JPH0431000B2 - - Google Patents

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JPH0431000B2
JPH0431000B2 JP61280616A JP28061686A JPH0431000B2 JP H0431000 B2 JPH0431000 B2 JP H0431000B2 JP 61280616 A JP61280616 A JP 61280616A JP 28061686 A JP28061686 A JP 28061686A JP H0431000 B2 JPH0431000 B2 JP H0431000B2
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JP
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microspheres
isotropic
pitch
present
softening point
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は各種炭素材料の原料となる炭素質微小
球体の製造方法に関する。
[従来の技術] 炭素質微小球体は、高密度炭素材料等の構造材
料又は吸着剤、触媒等の機能性材料の原料として
非常に重要な位置を占めている。そしてこの主な
製造方法としては、コールタールピツチなどの重
質分に含まれる炭化水素を熱分解し、生成するメ
ソフエーズ小球体を遠心力分離等により分離する
方法、スプレーなどにより成形する方法等があ
る。しかしながらこれらの方法では、収率が低
い、粒度の均一なものが得られない等の欠点があ
る。例えば特開昭60−51612号公報に開示されて
いる方法は収率が2%と低く、粒度も5〜7μm
とばらついている。また特開昭61−83239号公報
にはピツチ微小中空体の製造方法が開示されてい
るが、粒度の分布はさらに広く、平均の粒径も1
mmと大きくなつている。またこの方法では軟化点
が240℃と低いい。軟化点が低いと球状に溶融形
成するのが難しく、また不融化処理が極めて困難
で好ましくない。さらにポリジビニルベンゼンな
どの高分子物を高圧下で熱分解すると、高収率で
数μmの粒径を有する等方性球体が得られること
が報告されている(「炭素材料工学」第42〜第50
項、稲垣道夫著、1985年、日刊工業新聞社)。し
かし高圧を用いるため、安価に大量供給すること
は容易でない。
[発明が解決しようとする問題点] 本発明は上記事情に鑑みてなされたものであつ
て、次に掲げる事項を目的とする。(1) ピツチ類
から生成した微小球体と母材との分離を容易に
して収率を高める。
(2) 微小球体の粒努をそろえ、構造材料の原料と
して用いる場合も分級操作の必要をなくする。
(3) 軟化点を高くし、等方性の微小球体を得やす
くする。
(4) ポリマーから製造する場合も高圧下での熱分
解の必要をなくする。
(5) 安価に大量生産ができるようにする。
[問題点を解決するための手段] 即ち本発明においては石油系又は石炭系ピツチ
と、一般式Ф1−(−X−Ф2−)o−X−Ф3で表わ
される化合物Iあるいはこれらの混合物を混合
し、該混合物を熱処理して炭素質微小球体を製造
する。ここで、Ф1及びФ3は、それぞれ、メチル
基又はエチル基を有していてもよいフエニル基、
Ф2は、フエニレン基、Xは、−CH2−、nは、1
を示す。化合物Iはその混合物を用いてもよい。
得られる炭素質微小球体はコロイド状で、粒度
がそろつている(平均粒径5〜6μm)。このとき
原料のピツチとして、バルクメソフエーズを用い
ると、光学的に異方性の微小球体と等方性の微小
球体の両方が得られる。またメソフエーズが存在
しないピツチからは、等方性の球体のみが得られ
る。本発明で用いられるピツチ類は石油系、石炭
系のいずれも使用可能であるが、メトラー軟化点
で80〜350℃のものが望ましい。
本発明の方法はピツチに対し0.5〜100倍量の化
合物Iを混合し、不活性雰囲気下で、200〜500
℃、好ましくは250〜450℃で一定時間撹はんする
ことにより達成される。炭素質微小球体は反応液
を原料ピツチの軟化点以下に冷却することにより
得られ、分離はロ過で容易に達成することができ
る。
本発明によつて得られる微小球体は、軟化点が
250℃以上である。メソフエーズピツチから得ら
れる異方性の微小球体はメソカーボンマイクロビ
ーズと類似している。メソフエーズを含有しない
ピツチから得られる等方性球体は今までに報告さ
れていないが、メソカーボンマイクロビーズと同
様に高密度炭素材、機能性材料として利用できる
ほか、ガラス状炭素材料への利用も可能である。
[実施例] 実施例 1 窒素吸込み管、撹はん棒及び熱電対を有する
500mlの三口フラスコに、メソフエーズを70%含
有するコールタールピツチ100g(2mm程度に粉
砕したもの)、P(P′−メチルベンジル)ジフエニ
ルメタン 300gを仕込み、N2の気流下、撹はんしながら
350℃に上昇させ30分間保持した。次いで100℃ま
で冷却した後、口過し、残留物をトルエンで洗浄
し減圧乾燥した。得られた残留物は、原料のメソ
フエーズピツチに対して70%の収率であつた。偏
光顕微鏡観察によると、粒度は5〜6μmで光学
的に異方性及び等方性球体の混合物であつた。な
お両者の生成比はほぼ1:1であり、その分離は
反応液を静置することにより容易に達成された。
上澄み液からは等方性球体が、沈降物からは異方
性球体が得られた。上澄み液から得られた等方性
球体の透過電子顕微鏡写真を第1図に、偏光顕微
鏡写真を第2図に示す。また電子線回折像を第3
図に示す。この図によつてこの球体は等方性球体
であることが分る。
実施例 2 実施例1と同様の手順で、メソフエーズを50%
含有する軟化点280℃のコールタールピツチ100g
及びP,P′−ジ(P−メチルベンジル)ベンゼン 300gを仕込み、熱処理を行つた。収率25%の
異方性球体と収率30%の等方性球体が得られた。
実施例 3 実施例1と同様の手順で軟化点250℃の等方性
コールタールピツチ100g及びP(P′−メチルベン
ジル)ジフエニルタン300gを仕込み、熱処理を
行つた。軟化点325℃の等方性微小球体が、22%
の収率で得られた。
[発明の効果] 本発明によれば、従来ピツチの熱処理をコント
ロールしたり、特殊な分離方法や機械成形を行つ
て製造していた炭素質微小球体が、ある特定の化
合物を溶楳として用いることにより非常に容易
に、しかも高収率で得られる。本発明の化合物が
作用する機構はわかつていないが、熱的に安定で
しかもメソフエーズを溶解しない構造を有するた
めと考えられる。またピツチを熱処理すると粘度
が増大するが、本発明の化合物を用いた溶液は粘
度が低いため、反応が均一に進みやすく、分離も
容易になる。
さらに炭素質微小球体は、従来製造方法が複雑
であつたために、各種炭素材原料として用いられ
にくかつたが、本発明により安価な大量供給が可
能となるため、より広範な用途に応用できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明で得られた等方性微小球体の粒
子構造を示す透過電子顕微鏡写真図、第2図は同
偏光顕微鏡写真図、第3図は本発明で得られた等
方性微小球体の結晶構造を示す電子回折像であ
る。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 石油系又は石炭系ピツチと、一般式 Ф1−(−X−Ф2−)o−X−Ф3 (ここで、Ф1及びφ3は、それぞれ、メチル基又
    はエチル基を有していてもよいフエニル基、Ф2
    は、フエニレン基、Xは、−CH2−、nは、(1)で
    示される少なくとも1種の化合物(I)とを混合
    し、この混合物を熱処理することを特徴とする炭
    素質微小球体の製造方法。 2 前記熱処理は250〜450℃で行う特許請求の範
    囲第1項記載の方法。 3 前記炭素質微小球体は、光学的に異方性の微
    小球体若しくは等方性の微小球体、又は両者を同
    時に含む特許請求の範囲第1項記載の方法。
JP61280616A 1986-11-27 1986-11-27 炭素質微小球体の製造方法 Granted JPS63135487A (ja)

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JPS63135487A JPS63135487A (ja) 1988-06-07
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JPH0764527B2 (ja) * 1990-04-06 1995-07-12 新日本製鐵株式会社 炭素質プレカーサーの製造方法
CN109319775B (zh) * 2018-11-19 2020-10-02 成都炭素有限责任公司 一种短流程高密高强各向同性石墨的制备方法

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JPS63135487A (ja) 1988-06-07

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