JP4193490B2 - 床被覆構造体 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、相溶性、常温硬化性、表面乾燥性、耐水性および低臭性に優れる樹脂組成物及びかかる樹脂組成物を用いた樹脂層を有する被覆構造体に関するものであり、特に床材として用いられるものに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、基材を被覆する目的で用いられる代表的な樹脂としては、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂などがある。しかし、これらの樹脂は粘度が高く、溶剤に溶解させた状態で使用する必要があるために溶剤臭が問題となっている。一方、上記した樹脂以外にも、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂等が用いられているが、これらの樹脂では、一般的に溶剤を用いる必要がないものの、樹脂に併用されている単量体が溶剤を兼ねている。このように、従来、基材を被覆する目的で用いられる各種樹脂は、上記いずれのタイプにおいても溶剤あるいは単量体の使用が不可欠であり、それらの揮発並びに臭気をさけることは困難であった。
【0003】
そこで、揮発性の高いスチレン等の単量体の代わりに、(メタ)アクリル誘導体を用いることが提案されており、メタクリル酸メチル、2−ヒドロキシエチルアクリレート等の単量体を用いることが提案されている(例えば特許文献1参照)。しかし、メタクリル酸メチルは、スチレン同様臭気が強く、また、2−ヒドロキシエチルアクリレートは無臭性で安価であるものの、含有する水酸基の影響により水分を吸収するため、耐水性に問題がある。
【0004】
また、空気中の酸素による樹脂の硬化阻害に関しては、従来からその防止のために空乾性を有する基を樹脂に導入する方法が提案されているが(例えば特許文献2参照)、樹脂中の空乾性付与構成成分比率は充分でなく、樹脂にワックス等を併用する必要があるため光沢性等の物性に問題がある。
【0005】
【特許文献1】
特開平05−295862号公報(請求項1)
【特許文献2】
特開平11−209628号公報(請求項1)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、低臭性、耐水性等の物性に優れ、空乾性付与構成成分比率の高い樹脂組成物を提供することにある。また、かかる樹脂組成物を用いた樹脂層、プライマー層および基材とを組み合わせ使用することによって、低臭性で、且つ膨れ性防止、耐水性および光沢性の優れた被覆構造体を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記課題を解決するため鋭意研究した結果、本発明の床被覆構造体を完成させるに至ったものである。
【0008】
即ち、本発明は、空乾性を有するラジカル重合性不飽和基含有樹脂(1)、エポキシ(メタ)アクリレート樹脂である分子末端にアクリロイル基を有する樹脂(2)及びフェノキシエチル(メタ)アクリレートを含有する樹脂組成物であって、空乾性を有するラジカル重合性不飽和基含有樹脂(1)中に於ける空乾性付与構成成分の比率が30〜70モル%であり、前記空乾性を有するラジカル重合性不飽和基含有樹脂(1)と前記分子末端にアクリロイル基を有する樹脂(2)との固形分重量比が、(1)/(2)=95/5〜50/50である樹脂組成物を用いた樹脂層(A)、 ビニルエステル系樹脂からなる不飽和二重結合を有するプライマー層(B)及び基材(C)の少なくとも3つの層を有する被覆構造体に関するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の樹脂組成物は、空乾性を有するラジカル重合性不飽和基含有樹脂(1)およびフェノキシエチル(メタ)アクリレートを用いて得られるものであり、低臭性で且つ耐水性に優れ、またパラフィンワックスを使用せずとも酸素による塗膜の硬化阻害を受けることなく、空気中で速やかに硬化するものである。
【0011】
かかる空乾性を有するラジカル重合性不飽和基含有樹脂(1)とは、塗膜の表面乾燥性を向上させることを目的に、例えば不飽和ポリエステル樹脂やビニルウレタン樹脂等に必須成分として空乾性付与構成成分、例えば脂肪酸成分及び環状不飽和脂肪族多塩基酸成分等を導入することにより得られるものである。
【0012】
上記した空乾性を有する不飽和ポリエステル樹脂としては、α,β−不飽和二塩基酸又はその酸無水物、芳香族飽和二塩基酸又はその酸無水物、及びグリコール類の重縮合によって製造され、場合によって酸成分として脂肪族又は脂肪族環状飽和二塩基酸を併用して製造された不飽和ポリエステル樹脂に空乾性を付与したものが挙げられる。
【0013】
上記したα,β−不飽和二塩基酸又はその酸無水物としては、例えばマレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、クロルマレイン酸及びこれらのエステル等があり、芳香族飽和二塩基酸又はその酸無水物としては、例えばフタル酸、無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ニトロフタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、エンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸、ハロゲン化無水フタル酸及びこれらのエステル等があり、脂肪族或いは脂環族飽和二塩基酸としては、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、グルタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸及びこれらのエステル等があり、それぞれ単独或いは併用して用いられる。上記した各種酸成分に関しては、好ましくはα,β−不飽和二塩基酸又はその酸無水物が用いられ、より好ましくはマレイン酸またはフマル酸が用いられ、空乾性を有するラジカル重合性不飽和基含有樹脂(1)中に好ましくは10〜40モル%用いられる。
【0014】
次に、上記した酸成分と重縮合するグリコール類としては、例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2−メチルプロパン−1,3−ジオール、ネオペンチルグリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ビスフェノールA、水素化ビスフェノールA,エチレングリコールカーボネート、2,2−ジ−(4−ヒドロキシプロポキシジフェニル)プロパンなどが挙げられ、さらにそれらのエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド等の付加物も同様に使用できる。また、グリコール類と酸成分の一部としてポリエチレンテレフタレート等の重縮合物も使用できる。上記した各種グリコール類は、単独又は2種以上を併用して用いられるが、好ましくはジエチレングリコール、トリエチレングリコールが用いられる。
【0015】
次に、上記した不飽和ポリエステル樹脂に空乾性を付与することに関して、不飽和ポリエステル樹脂に導入される空乾性を有する基としては、例えばアリルエーテル基をはじめとするアルケニル基、アルケニルエーテル基及びジシクロペンタジエニル基などが挙げられ、好ましくはアリルエーテル基及びジシクロペンタジエニル基が挙げられる。
【0016】
上記した空乾性を有する基を、上記した不飽和ポリエステル樹脂に導入する方法としては、例えば(イ)多価アルコール成分として、空乾性付与構成成分であるアリルエーテル基を含有する化合物を用いる方法、(ロ)多価アルコールと乾性油等の脂肪酸とのエステル交換反応で得られ、空乾性付与構成成分であるアルコリシス化合物をアルコール成分に用いる方法、(ハ)酸成分で空乾性付与構成成分である環状不飽和脂肪族多塩基酸及びその誘導体を含有する化合物を用いる方法および(二)空乾性付与構成成分であるジシクロペンタジエニル基を含有する化合物を用いる方法などが挙げられ、これらを単独又は2種以上が併用されるが、好ましくは上記した(イ)と(ハ)とを組み合わした方法が好ましくに用いられる。
【0017】
上記(イ)の方法で、多価アルコール成分として用いられるアリルエーテル基を含有する化合物としては、特に限定されるものではないが、その代表的なものとしてエチレングリコールモノアリルエーテル、ジエチレングリコールモノアリルエーテル、トリエチレングリコールモノアリルエーテル、ポリエチレングリコールモノアリルエーテル、プロピレングリコールモノアリルエーテル、ジプロピレングリコールモノアリルエーテル、トリプロピレングリコールモノアリルエーテル、ポリプロピレングリコールモノアリルエーテル、1,2−ブチレングリコールモノアリルエーテル、1,3−ブチレングリコールモノアリルエーテル、トリメチロールプロパンジアリルエーテル、グリセリンモノアリルエーテル、グリセリンジアリルエーテル、ペンタエリスリトールモノアリルエーテル、ペンタエリスリトールジアリルエーテル、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル等多価アルコール類のアリルエーテル化合物、アリルグリシジルエーテルなどの如きオキシラン環を有するアリルエーテル化合物等の、アリルエーテル基を1個以上、好ましくは1〜3個を有し、好ましくはモノ、ジまたはトリ−アルコールが挙げられ、より好ましくはそれらのうち水酸基を1個有するアルコールであり、例えばエチレングリコールモノアリルエーテルが挙げられる。
【0018】
また、上記した(ロ)の方法で用いられる乾性油としては、好ましくはヨウ素価130以上の油脂で、例えば、アマニ油、大豆油、綿実油、落花生油、やし油等が挙げられる。また、エステル交換反応で得られるアルコリシス化合物に用いる多価アルコールとしては、例えばグリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、トリスヒドロキシメチルアミノメタン等の3価アルコール、ペンタエリスリトール等が挙げられ好ましくは4価アルコールが挙げられる。
【0019】
また、上記した(ハ)の方法で用いられる環状脂肪族不飽和多価塩基酸及びその誘導体としては、例えばテトラヒドロ無水フタル酸、エンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、α−テルヒネン・無水マレイン酸付加物、ロジン、トランス−ピペリレン・無水マレイン酸付加物等が挙げられ、また上記した(二)の方法に用いられるジシクロペンタジエニル基を含有する化合物としては、例えばヒドロキシ化ジシクロペタンジエン等が挙げられる。
【0020】
かくして得られる空乾性を有する不飽和ポリエステル樹脂に関しては、好ましくは分子主鎖中に不飽和二重結合を有するものであり、好ましくは数平均分子量が500〜5000、より好ましくは1000〜5000のものが用いられる。
【0021】
次に空乾性を有するビニルウレタン樹脂とは、例えばポリエーテルポリオールおよびポリエステルポリオール等のポリオール、アクリルポリオール、およびポリイソシアネートとを反応させて得られるビニルウレタン樹脂に、空乾性を付与したものである。
【0022】
ここでいうポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオールとは、例えばポリエーテルポリオールとしてはポリオキシプロピレンジオール(以下PPGと略す)、ポリテトラメチレングリコールエーテル、ポリオキシエチレンジオール等が挙げられ、要求性能に応じて数平均分子量400〜3000のPPGを使用することが好ましい。
【0023】
同様にポリエステルポリオールとしては、飽和二塩基酸またはその酸無水物と、前記したグリコール類の重縮合によって製造され、場合によって酸成分として芳香族並びに脂肪族あるいは脂肪族飽和二塩基酸を併用して製造された飽和ポリエステルが挙げられる。
【0024】
かかる芳香族飽和二塩基酸又はその酸無水物としては、例えばフタル酸、無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ニトロフタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、エンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸、ハロゲン化無水フタル酸及びこれらのエステル等があり、脂肪族或いは脂環族飽和二塩基酸としては、例えばシュウ酸、マロン酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、グルタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸及びこれらのエステル等があり、それぞれ単独又は2種以上を併用して用いられる。
【0025】
また、アクリルポリオールとしては、アクリロイル基を有する重合性単量体(例えばアクリル酸メチル)ならびに共重合可能なエチレン化合物(例えばスチレン、酢酸ビニル)、または共役ジエン化合物(例えばブタジエン)と水酸基を含有するアクリル系重合性単量体(例えば2−ヒドロキシメタアクリレート)、及び他のアクリル系重合性単量体(例えばペンタエリスリトールトリアリルエーテル)から反応して得られた両末端または側鎖に水酸基を有するアクリル系重合体である。かかる反応は、ラジカル重合開始剤の存在下、通常のアクリル重合物の製造方法を用いて得ることができる。
【0026】
次に、上記した各種ポリオールと反応するポリイソシアネートとしては、例えば2,4−トリレンジイソシアネート(以下、2,4−TDIと略す)、その異性体、またはそれらの異性体の混合物、ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、トリジンジイソシアネート、ナフタリンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート等が挙げられる。
【0027】
上記したビニルウレタン樹脂に空乾性を付与する基を導入する方法として、合成上好ましいのは、空乾性付与構成成分である少なくとも2つ以上の水酸基を含有するアリルエーテル化合物を、上記したポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、アクリルポリオールに併用して用いる方法である。かかる少なくとも2つ以上の水酸基を含有するアリルエーテル化合物としては、公知慣用のものが使用できるが、代表的なものとして、例えばエチレングリコールモノアリルエーテル、ジエチレングリコールモノアリルエーテル、トリエチレングリコールモノアリルエーテル、ポリエチレングリコールモノアリルエーテル、プロピレングリコールモノアリルエーテル、ジプロピレングリコールモノアリルエーテル、トリプロピレングリコールモノアリルエーテル、ポリプロピレングリコールモノアリルエーテル、1,2−ブチレングリコールモノアリルエーテル、1,3−ブチレングリコールモノアリルエーテル、ヘキシレングリコールモノアリルエーテル、オクチレングリコールモノアリルエーテル、トリメチロールプロパンジアリルエーテル、グリセリンジアリルエーテル、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル等の多価アルコール類のアリルエーテル化合物等が挙げられる。
【0028】
かくして得られる空乾性を有するビニルウレタン樹脂に関しては、好ましくは分子主鎖中に不飽和二重結合を有するものであり、好ましくは数平均分子量が700〜4000のものが用いられる。
【0029】
上記した不飽和ポリエステル樹脂およびビニルウレタン樹脂に空乾性を付与することに関して、パラフィンワックスを該樹脂に併用することなくとも充分な空乾性を該樹脂に付与するためには、空乾性を有する重合性不飽和基含有樹脂(1)中に於ける空乾性付与構成成分の比率を、好ましくは30〜70モル%、より好ましくは30〜60モル%の範囲内で用いる。かかる範囲にすることで、パラフィンワックスを併用せずとも光沢性および二次接着性の優れた塗膜表面を得ることができる。一方、空乾性付与構成成分の比率が30モル%未満である場合、表面硬化性に劣り、汚染性、光沢性に劣る欠点があり、70モル%を超える場合は、相対的に重合性不飽和基の量が減り、反応性が低下する欠点がある。但し、範囲内の比率を有する該樹脂(1)に対してパラフィンワックスを併用した場合は、塗膜の二次接着性および光沢性が低下する場合が多い。
【0030】
ここで、上記空乾性を有する不飽和ポリエステル樹脂の場合に、空乾性付与構成成分が不飽和ポリエステル樹脂中で50%を超える場合、酸成分及びグリコール成分としていずれかが該空乾性付与構成成分のみからならないように、空乾性を付与する基を有する酸およびグリコール成分が併用されるのが好ましい。
【0031】
また、本発明の樹脂組成物には、上記した空乾性を有するラジカル重合性不飽和基含有樹脂(1)の他に分子末端にアクリロイル基を有する樹脂(2)を併用して用いることができ、かかる分子末端にアクリロイル基を有する樹脂(2)としては、例えば、エポキシ(メタ)アクリレート樹脂、ウレタン(メタ)アクリレート樹脂またはポリエステル(メタ)アクリレート樹脂等が挙げられ、好ましくはウレタン(メタ)アクリレート樹脂が、より好ましくはエポキシ(メタ)アクリレート樹脂が用いられる。
【0032】
かかるウレタン(メタ)アクリレート樹脂に関しては、ポリオール、好ましくはポリエーテルポリオールの末端ヒドロキシル基に2つ以上のイソシアネート基を有するポリイソシアネート類を過剰量付加し、次に得られる化合物のイソシアネート基に水酸基含有アクリル化合物、あるいは水酸基含有アリルエーテル化合物と水酸基含有アクリル化合物とを反応させて得られるもので、一般的に可撓性付与のために用いられる。
【0033】
ここでいうポリエーテルポリオールとは、上記したポリエーテルポリオールと同様であるが、例えば基本骨格であるPPG両末端に2,4−TDI、その異性体又はそれらの混合物を付加させ、さらに、その両末端に2−ヒドロキシエチルメタアクリレートを付加させた構造が挙げられる。可撓性付与のためには、高分子のPPGが使用されるが、それに伴って増粘するため、要求性能に応じて数平均分子量400〜3000のPPGを使用することが好ましい。
【0034】
また、ポリイソシアネートとしては、上記したポリイソシアネートと同様であるが、好ましくは2,4−TDI、その異性体又はそれらの混合物が用いられる。
【0035】
また、エポキシ(メタ)アクリレート樹脂とは、ビスフェノールタイプのエポキシ樹脂単独またはビスフェノールタイプのエポキシとノボラックタイプのエポキシ樹脂とを混合した樹脂であって、該エポキシ樹脂と不飽和一塩基酸とを公知の方法で反応して得られるエポキシビニルエステルを言う。該エポキシ(メタ)アクリレート樹脂は、一般的に塗膜の機械的強度、耐薬品性等の向上のために用いられる。
【0036】
ここで、上記ビスフェノールタイプのエポキシ樹脂として代表的なものを挙げれば、例えばエピクロルヒドリンとビスフェノールA若しくはビスフェノールFとの反応により得られる実質的に1分子中に2個以上のエポキシ基を有するグリシジルエーテル型のエポキシ樹脂、メチルエピクロルヒドリンとビスフェノールA若しくはビスフェノールFとの反応により得られるジメチルグリシジルエーテル型のエポキシ樹脂あるいはビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物とエピクロルヒドリン若しくはメチルエピクロルヒドリンとから得られるエポキシ樹脂などである。また、上記ノボラックタイプのエポキシ樹脂として代表的なものには、フェノールノボラックまたはクレゾールノボラックと、エピクロルヒドリンまたはメチルエピクロルヒドリンとの反応により得られるエポキシ樹脂などがある。
【0037】
また、不飽和一塩基酸としては、例えばアクリル酸、メタクリル酸、桂皮酸、クロトン酸、モノメチルマレート、モノプロピルマレート、モノブテンマレート、ソルビン酸あるいはモノ(2−エチルヘキシル)マレート等が挙げられ、単独又は2種以上を混合して用いられる。
【0038】
該エポキシ樹脂と該不飽和一塩基酸の組み合わせとしては、その平均エポキシ当量が、好ましくは150〜450のエポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸とを反応して得られる樹脂が用いられ、例えばビスフェノールA(BPA)型エポキシ樹脂をメタクリル酸と反応させた樹脂、およびビスフェノールF(BPF)型エポキシ樹脂をメタクリル酸と反応させた樹脂等が挙げられる。BPA型エポキシメタアクリレート樹脂に関しては、塗膜の機械的強度、耐薬品性等の優れた樹脂であるが、エンドクリン問題等の環境問題の観点から、好ましくは低粘性で作業性等の優れたBPF型エポキシメタアクリレート樹脂が用いられる。
【0039】
かくして得られる分子末端にアクリロイル基を有する樹脂(2)と上記した空乾性を有する重合性不飽和基含有樹脂(1)を併用して用いた場合の樹脂組成物中に於ける固形分重量比としては、好ましくは(1)/(2)=95/5〜50/50であり、より好ましくは90/10〜60/40である。かかる範囲で使用することで、表面乾燥性、表面平滑性等の優れた樹脂組成物を得ることができる。
【0040】
次に、本発明に用いられるフェノキシエチル(メタ)アクリレートは、空乾性を有する重合性不飽和基含有樹脂(1)と反応する重合性不飽和単量体である。
【0041】
本発明の樹脂組成物には、上記したフェノキシエチル(メタ)アクリレート以外に、フェニル基を有するアクリル系単量体を本発明の効果を損なわない範囲で、単独又は2種以上を併用して用いることができ、例えばフェニル基を有する分子量180以上のアクリロイル基を有するアクリル系単量体が好ましく用いられ、例えばフェノールエチレンオキサイド(EO)変性アクリレート、ノニルフェニルカルビトールアクリレート、ノニルフェノールEO変性アクリレート、フェノキシプロピルアクリレート、ノニルフェノールPO変性アクリレート、アクリロイルオキシエチルフタレート、フェノールEO変性メタアクリレート、ノニルフェニルカルビトールメタアクリレート、ノニルフェノールEO変性メタアクリレート、フェノキシプロピルメタアクリレート、フェノールPO変性メタアクリレート、ノニルフェノキシプロピルメタアクリレート、ノニルフェノールPO変性メタアクリレート、メタアクリロイルオキシエチルフタレート等がより好ましく用いられる。
【0042】
また、本発明の効果を損なわない範囲でフェニル基を有さない重合性不飽和単量体を単独又は2種以上を併用することができ、例えばメタクリル酸メチル(以下MMAと略す)、アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸n−オクチル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸2−ハイドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ハイドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸β−エトキシエチル、(メタ)アクリル酸2−シアノエチル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリル、ポリカプロラクトン(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルモノ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルモノ(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシルカルビトール(メタ)アクリレート、スチレン、2−ヒドロキシエチルメタアクリレート等が挙げられる。
【0043】
さらには、本発明の樹脂組成物の硬化物の表面乾燥性を向上させ得るような、ジシクロペンタジエン、ジシクロデカンまたはトリアジンの如き各種誘導体類、例えばジシクロペンテニルアクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレート、トリシクロデカニルアクリレート、トリシクロデカニルメタアクリレートまたはトリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌルアクリレート等も、本発明の効果を損なわない範囲で併用することができる。
【0044】
上記したフェノキシエチル(メタ)アクリレートおよびその他併用可能な重合性不飽和単量体の使用量に関しては、本発明に用いられる樹脂の合計量100重量部に対して、好ましくは60〜140重量部、より好ましくは80〜120重量部である。かかる範囲で使用することにより、硬化性、機械的強度、耐薬品性等の優れた樹脂組成物を得ることができる。
【0045】
次に、上記した空乾性を有するラジカル重合性不飽和基含有樹脂(1)およびフェノキシエチル(メタ)アクリレートから得られる本発明の樹脂組成物には、通常ラジカル硬化剤、硬化促進剤が添加される。
【0046】
かかるラジカル硬化剤としては、有機過酸化物が挙げられ、例えばジアシルパーオキサイド系、パーオキシエステル系、ハイドロパーオキサイド系、ジアルキルパーオキサイド系、ケトンパーオキサイド系、パーオキシケタール系、アルキルパーエステル系、パーカーボネート系等、公知公用のものが挙げられる。ラジカル硬化剤の添加量は、本発明の目的を達成することのできる範囲であれば特に限定されるものではないが、好ましくは本発明に用いられる樹脂の合計量100重量部に対して0.5〜5重量部であり、かかる範囲で使用することで可使時間、物性等の優れた樹脂組成物を得ることができる。
【0047】
また、硬化促進剤としては、例えばナフテン酸コバルト、オクチル酸コバルト、オクチル酸亜鉛、オクチル酸バナジウム、ナフテン酸銅、ナフテン酸バリウム等金属石鹸類、バナジウムアセチルアセテート、コバルトアセチルアセテート、鉄アセチルアセトネート等の金属キレート類、アニリン、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジエチルアニリン、p−トルイジン、N,N−ジメチル−p−トルイジン、N,N−ビス(2-ヒドロキシエチル)−p−トルイジン、4-(N,N−ジメチルアミノ)ベンズアルデヒド、4−[N,N−ビス(2-ヒドロキシエチル)アミノ]ベンズアルデヒド、4−(N−メチル−N−ヒドロキシエチルアミノ)ベンズアルデヒド、N,N−ビス(2−ヒドロキシプロピル)−p−トルイジン、N−エチル−m−トルイジン、トリエタノールアミン、m−トルイジン、ジエチレントリアミン、ピリジン、フェニリモルホリン、ピペリジン、N,N−ビス(ヒドロキシエチル)アニリン、ジエタノールアニリン等のN,N−置換アニリン、N,N−置換−p−トルイジン、4-(N,N−置換アミノ)ベンズアルデヒド等のアミン類が挙げられ、アミン系、金属石鹸系促進剤が好ましい。なお、硬化促進剤は、2種以上の組み合わせで使用しても良く、更に予め樹脂に添加しておいても良いし、使用時に添加しても良い。硬化促進剤の添加量は、本発明の目的を達成することのできる範囲であれば特に限定されるものではないが、好ましくは本発明に用いられる樹脂の合計量100重量部に対して0.1〜5重量部である。
【0048】
また、かかる樹脂組成物には、硬化速度を調整するためにさらに光ラジカル重合開始剤、重合禁止剤などを使用することができる。
【0049】
かかる光ラジカル重合開始剤としては、例としてベンゾインアルキルエーテルのようなベンゾインエーテル系、ベンゾフェノン、ベンジル、メチルオルソベンゾイルベンゾエートなどのベンゾフェノン系、ベンジルジメチルケタール、2,2−ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、4−イソプロピル−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、1,1−ジクロロアセトフェノンなどのアセトフェノン系、2−クロロチオキサントン、2−メチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントンなどのチオキサントン系等が挙げられる。光ラジカル開始剤の添加量は、好ましくは本発明に用いられる樹脂の合計量100重量部に対して、0.1〜3重量部である。
【0050】
また、重合禁止剤としては、例えばトリハイドロベンゼン、トルハイドロキノン、14−ナフトキノン、パラベンゾキノン、ハイドロキノン、ベンゾキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、p−tert−ブチルカテコール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール等を挙げることができる。重合禁止剤の添加量は、本発明に用いられる樹脂に対して10〜1000ppm添加するのが好ましく、50〜200ppm添加するのがさらに好ましい。かかる範囲で使用することで貯蔵安定性、作業性、強度発現性の優れた樹脂組成物を得ることができる。
【0051】
次に、本発明の樹脂組成物には、各種添加剤、例えば、充填剤、紫外線吸収剤、顔料、増粘剤、低収縮化剤、老化防止剤、可塑剤、骨材、難燃剤、安定剤、繊維強化材等を添加することができる。
【0052】
かかる充填剤としては、例えば水硬性ケイ酸塩材料、炭酸カルシウム粉、クレー、アルミナ粉、硅石粉、タルク、硫酸バリウム、シリカパウダー、ガラス粉、ガラスビーズ、マイカ、水酸化アルミニウム、セルロース系、硅砂、川砂、寒水石、大理石屑、砕石等が挙げられ、硬化時の半透明性を考慮すると、好ましくは水酸化アルミニウム、ガラス粉および炭酸カルシウムが用いられる。
【0053】
繊維強化材としては、例えばガラス繊維、アミド、アラニド、ビニロン、ポリエステル、フェノール等の有機繊維、カーボン繊維、金属繊維、セラミック繊維あるいはこれらを組み合わせて用いられる。施工性、経済性を考慮した場合、好ましくはガラス繊維および有機繊維である。また、繊維の形態は平織り、朱子織り、不織布およびマット状等が挙げられる。
【0054】
上記した本発明の樹脂組成物の用途としては、好ましくは床材、塗料、壁面コーティング材、道路マーキング材、注入材、シール材、注型品、積層品、接着剤、ライニング材、波平板等の土木建築材料、被覆材、注形品、積層品、封止材、波板、化粧板、電気絶縁用基板、光通信ガラスファイバー用コーティング材、生物医学材料、樹脂カプセルアンカー用材料等に使用できる。
【0055】
次に、本発明の樹脂組成物を用いて得られる被覆構造体について、詳細に説明する。
【0056】
本発明の被覆構造体とは、上から、上記した本発明の樹脂組成物を用いた樹脂層(A)、不飽和二重結合を有するプライマー層(B)および基材(C)の少なくとも3つの層を有するものである。
【0057】
かかる不飽和二重結合を有するプライマー層(B)とは、不飽和二重結合を有する樹脂から得られるものであり、かかる不飽和二重結合を有する樹脂としては、硬化速度の速いラジカル硬化型樹脂が用いられ、例えばビニルエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂等が挙げられ、これらを単独または2種以上を併用して用いることができるが、好ましくはビニルエステル樹脂が用いられる。
【0058】
上記した不飽和ポリエステル樹脂としては、α,β−不飽和二塩基酸を含む二塩基酸類と多価アルコ−ル類の縮合反応で得られるもので、好ましくは分子量500〜5000の範囲のものである。
【0059】
上記した不飽和ポリエステル系樹脂を調製するにあたって使用されるα,β−不飽和二塩基酸としては、例えばマレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、ハロゲン化無水マレイン酸等を挙げることができる。飽和二塩基酸としては、例えばフタル酸、無水フタル酸、ハロゲン化無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、テトラヒドロフタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸、コハク酸、マロン酸、グルタル酸、アジピン酸、セバシン酸、1,12−ドデカン2酸,2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、2,3−ナフタレンジカルボン酸、2,3−ナフタレンジカルボン酸無水物、4,4'−ビフェニルジカルボン酸、またこれらのジアルキルエステル等を挙げることができる。
【0060】
また、上記した各種酸成分と縮合反応される多価アルコ−ル類としては、例えばエチレングリコ−ル、ジエチレングリコ−ル、トリエチレングリコ−ル、ポリエチレングリコ−ル、プロピレングリコ−ル、ジプロピレングリコ−ル、ポリプロピレングリコ−ル、2−メチル−1,3−プロパンジオ−ル、1,3−ブタンジオ−ル、ネオペンチルグリコ−ル、水素化ビスフェノ−ルA、1,4−ブタンジオ−ル、ビスフェノ−ルAとプロピレンオキシドまたはエチレンオキシドの付加物、1,2,3,4−テトラヒドロキシブタン、グリセリン、トリメチロ−ルプロパン、1,3−プロパンジオ−ル、1,2−シクロヘキサングリコ−ル、1,3−シクロヘキサングリコ−ル、1,4−シクロヘキサングリコ−ル、1,4−シクロヘキサンジメタノ−ル、パラキシレングリコ−ル、ビシクロヘキシル−4,4'−ジオ−ル、2,6−デカリングリコ−ル、2,7−デカリングリコ−ル等が挙げられ、好ましくは2価のアルコール類が挙げられる。
【0061】
次に、上記したビニルエステル樹脂としては、例えば不飽和ポリエステル(メタ)アクリレート樹脂、エポキシ(メタ)アクリレート樹脂、ウレタン(メタ)アクリレート樹脂およびこれらの混合物が挙げられ、用途に応じてそれぞれ適時使用される。かかるエポキシ(メタ)アクリレート樹脂およびウレタン(メタ)アクリレート樹脂としては、例えば上記したエポキシ(メタ)アクリレート樹脂およびウレタン(メタ)アクリレート樹脂の詳細な説明と同様のものが挙げられる。
【0062】
また、不飽和ポリエステル(メタ)アクリレート樹脂に関しては、上記した多価アルコール類と上記したα,β−不飽和二塩基酸を含有してなる両末端水酸基の不飽和ポリエステルに、上記した不飽和一塩基酸を反応せしめたものである。
【0063】
本発明の被覆構造体に用いられる不飽和二重結合を有するプライマー層(B)には、上記した不飽和結合を有する樹脂に加えてラジカル重合により架橋できる重合性不飽和単量体を用いることができ、例えばメタクリル酸メチル(以下MMAと略す)、アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸n−オクチル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸2−ハイドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ハイドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸β−エトキシエチル、(メタ)アクリル酸2−シアノエチル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリル、ポリカプロラクトン(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルモノ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルモノ(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシルカルビトール(メタ)アクリレート、スチレン、2−ヒドロキシエチルメタアクリレート、フェノールエチレンオキサイド(EO)変性アクリレート、ノニルフェニルカルビトールアクリレート、ノニルフェノールEO変性アクリレート、フェノキシプロピルアクリレート、ノニルフェノールPO変性アクリレート、アクリロイルオキシエチルフタレート、フェノールEO変性メタアクリレート、ノニルフェニルカルビトールメタアクリレート、ノニルフェノールEO変性メタアクリレート、フェノキシプロピルメタアクリレート、フェノールPO変性メタアクリレート、ノニルフェノキシプロピルメタアクリレート、ノニルフェノールPO変性メタアクリレート、メタアクリロイルオキシエチルフタレート等が挙げられ、好ましくはフェノキシエチル(メタ)アクリレートが用いられる。
【0064】
かくして得られる不飽和二重結合を有するプライマー層(B)としては、特に工期短縮の観点から、硬化性、表面乾燥性の優れたエポキシ(メタ)アクリレート樹脂系プライマーが用いられ、例えばプライマーP−100(大日本インキ化学工業(株)製、重合性不飽和単量体としてアクリル酸メチル)、ポリライトプライマー(大日本インキ化学工業(株)製、重合性不飽和単量体としてスチレン)等が用いられ、低臭性の点から好ましくはディオバーNS−17(大日本インキ化学工業(株)製、重合性不飽和単量体としてフェノキシエチルメタアクリレート)が用いられる。
【0065】
次に、本発明の被覆構造体に用いられる基材(C)としては、例えばコンクリート層又はアスファルト層等が挙げられるが、加えて木材、金属、セラミックおよび紙等を含む基材を用いても良い。
【0066】
本発明の被覆構造体の施工に関しては、プライマー、トップコートともにローラーおよびコテ塗り等で施工することが可能で、被覆量は、プライマーに関して0.05kg/m〜0.4kg/m、トップコートに関して0.2kg/m〜1.5kg/mが好ましい。
【0067】
本発明の被覆構造体の用途は、工場、実験室、倉庫、クリーンルームなどの床材、舗装材、壁コーティング材、防水材等として用いられ、特に床に有用であるが、それらのみに何等限定されるものではない。
【0068】
【実施例】
次に、本発明を参考例、実施例および比較例で詳細に説明するが、本発明はこれら実施例になんら限定されるものではない。尚、文中の「部」及び「%」は特に断りがない限り重量基準である。
【0069】
[参考例1]空乾性を有するラジカル重合性不飽和基含有樹脂の合成
温度計、攪拌機、不活性ガス導入口、及び還流冷却器を備えた5リットルの4つ口フラスコに、ジエチレングリコール232部、メチルテトラヒドロ無水フタル酸242部、フマル酸254部、トリメチロールプロパン48部、エチレングリコールモノアリルエーテル222部を公知の条件で加熱脱水縮合させて酸価13、空気乾燥性付与構成成分の含有量47.6モル%の空気乾燥性を有するラジカル重合性不飽和基含有樹脂を得た。この樹脂を以下「空乾性UPE−1」とする。
【0070】
[参考例2] 空乾性を有するラジカル重合性不飽和基含有樹脂の合成
温度計、攪拌機、不活性ガス導入口、及び還流冷却器を備えた2リットルの四つ口フラスコに、ジエチレングリコール576部、無水フタル酸285部、無水マレイン酸81部、ピペリレン・無水マレイン酸付加物457部を公知の条件で加熱脱水縮合させて酸価10、空気乾燥性付与構成成分の含有量24モル%の空気乾燥性を有するラジカル重合性不飽和基含有樹脂を得た。この樹脂を以下[空乾性UPE―2]とする。
【0071】
[参考例3]エポキシ(メタ)アクリレート樹脂の合成
温度計、攪拌機、不活性ガス導入口、及び還流冷却器を備えた5リットルの4つ口フラスコに、エピクロン830(大日本インキ化学工業(株)製エポキシ樹脂:エピクロルヒドリンとビスフェノールFの反応物:平均分子量344)2970部、メタアクリル酸1456部、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール1.55部、トリエチルアミン13.3部を仕込み、窒素/空気(流動比1/1)混合気流下90℃まで昇温し、2時間反応させる。次いで、反応温度を105℃まで昇温させ、30時間反応を続け、酸価8.87、エポキシ当量23900のものを得た。このエポキシ(メタ)アクリレート樹脂を以下「EPMA」とする。
【0072】
<表面状態の観察>
▲1▼温度23℃、湿度50%の環境試験室にて、表面を研磨した舗道板に、各種プライマーを約0.2kg/m塗布し、2時間養生後、請求項1記載の樹脂層(A)を約1.0kg/m塗布し、環境試験室にて養生しつつ、表面状態を観察した。
▲2▼温度10℃、湿度50%の環境試験室にて、表面を研磨した舗道板に、各種プライマーを約0.2kg/m塗布し、2時間養生後、請求項1記載の樹脂層(A)を約1.0kg/m塗布し、環境試験室にて養生しつつ、表面状態を観察した。
【0073】
<塗布時の臭気官能試験>
▲1▼温度23℃、湿度50%の環境試験室内(4m×4m×2m)で、30cm×30cm舗道板にプライマーを約0.2kg/m塗布した。その塗布時にA、B、C、3名の人間が立会い、環境試験室内での臭気を確認した。
▲2▼温度10℃、湿度50%の環境試験室内(4m×4m×2m)で、30cm×30cm舗道板にプライマーを約0.2kg/m塗布した。その塗布時にA、B、C、3名の人間が立会い、環境試験室内での臭気を確認した。
その結果を下記の様に評価した。
【0074】
◎:3人とも臭わない。
○:わずかに臭った人が1人。
△:わずかに臭った人が2人。
×:3人とも強く臭う。
【0075】
<表面光沢性の観察>
▲1▼温度23℃、湿度50%の環境試験室にて、表面を研磨した舗道板に、各種プライマーを約0.2kg/m塗布し、2時間養生後、表1記載の各樹脂組成物を約1.0kg/m塗布し、環境試験室にて養生しつつ、表面光沢を観察した。
▲2▼温度10℃、湿度50%の環境試験室にて、表面を研磨した舗道板に、各種プライマーを約0.2kg/m塗布し、2時間養生後、表1記載の各樹脂組成物を約1.0kg/m塗布し、環境試験室にて養生しつつ、表面光沢を観察した。
その結果を下記の様に評価した。
○:塗膜に蛍光灯を写すと、蛍光灯の形がそのまま見える。
△:塗膜に蛍光灯を写すと、蛍光灯の形は見えるが、蛍光灯のラインがぼやけて見える。
×:塗膜に蛍光灯を写しても、蛍光灯が見えない。
【0076】
空乾性を有するラジカル重合性不飽和基含有樹脂(1)、分子末端にアクリロイル基を有する樹脂(2)およびフェノキシエチルメタアクリレートから得られる樹脂組成物は、表1の配合とした。
【0077】
【表1】
Figure 0004193490
【0078】
実施例1、2、3、4
表面を研磨した舗道板に、ラジカル硬化型ビニルエステル系樹脂ディオバーNS−17(大日本インキ化学工業(株)製。エポキシ(メタ)アクリレート系、重合性不飽和単量体としてフェノキシエチル(メタ)アクリレート)を約0.2kg/m塗布し、2時間養生後、表2記載の各樹脂組成物を約1.0kg/m塗布し、臭気を確認するとともに、環境試験室にて養生しつつ、表面状態を観察した。
【0079】
比較例1
表面を研磨した舗道板に、ラジカル硬化型ビニルエステル系樹脂ディオバーNS−17(大日本インキ化学工業(株)製。エポキシ(メタ)アクリレート系、重合性不飽和単量体としてフェノキシエチル(メタ)アクリレート)を約0.2kg/m塗布し、2時間養生後、表2記載の樹脂組成物を約1.0kg/m塗布し、臭気を確認するとともに、環境試験室にて養生しつつ、表面状態を観察した。
【0080】
実施例1〜4、比較例1を表2に示した。
【0081】
【表2】
Figure 0004193490
【0082】
【発明の効果】
本発明は、相溶性、常温硬化性、表面乾燥性、耐水性および低臭性等に優れ、パラフィンワックスを使用することなく塗膜の硬化阻害を防止することのできる樹脂組成物を提供するものであり、さらに、かかる樹脂組成物、不飽和二重結合を有するプライマー層およびコンクリート層またはアスファルト層とを組み合わせ使用することによって、低臭性で、膨れ性防止、耐水性および光沢性に優れた被覆構造体を提供するものである。

Claims (1)

  1. 空乾性を有するラジカル重合性不飽和基含有樹脂(1)、エポキシ(メタ)アクリレート樹脂である分子末端にアクリロイル基を有する樹脂(2)及びフェノキシエチル(メタ)アクリレートを含有する樹脂組成物であって、空乾性を有するラジカル重合性不飽和基含有樹脂(1)中に於ける空乾性付与構成成分の比率が30〜70モル%であり、前記空乾性を有するラジカル重合性不飽和基含有樹脂(1)と前記分子末端にアクリロイル基を有する樹脂(2)との固形分重量比が、(1)/(2)=95/5〜50/50である樹脂組成物を用いた樹脂層(A)、 ビニルエステル系樹脂からなる不飽和二重結合を有するプライマー層(B)及び基材(C)の少なくとも3つの層を有する被覆構造体。
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