JPH0431681Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は、主として自動二輪、三輪、四輪車等
に装備されるウインカーランプ、テールランプ、
ストツプランプ、ニユートラルランプ、リバース
ランプ等のランプ装置に係り、詳しくはランプそ
のものを挿入するケース部分の改良に関する。

［従来の技術］ 従来の上記ランプ装置は、第４図に示す如く合
成樹脂製の装置本体１に、底に透孔２を有する円
筒状凹部３を一体に設け、円筒状凹部３の開口縁
に段部４を設け、この段部４にレンズ５を嵌合接
着して成り、ランプ６は透孔２より円筒状凹部３
内に挿入し、ランプソケツト７の外周のリング溝
８を透孔２の周縁のフランジ９に嵌着することに
より保持できる。先行技術として、例えば実公昭
51−2613号がある。

［考案が解決しようとする問題点］ ところで上記ランプ装置は、装置本体１に、底
に透孔２を有する円筒状凹部３を一体に有するの
で、射出成形用の金型の形状が複雑である。従つ
て、金型の製作が難しく、且つ甚だ高価である。
また装置本体を射出成形した際、装置本体１と円
筒状凹部３との接続部３ａにヒケが生じ、その為
見栄えが悪くなるばかりか、寸法精度が低下し、
特にレンズ５を嵌合接着する段部４の寸法狂いが
甚しくなる。さらにレンズ５は単に段部４に嵌合
接着するだけであるから、車体の走行振動やエン
ジン振動を長期間受けることにより外れ易くなる
ものである。

［考案の目的］ 本考案は上記の製作上、構造上の技術的課題を
解決するためになされたもので、金型の形状を単
純にできて金型の製作を容易且つ安価にでき、ま
た合成樹脂の射出成形により本体を成形した際、
ヒケが生ぜず、見栄えが悪くなることが無く、寸
法精度が高く、さらにレンズが外れることのない
ランプ装置を提供することを目的とするものであ
る。

［問題点を解決するための手段］ 上記の技術的課題を解決するための本考案のラ
ンプ装置は、ランプを挿着保持する透孔を一端面
に有し他端が開口されてその外周側にフランジを
有する筒状体と、該筒状体の開口縁に嵌着された
レンズと、前記筒状体のフランジとレンズとを合
成樹脂の射出成形により一体化した本体とより成
るものである。

［作用］ 本考案のランプ装置は上述の如く構成されてい
るので、ランプは筒状体の一端面の透孔より内部
に挿入し、ランプソケツト外周のリング溝を透孔
の周縁のフランジに嵌着することにより、保持で
きる。

然して本考案のランプ装置は、本体が板状で凹
凸が無いので、これを製作する金型の形状を単純
にできて、金型の製作を容易且つ安価にできる。
また合成樹脂の本体を射出成形した際、別ピース
の筒状体のフランジ及びレンズと一体化するの
で、板状の本体にはヒケが生ぜず見栄えが悪くな
ることが無く、寸法精度が向上する。しかもレン
ズは外れることが無いものである。

［実施例］ 本考案のランプ装置の一実施例をハンドルカバ
ーに並設されたニユートラルランプ、リバースラ
ンプの場合を図面を参照して説明する。第１図は
ハンドルカバー１０の斜視図で、このハンドルカ
バー１０はバーハンドル１１を支持固定したハン
ドルホルダー１２全体を被つてバーハンドル１１
に嵌着するもので、上面が手前に傾斜した側断面
台形の平面矩形状のものであり、両側壁の前半部
は開放され、その開放部１３の内方に夫々側壁１
４が設けられ、各側壁１４にバーハンドル１１に
装着するすり割り円孔１５が設けられている。ハ
ンドルカバー１０の上面上端部中央にはニユート
ラルランプ１６、リバースランプ１７のランプ装
置が並設されている。即ち、ハンドルカバー１０
の上面上端部中央部を本体１８として、該本体１
８は第２図に示す如くランプを挿着保持する透孔
１９を一端面に有し、他端が開口されてその外周
側に段付フランジ２０を有する２個の筒状体２１
の前記段付フランジ２０と、各筒状体２１の開口
縁に形成した蟻溝段部２２（通常の段部でも良
い）に嵌着したレンズ２３とを合成樹脂の金型成
形により一体化して、ニユートラルランプ１６、
リバースランプ１７のランプ装置を構成してい
る。尚、ニユートラルランプ１６側のレンズ２３
は緑色、リバースランプ１７側のレンズ２３は赤
色である。

このように構成されたニユートラルランプ１
６、リバースランプ１７のランプ装置に於いて、
第２図に示す如くランプ２４は筒状体２１の一端
面の透孔１９より内部に挿入し、ランプソケツト
２５の外周のリング溝２６を透孔１９の周縁のフ
ランジ２７に嵌着することにより、保持できる。

前記構成のランプ装置を製作するには、第３図
に示す如くハンドルカバー１０を射出成形する金
型３０，３１の内の一方の金型３０の凹部３２
に、予め異種の合成樹脂にて製作した筒状体２１
をセツトして段付フランジ２０を凹部３２の開口
縁外側に配し、この筒状体２１の開口縁の蟻溝段
部２２にレンズ２３を嵌着した上、他方の金型３
１をレンズ２３の表面に接触させてセツトし、然
る後金型３０，３１間の内部に合成樹脂を射出し
て第１図に示すハンドルカバー１０を成形し、上
面上端部中央部に本体１８を形成して２個の筒状
体２１（第２図）と２個のレンズ２３（第２図）
とを一体化する。このようにして形成された本体
１８は第２図に示す如く板状で凹凸が無い為、金
型３０，３１の形状は単純化され、金型の製作が
容易且つ安価である。また合成樹脂のハンドルカ
バー１０（第１図）を射出成形して本体１８を形
成した際、別ピースの筒状体２１の段付フランジ
２０及びレンズ２３と一体化するので、板状の本
体１８にはヒケが生ぜず、見栄えが悪くなること
が無く、寸法精度が向上する。しかもレンズ２３
は本体１８から外れることが無いものである。

尚、上記実施例は、ニユートラルランプ、リバ
ースランプのランプ装置をハンドルカバー１０に
並設した場合であるが、ウインカーランプのラン
プ装置の場合はカウリングに設けると良く、テー
ルランプやストツプランプのランプ装置の場合は
リヤーフエンダーに設けると良い。またこれらの
ランプ装置は独自に設けても良いもので、その場
合の装置本体は上記実施例と同様に合成樹脂の射
出成形により筒状体のフランジ及びレンズと一体
化して製作される。

［考案の効果］ 以上の説明で判るように本考案のランプ装置の
構造によれば、装置本体の射出成形用金型の形状
を単純化できて金型の製作を容易且つ安価にで
き、また合成樹脂の射出成形により装置本体を形
成した際ヒケが生ぜず、見栄えが悪くなることが
無く、寸法精度が高く、しかもレンズが装置本体
より外れることが無い等の効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案のランプ装置の一実施例でハン
ドルカバーに並設されたニユートラルランプ、リ
バースランプの場合を示す斜視図、第２図は第１
図のＡ−Ａ線断面矢視図、第３図は第２図に示さ
れるランプ装置の本体を射出成形する際の金型の
セツト状態を示す断面図、第４図は従来のランプ
装置の縦断面図である。 １８……本体、１９……透孔、２０……段付フ
ランジ、２１……筒状体、２２……開口縁の蟻溝
段部、２３……レンズ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ランプを挿着保持する透孔を一端面に有し他端
   が開口されてその外周側に段付フランジを有する
   筒状体と、該筒状体の開口縁に嵌着されたレンズ
   と、前記筒状体のフランジとレンズとを合成樹脂
   の金型成形により一体化した本体とより成ること
   を特徴とするランプ装置。