JP4861601B2 - 繊維強化プラスチック成形材料及び繊維強化プラスチック成形品 - Google Patents

繊維強化プラスチック成形材料及び繊維強化プラスチック成形品 Download PDF

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Description

本発明は、ホルムアルデヒド捕捉機能を有する繊維強化プラスチック成形材料及び繊維強化プラスチック成形品に関するものである。
一般に用いられるラジカル重合性樹脂は、機械的物性、耐水性、耐薬品性等が良好であるため、繊維強化プラスチック成形品、ゲルコート材、ライニング材、木工用塗料、シーリング材、接着剤等の様々な用途に幅広く用いられている。特にガラス繊維強化材等の繊維強化材とラジカル重合性樹脂を積層硬化せしめて所謂、繊維強化プラスチックとして、その優れた機械的強度、性能を活かし、防水パン、浴槽、カウンター、仕切板、壁材、車両部材、室内部材等、室内外用途含め、幅広く用いられている。
しかしながら、かかるラジカル重合性樹脂を重合硬化させるラジカル硬化剤により、重合性不飽和二重結合を有するラジカル重合性不飽和樹脂と反応性不飽和単量体とを反応させ硬化物を得る際に、硬化物からホルムアルデヒドが発生させることが知られている(例えば非特許文献1参照)。
ホルムアルデヒドは、シックハウス等環境問題の原因物質とされ、平成15年7月より建築基準法によりその放散量が規制された。このため、重合硬化の際に発生するホルムアルデヒドをいかに削減させるかが、大きな問題となっている。この規制に対して、1)ホルムアルデヒドの放散量がある値より減少するまで硬化後の放置時間を長くする方法、2)高温での後硬化を行いホルムアルデヒドを強制的に揮散させ、成形品中に残存するホルムアルデヒドを放出させる方法、また3)ホルムアルデヒド捕捉剤を後添加しホルムアルデヒドの放散を抑える方法が有用と考えられるが、実質有効な方法は、見いだされていないのが実状であった。
Stanford Research Institute Volume1 Number 7 July,1968; Frank R. Mayo
本発明の目的は、ラジカル重合し硬化する時に発生するホルムアルデヒドの捕捉機能を有し、硬化成形物からホルムアルデヒドの放散を抑えた繊維強化プラスチック成形材料及び繊維強化プラスチック成形品を提供することである。
本発明者らは、これらの課題について鋭意研究の結果、繊維強化プラスチックの硬化を阻害することなく、有効なホルムアルデヒド捕捉機能を有する化合物を見いだし、本発明を完成するに至ったものである。
即ち、本発明は、不飽和ポリエステル樹脂(A)と、エチレン性不飽和二重結合を有する単量体(B)と、エチレン尿素(C)と、繊維強化材(D)とを含有してなる繊維強化プラスチック成形材料を提供するものである。
本発明のFRP成形材料からなるFRP成形品は、特定のホルムアルデヒド捕捉剤を含むため、硬化時に発生するホルムアルデヒドを効率よく捕捉し、硬化物の硬化を阻害しないので、シックハウス対応型環境樹脂として、特に室内、密閉空間に用いられる様々なFRP成形品を提供でき、非常に有用である。
次に本発明を詳細に説明する。
本発明に使用する1分子中にエチレン性不飽和二重結合を有する樹脂(A)(以下ラジカル硬化性樹脂(A)という)としては、例えば、不飽和ポリエステル、エポキシ(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらの樹脂の数平均分子量は、300より大きいものが好ましく、FRP成形品の物性の点で、500〜5000のものが特に好ましい。これらの樹脂は単独で使用しても良いし、必要に応じ2種以上併用しても良い。
かかるラジカル硬化性樹脂(A)は、特に制限されないが、性能、用途面好ましい樹脂が選ばれる。これらのうち、FRPに適する樹脂としては、不飽和ポリエステルが好ましい。かかる不飽和ポリエステルとは、α,β−不飽和二塩基酸及び飽和二塩基酸を含む二塩基酸類と多価アルコ−ル類、必要によりジシクロペンタジエン系化合物との縮合反応で得られるものをいい、好ましくは分子量500〜5000の範囲のものである。また必要により空乾性付与型不飽和ポリエステルを用いることができる。
不飽和ポリエステルを調製するにあたって使用されるα,β−不飽和二塩基酸としては、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、無水イタコン酸等を挙げることができる。また、飽和二塩基酸としては、フタル酸、無水フタル酸、ハロゲン化無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、テトラヒドロフタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸、コハク酸、マロン酸、グルタル酸、アジピン酸、セバシン酸、1,12−ドデカン2酸,2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、2,3−ナフタレンジカルボン酸、2,3−ナフタレンジカルボン酸無水物、4,4'−ビフェニルジカルボン酸、またこれらのジアルキルエステル等を挙げることができる。これらは、単独でも2種類以上組み合わせて使用しても良い。
多価アルコ−ル類としては、例えばエチレングリコ−ル、ジエチレングリコ−ル、トリエチレングリコ−ル、ポリエチレングリコ−ル、プロピレングリコ−ル、ジプロピレングリコ−ル、ポリプロピレングリコ−ル、2−メチル−1,3−プロパンジオ−ル、1,3−ブタンジオ−ル、ネオペンチルグリコ−ル、水素化ビスフェノ−ルA、1,4−ブタンジオ−ル、ビスフェノ−ルAとプロピレンオキシド又はエチレンオキシドの付加物、1,2,3,4−テトラヒドロキシブタン、グリセリン、トリメチロ−ルプロパン、1,3−プロパンジオ−ル、1,2−シクロヘキサングリコ−ル、1,3−シクロヘキサングリコ−ル、1,4−シクロヘキサングリコ−ル、1,4−シクロヘキサンジメタノ−ル、パラキシレングリコ−ル、ビシクロヘキシル−4,4'−ジオ−ル、2,6−デカリングリコ−ル、2,7−デカリングリコ−ル等を挙げることができる。
空乾性付与型の不飽和ポリエステルとしては、(1)二塩基酸成分として環状脂肪族不飽和多塩基酸及びその誘導体を含有する化合物を用いたもの、(2)多価アルコール成分としてアリルエーテル基を有するヒドロキ化合物を用いたもの、(3)ジシクロペンタジエン系化合物を用いたもの、(4)乾性油としてアマニ油及び桐油を用いたもの等が挙げられる。これらのうちでも、(1)二塩基酸成分として環状脂肪族不飽和多塩基酸及びその誘導体を用いたものが、塗膜の乾燥性の面で特に好ましい。
前記環状脂肪族不飽和多塩基酸及びその誘導体としては、例えばテトラヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、エンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸、α−テルピネン・無水マレイン酸付加物、トランス−ピペリレン・無水マレイン酸付加物等が挙げられる。これらのうちでも、空乾性付与の点でメチルテトラヒドロ無水フタル酸が好ましい。
また前記アリルエーテル基を有するヒドロキシ化合物としては、公知慣用のものが使用できるが、そのうちでも代表的なものとしては、例えばエチレングリコールモノアリルエーテル、ジエチレングリコールモノアリルエーテル、トリエチレングリコールモノアリルエーテル、ポリエチレングリコールモノアリルエーテル、プロピレングリコールモノアリルエーテル、ジプロピレングリコールモノアリルエーテル、トリプロピレングリコールモノアリルエーテル、ポリプロピレングリコールモノアリルエーテル、1,2−ブチレングリコールモノアリルエーテル、1,3−ブチレングリコールモノアリルエーテル、ヘキシレングリコールモノアリルエーテル、オクチレングリコールモノアリルエーテル、トリメチロールプロパンジアリルエーテル、グリセリンジアリルエーテル、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル等の多価アルコール類のアリルエーテル化合物が挙げられる。
本発明に使用する不飽和ポリエステルには、性能を損なわない範囲で、一塩基酸類を使用することができる。一塩基酸類としては、例えば安息香酸、ソルビン酸、モノメチルマレート等が挙げられる。さらに前記二塩基酸及び一塩基酸に、アセトアセチル酸又は該化合物の酸クロライドを併用することができる。
また本発明に使用する不飽和ポリエステルには、性能を損なわない範囲で、モノアルコール類を使用することができる。モノアルコール類としては、例えば2−エチルヘキサノール、ベンジルアルコール、シクロヘキシルアルコール、ターシャリーブチルシクロヘキシルアルコール等が挙げられる。
さらに本発明に使用する不飽和ポリエステルには、性能を損なわない範囲で、ジシクロペンタジエン系化合物により変性したものも使用することができる。ジシクロペンタジエン系化合物による変性方法については、種々の公知の方法が可能であり、例えばジシクロペンタジエンとマレイン酸付加生成物(シデカノールモノマレート)を得、これを一塩基酸として用い、ジシクロペンタジエン骨格を導入する方法が挙げられる。
本発明で用いられるエポキシ(メタ)アクリレートは、通常1分子中に(メタ)アクリロイル基を有するものであり、エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸とをエステル化触媒の存在下で反応させて得られるものである。
エポキシ樹脂は、例えばビスフェノール・タイプのエポキシ樹脂、ノボラックタイプのエポキシ樹脂等が挙げられる。これらのエポキシ樹脂の単独、または両者を混合したものなどである。かかるエポキシ樹脂の平均エポキシ当量が、150〜450なる範囲内のものが好ましい。
前記ビスフェノールタイプのエポキシ樹脂としては、例えばエピクロルヒドリンとビスフェノールA若しくはビスフェノールFとの反応により得られる実質的にエポキシ基を有するグリシジルエーテル型のエポキシ樹脂、メチルエピクロルヒドリンとビスフェノールA若しくはビスフェノールFとの反応により得られるメチルグリシジルエーテル型のエポキシ樹脂、あるいはビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物とエピクロルヒドリン若しくはメチルエピクロルヒドリンとから得られるエポキシ樹脂などが挙げられる。
また、上記ノボラックタイプのエポキシ樹脂として代表的なものは、フェノールノボラック又はクレゾールノボラックと、エピクロルヒドリン又はメチルエピクロルヒドリンとの反応により得られるエポキシ樹脂などがある。
前記エポキシ(メタ)アクリレートの製造に使用する(メタ)アクリル酸以外にも、その他の不飽和一塩基酸を用いることができる。かかる不飽和一塩基酸としては、例えば桂皮酸、クロトン酸、マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノプロピル、マレイン酸モノ(2−エチルヘキシル)あるいはソルビン酸などが挙げられる。前記エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸との反応は、好ましくは60〜140℃、特に好ましくは80〜120℃の温度においてエステル化触媒を用いて行われる。
前記エステル化触媒としては、例えばトリエチルアミン、N,N−ジメチルベンジルアミン、N,N−ジメチルアニリンもしくはジアザビシクロオクタンの如き、各種の3級アミン類;又はジエチルアミン塩酸塩などが挙げられる。
かかるエポキシ(メタ)アクリレートの数平均分子量としては、好ましくは450〜2,500であり、特に好ましくは500〜2,200なる範囲内が適切である。分子量が450に満たない場合には、得られる硬化物に粘着性が生じたり、強度物性が低下したりするようになるし、一方、2,500を越える場合には、硬化時間が長くなり、生産性が劣って来るようになる。
前記ウレタン(メタ)アクリレートは、通常ポリオール、ポリイソシアネートおよび1分子中に1個以上の水酸基を有する(メタ)アクリレートを反応させることにより得られるものであり、分子中に(メタ)アクリロイル基を有するものである。
前記ポリオールとしては、例えばポリプロピレンオキシド、ポリエチレンオキシド、ポリテトラメチレングリコール、ビスフェノールAエチレンオキシド付加物、ビスフェノールAプロピレンオキシド付加物等のポリエーテルポリオール、ポリブタジエンジオール、ポリイソプレンジオール、ポリエステルエーテルポリオール、ポリエステルポリオール等が挙げられる。
前記ポリイソシアネートとしては、例えば2,4−トリレンジイソシアネート及びその異性体又は異性体の混合物(以下TDIという)、ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、トリジンジイソシアネート、ナフタリンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート等を挙げることができる。ポリイソシアネートの市販品としては、バーノックDー750、クリスボンNX[大日本インキ化学工業(株)製品]、デスモジュールL[住友バイエル(株)社製品]、コロネートL[日本ポリウレタン社製品]、タケネートD102[武田薬品工業(株)社製品]、イソネート143L[三菱化学(株)社製]等を挙げることができる。前記ポリイソシアネートを単独又は2種以上で使用することができる。上記ポリイソシアネートのうちジイソシアネート、特にTDIが好ましく用いられる。
1分子中に1個以上の水酸基を有する(メタ)アクリレートとしては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート;ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート等の様な水酸基を2個有するアルコールのモノ(メタ)アクリレート類;α−オレフィンエポキサイドと(メタ)アクリル酸の付加物、カルボン酸グリシジルエステルと(メタ)アクリル酸の付加物;トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌル酸のジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート等の様な3個以上の水酸基を有するアルコールの部分(メタ)アクリレート類が挙げられる。
また、本発明に使用するウレタン(メタ)アクリレート製造において、水酸基を有する(メタ)アクリレートの一部を、本発明の効果を損なわない程度の範囲で水酸基含有アリールエーテルや、高級アルコール等の化合物で置換しても良い。
水酸基含有アリールエーテル化合物としては、公知慣用のものが使用できるが、例えば、エチレングリコールモノアリールエーテル、ジエチレングリコールモノアリールエーテル、トリエチレングリコールモノアリールエーテル、ポリエチレングリコールモノアリールエーテル、プロピレングリコールモノアリールエーテル、ジプロピレングリコールモノアリールエーテル、トリプロピレングリコールモノアリールエーテル、ポリプロピレングリコールモノアリールエーテル、1,2−ブチレングリコールモノアリールエーテル、1,3−ブチレングリコールモノアリールエーテル、ヘキシレングリコールモノアリールエーテル、オクチレングリコールモノアリールエーテル、トリメチロールプロパンジアリールエーテル、グリセリンジアリールエーテル、ペンタエリスリトールトリアリールエーテル等の多価アルコール類のアリールエーテル化合物等が挙げられ、これらのうち、水酸基を1個有するアリールエーテル化合物が好ましい。
高級アルコールとしては、公知慣用のものが使用できるが、例えば、デシルアルコール、ウンデシルアルコール、ラウリルアルコール、トリデシルアルコール、ステアリルアルコール等が挙げられる。
前記ウレタン(メタ)アクリレートの製造方法としては、先ずポリエーテルポリオールとポリイソシアネートとを、当量比でNCO/OH=2〜1.5で反応させ、数平均分子量が好ましくは500〜30000、特に好ましくは700〜5000の末端イソシアネート基含有ウレタンプレポリマーを生成させ、次いでそれに水酸基含有アクリル化合物を該プレポリマーのイソシアネート基に対して水酸基がほぼ当量となるように反応させるものである。
別の方法としては、まず水酸基含有アクリル化合物とポリイソシアネートとを反応させ、次いで得られたイソシアネート基含有化合物とポリエーテルポリオールとを反応させることにより、数平均分子量が好ましくは500〜30000、より好ましくは700〜5000のウレタン(メタ)アクリレートを得るものである。
本発明に使用するエチレン性不飽和二重結合を有する単量体(B)[以下重合性不飽和単量体(B)という]としては、例えばスチレン、α-メチルスチレン、クロルスチレン、ジクロルスチレン、ジビニルベンゼン、t-ブチルスチレン、ビニルトルエン、酢酸ビニル、ジアリールフタレート、トリアリールシアヌレート、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル等;(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸i−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸トリデシル、ジシクロペンテニロキシエチル(メタ)アクリレート、エチレングリコールモノメチルエーテル(メタ)アクリレート、エチレングリコールモノエチルエーテル(メタ)アクリレート、エチレングリコールモノブチルエーテル(メタ)アクリレート、エチレングリコールモノヘキシルエーテル(メタ)アクリレート、エチレングリコールモノ2ーエチルヘキシルエーテル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノエチルエーテル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノブチルエーテル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノ2ーエチルヘキシルエーテル(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールモノヘキシルエーテル(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールモノ2ーエチルヘキシルエーテル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコ-ルジ(メタ)アクリレ-ト、PTMGのジメタアクリーレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ1,3ジメタクリロキシプロパン、2,2−ビス〔4−(メタクリロキシエトキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(メタクリロキシ・ジエトキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(メタクリロキシ・ポリエトキシ)フェニル〕プロパン、テトラエチレングリコールジアクリレート、ビスフェノールAEO変性(n=2)ジアクリレート、イソシアヌル酸EO変性(n=3)ジアクリレート、ペンタエリスリトールジアクリレートモノステアレート等が挙げられる。これら重合性不飽和単量体は、単独でも2種類以上組み合わせて使用しても良い。
本発明は、分子中にヒドラゾ基、尿素結合又はウレタン結合のいずれかの官能基を有する化合物を用いることにより、FRP成形材料をラジカル重合させ、硬化させる際、樹脂の硬化阻害等の問題がなく、効果的にホルムアルデヒド放散量を削減することができるものである。
分子中にヒドラゾ基、尿素結合又はウレタン結合のいずれかの官能基を有する化合物としては、分子中にヒドラゾ基、尿素結合又はウレタン結合のいずれかの官能基を有する化合物であれば包含されるが、一般式(3)で表される化合物が好ましい。
−NH−Y (3)
一般式(3)中、Rは、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、水酸基で置換されたアルキル基、アミノ基で置換されたアルキル基、アルコキシ基で置換されたアルキル基、アミノ基、フェニル基、カルボキシル基、ウレタン結合を有する1価の官能基及び−NHNH−Rを表すものである。この場合、Rは水素原子、アルキル基である。またYは、−NH−、−CO−NH−又は−COO−をいずれかを含む1価の官能基を表すものである。また、RとYとが結合し、環を形成していてもよい。
一般式(3)で表される化合物のうち、Rがアルキル基であり、かつYが−CO−NHを含む1価の官能基である化合物、Rが−NHNH−Rであり、かつYが−NH−を含む1価の官能基である化合物、及びRがウレタン結合を有する1価の官能基であり、かつYが−COO−を含む1価の官能基である化合物であることが好ましい。
がアルキル基であり、かつYが−CO−NH−を含む1価の官能基である一般式(1)で表される化合物(C)としては、例えば尿素、モノメチル尿素、モノメチロール尿素、ジメチロール尿素、ジメチル尿素、ジフェニル尿素、メチレン尿素、エチレン尿素、プロピレン尿素、アルコシキメチル尿素等が挙げられる。これらのうち、ホルムアルデヒド捕捉効果の大きい点でエチレン尿素が好ましい。
が−NHNH−Rであり、かつYが−NH−を含む1価の官能基である一般式(1)で表される化合物(C)としては、例えばアジピン酸ジヒドラジド、コハク酸ジヒドラジド、ナフテン酸ジヒドラジド等が挙げられる。
さらにRがウレタン結合を有する1価の官能基であり、かつYが−COO−を含む1価の官能基を有する化合物(C)としては、ウレタン(メタ)アクリレート等のビニルウレタン化合物等が挙げられる。
分子中にヒドラゾ基、尿素結合又はウレタン結合のいずれかの官能基を有する化合物は、化合物(C)成分として、FRP成形材料に含まれるものであってもよいし、ラジカル硬化性樹脂(A)の骨格内に、ヒドラゾ基、尿素結合又はウレタン結合のいずれかの官能基を有する化合物と同様の構造を有する単位を導入したものでもかまわない。
本発明に使用するラジカル硬化性樹脂(A)、重合性不飽和単量体(B)および化合物(C)の割合は所望の用途によって変更可能であり、特に制限されるものではないが、得られる効果から、(A):(B)は重量比で10〜80:90〜20が望ましく、さらに好ましくは40〜70:60〜30で使用される。また、(C)の割合は[(A)+(B)]の100重量部に対して0.01〜10重量部であり、好ましくは0.1〜10重量部である。添加量が0.01重量%未満であるとホルムアルデヒド捕捉能力が十分でなく、また10重量%を越えると、得られる硬化物の性能に悪影響を及ぼす場合がある。
本発明に使用する繊維強化材(D)としては、例えば、ガラス繊維、アラミド繊維、ビニロン繊維、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、カーボン繊維、金属繊維等が挙げられる。好ましいのはガラス繊維、カーボン繊維である。また、繊維の形態は、クロス、ロービングクロス、ロービングをカットしたストランド、ショップドストランドマット、ロービングクロスとチョップドストランドを縫い合わしたペアマット等、繊維による補強強化が得られるものであれば特に限定するものではない。
本発明のFRP成形材料には、通常硬化剤、すなわちラジカル重合開始剤、及び硬化促進剤、すなわちラジカル重合促進剤が添加される。
かかる硬化剤としては、熱硬化剤や光硬化剤が挙げられる。熱硬化剤としては、有機過酸化物が挙げられ、例えばジアシルパーオキサイド系、パーオキシエステル系、ハイドロパーオキサイド系、ジアルキルパーオキサイド系、ケトンパーオキサイド系、パーオキシケタール系、アルキルパーエステル系、パーカーボネート系等、公知公用のものが挙げられる。熱硬化剤の添加量は、本発明の目的を達成することのできる範囲であれば特に限定されるものではないが、好ましくは本発明に用いられる樹脂の合計量100重量部に対して0.5〜5重量部であり、かかる範囲で使用することで可使時間、物性等の優れた樹脂組成物を得ることができる。
かかる光硬化剤としては、例としてベンゾインアルキルエーテルのようなベンゾインエーテル系、ベンゾフェノン、ベンジル、メチルオルソベンゾイルベンゾエートなどのベンゾフェノン系、ベンジルジメチルケタール、2,2−ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、4−イソプロピル−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、1,1−ジクロロアセトフェノンなどのアセトフェノン系、2−クロロチオキサントン、2−メチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントンなどのチオキサントン系等が挙げられる。光硬化剤の添加量は、好ましくは本発明に用いられる樹脂の合計量100重量部に対して、0.1〜3重量部である。
また、硬化促進剤としては、例えばナフテン酸コバルト、オクチル酸コバルト、オクチル酸亜鉛、オクチル酸バナジウム、ナフテン酸銅、ナフテン酸バリウム等金属石鹸類、バナジウムアセチルアセテート、コバルトアセチルアセテート、鉄アセチルアセトネート等の金属キレート類、アニリン、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジエチルアニリン、p−トルイジン、N,N−ジメチル−p−トルイジン、N,N−ビス(2-ヒドロキシエチル)−p−トルイジン、4-(N,N−ジメチルアミノ)ベンズアルデヒド、4−[N,N−ビス(2-ヒドロキシエチル)アミノ]ベンズアルデヒド、4−(N−メチル−N−ヒドロキシエチルアミノ)ベンズアルデヒド、N,N−ビス(2−ヒドロキシプロピル)−p−トルイジン、N−エチル−m−トルイジン、トリエタノールアミン、m−トルイジン、ジエチレントリアミン、ピリジン、フェニリモルホリン、ピペリジン、N,N−ビス(ヒドロキシエチル)アニリン、ジエタノールアニリン等のN,N−置換アニリン、N,N−置換−p−トルイジン、4-(N,N−置換アミノ)ベンズアルデヒド等のアミン類が挙げられる。これらの硬化促進剤のうち、アミン類、金属石鹸系類が好ましい。これらの硬化促進剤は、単独又は2種以上の組み合わせで使用しても良い。
またこれらの硬化促進剤は、予め樹脂に添加しておいても良いし、使用時に添加しても良い。硬化促進剤の添加量は、本発明の目的を達成することのできる範囲であれば特に限定されるものではないが、好ましくは本発明に用いられる樹脂の合計量100重量部に対して0.1〜5重量部である。
さらに硬化速度を調整するため、重合禁止剤などを使用することができる。
重合禁止剤としては、例えばトリハイドロベンゼン、トルハイドロキノン、14−ナフトキノン、パラベンゾキノン、ハイドロキノン、ベンゾキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、p−tert−ブチルカテコール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール等を挙げることができる。重合禁止剤の添加量は、本発明に用いられる樹脂に対して10〜1000ppm添加するのが好ましく、50〜200ppm添加するのがさらに好ましい。かかる範囲で使用することで貯蔵安定性、作業性、強度発現性の優れた樹脂組成物を得ることができる。
さらに、本発明のFRP成形材料には、各種添加剤、例えば、充填剤、紫外線吸収剤、顔料、増粘剤、低収縮化剤、老化防止剤、可塑剤、骨材、難燃剤、安定剤、繊維強化材等を添加することができる。
充填剤としては、例えば水硬性ケイ酸塩材料、炭酸カルシウム粉、クレー、アルミナ粉、硅石粉、タルク、硫酸バリウム、シリカパウダー、ガラス粉、ガラスビーズ、マイカ、水酸化アルミニウム、セルロース系、硅砂、川砂、寒水石、大理石屑、砕石等が挙げられる。これらのうち、硬化時の半透明性を考慮すると、好ましくは水酸化アルミニウム、ガラス粉及び炭酸カルシウムである。
充填剤の市販品としては、例えば炭酸カルシウムNSシリーズ[日東粉化(株)社製]、ハイジライトHシリーズ[水酸化アルミニウム、昭和電工(株)社製]、アルミナ[住友化学工業(株)社製]、硫酸カルシウムフランフリンファイバー(UNITED STATES GYPSUM COMPANY社製)等が挙げられる。
本発明のFRP成形品は、本発明のFRP成形材料を用いるものであれば特に制限されず、またその際に用いられる成形法についても特に制限されるものではない。
また本発明の成形品は、ゲルコートを用いて、ゲルコート付きFRP成形品として用いることが、加色性、高級外観保持等の点で好ましい。
本発明のFRP成形材料を用いてFRP成形品を得るための成形法としては、例えばハンドレイアップ、スプレーアップ成形、レジントランスファーモールディング(RTM)成形、連続成形、引き抜き成形等を挙げることができる。
具体的には、ハンドレイアップ法は、繊維長が約2インチのチョップドストランドマット及び又はロービングクロス等の繊維強化材を用い、スプレーアップ成形法は、約1インチのチョップドストランド等の繊維強化材を用い、これに硬化促進剤、硬化剤を配合したラジカル硬化性不飽和樹脂の含浸脱泡作業を繰り返し、常温あるいは加熱により硬化させるものである。
また、RTM成形は、プリフォームガラスマット、ロービングクロス等をあらかじめ型にチャージし、硬化促進剤、硬化剤を配合したラジカル硬化性樹脂(A)を注入成形するものである。
連続成形法は、キャリアフィルム上にラジカル硬化剤を配合したFRP成形材料を塗布しチョップドストランドを供給した後、キャリアフィルムで樹脂を覆い、含浸、脱泡し硬化炉へ連続的に送り硬化させ成形させる方法である。
引き抜き成形法とは、ラジカル硬化剤を配合したラジカル硬化性樹脂(A)を含浸したガラス等の繊維基材を所望の形状の金型に通過させ、硬化、成形しながら連続的に引き抜く成形方法である。これら成形法は特に制限されないが、本発明のラジカル硬化性樹脂にたれ止めを添加した、所謂チキソ樹脂として、ハンドレイアップ、スプレーアップによる成形法を用いるのが好ましい。
特に、ハンドレーアップ、スプレーアップ成形に用いられる、所謂積層樹脂について、具体的にその応用例を以下に示す。
すなわち積層樹脂としては、本発明の重合性不飽和単量体を含有するラジカル硬化性樹脂とチキソ性付与材を混合してなるものである。たれを止め、揺変性を付与させるため、ヒュームドシリカで代表されるシラノール基を有する酸化珪素(SiO2)あるいは無機ベントナイト化合物等のチキソ性付与材を混合使用する。
チキソ性付与材としては、ラジカル硬化性樹脂に揺変性を与える形状のものであれば良く、特に制限されるものではない。チキソ性付与材の量は、ラジカル硬化性樹脂組成物100重量部に対し、0.1〜5重量部である。チキソ性付与材の量が5重量部を越えると、増粘により成形性が劣り、0.1重量部未満であると、たれの発生等が発生する可能性がある。
チキソ性付与材としては、例えばシリカ粉末、アスベスト、スメクタイト硫酸カルシウムウィスカー等が挙げられる。必要に応じて前記の2種以上を併用しても良い。
積層樹脂は、更に必要により、顔料を添加することにより、着色することができる。色調は、単一色、透明、半透明、部分的に透明、部分的に半透明であってもかまわない。また着色、デザイン、柄等の加飾手段の有無については特に限定するものではない。
本発明のFRP成形品は、例えばボート、水上バイク、自動車部品、自動2輪車部品、屋内部材、バスタブ、防水パン、キッチンカウンター、洗面カウンター、洗面化粧台、各種人造大理石成形品、セパレート板、波板、平板等に用いることができる。
以下本発明を実施例によって更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。また、本文に「部」とあるのは、重量部を示す。
[ラジカル硬化性樹脂の調製]
(参考例1)不飽和ポリエステルの調製
撹拌機、還流冷却塔、不活性ガス導入管、温度計、及び滴下装置を取り付けた2リットルの四口フラスコにジシクロペンタジエン746部、無水マレイン酸554部を仕込み、125℃まで昇温後、水102部を1.5時間かけて滴下し、120〜130℃の温度で酸価が220となるまで反応させた。次に、ジエチレングリコール300部を仕込み、徐々に205℃まで昇温し酸価が20KOHmg/gになったところで終了した。このものにトルハイドロキノノン、ターシャリーブチルカテコールを仕込み、不飽和ポリエステルを得た。この不飽和ポリエステルをスチレンにより希釈し溶解させた。以下この不飽和ポリエステルをラジカル硬化性樹脂(1)という。
(参考例2) 不飽和ポリエステルの調製
窒素ガス導入管、還流コンデンサ、攪拌機を備えた2Lのガラス製フラスコに、プロピレングリコール304部、無水マレイン酸196部、無水フタル酸296部を仕込み窒素気流下、加熱を開始した。内温200℃にて、常法にて脱水縮合反応を行い、ガードナー粘度がQ〜R(樹脂固形分/スチレン=70/30重量比率で希釈し樹脂の縮合度を確認)、酸価が24KOHmg/gになったところで、180℃まで冷却し、トルハイドロキノン250ppm、ターシャリブチルカテコール50ppmを添加した。さらに150℃まで冷却し、不飽和ポリエステルを得た。この不飽和ポリエステルをスチレンで希釈し溶解させた。以下この不飽和ポリエステルをラジカル硬化性樹脂(2)という。
(実施例1)
前記ラジカル硬化性樹脂(1)100部に、硬化促進剤として6%ナフテン酸コバルト(大日本インキ化学製)0.3部、ジメチルアニリン0.06部、チキソ性付与材としてアエロジル#200(日本アエロジル製)0.7部、エチレン尿素(以下捕捉材1という)を0.2部(メタノールに加熱溶解添加)を配合し、ディスパー攪拌機にて攪拌し、ラジカル硬化性樹脂組成物を得た。この樹脂組成物100部に対し、ラジカル硬化剤として、パーメックN(日本油脂(株)製)1.0部を配合し、離型剤処理したガラス板の上に、450g/mチョップドストランドマット(日東紡(株)製)を、前記樹脂組成物とともに脱泡ローラーを用い積層せしめ、この積層を3回繰り返した後、室温にて硬化させ、ガラス板より脱型し、FRP積層成形品を得た。
(実施例2)
ラジカル硬化性樹脂(1)を用いる代わりに、ラジカル硬化性樹脂(2)を用いた以外は、実施例1と同様に操作を行い、FRP成形品を得た。
(実施例3)
硬化剤として、パーメックNの代わりに、アセチルアセトンパーオキサイドであるトリゴノックス40(化薬アクゾ社製)を用いた以外は、実施例1と同様にしてFRP成形品を得た。
比較例3
エチレン尿素の代わりに、アセトアセトキシエチルメタクリレート(以下捕捉材2という)2.0部添加用いた以外は、実施例1と同様にしてFRP成形品を得た。
(比較例1)
FRP成形材料にホルムアルデヒド捕捉剤を添加しない以外は、実施例1と同様に、FRP成形品を得た。
(比較例2)
FRP成形材料にホルムアルデヒド捕捉剤を添加しない以外は、実施例2と同様に、FRP成形品を得た。
これらの実施例及び比較例で得られたFRP成形品について、硬化状態、ホルムアルデヒド放散量について測定評価した。結果については、表−1及び表−2のとおりである。
測定方法及び評価基準は以下のとおりである。
<硬化性評価>
硬化性は、FRP成形材料のゲルタイムの延長の有無により評価した。
容量100mlのデスカップに各実施例で得られたラジカル硬化性樹脂組成物を50g計量し、これに6%ナフテン酸コバルトを添加して25℃温度に調整した後、パーメックN[メチルエチルケトンパーオキサイド(日本油脂社製)]を混合添加した。これを25℃の恒温槽に浸漬し、ゲルが発生して攪拌棒から樹脂が糸切れ状態になるまでの時間をゲルタイムとした。ホルムアルデヒド捕捉剤を含まない樹脂である比較例1におけるゲルタイムに比較して、ゲルタイムの延長、あるいは硬化した後の硬化物の状態変化の有無を確認した。著しいゲルタイムの延長がないものを「〇」とした。
<ホルムアルデヒド放散量評価>
前記実施例で得られたFRP積層成形品(厚さ3mm)を150mm×150mmに切断し、これを試験片として、室温(23℃)、湿度50%の環境試験室内(4m×4m×2m)で、24時間放置し、1日後のホルムアルデヒドの揮散量を測定した。測定法は、JIS K 5601−4−1デシケーター法に準じて行い、積層板の表面積により、測定値を除し、mg/リッターを単位として算出した。
Figure 0004861601
Figure 0004861601

Claims (3)

  1. 不飽和ポリエステル樹脂(A)と、エチレン性不飽和二重結合を有する単量体(B)と、エチレン尿素(C)と、繊維強化材(D)とを含有してなる繊維強化プラスチック成形材料。
  2. 前記樹脂(A)が二塩基酸類と多価アルコール類とジシクロペンタジエン系化合物とを縮合反応して得られる不飽和ポリエステルである、請求項1に記載の繊維強化プラスチック成形材料。
  3. 請求項1に記載の繊維プラスチック成形材料を成形してなる繊維強化プラスチック成形品。
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