JPH0320431B2 - - Google Patents

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JPH0320431B2
JPH0320431B2 JP56192413A JP19241381A JPH0320431B2 JP H0320431 B2 JPH0320431 B2 JP H0320431B2 JP 56192413 A JP56192413 A JP 56192413A JP 19241381 A JP19241381 A JP 19241381A JP H0320431 B2 JPH0320431 B2 JP H0320431B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mesophases
pitch
mesophase
heat
small spherical
Prior art date
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Expired - Lifetime
Application number
JP56192413A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS5893786A (ja
Inventor
Takane Myazaki
Takeshi Ikeda
Shigeki Tomono
Akio Kato
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Kasei Corp
Original Assignee
Mitsubishi Kasei Corp
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Publication date
Application filed by Mitsubishi Kasei Corp filed Critical Mitsubishi Kasei Corp
Priority to JP19241381A priority Critical patent/JPS5893786A/ja
Publication of JPS5893786A publication Critical patent/JPS5893786A/ja
Publication of JPH0320431B2 publication Critical patent/JPH0320431B2/ja
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  • Working-Up Tar And Pitch (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、小球体状メソフエーズ含有ピツチの
製造方法に関するものである。詳しくは、偏光顕
微鏡下で観察した時に異方性を示す、所謂、メソ
フエーズを大量に含み、且つ、そのメソフエーズ
が小球体状であるピツチの製造方法に関するもの
である。
不融不溶成分を除去した石炭系タールピツチや
石油系重質油ピツチ等を350〜500℃の温度で加熱
すると、偏光顕微鏡下で観察した時に異方性を示
すメソフエーズと称される疑似液晶物質が形成し
てくることは周知である。このメソフエーズはピ
ツチ等が加熱されることによつて引起される熱分
解反応と重縮合反応によつて徐々に高分子化し、
その分子が規則的に配列して積層構造をとること
によつて形成されるものである。加熱の初期の段
階においては、メソフエーズはまだ圧倒的に多い
母相ピツチに対する最も安定な形態として粒径10
〜200μ程度の小球体状をとるが、加熱が更に進
んでメソフエーズの割合が増え、相対的に母相ピ
ツチの割合が減少してくると小球体は合体しやす
くなり、より大きな球体を形成する。更に、加熱
が続くとメソフエーズはもはや球体状を保つこと
が出来ず、積層単位が平行に配列された偏光顕微
鏡下に観察した時には流れ模様状にみえる形へと
変化する。
ところで、近年、小球体状のメソフエーズが従
来の炭素材の原料に見られない新しい素材として
注目されている。即ち、この小球体状メソフエー
ズはピツチでもなく、炭素材でもなく、これら両
者の性質を有している中間相であるところから従
来の炭素材の原料とは異なる素材として注目され
ている。
しかしながら、メソフエーズの形態の変化を母
相ピツチに対するメソフエーズの割合との関係で
みてみると、メソフエーズの割合(「偏光顕微鏡
下に観察して、一定面積中に占るメソフエーズの
面積の割合」以下同義)が約30%程度まではメソ
フエーズは小球体状として存在し得るが、メソフ
エーズの割合が約30%以上になると互いに合体し
はじめ、小球体状を保持することが難しくなつて
くる。殊に、メソフエーズの割合が約50%以上に
なるともはや球体状を保持できなくなり、その大
部分は流れ模様状、更には、系全体が光学的に異
方性の、所謂、バルクメソフエーズへと変化して
しまう。
従つて、従来は新しい素材として有用な小球体
状メソフエーズを大量に得ることは困難であつ
た。
本発明者等は、かかる点に留意し鋭意検討した
結果、ピツチ類を加熱処理してメソフエーズを形
成させておき、次いで、このメソフエーズを加熱
熔融条件下に減圧処理することによつて、小球体
状のメソフエーズを大量に含有するピツチを製造
することができることを知得し、本発明に到達し
た。
すなわち、本発明の要旨は、ピツチ類を加熱処
理して光学的に異方性のメソフエーズの割合を30
%以上とした後に、加熱熔融条件下に減圧処理し
て該メソフエーズを小球体状とすることを特徴と
する小球体状メソフエーズ含有ピツチの製造方法
に存する。
以下本発明を詳細に説明するに、本発明で使用
されるピツチ類としては、公知の種々のものが挙
げられる。具体的には、例えば、乾留コークス製
造の際副生するコールタールを蒸留してオイル成
分を除去し、さらに過等の手段により不融不溶
成分を除去したピツチ等の石炭系タールピツチ、
分解残油等の石油精製における重質残渣油を加圧
下で加熱処理して得られるピツチ等の石油系重質
油ピツチ、あるいは、SRC(Solvent Refined
Coal)等の石炭液化物等が挙げられる。
本発明においては、まず、上記ピツチ類を加熱
処理して光学的に異方性のメソフエーズを形成す
る。
その際、形成するメソフエーズの割合はメソフ
エーズの割合が約30%以上、好ましくは、約30〜
90%、特に好ましくは、約50〜80%となるように
加熱処理する。
加熱処理条件は、使用する原料により異なる
が、通常、350〜500℃、好ましくは、380〜450℃
の温度で、0.5〜100時間、好ましくは、1〜50時
間の範囲で行なわれる。
石炭系タールピツチ、或いは、石油系重質油ピ
ツチを使用する場合、これらは数多くの化合物か
ら成るためにメソフエーズの形成に時間的なむら
を生じやすい。更に、形成されるメソフエーズは
母相ピツチとは非相溶性であり、かつ、密度が異
なるため相分離を起しがちであり、位置的なむら
も生じやすい。このため、例えば、ある部分は流
れ模様状となつているのに、他のある部分は小球
体状であるといつた不均質なメソフエーズ含有ピ
ツチになりやすい。このような不均質なメソフエ
ーズ含有ピツチに後述の減圧処理を施すと、小球
体状部分はより小さな片状に破壊したり、粒径が
不揃いの小球体状メソフエーズが得られるので、
加熱処理によつて均質なメソフエーズ含有ピツチ
を形成するのが好ましい。
均質なメソフエーズ含有ピツチを形成する方法
としては、ピツチの加熱処理中に被熱処理ピツチ
の撹拌を行なうか、窒素等の不活性ガスを被熱処
理ピツチ中に吹き込むか、或いは、その両方を同
時に行なう方法が挙げられる。
次いで、上述の様な加熱処理によつて得られる
メソフエーズ含有ピツチを加熱熔融条件下に減圧
処理する。
かかる処理により、加熱処理によつて形成され
たメソフエーズは、ほぼその全量が小球体状のメ
ソフエーズに変換される。
具体的には、例えば、加熱処理して得られるメ
ソフエーズ含有ピツチの粘度が500ポイズ以下、
好ましくは、200ポイズ以下、特に好ましくは10
〜100ポイズとなるように加熱熔融し、かかる状
態で250mmHg以下、好ましくは、100mmHg以下、
特に好ましくは、10〜50mmHgで0.5〜30分、好ま
しくは、0.5〜10分間減圧処理を施す。
得られる小球体状メソフエーズの粒径は、加熱
熔融、減圧の程度を上記範囲で適宜調節すること
によつて10〜300μの粒径に比較的容易にコント
ロールすることができる。
小球体状メソフエーズへの変換を円滑に行なわ
せるには、メソフエーズ含有ピツチの加熱熔融を
450℃以下で行なうのが好ましい。あまり高い温
度では、小球体状への変換と小球体が再び合体し
始めることとが競争的であり、従つて、小球体状
への変換が円滑に行われ難くなる。
本発明においては、形成されるメソフエーズの
割合が約90%以下になるようにピツチ類を加熱処
理すれば、450℃以下の温度で容易に500ポイズ以
下の粘度になるように加熱熔融することができ、
小球体状への変換が円滑に行われるので有利であ
る。
かくして小球体状メソフエーズを大量に含有す
るピツチが得られる。かかるピツチは、例えば、
高緻密度成形炭素材等の高級炭素材用バインダー
や骨材の代替として有用である。
また、かかるピツチから、公知の方法により分
離した小球体状メソフエーズは、ノーバインダー
成形炭材の様な特殊炭素材の素原料としても有利
に使用できる。
次に実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明
する。
実施例 1 流動接触分解残油から加圧熱処理により調製し
たピツチ(Qi=0.4%、Bi=12.8%)を撹拌下に
N2ガスを吹き込みながら、400℃、10時間加熱処
理した。形成されたメソフエーズの割合は約70%
であり、かつその大部分が流れ模様状であるピツ
チを得た(参考写真−1)。次いでこのピツチが
50ポイズの粘度となるまで加熱して熔融した。そ
の際の加熱温度は396℃であつた。この状態で100
mmHgの減圧を10分間施した。この処理を行なつ
たピツチは異方性の割合は変らず、その形態は20
〜200μの小球体状に変化していた(参考写真−
2)。
かくして得られた小球体状メソフエーズを大量
に含むピツチ10gに3倍量のキノリンを添加し
て、90℃、1時間撹拌した後、10μの目開きのフ
イルターで過した。過残に再び3倍量のキノ
リンを加えて上記操作を繰返し、次いで過残を
ベンゼン、アセトン各100c.c.で洗浄し、その後乾
燥して約3gの20〜200μの粒径を持つ単離小球
体状メソフエーズを得た。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 ピツチ類を加熱処理して光学的に異方性のメ
    ソフエーズの割合を30%以上とした後に、加熱熔
    融条件下に減圧処理して該メソフエーズを小球体
    状とすることを特徴とする小球体状メソフエーズ
    含有ピツチの製造方法。
JP19241381A 1981-12-01 1981-12-01 小球体状メソフエ−ズ含有ピツチの製造方法 Granted JPS5893786A (ja)

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Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19241381A JPS5893786A (ja) 1981-12-01 1981-12-01 小球体状メソフエ−ズ含有ピツチの製造方法

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JP19241381A JPS5893786A (ja) 1981-12-01 1981-12-01 小球体状メソフエ−ズ含有ピツチの製造方法

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Publication Number Publication Date
JPS5893786A JPS5893786A (ja) 1983-06-03
JPH0320431B2 true JPH0320431B2 (ja) 1991-03-19

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JP19241381A Granted JPS5893786A (ja) 1981-12-01 1981-12-01 小球体状メソフエ−ズ含有ピツチの製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5494567A (en) * 1988-05-14 1996-02-27 Petoca Ltd. Process for producing carbon materials

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS539599A (en) * 1976-07-12 1978-01-28 Philips Nv Document planing device
JPS5386718A (en) * 1973-12-11 1978-07-31 Union Carbide Corp Manufacture of mesoophase pitch by reduced pressure

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JPS5386718A (en) * 1973-12-11 1978-07-31 Union Carbide Corp Manufacture of mesoophase pitch by reduced pressure
JPS539599A (en) * 1976-07-12 1978-01-28 Philips Nv Document planing device

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JPS5893786A (ja) 1983-06-03

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