JPH08259643A - 樹脂組成物、土木建築材料及び被覆材 - Google Patents

樹脂組成物、土木建築材料及び被覆材

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JPH08259643A
JPH08259643A JP6264795A JP6264795A JPH08259643A JP H08259643 A JPH08259643 A JP H08259643A JP 6264795 A JP6264795 A JP 6264795A JP 6264795 A JP6264795 A JP 6264795A JP H08259643 A JPH08259643 A JP H08259643A
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Shuya Tsuji
修也 辻
Toshio Mita
俊夫 三田
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 本発明は、(A)ポリエーテルアクリルウレ
タン樹脂、(B)乾性油及び/又はそれらの脂肪酸化合
物を用いた空乾性付与型重合体、(C)エチレン性不飽
和単量体、上記(A)、(B)及び(C)成分を含有す
ることを特徴とする樹脂組成物。 【効果】 本発明は、常温〜低温硬化性に優れ、かつ大
きい伸び、靱性、低温柔軟性を保持し、空気存在下でも
完全硬化するので土木建築材料、被覆材等各種用途に利
用される。例えば塗料、床及び壁面コーティング材、床
材、道路マーキング材、ライニング材、等の土木建築材
料、及び被覆材に使用できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、常温から低温での硬化
特性に優れた樹脂組成物に関し、特に塗料、床及び壁面
コーティング、道路マーキング、注型品、積層品、接着
剤、ライニング材、波平板等の広範な土木建築材料用途
に適した低温柔軟性を保持し、かつ低温硬化性に優れた
ラジカル硬化する柔軟性の樹脂組成物及び被覆材に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、ラジカル硬化性柔軟性樹脂として
は、例えば、アクリルシラップ(特開昭58−1962
68号公報)、不飽和二塩基酸の量を極端に少なくして
柔軟性を付与した不飽和ポリエステル樹脂(特開昭56
−92917号公報)、ビニルエステル樹脂(特開平5
−97943号公報)等が知られている。しかし上記の
樹脂類は、耐水性に劣ること、硬化塗膜物が低温域での
柔軟性に欠ける等の問題点を有している。
【0003】そこで、ラジカル硬化性樹脂の低温柔軟性
を改良する試みが、(メタ)アクリロイル基含有ポリエ
ーテルウレタン樹脂でなされている。(特開平5−51
423号公報)しかし、これらの樹脂は、耐水性を有し
ながら柔軟性に富むという不飽和ポリエステル樹脂にな
い特徴を有してはいるが、硬化時の嫌気性が強いため塗
膜表面が未硬化状態となりベトツクという欠点がある。
この欠点は、積層品や被覆材とした場合、実用上大きな
問題となっている。例えばこの樹脂を用いて繊維強化材
に含浸・硬化してFRPとした場合、表面の劣化や汚れ
が著しく、またゲルコートとして用いると表面の硬化が
充分でないためガラスマットを積層して煮沸すると、ゲ
ルコート層とFRP層との間が剥がれる問題がある。
【0004】この改良法として、特開平6−23482
3号公報では、(メタ)アクリロイル基含有ポリエーテ
ルウレタン樹脂にアリルエーテル基を導入した樹脂組成
物が提案されている。しかし、この樹脂組成物でも硬化
に時間がかかる、即ち硬化特性は十分ではなく、5℃以
下の低温時、0.5mm以下の薄膜では塗膜表面が未硬
化状態となる欠点があった。さらに、油脂類を添加でき
ることが記載されてはいるが、混ぜると相溶性の悪いも
のであった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、(メ
タ)アクリロイル基含有ポリエーテルウレタン樹脂と相
溶性が良く、かつ硬化時における硬化特性を改良、即ち
硬化時間を短くし、塗膜乾燥性を改善し、耐水性等を改
善しうる樹脂組成物にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、これらの
課題について鋭意研究の結果、本発明を完成するに至っ
たものである。
【0007】即ち、本発明は、(A)ポリエーテルアク
リルウレタン樹脂、(B)乾性油及び/又はそれらの脂
肪酸化合物を用いた空乾性付与型重合体、(C)エチレ
ン性不飽和単量体からなり、(A)、(B)及び(C)
成分を含有することを特徴とする樹脂組成物、好ましく
は(A)成分のポリエーテルアクリルウレタン樹脂が、
(メタ)アクリロイル基とアリルエーテル基とを有する
こと、好ましくは(B)成分の空乾性付与型重合体が、
不飽和ポリエステル樹脂であること、(B)成分の空乾
性付与型重合体が、アルキッド樹脂であること、好まし
くは(C)成分のエチレン性不飽和単量体が、(メタ)
アクリロイル基を有する単量体を含むものであること、
好ましくは(A)成分/(B)成分の比率が、95/5
〜50/50であること、好ましくは(メタ)アクリロ
イル基を有するエチレン性不飽和単量体(C)が、一分
子中に少なくとも2個の重合性二重結合を有する単量体
であること、好ましくは(メタ)アクリロイル基を有す
るエチレン性不飽和単量体が、空乾性を有する重合性単
量体を含有するものであること、好ましくは(A)、
(B)及び(C)成分に加えてパラフィン及び/又はワ
ックス(D)を含有すること、前記の樹脂組成物を主成
分とすることを特徴とする土木建築材料及び被覆材を提
供するものである。
【0008】(構成)本発明のポリエーテルアクリルウ
レタン樹脂(A)とは、例えばポリイソシアネートとポ
リエーテルポリオール及びヒドロキシアルキルアクリレ
ートとを反応させて得られるものである。
【0009】ここでいうポリエーテルポリオールとは、
好ましくは数平均分子量400以上のもので、特に好ま
しくは400〜3000のものであり、例えば、ポリオ
キシプロピレンジオール(以下PPGと略す)、ポリテ
トラメチレングリコールエーテル(以下PTMGと略
す)、ポリオキシエチレンジオール等が挙げられる。
【0010】ポリイソシアネートとしては、2,4−ト
リレンジイソシアネートと及びその異性体または異性体
の混合物(以下TDIと略す)、ジフェニルメタンジイ
ソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソ
ホロンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネー
ト、水添キシリレンジイソシアネート、ジシクロヘキシ
ルメタンジイソシアネート、トリジンジイソシアネー
ト、ナフタレンジイソシアネート、トリフェニルメタン
トリイソシアネート、バーノックD−750、クリスボ
ンNX(大日本インキ化学工業(株)製品)、デスモジ
ュールL(住友バイエル社製品)、コロネートL(日本
ポリウレタン社製品)、タケネートD102(武田薬品
社製品)等が挙げられるが、特にTDIが好ましく用い
られる。
【0011】ヒドロキシアルキルアクリレートとして
は、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロ
キシプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルア
クリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート等が
挙げられる。
【0012】本発明のポリエーテルアクリルウレタン樹
脂(A)には、硬化時の嫌気性改良のため、アリルエー
テル基をポリマー中に導入するのが好ましい。樹脂合成
上好ましいのは、水酸基含有アリルエーテル化合物由来
のものである。
【0013】水酸基含有アリルエーテル化合物として
は、公知慣用のものが使用できるが、そのうちでも代表
的なものとしては、例えばエチレングリコールモノアリ
ルエーテル、ジエチレングリコールモノアリルエーテ、
トリエチレングリコールモノアリルエーテル、ポリエチ
レングリコールモノアリルエーテル、プロピレングリコ
ールネリアリルエーテル、ジプロピレングリコールモノ
アリルエーテル、トリプロピレンク゜リコールモノアリ
ルエーテル、ポリプロピレングリコールモノアリルエー
テル、1,2−ブチレングリコールモノアリルエーテ
ル、1,3−ブチレングリコールモノアリルエーテル、
ヘキシレングリコールモノアリルエーテル、オクチレン
グリコールモノアリルエーテル、トリメチロールプロパ
ンジアリルエーテル、グリセリンジアリルエーテル、ペ
ンタエリスリトールトリアリルエーテル等の多価アルコ
ール類のアリルエーテル化合物等が挙げられ、水酸基を
1個有するアリルエーテル化合物が好ましい。
【0014】本発明のポリエーテルアクリルウレタン樹
脂(A)の製造方法としては、第1にポリイソシアネー
ト(a)とポリエーテルポリオール(b)とを好ましくは数平
均分子量800〜50000、特に好ましくは1000
〜20000になるようにNCO/OH=2〜1.5で
反応させ、高分子量ポリイソシアネートを生成し、次い
でそれを2モルの割合のヒドロキシアルキルアクリレー
トと反応させて、末端に不飽和基を結合させる。或は、
まずヒドロキシアルキルアクリレートとジイソシアネー
トを反応させて、次いで得られた不飽和モノイソシアネ
ートと場合によってはジイソシアネート共存下に数平均
分子量800〜50000、好ましくは1000〜20
000になるように数平均分子量400以上のポリエー
テルポリオールとを反応させることにより得られる。
【0015】本発明のアリルエーテル基含有ポリエーテ
ルアクリルウレタン樹脂の製造方法としては、先ずポリ
イソシアネートとポリエーテルポリオールとを好ましく
は数平均分子量800〜50000、特に好ましくは1
000〜20000になるようにNCO/OH=2〜
1.5で反応させ、末端イソシアネート基含有化合物を
生成し、次いでそれに水酸基含有アクリル化合物及び水
酸基含有アリルエーテル化合物をイソシアネート基に対
して水酸基がほぼ当量となるように反応する。この際の
水酸基含有にアクリル化合物/水酸基含有アリルエーテ
ル化合物のモル比率は、好ましくは90/10〜20/
80、より好ましくは70/30〜40/60である。
或いはまず水酸基含有アクリル化合物及び水酸基含有ア
リルエーテル化合物とポリイソシアネートとを反応さ
せ、次いで得られたイソシアネート基含有化合物とポリ
エーテルポリオールとを反応させて、好ましくは数平均
分子量800〜50000、より好ましくは1000〜
20000のアリルエーテル基含有ポリエーテルウレタ
ンアクリレートを製造することができる。
【0016】本発明の(A)ポリエーテルアクリルウレ
タン樹脂は、予め(C)成分のエチレン性不飽和単量体
を混合していてもよい。その比率はポリエーテルアクリ
ルウレタン樹脂10〜90重量%、好ましくは30〜7
0重量%と、エチレン性不飽和単量体90〜10重量
%、好ましくは70〜30重量%を混合し、好ましくは
トリハイドロキノン、ハイドロキノン、ベンゾキノン、
トルハイドロキノン、p−tert−ブチルカテコール、
2,6−tert−ブチル−4−メチルフェノールなどの重
合禁止剤を、混合物に好ましくは100〜200ppm
添加し得るものである。
【0017】本発明で用いる(B)の乾性油及び/又は
それらの脂肪酸化合物を用いた空乾性付与型重合体と
は、好ましくは不飽和ポリエステル、アルキッド樹脂、
ビニルエステル樹脂等に必須の空乾性成分として、乾性
油及び/又はそれらの脂肪酸化合物成分を導入すること
により得られるものである。
【0018】導入方法としては1)多価アルコールと乾
性油等の脂肪油とのエステル交換反応で得られるアルコ
リシス化合物を上記樹脂のアルコール成分として用いる
方法。2)脂肪酸原料として乾性油等をけん化して得ら
れる脂肪油脂肪酸を用いる方法がある。本発明の乾性油
もしくは、乾性油脂肪酸系化合物に用いる乾性油とは、
好ましくはヨウ素価130以上の油脂で、例えばアマニ
油、大豆油、綿実油、落花生油、やし油等が挙げられ
る。本発明のエステル交換反応で得られる、アルコリシ
ス化合物に用いる多価アルコールとしては、グリセリ
ン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、
トリスヒドロキシメチルアミノメタン等の3価アルコー
ル、ペンタエリトリット、ジペンタエリトリット等の4
価アルコール等が挙げられる。
【0019】上記の不飽和ポリエステル樹脂とは、α,
β−不飽和二塩基酸又はその酸無水物と芳香族飽和二塩
基酸またはその酸無水物と、グリコール類の重縮合によ
って製造され、場合によって酸成分として脂肪族あるい
は脂肪族飽和二塩基酸を併用して製造された不飽和ポリ
エステルが挙げられる。
【0020】上記のα,β−不飽和二塩基酸又はその酸
無水物としては、例えばマレイン酸、無水マレイン酸、
フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、クロルマレイン
酸及びこれらのエステル等があり、芳香族飽和二塩基酸
又はその酸無水物としては、フタル酸、無水フタル酸、
イソフタル酸、テレフタル酸、ニトロフタル酸、テトラ
ヒドロ無水フタル酸、エンドメチレンテトラヒドロ無水
フタル酸、ハロゲン化無水フタル酸及びこれらのエステ
ル等があり、脂肪族或いは脂環族飽和二塩基酸として
は、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、アジピン酸、セバ
シン酸、アゼライン酸、グルタル酸、ヘキサヒドロ無水
フタル酸及びこれらのエステル等があり、それぞれ単独
或いは併用して使用される。
【0021】グリコール類としては、エステルグリコー
ル、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジ
プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,
4−ブタンジオール、2−メチルプロパン−1,3−ジ
オール、ネオペンチルグリコール、トリエチレングリコ
ール、テトラエチレングリコール、1,5−ペンタンジ
オール、1,6−ヘキサンジオール、ビスフェノール
A、水素化ビスフェノールA,エチレングリコールカー
ボネート、2,2−ジ−(4−ヒドロキシプロポキシジ
フェニル)プロパン等が挙げられ、単独或いは併用して
使用されるが、そのほかにエチレンオキサイド、プロピ
レンオキサイド等の付加物も同様に使用できる。また、
グリコール類と酸成分の一部としてポリエチレンテレフ
タレート等の重縮合物も使用できる。
【0022】上記ビニルエステル樹脂とは、ポリエステ
ル(メタ)アクリレート樹脂とエポキシ(メタ)アクリ
レート樹脂の2種類がある。その一つであるポリエステ
ル(メタ)アクリレート樹脂とは、1分子中に少なくと
も1個の(メタ)アクリル酸エステル基を含有する飽和
もしくは不飽和ポリエステルもしくはその重合性不飽和
モノマーとの混合溶液である。他のひとつのエポキシ
(メタ)アクリレート樹脂とは、ビスフェノールタイプ
のエポキシ樹脂単独又はビスフェノールタイプのエポキ
シとノボラックタイプのエポキシ樹脂とを混合した樹脂
であって、その平均エポキシ当量が好ましくは150か
ら450の範囲にあるエポキシ樹脂と不飽和一塩基酸と
をエステル化触媒の存在下で反応して得られるエポキシ
ビニルエステルをいう。
【0023】本発明の(A)ポリエーテルアクリルウレ
タン樹脂と(B)空乾性付与型重合体は、(A)/
(B)の重量比率が95/5〜50/50であることが
好ましい。(B)が5より小さい場合、樹脂硬化物の硬
化時間が長く塗膜乾燥性が悪くなる。(B)が50より
大きい場合、樹脂硬化物の引っ張り強度、引き裂き強
度、耐水性、耐湿熱性等の特性が悪くなる。
【0024】本発明のエチレン性不飽和単量体(C)と
は、ポリエーテルアクリルウレタン樹脂(A)及び空乾
性付与型重合体樹脂(B)と架橋反応可能なエチレン性
不飽和モノマーあるいは不飽和オリゴマー等が挙げら
れ、好ましくはアクリロイル基を有するモノマー又はオ
リゴマーであり、特に(メタ)アクリル酸エステルモノ
マーが好ましい。アクリロイル基を有しないエチレン性
不飽和単量体も使用できるが、(C)成分中でその量が
多くなった場合、ポリエーテルアクリルウレタンとの共
重合性が悪くなり硬化時間が長くなるので好ましくな
い。
【0025】アクリロイル基を有する単量体としては、
例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリ
ル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸t
−ブチル、メタアクリル酸メチル、メタアクリル酸エチ
ル、メタアクリル酸ブチル等の分子量が概略150より
小さいものが、樹脂との相溶性や樹脂粘度の点から好ま
しく使用される。
【0026】もちろん以下に示す様な分子量が160よ
り大きい単量体も使用できるが、(C)単量体成分中に
0〜50重量%未満、0〜20重量%程度含まれるのが
好ましい。この単量体とは、例えば、アクリル酸2−エ
チルヘキシル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸デ
シル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸ステアリル、ア
クリル酸2−ハイドロキシエチル、アクリル酸β−エト
キシエチル、アクリル酸2−シアノエチル、アクリル酸
シクロヘキシル、アクリル酸ジエチルアミノエチル、メ
タアクリル酸ブチル、メタアクリル酸ヘキシル、メタア
クリル酸デシル、メタアクリル酸ラウリル、メタアクリ
ル酸ステアリル、フェニルカルビトールアクリレート、
ノニルフェニルカルビトールアクリレート、ノニフェノ
キシプロピルアクリレート、N−ビニルピロリドン、ポ
リカプロラクトンアクリレート、アクリロイルオキシエ
チルフタレート、アクリロイルオキシサクシネート、フ
ェノールEO変性(n=2〜4)アクリレート、ノニル
フェノールEO変性(n=1〜4)アクリレート、ノニ
ルフェノールPO変性(n=2.5)アクリレート、2
−エチルヘキシルカルビトールアクリレート、ωーカル
ボキシーポリカプロラクトン(n=2)モノアクリレー
ト、フタル酸モノヒドロキシエチルアクリレート等があ
る。
【0027】又、(C)成分に使用される単量体として
は、一分子中に少なくとも2個の重合性二重結合を有す
る化合物も使用可能であり、硬化物表面の耐摩耗性、耐
さっ傷性、耐薬品性等を向上される目的で、(C)の単
量体成分中に0〜50重量%未満、好ましくは0〜20
重量%程度併用される。この一分子中に少なくとも2個
の重合性二重結合を有する化合物、即ち多官能不飽和モ
ノマーは、好ましくは、多官能の(メタ)アクリル酸エ
ステルモノマーであり、例えばエチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、1,2−プロピレングリコール
ジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコール
ジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ
(メタ)アクリレートのようなアルカンジオールジ−
(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、トリエチレングリコール(メタ)ア
クリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アク
リレート、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレー
ト等のポリオキシアルキレン−グリコールジ(メタ)ア
クリレート、ジビニルベンゼン、ジアリルフタレート、
トリアリルフタレート、トリアリルシアヌレート、トリ
アリルイソシアヌレート、アリル(メタ)アクリレー
ト、ジアリルフマレート等が挙げられ、これらは単独
で、又は2種以上の併用で用いられる。
【0028】更に、架橋反応時の共重合性は少し劣る
が、これ以外のエチレン性不飽和単量体を(C)単量体
成分中に0〜50重量%未満、好ましくは0〜20重量
%程度併用する併用してもよい。例えば、スチレン、酢
酸ビニル、ビニルトルエン、α−メチルスチレン、ジア
リルフタレート、ジアリルイソフタレート、トリアリル
イソシアヌレート、ジアリルテトラブロムフタレート等
のアリルモノマー類;アクリルニトリル、グリシジルメ
タクリレート、n−メチロールアクリルアミド−ブチル
エーテル、n−メチロールアクリルアミド、アクリルア
ミド等の硬質モノマー類が挙げられる。
【0029】また、本発明の(メタ)アクリロイル基を
有するエチレン性不飽和単量体(C)としては、空乾性
を有する重合性不飽和モノマーを用いることもでき、
(C)単量体成分中に0〜50重量%未満、好ましくは
0〜20重量%程度併用できる。例えばジシクロペンタ
ジエン、トリシクロデカン、シリシクロデカン、トリア
ジン等のアクリル酸誘導体、例えば、ジシクロペンテニ
ルオキシエチルアクリレート、ジシクロペンテニルアク
リレート、ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレー
ト、トリシクロ〔5-2-1-02,6〕デカニル(メタ)アクリ
レート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌル
アクリレート等を挙げることができ、後述する乾性油、
エポキシ反応性希釈剤等も使用できる。同様に使用でき
る。
【0030】この他に、本発明の単量体(C)成分とし
ては、不飽和アルコール単量体も同様に、(C)単量体
成分中に0〜50重量%未満、好ましくは0〜20重量
%程度併用することもできる。この不飽和アルコール単
量体とは、アクリロイル基と水酸基を有するものであ
り、具体例としては、メタクリル酸2−ヒドロキシエチ
ル、メタクリル酸ヒドロキシプロピル、アクリル酸2−
ヒドロキシエチル、アクリル酸ヒドロキシプロピル等挙
げられる。これらは親水性機能の付与や樹脂相溶性向上
を目的に本発明組成物を用いる時に使用される。
【0031】本発明の(A)ポリエーテルアクリルウレ
タン樹脂と(B)空乾性付与型重合体(B)とを加えた
ポリマー分(A+B)と、エチレン性不飽和単量体
(C)の好ましい配合比率〔(A+B)/C〕は、重量
基準で2/8〜8/2である。(A+B)が2より小さ
い場合、樹脂硬化物の硬化性が悪くなる。8より大きい
場合は、組成物の粘度が高くなり、取扱が困難となる。
【0032】本発明の樹脂組成物には、樹脂硬化物の空
気硬化性を改良する目的と、硬化収縮を低減する目的
で、熱可塑性樹脂を添加することができる。熱可塑性樹
脂の具体例としては、メチルメタクリレート、エチルメ
タクリレート、ブチルメタクリレート、メチルアクリレ
ート、エチルアクリレートなどのアクリル酸又はメタク
リル酸の低級アルキルエステル類、スチレン、塩化ビニ
ル、酢酸ビニルなどの単量体の単独重合体又は共重合体
類、前記ビニル単量体の少なくとも1種と、ラウリルメ
タクリレート、イソビニルメタクリレート、アクリルア
ミド、メタクリルアミド、ヒドロキシアルキルアクリレ
ート又はメタクリレート、アクリルニトリル、メタクリ
ルニトリル、アクリル酸、メタクリル酸、セチルステア
リルメタクリレートよりなる重合体の少なくとも1種の
共重合体などのほか、セルロースアセテートブチレート
及びセルロースアセテートプロピオネート、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、飽和ポリエステル等を挙げること
ができる。その添加量は、樹脂組成物100重量部に対
して0〜50重量部が好ましく、0〜35重量部が特に
好ましい。
【0033】本発明の組成物は樹脂成分のみで乾燥性に
優れる事が特徴であるが、より乾燥性を向上させる目的
でパラフィン及び/又はワックス類を併用してもよい。
【0034】本発明で用いられるパラフィン及び/又は
ワックス(D)としては、パラフィンワックス、ポリエ
チレンワックスやステアリン酸、1,2−ヒドロキシス
テアリン酸等の高級脂肪酸等が挙げられるが、好ましく
はパラフィンワックスが用いられる。このパラフィン及
び/又はワックス塗膜表面における硬化反応中の空気遮
断作用、耐汚れ性の向上を目的に添加される。添加量と
しては、(A)、(B)、(C)成分合計100重量部
に対して0.1〜5重量部、好ましくは0.2〜2重量
部である。
【0035】本発明の樹脂組成物には、硬化剤を含有す
ることも好ましく、これには有機過酸化物が挙げられ
る。具体的にはジアシルパーオキサイド系、パーオキシ
エステル系、ハイドロパーオキサイド系、ジアルキルパ
ーオキサイド系、ケトンパーオキサイド系、パーオキシ
ケタール系、アルキルパーエステル系、パーカーボネー
ト系等の公知のものが使用され、混練条件、養生温度等
で適宜選択される。
【0036】添加量は、通常使用されている量であり、
好ましくは、樹脂組成物100重量部に対して0.01
〜4重量部である。上記硬化剤は組合わせて使用されて
も良い。
【0037】また、硬化促進剤、すなわち硬化剤の有機
過酸化物をレドックス反応によって分解し、活性ラジカ
ルの発生を容易にする作用のある物質は、例えばコバル
ト系、バナジウム系、マンガン系等の金属石鹸類、第3
級アミン類、第4級アンモニウム塩、メルカプタン類等
がある。
【0038】本発明に係わる樹脂組成物には、上記添加
剤以外に充填剤、骨材、顔料、染料等の着色剤等を添加
しても良い。
【0039】本発明で使用される繊維強化材としては、
例えばガラス繊維、アミド、アラミド、ビニロン、ポリ
エステル、フェノール等の有機繊維、カーボン繊維、金
属繊維、セラミック繊維或いはこれらを組合わせて用い
られる。施工性、経済性を考慮した場合、好ましいのは
ガラス繊維、有機繊維である。また、繊維の形態は、平
織り、朱子織り、不織布、マット状等があるが、施工
法、厚み保持等よりマット状が好ましい、また、ガラス
ロービングを10〜100mmにカットしてチョップド
ストランドにして使用することも可能である。
【0040】充填材としては、炭酸カルシウム粉、クレ
ー、アルミナ粉、硅石粉、タルク、硫酸バリウム、シリ
カパウダー、ガラス粉、ガラスビーズ、マイカ、水酸化
アルミニウム、セルロース糸、硅砂、川砂、寒水石、大
理石、砕石、ガラスバルーンなどが挙げられ、なかでも
硬化時半透明性を与える用途ではガラス粉、水酸化アル
ミニウム、硫酸バリウムなどが好ましく用いられる。
【0041】本発明は、低温柔軟性を保持し、かつ低温
硬化性に優れた土木建築材料として有用な樹脂であり、
例えば塗料、床材及び壁面コーティング材、防水材、ラ
イニング材、道路マーキング等の被覆材として好まし
く、この他に注型品、積層品、波平板等の成形品、接着
剤などの広範な用途に使用できる。
【0042】
【実施例】以下に、本発明を実施例と比較例で詳細に説
明するが、文中「部」、「%」は特に断わりのない限り
重量基準である。
【0043】合成例1〔ウレタンアクリレート(UA−
1)の調製〕 温度計、攪拌機、不活性ガス導入口、空気導入口及び還
流冷却器を備えた1リットルの四つ口フラスコにトリレンジ
イソシアネート(TDIと略す)2.0モルと数平均分
子量1000のプロピレングライコール(PPGと略
す)1.0モルを仕込み、窒素雰囲気下80℃で5時間
反応させた。NCO当量が530となり理論値とほぼ同
じ値になって安定したので40℃迄冷却し、次に2−ヒ
ドロキシエチルメタクリレートを2.0モル加え、空気
雰囲気下80℃で4時間反応させた。NCO%が0.1
%以下になったことを確認した後、トリハイドロキノン
0.05部とターシャリブチルカテコール0.025部添
加し、ポリエーテルアクリルウレタン樹脂組成物を得
た。
【0044】合成例2〔ウレタンアクリレート(UA−
2)の調製〕 温度計、攪拌機、不活性ガス導入口、及び還流冷却器を
備えた1リットルの四つ口フラスコに数平均分子量70
0のPPG1.0モルを仕込み、TDIを2モル加え発
熱を抑制しながら80℃で5時間反応した。NCO当量
が理論値とほぼ同じ524となり安定したので40℃迄
冷却し、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル(ダ
イソー社製、ネオアリルP−30)を1モル、2−ヒド
ロキシエチルメタクリレートを1.1モルを加え、空気
雰囲気下90℃で7時間反応した。NCO%が0.1重
量%以下となったのでハイドロキノン0.067部とタ
ーシャルブチルカテコール0.033部を添加し、アリ
ルエーテル基含有ポリエーテルアクリルウレタン樹脂組
成物を得た。
【0045】合成例3〔ウレタンアクリレート(UA−
3)の調製〕 上記合成例1、2の条件と同様に、PTMG−2000
を1.0モル、TDIを2.0モル、2−ヒドロキシエ
チルメタクリレートを2.1モルのポリエーテルアクリ
ルウレタン樹脂組成物を得た。
【0046】比較合成例1〔エポキシアクリレート(V
E−1)の調製〕 温度計、攪拌機および冷却器を具備した三ツ口フラスコ
に、ビスフェノールAとエピクロルヒドリンとの反応に
より得られたエポキシ当量が470 なる「エピクロン10
50」〔大日本インキ化学工業(株)製のエポキシ樹
脂〕の4600g(エポキシ基10個相当分)、メタク
リル酸の860g(カルボキシル基10個相当分)、ハ
イドロキノンの1.36gおよびトリエチルアミンの10.8g
を仕込んで120 ℃まで昇温させ、同温度で10時間反応
を続けた処、酸価が3.5 なる液状エポキシアクリレート
が得られた。
【0047】比較合成例2〔飽和ポリエステルアクリレ
ート(UPA−1)の調製〕 ジエチレングリコール3モル、トリエチレングリコール
7モル、オルソフタル酸10モル、トルハイドロキノン
50ppm を200〜20℃で加熱縮合し、酸価28にな
った時点で140℃になるまで冷却した。次にグリシジ
ルメタクリレート2モルを仕込み140℃で10時間反
応して二重結合力価1476の飽和ポリエステルアクリ
レートを得た。
【0048】比較合成例3〔不飽和ポリエステル(UP
E−1)の調製〕 オルソフタル酸7モル、無水マレイン酸3モル、ジエチ
レングリコール3モル、トリエチレングリコール7モ
ル、トルハイドロキノン50ppm を200〜220℃で
加熱縮合し、不飽和ポリエステルUPE−5を合成し
た。
【0049】合成例4〔空乾性付与型不飽和ポリエステ
ル(UPE−2)の調製〕 グリセリン1.33モル、アマニ油0.67モルを18
0〜200℃で4時間反応させアルコリシスを得た。次
にジエチレングリコール4モル、ジプロピレングリコー
ル4モル、フマル酸5.0 モル、無水フタル酸5.0モ
ルを公知の条件で加熱脱水縮合させて酸価25の不飽和
ポリエステルを得た。
【0050】合成例5〔空乾性付与型不飽和ポリエステ
ル(UPE−3)の調製〕 エチレングリコール5モル、ジプロピレングリコール5
モル、無水マレイン酸5.0 モル、無水フタル酸4.0
モル、アマニ油脂肪酸2.0モルを公知の条件で加熱脱
水縮合させて酸価27の不飽和ポリエステルを得た。
【0051】合成例6〔空乾性付与型飽和ポリエステル
(UPE−4)の調製〕 無水フタル酸1.0モル、ペンタエリトリット1.0モ
ル、アマニ油脂肪酸2.0モルを公知の条件で加熱脱水
縮合させて油長73.7%のアルキッド樹脂を得た。
【0052】比較合成例3〔空乾性付与型飽和ポリエス
テル(UPE−5)の調製〕 テレフタル酸2.0 モル、ジエチレングリコール1.5 モ
ル、ペンタエリスリトール・トリアリルエーテル1モル
を公知の条件で加熱脱水縮合させて、酸価20の飽和ポ
リエステルを得た。
【0053】比較合成例4〔空乾性付与型不飽和ポリエ
ステル(UPE−6)の調製〕 シス−3−メチル−4−シクロヘキセン−シス−1,2
−ジカルボキシリックアンハイドライド(商品名・キュ
ラシッドA−400・大日本インキ化学工業製) 1.0モ
ル、イソフタル酸1.0 モル、フマル酸0.5 モル、ビスフ
ェノールAエチレンオキサイド10モル付加物1.5 モ
ル、ジエチレングリコール1.3 モルを公知の条件で加熱
脱水縮合させて酸価18の不飽和ポリエステルを得た。
【0054】比較合成例5〔空乾性付与型不飽和ポリエ
ステル(UPE−7)の調製〕 シス−3−メチル−4−シクロヘキセン−シス−1,2
−ジカルボキシリックアンハイドライド(製品名・キュ
ラシッドA−400・大日本インキ化学工業社製) 2.0
モル、フマル酸2.5 モル、ジエチレングリコール5.25
モルを公知の条件で加熱脱水縮合させて酸価18の不飽
和ポリエステルを得た。
【0055】比較合成例6〔空乾性付与型エポキシアク
リレート(VE−2)の調製〕 トリメチロールプロパンジアリルエーテル214g(1
モル)、フタル酸無水物148g(1モル)1モルを仕
込み、100〜130℃で3時間反応させ半エステルカ
ルボン酸の化合物(A)を得た。別にダウケミカル社製
エポキシ樹脂、商品名DEN−438を179g(1当
量)、メタクリル酸60g(0.7当量)化合物(A)
を109g(0.3当量)、ハイドロキノン0.2g、
ベンジルメチルアミン1.7g,MMA58gの化合物
を100〜120℃で3時間反応させ、反応を終了させ
た。反応終了後更にMMAを54g添加し、粘度3ポイ
ズの空乾性付与型エポキシアクリレート樹脂を得た。
【0056】<試験方法及び評価> <相溶性測定法>ポリエーテルアクリルウレタン樹脂、
空乾性付与型重合体びエチレン性不飽和単量体を規定配
合で混合した時の、液状樹脂の白濁状態を目視観察。下
記の評価判定に準拠。
【0057】○:異常なし(透明状態) △:わずかに白濁、 ×:白濁きつく、樹脂も増粘しゼリー状となる。
【0058】<硬化特性測定法>樹脂100重量部に対
し、BPOペースト(50%)2重量部、6%ナフテン
酸コバルト0.4重量部、ジメチルアニリン(DMA)0.5
重量部をビーカーに採取し、25℃恒温水槽中でゲル化
するまでの時間を測定した。
【0059】<塗膜乾燥性試験法>厚さ0.5mmの塗
膜を20℃室温のガラス板上にてアプリケーターを用い
て作成し、塗膜乾燥性について指触試験を実施した。評
価方法は脱脂綿約2〜3cm3 を塗膜表面に押しつけて
も、脱脂綿が粘着によって塗膜表面に残らなくなるまで
の時間を測定した。配合組成は次の通りである。
【0060】<配合組成> 樹脂組成物 100 重量部 ジメチルアニリン 0.1 重量部 BPO 2.0 重量部 6%ナフテン酸コバルト 0.4 重量部
【0061】<強度試験測定法> (1)試験体作成条件 300×300×3mmガラス板上に10×2mmの片
面糊づけポリエチレン製バッカーを張りつけ、流し展べ
用型枠を作成し塗膜乾燥性試験と同様の配合組成の樹脂
を流し展べ、20℃室温に1週間養生し2mm塗膜注型
板を作成した。
【0062】(2)強度試験条件 注型板より試験体を作成し、JIS-K-7113引張り試験法に
準拠して測定した。測定温度は20℃で常温物性を、−
10℃で低温物性を評価した。
【0063】<低温折曲げ試験測定法>コンクリート床
版防水工設計施工指針(案)・同解説(阪神高速道路公
団、日本材料学会)の低温可とう性試験に準拠して測定
した。
【0064】<耐水性試験測定法>50×50×2mm
試験体を40℃温水に1ヶ月浸せきし取り出し、外観を
目視観察した。
【0065】○:異常なし(透明状態) △:わずかに白濁、 ×:白濁大きい。
【0066】実施例1〜7、比較例1〜11 前記合成例1〜6及び比較合成例1〜6で得られた樹脂
を表1〜表5に示すように配合し、前記の試験(相溶性
試験、硬化特性試験、塗膜乾燥性、20℃、ー10℃の
引張り強度及び伸び率、低温折曲げ試験、耐水性試験)
を行ない、同表に評価結果を示した。
【0067】相溶性試験は、ポリエーテルアクリルウレ
タン樹脂/空乾性付与型重合体/エチレン性不飽和単量
体の3成分を規定配合で混合した時の、液状樹脂の状態
を判断する評価法で、相溶性が悪いと分離し均一な樹脂
塗膜とならない。即ち、製品化が不可能な樹脂なので、
他の試験は実施しなかった。硬化特性試験は、樹脂の可
使時間を判断する評価法であるが、一般的には10〜3
0分程度あればよい。
【0068】実用上は塗膜にした場合の乾燥性が重要に
なる。塗膜が薄くなると、硬化発熱等の影響により乾燥
時間が長くなるが、0.5mm厚さで3時間以内であれ
ば使用できる。未乾燥の場合は、表面がべたつき、塗膜
形成が不可能な樹脂なので他の試験は実施しなかった。
【0069】また、強度特性面からは、アスファルト、
コンクリート等の上に施工することを考えると、温度に
かかわらず引張り強度20kg/cm2以上が要求される。ま
た伸び率も一般的に30%以上と大きい方が下地追従性
には好ましい。特に低温で柔軟性を保持していること
は、冷熱繰り返しによる基盤との剥離現象等に対して、
良好な結果を示す。
【0070】屋外での使用を考えると耐水性試験は、重
要である。概略お風呂の温度と同条件の、40℃温水で
に1ヶ月浸せき試験で、外観に変化なければ実績経験で
耐水性は十分である。
【0071】
【表1】
【0072】
【表2】
【0073】
【表3】 *相溶性の悪い物は樹脂が分離し塗膜成形出来ず、試験せず。
【0074】
【表4】 *相溶性の悪い物は樹脂が分離し塗膜成形出来ず。
【0075】-塗膜のベトツクものは以後の試験をせ
ず。
【0076】
【表5】
【0077】
【発明の効果】従来より(メタ)アクリロイル基含有ポ
リエーテルウレタン樹脂は耐水性を有しながら柔軟性に
富むという他の樹脂にない特徴を有してはいるが、硬化
時の嫌気性が強いため塗膜表面が未硬化常態となりベト
ツクという欠点があった。本発明のポリエーテルウレタ
ン樹脂組成物は従来の特徴は保持し、硬化時の嫌気性を
改良するため、乾性油もしくはそれらの脂肪酸化合物を
用いた空乾性付与型重合体を混合することに特徴がある
【0078】本発明の樹脂組成物は、大きい伸び、靱
性、柔軟性を保持しつつ、かつ低温硬化性に優れ、空気
存在下でも完全硬化するので各種用途に利用される。例
えば塗料、床及び壁面コーティング材、床材、道路マー
キング材等の土木建築材用途、被覆材、注形品、積層
品、接着剤、ライニング材、封止材、波板、化粧板、電
気絶縁用基板、光通信ガラスファイバー用コーティング
材、生物医学材料、樹脂カプセルアンカー用等に使用で
きる。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)ポリエーテルアクリルウレタン樹
    脂、(B)乾性油及び/又はそれらの脂肪酸系化合物を
    用いた空乾性付与型重合体、(C)エチレン性不飽和単
    量体、上記(A)、(B)及び(C)成分を含有するこ
    とを特徴とする樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 ポリエーテルアクリルウレタン樹脂
    (A)が、(メタ)アクリロイル基とアリルエーテル基
    とを有することを特徴とする請求項1記載の樹脂組成
    物。
  3. 【請求項3】 乾性油もしくはそれらの脂肪酸化合物を
    用いた空乾性付与型重合体(B)が、不飽和ポリエステ
    ル樹脂であることを特徴とする請求項1記載の樹脂組成
    物。
  4. 【請求項4】 乾性油もしくはそれらの脂肪酸化合物を
    用いた空乾性付与型重合体(B)が、アルキッド樹脂で
    あることを特徴とする請求項1記載の樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 エチレン性不飽和単量体(C)が、(メ
    タ)アクリロイル基を有する単量体を含有することを特
    徴とする請求項1〜4に記載の樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 (A)成分/(B)成分の重量比率が、
    95/5〜50/50であることを特徴とする請求項1
    〜5に記載の樹脂組成物。
  7. 【請求項7】 (メタ)アクリロイル基を有するエチレ
    ン性不飽和単量体が、一分子中に少なくとも2個の重合
    性二重結合を有する化合物を含有することを特徴とする
    請求項5に記載の樹脂組成物。
  8. 【請求項8】 エチレン性不飽和単量体(C)が、空乾
    性を有する重合性単量体を含有することを特徴とする請
    求項1〜7に記載の樹脂組成物。
  9. 【請求項9】 (A)、(B)及び(C)成分に加えて
    さらにパラフィン及び/又はワックス(D)を含有する
    ことを特徴とする請求項1〜8に記載の樹脂組成物。
  10. 【請求項10】 請求項1〜9に記載された樹脂組成物
    を主成分とすることを特徴とする土木建築材料。
  11. 【請求項11】 請求項1〜9に記載された樹脂組成物
    を主成分とすることを特徴とする被覆材。
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