JPH0776342B2 - 炭素質微小球体の製造方法 - Google Patents

炭素質微小球体の製造方法

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JPH0776342B2
JPH0776342B2 JP62184586A JP18458687A JPH0776342B2 JP H0776342 B2 JPH0776342 B2 JP H0776342B2 JP 62184586 A JP62184586 A JP 62184586A JP 18458687 A JP18458687 A JP 18458687A JP H0776342 B2 JPH0776342 B2 JP H0776342B2
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昭 横山
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、表面のきれいなメソカーボンマイクロビーズ
またこれから得られる炭素質、黒鉛質の微小球体の製造
方法に関する。
〔従来の技術〕
従来より、工業的に得られるメソカーボンマイクロビー
ズは、光学的等方性ピッチ中に発生したメソカーボンマ
イクロビーズを分離するために大量の溶剤で等方性ピッ
チマトリックス部分を洗い流すことによって得ていた。
また、メソカーボンマイクロビーズの製造法として、光
学的に等方性の重質油類やピッチを熱処理し、低分子量
成分が高分子化していく過程で、光学的異方性の小球体
メソフェーズを発生成長させ、さらにこれを光学的等方
性マトリックスと分離させるため、重力による沈降分
離、遠心分離、サイクロンあるいは溶剤分別等の方法に
より球晶を単離製造する方法等が開示されている(特開
昭62−11796号公報参照)。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかし、これらの方法ではあらかじめ不溶性の固形成分
(メタフェーズ)を分離した光学的等方性ピッチを熱処
理していく過程で得られるメソカーボンマイクロビーズ
は時間経過と共に次々に発生、成長していき、複数のメ
ソカーボンマイクロビーズが互いに合体し巨大粒子とな
る。
一方、光学的等方性ピッチマトリックス部分からは次々
と新たに微小メソカーボンマイクロビーズが発生してく
るため、加熱を止め放冷冷却後キノリン等の溶剤により
溶剤可溶分を洗い落して得られるメソカーボンマイクロ
ビーズは粒度分布が非常に広いものになってしまう。
さらに、ピッチマトリックス中で成長するメソカーボン
マイクロビーズの粒径を揃えようとしてメタフェーズを
含有したままの光学的等方性ピッチを用いても同様な熱
処理を行うとメタフェーズ粒子がメソカーボンマイクロ
ビーズの表面に付着し、粒径制御剤として作用しその成
長を20〜25μに抑えることが可能であるが、メソカーボ
ンマイクロビーズを単離するに際して最終的にキノリン
等の溶剤で洗浄しても付着したメタフェーズを完全に流
し落すことは困難である。
このように従来法においては、表面がきれいなマイクロ
ビーズを得ることはきわめて困難であり、また化学的に
不活性な光学的等方性ピッチマトリクスが表面に残留し
ていてメソフェーズを形成するラメラのエッジが表面に
露出していないことが多い。
また、従来法によるメソカーボンマイクロビーズは、高
密度炭素材用原料としては使用可能であるが、その表面
的特徴を利用するガスクロマトグラフィー、液体クロマ
トグラフィー用カラムの充填材、触媒、酵素担体、吸着
材用としては適当でない。
さらに、溶剤分別の際、高価な溶剤であるキノリン、ピ
リジン、テトラヒドロフラン、トルエン、ベンゼン等を
大量に使用する必要がある。
さらに得られたメソカーボンマイクロビーズの粒度を揃
えるために水簸等による分級が必要となり、効率が悪
く、収率も極めて低く、また大量生産もできず、メソカ
ーボンマイクロビーズを得るには非常にコストがかか
り、未だ商業的生産にはなじまないという欠点があっ
た。
そこで、本発明は従来のメソカーボンマイクロビーズ及
びその製造方法の持つ欠点を克服し、異物の付着や含有
のない表面がきれいなメソカーボンマイクロビーズであ
り、また収率が高く、粒度分布の揃ったメソカーボンマ
イクロビーズが得られ、かつコストが大幅に低減し、大
量生産の可能なメソカーボンマイクロビーズの製造方
法、並びにこれらから得られる炭素質、黒鉛質の微小球
体の製造方法を提供することを目的とする。
〔問題を解決するための手段〕
本発明者らは上記現状に鑑み種々の研究を重ねた結果、
炭素質、黒鉛質の微小球体を得るのに際し、エマルジョ
ン法により製造すれば、従来にない、収率が高く、表面
に汚れが無い球形でしかも粒径が均一でコストが低減さ
れ、かつ大量生産可能なメソカーボンマイクロビーズ及
びその製造方法が得られることを見い出し本発明を完成
させ、さらにこれらから得られる炭素質、黒鉛質の微小
球体の製造方法を完成した。
すなわち、本発明は、出発物質に偏光顕微鏡視野におい
て光学異方性領域が75%以上であり、かつ熱溶融性で、
トルエン不溶分が60%〜100%、キノリン不溶分が60%
以下であるメソフェーズピッチを粉砕分級後、該ピッチ
の軟化点以下の融点、ピッチの軟化点以上の沸点を有
し、かつ水、アセトン、アルコール、エーテル等の含酸
素有機溶剤またはトルエン、ベンゼン等の炭化水素系の
溶剤のいずれかに可溶な無機塩浴である分散媒中にメソ
フェーズピッチ粉を均一分散せしめ、ついで軟化点以上
に加熱、撹拌して、真空中または不活性ガス雰囲気で常
圧、自生圧下、保圧下、または、加圧下でエマルジョン
化を行ない、さらに脱分散媒を行うことを特徴とする球
状メソカーボンマイクロビーズの製造方法、さらに、得
られたメソカーボンマイクロビーズを空気、オゾン、ハ
ロゲン化合物、その他の酸化性ガス雰囲気中で熱安定化
処理を行った後、不活性ガスまたは真空中で焼成、黒鉛
化することを特徴とするカーボンマイクロビーズの製造
方法を開示するものである。
本発明に用いられるメソフェーズピッチとしては、石炭
系、石油系あるいはその他の有機質物質の乾留したとき
の公知の釜残油であり、例えば、コールタールを蒸留し
たときのコールタールピッチ、さらに石油ピッチ、木タ
ールピッチ等が挙げられる。
このメソフェーズピッチは偏光顕微鏡視野において、光
学的異方性領域が75%以上、好ましくは80%以上を占
め、かつ熱溶融性であることが必要である。
光学的異方性領域が75%以下だと、収率が劣り、また熱
溶融性でないとエマルジョン化に適さない。
さらに、メソフェーズピッチは、トルエン不溶分が60%
〜100%、好ましくは、70%〜90%、キノリン不溶分が6
0%以下、好ましくは50%以下であることが好ましい。
本発明の分散媒としては、エマルジョン化のため、メソ
フェーズピッチの軟化点以上の沸点を有し、高温下での
蒸気圧が小さく、メソフェーズピッチとの反応性が無い
か、あるいは小さく、かつメソフェーズピッチの可溶化
能も小さいという特性を持つ物質であることが好まし
く、例えば、フタル酸ジオクチル、フタル酸ジイソデシ
ル、フタル酸ジデシル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジ
ラウリル、フタル酸デシルイソオクチル、フタル酸ブチ
ルベンヂル、フタル酸ブチルラウリル等のフタル酸ジエ
ステル類、水素化トリフェニル、水素化テトラフェニ
ル、水素化ペタンフェニル、水素化ヘキサフェニル等の
水素化フェニルを主成分とする液体状薬剤の一種以上の
組合せ、またはシリコン油及びシリコン油とこれらの組
合せが挙げられる。
また、分散媒が、ピッチの軟化点以下の融点、ピッチの
軟化点以上の沸点を有しかつ水、アセトン、アルコー
ル、エーテル等の含酸素有機溶剤またはトルエン、ベン
ゼン等の炭化水素系の溶剤のいずれかに可溶な無機塩浴
を利用することもできる。
このとき無機塩浴は、分散媒の融点と沸点の温度差が50
℃以上あり、溶融時にメソフェーズピッチとの反応性が
無いかあるいは少なく、またメソフェーズピッチの可溶
化能も無いか小さい、例えばSnCl2(融点;mp=246℃、
沸点;bp=623℃)、ZnCl2(mp=313℃、bp=732℃)、W
Cl6(mp=275℃、bp=347℃)、TeCl2(mp=175℃、bp
=324℃)、TeCl4(mp=224℃、bp=414℃)等の1種以
上の組合せの無機塩浴であることが好ましい。
分散媒中に分散質であるメソフェーズピッチ粉を均一に
分散させる補助手段として、耐熱分散剤を添加すること
が好ましい。
耐熱分散剤としては、日本蒸溜工業(株)製、商標名:
ノニオコールCZ−70,CZP−45または、大日本インキ化学
工業(株)製、商標名:メガファックF−173,F−177,F
−183等が挙げられ、0.1〜3.0%、好ましくは0.2〜2.0
%添加することが好ましい。
さらにメソフェーズピッチを分散媒中に均一分散させサ
スペンジョンとしたのち、軟化点以上に加熱してエマル
ジョンを形成せしめ、界面張力によりメソフェーズピッ
チ粉を球状化させ、さらにメソフェーズの軟化点以下の
温度になるまで放冷し再びサスペンジョン化させること
によってメソカーボンマイクロビーズを得る。
このとき、エマルジョン化するには、メソフェーズピッ
チ粉及び分散媒の酸化(劣化)を防ぐために真空中また
は不活性ガス雰囲気中、好ましくは、不活性ガス雰囲気
中で自生圧下、加圧下、保圧下または常圧下、好ましく
は分散媒の蒸発を抑えるため、自生圧下、加圧下で行う
のが望ましい。
反応容器に投入されたサスペンジョンは、メソフェーズ
ピッチ粉の沈降を防ぐため、直ちに攪拌し、良分散状態
を保ちつつメソフェーズピッチ粉の軟化点以上に短時間
で高温に昇温することによってエマルジョンとせしめた
後、攪拌し続けながら直ちに放冷冷却し、再びサスペン
ジョンとする(第1図参照)。
得られたサスペンジョンを濾過した後、洗浄後乾燥しメ
ソカーボンマイクロビーズを得る。
または、さらに得られたメソカーボンマイクロビーズを
空気、オゾン、ハロゲン化合物、その他の酸化性ガス雰
囲気中で熱安定化処理を行った後、不活性ガスまたは真
空中で焼成、炭化処理した後黒鉛化することによって、
カーボンマイクロビーズ、あるいはグラファイトマイク
ロビーズを得る。
〔発明の効果〕
本発明によれば、出発原料にメソフェーズピッチを使用
しているので収率が高く、また粒径が均一であり、さら
に洗浄に用いる溶剤の量が微量ですみ、かつ分散媒は繰
返し何回も使用できる等によりコストが低減され、かつ
大量生産可能となり、さらに粒の表面のきれいな微小球
状カーボンマイクロビーズを3〜100μの任意粒径で得
ることができる。
〔実施例〕
次に本発明の実施態様を実施例、比較例に従って説明す
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1 軟化点291℃、偏光顕微鏡下におけるメソフェーズ量が8
0%、トルエン不溶分が73.3%、キノリン不溶分が0%
の特性を有するメソフェーズピッチをジョウクラッシャ
ーにて3〜4mm大に粗粉砕後更にボールミルを使い1規
定HCl水溶液中で湿式粉砕を行い、吸引濾過による個液
分離、水洗浄を行った後、アセトン液中にて湿式分球
し、平均粒子径で5μのメソフェーズピッチ粉を得た。
得られたメソフェーズピッチ粉3gを日本蒸溜工業(株)
製、商標名:ノニオコールCZP−45を3ml添加したフタル
酸ジイソデシル500ml中に均一分散させ、21オートクレ
ーブ中にて窒素雰囲気下、500rpmで攪拌しながら200℃/
hで昇温し、340℃で5分間保持後、攪拌を継続しながら
直ちに放冷した。
この時、最大自生圧は5kg/cm2であった。
内容物をオートクレーブより取り出し、ガラスフィルタ
ーG4を用いて吸引濾過した後、アセトンで充分に洗浄後
乾燥して脱分散媒を行いメソカーボンマイクロビーズを
得た。
収率を測ったところ76%であった。
電子顕微鏡及び偏光顕微鏡より生成物を観察したところ
直径5μの粒径に揃ったメソカーボンマイクロビーズが
確認された。
この生成物を更に空気気流(0.5〜1.0m/s)中で30℃/mi
nで昇温し、280℃にて1時間保持して熱安定化処理を行
い、その後窒素雰囲気下1,000℃で1h炭化処理、次いで
この一部をタンマン炉中アルゴン雰囲気下2800℃で15分
間黒鉛化処理を行った。
これらについて電子顕微鏡で観察を行ったが夫々きれい
な球状を呈しており、クラックなどの欠陥は観察されな
かった。
実施例2 実施例1に準じてメソフェーズピッチを粉砕分級して、
平均粒径4μのメソフェーズピッチ粉を10gを得た。
これをフタル酸ブチルベンジル500ml中に均一分散させ
た後、実施例1に準じて21オートクレーブ中に充填し、
500rpmで攪拌しながら200℃/hで昇温し340℃で10分間保
持した後、実施例1に準じて脱分散媒を行いメソカーボ
ンマイクロビーズを得た。
このとき最大自生圧は、6kg/cm2であった。
収率を測ったところ67%であった。
電子顕微鏡及び偏光顕微鏡観察の結果直径3μ程度の粒
径のそろったメソカーボンマイクロビーズが得られた。
実施例3 軟化点304℃、偏光顕微鏡下におけるメソフェーズ量が1
00%、トルエン不溶性が88%、キノリン不溶分が13%の
特性を有するメソフェーズピッチを乾式粉砕後、分級し
25〜50μとした。
このメソフェーズピッチ粉2gを実施例1で一度使用した
フタル酸ジイソデシル450ml中に均一分散させ、2オ
ートクレーブ中に投入し、窒素で系内をパージした後、
初期圧10kg/cm2に加圧した。
その後直ちに500rpmで攪拌しながら200℃/hで昇温し、3
20℃で5min保持してから、攪拌を継続したまま放冷し
た。
この間最大圧は18.5kg/cm2を示した。
以後実施例1に準じて脱分散媒を行い、メソカーボンマ
イクロビーズを得た。
収率は83%であつた。
電子顕微鏡及び偏光顕微鏡観察の結果、20〜50μの球形
をした表面がきれいなメソカーボンマイクロビーズであ
ることが認められた。
実施例4 石炭系バルクメソフェーズ(軟化点318℃、キノリン不
溶分=33%、トルエン不溶分=80%)を粉砕、分級し、
10〜20μに粒度を揃えた。
このピッチ粉を3gとZnCl21kgを乾燥空気中で混合させた
後2オートクレーブ中に入れ真空引き後アルゴンで置
換し、120℃/hで340℃まで上昇させ、5分間保持した後
放冷した。
なお攪拌は、内部温度が320℃に達した時点で開始(350
rpm)し、放冷後ZnCl2が固化したと考えられる318℃付
近で停止した。
室温近くまで放冷させてからオートクレーブから全量取
り出し、過剰量のエタノールでZnCl2を溶かし、ピッチ
粒と分離した。
ピッチ粉を乾燥後電子顕微鏡で観察したところ8〜15μ
程度の球状であることが確認された。
またこれを樹脂に詰め固化させ、研磨し、偏光顕微鏡で
観察したところメソフェーズであることが確認された。
比較例1 処理温度をメソフェーズピッチの軟化点以下である280
℃で20分間保持に保持した以外は実施例1に準じてメソ
カーボンマイクロビーズを得た。
自生圧を測定したところ殆んど0に近かった また、得られたメソカーボンマイクロビーズを分離、洗
浄、乾燥させた生成物の収率は90%であった。
電子顕微鏡で観察したところ生成物の形状は、最初に投
入したメソフェーズピッチ粉と同様な破砕状をしており
球状化されてなかった。
比較例2 メタフェーズをあらかじめ除去した石炭系ピッチ(光学
的等方性、軟化点85℃、トルエン不溶分20%、キノリン
不溶分0%)を500gガラス製セパラブルフラスコに取
り、窒素ガスを2/minバブリングしながら200℃/hで
昇温した。
このとき250rpmで攪拌を続け、400℃まで加熱し、直ち
に放冷した。
室温まで冷却したピッチを取り出し、3〜4mm大の粗粒
に粉砕した後ピッチ粒に対し、80℃の温キノリン10倍量
(重量比)を加え、振とうしながら80℃で30min保持し
キノリン可溶分を溶解除去した。
この操作を5回繰返した後アセトンで洗浄後、乾燥し
た。
これを常法に従い電子顕微鏡及び偏光顕微鏡観察を行っ
た結果3〜40μの広い粒度分布をもったメソカーボンマ
イクロビーズが確認された。
またその表面はマトリックスピッチの残留が認められ
た。
なお、得られたメソカーボンマイクロビーズの収率は11
%であった。
比較例3 偏光顕微鏡下におけるメソフェーズ量が100%、キノリ
ン不溶分100%、トルエン不溶分が100%で熱不溶性のピ
ッチを用い、実施例3に準じて2オートクレーブ中で
処理した。
オートクレーブ中での処理条件はN2ガスパージ後初期圧
5kg/cm2に加圧し、360℃−0minで行った(他諸条件は実
施例3に準じた。) 得られた粉体を電子顕微鏡観察したところ処理前と同じ
破砕状を呈していた。
収率は98%であつた。
なお、反応中の最大圧は15kg/cm2であつた。
またフタル酸ジイソデシルは3回の再使用品である。
比較例4 偏光顕微鏡下におけるメソフェーズ量が55%、キノリン
不溶分0%、トルエン不溶分が65%、軟化点270℃のメ
ソフェーズピッチを用い、実施例3に準じて2オート
クレーブ中で処理した。
オートクレーブ中での処理条件はN2パージ後初期圧5kg/
cm2とし、300℃−0minで行った 最大圧は10.5kg/cm2であつた。
反応物を固液分離後、電子顕微鏡で観察したところ直径
1〜2μ程度の表面が滑らかな微小球体とフレーク状の
物質が認められた。
収率は固形分全体で75%、微小球体は17%フレーク状物
質が58%であった。
この微小球体は、ホットプレート上300〜320で溶融し、
偏光顕微鏡観察によつて光学的等方性であることが認め
られた。
一方、フレーク状物質は光学的異方性であった。
フタル酸ジイソデシルは4回の再使用品である。
比較例5 メソフェーズ量100%、軟化点309℃、キノリン不溶分1
%、トルエン不溶分78%の石炭系バルクメソフェーズを
粉砕、分級し、10〜20μとした。
このピッチ粉3gとFeCl3800gを乾燥空気中で混合させた
あと、実施例1と同様の方法で1フラスコ内でN2気流
3/min下で310℃−10min、250rpmで処理したが、FeCl
3は均一に溶融せず、塩素ガスの発生も認められた。
放冷後、全量を取り出し、エタノールでFeCl3を溶解除
去した後、ピッチ粉を分離し電子顕微鏡及び偏光顕微鏡
で観察を行なったが球状化していなかった。
【図面の簡単な説明】
第1図はエマルジョン法におけるメソフェーズピッチ粉
球体化の概念図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 本田 英昌 東京都杉並区和田3−29−23 (56)参考文献 特開 昭60−255604(JP,A) 特開 昭61−242907(JP,A) 特開 昭62−11796(JP,A) 特開 昭62−132993(JP,A) 特公 昭50−39633(JP,B1) 特公 昭53−9599(JP,B1) 特公 昭58−54081(JP,B2) 特公 昭59−17043(JP,B2)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】偏光顕微鏡視野において光学異方性領域が
    75%以上であり、かつ熱溶融性で、トルエン不溶分が60
    %〜100%、キノリン不溶分が60%以下であるメソフェ
    ーズピッチを粉砕分級後、該ピッチの軟化点以下の融
    点、ピッチの軟化点以上の沸点を有し、かつ水、アセト
    ン、アルコール、エーテル等の含酸素有機溶剤またはト
    ルエン、ベンゼン等の炭化水素系の溶剤のいずれかに可
    溶な無機塩浴である分散媒中にメソフェーズピッチ粉を
    均一分散せしめ、ついで軟化点以上に加熱、撹拌して、
    真空中または不活性ガス雰囲気で常圧、自生圧下、保圧
    下、または、加圧下でエマルジョン化を行ない、さらに
    脱分散媒を行うことを特徴とする球状メソカーボンマイ
    クロビーズの製造方法。
  2. 【請求項2】分散媒がフタル酸ジオクチル、フタル酸ジ
    イソデシル、フタル酸ジデシル、フタル酸ジブチル、フ
    タル酸ジラウリル、フタル酸デシルイソオクチル、フタ
    ル酸ブチルベンジル、フタル酸ブチルラウリル等のフタ
    ル酸ジエステル類、水素化トリフェニル、水素化テトラ
    フェニル、水素化ペンタフェニル、水素化ヘキサフェニ
    ル等の水素化フェニルを主成分とする液体状薬剤の一種
    以上を組合せたことを特徴とする特許請求の範囲第1項
    記載の球状メソカーボンマイクロビーズの製造方法。
  3. 【請求項3】分散媒中に耐熱分散剤を含有することを特
    徴とする特許請求の範囲第1項記載の球状メソカーボン
    マイクロビーズの製造方法。
  4. 【請求項4】分散媒の融点と沸点の温度差が50℃以上あ
    り、溶融時にメソフェーズピッチとの反応性が無いかあ
    るいは少なく、またメソフェーズピッチの可溶可能も無
    いか小さい無機塩浴であることを特徴とする特許請求の
    範囲第1項記載の球状メソカーボンマイクロビーズの製
    造方法。
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