JP2005036176A - 樹脂組成物の硬化方法 - Google Patents
樹脂組成物の硬化方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2005036176A JP2005036176A JP2003377364A JP2003377364A JP2005036176A JP 2005036176 A JP2005036176 A JP 2005036176A JP 2003377364 A JP2003377364 A JP 2003377364A JP 2003377364 A JP2003377364 A JP 2003377364A JP 2005036176 A JP2005036176 A JP 2005036176A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- resin
- acid
- resin composition
- unsaturated polyester
- parts
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Polyesters Or Polycarbonates (AREA)
- Macromonomer-Based Addition Polymer (AREA)
- Polymerization Catalysts (AREA)
Abstract
【解決手段】 ラジカル硬化性樹脂、β−ジケトン及び空乾性付与剤を含有する樹脂組成物を、アセチルアセトンパーオキサイドを含む硬化剤で硬化させる方法であって、該樹脂組成物の硬化物におけるホルムアルデヒド発散量が1.0mg/L以下である樹脂組成物の硬化方法。
【選択図】 なし
Description
以下に本発明を詳述する。
上記不飽和ポリエステルは、多塩基酸成分(d)と、グリコール成分(e)及び/又はエポキシ化合物成分(f)とを縮合反応して得ることができる。
上記不飽和ポリエステルに用いられる多塩基酸成分(d)としては、グリコール成分(e)及び/又はエポキシ化合物成分(f)に含まれる水酸基及び/又はエポキシ基と反応してエステル結合を生成することができる置換基を2つ以上有する化合物であればよく、不飽和多塩基酸を必須とし、その一部を飽和多塩基酸に置き換えて使用してもよい。
上記不飽和多塩基酸としては、例えば、マレイン酸、フマル酸、アコニット酸、イタコン酸等のα,β―不飽和多塩基酸;ジヒドロムコン酸等のβ,γ―不飽和多塩基酸;これらの酸の無水物;これらの酸のハロゲン化物;これらの酸のアルキルエステル等が挙げられる。これら例示の化合物は、それぞれ単独で使用してもよく、2種類以上を併用してもよい。
上記不飽和結合を有するグリコール成分及び/又はエポキシ化合物成分としては、例えば、トリメチロールプロパンモノアリルエーテル、トリメチロールプロパンジアリルエーテル、トリメチロールエタンモノアリルエーテル、トリメチロールエタンジアリルエーテル、ペンタエリスリトールモノアリルエーテル、ペンタエリスリトールジアリルエーテル、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル、グリセリンモノアリルエーテル、グリセリンジアリルエーテル、アリルグリシジルエーテル等が挙げられる。これら例示の化合物は、それぞれ単独で使用してもよく、2種類以上を併用してもよい。
上記重合性単量体の好適な形態としては、25℃における粘度が100mPa・s以下のものである。粘度が100mPa・sを超えると、樹脂組成物の粘度が高くなり、作業性が充分なものとはならないおそれがある。
上記不飽和ポリエステル樹脂においてはまた、安定剤として、ハイドロキノン、カテコール、t−ブチルカテコール、ベンゾキノン、クレゾール、t一ブチルハイドロキノン、フェルダジル、DPPH(ジフェニルピクリルヒドラジル)等の安定ラジカルを使用することができる。
以下にジシクロペンタジエン系不飽和ポリエステル樹脂、及び、回収PETを原料として利用した不飽和ポリエステル樹脂について、更に詳しく説明する。
なお、ジシクロペンタジエンのマレイン酸付加物は、ジシクロペンタジエン、無水マレイン酸及び水の付加反応を行うことによって製造することができるが、例えば、特開平11−49849号公報に記載の方法、すなわち無水マレイン酸と水の反応混合物にジシクロペンタジエンを反応させる工程において、無水マレイン酸の水に対するモル比が1未満、好ましくは0.2〜0.9として製造する方法が、最終的に得られる成形品の耐水性が向上するため特に好ましい。この場合、不飽和ポリエステル(I)の製造方法は、(1)ジシクロペンタジエン、無水マレイン酸及び水を反応させてジシクロペンタジエンのマレイン酸付加物を得る工程、並びに、(2)該ジシクロペンタジエンのマレイン酸付加物に多塩基酸成分及びグリコール成分及び/又はエポキシ化合物成分を加え脱水縮合させて不飽和ポリエステル(I)を得る工程から製造されることになる。
なお、ノルボルネン骨格の導入率としては、原料仕込みの比率から容易に計算することができ、例えば、不飽和ポリエステル(I)の製造時に用いた全多塩基酸成分の量をXモル、ジシクロペンタジエンの使用量をYモルとすると、ノルボルネン骨格の導入率は、単純に(Y/X×100)%となる。ジシクロペンタジエンに替えて、例えば、ヒドロキシジシクロペンタジエンやジシクロペンタジエンのエチレングリコール付加物を用いた場合ももちろん、各々の使用モル数を全多塩基酸成分の使用モル数で除してノルボルネン骨格の導入率を算出すればよい。
なお、不飽和ポリエステル樹脂の原料に回収PETを利用する技術としては、例えば、「モダンプラスティックス インターナショナル(Modern Plastics International)」〔ロジャー・カレンダイン(Roger Calendine)著、(米国)、マックグロウ・ヒル社(McGraw−Hill)、1980年6月〕に反応方法、機械的強度、経済性が開示されている。また、特開平11−181067号公報には、保存安定性及び硬化性のあるポリエチレンテレフタレートを用いた不飽和ポリエステル樹脂の製造方法が開示されている。更に、特開平11−181072号公報には、破砕、洗浄された含水率0.1重量%以上、10重量%以下の回収PETを不飽和ポリエステル樹脂の原料として用いる製造方法が開示されている。
上記回収PET使用不飽和ポリエステル樹脂組成物は、例えば、下記の方法で得ることができる。
まず、グリコール分解物(A)は、回収PETと多価アルコールとを200℃〜250℃で3時間〜10時間かけてアルコリシス分解反応して得られる。次いで、前記のグリコール分解物(A)と、α,β−不飽和多塩基酸又はその酸無水物(B)及び必要に応じて他の飽和酸とを、200℃〜250℃で5時間〜20時間かけて脱水重縮合反応し後、上述した重合性単量体で希釈し、必要に応じて安定化剤としての重合禁止剤を添加して、回収PET使用不飽和ポリエステル樹脂組成物を調製する。
上記ビニルエステル樹脂は、エポキシ樹脂と、不飽和一塩基酸との反応物に、重合性単量体を混合して得ることができる。
上記不飽和一塩基酸としては、アクリル酸、メタクリル酸等が好適である。
上記エポキシ樹脂としては、ビスフェノールA系樹脂、ノボラック系樹脂、レゾール系樹脂、ビスフェノールF系樹脂、水素化ビスフェノールA系の脂肪族系のエポキシ樹脂等が好適である。また、ビスフェノールA系樹脂やビスフェノールF系樹脂としては、ビスフェノールA及び/又はビスフェノールFと脂肪族ジグリシジルエーテル型エポキシ化合物とを反応させて得られる反応生成物であることが好ましい。
上記重合性単量体としては、上述したものと同様である。
上記ポリオールとしては、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカ−ボネ−トポリオール、ポリブタジエンポリオール等が好適であり、数平均分子量が200〜3000であるものが好ましい。より好ましくは、数平均分子量が400〜2000のものである。ポリエーテルポリオールとは、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等のポリアルキレンオキサイドの他に、ビスフェノールAやビスフェノールFにアルキレンオキサイドを付加させたポリオールも使用することができる。ポリエステルポリオールとは、二塩基酸成分と多価アルコール成分との縮合重合体、又は、ポリカプロラクトン等の環状エステル化合物の開環重合体である。
上記重合性単量体としては、上述したものと同様である。
上記アクリル樹脂は、重合体に酸やエポキシ基の官能基を導入するために、アクリル酸やグリシジルメタクリル酸を共重合させたものや、更にその官能基に反応させて重合性官能基を持たせた重合体やアクリル系以外のスチレン等の単量体を共重合したものを使用することも可能である。
これらの中でも、アセチルアセトン、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、α−アセチル−γ−ブチロラクトン、N−ピロジニノアセトアセタミド、N,Nジメチルアセトアセタミドを用いることが好ましい。より好ましくは、アセチルアセトン及び/又はN,Nジメチルアセトアセタミドである。なお、後述する他の促進助剤と併用してもよい。
(2)合成ワックスとしては、例えば、フィッシャートロプシュワックス、ポリエチレンワックス等の合成炭化水素;モンタンワックス誘導体、パラフィンワックス誘導体、マイクロクリスタリンワックス誘導体等の変性ワックス;動物性油脂の誘導体;カルボキシル基含有単量体とオレフィンとの共重合体;硬化ひまし油、硬化ひまし油誘導体等の水素化ワックス;ステアリン酸、ドデカン酸、ステアリン酸オクタデシル等の炭素数12以上の脂肪酸及びその誘導体;アルキルフェニールや高級アルコールに、エチレンオキサイドやプロピレンオキサイド等のアルキレンオキサイドが付加したアルコール類等が挙げられる。
(3)その他のものとしては、例えば、天然ワックスや合成ワックス等の配合ワックス等が挙げられる。
これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。また、上記ワックス類に、他の成分を含んでもよい。
なお、樹脂組成物を常温で硬化させる場合には、上記空乾性付与剤としては、JIS K2235に分類される融点が40〜80℃であるものを用いることが好ましい。これにより、樹脂組成物の施工において、硬化途中の樹脂組成物から形成される被膜や成形物の表面に析出しやすくなることから、空気との遮断層が充分に形成され、本発明の作用効果を充分に発揮することができることとなる。
上記促進剤としては、例えば、ナフテン酸コバルト、ナフテン酸マンガン、ナフテン酸銅、ナフテン酸カリウム、ナフテン酸カルシウム、オクチル酸コバルト等の金属石鹸類等が挙げられ、中でもコバルト塩を用いることが好適である。
上記促進剤の使用量としては、ラジカル硬化性樹脂100重量部に対して、0.01重量部以上、5重量部以下とすることが好ましい。より好ましくは、0.2重量部以上、0.5重量部以下である。
促進助剤の使用総量としては、ラジカル硬化性樹脂100重量部に対して、0.01重量部以上、5重量部以下とすることが好ましい。より好ましくは、0.03重量部以上、1.0重量部以下である。なお、この使用総量は、β−ジケトンを含む促進助剤の総量である。
上記添加剤において、充填剤としては、例えば、水酸化アルミニウム(ATH)、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、アルミナ、クレー、タルク、ガラスパウダー、ミルドファイバー、クリストバライト、マイカ、シリカ、川砂、珪藻土、雲母粉末、石膏、ガラス粉末等の無機充填剤;有機充填剤等の1種又は2種以上が挙げられる。充填剤の使用量としては、ラジカル硬化性樹脂100重量部に対して、20重量部以上、300重量部以下であることが好ましい。また、上記樹脂組成物としては、これらの充填剤を用いることにより、注型(人大)、塗床材に好適に利用することができる。この場合、ATHやシリカを用いることがより好ましく、使用量としては、120重量部以上、200重量部以下であることが好適である。
上記繊維強化材としては、例えば、ガラス繊維、炭素繊維、金属繊維、セラミックからなる繊維等の無機繊維;アラミド、ポリエステル、ビニロン、フェノール、テフロン(登録商標)等の有機繊維;天然繊維等が挙げられる。中でも、ガラス繊維が好ましい。繊維強化材の使用量としては、ラジカル硬化性樹脂100重量部に対して、5重量部以上、70重量部以下であることが好ましい。なお、繊維強化材を用いることにより、樹脂組成物を、繊維強化プラスチック(FRP)材料や防水ライニング等の技術に好適に利用することができる。
上記消泡剤としては、シリコン系等の他、市販の高分子系消飽剤その他添加剤を用いることができる。
上記増粘剤としては、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化亜鉛等の多価金属酸化物;水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム等の多価金属水酸化物;多官能イソシアネート等が好適である。
上記無機骨材としては、珪砂、シリカ、クレー、ベントナイト、水酸化アルミニウム、アルミナ、タルク、炭酸カルシウム等の無機粉体等が好適である。不活性粉体としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン等の熱可塑性樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、ウレタン樹脂等の熱硬化性樹脂硬化物、ゴム、木材等の粉体及び/又は粉砕物等が好適である。また、上記樹脂組成物においては、無機骨材及び/又は不活性粉体を用いることにより、特にレジンモルタルパテ材用途に好適に使用することができることとなる。
ビニルエステル樹脂、ウレタン(メタ)アクリレート樹脂は、アセチルアセトンパーオキサイド単独では硬化が遅いので、メチルエチルケトンパーオキサイドやクメンヒドロキシパーオキサイドと併用するのが好ましい。このような硬化剤として、パーキュアNA(日本油脂社製)、硬化剤TW(化薬アクゾ社製)がある。
また硬化条件において、硬化温度としては、常温で行うことが好ましい。より好ましくは、−10〜60℃であり、更に好ましくは、10〜40℃である。ゲル化時間としては、1〜180分であることが好ましい。より好ましくは、5〜60分である。
還流冷却管を備えた1Lの4つ口フラスコに、テレフタル酸202部、アジピン酸89部、無水フタル酸150部、ジエチレングリコール409部、プロピレングリコール31部、ジブチル錫オキシド0.03部を仕込み、窒素ガスを吹き込みながら220℃で酸価15になるまで縮合反応させた。その後、150℃以下に温度を下げ、次いで、無水マレイン酸119部を仕込み、還流冷却管を分留管に換え、窒素ガスを吹き込みながら210℃で12時間更に縮合反応させ、不飽和ポリエステルを得た。得られた不飽和ポリエステル60部に、スチレン40部、ハイドロキノン0.01部を加え、酸価10、粘度4ポイズ(0.4Pa・s)の不飽和ポリエステル樹脂(a)を得た。
合成例1と同様のフラスコに、テレフタル酸226部、アジピン酸82部、無水フタル酸172部、ジエチレングリコール408部、プロピレングリコール21部、ジブチル錫オキシド0.03部を仕込み、窒素ガスを吹き込みながら220℃で酸価15になるまで縮合反応させた。その後、150℃以下に温度を下げ、次いで、無水マレイン酸90部を仕込み、還流冷却管を分留管に換え、窒素ガスを吹き込みながら210℃で12時間更に縮合反応させ、不飽和ポリエステルを得た。得られた不飽和ポリエステル60部に、スチレン40部、ハイドロキノン0.01部を加え、酸価10、粘度4ポイズ(0.4Pa・s)の不飽和ポリエステル樹脂(b)を得た。
合成例1と同様のフラスコに、ネオペンチルグリコール728部、エチレングリコール211部、イソフタル酸664部を仕込み、窒素ガスを吹き込みながら210℃で酸価が10になるまで反応させた。100℃まで冷却し、無水マレイン酸588部を仕込み、210℃まで昇温し、10時間反応させることにより、酸価9.0、数平均分子量4320の不飽和ポリエステルを得た。この不飽和ポリエステル60部に、スチレン40部、ハイドロキノン0.01部を加え、粘度6.5ポイズ(0.65Pa・s)の不飽和ポリエステル樹脂(c)を得た。
無水マレイン酸196部、ジシクロペンタジエン(純度95%)278部、及び、脱イオン水36部を4つ口フラスコに仕込み、窒素気流下130℃で3時間かけて付加反応を行い、ジシクロペンタジエンのマレイン酸付加物を得た。次に、無水フタル酸118部、及び、エチレングリコール124部を加えて混合し、常法通り、窒素気流中200℃で8時間かけて脱水縮合を行い、酸価25であり、ジシクロペンテニル基含有率が38質量%であるジシクロペンテニル基含有不飽和ポリエステルを得た。このジシクロペンテニル基含有不飽和ポリエステル70部に、スチレン30部、ハイドロキノン0.01部を加え、粘度3ポイズ(0.3Pa・s)のジシクロペンテニル基含有不飽和ポリエステル樹脂(d)を得た。
無水マレイン酸686部、ジシクロペンタジエン(純度95%)278部、イソフタル酸498部、及び、プロピレングリコール798部を4つ口フラスコに仕込み、窒素気流下140℃で7.5時間かけて付加反応を行ったのち、更に温度を215℃に上げて8時間かけて脱水縮合反応を行い、酸価20のジシクロペンテニル基含有不飽和ポリエステルを得た。このジシクロペンテニル基含有不飽和ポリエステル70部に、スチレン30部、ハイドロキノン0.01部を加え、粘度3ポイズ(0.3Pa・s)のジシクロペンテニル基含有不飽和ポリエステル樹脂(e)を得た。
合成例1と同様のフラスコに、回収されたPETボトルの粉砕物240部、ジエチレングリコール353部を仕込み、還流下で8時間グリコール分解を行った。その後、150℃以下に温度を下げ、次いで、無水フタル酸166部、無水マレイン酸125部、アジピン酸76部を仕込み、還流冷却管を分留管に換え、窒素ガスを吹き込みながら210℃で10時間縮合反応させ、不飽和ポリエステルを得た。得られた不飽和ポリエステル60部に、スチレン40部、ハイドロキノン0.01部を加え、酸価10、粘度4ポイズ(0.4Pa・s)の不飽和ポリエステル樹脂(f)を得た。
合成例1と同様のフラスコに、回収されたPETボトルの粉砕物231部、ジエチレングリコール66部、エチレングリコール23部、プロピレングリコール208部、テトラブチルチタネート0.06部を仕込み、200℃で1時間還流させ、グリコール分解を行った。その後、150℃以下に温度を下げ、次いで、無水マレイン酸125部、アジピン酸347部を仕込み、還流冷却管を分留管に換え、窒素ガスを吹き込みながら210℃で12時間縮合反応させ、不飽和ポリエステルを得た。得られた不飽和ポリエステル65部に、スチレン35部、ハイドロキノン0.01部を加え、酸価18、粘度2.3ポイズ(0.23Pa・s)の不飽和ポリエステル樹脂(g)を得た。
撹拌機、還流冷却管、気体導入管、及び温度計を備えた5Lの四つ口フラスコに、エポキシ当量465 のビスフェノール型エポキシ樹脂(東都化成社製、商品名「YD−901」;以下、「YD−901」と記す)2500g、エポキシ当量185 のビスフェノール型エポキシ樹脂(東都化成社製、商品名「YD−127」;以下、「YD−127」と記す) 580g、不飽和一塩基酸であるメタクリル酸750g、重合禁止剤である2,2−メチレン−ビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)0.600g、及びエステル化触媒としてのテトラフェニルホスフォニウムブロマイド 11.50gを仕込んで撹拌した。次に、上記の四つ口フラスコに乾燥空気を30ml/minで流しながら115℃で7時間反応させた後、反応性単量体としてのスチレンモノマー2100gを添加してビニルエステル樹脂を得た。所定の方法により測定した上記ビニルエステル樹脂の酸価は 5.0mgKOH/gであった。
合成例1と同様の四つ口フラスコに、ポリイソシアネートであるヘキサメチレンジイソシアネート1500g、スチレンモノマー1400g、触媒としてのジブチル錫ジラウレート2.4g、及び4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル240mg を仕込んで撹拌した。次に、上記の四つ口フラスコに乾燥空気を30ml/minで流しながら60℃に昇温した後、多価アルコール類としてのジプロピレングリコール590gを添加し、この反応溶液を60℃〜70℃に保持しながら3時間反応させた。その後、更に、水酸基含有(メタ)アクリル化合物であるヒドロキシプロピルメタクリレート1270gを加え、100℃に昇温しながら5時間反応させてウレタン(メタ)アクリレート樹脂を得た。
不飽和ポリエステル樹脂(a)100部に対して、硬化剤、促進剤、促進助剤及び空乾性付与剤を添加混合し、樹脂組成物を得た。硬化剤、促進剤、促進助剤及び空乾性付与剤の種類、添加量等については、表1に示した。この樹脂組成物のそれぞれについて、下記ホルムアルデヒド定量法を用いてホルムアルデヒド発散量を測定した。結果を表1に示す。
1:試験板の作製
長さ75mm、幅50mmのガラス板片面に樹脂をウェット0.5mm厚で刷毛塗りし、常温硬化後、2日常温で養生し試験板とした。
2:試験方法
・密閉可能な内蓋付の容量900mlのガラス瓶を用意する。
・ガラス瓶に50gの水を入れる。
・図1のように、ガラス瓶内の内蓋に1枚の試験板を針金の先端に付けたクリップで支持する。一方、別のガラス瓶には、空試験用として試験板は装着しない。
・ガラス瓶に蓋をして、放散試験を開始する。
1回の放散試験の時間は24時間とし、JIS K5601−4−1に従いアセチルアセトン吸光光度法によって、ホルマリン濃度を測定した。
なお、表1において、樹脂、硬化剤、促進剤、促進助剤及び空乾性付与剤の単位は、重量部である。
不飽和ポリエステル樹脂(b)100部に対して、硬化剤、促進剤、促進助剤及び空乾性付与剤を添加混合し、樹脂組成物を得た。硬化剤、促進剤、促進助剤及び空乾性付与剤の種類、添加量等については、表2に示した。この樹脂組成物のそれぞれについて、実施例1等と同様にホルムアルデヒド発散量を測定した。結果を表2に示す。
なお、表2において、樹脂、硬化剤、促進剤、促進助剤及び空乾性付与剤の単位は、重量部である。
ラジカル硬化性樹脂100部に対して、硬化剤、促進剤、促進助剤及び空乾性付与剤を添加混合し、樹脂組成物を得た。ラジカル硬化性樹脂、硬化剤、促進剤、促進助剤及び空乾性付与剤の種類、添加量等については、表3に示した。この樹脂組成物のそれぞれについて、実施例1と同様にホルムアルデヒド発散量を測定した。結果を表3に示す。
2:クリップ
3:試験板
4:水50g
Claims (2)
- ラジカル硬化性樹脂、β−ジケトン及び空乾性付与剤を含有する樹脂組成物を、アセチルアセトンパーオキサイドを含む硬化剤で硬化させる方法であって、該樹脂組成物の硬化物におけるホルムアルデヒド発散量が1.0mg/L以下であることを特徴とする樹脂組成物の硬化方法。
- 前記ラジカル硬化性樹脂は、ジシクロペンタジエン系不飽和ポリエステル樹脂、及び/又は、回収ポリエチレンテレフタレートを用いた不飽和ポリエステル樹脂であることを特徴とする請求項1記載の樹脂組成物の硬化方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003377364A JP2005036176A (ja) | 2003-06-25 | 2003-11-06 | 樹脂組成物の硬化方法 |
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003181618 | 2003-06-25 | ||
JP2003377364A JP2005036176A (ja) | 2003-06-25 | 2003-11-06 | 樹脂組成物の硬化方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005036176A true JP2005036176A (ja) | 2005-02-10 |
Family
ID=34220264
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003377364A Pending JP2005036176A (ja) | 2003-06-25 | 2003-11-06 | 樹脂組成物の硬化方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005036176A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005154589A (ja) * | 2003-11-26 | 2005-06-16 | Dainippon Ink & Chem Inc | シートモールディングコンパウンド及びバルクモールディングコンパウンド用樹脂組成物、及びその応用 |
JP2005162816A (ja) * | 2003-12-01 | 2005-06-23 | Dainippon Ink & Chem Inc | 管ライニング材用樹脂組成物及びこれを用いた管ライニング材 |
JP2006265336A (ja) * | 2005-03-23 | 2006-10-05 | Dainippon Ink & Chem Inc | ラジカル重合性樹脂組成物の長期保存方法 |
JP2006282912A (ja) * | 2005-04-01 | 2006-10-19 | Japan Composite Co Ltd | ラジカル硬化性樹脂組成物 |
JP2006282948A (ja) * | 2005-04-04 | 2006-10-19 | Japan Composite Co Ltd | 熱硬化性樹脂組成物 |
JP2012521465A (ja) * | 2009-03-25 | 2012-09-13 | ディーエスエム アイピー アセッツ ビー.ブイ. | 樹脂組成物 |
-
2003
- 2003-11-06 JP JP2003377364A patent/JP2005036176A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005154589A (ja) * | 2003-11-26 | 2005-06-16 | Dainippon Ink & Chem Inc | シートモールディングコンパウンド及びバルクモールディングコンパウンド用樹脂組成物、及びその応用 |
JP2005162816A (ja) * | 2003-12-01 | 2005-06-23 | Dainippon Ink & Chem Inc | 管ライニング材用樹脂組成物及びこれを用いた管ライニング材 |
JP2006265336A (ja) * | 2005-03-23 | 2006-10-05 | Dainippon Ink & Chem Inc | ラジカル重合性樹脂組成物の長期保存方法 |
JP2006282912A (ja) * | 2005-04-01 | 2006-10-19 | Japan Composite Co Ltd | ラジカル硬化性樹脂組成物 |
JP2006282948A (ja) * | 2005-04-04 | 2006-10-19 | Japan Composite Co Ltd | 熱硬化性樹脂組成物 |
JP2012521465A (ja) * | 2009-03-25 | 2012-09-13 | ディーエスエム アイピー アセッツ ビー.ブイ. | 樹脂組成物 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2006206863A (ja) | 不飽和ポリエステル樹脂組成物及びこれを用いた塗装方法 | |
JP6372922B2 (ja) | 樹脂組成物、それを用いた被覆工法およびその方法により被覆された被覆構造体 | |
JP2008106169A (ja) | 硬化性樹脂組成物 | |
JP2005036176A (ja) | 樹脂組成物の硬化方法 | |
JP4911911B2 (ja) | 熱硬化性樹脂組成物 | |
JP4147468B2 (ja) | 樹脂組成物 | |
TW570935B (en) | Curable unsaturated resin composition | |
JP2005036188A (ja) | 樹脂組成物の硬化方法 | |
JP5179696B2 (ja) | 低臭気樹脂組成物およびそれを含む被覆材およびそれを用いた被覆工法 | |
JP5131156B2 (ja) | ラジカル重合性樹脂組成物 | |
JPS6039283B2 (ja) | ポリブタジエン変性不飽和ポリエステルの製造法 | |
JP4815144B2 (ja) | ラジカル硬化性樹脂組成物 | |
JP2006342266A (ja) | ラジカル硬化性樹脂組成物及びその硬化方法 | |
JP2005139404A (ja) | 樹脂組成物 | |
JP2005146021A (ja) | 常温硬化性樹脂組成物 | |
JP4911921B2 (ja) | ラジカル硬化性樹脂組成物及びその硬化方法 | |
JP5248369B2 (ja) | 常温硬化性樹脂組成物 | |
JP4892237B2 (ja) | 熱硬化性樹脂組成物の硬化物及びその製造方法 | |
JP4261384B2 (ja) | 防水用複合被覆体の施工方法 | |
JP2007084601A (ja) | 被覆用樹脂組成物 | |
JP2005015642A (ja) | ラジカル重合性樹脂組成物 | |
JP2004010771A (ja) | ラジカル重合性樹脂組成物、繊維強化ラジカル重合性樹脂組成物および土木建築材料用ラジカル重合性樹脂組成物 | |
JP4250557B2 (ja) | 防水用複合被覆体の施工方法 | |
JP2017206630A (ja) | ラジカル硬化性樹脂組成物及び繊維強化材料 | |
JP4193490B2 (ja) | 床被覆構造体 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20051017 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20080314 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080507 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20080627 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080729 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20080929 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20090120 |