高さ
に設けられ、上記通風路は、上記機械室内の熱を上記切
欠部の下部に導くように構成した冷蔵庫として、特公平
1−54632号公報がある。該公報にあっては、冷蔵庫本
体の上面板の上部に凝縮器を配設し、この凝縮器を凝縮
器カバーで覆うようにした技術を開示している。
発明が解決しようとする課題 前記技術にあっては、冷蔵庫本体内の上面を通常の如
く水平に形成し、かつ、冷蔵庫本体の上面板も水平に形
成しているため、庫内上面にたまり易い露を壁面を伝っ
て降下させられず、そのまま庫内に落下して貯蔵物の品
質低下を招きやすく、上面板の上部に配設する凝縮器及
び凝縮器カバーから滴下あるいは送風により壁面を伝っ
て降下する結露水を排除しにくい問題があった。
また冷蔵庫本体上面を後ろ下がりに傾斜させたとき、
この上面上方部分には何ら使用しないいわゆるデッドス
ペースが形成されることとなる。
そこで本発明では、天壁を後ろ下がりに傾斜させ、天
壁上面とこの上面を覆うカバー(天板)とで形成される
空間を有効利用した低温庫を提供するものである。
[発明の構成] 課題を解決するための手段 本発明の低温庫は、前面に開口を形成し全体が後ろ下
がりに傾斜した天壁を有した断熱箱と開口を閉塞する断
熱扉とで形成される貯蔵室と、この貯蔵室を冷却する冷
却装置・送風装置及び蓄冷部材と、断熱箱下方に配設さ
れる圧縮機と、天壁とこの天壁を覆う水平な天板とで形
成されワイヤーフィン型凝縮器を収納する縦断面略三角
形状の空間とを有したものである。
また、ワイヤーフィン型凝縮器の熱交換効率を高める
ため、空間内に凝縮器用送風装置を配置することが望ま
しい。
さらにこの低温庫が、背面合わせに2台以上或るいは
背面が建物や荷台の壁に沿うように設置されたとき、空
間内に外気を取り込み易くするとともに、空気排出口か
ら出た空気が再び空気取入口から取り入れられるショー
トサイクルを起こりにくくするため、天板の後部に空気
取入口・前部に空気排出口を形成し、空間内前部に凝縮
器・後部に凝縮器用送風装置を配設し、空間内後部から
前部に向けて風を流すようにすることが好ましい。
また、前面に開口を形成した全体が後ろ下がりに傾斜
した天壁を有した断熱箱と開口を閉塞する断熱扉とで形
成される貯蔵室と、貯蔵室を冷却する冷却装置・送風装
置及び蓄冷部材と、断熱箱下方に配設される圧縮機と、
天壁とこの天壁を覆う水平な天板とで形成され凝縮器を
収納する縦断面略三角形状の空間と、断熱箱の背壁を上
下方向に貫通する複数の連絡用配管と、凝縮器と圧縮機
及び冷却装置を連結する冷媒管とを設けて、連絡用配管
を利用して空間と断熱箱下方区域との間の配線・配管・
排水処理を行うことが好ましい。
作用 断熱箱の天壁全体を後ろ下がりに傾斜させているた
め、断熱扉の開閉操作等で多湿となり天壁に付着した露
を順次後方に導くようにしている。また、この天壁上面
と天板とで形成される縦断面略三角形状の空間内にワイ
ヤーフィン型凝縮器を配設して、傾斜させた天壁上方の
デッドスペースの有効利用を図り、断熱箱下方の機械空
間を小さくしている。
また、空間内に凝縮器用送風装置を配置していること
から、凝縮器の熱交換効率は高まり、空間の容積を小さ
くしたときでも、空間内には強制的に空気流を形成して
凝縮器の熱交換効率の低下を小さくしている。
さらに、天板の後部に空気取入口・前部に空気排出口
を形成し、空間内前部に凝縮器・後部に凝縮器用送風装
置を配設し、空間内後部から前部に向けて風を流してい
ることから、後部から前部に向かいその断面積が縮小す
る空間を経ることで、空気排出口から排出される空気圧
力を高めるように作用するとともに、天壁上面が風を排
出口へ向けて斜め上方に指向するように作用する。ま
た、低温庫の背壁が建物や荷台の壁に沿うように設置さ
れたり、背中合わせに複数台配設されたりしたときで
も、空間内に容易に外気を取り込むように作用し、前述
の指向作用と相俟って、空気排出口から出た空気が再び
空気取入口から取り入れられるショートサイクルを起こ
りにくくしている。
他方、天壁上方の空間と断熱壁下方の機械空間とを、
背壁を貫通する複数の連絡用配管で連通していることか
ら、この配管を利用して電気配線・冷媒配管及び排水処
理をそれぞれ別個に行えるようにしている。
実施例 以下図面に基づき本発明の実施例を説明する。
1は低温庫であり、トラック等の輸送手段に載せて物
品の冷却を行ないながら輸送を行なう場合に利用される
コールドロールボックスと称される低温庫を例にとり説
明する。
低温庫1は、その底部に移動用の車輪2を具備し、前
面に開口3を形成し全体が後ろ下がりに傾斜する天壁4A
を有した断熱箱4と前記開口3を開閉自在に閉塞する断
熱扉5とで形成される貯蔵室6と、該貯蔵室6を冷却す
る冷却装置7・送風装置8及び蓄冷部材9と、前記断熱
箱4下方に形成された機械空間Mに配設される圧縮機11
と、前記天壁4Aとこの天壁4Aを覆う水平な天板12とで形
成されワイヤーフィン型凝縮器13及び凝縮器用送風装置
14を収納する縦断面略三角形状の空間Kとを有する。そ
して天板12の後部には空気取入口15・前部には空気排出
口16をそれぞれ形成している。
貯蔵室6は、仕切板20にて上下2室に仕切られ、上室
を物品収納室21とし、下室を凍結室22としている。尚、
仕切板20は、着脱自在若しくは一端を回動自在に配置す
ることが望ましい。
凍結室22には、冷却装置としてのパイプオンシート型
の蒸発器7、送風装置8及び蓄冷部材としての蓄冷剤9
を収納配置し、送風装置8として本例では直流電源にて
駆動される直流用送風装置を使用している。
断熱箱4の背壁4Eに沿って、一端を物品収納室21の上
部に開口して吹出口23となし他端を蒸発器7の風上側に
開口したダクト24を配設して、物品収納室21と凍結室22
を、その後部においてダクト24により連通し、その前部
に形成した吸込口25にて連通している。そして、凍結室
22の蓄冷剤9を通過した冷気をダクト24を経て吹出口23
から物品収納室21内上部に導びき、吹込口25から凍結室
22に帰還させる冷気循環路Qを形成している。
また、断熱箱4の背壁4Eに背壁4Eを上下方向に貫通す
るように複数本(本例では3本)の連絡用配管31A,31B,
31Cを配設している。そしてこれらの配管を、凝縮器13
と圧縮機11及び蒸発器7を連結する冷媒管Rの管路用
や、電装部品をつなぐ電気配線の線路用及び空間Kの後
方に導かれた排水の排水路用として、それぞれ別個に使
用させるようにすれば、低温庫1の背壁4E後方に配管が
突出することがなくなり、背面のフラット化が図れ、そ
の組立作業及び保守点検作業を頗る容易に行えるものと
なる。
41は物品収納室21内の温度を貯蔵物が凍結する温度即
ち冷凍温度(例えば−10℃以下)・0℃以下であって貯
蔵物の凍結直前までの温度即ち氷温温度(−5℃〜0℃
程度)・冷蔵温度(1℃〜10℃程度)のうちの任意の温
度に択一選択する温度設定部としての操作部であり、こ
の操作部41による選択操作に基づき、物品収納室21内適
所に配置した収納室温度制御部(図示せず)を動作させ
て、直流用送風装置8の運転・停止を制御して単位時間
当りの送風量を制御し、物品収納室21内を選択した温度
に維持させる。
収納室温度制御部としては、物品収納室21内を冷凍温
度(例えば−15℃)に維持する冷凍用サーモスタット・
氷温温度(例えば零℃)に維持する氷温用サーモスタッ
ト・冷蔵温度(例えば5℃)に維持する冷蔵用サーモス
タット[いずれも図示せず]の3つを用意し、操作部41
による選択操作で、いずれか一つのサーモスタットが選
択され、直流用送風装置8(詳しくは送風量)を制御さ
せ物品収納室21を選択に応じた温度に維持するように構
成しておけばよい。ここではサーモスタットで構成する
例を示したが、凍結室22及び物品収納室21のそれぞれに
サーミスタを配置し、各サーミスタからの検知信号と操
作部41による設定温度(詳しくは冷凍・冷蔵・氷温のう
ちのいずれか一つ)とに応じて、圧縮機11及び直流用送
風装置8の運転・停止を制御するようにしてもよい。
以上のような構成によれば、断熱箱4の天壁4A全体を
後ろ下がりに傾斜させているため、断熱扉5の開閉操作
により侵入した外気による影響等で多湿となり冷却され
て天壁4Aに付着した露を順次後方に導くようにしてい
る。また、この天壁4A上面と天板12とで形成される縦断
面略三角形状の空間K内にワイヤーフィン型凝縮器13を
配設して、傾斜させた天壁4A上方に形成されやすいデッ
ドスペースの有効利用を図り、断熱箱4下方の機械空間
Mを小さくして、幅・奥行き・高さを一定としたときの
有効容容積の拡大を図ることができる。また、空間K内
に凝縮器用送風装置14を配置していることから、空間K
の容積を小さくしたときでも、空間K内に強制的に空気
流を形成して、凝縮器13の熱交換効率を高めることがで
き、冷却装置7による冷却効率の向上が図れる。さら
に、天板12の後部に空気取入口15・前部に空気排出口16
を形成し、空間K内前部に凝縮器13・後部に凝縮器用送
風装置14を配設し、空間K内後部から前部に向けて風を
流していることから、後部から前部に向かいその断面積
が縮小する空間Kを経ることで、空気排出口16から排出
される空気圧力を高めるように作用するとともに、天壁
4A上面が風を排出口16へ向けて斜め上方に指向するよう
に作用する。また、低温庫1の背壁4Eが建物や荷台の壁
に沿うように設置されたり、背中合わせに複数台配設さ
れたりしたときでも、空間K内に容易に外気を取り込む
ように作用し、前述の指向作用と相俟って、空気排出口
16から出た空気が再び空気取入口15から取り入れられる
ショートサイクルを起こりにくくすることができる。
他方、天壁4A上方の空間Kと断熱箱4下方の機械空間
Mとを、断熱箱背壁4Eを貫通する複数の連絡用配管31A
〜Cで連通させていることから、この配管を利用して電
気配線・冷媒配管及び排水処理をそれぞれ別個に行うこ
とができ、背壁4Eに後方の突出部分をなくすことができ
る。しかもこの配管には、断熱箱4の発泡作業後に配線
及び配管作業を施すことができるため、低温庫1の組立
て作業及び保守点検作業が容易に行える。
〔発明の効果〕
以上詳述したように本発明の低温庫によれば、断熱箱
の天壁全体を後ろ下がりに傾斜させているため、断熱扉
の開閉操作により侵入する外気による影響等で庫内が多
湿となり冷却されて天壁に付着する露を順次後方に導い
ている。また、この天壁上面と天板とで形成される縦断
面略三角形状の空間内にワイヤーフィン型凝縮器を配設
して、傾斜させた天壁上方に形成されやすいデッドスペ
ースの有効利用を図り、断熱箱下方の機械空間を小さく
して、幅・奥行き・高さを一定としたときの有効内容積
の拡大を図ることができる。
また、空間内に凝縮器用送風装置を配置していること
から、空間の容積を小さくしたときでも、空間内に強制
的に空気流を形成して、凝縮器の熱交換効率を高めるこ
とができ、冷却装置による冷却効率の向上が図れる。
さらに、天板の後部に空気取入口・前部に空気排出口
を形成し、空間内前部に凝縮器・後部に凝縮器用送風装
置を配設し、空間内後部から前部に向けて風を流してい
ることから、後部から前部に向かいその断面積が縮小す
る空間を経ることで、空気排出口から排出される空気圧
力を高めるように作用するとともに、天壁上面が風を空
気排出口へ向けて斜め上方に指向するように作用する。
また、低温庫の背壁が建物や荷台の壁に沿うように設置
されたり、背中合わせに複数台配設されたりしたときで
も、空間内に容易に外気を取り込むように作用し、前述
の指向作用と相俟って、空気排出口から出た空気が再び
空気取入口から取り入れられるショートサイクルを起こ
りにくくすることができる。
他方、天壁上方の空間と断熱箱下方の機械空間とを、
断熱箱背壁を貫通する複数の連絡用配管で連通している
ことから、この配管を利用して電気配線・冷媒配管及び
排水処理をそれぞれ別個に行うことができ、背壁に後方
への突出部分をなくすことができる。しかもこの配管に
は、断熱箱の発泡作業後に配線及び配管作業を施すこと
ができるため、低温庫の組立て作業及び保守点検作業が
容易に行える。
【図面の簡単な説明】
各図は本発明の低温庫の一実施例を示し、第1図は側方
からみた全体の縦断面図、第2図は天板を外した状態の
低温庫上部斜視図、第3図は要部拡大断面図、第4図は
低温庫正面図である。 1……低温庫、3……開口、4……断熱箱、4……天
壁、4E……背壁、5……断熱扉、6……貯蔵室、7……
冷却装置、8……送風装置、9……蓄冷部材、11……圧
縮機、12……天板、13……凝縮器、14……凝縮器用送風
装置、15……空気取入口、16……空気排出口、31A〜C
……連絡用配管、K……空間、R……冷媒管。
フロントページの続き (72)発明者 下瀬 裕 大阪府守口市京阪本通2丁目18番地 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 玉井 浩邦 大阪府守口市京阪本通2丁目18番地 三 洋電機株式会社内 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F25D 16/00 F25D 19/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】前面に開口を形成し全体が後ろ下がりに傾
    斜する天壁を有した断熱箱と前記開口を閉塞する断熱扉
    とで形成される貯蔵室と、該貯蔵室を冷却する冷却装置
    ・送風装置及び蓄冷部材と、前記断熱箱下方に配設され
    る圧縮機と、前記天壁とこの天壁を覆う水平な天板とで
    形成されワイヤーフィン型凝縮器を収納する縦断面略三
    角形状の空間とを有した低温庫。
  2. 【請求項2】空間内には凝縮器用送風装置を配置してな
    る請求項1記載の低温庫。
  3. 【請求項3】天板の後部に空気取入口・前部に空気排出
    口を形成し、空間内前部に凝縮器・後部に凝縮器用送風
    装置を配設し、空間内後部から前部に向けて風を流して
    なる請求項2記載の低温庫。
  4. 【請求項4】前面に開口を形成し後ろ下がりの天壁を有
    した断熱箱と断熱扉とで形成される貯蔵室と、該貯蔵室
    を冷却する冷却装置・送風装置及び蓄冷部材と、前記断
    熱箱下方に配設される圧縮機と、前記天壁と天板とで形
    成され凝縮器を収納する空間と、前記断熱箱背壁を上下
    方向に貫通する複数の連絡用配管と、前記凝縮器と圧縮
    機及び冷却装置を連結する冷媒管とを備えてなる低温
    庫。
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