JP2005320821A - 防水用複合被覆体の施工方法 - Google Patents

防水用複合被覆体の施工方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 耐侯性、耐水性等の防水性能や不燃性能に優れるうえに、効率的にライニングすることができ、しかもホルムアルデヒド発散量が充分に低減されることにより衛生上の支障を生じるおそれを充分に抑制することが可能な防水用複合被覆体の施工方法を提供する。
【解決手段】 基体上に少なくとも繊維強化樹脂層及びセラミック層をこの順で積層してなる防水用複合被覆体の施工方法であって、該繊維強化樹脂層は、二重結合力価が300〜1800である不飽和ポリエステル、重合性単量体及び脂環式アミンを含有する常温硬化性樹脂組成物により構成され、該常温硬化性樹脂組成物は、硬化物における引張強度が10MPaより大きく、かつ、引張伸び率が10%より大きいものである防水用複合被覆体の施工方法。
【選択図】 なし

Description

本発明は、防水用複合被覆体の施工方法に関する。より詳しくは、ベランダ、バルコニー、陸屋根、床面等に代表される建築空間等の平面部のライニング工法として有用な防水用複合被覆体の施工方法に関する。
防水用複合被覆体の施工方法は、強度、表面硬度が高く、耐久性、寸法安定性等に優れた防水施工方法であり、ベランダ、バルコニー、陸屋根、床面等に代表される建築空間等の平面部のライニング工法として注目されている。このような防水施工方法においては、延焼防止効果等を付与するために、仕上げ材としてセメントモルタルを塗装することが一般的に行われている。しかしながら、セメントモルタルを使用した場合には、接着力が充分ではなく、また、自重が大きいため、経時後に下地材の熱膨張の差異等により、剥離やひび割れ、浮き等が発生することがあり、施工が適切でなければ剥落することもある。更に、乾燥による収縮が大きいため、乾燥時間に留意しながら作業を進める必要があり、施工に高い技能を要する。したがって、施工に高い技能を要せずに被着体の熱膨張の差異及び基体の動きを吸収するとともに、優れた不燃性能を付与することができ、リフォーム等においても好適に用いられる施工方法が望まれている。
ところで、建築材料に対するシックハウス対策として建築基準法等の一部改正があり、居室内における化学物質の発散に対する衛生上の措置に関する技術的基準の整備に関し、発散により衛生上の支障を生じるおそれのある化学物質としてホルムアルデヒドが挙げられている。例えば、内装仕上げ材の発散速度に関し、夏季においてその表面積1平方メートルにつき毎時0.12ミリグラムを超える量のホルムアルデヒドを発散するものが第一種ホルムアルデヒド発散建築材料(内装の仕上げには、用いないものとする)等とされることから、ホルムアルデヒドの発散量を基準値より低くして、内装仕上げ材等の分野において建築基準に適合させることができる技術が求められている。
従来の建築分野等における施工に関する技術としては、下記の先行技術が開示されている。
すなわち、勾配付き下地素材の上に繊維強化プラスチック層を形成せしめ、該繊維強化プラスチック層上に不燃材層を形成してなる不燃複合繊維強化プラスチック(FRP)パネルが開示されている(例えば、特許文献1参照。)。また、(a)重合性不飽和モノマー、(b)該(a)成分に可溶又は分散可能なポリマー、(c)ラジカル重合開始剤、(d)遷移金属石鹸、及び、(e)該(d)成分中の遷移金属と錯体又はキレートを形成する化合物を含有するラジカル重合硬化性施工材料組成物に関し、実施例として、アクリレート化した不飽和ポリエステルとジブチルアミンとを含有する組成物が開示されている(例えば、特許文献2参照。)。この組成物は、コンクリート構造物の補強を目的としたものであり、また、ジブチルアミン等の化合物(e)は、重合硬化系における重合開始反応の遅延効果のために使用されるものである。しかしながら、これらのFRPパネルや組成物においては、建築基準法等の一部改正等に充分に対応することができるようにホルムアルデヒド等の発散量をより低く抑制することにより、樹脂組成物の硬化過程や硬化物において衛生上の支障を生じるおそれが充分に抑制されるとともに、より簡便に不燃性能をも発揮し得る防水施工を行うための工夫の余地があった。
特開平8−193409号公報 国際公開第99/62977号パンフレット
本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであり、耐侯性、耐水性等の防水性能や不燃性能に優れるうえに、効率的にライニングすることができ、しかもホルムアルデヒド発散量が充分に低減されることにより衛生上の支障を生じるおそれを充分に抑制することが可能な防水用複合被覆体の施工方法を提供することを目的とするものである。
本発明者等は、防水ライニング工法について種々検討したところ、セラミック板が耐熱性や防火性を発揮し得ることに着目し、セラミック板を防水用複合被覆体の最上層に配置することにより、耐熱性や防火性に優れる防水用複合被覆体を得ることができることを見いだし、基体上に少なくとも繊維強化樹脂層及びセラミック層をこの順で積層してなる施工方法とすると、高い技能を要せずに優れた防水性能や不燃性能を簡便かつ短期間で付与することができることを見いだした。そして、繊維強化樹脂層を、特定の二重結合力価を有する不飽和ポリエステル、重合性単量体及び脂環式アミンを含有し、特定の引張強度及び引張伸び率を有する常温硬化性樹脂組成物により構成すると、繊維強化樹脂層の防水性能が更に向上するとともに、該樹脂組成物の硬化過程や硬化物においてホルムアルデヒド発散量を充分に低減することができることを見いだし、このような防水用複合被覆体の施工方法が、建築空間等の平面部のライニング工法として非常に有用であることを見いだし、上記課題をみごとに解決できることに想到し、本発明に到達したものである。なお、本発明の防水用複合被覆体の施工方法は、平成15年7月1日に施行された改正建築基準法における「シックハウス対策に係る建築基準法等の一部を改正する法律」を受け、建築分野等における建築材料等の最終製品が、ホルムアルデヒド発散量を充分に低減することを可能とするものである。
すなわち本発明は、基体上に少なくとも繊維強化樹脂層及びセラミック層をこの順で積層してなる防水用複合被覆体の施工方法であって、上記繊維強化樹脂層は、二重結合力価が300〜1800である不飽和ポリエステル、重合性単量体及び脂環式アミンを含有する常温硬化性樹脂組成物により構成され、上記常温硬化性樹脂組成物は、硬化物における引張強度が10MPaより大きく、かつ、引張伸び率が10%より大きいものである防水用複合被覆体の施工方法である。
以下に本発明を詳述する。
本発明の防水用複合被覆体の施工方法は、基体上に少なくとも繊維強化樹脂層及びセラミック層をこの順で積層してなるものである。
上記施工方法において、基体の部位としては、建築物の屋根、庇、解放廊下、ベランダ、バルコニー、工場床等が挙げられ、その材質として、コンクリート、アスファルト、石綿スレート、発泡コンクリート、プラスチック、木材、金属等が挙げられる。
なお、基体がコンクリート、アスファルト、石綿スレートの場合には、不燃層なしで施工することができ、表面含水量が5質量%以下となった状態のものが好適に用いられる。
上記施工方法においては、基体と繊維強化樹脂層との間に断熱層を積層してもよく、断熱層を設けることにより、断熱性や防水性、防湿性を付与又は向上することができ、しかも水密性や機械的強度をより充分なものとできるため、省エネルギー性や室内の結露防止機能を発揮することができることとなる。上記断熱層と繊維強化樹脂層との間には、構造用合板等の断熱層保護層が積層される。この保護層は不燃層であってもよい。
上記施工方法において用いてもよい断熱層とは、断熱材から構成されるものであり、断熱材として、例えば、ウレタンフォーム、塩化ビニールフォーム、アクリルフォーム、スチレン−ポリエチレングラフト混合フォーム、フェノールフォーム、ポリスチレンフォーム、炭化コルク、フォームドグラス等の硬質で発泡性の樹脂を用いることができる。
上記断熱層としては、施工面の防水を向上するために、勾配を設けてもよく、例えば、平板に成形した上記断熱材を用い、その少なくとも一面に一定の勾配がつくように連続して厚さを変化させたものを使用することにより傾斜断熱層を形成することができる。
上記断熱層としては、動きのないように保護層と併せてねじで基体に固定したり、また、それぞれを接着剤、粘着剤やテープで基体に固定したりすることにより形成することが好適である。
上記施工方法においては、必要に応じてプライマー層(接着剤層)の形成工程を行うことになる。プライマー層は、プライマーを塗布し硬化させることにより形成できるが、プライマー層を設けることにより、その下地となる基体又は断熱保護層との接着性をより確実にするとともに、繊維強化樹脂層との密着性をより強固にすることが可能となる。また、下地表面を覆うことで、気泡の発生を充分に防ぐことができる。
上記プライマーとしては、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、アクリル樹脂、ウレタンアクリレート樹脂等が好適であり、公知のものが使用できる。その塗布量としては、0.1〜1kg/mとすることが好ましく、プライマーの吸い込みが激しい部分は必要に応じて塗布量を多めにしたり、2度塗りしたりすることが好適である。なお、プライマーの塗布方法及び硬化条件については、後述する繊維強化樹脂層におけるものと同様である。
また上記プライマーの硬化後、基体との追従性を向上させるために、軟質の樹脂を0.1〜2kg/m塗布してもよい。軟質の樹脂としては、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ウレタンアクリレート樹脂等が好適であり、その硬化物のその硬化物の引張伸び率は、10%より大きいもの、好ましくは30〜300%であることが好ましい。なお、下地との密着性を向上させるために、珪砂、タルク等の充填材を配合してもよく、その使用量としては、軟質の樹脂100重量部に対して50〜300重量部とすることが好適である。
上記施工方法においては、次に、繊維強化樹脂(FRP;Fiber Reinforced Plastics)層の形成工程を行うことになる。繊維強化樹脂層は、繊維状補強材と常温硬化性樹脂組成物とが複合された状態で硬化されて形成されることが好適であるが、繊維状補強材としては、ガラス繊維、金属繊維、セラミック繊維や炭素繊維等の1種又は2種以上を用いることができ、また、形状としては、チョップドストランドマット、クロス(織物)、不織布、三次元織物等の1種又は2種以上のものが使用できる。このような繊維状補強材の使用量としては、繊維強化樹脂層を形成する全材料を100質量%とすると、8〜80質量%であり、10〜60質量%とすることが好ましく、必要物性に応じて適宜設定されることとなる。
上記繊維強化樹脂層において、常温硬化性樹脂組成物としては、二重結合力価が300〜1800である不飽和ポリエステル、重合性単量体及び脂環式アミンを含有するものを用いることが適当である。なお、本発明において、不飽和ポリエステル及び重合性単量体からなる不飽和ポリエステル樹脂とは、常温でラジカル重合が可能なものを意味する。
上記不飽和ポリエステルにおいて、二重結合力価が300未満であると、防水用複合被覆体における下地基体の動きに対する追従性等が充分なものとはならないおそれがあり、1800を超えると、繊維強化樹脂層の耐加重性、耐磨耗性等が優れたものとはならないおそれがある。好ましくは、400〜1600であり、より好ましくは、500〜1400である。
なお、二重結合力価とは、重合性二重結合1モル当たりの不飽和ポリエステルのグラム数であり、例えば、下記式;
二重結合力価={(酸成分+グリコール成分)−縮合水}/不飽和酸のモル数
により求める。
ところで、防水材をベランダや屋内床に使用する場合においては、異物の落下等は避けられず、これらに対する衝撃性は要求物性の一つであるが、本発明においては、上記二重結合力価の範囲を満たす不飽和ポリエステルを繊維強化樹脂層に用いることにより、異物の落下等に対して充分に耐え得る性能を有することになる。なお、二重結合力価が300に満たない重合体を用いると、落球衝撃で破砕が確認される。
上記常温硬化性樹脂組成物において、脂環式アミンとしては、ホルムアルデヒドの捕捉を目的として用いられるものであるが、例えば、モルホリン、ピペリジン、ピペラジン、ピロリジン等の1種又は2種以上が好適である。なお、脂環式アミンは、予め樹脂組成物中に配合しておいてもよく、硬化させる直前に配合してもよい。また、本発明で用いる脂環式アミンには、予め配合した脂環式アミンが樹脂組成物中で骨格中や他の配合物と反応し、形成したアミン化合物も含むものとする。
上記脂環式アミンの使用量としては、不飽和ポリエステル樹脂100重量部に対して、上限は3重量部、下限は0.01重量部であることが好ましい。より好ましい上限は1.5重量部、下限は0.05重量部である。好ましい範囲は、0.01〜3重量部であり、より好ましい範囲は、0.05〜1.5重量部である。このような範囲に設定することにより、ホルムアルデヒド発散量を充分に低減するという本発明の作用効果を充分に発揮することが可能となる。
上記常温硬化性樹脂組成物においては、硬化過程や硬化後のホルムアルデヒドの発生を充分に抑制することが可能となる。樹脂組成物の硬化物におけるホルムアルデヒド発散量としては、1.8mg/L以下であることが好ましい。より好ましくは、0.35mg/L以下であり、更に好ましくは、0.12mg/L以下である。
上記常温硬化性樹脂組成物としてはまた、常温硬化性樹脂組成物の硬化物における引張強度が10MPaより大きく、かつ、引張伸び率が10%より大きいものである。引張強度が10MPa以下であると、形成された繊維強化樹脂層の防水性、耐水性、基体に対する追従性等を充分に向上させることができないおそれがあり、また、引張伸び率が10%以下であると、常温硬化性樹脂組成物から形成される硬化層の剛直性が高くなり過ぎて、木質材等の基体の伸縮や振動に対する追従性が充分とはならないおそれがある。
上記引張強度としては、15MPa以上であることがより好ましく、更に好ましくは、20MPa以上である。また、50MPa以下であることがより好ましく、更に好ましくは、40MPa以下である。
上記引張伸び率としては、20%以上であることがより好ましく、更に好ましくは、30%以上である。また、300%以下であることがより好ましく、更に好ましくは、100%以下である。
なお、樹脂組成物の硬化物における引張強度及び引張伸び率は、日本工業規格(JIS K7113(1995))に準拠して測定することが好ましい。
上記繊維強化樹脂層の形成方法としては、例えば、常温硬化性樹脂組成物を塗布した上に繊維状補強材を施工し、更に常温硬化性樹脂組成物を塗布した後硬化させる方法;常温硬化性樹脂組成物をハンドレイアップ等により繊維強化材を含浸させて被覆材とし、硬化させる方法等により繊維強化樹脂層を形成することが可能である。なお、このような繊維強化樹脂層は、0.5〜5kg/mでライニングされることが好ましい。
上記常温硬化性樹脂組成物を塗布する方法としては、例えば、刷毛塗り、ロール刷毛塗り、スプレーコート等による塗装法により行うことができる。
また上記常温硬化性樹脂組成物を硬化する方法としては、例えば、施工直前に、硬化剤を含む全ての成分を混合して樹脂組成物を作成したり、予め硬化剤を除いて樹脂組成物を調整し、施工する直前に硬化剤を混合したりすることにより硬化させることができる。また、硬化条件において、硬化温度としては、常温で行うことが好ましい。より好ましくは、−10〜60℃であり、更に好ましくは、10〜40℃である。ゲル化時間としては、1〜180分であることが好ましい。より好ましくは、5〜60分である。
上記施工方法においては、次に、セラミック層の形成工程を行うことになるが、セラミック層を施工するにあたって、その下地となる繊維強化樹脂層をアルカリ成分から保護するために、必要に応じて仕上げ材(トップコート)を0.2〜1kg/m塗布することが望ましい。仕上げ材は、例えば、フッ素、アクリルシリコン、アクリルウレタン等の塗料、不飽和ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ビニルエステル樹脂等の1種又は2種以上を含む樹脂組成物から構成されることが好適であり、更に、必要に応じて顔料等を添加して着色して使用することができる。中でも、常温硬化性のものが好ましく用いられ、これら仕上げ材の塗料等も、上記常温硬化性樹脂組成物と同様に、樹脂組成物の硬化物におけるホルムアルデヒド発散量が、1.8mg/L以下であることが好ましい。より好ましくは、0.35mg/L以下であり、更に好ましくは、0.12mg/L以下である。
このような樹脂組成物の好適な形態としては、不飽和ポリエステル及び重合性単量体からなる不飽和ポリエステル樹脂を含むことである。
上記セラミック層は、防水用複合被覆体の最上層に設けられることになるが、これにより、優れた防火性能や不燃性能のみならず、断熱性や防水性、防湿性を付与又は向上することができ、建築基準法で不燃が要求される場合にも充分に対応できることとなる。このようなセラミック層としては、セラミック板により構成されるものであり、例えば、コンクリート、レンガ、ガラス、岩石、木毛セメント板、石膏ボード、ケイ酸カルシウム板、磁器タイル等が好適に用いられる。これらの中でも、最上層に設けられることを考慮すると、美粧性の高いものが好ましい。
上記セラミック層の形成方法としては、動きのないようにくさび等をあてがって隙間なく敷きつめた後、前記くさびを取り除いて固定することにより形成することが好適である。また、ねじで下地に固定したり、接着剤や粘着剤、テープで下地に固定したりしてもよい。なお、入隅、出隅は面取りをしておくことが好ましい。このように、本発明の施工方法においては、防火性能や美粧性を奏する層を高い技術を要せずに簡単かつ短期間で形成できるため、住宅のリフォーム等にも好適に適用できることとなる。
また、上記セラミック層が滑らないように固定するために、上記繊維強化樹脂層を形成する際に無機骨材を散布してその表面を粗面にしておいてもよい。具体的には、上記繊維強化層あるいは繊維強化層上の仕上げ層を形成するにあたって、未硬化状態の繊維強化層あるいは仕上げ層の表面に無機骨材を散布し、硬化させることによって形成する。
以下に、上記セラミック層を形成する方法の一例について、図を用いて説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
セラミック板としては、施工する場所に応じて形状を変更することが好ましく、例えば、図2(a)に例示されるような平場用のものと、図2(b)に例示されるような排水溝を被覆する側溝用のものとを組み合わせて用いることができる。
まず、図3に示すように、繊維強化樹脂層3を形成後(又は、更に仕上げ材を塗布する場合には該仕上げ層10硬化後)、側溝部に耐水性のウレタンフォーム等よりなるスペーサー8を等間隔に配置する。その後、くさび9をあてがって側溝用セラミック板7と平場用セラミック板6を配置して上から押しつけ、全体に隙間がないように敷きつめ、最後にくさび9を取り除き、コーナー部をシーリング材で固定することにより、セラミック層を形成することができる。繊維強化樹脂層3あるいは仕上げ層10に不陸があり、セラミック板が安定しない場合には、不陸調整用接着又は粘着テープ5をセラミック板同士の端部が接触するように貼付してもよい。なお、セラミック層を形成した後の本発明における構成を図1に概念的に示す。
また、パラペット等の立ち上がり部では、平面部のセラミック板を押しつけて固定するほか、接着剤やねじを使用して固定してもよい。
本発明の防水用複合被覆体の施工方法によると、不燃性や防水性、断熱性、耐水性、基体に対する追従性、耐加重性、耐磨耗性等の機械的特性が優れるうえに、耐薬品性、長期耐久性等の付加性能を有し、しかも硬化過程や硬化後のホルムアルデヒド発散量を充分に低減することが可能な防水用複合被覆体を得ることができるが、このような本発明の施工方法により施工された防水用複合被覆体もまた、本発明の1つである。
以下に、繊維強化樹脂層を形成する常温硬化性樹脂組成物、及び、仕上げ材として好適な常温硬化性樹脂組成物について更に説明する。
これらの常温硬化性樹脂組成物において、不飽和ポリエステル樹脂とは、上述したように不飽和ポリエステル及び重合性単量体を含むものであるが、必要に応じて安定剤や各種添加剤を混合して得ることができる。
上記不飽和ポリエステルは、多塩基酸成分と、グリコール成分及び/又はエポキシ化合物成分とを縮合反応して得ることができる。
上記不飽和ポリエステルに用いられる多塩基酸成分としては、グリコール成分及び/又はエポキシ化合物成分に含まれる水酸基及び/又はエポキシ基と反応してエステル結合を生成することができる置換基を2つ以上有する化合物であればよく、不飽和多塩基酸を必須とし、その一部を飽和多塩基酸に置き換えて使用してもよい。
上記不飽和多塩基酸としては、例えば、マレイン酸、フマル酸、アコニット酸、イタコン酸等のα,β―不飽和多塩基酸;ジヒドロムコン酸等のβ,γ―不飽和多塩基酸;これらの酸の無水物;これらの酸のハロゲン化物;これらの酸のアルキルエステル等の1種又は2種以上を用いることができる。
上記飽和多塩基酸としては、例えば、マロン酸、コハク酸、メチルコハク酸、2,2−ジメチルコハク酸、2,3−ジメチルコハク酸、ヘキシルコハク酸、グルタル酸、2−メチルグルタル酸、3−メチルグルタル酸、2,2−ジメチルグルタル酸、3,3−ジメチルグルタル酸、3,3−ジエチルグルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸等の脂肪族飽和多塩基酸;フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸等の芳香族飽和多塩基酸;ヘット酸、1,2−ヘキサヒドロフタル酸、1,1−シクロブタンジカルボン酸、trans−1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、ダイマー酸等の脂環式飽和多塩基酸;これらの酸の無水物;これらの酸のハロゲン化物;これらの酸のアルキルエステル等の1種又は2種以上を用いることができる。
上記不飽和ポリエステルに用いられるグリコール成分としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、ジプロピレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール(ネオペンチルグリコール)、2−エチル−1,4−ブタンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−ジメチロールシクロヘキサン、2,2−ジエチルプロパン−1,3−ジオール、3−メチルペンタン−1,4−ジオール、2,2−ジエチルブタン−1,3−ジオール、4,5−ノナンジオール、トリエチレングリコール、水素化ビスフェノールA、ビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物、水素化ビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール等の1種又は2種以上を用いることができる。
上記不飽和ポリエステルに用いられるエポキシ化合物成分としては、例えば、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、スチレンオキシド、3,4−エポキシ−1−ブテン、グリシジルアクリレート、グリシジルメタアクリレート、ビスフェノールAのジグリシジルエーテル等の1種又は2種以上を用いることができる。
上記不飽和ポリエステルの原料の一部を、以下に示すアリル基等の不飽和結合を有する化合物に置き換えて製造してもよく、この場合には、いわゆる空気硬化型ポリエステルとすることができる。具体的には、少なくとも上述した通常の多塩基酸成分の全量又は一部を、以下に示すアリル基等の不飽和結合を有する不飽和多塩基酸に置き換えるか、上述した通常のグリコール成分及び/若しくはエポキシ化合物成分の全量又は一部を、以下に示すアリル基等の不飽和結合を有するグリコール成分及び/又はエポキシ化合物成分に置き換えればよい。
上記不飽和結合を有する不飽和多塩基酸成分としては、例えば、テトラヒドロ無水フタル酸、α−テルピネン−無水マレイン酸付加物、シクロペンタジエン−無水マレイン酸付加物(エンドメチレンテトラヒドロフタル酸)、ロジン、エステルガム、乾性油脂肪酸、半乾性油、脂肪酸等の1種又は2種以上を用いることができる。
上記不飽和結合を有するグリコール成分及び/又はエポキシ化合物成分としては、例えば、トリメチロールプロパンモノアリルエーテル、トリメチロールプロパンジアリルエーテル、トリメチロールエタンモノアリルエーテル、トリメチロールエタンジアリルエーテル、ペンタエリスリトールモノアリルエーテル、ペンタエリスリトールジアリルエーテル、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル、グリセリンモノアリルエーテル、グリセリンジアリルエーテル、アリルグリシジルエーテル等の1種又は2種以上を用いることができる。
上記不飽和ポリエステルの末端ヒドロキシル基を、多官能イソシアネートと反応して使用することもできる。反応させる多官能イソシアネートとしては、特に制限されるものではなく、例えば、フェニレンジイソシアネート、2,4−又は2,6−トルエンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、イソフォロンジイソシアネート等のジイソシアネート類;トリフェニルメタントリイソシアネート、1,3,6−ヘキサメチレントリイソシアネート等のトリイソシアネート類等を挙げることができ、これらを単独で又は混合して使用することができる。
上記多官能イソシアネートの使用量は、上記不飽和ポリエステル100質量%に対して0.1〜10質量%、好ましくは0.3〜5質量%とするのがよい。上記不飽和ポリエステルと上記多官能イソシアネートとを反応させてウレタン変性されてなる不飽和ポリエステルを得る際の反応方法は、当該業界で公知の方法に従って行えばよい。例えば、ハイドロキノンや酸素等の重合禁止剤及び錫化合物や三級アミン等のウレタン化触媒の共存下、必要に応じて後述のラジカル重合性不飽和単量体(重合性単量体)を存在させ、室温〜130℃で、上記不飽和ポリエステルと上記多官能イソシアネートとを反応させればよい。
上記不飽和ポリエステル樹脂において、重合性単量体としては、例えば、スチレン、ビニルトルエン、パラメチルスチレン、クロルスチレン、ジビニルベンゼン、酢酸ビニル;メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート等の1官能アルキル(メタ)アクリレート;シクロヘキシルメタクリレート、テトラヒドロフルフリルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、イソボルニルメタクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレート、フェノキシエチルメタクリレート等の分子内に環状構造を有する1官能(メタ)アクリレート;(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、(ポリ)プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAアルキレンオキサイドジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート等の多官能(メタ)アクリレート等を用いることができ、これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、スチレンを用いることが好ましい。
上記重合性単量体において、スチレンを用いる場合には、重合性単量体の全量を100質量%とすると、50〜100質量%であることが好ましい。
上記重合性単量体の好適な形態としては、25℃における粘度が100mPa・s以下のものである。粘度が100mPa・sを超えると、常温硬化性樹脂組成物の粘度が高くなり、作業性が充分なものとはならないおそれがある。
上記不飽和ポリエステル樹脂において、不飽和ポリエステル及び重合性単量体の質量比としては、不飽和ポリエステル/重合性単量体が、(20〜80)/(80〜20)であることが好ましい。重合性単量体の質量比が80質量%を超えると、得られる樹脂の耐薬品性及び靭性が充分なものとならないおそれがあり、20質量%未満であると、硬化物の表面性を充分に向上することができず、また、粘度が大きいために作業性に優れたものとはならないおそれがある。
上記不飽和ポリエステル樹脂においてはまた、安定剤として、ハイドロキノン、カテコール、t−ブチルカテコール、ベンゾキノン、クレゾール、t一ブチルハイドロキノン、フェルダジル、DPPH(ジフェニルピクリルヒドラジル)等の安定ラジカルを使用することができる。
このようにして常温硬化性樹脂組成物に含有される不飽和ポリエステル樹脂を得ることができるが、その中でも、ジシクロペンタジエン(DCPD)系不飽和ポリエステル樹脂及び/又は回収ポリエチレンテレフタレート(PET)を用いた不飽和ポリエステル樹脂であってもよい。なお、「回収PETを用いた」とは、回収PETを原料として利用したことを意味する。
上記ジシクロペンタジエン系不飽和ポリエステル樹脂とは、ノルボルネン骨格を有する不飽和ポリエステルを上述した重合性単量体に溶解したものである。ノルボルネン骨格を有する不飽和ポリエステル(I)(以下、「不飽和ポリエステル(I)」ともいう。)とは、不飽和ポリエステルの分子末端の一部に、下記一般式(1)で示されるノルボルネン骨格が導入されたものを指す。
Figure 2005320821
上記不飽和ポリエステル(I)の酸価及び分子量には特に制限が無いが、一般的には酸価が40以下であり、数平均分子量が500〜5000、重量平均分子量が1000〜50000の範囲内にあることが好ましく、低粘性と硬化物物性とのバランスの観点から、数平均分子量が600〜2500、重量平均分子量が1500〜15000の範囲内にあることがより好ましい。なお、これらの分子量測定は、汎用のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)装置を用い、分子量既知のポリスチレンを標準物質として、示差屈折率計を検出器として測定することで容易に求めることができる。
上記不飽和ポリエステルへのノルボルネン骨格の導入方法としては特に限定されないが、例えば、ジシクロペンタジエンを原料に用いて導入する方法が効率的かつ経済的である。具体的には、例えば、不飽和ポリエステルに用いられる多塩基酸酸成分の一部を、ジシクロペンタジエンの不飽和多塩基酸付加物で置き換えることによって得られる。ジシクロペンタジエンの不飽和多塩基酸付加物としては、上述した不飽和多塩基酸をジシクロペンタジエンに付加させてなる付加物、例えば、ジシクロペンタジエンのマレイン酸付加物等のジシクロペンタジエンの不飽和2価カルボン酸付加物を用いることができる。また、不飽和ポリエステルに用いられるグリコール成分の一部を、ジシクロペンタジエンのグリコール付加物類やヒドロキシジシクロペンタジエンで置き換えることによっても得られる。
上記常温硬化性樹脂組成物としてはまた、ケトンパーオキサイド等の硬化剤を含むことが好ましく、例えば、アセチルアセトンパーオキサイド(AAPO)、メチルエチルケトンパーオキサイド(MEKPO)、ジエチルケトンパーオキサイド、メチルプロピルケトンパーオキサイド、メチルイソブチルケトンパーオキサイド、メチルアセトアセテートパーオキサイド、エチルアセトアセテートパーオキサイド、シクロヘキサノンパーオキサイド、メチルシクロヘキサノンパーオキサイド、3,3,5−トリメチルシクロヘキサノンパーオキサイド等の1種又は2種以上を用いることができる。なお、ケトンパーオキサイド以外の他の硬化剤、例えば、クメンヒドロキシパーオキサイド等を併用してもよい。
上記ケトンパーオキサイドの使用量としては、不飽和ポリエステル樹脂100重量部に対して、上限は3重量部、下限は0.5重量部とすることが好ましい。3重量部を超えても、用いる量に比べて、不飽和ポリエステル樹脂の硬化剤としての効果が充分に発揮されないおそれがあり、0.5重量部未満であると、常温硬化性樹脂組成物が充分に硬化しないおそれがあり、また、ホルムアルデヒド発散量を充分に低減させることができないおそれがある。より好ましい上限は2重量部、下限は1重量部である。好ましい範囲は、不飽和ポリエステル樹脂100重量部に対して、0.5〜3重量部であり、より好ましい範囲は、1〜2重量部である。
上記常温硬化性樹脂組成物としては更に、空乾性付与剤(空気乾燥性付与剤)を含有することが好ましい。空乾性付与剤とは、不飽和ポリエステル樹脂が硬化する際に樹脂組成物から形成される被膜や成形物の表面に析出し、空気との遮断層を該表面に形成することにより、空気中の酸素が不飽和ポリエステル樹脂のラジカル重合を阻害することを防止して不飽和ポリエステル樹脂の乾燥性を向上させる作用を有するものである。これを用いることにより、硬化物のホルムアルデヒド発散量を更に充分に低減させることが可能となる。このような空乾性付与剤としては、例えば、以下の(1)〜(3)に記載するワックス類等が挙げられる。
(1)天然ワックスとしては、例えば、キャンデリラワックス、カルナバワックス、ライスワックス、木蝋、ホホバ油等の植物系ワックス;蜜蝋、ラノリン、鯨蝋等の動物系ワックス;モンタンワックス、オゾケライト、セレシン等の鉱物系ワックス;パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、ペトロラタム等が挙げられる。
(2)合成ワックスとしては、例えば、フィッシャートロプシュワックス、ポリエチレンワックス等の合成炭化水素;モンタンワックス誘導体、パラフィンワックス誘導体、マイクロクリスタリンワックス誘導体等の変性ワックス;動物性油脂の誘導体;カルボキシル基含有単量体とオレフィンとの共重合体;硬化ひまし油、硬化ひまし油誘導体等の水素化ワックス;ステアリン酸、ドデカン酸、ステアリン酸オクタデシル等の炭素数12以上の脂肪酸及びその誘導体;アルキルフェニールや高級アルコールに、エチレンオキサイドやプロピレンオキサイド等のアルキレンオキサイドが付加したアルコール類等が挙げられる。
(3)その他のものとしては、例えば、天然ワックスや合成ワックス等の配合ワックス等が挙げられる。
これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。また、上記ワックス類に、他の成分を含んでもよい。
これらの中でも、パラフィンワックスを用いることが好ましい。
上記空乾性付与剤としてはまた、融点が40〜80℃の1種又は2種以上のものを用いることが好ましい。これにより、樹脂組成物の施工において、硬化途中の樹脂組成物から形成される被膜や成形物の表面に析出しやすくなることから、空気との遮断層が充分に形成され、本発明の作用効果を充分に発揮することができることとなる。また、乾燥後の防水性と基体に対する追従性、耐加重性、耐磨耗性等の機械的特性や、耐薬品性、長期耐久性等の付加性能も充分かつ確実に発揮させることが可能となる。
上記空乾性付与剤の融点が40℃未満であると、硬化途中の被膜や成形物の表面に空乾性付与剤が充分に析出しにくくなるおそれがあり、また、80℃を超えると、樹脂組成物中に充分に溶解することができないおそれがある。より好ましくは、50〜70℃である。
上記空乾性付与剤としては更に、融点が異なる2以上の空乾性付与剤により構成されていてもよい。樹脂組成物の施工では、季節により施工時の温度条件が異なることになるが、融点が異なる2種以上の空乾性付与剤を用いることにより、一年を通じて常温硬化性や表面乾燥性を向上する作用を発揮させることが可能となる。すなわち硬化途中の被膜や成形物の表面に遮断層を形成しやすくするためには、気温が高い夏場では空乾性付与剤の融点を高くする方がよく、気温が低い冬場では空乾性付与剤の融点を低くする方がよいが、融点が高い空乾性付与剤と融点を低い空乾性付与剤とを組み合わせることにより気温に関わりなく硬化途中の被膜や成形物の表面に遮断層が充分に形成されることになる。
上記空乾性付与剤の使用量としては、不飽和ポリエステル樹脂100重量部に対して、上限は1重量部、下限は0.001重量部(10ppm)とすることが好ましい。1重量部を超えると、樹脂組成物中に充分に溶解することができず、他の層等との密着性が充分とはならないおそれがある。0.001重量部未満であると、優れた遮断性及び硬化性を発揮することができず、作業性を著しく遅らせるおそれがある。より好ましい上限は0.3重量部、下限は0.01重量部(100ppm)である。好ましい範囲は、0.001〜1重量部であり、より好ましい範囲は、0.01〜0.3重量部である。
上記常温硬化性樹脂組成物においてはまた、必要に応じて、常温で硬化させるための促進剤や、促進助剤等を含んでいてもよい。
上記促進剤としては、例えば、ナフテン酸コバルト、ナフテン酸マンガン、ナフテン酸銅、ナフテン酸カリウム、ナフテン酸カルシウム、オクチル酸コバルト等の金属石鹸類等が挙げられ、中でもコバルト塩を用いることが好適である。
上記促進剤の使用量としては、不飽和ポリエステル樹脂100重量部に対して、0.01重量部以上、5重量部以下とすることが好ましい。より好ましくは、0.2重量部以上、1.0重量部以下である。
上記促進助剤としては、例えば、ジメチルアニリン、N,N−ジメチルトルイジン、N,N−ジエチルアニリン、N,N−ジ(ヒドロキシ)−4−メチルアニリン等のアミン類等のβ−ケトエステル、β−ケトアミド類;アセチルアセトン等のβ−ジケトン類等が好適である。また、脂環式アミンも促進助剤として作用する。
促進助剤の使用総量としては、不飽和ポリエステル樹脂100重量部に対して、0.01重量部以上、5重量部以下とすることが好ましい。より好ましくは、0.03重量部以上、1.0重量部以下である。
上記常温硬化性樹脂組成物においては更に、必要に応じて、充填剤、揺変剤、重合禁止剤、消泡剤、増粘剤、無機骨材、不活性粉体、紫外線吸収剤、低収縮剤、老化防止剤、可塑剤、難燃剤、安定剤、顔料やトナー等の着色剤等の添加剤を含んでいてもよい。
上記添加剤において、充填剤としては、例えば、水酸化アルミニウム(ATH)、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、アルミナ、クレー、タルク、ガラスパウダー、ミルドファイバー、クリストバライト、マイカ、シリカ、川砂、珪藻土、雲母粉末、石膏、ガラス粉末等の無機充填剤;有機充填剤等の1種又は2種以上が挙げられる。充填剤の使用量としては、不飽和ポリエステル樹脂100重量部に対して、20重量部以上、300重量部以下であることが好ましい。
上記揺変剤としては、例えば、ヒュームドシリカ等が挙げられる。揺変剤の使用量としては、不飽和ポリエステル樹脂100重量部に対して、0.1重量部以上、5重量部以下であることが好ましい。
上記重合禁止剤としては、例えば、ハイドロキノン、メチルハイドロキノン等のハイドロキノン類;ベンゾキノン、メチル−p−ベンゾキノン等のベンゾキノン類;t−ブチルカテコール等のカテコール類;2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、4−メトキシフェノール等のフェノール類;フェノチアジン等が好適である。
上記消泡剤としては、シリコン系等の他、市販の高分子系消飽剤その他添加剤を用いることができる。
上記増粘剤としては、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化亜鉛等の多価金属酸化物;水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム等の多価金属水酸化物;多官能イソシアネート等が好適である。
上記無機骨材としては、珪砂、シリカ、クレー、ベントナイト、水酸化アルミニウム、アルミナ、タルク、炭酸カルシウム等の無機粉体等が好適である。不活性粉体としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン等の熱可塑性樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、ウレタン樹脂等の熱硬化性樹脂硬化物、ゴム、木材等の粉体及び/又は粉砕物等が好適である。
本発明の防水用複合被覆体の施工方法は、上述のような構成であるので、不燃性、排水性、断熱性、耐侯性、耐水性、防火性等の防火性能や防水性能、平滑性等の美観に優れるうえに、効率的にライニングすることができ、しかもホルムアルデヒド発散量が充分に低減されることにより衛生上の支障を生じるおそれを充分に抑制できるため、ベランダ、バルコニー、陸屋根、床面等に代表される建築空間等の平面部のライニング工法として有用なものである。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、「部」は「重量部」を、「%」は「質量%」を意味するものとする。
(合成例1)
温度計、撹拌機、不活性ガス吹込管及び還流冷却管を備えた四ッ口フラスコに、トリエチレングリコール8モル、プロピレングリコール2.3モル、イソフタル酸4.5モル、アジピン酸3モルを仕込み、窒素ガスを吹き込みながら210℃で酸価10まで縮合反応した。150℃まで冷却し無水マレイン酸2.5モルを仕込み、210℃まで昇温し、15時間、縮合反応させた二重結合力価996の不飽和ポリエステル65部にスチレン35部、ハイドロキノン0.01部を加え、数平均分子量4300、酸価7、粘度8ポイズ(1ポイズ=1×10−1Pa・s)の不飽和ポリエステル樹脂(A−1)を得た。
(合成例2)
合成例1と同じ反応装置で、ジエチレングリコール10.3モル、テレフタル酸3モル、無水フタル酸5.5モルを仕込み、窒素ガスを吹き込みながら220℃で酸価10まで縮合反応した。150℃まで冷却しフマル酸1.5モルを仕込み、215℃まで昇温し、15時間、縮合反応させた二重結合力価1545の不飽和ポリエステル60部にスチレン40部、ハイドロキノン0.01部を加え、数平均分子量4500、酸価7、粘度4ポイズの不飽和ポリエステル樹脂(A−2)を得た。
(比較合成例1)
合成例1と同様にして、四ッ口フラスコに、ジエチレングリコール5モル、エチレングリコール5.5モル、無水フタル酸4モル、無水マレイン酸6モルを仕込み、窒素ガスを吹き込みながら210℃で15時間縮合反応させた二重結合力価312の不飽和ポリエステル70部にスチレン30部、ハイドロキノン0.01部を加え、酸価25、粘度6.5ポイズの不飽和ポリエステル樹脂Bを得た。
[各合成樹脂の硬化物物性評価]
各合成樹脂100部に、オクテン酸コバルト(金属分8%)0.5部、カヤメックM(化薬アクゾ社製)1部を添加混合し、JIS K6919(1992)に準じて樹脂硬化物の注型板を作製した。
JIS K7113(1995)に準じて引張強度及び伸び率を測定し、JIS K7191−1(1996)に準じて荷重たわみ温度を測定した。結果を表1に示す。
Figure 2005320821
実施例1〜4、比較例1〜4
[防火性及びへこみ試験]
(試験片の作製)
500mm×500mmJAS規定の厚さ9mmの普通合板の上に合成した各樹脂100部に、5質量%パラフィンワックスを表2に示す量で添加し、オクテン酸コバルト(金属分8%)0.5部、表2に示す脂環式アミン、及び、カヤメックM(化薬アクゾ社製)1部を添加調整したもので、ガラスマット#380(CM−385FA;旭ファイバー社製)2プライで積層した。そして、この樹脂組成物が乾燥後、500mm×500mm、JIS A5430(2001)、厚さ10mm、かさ比重0.8のケイ酸カルシウム板を、市販の両面粘着テープを用いて固定した。
(試験)
防火性試験は、簡易的に、上述の500mm×500mm試験片上に、建築基準法第22条に係わる基準に適合する試験と同様の火種を1つのせ、扇風機で風を送り、実施した。結果を表2に示す。
[ホルムアルデヒド放散量(発散量)の測定]
(試験片の作製)
150mm×150mmJAS規定の厚さ9mmのF☆☆☆☆普通合板の上にウレタンプライマーを塗布乾燥後、合成した各樹脂100部に、5質量%パラフィンワックスをスチレンに加熱溶解したパラフィンワックス溶液を表2に示す量で添加し、オクテン酸コバルト(金属分8%)0.5部、表2に示す脂環式アミン、及び、カヤメックM(化薬アクゾ社製)1部を添加調整したもので、ガラスマット#380(CM−385FA;旭ファイバー社製)2プライで積層した。そして、この樹脂組成物が乾燥後、150mm×150mm、JIS A5430(2001)、厚さ10mm、かさ比重0.8のケイ酸カルシウム板を、市販の両面粘着テープを用いて固定した。
これらの試験片を23℃の恒温機の中で7日間保管した。
(測定)
試験片をJIS K5601−4−1(2003)に準じてデシケータ法でホルムアルデヒド放散量を測定した。結果を表2に示す。
Figure 2005320821
本発明の防水用複合被覆体の施工方法による防水用複合被覆体の構成を例示した断面概念図である。 本発明の防水用複合被覆体の施工方法に用いられるセラミック板の一形態を例示した概念図である。(a)は、平場用セラミック板である。(b)は、排水溝を形成できる側溝用セラミック板である。 本発明の防水用複合被覆体の施工方法において、セラミック層の形成方法の一例を説明するために用いた概念図である。
符号の説明
1:基体
2:プライマー層
3:繊維強化樹脂層
4:セラミック層(セラミック板)
5:不陸調整用接着又は粘着テープ
6:図2(a)に示す平場用セラミック板
7:図2(b)に示す平場用セラミック板
8:スペーサー
9:くさび
10:仕上げ層

Claims (1)

  1. 基体上に少なくとも繊維強化樹脂層及びセラミック層をこの順で積層してなる防水用複合被覆体の施工方法であって、
    該繊維強化樹脂層は、二重結合力価が300〜1800である不飽和ポリエステル、重合性単量体及び脂環式アミンを含有する常温硬化性樹脂組成物により構成され、
    該常温硬化性樹脂組成物は、硬化物における引張強度が10MPaより大きく、かつ、引張伸び率が10%より大きいものであることを特徴とする防水用複合被覆体の施工方法。
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