JPH04304031A - ディジタル信号符号化方法 - Google Patents
ディジタル信号符号化方法Info
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- H03M7/00—Conversion of a code where information is represented by a given sequence or number of digits to a code where the same, similar or subset of information is represented by a different sequence or number of digits
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- H04—ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
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- H04B1/00—Details of transmission systems, not covered by a single one of groups H04B3/00 - H04B13/00; Details of transmission systems not characterised by the medium used for transmission
- H04B1/66—Details of transmission systems, not covered by a single one of groups H04B3/00 - H04B13/00; Details of transmission systems not characterised by the medium used for transmission for reducing bandwidth of signals; for improving efficiency of transmission
- H04B1/665—Details of transmission systems, not covered by a single one of groups H04B3/00 - H04B13/00; Details of transmission systems not characterised by the medium used for transmission for reducing bandwidth of signals; for improving efficiency of transmission using psychoacoustic properties of the ear, e.g. masking effect
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Abstract
め要約のデータは記録されません。
Description
ーティング処理を行うようなディジタル信号符号化装置
に関し、特に、例えば時間軸上の入力ディジタル信号を
直交変換して得られた周波数軸上の信号に対していわゆ
る臨界帯域毎にブロック化してフローティング処理を行
うようなディジタル信号符号化装置に関する。
化する技術の一つとして、入力データを所定ワード数毎
にブロック化し、このブロック単位でフローティング処
理を行うような、いわゆるブロックフローティング技術
が知られている。このブロックフローティング技術は、
ブロック内の各ワードの絶対値の内で最も大きいもの(
最大絶対値)を探し出し、この最大絶対値を当該ブロッ
ク内の全ワードに対して共通のフローティング係数とし
てフローティング処理を行うものである。
に変換(いわゆる直交変換)して符号化する直交変換符
号化も知られている。この直交変換としては、例えばオ
ーディオPCMデータを時間軸方向の一定ワード数(サ
ンプル数)単位で高速フーリエ変換(FFT)処理を行
うようなものがある。
記直交変換符号化を施して得られた周波数軸上の信号を
、所定周波数帯域、例えばいわゆる臨界帯域(クリティ
カルバンド)毎にブロック化し、各ブロック毎にフロー
ティングを行うようなディジタル信号符号化装置が考え
られている。
ローティングとを組み合わせたディジタル信号符号化装
置の一部構成を示している。この図11において、端子
41に供給されたオーディオPCM信号等のディジタル
信号は、バッファメモリ42に一時的に蓄えられた後に
例えばFFT(高速フーリエ変換)回路43により直交
変換される。図11では、例えばいずれもスペクトル(
FFT係数)が8本となるk−1番目及びk番目の臨界
帯域(フローティング処理単位のブロック)の回路部分
が示されている。すなわち、k−1番目の帯域(ブロッ
ク)の8本のスペクトルデータは、ピーク検出器44及
び量子化器45に送られており、ピーク検出器44によ
り検出されたピーク値に応じたスケールファクタで量子
化される。また、k番目の帯域(ブロック)の8本のス
ペクトルデータは、ピーク検出器46及び量子化器47
に送られており、これらの8本のスペクトルデータの一
例を図12に示している。
ピーク検出器44、46から得られた各ピーク値に基づ
くスケールファクタと、他の処理により求められた各帯
域の割当ビット数nk−1 、nk により、それぞれ
の帯域のスペクトルデータを量子化する。量子化された
スペクトル信号は、マルチプレクサ48に送られて、他
の帯域のスペクトル信号や上記割当ビット数等の補助情
報と複合され、出力端子49より取り出される。
臨界帯域(上記ブロック)内の信号に偏りがある場合、
すなわちいわゆるトーン性(トーナリティ)が高い信号
が入力された場合には、例えば図12に示すように、ブ
ロックB(k)内にトーン性を高くしている信号が支配
的な部分B(k,b) とそうでない部分B(k,a)
とが生じてしまうことになる。この場合、ブロックB
(k) 内のピーク値Pをスケールファクタとしてフロ
ーティング処理を行うと、トーン性を高くしている信号
が支配的な部分B(k,b) は問題ないが、そうでな
い部分B(k,a) に関しては劣化が生ずることにな
る。図12では割当ビット数nk が3の例を示してお
り、この場合のステップサイズΔで量子化されるとき、
トーン性信号が支配的でない部分B(k,a) の信号
に対しては量子化ステップサイズΔが相対的に大きくな
っていることがわかる。このように信号に対して相対的
に大きな量子化ステップで量子化されると、量子化雑音
が大きくなり、信号再生のためにデコーダ側で合成した
際に雑音が聞こえてしまうという欠点がある。
れたものであり、周波数軸上のディジタル信号を所定帯
域毎にブロック化してフローティング処理するようなデ
ィジタル信号符号化装置において、トーナリティが高い
信号が入力された場合でも、量子化雑音が耳につかない
ように符号化可能とすることを目的とする
信号符号化装置は、入力された周波数軸上のディジタル
信号を所定周波数帯域毎にブロック化してフローティン
グ処理して符号化するディジタル信号符号化装置であっ
て、上記所定周波数帯域をさらに小ブロックに分割し、
これらの分割された各小ブロック毎のフローティング処
理の指標を比較してその差が一定値以上となるとき、各
小ブロック単位でフローティング処理することにより、
上述の課題を解決するものである。
としては、例えば時間軸上のディジタル信号をいわゆる
FFT(高速フーリエ変換)等により直交変換して得ら
れたスペクトルデータを用いることができる。また、上
記所定周波数帯域としては、いわゆる臨界帯域(クリテ
ィカルバンド)を用いることができる。さらに、上記小
ブロック毎のフローティング処理の指標としては、小ブ
ロック内の最大絶対値(ピーク値)を用いることができ
る。
、ブロック内の上記小ブロック毎のフローティング処理
の指標(最大絶対値等)の差が大きく表れて上記一定値
を越すから、このとき各小ブロック単位でフローティン
グ処理すれば、トーナリティの高い信号が支配的でない
部分も適度なスケールファクタで量子化され、量子化雑
音を低減できる。
ブロックフローティングとを組み合わせたディジタル信
号符号化装置の一部構成を示している。この図1におい
て、端子41にはオーディオPCM信号等のディジタル
信号が供給されており、このディジタル信号は、バッフ
ァメモリ42に一時的に蓄えられた後に例えばFFT(
高速フーリエ変換)回路43に送られて直交変換(FF
T処理)される。図1には、例えばスペクトル(FFT
係数)が8本となるk番目の臨界帯域(フローティング
処理単位のブロック)に対応する回路部分を示している
。このk番目の帯域(ブロック)の8本のスペクトルデ
ータを、それぞれスペクトル4本ずつの小ブロックに2
分割している。
に対応するブロックB(k) をさらに小さい2つの小
ブロックB(k,1) とB(k,2) とに分割して
いる。分割された一方の小ブロックB(k,1) の4
本分のスペクトルデータは、ピーク検出器461 及び
量子化器471 に送られており、他方の小ブロックB
(k,2) の4本分のスペクトルデータは、ピーク検
出器462 及び量子化器472 に送られている。ピ
ーク検出器461 及び462 は、各小ブロックB(
k,1) 及びB(k,2) のピーク値(最大絶対値
)P1 及びP2 をそれぞれ検出し、これらの各値を
スケールファクタとしてそれぞれ出力する。ピーク検出
器461 からのスケールファクタ(ピーク値)は、切
換スイッチ511 の被選択端子a及び比較器52に送
られ、またスイッチ531 を介してマルチプレクサ5
6に送られている。ピーク検出器462 からのスケー
ルファクタは、切換スイッチ512 の被選択端子a及
び比較器52に送られ、またスイッチ532 を介して
マルチプレクサ56に送られている。
び462 から送られた各スケールファクタの内の大き
い方(ピーク値の大きい方)を出力すると共に、トーナ
リティを判定する。このトーナリティの判定は、各小ブ
ロックB(k,1) 、B(k,2) のピーク値(最
大絶対値)P1 、P2 の差が6dB以上か否かによ
って行われる。比較器52からの上記大きい方のスケー
ルファクタ(ピーク値)は、スイッチ54を介してマル
チプレクサ56に送られている。比較器52からの上記
トーナリティ判定結果は、切換スイッチ511 、51
2 及びスイッチ531 、532 に、それぞれ制御
信号として送られている。また、比較器52からの上記
判定結果は、インバータ55を介してスイッチ54に制
御信号として送られている。
からのスケールファクタ(ピーク値)と他の処理によ
り求められた割当ビット数nk により、上記小ブロッ
クB(k,1)内の4本のスペクトルデータを共通に量
子化(ブロックフローティング量子化)する。量子化器
472は、切換スイッチ512 からのスケールファク
タと上記割当ビット数nk により、上記小ブロックB
(k,2) 内の4本分のスペクトルデータを共通に量
子化する。これらの量子化器471 、472 により
量子化されたスペクトル信号は、それぞれマルチプレク
サ56に送られている。マルチプレクサ56は、これら
の量子化スペクトル信号や上記スケールファクタ情報等
を複合して出力端子57より出力している。
ナリティ(トーン性)に応じて、次のような動作が行わ
れる。すなわち、トーナリティの高い入力信号が供給さ
れること等によって、例えば図2に示すように、k番目
の臨界帯域に対応するブロックB(k) 内の小ブロッ
クB(k,1) 、B(k,2) の各ピーク値(最大
絶対値)P1 、P2 の差が6dB以上となる場合に
おいては、比較器52は大きい方のピーク値P2 を出
力して切換スイッチ511 、512 の各被選択端子
b及びスイッチ54に送る。 またこのとき、比較器52からのトーナリティ判定結果
に応じて、切換スイッチ511 、512 は各被選択
端子a側にそれぞれ切換制御され、スイッチ531 、
532 はそれぞれオン制御され、スイッチ54はオフ
制御される。
ク検出器461 からのピーク値P1 がスケールファ
クタとして量子化器471 に送られるから、k番目の
臨界帯域に対する上記割当ビット数nk を3とすると
き、小ブロックB(k,1) の4本分のスペクトルデ
ータは図2の量子化ステップサイズΔ1 で量子化され
ることになる。このステップサイズΔ1 は、原理的に
は上記ピーク値P1を割当ビット数nk =3に応じた
23 (=8)で分割して得られるものである。また切
換スイッチ512 からはピーク検出器462 からの
ピーク値P2 がスケールファクタとして量子化器47
2 に送られるから、小ブロックB(k,2) の4本
分のスペクトルデータは図2の量子化ステップサイズΔ
2 で量子化されることになる。これらの量子化器47
1 、472 からの各量子化出力、及びスイッチ53
1 、532 からの各ピーク値P1 、P2 がそれ
ぞれマルチプレクサ56に送られる。
低い場合や、トーナリティの高い部分が他の臨界帯域に
属している場合等には、例えば図3に示すように、各小
ブロックB(k,1) 、B(k,2) の各ピーク値
P1、P2 の差が6dB未満となる。比較器52は大
きい方のピーク値P2 を出力して切換スイッチ511
、512 の各被選択端子b及びスイッチ54に送る
と共に、このときのトーナリティ判定結果に応じて、切
換スイッチ511 、512 は各被選択端子b側にそ
れぞれ切換制御され、スイッチ531 、532 はそ
れぞれオフ制御され、スイッチ54はオン制御される。
P2 が切換スイッチ511 、512 を介してスケ
ールファクタとして各量子化器471 、472 に送
られ、各小ブロックB(k,1) 、B(k,2) の
スペクトルデータは図3に示す共通の量子化ステップサ
イズΔで量子化される。 すなわち、上記臨界帯域に対応するブロックB(k)
の単位でブロックフローティング処理され、マルチプレ
クサ56に送られる。また比較器52からの上記ピーク
値P2 がスイッチ54を介してマルチプレクサ56に
送られる。
うにトーナリティが高くて各小ブロックB(k,1)
、B(k,2) の各ピーク値P1、P2 の差が6d
B以上となるときには、これらの各小ブロックB(k,
1) 、B(k,2) 単位でそれぞれ個別にブロック
フローティング処理を行う。これにより、小ブロックB
(k,1) のスペクトルデータが小ブロックB(k,
2) のピーク値P2 に影響されずに適度なスケール
ファクタ及びステップサイズで量子化されることがわか
る。また、トーナリティが低くて上記各ピーク値P1
、P2 の差が6dB未満のときには、大きい方のピー
ク値P2 が元のブロックB(k) のピーク値(ブロ
ック内最大絶対値)となり、このブロックB(k) 単
位でブロックフローティング処理することにより、ピー
ク値を1個で済ませている。
ブロックB(k) を3つの小ブロックB(k,1)
、B(k,2) 、B(k,3)に分割した場合の一例
を示している。この図4の例では、各小ブロックB(k
,1) 、B(k,2) 、B(k,3) の各ピーク
値P1、P2 、P3 の内の最も大きいものをピーク
値P3 としており、このピーク値P3 に対して、ピ
ーク値P1 は6dB未満、ピーク値P2 は6dB以
上の差があるものとしている。
6dB未満の小ブロックB(k,1) とB(k,3)
との各スペクトルデータについては、大きい方のピー
ク値P3 を共通のスケールファクタとして、ステップ
サイズΔ3 で量子化している。これに対して小ブロッ
クB(k,2) 内のスペクトルデータについては、ピ
ーク値P2 をスケールファクタとして、ステップサイ
ズΔ2 で量子化している。 すなわち、小ブロックB(k,1) とB(k,3)
とをまとめて1つのブロックとしてフローティング処理
し、小ブロックB(k,2) を1つのブロックとして
フローティング処理している。
小ブロックに分割したときには、これらの小ブロックの
ピーク値の内の最大のものを求め、この最大のピーク値
に対して差が6dB未満の小ブロックは共通化してブロ
ックフローティング処理することによりピーク値の個数
を減らし、差が6dB以上の小ブロックは独立にブロッ
クフローティング処理することにより、量子化雑音の増
加を防いでいる。
ル信号符号化装置の具体例として、オーディオPCM信
号等の入力ディジタル信号を、帯域分割符号化(SBC
)、適応変換符号化(ATC)及び適応ビット割当て(
APC−AB)の各技術を用いて高能率符号化装置につ
いて説明する。
、入力ディジタル信号を複数の周波数帯域に分割すると
共に、高い周波数帯域ほどバンド幅を広く選定し、各周
波数帯域毎に直交変換を行って、得られた周波数軸のス
ペクトルデータを、後述する人間の聴覚特性を考慮した
いわゆる臨界帯域幅(クリティカルバンド)毎に適応的
にビット割当して符号化している。さらに、本発明実施
例においては、直交変換の前に入力信号に応じて適応的
にブロックサイズ(ブロック長)を変化させると共に、
該ブロック単位でフローティング処理を行っている。
は例えば0〜20kHzのオーディオPCM信号が供給
されている。この入力信号は、例えばいわゆるQMFフ
ィルタ等の帯域分割フィルタ11により0〜10kHz
帯域と10k〜20kHz帯域とに分割され、0〜10
kHz帯域の信号は同じくいわゆるQMFフィルタ等の
帯域分割フィルタ12により0〜5kHz帯域と5k〜
10kHz帯域とに分割される。帯域分割フィルタ11
からの10k〜20kHz帯域の信号は直交変換回路の
一例である高速フーリエ変換(FFT)回路13に送ら
れ、帯域分割フィルタ12からの5k〜10kHz帯域
の信号はFFT回路14に送られ、帯域分割フィルタ1
2からの0〜5kHz帯域の信号はFFT回路15に送
られることにより、それぞれFFT処理される。
供給する各帯域毎のブロックについての標準的な入力信
号に対する具体例を図6に示す。この図6の具体例にお
いては、高域側ほど周波数帯域を広げると共に時間分解
能を高め(ブロック長を短くし)ている。すなわち、低
域側の0〜5kHz帯域の信号に対しては1ブロックB
LL を例えば1024サンプルとし、また中域の5k
〜10kHz帯域の信号に対しては、上記低域側の長さ
TBLのブロックBLL のそれぞれ半分の長さTBL
/2のブロックBLM1、BLM2でブロック化し、高
域側の10k〜20kHz帯域の信号に対しては、上記
低域側のブロックBLL のそれぞれ1/4の長さTB
L/4のブロックBLH1、BLH2、BLH3及びB
LH4でブロック化している。なお、入力信号として0
〜22kHzの帯域を考慮する場合には、低域が0〜5
.5kHz、中域が5.5k〜11kHz、高域が11
k〜22kHzとなる。
4、15にてFFT処理されて得られた周波数軸上のス
ペクトルデータあるいはFFT係数データは、いわゆる
臨界帯域(クリティカルバンド)毎にまとめられて適応
ビット割当符号化回路18に送られている。このクリテ
ィカルバンドとは、人間の聴覚特性を考慮して分割され
た周波数帯域であり、ある純音の周波数近傍の同じ強さ
の狭帯域バンドノイズによって当該純音がマスクされる
ときのそのノイズの持つ帯域のことである。このクリテ
ィカルバンドは、高域ほど帯域幅が広くなっており、上
記0〜20kHzの全周波数帯域は例えば25のクリテ
ィカルバンドに分割されている。
ルバンド毎に分割されたスペクトルデータに基づき、い
わゆるマスキング効果等を考慮した各クリティカルバン
ド毎の許容ノイズ量を求め、この許容ノイズ量と各クリ
ティカルバンド毎のエネルギあるいはピーク値等に基づ
いて、各クリティカルバンド毎に割当ビット数を求めて
、適応ビット割当符号化回路18により各クリティカル
バンド毎に割り当てられたビット数に応じて各スペクト
ルデータ(あるいはFFT係数データ)を再量子化する
ようにしている。このようにして符号化されたデータは
、出力端子19を介して取り出される。
号化の際に、各クリティカルバンド毎にブロックフロー
ティング処理が行われ、さらに上記本発明実施例におい
て説明したように、1つのクリティカルバンド(臨界帯
域)をいくつかの小ブロックに分割し、入力信号のトー
ナリティに応じて、すなわち各小ブロックの各ピーク値
の差が6dB以上となるとき、小ブロック単位でのブロ
ックフローティング処理を行わせている。これによって
、従来耳についていた雑音(量子化ノイズ)を耳につか
ないように符号化することができる。
一具体例の概略構成を示すブロック回路図である。この
図7において、入力端子21には、上記各FFT回路1
3、14、15からの周波数軸上のスペクトルデータが
供給されている。このデータとしては、FFT演算をし
て得られるFFT係数データの実数成分と虚数成分とに
基づいて算出された振幅値と位相値との内の振幅値を用
いるようにしている。これは、一般に人間の聴覚は周波
数軸上の振幅(レベル、強度)には敏感であるが位相に
ついてはかなり鈍感であることを考慮したものである。
エネルギ算出回路22に送られて、上記クリティカルバ
ンド(臨界帯域)毎のエネルギが、例えば当該バンド内
での各振幅値の総和を計算すること等により求められる
。この各バンド毎のエネルギの代わりに、振幅値のピー
ク値、平均値等が用いられることもある。このエネルギ
算出回路22からの出力として、例えば各バンドの総和
値のスペクトルは、一般にバークスペクトルと称されて
いる。図8はこのような各クリティカルバンド毎のバー
クスペクトルSBを示している。ただし、この図8では
、図示を簡略化するため、上記クリティカルバンドのバ
ンド数を12バンド(B1 〜B12)で表現している
。
ゆるマスキングに於ける影響を考慮するために、該バー
クスペクトルSBに所定の重み付け関数を掛けて加算す
るような畳込み(コンボリューション)処理を施す。こ
のため、上記帯域毎のエネルギ算出回路22の出力すな
わち該バークスペクトルSBの各値は、畳込みフィルタ
回路23に送られる。該畳込みフィルタ回路23は、例
えば、入力データを順次遅延させる複数の遅延素子と、
これら遅延素子からの出力にフィルタ係数(重み付け関
数)を乗算する複数の乗算器(例えば各バンドに対応す
る25個の乗算器)と、各乗算器出力の総和をとる総和
加算器とから構成されるものである。この畳込み処理に
より、図8中点線で示す部分の総和がとられる。なお、
上記マスキングとは、人間の聴覚上の特性により、ある
信号によって他の信号がマスクされて聞こえなくなる現
象をいうものであり、このマスキング効果には、時間軸
上のオーディオ信号による時間軸マスキング効果と、周
波数軸上の信号による同時刻マスキング効果とがある。 これらのマスキング効果により、マスキングされる部分
にノイズがあったとしても、このノイズは聞こえないこ
とになる。このため、実際のオーディオ信号では、この
マスキングされる範囲内のノイズは許容可能なノイズと
される。
乗算器の乗算係数(フィルタ係数)の一具体例を示すと
、任意のバンドに対応する乗算器Mの係数を1とすると
き、乗算器M−1で係数0.15を、乗算器M−2で係
数0.0019を、乗算器M−3で係数0.00000
86を、乗算器M+1で係数0.4を、乗算器M+2で
係数0.06を、乗算器M+3で係数0.007を各遅
延素子の出力に乗算することにより、上記バークスペク
トルSBの畳込み処理が行われる。ただし、Mは1〜2
5の任意の整数である。
は引算器24に送られる。該引算器24は、上記畳込ん
だ領域での後述する許容可能なノイズレベルに対応する
レベルαを求めるものである。なお、当該許容可能なノ
イズレベル(許容ノイズレベル)に対応するレベルαは
、後述するように、逆コンボリューション処理を行うこ
とによって、クリティカルバンドの各バンド毎の許容ノ
イズレベルとなるようなレベルである。ここで、上記引
算器24には、上記レベルαを求めるための許容関数(
マスキングレベルを表現する関数)が供給される。この
許容関数を増減させることで上記レベルαの制御を行っ
ている。当該許容関数は、次に説明するような(n−a
i)関数発生回路25から供給されているものである。
ベルαは、クリティカルバンドのバンドの低域から順に
与えられる番号をiとすると、次の(1)式で求めるこ
とができる。 α=S−(n−ai) ・・・(1)この(1)
式において、n,aは定数でa>0、Sは畳込み処理さ
れたバークスペクトルの強度であり、(1)式中(n−
ai)が許容関数となる。本実施例ではn=38,a=
1としており、この時の音質劣化はなく、良好な符号化
が行えた。
、このデータは、割算器26に伝送される。当該割算器
26では、上記畳込みされた領域での上記レベルαを逆
コンボリューションするためのものである。したがって
、この逆コンボリューション処理を行うことにより、上
記レベルαからマスキングスペクトルが得られるように
なる。すなわち、このマスキングスペクトルが許容ノイ
ズスペクトルとなる。なお、上記逆コンボリューション
処理は、複雑な演算を必要とするが、本実施例では簡略
化した割算器26を用いて逆コンボリューションを行っ
ている。
回路27を介して減算器28に伝送される。ここで、当
該減算器28には、上記帯域毎のエネルギ検出回路22
からの出力、すなわち前述したバークスペクトルSBが
、遅延回路29を介して供給されている。したがって、
この減算器28で上記マスキングスペクトルとバークス
ペクトルSBとの減算演算が行われることで、図9に示
すように、上記バークスペクトルSBは、該マスキング
スペクトルMSのレベルで示すレベル以下がマスキング
されることになる。
正回路30を介し、出力端子31を介して取り出され、
例えば割当てビット数情報が予め記憶されたROM等(
図示せず)に送られる。このROM等は、上記減算回路
28から許容雑音補正回路30を介して得られた出力(
上記各バンドのエネルギと上記ノイズレベル設定手段の
出力との差分のレベル)に応じ、各バンド毎の割当ビッ
ト数情報を出力する。この割当ビット数情報が上記適応
ビット割当符号化回路18に送られることで、FFT回
路13、14、15からの周波数軸上の各スペクトルデ
ータがそれぞれのバンド毎に割り当てられたビット数で
量子化されるわけである。
化回路18では、上記クリティカルバンドの各バンドの
エネルギと上記ノイズレベル設定手段の出力との差分の
レベルに応じて割当てられたビット数で上記各バンド毎
のスペクトルデータを量子化することになる。なお、遅
延回路29は上記合成回路27以前の各回路での遅延量
を考慮してエネルギ検出回路22からのバークスペクト
ルSBを遅延させるために設けられている。
の際には、最小可聴カーブ発生回路32から供給される
図10に示すような人間の聴覚特性であるいわゆる最小
可聴カーブRCを示すデータと、上記マスキングスペク
トルMSとを合成することができる。この最小可聴カー
ブにおいて、雑音絶対レベルがこの最小可聴カーブ以下
ならば該雑音は聞こえないことになる。この最小可聴カ
ーブは、コーディングが同じであっても例えば再生時の
再生ボリュームの違いで異なるものとなが、現実的なデ
ィジタルシステムでは、例えば16ビットダイナミック
レンジへの音楽のはいり方にはさほど違いがないので、
例えば4kHz付近の最も耳に聞こえやすい周波数帯域
の量子化雑音が聞こえないとすれば、他の周波数帯域で
はこの最小可聴カーブのレベル以下の量子化雑音は聞こ
えないと考えられる。したがって、このように例えばシ
ステムの持つワードレングスの4kHz付近の雑音が聞
こえない使い方をすると仮定し、この最小可聴カーブR
CとマスキングスペクトルMSとを共に合成することで
許容ノイズレベルを得るようにすると、この場合の許容
ノイズレベルは、図10中の斜線で示す部分までとする
ことができるようになる。なお、本実施例では、上記最
小可聴カーブの4kHzのレベルを、例えば20ビット
相当の最低レベルに合わせている。また、この図10は
、信号スペクトルSSも同時に示している。
正情報出力回路33から送られてくる例えば等ラウドネ
スカーブの情報に基づいて、上記減算器28からの出力
における許容雑音レベルを補正している。ここで、等ラ
ウドネスカーブとは、人間の聴覚特性に関する特性曲線
であり、例えば1kHzの純音と同じ大きさに聞こえる
各周波数での音の音圧を求めて曲線で結んだもので、ラ
ウドネスの等感度曲線とも呼ばれる。またこの等ラウド
ネス曲線は、図10に示した最小可聴カーブRCと略同
じ曲線を描くものである。この等ラウドネス曲線におい
ては、例えば4kHz付近では1kHzのところより音
圧が8〜10dB下がっても1kHzと同じ大きさに聞
こえ、逆に、50kHz付近では1kHzでの音圧より
も約15dB高くないと同じ大きさに聞こえない。この
ため、上記最小可聴カーブのレベルを越えた雑音(許容
ノイズレベル)は、該等ラウドネス曲線に応じたカーブ
で与えられる周波数特性を持つようにするのが良いこと
がわかる。 このようなことから、上記等ラウドネス曲線を考慮して
上記許容ノイズレベルを補正することは、人間の聴覚特
性に適合していることがわかる。
記符号化回路18での量子化の際の出力情報量(データ
量)の検出出力と、最終符号化データのビットレート目
標値との間の誤差の情報に基づいて、上記許容ノイズレ
ベルを補正するようにしてもよい。これは、全てのビッ
ト割当単位ブロックに対して予め一時的な適応ビット割
当を行って得られた総ビット数が、最終的な符号化出力
データのビットレートによって定まる一定のビット数(
目標値)に対して誤差を持つことがあり、その誤差分を
0とするように再度ビット割当をするものである。すな
わち、目標値よりも総割当ビット数が少ないときには、
差のビット数を各単位ブロックに割り振って付加するよ
うにし、目標値よりも総割当ビット数が多いときには、
差のビット数を各単位ブロックに割り振って削るように
するわけである。
ット数の上記目標値からの誤差を検出し、この誤差デー
タに応じて補正情報出力回路33が各割当ビット数を補
正するための補正データを出力する。ここで、上記誤差
データがビット数不足を示す場合は、上記単位ブロック
当たり多くのビット数が使われることで上記データ量が
上記目標値よりも多くなっている場合を考えることがで
きる。また、上記誤差データが、ビット数余りを示すデ
ータとなる場合は、上記単位ブロック当たり少ないビッ
ト数で済み、上記データ量が上記目標値よりも少なくな
っている場合を考えることができる。したがって、上記
補正情報出力回路33からは、この誤差データに応じて
、上記減算器28からの出力における許容ノイズレベル
を、例えば上記等ラウドネス曲線の情報データに基づい
て補正させるための上記補正値のデータが出力されるよ
うになる。上述のような補正値が、上記許容雑音補正回
路30に伝送されることで、上記減算器28からの許容
ノイズレベルが補正されるようになる。
るものではなく、例えば、オーディオPCM信号のみな
らず、ディジタル音声(スピーチ)信号やディジタルビ
デオ信号等の信号処理装置にも適用可能である。また、
上述した最小可聴カーブの合成処理を行わない構成とし
てもよい。この場合には、最小可聴カーブ発生回路32
、合成回路27が不要となり、上記引算器24からの出
力は、割算器26で逆コンボリューションされた後、直
ちに減算器28に伝送されることになる。
れば、所定周波数帯域(例えば臨界帯域)毎の1つのブ
ロックをさらに小ブロックに分割し、これらの分割され
た各小ブロック毎のフローティング処理の指標(例えば
最大絶対値)を比較して、その差が一定値以上(例えば
6dB以上)となるとき、各小ブロック単位でフローテ
ィング処理しているため、トーナリティの高い信号が入
力されたとき等のように上記小ブロック毎のフローティ
ング処理の指標(最大絶対値等)の差が上記一定値以上
となったとき、各小ブロック単位でフローティング処理
が行われ、トーナリティの高い信号が支配的でない部分
も適度なスケールファクタで量子化され、量子化雑音を
低減できる。
の一部構成を概略的に示すブロック回路図である。
トル図である。
ペクトル図である。
クトル図である。
符号化装置の具体例の概略構成を示すブロック回路図で
ある。
間軸方向のブロック化の具体例を示す図である。
示すブロック回路図である。
成した図である。
である。
ペクトル図である。
4、15・・・・・・・・直交変換回路18・・・・・
・・・適応ビット割当符号化回路20・・・・・・・・
許容雑音算出回路22・・・・・・・・帯域毎のエネル
ギ検出回路23・・・・・・・・畳込みフィルタ回路2
7・・・・・・・・合成回路 28・・・・・・・・減算器 30・・・・・・・・許容雑音補正回路32・・・・・
・・・最小可聴カーブ発生回路33・・・・・・・・補
正情報出力回路43・・・・・・・・FFT(高速フー
リエ変換)回路461 、462 ・・・・・・・・ピ
ーク検出器471 、472 ・・・・・・・・量子化
器511 、512 ・・・・・・・・切換スイッチ5
2・・・・・・・・比較器 531 、532 、54・・・・・・・・スイッチ5
6・・・・・・・・マルチプレクサ
Claims (1)
- 【請求項1】 入力された周波数軸上のディジタル信
号を所定周波数帯域毎にブロック化してフローティング
処理して符号化するディジタル信号符号化装置であって
、上記所定周波数帯域をさらに小ブロックに分割し、こ
れらの分割された各小ブロック毎のフローティング処理
の指標を比較してその差が一定値以上となるとき、上記
各小ブロック単位でフローティング処理することを特徴
とするディジタル信号符号化装置。
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