JPH04253717A - 不飽和ポリエステル樹脂組成物、防水材組成物、それを用いる防水被覆構造体及び防水被覆工法 - Google Patents

不飽和ポリエステル樹脂組成物、防水材組成物、それを用いる防水被覆構造体及び防水被覆工法

Info

Publication number
JPH04253717A
JPH04253717A JP985191A JP985191A JPH04253717A JP H04253717 A JPH04253717 A JP H04253717A JP 985191 A JP985191 A JP 985191A JP 985191 A JP985191 A JP 985191A JP H04253717 A JPH04253717 A JP H04253717A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
waterproof
unsaturated polyester
acid
glycol
resin composition
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP985191A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3131947B2 (ja
Inventor
Shuya Tsuji
修也 辻
Akira Komori
晃 小森
Kazuhiko Kunishima
和彦 国島
Yoshichika Kawabata
川端 善周
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
DIC Corp
Original Assignee
Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Family has litigation
First worldwide family litigation filed litigation Critical https://patents.darts-ip.com/?family=11731638&utm_source=google_patent&utm_medium=platform_link&utm_campaign=public_patent_search&patent=JPH04253717(A) "Global patent litigation dataset” by Darts-ip is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License.
Application filed by Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd filed Critical Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
Priority to JP03009851A priority Critical patent/JP3131947B2/ja
Publication of JPH04253717A publication Critical patent/JPH04253717A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3131947B2 publication Critical patent/JP3131947B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Ceased legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)
  • Macromonomer-Based Addition Polymer (AREA)
  • Reinforced Plastic Materials (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Polyesters Or Polycarbonates (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐水性、酸素ガス透過
性、遮塩性、吸収エネルギー性に優れる不飽和ポリエス
テル樹脂組成物、駆体追従性、駆体との一体性、耐ブリ
スター性、コンクリートやモルタルとの構造物、金属駆
体を用いた構造物等土木建築物に用いられ性に優れる土
木建築用防水材料組成物、それを用いる被覆構造体及び
防水被覆工法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】土木建築物のコンクリート層や金属駆体
を基体としその上に防水用被覆体を設けた防水被覆塗膜
型構造体としては、特公昭52−25877 号公報に
記載されているように、柔軟性のあるウレタン変性不飽
和ポリエステル樹脂と繊維補強材を組み合わせたFRP
材を防水用被覆体としたFRP被覆構造体、あるいは特
開昭63−27654 号公報に記載されているように
、特殊な繊維補強材を用いたFRP 防水工法等、FR
Pを防水材料として用いるケースが増加している。
【0003】屋根防水材料の欠陥は、膨れと破断である
。例えば、ウレタンやシートの様な柔軟な防水材の場合
は膨れが問題になりやすく、FRPの様な剛性材の場合
、駆体追従性不足による破断が生じ易いといった問題が
ある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記FRP防水被覆構
造体は、FRPに使用した熱硬化性樹脂の性能により、
耐水性、耐熱性、遮塩性、耐擦傷性、耐候性、ガスバリ
ヤー性等に優れるが、繊維補強材を混入しているため、
材料の伸び率が非常に小さくなる欠点がある。このため
、コンクリートやモルタルなどの建造物においては、乾
燥収縮や地盤沈下、地震などにより低速度及び高速度の
伸縮運動が繰り返し起こると、その表面に亀裂が生じる
。そして、このような亀裂は漏水の原因となることから
、これら建造物には再度防水施工を行う必要が生じると
いった問題がある。
【0005】一般にこのような防水施工を行う場合、適
用される防水材としては、建造物素地面において低速及
び高速の伸縮運動や亀裂が生じた場合でも、形成された
防水層自体は容易に亀裂や剥離を生じないように、伸縮
性、接着性、さらには耐久性のすぐれたものであること
が要求される。従って、土木建築用防水材としては、ア
スファルト防水、シート防水、ウレタン塗膜防水等柔軟
タイプが一般的に使用されている。又、近年FRP防水
工法では、不飽和ポリエステル樹脂の柔軟なものを用い
ることで駆体追従性を向上させる試みがなされている。
【0006】しかし、該樹脂の柔軟化は、伸び率のいい
反面、他の化学的性質及び物理的性質に劣るものとなる
、例えば防水材として最も重要な性質である耐水性や、
構造物を塩害より守るための遮塩性、コンクリートの中
性化を防止するガスバリヤー性、その他に耐候性、耐擦
傷性等に問題が生じる。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、不飽和ポ
リエステル樹脂を柔軟化することなく、性能をそのまま
活かし、かつ駆体追従性に優れた土木建築用不飽和ポリ
エステル樹脂組成物を開発するために種々研究した結果
、特定組成の不飽和ポリエステル樹脂が吸収エネルギー
が高く、駆体追従性に優れていることを見い出し、本発
明を完成するに至ったものである。
【0008】すなわち、本発明は、下記 (イ)、(ロ
)からなることを特徴とする不飽和ポリエステル樹脂組
成物、 (イ) メタ、パラ位置にカルボキシル基を有する飽和
二塩基酸と式−(1)、(2)のnが1〜2のグリコ−
ルとからなる二重結合力価が600〜1400である不
飽和ポリエステル、 (ロ) 重合性モノマー 更に、この樹脂組成物と繊維補強材(ハ)とを特徴とす
る防水材組成物を提供するものである。更には、この防
水材組成物を構造体の防水層とする土木建築物の防水被
覆構造体及びこの防水材組成物を構造体の防水層とする
土木建築物の防水被覆工法を提供するものである。
【0009】
【構成】本発明で使用する不飽和ポリエステルは、メタ
、パラ位置にカルボキシル基を有する飽和二塩基酸と式
−(1)、(2)のnが1〜2のグリコ−ルとを必須構
成成分とすることが条件となる。更には、不飽和ポリエ
ステルの二重結合力価が、600〜1400のものであ
る。二重結合力価とは、不飽和ポリエステル量(酸もし
くはアルコール成分の分子量×モル数の合計から脱水量
を引いた値)を不飽和二塩基酸のモル数で割った値であ
る。
【0010】本発明の不飽和ポリエステル樹脂は、防水
材組成物、及びこの防水材組成物を構造体の防水層とす
る土木建築物の防水被覆構造体及びこの防水材組成物を
構造体の防水層とする土木建築物の防水被覆工法に適合
する為、物性値としては、以下の条件を満足する必要が
ある。すなわち前記(イ)(ロ)からなる不飽和ポリエ
ステル樹脂は、JIS−K−7113で規定する引張り
試験に於て、引張り強さが100kg/cm2以上、引
張り伸び率20%以上、(硬度ショアD、ASTM06
76−55T)68以上の物性を有するものであること
が好ましい。
【0011】本発明の構成要件、メタ、パラ位置にカル
ボキシル基を有する飽和二塩基酸と式−(1)、(2)
のnが1〜2のグリコ−ルとからなること、更には、二
重結合力価 600〜1400のものであること。この
要件を満たさない不飽和ポリエステル樹脂は、種々の物
性値が低下する。種々の物性値が低下した場合次のよう
な問題が生じて来る。すなわち引張り強さが100kg
/cm2より小さいと駆体亀裂追従性に劣り、引張り伸
び率が20%より小さいと駆体亀裂追従性に劣るものと
なり、更に硬度(ショアD)が68より小さいと耐水性
、遮塩性に劣るものとなるので好ましくない。
【0012】更に本発明の (イ)(ロ)からなる該樹
脂は、JIS−K−7113引張り試験での応力と歪と
の曲線で示される吸収エネルギー(Rs) が、100
00 以上であることが好ましく、特に20000 以
上のものである。
【0013】本発明の不飽和ポリエステルとしては、メ
タ、パラ位置にカルボキシル基を有する飽和二塩基酸と
式−(1)、(2)のnが1〜2のグリコ−ルとα, 
β− 不飽和二塩基酸又はその酸無水物と、芳香族飽和
二塩基酸又はその酸無水物と、他のグリコール類の重縮
合によって製造され、場合によって酸成分として脂肪族
あるいは脂環族飽和二塩基酸を本発明の目的を損なわな
い範囲で併用して製造された不飽和ポリエステル(イ)
と重合性モノマー(ロ)とからなる。
【0014】アルコ−ル成分としては、上記(1)、(
2)式でnが1〜2のポリエチレングリコ−ル、ポリプ
ロピレングリコ−ルが好ましく、例えばジエチレングリ
コ−ル、トリエチレングリコ−ル、あるいはジプロピレ
ングリコ−ル、トリプロピレングリコ−ルなどである。
【0015】メタあるいはパラの位置にカルボキシルキ
基を有する飽和二塩基酸成分としては、芳香族飽和二塩
基酸、又はその酸無水物が好ましく、例えばテレフタル
酸、イソフタル酸が挙げられる。これらは、酸成分中に
50〜90モル%含まれることが好ましい。
【0016】上記のα,β−不飽和二塩基酸又はその酸
無水物としては、例えばマレイン酸、無水マレイン酸、
フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、クロルマレイン
酸及びこれらのエステル等がある。併用できる芳香族飽
和二塩基酸及びその酸無水物としては、例えば、オルソ
フタル酸、無水フタル酸、ニトロフタル酸、テトラヒド
ロ無水フタル酸、エンドメチレンテトラヒドロ無水フタ
ル酸、ハロゲン化無水フタル酸及びこれらのエステル等
があり、併用してもよい脂肪族或いは脂環族飽和二塩基
酸としては、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、アジピン
酸、セバシン酸、アゼライン酸、グルタル酸、ヘキサヒ
ドロ無水フタル酸及びこれらのエステル等があり、それ
ぞれテレフタル酸、イソフタル酸と併用して使用しても
よい。
【0017】アルコール類としては前記したグリコ−ル
以外の物が併用される。例えばn=3以上のテトラエチ
レングリコ−ル等のポリエチレングリコール、n=3以
上のテトラプロピレングリコ−ル等のポリプロピレング
リコール、エチレングリコール、プロピレングリコール
、1,3 −ブタンジオール、1,4 −ブタンジオー
ル、2−メチルプロパン−1,3− ジオール、ネオペ
ンチルグリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6
−ヘキサンジオール、ビスフェノールA、水素化ビスフ
ェノールA、エチレングリコールカーボネート、2,2
 −ジ−(4−ヒドロキシプロポキシジフェニル)プロ
パン等が挙げられ、単独或いは併用して使用されるが、
そのほかにエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド
等の酸化物も同様に使用できる。
【0018】また、アルコール類と酸成分の一部として
ポリエチレンテレフタレート等の重縮合物も使用できる
。さらにアルコールと酸より合成される不飽和アルキッ
ド樹脂の末端カルボキシル基とグリシジル基を有する反
応性モノマーを反応させて得られる樹脂も使用できる。 グリシジル基を有する反応性モノマーの代表的なものと
してグリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレー
ト等がある。
【0019】また、併用される重合性モノマー(ロ) 
の濃度は、特に制限を設けるものではないが、作業性や
含浸性及び硬化物の性能上からは25〜50重量%が好
ましい。
【0020】重合性モノマー(ロ)としては、例えば、
スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン、クロ
ルスチレン、ジクロルスチレン、ビニルナフタレン、エ
チルビニルエーテル、メチルビニルケトン、メチルアク
リレート、エチルアクリレート、メチルメタアクリレー
ト、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のビニル
化合物およびジアリルフタレート、ジアリルフマレート
、ジアリルサクシネート、トリアリルシアヌレート等の
アリル化合物などの不飽和ポリエステルと架橋可能なビ
ニルモノマーあるいはビニルオリゴマー等が挙げられ、
単独あるいは併用で使用されるが、一般的にはスチレン
が使用される。
【0021】不飽和ポリエステル(イ)と重合性モノマ
−(ロ)とは、好ましくは50〜75重量部の不飽和ポ
リエステル(イ)に重合性モノマー(ロ) としてα,
 β− 不飽和単量体を25〜50重量部混合して液状
不飽和ポリエステル樹脂組成物とされる。これら (イ
) 、 (ロ) の混合物の好ましい粘度は、0.5〜
5ポイズの範囲である。粘度が高い場合には後述する他
の成分との混練が難しくなり、低い場合には配合成分の
分離を生じ易くなる。
【0022】上記不飽和ポリエステル樹脂を製造する際
には、ゲル化を防止する目的や、生成樹脂の保存安定性
あるいは硬化性の調整の目的で重合禁止剤を使用するこ
とが推奨される。
【0023】使用される上記重合禁止剤として代表的な
ものを挙げれば、ハイドロキノン、p−t−ブチルカテ
コール若しくはモノ−t− ブチルハイドロキノンなど
のハイドロキノン類;hハイドロキノンモノメチルエー
テル若しくはジ−t− ブチル−p− クレゾールなど
のフェノール類;p−ベンゾキノン、ナフトキノン若し
くはp−トルキノンなどのキノン類;ナフテン酸銅の如
き銅塩などがある。上記重合性モノマー (ロ) と、
不飽和ポリエステル(イ) の合計に占める重合性モノ
マーの割合は25〜50重量%が好ましく、本発明に係
わる該樹脂組成物には、硬化剤、硬化促進剤のほかに、
増粘剤、低収縮剤等を添加してもよいが、特に硬化促進
剤、硬化剤を含有することは好ましい。
【0024】硬化剤には、有機過酸化物が挙げられる。 具体的にはジアシルパーオキサイド系、パーオキシエス
テル系、ハイドロパーオキサイド系、ジアルキルパーオ
キサイド系、ケトンパーオキサイド系、パーオキシケタ
ール系、アルキルパーエステル系、パーカーボネート系
等の公知のものが使用され、混練条件、養生温度等で適
宜選択される。
【0025】その添加量は通常使用されている量であり
、好ましくは不飽和ポリエステル樹脂組成物100重量
部に対して0.01〜4重量部である上記硬化剤は組合
わせて使用されても良い。
【0026】また、硬化促進剤、すなわち硬化剤の有機
過酸化物をレドックス反応によって分解し、活性ラジカ
ルの発生を容易にする作用のある物質は、例えばコバル
ト系、バナジウム系、マンガン系等の金属石鹸類、第3
級アミン類、第4級アンモニウム塩、メルカプタン類等
がある。
【0027】本発明に係わる不飽和ポリエステル樹脂組
成物には、硬化収縮を低減する目的で低収縮剤を添加す
ることができる。低収縮剤としては、熱可塑性樹脂で、
具体例としては、メチルメタクリレートエチルメタクリ
レート、ブチルメタクリレート、メチルアクリレート、
エチルアクリレートなどのアクリル酸又はメタクリル酸
の低級アルキルエスル類、スチレン、塩化ビニル、酢酸
ビニルなどの単量体の単独重合体又は共重合体類、前記
ビニル単量体の少なくとも1種と、ラウリルメタクリレ
ート、イソビニルメタクリレート、アクリルアミド、メ
タクリルアミド、ヒドロキシルアルキルアクリレート又
はメタクリレート、アクリニトリル、メタクリルロニト
リル、アクリル酸、メタクリル酸、セチルステアリルメ
タクリレートよりなる単量体の少なくとも1種の共重合
体などのほかセルロースアセテートブチレート及びセル
ロースアセテートプロピオネート、ポリエチレン、ポリ
プロピレン、飽和ポリエステル等を挙げることができる
。その添加量は該樹脂組成物100重量部に対して0〜
50重量部が好ましく、0〜35重量部が特に好ましい
【0028】本発明に係わる不飽和ポリエステル樹脂組
成物には、上記添加剤以外に充填剤、骨剤、顔料、染料
等の着色剤等を添加しても良い。本発明の防水材組成物
に使用される繊維補強材(ハ) としては例えは、ガラ
ス繊維、アミド、アラミド、ビニロン、ポリエステル、
フェノール等の有機繊維、カーボン繊維、金属繊維、セ
ラミック繊維或いはこれらを組合わせて用いられる。防
水材としての施工性、経済性を考慮した場合、好ましい
のはガラス繊維、有機繊維で、特にガラス繊維である。 また、繊維の形態は、平織り、朱子織り、不織布、マッ
ト状等があるが、施工法、厚み保持等よりマット状が好
ましい。また、ガラスロービングを20〜100mmに
カットしてチョップドストランドにして使用することも
可能である。
【0029】上記(イ)〜(ハ)成分の全体に占める(
ハ)成分の割合は、1〜40重量%が好ましい。本発明
の防水被覆構造体は、防水材組成物を用いて土木建築物
の基体に次の様にして施工されるすなわち、基体の上に
まず、プライマと称されるものを塗布する工程、プライ
マーとしては、ウレタン系、エポキシ系、ポリエステル
系等種々のものがあり、施工性、基体状況等より適宜選
択される。
【0030】プライマー乾燥後、本発明の防水材組成物
を被覆施工する。その施工法は、繊維強化材(ハ)を基
体上に配置後、該樹脂組成物をハンドレーアップやスプ
レーアップ等で含浸すれば良い。
【0031】本発明の防水材組成物は、目的によってこ
の上に種々の材料と組合せて使用される。即ち、防水材
として用いられる場合、この片の上に耐候性に優れるフ
ッ素、アクリル、ウレタン、アクリルシリコン等公知慣
用の上塗り塗料を塗布してもよい。また表面を歩行用と
して使う場合は壁砂等を散布して、すべり止め施工をす
る場合もある。
【0032】本発明で施工対象としての基体とは、例え
ばセメントコンクリート、アスファルトコンクリート、
ALC板、PC板、FRP、プラスチック、木質物、金
属などの単独あるいは組み合わせて構成されたもので、
その形状はいずれのものでも良く、土木建築物の表面で
あれば球面、曲面、円柱面、平面、垂直面、斜面、天井
面等いずれでも良い。コンクリート、金属等の堅固な基
体は、必要に応じて下地処理、プライマー処理等を行う
と良い。
【0033】この様にして得られる本発明の構造体は、
土木建築物の防水被覆構造体としてFRPの耐久性を保
持しながら、駆体亀裂追従性にも優れた構造体である。 このような性質を利用して、建築物の屋根、屋上、開放
廊下、ベランダ、外壁、地下外壁、室内及び水槽類の防
水材及びメンブレン防水構造体として適する。特に屋外
防水では、人や車がその上に乗っても十分耐久性を保持
できるので、重歩行防水や駐車場防水等に利用できる。
【0034】以下に、本発明を実施例で説明するが、文
中「部」、「%」は重量基準であるものとする。
【0035】
【実施例】合成例1 ジエチレングリコール(DEG)10モル、テレフタル
酸(TPA)8モル、マレイン酸(MA)2モル及びト
ルハイドロキノン50ppmを、200〜205℃で加
熱縮合反応させ、不飽和ポリエステル(A)を得た。不
飽和ポリエステル(A)60部に対してスチレンモノマ
ー40部を攪拌して溶解し、樹脂組成物(A)を得た。 合成例2〜7、比較合成例1〜5 表−1−1、表−1−2に示される樹脂組成で不飽和ポ
リエステルB〜Lを合成し、スチレンモノマーに溶解し
て、樹脂組成物(B)〜(L)を得た。
【0036】
【表1】
【0037】
【表2】
【0038】 <表中の略称の説明>   DEG:ジエチレングリコール      TEG
:トリエチレングリコール  PEG:ポリエチレング
リコール    DPG:ジプロピレングリコール  
TPG:トリプロピレングリコール  PPG:ポリプ
ロピレングリコール    EG:エチレングリコール
          PG:プロピレングリコール  
NPG:ネオペンチルグリコール    OPA:オル
ソフタル酸    AA:アジピン酸        
        TPA:テレフタル酸  IPA:イ
ソフタル酸                MA:マ
レイン酸実施例1〜7    、比較例1〜6 (1)不飽和ポリエステル樹脂の物性試験片の調整合成
例1〜7、比較合成例1〜5で得られた(A)〜(L)
の不飽和ポリエステル樹脂組成物に6%ナフテン酸コバ
ルト0.4部、メチルエチルケトンパーオキサイド1.
0部を配合し、真空脱泡後、2枚のガラス板の3mmの
隙間に樹脂を注入し、3mm厚の不飽和ポリエステル樹
脂注型板を得た。この注型板から引っ張り試験用のダン
ベル等の試験片を作成した。 (2)防水材試験片の調整 基盤としてのスレート板上に、プライマーとして一液湿
気硬化型ウレタン樹脂(商品名デックプライマーU、大
日本インキ化学工業(株))を200g/m2塗布して
、20℃/65%で3時間乾燥した。その後、その上に
繊維補強材(450g/m2ガラスマット50)を規定
寸法に裁断し、1プライ配置し、樹脂組成物(A)12
00g/m2を含浸し、防水材被覆構造体を得た。20
℃/65%で一週間養生後、下記試験を行った。 −試験法− 1.注型板の物性試験 1)  物性は、JIS−K−7113引張り試験法に
準拠して測定する。N=5本 2)  吸収エネルギー(レジエンス)算出法    
応力(σ)と伸び(ε)との積分値で表わされる。
【0039】RS=レジリエンス 但し
【0040】
【数1】
【0041】RS 計測法 (株)ピアス製パーソナル画像解析システムLA−50
0にて計測する。 2.酸素ガス透過性 ASTM D−3985−81 測定機   米国、Modern Control社、
OXTRAN−100型3.耐水性試験 100 ×100 ×3mmの樹脂注型板を、100 
℃温水中に浸漬し、注型板にクラックが発生するまでの
時間。 4.遮塩性 社日本道路協会道路橋の塩害対策指針(案)同解説。試
験法に準拠。 5.一軸引張接着試験 一軸引張接着試験を JISコンクリート歩道版(30
0mm×300 mm×70mm) 上に被覆体を設け
、20℃、相対湿度65%の雰囲気下に1週間放置し、
切り込みを入れて40mm×40mmの鋼製治具をエポ
キシ系樹脂剤を用いて接着した。接着剤が硬化した後、
山本扛重機株製油圧式接着試験機を用い、20℃で載荷
速度約1kgf/cm2 /秒で試験した。
【0042】引張り接着強度の計算方法は次の通りであ
る。 6. 1  駆体追従性試験 基板にスレートを用いこれに被覆体を設けた試験体を作
製し、島津オートグラフ(IS−5000)(島津製作
所)を用いて荷重〜伸び曲線を測定した。評価は基板上
に設けた被覆体が破断もしくは基板と剥離するときの荷
重と伸びで行った。
【0043】2  疲労試験 試験体を用い、建築工事標準仕様書・同解説JASS8
 防水工事(1986)の疲労試験条件(表)に従って
測定した。試験機は(株)鷺宮製作所製の「油圧サーボ
建築仕上げ材疲労試験機」を用いた。
【0044】
【表3】
【0045】
【表4】
【0046】
【作用】表−2−1、2に示す様に不飽和ポリエステル
樹脂の構成成分、すなわち酸成分とアルコール成分で防
水層の駆体追従性能と破断形状が異なることがわかる。
【0047】即ち、比較例1は、汎用不飽和ポリエステ
ル樹脂で、引張り強さは高いが、引張り伸び率は小さい
。この駆体追従試験は表−2の様に破断形状は、防水層
と下地の剥離であるが駆体追従性能は小さいので、防水
材として不適当である。
【0048】実施例のものは、吸収エネルギーが大きく
、引張り強さと引張り伸び率とのバランスがとれ、硬度
の高い樹脂で、耐水性が優れるものである。これら応力
−歪曲線図型は、表−2の様に特異な型を示し、防水層
は破断せずに徐々に剥離していくものである。即ち、下
地より剥離することで、下地より発生する応力を分散し
亀裂より逃しているものと推測される。これは理論的に
は剥離が次々と広がり屋根防水層全体が下地よりはがれ
ることになる。しかし、実際のコンクリートの発生クラ
ック等の大きさは、0.1〜0.5mm程度でこれを吸
収出来るFRPの大きさであれば良いので、仮りにFR
Pの伸びを1%とすると10〜50mm程の剥離となり
、実用的には問題ない。ウレタンやゴムシートのような
柔軟型防水材では剛性が小さい為に、逆にこの程度の剥
離が膨れにつながるが、FRPは剛性が大きいので膨れ
につながらないで、高い防水性を示すものと考えられる
【0049】比較例4は、柔軟型不飽和ポリエステル樹
脂で、引張り伸び率は非常に大きいが引張り強さは低い
ものである。この駆体追従性試験は、塗膜ウレタン等と
同様に下地クラック部の真上で破断する。これは防水材
として不適当である。
【0050】実施例8 JASS防水工事標準仕様書(1986)に準拠し、水
密性試験とへこみ試験を実施した。水密性試験は規定の
箱状成形物を作成し、内面にデックプライマーUを30
0g/m2塗布し、常温で3時間後、出隅入隅部にパテ
で約15mmRのアール付け処理を行った。パテの配合
組成は、樹脂(A)100部、タルクSW(日本タルク
(株)製品)120部、6%ナフテン酸コバルト0.4
部、メチルエチルケトンパーオキサイド1.2部とした
【0051】パテが硬化後、樹脂(A)1200g/m
2でガラスマット450g/m2を1プライ積層した。 (硬化剤はパテと同一)尚、ガラスマットの重ね代は、
約10cmとした。常温で約一週間養生した後、規定の
試験条件で水密性試験を実施した。合格基準である二週
間後の漏水は発生しなかった。
【0052】へこみ試験は、規定のコンクリート板上に
前記と同様の条件で防水層を作成した。常温で一週間養
生後、規定どうりの方法で試験を実施した。判定評価は
、最高水準のPS−3であった。即ち、構成円盤3枚(
約直径200mm、厚さ60mm、重さ15kg)計4
5kgを防水層の上の鋼球(直径10mm)上に載せて
、50℃で一週間放置したが、穴あきは生じなかった。
【0053】
【発明の効果】本発明は、吸収エネルギー、引っ張り強
さ、伸び率、酸素ガス透過性、遮塩性に優れる特定の不
飽和ポリエステル樹組成物を用いることにより、亀裂追
従性、防水性、接着性、JASS疲労試験合格の優れた
土木建築物用防水材組成物、それを用いる防水被覆構造
体及び防水被覆工法を提供できる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記 (イ)、(ロ)からなることを特徴
    とする不飽和ポリエステル樹脂組成物。 (イ) メタ、パラ位置にカルボキシル基を有する飽和
    二塩基酸と式(1)、(2)のnが1〜2のグリコ−ル
    とを用いてなる二重結合力価が600〜1400である
    不飽和ポリエステル (ロ) 重合性モノマー
  2. 【請求項2】請求項1の不飽和ポリエステル樹脂組成物
    と(ハ) 繊維補強材とからなる防水材組成物。
  3. 【請求項3】請求項2記載の防水材組成物を防水層とす
    る土木建築物の防水被覆構造体。
  4. 【請求項4】請求項2記載の防水材組成物を構造体の防
    水層とする土木建築物の防水被覆工法。
JP03009851A 1991-01-30 1991-01-30 不飽和ポリエステル樹脂組成物、防水材組成物、それを用いる防水被覆構造体及び防水被覆工法 Ceased JP3131947B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP03009851A JP3131947B2 (ja) 1991-01-30 1991-01-30 不飽和ポリエステル樹脂組成物、防水材組成物、それを用いる防水被覆構造体及び防水被覆工法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP03009851A JP3131947B2 (ja) 1991-01-30 1991-01-30 不飽和ポリエステル樹脂組成物、防水材組成物、それを用いる防水被覆構造体及び防水被覆工法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04253717A true JPH04253717A (ja) 1992-09-09
JP3131947B2 JP3131947B2 (ja) 2001-02-05

Family

ID=11731638

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP03009851A Ceased JP3131947B2 (ja) 1991-01-30 1991-01-30 不飽和ポリエステル樹脂組成物、防水材組成物、それを用いる防水被覆構造体及び防水被覆工法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3131947B2 (ja)

Cited By (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11228649A (ja) * 1998-02-12 1999-08-24 Showa Highpolymer Co Ltd 光硬化性防水材及び防水被覆工法
KR20000012521A (ko) * 1999-12-09 2000-03-06 권영희 방수보강재
JP2001088103A (ja) * 1999-09-27 2001-04-03 Nippon Shokubai Co Ltd 複合化木材用樹脂組成物
US6316089B1 (en) 1997-12-05 2001-11-13 Showa Denko K.K. Photocurable prepreg sheet for waterproofing, method and apparatus for production of prepreg sheet, and waterproofing method using the sheet
JP2002137205A (ja) * 2000-11-06 2002-05-14 Daiken Trade & Ind Co Ltd 複合化木材用樹脂組成物
JP2002201241A (ja) * 2000-12-28 2002-07-19 Nippon Shokubai Co Ltd 防水被覆用樹脂組成物、防水被覆構造体および防水被覆工法
US6489406B1 (en) 1998-09-29 2002-12-03 Ashland Inc. Unsaturated polyester resin and the use of it
JP2003327923A (ja) * 2002-05-10 2003-11-19 Kitagawa Ind Co Ltd 板材の接着方法
JP2004043728A (ja) * 2002-07-15 2004-02-12 Japan U-Pica Co Ltd 不飽和ポリエステル樹脂組成物およびfrp製防水被覆構造体。
JP2005146021A (ja) * 2003-11-11 2005-06-09 Japan Composite Co Ltd 常温硬化性樹脂組成物
JP2005232786A (ja) * 2004-02-19 2005-09-02 Aica Kogyo Co Ltd 防水用複合被覆体の施工方法
JP2005264467A (ja) * 2004-03-16 2005-09-29 Aica Kogyo Co Ltd 防水用複合被覆体の施工方法
JP2005320821A (ja) * 2004-05-11 2005-11-17 Aica Kogyo Co Ltd 防水用複合被覆体の施工方法
JP2009120854A (ja) * 2009-03-10 2009-06-04 Japan Composite Co Ltd 常温硬化性樹脂組成物
JP2017008575A (ja) * 2015-06-22 2017-01-12 三井化学産資株式会社 断熱防水構造体および断熱防水工法
JP2018080281A (ja) * 2016-11-17 2018-05-24 大泰化工株式会社 繊維強化プラスチックシート

Cited By (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6316089B1 (en) 1997-12-05 2001-11-13 Showa Denko K.K. Photocurable prepreg sheet for waterproofing, method and apparatus for production of prepreg sheet, and waterproofing method using the sheet
JPH11228649A (ja) * 1998-02-12 1999-08-24 Showa Highpolymer Co Ltd 光硬化性防水材及び防水被覆工法
US6489406B1 (en) 1998-09-29 2002-12-03 Ashland Inc. Unsaturated polyester resin and the use of it
JP2001088103A (ja) * 1999-09-27 2001-04-03 Nippon Shokubai Co Ltd 複合化木材用樹脂組成物
KR20000012521A (ko) * 1999-12-09 2000-03-06 권영희 방수보강재
JP2002137205A (ja) * 2000-11-06 2002-05-14 Daiken Trade & Ind Co Ltd 複合化木材用樹脂組成物
JP2002201241A (ja) * 2000-12-28 2002-07-19 Nippon Shokubai Co Ltd 防水被覆用樹脂組成物、防水被覆構造体および防水被覆工法
JP2003327923A (ja) * 2002-05-10 2003-11-19 Kitagawa Ind Co Ltd 板材の接着方法
JP2004043728A (ja) * 2002-07-15 2004-02-12 Japan U-Pica Co Ltd 不飽和ポリエステル樹脂組成物およびfrp製防水被覆構造体。
JP2005146021A (ja) * 2003-11-11 2005-06-09 Japan Composite Co Ltd 常温硬化性樹脂組成物
JP2005232786A (ja) * 2004-02-19 2005-09-02 Aica Kogyo Co Ltd 防水用複合被覆体の施工方法
JP2005264467A (ja) * 2004-03-16 2005-09-29 Aica Kogyo Co Ltd 防水用複合被覆体の施工方法
JP2005320821A (ja) * 2004-05-11 2005-11-17 Aica Kogyo Co Ltd 防水用複合被覆体の施工方法
JP2009120854A (ja) * 2009-03-10 2009-06-04 Japan Composite Co Ltd 常温硬化性樹脂組成物
JP2017008575A (ja) * 2015-06-22 2017-01-12 三井化学産資株式会社 断熱防水構造体および断熱防水工法
JP2018080281A (ja) * 2016-11-17 2018-05-24 大泰化工株式会社 繊維強化プラスチックシート

Also Published As

Publication number Publication date
JP3131947B2 (ja) 2001-02-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH04253717A (ja) 不飽和ポリエステル樹脂組成物、防水材組成物、それを用いる防水被覆構造体及び防水被覆工法
US6017588A (en) Method for reinforcing structures
EP3533809B1 (en) Radical-polymerizable resin composition
JP2002059525A (ja) 通気性防水被覆構造体、およびその施工方法
WO2014103878A1 (ja) 樹脂組成物、それを用いた被覆工法およびその方法により被覆された被覆構造体
JP2570898B2 (ja) 防水材組成物、それを用いる防水被覆構造体及び防水被覆工法
KR20110111734A (ko) 고강도 신속 광경화 시트 조성물 및 이를 포함하는 광경화 시트재
JP2002114971A (ja) 防水材組成物及び防水構造体
JP3289302B2 (ja) 土木建築用の防水材組成物、防水複合被覆構造体、土木建築物の防水複合被覆構造体の施工方法ならびにアスファルト防水改修施工方法
JPH08259643A (ja) 樹脂組成物、土木建築材料及び被覆材
JP5179696B2 (ja) 低臭気樹脂組成物およびそれを含む被覆材およびそれを用いた被覆工法
JP2580829B2 (ja) 複合被覆構造体、土木建築物及び複合被覆構造体施工法
JP2001342228A (ja) Frp防水用不飽和ポリエステル樹脂およびその用途
JP3278001B2 (ja) 接着剤組成物およびそれを用いる接着工法
JP2001247636A (ja) 繊維強化用樹脂組成物及び繊維強化樹脂並びに該繊維強化用樹脂組成物を用いたコンクリート構造物の補強補修工法
JP3446261B2 (ja) 複合被覆構造体、土木建築物および複合被覆構造体施工法
JP3116479B2 (ja) 複合ヒューム管
JP7066236B1 (ja) コンクリートの防食方法
JP4233617B2 (ja) フレキシブルシート、その製造方法、防水防食材及びその防水防食構造体
JP4484358B2 (ja) 防水被覆用樹脂組成物、防水被覆構造体および防水被覆工法
JP2004043728A (ja) 不飽和ポリエステル樹脂組成物およびfrp製防水被覆構造体。
JPH01219242A (ja) 複合被覆構造体及び施工法
JPH02176057A (ja) 複合被覆構造体、土木建築物及び施工法
JP4193490B2 (ja) 床被覆構造体
JP3166169B2 (ja) セメント性基材の保護方法および表面保護されたセメント性基材

Legal Events

Date Code Title Description
RVOP Cancellation by post-grant opposition