JPH04237613A - 能動型サスペンション - Google Patents
能動型サスペンションInfo
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- JPH04237613A JPH04237613A JP382291A JP382291A JPH04237613A JP H04237613 A JPH04237613 A JP H04237613A JP 382291 A JP382291 A JP 382291A JP 382291 A JP382291 A JP 382291A JP H04237613 A JPH04237613 A JP H04237613A
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Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B60—VEHICLES IN GENERAL
- B60G—VEHICLE SUSPENSION ARRANGEMENTS
- B60G2400/00—Indexing codes relating to detected, measured or calculated conditions or factors
- B60G2400/10—Acceleration; Deceleration
- B60G2400/104—Acceleration; Deceleration lateral or transversal with regard to vehicle
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B60—VEHICLES IN GENERAL
- B60G—VEHICLE SUSPENSION ARRANGEMENTS
- B60G2400/00—Indexing codes relating to detected, measured or calculated conditions or factors
- B60G2400/10—Acceleration; Deceleration
- B60G2400/104—Acceleration; Deceleration lateral or transversal with regard to vehicle
- B60G2400/1042—Acceleration; Deceleration lateral or transversal with regard to vehicle using at least two sensors
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B60—VEHICLES IN GENERAL
- B60G—VEHICLE SUSPENSION ARRANGEMENTS
- B60G2400/00—Indexing codes relating to detected, measured or calculated conditions or factors
- B60G2400/60—Load
- B60G2400/63—Location of the center of gravity
Landscapes
- Vehicle Body Suspensions (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、能動型サスペンション
に係り、特に、車体に発生する横加速度に応じてアンチ
ロール制御を行うが過渡的にはロール発生させて操縦安
定性を向上させるようにした能動型サスペンションに関
する。
に係り、特に、車体に発生する横加速度に応じてアンチ
ロール制御を行うが過渡的にはロール発生させて操縦安
定性を向上させるようにした能動型サスペンションに関
する。
【0002】
【従来の技術】従来の能動型サスペンションとしては、
例えば本出願人が先に提案した特開平2−3506号公
報に記載されているものがある。この従来例は、車体と
各車輪との間に介挿された流体シリンダの流体圧を車体
に生じる横加速度に応じて増減することによりアンチロ
ールモーメントを発生して、車両旋回時にロールフラッ
ト状態とすると共に、車体の横加速度検出点を重心点よ
りも車両前方側に配置することにより、電気制御系及び
油圧系の応答遅れを補償し、車両旋回初期時の過渡ロー
ルを改善するようにしている。
例えば本出願人が先に提案した特開平2−3506号公
報に記載されているものがある。この従来例は、車体と
各車輪との間に介挿された流体シリンダの流体圧を車体
に生じる横加速度に応じて増減することによりアンチロ
ールモーメントを発生して、車両旋回時にロールフラッ
ト状態とすると共に、車体の横加速度検出点を重心点よ
りも車両前方側に配置することにより、電気制御系及び
油圧系の応答遅れを補償し、車両旋回初期時の過渡ロー
ルを改善するようにしている。
【0003】また、本出願人が先に提案した特開平2−
37014号公報には、電気制御系及び油圧系の遅れ補
償を行うために、車両の前後軸線に所定間隔を保って配
置した2つの横加速度センサの横加速度検出値から車両
前後方向の任意の位置における横加速度を算出するよう
にした方法が開示されている。
37014号公報には、電気制御系及び油圧系の遅れ補
償を行うために、車両の前後軸線に所定間隔を保って配
置した2つの横加速度センサの横加速度検出値から車両
前後方向の任意の位置における横加速度を算出するよう
にした方法が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の能動型サスペンションにあっては、横加速度発生時
のロールフラット制御に伴う横方向の荷重移動が通常の
メカニカルサスペンションよりも素早く生じることから
、これに伴うタイヤ4輪のトータルグリップ力の低下も
メカニカルサスペンションよりも素早く発生するように
構成されていたため、低中速走行時には過渡ロールを良
好に抑制した操縦安定性のよい車両としてロールフラッ
ト制御の利点を活かせるが、高速走行時には急操舵時の
グリップ力変化が運転者の予測と一致しないものとなる
おそれがあるという未解決の課題があった。
来の能動型サスペンションにあっては、横加速度発生時
のロールフラット制御に伴う横方向の荷重移動が通常の
メカニカルサスペンションよりも素早く生じることから
、これに伴うタイヤ4輪のトータルグリップ力の低下も
メカニカルサスペンションよりも素早く発生するように
構成されていたため、低中速走行時には過渡ロールを良
好に抑制した操縦安定性のよい車両としてロールフラッ
ト制御の利点を活かせるが、高速走行時には急操舵時の
グリップ力変化が運転者の予測と一致しないものとなる
おそれがあるという未解決の課題があった。
【0005】そこで、本発明は、上記従来例の未解決の
課題に着目してなされたものであり、高速走行時にはロ
ールフラット制御の制御系に遅れを持たせて過渡的には
ロールを発生させることにより、操舵時の横方向の荷重
移動速度を緩やかに変化させて上記従来例の未解決の課
題を解決することができる能動型サスペンションを提供
することを目的としている。
課題に着目してなされたものであり、高速走行時にはロ
ールフラット制御の制御系に遅れを持たせて過渡的には
ロールを発生させることにより、操舵時の横方向の荷重
移動速度を緩やかに変化させて上記従来例の未解決の課
題を解決することができる能動型サスペンションを提供
することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
、本発明に係る能動型サスペンションは、図1に示すよ
うに、車体と各車輪との間に介挿した流体シリンダと、
該流体シリンダに供給する作動流体を個別に制御する制
御弁と、車体に作用する横加速度を検出する横加速度検
出手段と、該横加速度検出手段の横加速度検出値に応じ
て車体のロールを抑制するアンチロールモーメントを発
生するように指令値を前記制御弁に出力するロール抑制
手段とを備えた能動型サスペンションにおいて、車速を
検出する車速検出手段を備え、前記ロール抑制手段は、
横加速度検出手段からの横加速度検出値の変化時に指令
値の応答特性を車速検出手段の車速検出値に応じて変更
する応答特性可変手段を備えていることを特徴としてい
る。
、本発明に係る能動型サスペンションは、図1に示すよ
うに、車体と各車輪との間に介挿した流体シリンダと、
該流体シリンダに供給する作動流体を個別に制御する制
御弁と、車体に作用する横加速度を検出する横加速度検
出手段と、該横加速度検出手段の横加速度検出値に応じ
て車体のロールを抑制するアンチロールモーメントを発
生するように指令値を前記制御弁に出力するロール抑制
手段とを備えた能動型サスペンションにおいて、車速を
検出する車速検出手段を備え、前記ロール抑制手段は、
横加速度検出手段からの横加速度検出値の変化時に指令
値の応答特性を車速検出手段の車速検出値に応じて変更
する応答特性可変手段を備えていることを特徴としてい
る。
【0007】
【作用】本発明においては、車速検出手段の車速検出値
に基づいて横加速度発生時のアンチロールモーメントを
発生するロール抑制指令値の応答特性を変化させる。す
なわち、車速検出値が増加するに伴ってロール抑制指令
値の応答特性を遅れさせることにより、横加速度発生時
に過渡的にロールを発生させて、操舵時の横方向の荷重
移動速度を緩やかに変化させ、これによってグリップ力
の変化を抑制する。この結果、低中速走行時には応答特
性を高めてロールを効果的に抑制することができると共
に、高速走行時には応答特性を遅らせてグリップ力の変
化を抑制する。
に基づいて横加速度発生時のアンチロールモーメントを
発生するロール抑制指令値の応答特性を変化させる。す
なわち、車速検出値が増加するに伴ってロール抑制指令
値の応答特性を遅れさせることにより、横加速度発生時
に過渡的にロールを発生させて、操舵時の横方向の荷重
移動速度を緩やかに変化させ、これによってグリップ力
の変化を抑制する。この結果、低中速走行時には応答特
性を高めてロールを効果的に抑制することができると共
に、高速走行時には応答特性を遅らせてグリップ力の変
化を抑制する。
【0008】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図2は本発明の一実施例を示す概略構成図である
。図中、10FL〜10RRは前左〜後右車輪,12は
車輪側部材,14は車体側部材を各々示し、16は能動
型サスペンションを示す。
する。図2は本発明の一実施例を示す概略構成図である
。図中、10FL〜10RRは前左〜後右車輪,12は
車輪側部材,14は車体側部材を各々示し、16は能動
型サスペンションを示す。
【0009】能動型サスペンション16は、車体側部材
14と各車輪側部材12との間に各別に装備された流体
シリンダとしての油圧シリンダ18FL〜18RRと、
この油圧シリンダ18FL〜18RRの作動油圧を各々
調整する圧力制御弁20FL〜20RRと、本油圧系の
油圧源22と、この油圧源22及び圧力制御弁20FL
〜20RR間に介挿された蓄圧用のアキュムレータ24
,24と、車体の横方向に作用する横加速度を検出して
その横加速度に応じて電圧でなる横加速度検出値Ga,
Gb を出力する第1の横加速度センサ26a及び第2
の横加速度センサ26bと、車速に応じた車速検出値を
出力する車速センサ28と、圧力制御弁20FL〜20
RRの出力圧を個別に制御するコントローラ30とを有
している。また、この能動型サスペンション16は、油
圧シリンダ18FL〜18RRに対して車輪側部材12
及び車体部材14間に個別に並列装備されたコイルスプ
リング36,…,36と、油圧シリンダ18FL〜18
RRの後述する圧力室Lに個別に連通した絞り弁32及
び振動吸収用のアキュムレータ34とを含む。ここで、
各コイルスプリング36は、比較的低いバネ定数であっ
て車体の静荷重を支持するようになっている。
14と各車輪側部材12との間に各別に装備された流体
シリンダとしての油圧シリンダ18FL〜18RRと、
この油圧シリンダ18FL〜18RRの作動油圧を各々
調整する圧力制御弁20FL〜20RRと、本油圧系の
油圧源22と、この油圧源22及び圧力制御弁20FL
〜20RR間に介挿された蓄圧用のアキュムレータ24
,24と、車体の横方向に作用する横加速度を検出して
その横加速度に応じて電圧でなる横加速度検出値Ga,
Gb を出力する第1の横加速度センサ26a及び第2
の横加速度センサ26bと、車速に応じた車速検出値を
出力する車速センサ28と、圧力制御弁20FL〜20
RRの出力圧を個別に制御するコントローラ30とを有
している。また、この能動型サスペンション16は、油
圧シリンダ18FL〜18RRに対して車輪側部材12
及び車体部材14間に個別に並列装備されたコイルスプ
リング36,…,36と、油圧シリンダ18FL〜18
RRの後述する圧力室Lに個別に連通した絞り弁32及
び振動吸収用のアキュムレータ34とを含む。ここで、
各コイルスプリング36は、比較的低いバネ定数であっ
て車体の静荷重を支持するようになっている。
【0010】油圧シリンダ18FL〜18RRの各々は
、シリンダチューブ18aを有し、このシリンダチュー
ブ18aには、ピストン18cにより閉塞された上側圧
力室Lが形成されている。そして、シリンダチューブ1
8aの上端が車体側部材14に取り付けられ、ピストン
ロッド18bの下端が車輪側部材12に取り付けられて
いる。
、シリンダチューブ18aを有し、このシリンダチュー
ブ18aには、ピストン18cにより閉塞された上側圧
力室Lが形成されている。そして、シリンダチューブ1
8aの上端が車体側部材14に取り付けられ、ピストン
ロッド18bの下端が車輪側部材12に取り付けられて
いる。
【0011】また、圧力制御弁20FL〜20RRの各
々は、円筒状の挿通孔内に摺動可能に収容されたスプー
ルを有する弁ハウジングと、この弁ハウジングに一体に
設けられた比例ソレノイドとを有するパイロット操作形
に形成されている。この圧力制御弁20FL〜20RR
の作動油に対する供給ポート及び戻りポートが油圧配管
38,39を介して油圧源22の作動油供給側及び作動
油戻り側に連通され、出力ポートが油圧配管40を介し
て油圧シリンダ18FL〜18RRの圧力室Lの各々に
連通されている。
々は、円筒状の挿通孔内に摺動可能に収容されたスプー
ルを有する弁ハウジングと、この弁ハウジングに一体に
設けられた比例ソレノイドとを有するパイロット操作形
に形成されている。この圧力制御弁20FL〜20RR
の作動油に対する供給ポート及び戻りポートが油圧配管
38,39を介して油圧源22の作動油供給側及び作動
油戻り側に連通され、出力ポートが油圧配管40を介し
て油圧シリンダ18FL〜18RRの圧力室Lの各々に
連通されている。
【0012】このため、比例ソレノイドに供給する励磁
電流iFL〜iRRの値を制御することにより、この励
磁電流iによる推力と出力ポート側の制御圧に基づき形
成されたフィードバック圧とを平衡させて調圧し、結局
、励磁電流iFL〜iRRに応じた制御圧PCを出力ポ
ートから油圧シリンダ18FL(〜18RR)の圧力室
Lに供給できるようになっている。制御圧PC は、図
3に示す如く、励磁電流iをその最小値iMINから最
大値iMAXまで変化させると、これに略比例して最小
圧PCMINから最大圧PCMAX(油圧源22のライ
ン圧)まで直線的に変化する。
電流iFL〜iRRの値を制御することにより、この励
磁電流iによる推力と出力ポート側の制御圧に基づき形
成されたフィードバック圧とを平衡させて調圧し、結局
、励磁電流iFL〜iRRに応じた制御圧PCを出力ポ
ートから油圧シリンダ18FL(〜18RR)の圧力室
Lに供給できるようになっている。制御圧PC は、図
3に示す如く、励磁電流iをその最小値iMINから最
大値iMAXまで変化させると、これに略比例して最小
圧PCMINから最大圧PCMAX(油圧源22のライ
ン圧)まで直線的に変化する。
【0013】一方、第1及び第2の横加速度センサ26
a及び26bは、図4に示すように、空車車両の重心位
置より距離a,b(a>b)だけ前方の位置に各々配設
されており、この各位置で車体に作用する横加速度を各
々感知し、これに応じた電圧信号でなる横加速度検出値
Ga ,Gb をコントローラ30に出力するようにな
っている。ここで、横加速度検出値Ga ,Gb は、
図5に示す如く、直進走行状態から右操舵したときに正
,反対に左操舵したときに負であり、且つ、横加速度の
値にほぼ正比例する。
a及び26bは、図4に示すように、空車車両の重心位
置より距離a,b(a>b)だけ前方の位置に各々配設
されており、この各位置で車体に作用する横加速度を各
々感知し、これに応じた電圧信号でなる横加速度検出値
Ga ,Gb をコントローラ30に出力するようにな
っている。ここで、横加速度検出値Ga ,Gb は、
図5に示す如く、直進走行状態から右操舵したときに正
,反対に左操舵したときに負であり、且つ、横加速度の
値にほぼ正比例する。
【0014】車速センサ28は、例えば変速機の出力軸
の回転数を検出し、これを車速に変換したディジタル値
でなる車速検出値Vをコントローラ30に出力する。コ
ントローラ30は、図6に示すように、入力する横加速
度検出値Ga,Gb をデジタル化するA/D変換器5
0A,50Bと、これらA/D変換器50A,50Bの
出力信号を入力して演算,制御を行うマイクロコンピュ
ータ52と、このマイクロコンピュータ52の出力制御
信号SCをアナログ化するD/A変換器54A〜54D
と、これらD/A変換器54A〜54Dの出力信号に応
じた励磁電流iFL〜iRRを圧力制御弁20FL〜2
0RRに供給する駆動回路56A〜56Dとを有してい
る。
の回転数を検出し、これを車速に変換したディジタル値
でなる車速検出値Vをコントローラ30に出力する。コ
ントローラ30は、図6に示すように、入力する横加速
度検出値Ga,Gb をデジタル化するA/D変換器5
0A,50Bと、これらA/D変換器50A,50Bの
出力信号を入力して演算,制御を行うマイクロコンピュ
ータ52と、このマイクロコンピュータ52の出力制御
信号SCをアナログ化するD/A変換器54A〜54D
と、これらD/A変換器54A〜54Dの出力信号に応
じた励磁電流iFL〜iRRを圧力制御弁20FL〜2
0RRに供給する駆動回路56A〜56Dとを有してい
る。
【0015】この内、マイクロコンピュータ52は、イ
ンターフェイス回路60,演算処理装置62,記憶装置
64を少なくとも含んで構成される。演算処理装置62
は、各検出信号をインタフェース回路60を介して読み
込み、予め記憶装置64に格納されている所定プログラ
ムに基づき所定の処理(図7参照)を行うとともに、必
要に応じて制御信号SCをインターフェイス回路60を
介して出力する。記憶装置64は、演算処理装置62の
処理の実行に必要なプログラムを格納していると共に、
予め図8に示す車速検出値Vと横加速度算出位置xとの
関係を表す記憶テーブルを記憶しており、さらに演算処
理装置の処理結果を逐次記憶するように構成されている
。
ンターフェイス回路60,演算処理装置62,記憶装置
64を少なくとも含んで構成される。演算処理装置62
は、各検出信号をインタフェース回路60を介して読み
込み、予め記憶装置64に格納されている所定プログラ
ムに基づき所定の処理(図7参照)を行うとともに、必
要に応じて制御信号SCをインターフェイス回路60を
介して出力する。記憶装置64は、演算処理装置62の
処理の実行に必要なプログラムを格納していると共に、
予め図8に示す車速検出値Vと横加速度算出位置xとの
関係を表す記憶テーブルを記憶しており、さらに演算処
理装置の処理結果を逐次記憶するように構成されている
。
【0016】ここで、図8の記憶テーブルは、車速検出
値Vが設定車速V1(例えば50km/h)に達するま
での間は、横加速度算出位置xを重心点より所定距離x
s だけ前方に離間した位置とし、設定車速V1 以上
となると、横加速度算出位置xを車速検出値Vの増加に
反比例して徐々に減少させるように設定されている。次
に、上記実施例の動作をマイクロコンピュータ52の処
理手順を示す図7のフローチャートを伴って説明する。
値Vが設定車速V1(例えば50km/h)に達するま
での間は、横加速度算出位置xを重心点より所定距離x
s だけ前方に離間した位置とし、設定車速V1 以上
となると、横加速度算出位置xを車速検出値Vの増加に
反比例して徐々に減少させるように設定されている。次
に、上記実施例の動作をマイクロコンピュータ52の処
理手順を示す図7のフローチャートを伴って説明する。
【0017】すなわち、図7の制御処理は、所定時間例
えば20msec毎のタイマ割込処理として実行され、
先ず、ステップS1で、横加速度センサ26a,26b
からの横加速度検出値Ga,Gb を読込むと共に、車
速センサ28からの車速検出値Vを読込んでからステッ
プS2に移行する。このステップS2では、車速検出値
Vをもとに、図8に示す記憶テーブルを参照して車速に
応じた横加速度算出位置xを決定する。
えば20msec毎のタイマ割込処理として実行され、
先ず、ステップS1で、横加速度センサ26a,26b
からの横加速度検出値Ga,Gb を読込むと共に、車
速センサ28からの車速検出値Vを読込んでからステッ
プS2に移行する。このステップS2では、車速検出値
Vをもとに、図8に示す記憶テーブルを参照して車速に
応じた横加速度算出位置xを決定する。
【0018】次いで、ステップS3に移行して、決定さ
れた横加速度算出位置xをもとに、下記(1) 式の演
算を行って、演算横加速度GX を算出する。 次いで、ステップS4に移行して、下記(2) 式
〜(5) 式の演算を行って、各圧力制御弁圧力制御弁
20FL〜20RRに供給する励磁電流指令値IFL〜
IRRを算出する。
れた横加速度算出位置xをもとに、下記(1) 式の演
算を行って、演算横加速度GX を算出する。 次いで、ステップS4に移行して、下記(2) 式
〜(5) 式の演算を行って、各圧力制御弁圧力制御弁
20FL〜20RRに供給する励磁電流指令値IFL〜
IRRを算出する。
【0019】
IFL=IN +KF ・Gx
…………(2) IFR
=IN −KF ・GX
…………(3) IRL=IN +
KR ・GX
…………(4) IRR=IN −KR ・G
X ………
…(5) ここで、IN は車両静荷重に対応した電流
指令値であり、KF は所定の前輪側比例ゲイン、KR
は所定の後輪側比例ゲインであり、横加速度によるロ
ールモーメントを打ち消して車体が零ロールになるよう
に設定されている。
…………(2) IFR
=IN −KF ・GX
…………(3) IRL=IN +
KR ・GX
…………(4) IRR=IN −KR ・G
X ………
…(5) ここで、IN は車両静荷重に対応した電流
指令値であり、KF は所定の前輪側比例ゲイン、KR
は所定の後輪側比例ゲインであり、横加速度によるロ
ールモーメントを打ち消して車体が零ロールになるよう
に設定されている。
【0020】次いで、ステップS5に移行して、算出し
た励磁電流指令値IFL〜IRRを各D/A変換器54
A〜54Dに出力してからタイマ割込処理を終了して所
定のメインプログラムに復帰する。D/A変換器54A
〜54Dでアナログ電圧に変換された励磁電流指令値I
FL〜IRRは、駆動回路56A〜56Dで電流値iF
L〜iRRに変換されて該当する圧力制御弁20FL〜
20RRの比例ソレノイドに各々供給される。
た励磁電流指令値IFL〜IRRを各D/A変換器54
A〜54Dに出力してからタイマ割込処理を終了して所
定のメインプログラムに復帰する。D/A変換器54A
〜54Dでアナログ電圧に変換された励磁電流指令値I
FL〜IRRは、駆動回路56A〜56Dで電流値iF
L〜iRRに変換されて該当する圧力制御弁20FL〜
20RRの比例ソレノイドに各々供給される。
【0021】ここで、図7のロール抑制処理がロール抑
制手段に対応し、このうちステップS2及びS3の処理
が応答特性可変手段に対応している。したがって、今、
車両な平坦な良路を直進走行している状態では、車両に
生じる横加速度が零であるので、横加速度センサ26a
,26bから出力される横加速度検出値Ga,Gb も
零であり、図7の処理におけるステップS3で算出され
る演算横加速度GX も零となることから、ステップS
4で算出される各圧力制御弁20FL〜20RRに対す
る励磁電流指令値IFL〜IRRは、中立電流指令値I
N となっており、この中立電流指令値IN に対応す
る励磁電流iFL〜iRRが圧力制御弁20FL〜20
RRに供給される。このため、各圧力制御弁20FL〜
20RRから出力される制御圧PC も中立圧PN と
なることにより、各油圧シリンダ18FL〜18RRで
車両の静荷重を受けて車体をフラットに維持する推力が
発生される。
制手段に対応し、このうちステップS2及びS3の処理
が応答特性可変手段に対応している。したがって、今、
車両な平坦な良路を直進走行している状態では、車両に
生じる横加速度が零であるので、横加速度センサ26a
,26bから出力される横加速度検出値Ga,Gb も
零であり、図7の処理におけるステップS3で算出され
る演算横加速度GX も零となることから、ステップS
4で算出される各圧力制御弁20FL〜20RRに対す
る励磁電流指令値IFL〜IRRは、中立電流指令値I
N となっており、この中立電流指令値IN に対応す
る励磁電流iFL〜iRRが圧力制御弁20FL〜20
RRに供給される。このため、各圧力制御弁20FL〜
20RRから出力される制御圧PC も中立圧PN と
なることにより、各油圧シリンダ18FL〜18RRで
車両の静荷重を受けて車体をフラットに維持する推力が
発生される。
【0022】この直進走行状態から、例えば右旋回走行
に移行したとすると、車体は後側からみて左下がりにロ
ールしようとする。このとき、第1,第2の横加速度セ
ンサ26a,26bの横加速度検出値Ga ,Gb は
正であり、逐次設定される横加速度算出位置xにおける
演算横加速度GX も正値となる。このとき、車両が低
速域又は中速域で走行しているときには、図8に示すよ
うに、車速の変化にかかわらず横加速度算出位置xが重
心位置より前方に一定距離xS だけ離れた位置に設定
されている。このため、ステップS3で(1) 式に従
って算出される演算横加速度GX は、その時点の重心
点での横加速度y+Vψ(ψはヨー角速度)にヨー角加
速度Ψによって発生する横加速度成分xS Ψが加算さ
れた下記(6) 式で表すことができる。
に移行したとすると、車体は後側からみて左下がりにロ
ールしようとする。このとき、第1,第2の横加速度セ
ンサ26a,26bの横加速度検出値Ga ,Gb は
正であり、逐次設定される横加速度算出位置xにおける
演算横加速度GX も正値となる。このとき、車両が低
速域又は中速域で走行しているときには、図8に示すよ
うに、車速の変化にかかわらず横加速度算出位置xが重
心位置より前方に一定距離xS だけ離れた位置に設定
されている。このため、ステップS3で(1) 式に従
って算出される演算横加速度GX は、その時点の重心
点での横加速度y+Vψ(ψはヨー角速度)にヨー角加
速度Ψによって発生する横加速度成分xS Ψが加算さ
れた下記(6) 式で表すことができる。
【0023】
Gx =y+Vψ+xS Ψ …………
(6) したがって、車速が低速域又は中速域にある状
態では、演算横加速度GX が重心点における横加速度
に比較して大きな値となると共に、ヨー角加速度Ψによ
る横加速度成分xS Ψによって検出感度が上がり、且
つ位相進み要素として作用するため、この横加速度成分
xS Ψによって圧力制御弁等の応答遅れ、演算時間に
よる制御系の遅れを補償することができる。この結果、
車両が低速域又は中速域で走行している状態では、直進
走行状態から時点t1 で右急旋回状態に移行したとき
に、図9(a) に示すように、車体に発生する横加速
度は急増することになるが、このときの増加量は比較的
小さい値となる。これに応じて、図7のステップS3の
処理で算出される重心点より距離xS だけ前方位置に
おける演算横加速度GX も位相進み要素を含んで急増
することになる。このため、ステップS4で算出される
旋回外輪側となる左側の圧力制御弁20FL,20RL
に対する励磁電流指令値IFL,IRLが中立電流指令
値IN に対してKF GX,KR GX 分増加し、
逆に旋回内輪側となる右側の圧力制御弁20FR,20
RRに対する励磁電流指令値IFR, IRRが中立電
流指令値IN に対してKF GX,KR GX 分減
少する。これに応じて、左側の油圧シリンダ18FL,
18RLの内圧が、図9(b) の特性曲線L1Lで示
すように、中立圧PN から増加すると共に、右側の油
圧シリンダ18FR,18RRの内圧が、図9(b)
の特性曲線L1Rで示すように、中立圧PN から減少
する。これにより、圧力制御弁20FL〜20RRの応
答遅れや制御系の応答遅れを補償したロールに抗するシ
リンダ推力が発生し、アンチロール効果が発揮されて、
図9(c) に示すように、ロール量が略零の状態を維
持し、車体が略フラットな状態に維持される。このよう
に、左側油圧シリンダ18FL,18RLの内圧が上昇
し、右側油圧シリンダ18FR,18RRの内圧が下降
することにより、左右輪の荷重移動量は、旋回外輪側が
図9(d) の特性曲線L2Lで示すように増加し、旋
回内輪側が図9(d) の特性曲線L2Rで示すように
減少する。これに応じて、内外輪のトータルグリップ力
は、図9(e) に示すように、直進走行時に比較して
減少することになるが、この変化量ΔFは小さい値とな
るので、操縦安定性に影響を与えることはない。
(6) したがって、車速が低速域又は中速域にある状
態では、演算横加速度GX が重心点における横加速度
に比較して大きな値となると共に、ヨー角加速度Ψによ
る横加速度成分xS Ψによって検出感度が上がり、且
つ位相進み要素として作用するため、この横加速度成分
xS Ψによって圧力制御弁等の応答遅れ、演算時間に
よる制御系の遅れを補償することができる。この結果、
車両が低速域又は中速域で走行している状態では、直進
走行状態から時点t1 で右急旋回状態に移行したとき
に、図9(a) に示すように、車体に発生する横加速
度は急増することになるが、このときの増加量は比較的
小さい値となる。これに応じて、図7のステップS3の
処理で算出される重心点より距離xS だけ前方位置に
おける演算横加速度GX も位相進み要素を含んで急増
することになる。このため、ステップS4で算出される
旋回外輪側となる左側の圧力制御弁20FL,20RL
に対する励磁電流指令値IFL,IRLが中立電流指令
値IN に対してKF GX,KR GX 分増加し、
逆に旋回内輪側となる右側の圧力制御弁20FR,20
RRに対する励磁電流指令値IFR, IRRが中立電
流指令値IN に対してKF GX,KR GX 分減
少する。これに応じて、左側の油圧シリンダ18FL,
18RLの内圧が、図9(b) の特性曲線L1Lで示
すように、中立圧PN から増加すると共に、右側の油
圧シリンダ18FR,18RRの内圧が、図9(b)
の特性曲線L1Rで示すように、中立圧PN から減少
する。これにより、圧力制御弁20FL〜20RRの応
答遅れや制御系の応答遅れを補償したロールに抗するシ
リンダ推力が発生し、アンチロール効果が発揮されて、
図9(c) に示すように、ロール量が略零の状態を維
持し、車体が略フラットな状態に維持される。このよう
に、左側油圧シリンダ18FL,18RLの内圧が上昇
し、右側油圧シリンダ18FR,18RRの内圧が下降
することにより、左右輪の荷重移動量は、旋回外輪側が
図9(d) の特性曲線L2Lで示すように増加し、旋
回内輪側が図9(d) の特性曲線L2Rで示すように
減少する。これに応じて、内外輪のトータルグリップ力
は、図9(e) に示すように、直進走行時に比較して
減少することになるが、この変化量ΔFは小さい値とな
るので、操縦安定性に影響を与えることはない。
【0024】また、直進走行状態から例えば左旋回走行
した場合は、車体は後側からみて右下がりにロールしよ
うとする。しかし、この場合は、演算横加速度GX の
値は負となり、結局、上述とは反対に制御され、上記と
同様のアンチロール効果が得られる。ところが、車速セ
ンサ28の車速検出値Vが設定車速VS 以上の高速走
行状態となると、僅かな操舵でも車体には大きな横加速
度が発生することになる。このとき、図7の処理におけ
るステップS2で算出される横加速度算出位置xは、図
8で明らかなように、車速検出値Vの増加に伴って一定
位置xS から徐々に重心点側に後退することになる。
した場合は、車体は後側からみて右下がりにロールしよ
うとする。しかし、この場合は、演算横加速度GX の
値は負となり、結局、上述とは反対に制御され、上記と
同様のアンチロール効果が得られる。ところが、車速セ
ンサ28の車速検出値Vが設定車速VS 以上の高速走
行状態となると、僅かな操舵でも車体には大きな横加速
度が発生することになる。このとき、図7の処理におけ
るステップS2で算出される横加速度算出位置xは、図
8で明らかなように、車速検出値Vの増加に伴って一定
位置xS から徐々に重心点側に後退することになる。
【0025】この横加速度算出位置xが重心点側に後退
することにより、ヨー角加速度Ψによって発生する位相
進み要素としての横加速度成分xΨの値が小さい値とな
ることから、圧力制御弁等の油圧系の応答遅れや電気的
制御系の応答遅れによって、油圧シリンダ18FL〜1
8RRの内圧の変化が、図10(b) に示すように、
図10(a) に示す横加速度の変化に対して遅れると
共に、緩やかな変化となる。
することにより、ヨー角加速度Ψによって発生する位相
進み要素としての横加速度成分xΨの値が小さい値とな
ることから、圧力制御弁等の油圧系の応答遅れや電気的
制御系の応答遅れによって、油圧シリンダ18FL〜1
8RRの内圧の変化が、図10(b) に示すように、
図10(a) に示す横加速度の変化に対して遅れると
共に、緩やかな変化となる。
【0026】このように、横加速度の急変に対して、制
御系に応答遅れを生じることにより、車体には、図10
(c) に示すように、過渡的なロールを生じることに
なる。しかしながら、油圧シリンダ18FL〜18RR
の内圧の変化が緩やかとなることにより、左右輪の荷重
移動量が図10(d) に示すように、旋回外輪及び旋
回内輪が共に緩やかに変化することになって、内外輪の
摩擦円の大きさの変化も緩やかとなり、内外輪のトータ
ルグリップ力の変化も図10(e) に示すように緩や
かに変化することになる。この結果、グリップ力の急変
に伴う操舵感覚の変化による操縦安定性の低下を補償し
て良好な操舵感覚を確保することができる。
御系に応答遅れを生じることにより、車体には、図10
(c) に示すように、過渡的なロールを生じることに
なる。しかしながら、油圧シリンダ18FL〜18RR
の内圧の変化が緩やかとなることにより、左右輪の荷重
移動量が図10(d) に示すように、旋回外輪及び旋
回内輪が共に緩やかに変化することになって、内外輪の
摩擦円の大きさの変化も緩やかとなり、内外輪のトータ
ルグリップ力の変化も図10(e) に示すように緩や
かに変化することになる。この結果、グリップ力の急変
に伴う操舵感覚の変化による操縦安定性の低下を補償し
て良好な操舵感覚を確保することができる。
【0027】以上のことは、直進走行状態から定常円旋
回状態に移行した場合に限らず、高速定常円旋回状態か
らのステアリングホイールの切り増しや、高速走行時の
斜線変更等の操舵時にも適用され、上記と同様の良好な
操舵感覚を確保することができる。また、上記第1実施
例では、横加速度センサを2個設け、実際に求めたい位
置での横加速度を演算によって得るようにしているので
、2個の横加速度センサを例えば変速機のシフトレバー
位置を避けて搭載する等、車両構造に応じた位置に設け
ることができ、センサ搭載自由由度が増すという利点が
ある。
回状態に移行した場合に限らず、高速定常円旋回状態か
らのステアリングホイールの切り増しや、高速走行時の
斜線変更等の操舵時にも適用され、上記と同様の良好な
操舵感覚を確保することができる。また、上記第1実施
例では、横加速度センサを2個設け、実際に求めたい位
置での横加速度を演算によって得るようにしているので
、2個の横加速度センサを例えば変速機のシフトレバー
位置を避けて搭載する等、車両構造に応じた位置に設け
ることができ、センサ搭載自由由度が増すという利点が
ある。
【0028】次に、本発明の第2実施例を図11及び図
12について説明する。この第2実施例は、第1実施例
における横加速度算出値xを変化させる場合に代えて横
加速度算出値xを低中速域で過渡ロールが零となる位置
xS に固定して演算加速度GX を算出し、この演算
加速度GX をローパスフィルタ処理し、このときの時
定数を変化させることにより、位相遅れを制御するよう
にしたものである。
12について説明する。この第2実施例は、第1実施例
における横加速度算出値xを変化させる場合に代えて横
加速度算出値xを低中速域で過渡ロールが零となる位置
xS に固定して演算加速度GX を算出し、この演算
加速度GX をローパスフィルタ処理し、このときの時
定数を変化させることにより、位相遅れを制御するよう
にしたものである。
【0029】すなわち、マイクロコンピュータ52で、
図7の処理に代えて図11のロール抑制処理を実行する
。先ず、ステップS11で横加速度センサ26a及び2
6bからの横加速度検出値Ga 及びGb を読込むと
共に、車速センサ28の車速検出値Vを読込み、次いで
ステップS12に移行して、前記(1) 式に従って低
中速域で過渡ロールが零となる位置xS (車両の諸元
によって決定される)における演算横加速度GX を算
出する。
図7の処理に代えて図11のロール抑制処理を実行する
。先ず、ステップS11で横加速度センサ26a及び2
6bからの横加速度検出値Ga 及びGb を読込むと
共に、車速センサ28の車速検出値Vを読込み、次いで
ステップS12に移行して、前記(1) 式に従って低
中速域で過渡ロールが零となる位置xS (車両の諸元
によって決定される)における演算横加速度GX を算
出する。
【0030】次いで、ステップS13に移行して、予め
記憶装置64に格納された記憶テーブルを参照して現在
の車速検出値Vに対応するローパスフィルタの時定数T
を算出する。この記憶テーブルは、図12に示すように
、車速検出値Vが零から予め設定した設定車速VS2(
例えば50km/h)に達するまでの間は、時定数Tが
零を維持し、車速検出値Vが設定車速VS2以上となる
と、車速検出値Vの増加に比例して時定数Tが増加する
ように設定されている。
記憶装置64に格納された記憶テーブルを参照して現在
の車速検出値Vに対応するローパスフィルタの時定数T
を算出する。この記憶テーブルは、図12に示すように
、車速検出値Vが零から予め設定した設定車速VS2(
例えば50km/h)に達するまでの間は、時定数Tが
零を維持し、車速検出値Vが設定車速VS2以上となる
と、車速検出値Vの増加に比例して時定数Tが増加する
ように設定されている。
【0031】次いで、ステップS14に移行して、上記
ステップS13で算出した時定数Tをもとに下記(7)
式で表される1次のローパスフィルタ処理を行って時
定数Tに応じて位相が遅れたフィルタ出力GXFを求め
る。 GXF=Gx /(1+TS) …………(
7) 次いで、ステップS15に移行して前述した第1
実施例における(2) 式〜(5) 式に対応する下記
(8) 式〜(11)式の演算を行って、各圧力制御弁
20FL〜20RRに対する励磁電流指令値IFL〜I
RRを算出し、次いでステップS16に移行して算出し
た励磁電流指令値IFL〜IRRをD/A変換器54A
〜54Dを介して駆動回路56A〜56Dに出力し、こ
れら駆動回路56A〜56Dによって各圧力制御弁20
FL〜20RRの比例ソレノイドに励磁電流指令値IF
L〜IRRに対応する励磁電流iFL〜iRRを供給す
る。
ステップS13で算出した時定数Tをもとに下記(7)
式で表される1次のローパスフィルタ処理を行って時
定数Tに応じて位相が遅れたフィルタ出力GXFを求め
る。 GXF=Gx /(1+TS) …………(
7) 次いで、ステップS15に移行して前述した第1
実施例における(2) 式〜(5) 式に対応する下記
(8) 式〜(11)式の演算を行って、各圧力制御弁
20FL〜20RRに対する励磁電流指令値IFL〜I
RRを算出し、次いでステップS16に移行して算出し
た励磁電流指令値IFL〜IRRをD/A変換器54A
〜54Dを介して駆動回路56A〜56Dに出力し、こ
れら駆動回路56A〜56Dによって各圧力制御弁20
FL〜20RRの比例ソレノイドに励磁電流指令値IF
L〜IRRに対応する励磁電流iFL〜iRRを供給す
る。
【0032】ここで、図11の処理がロール抑制手段に
対応し、このうちステップS13及びS14の処理が応
答特性可変手段に対応している。この第2実施例による
と、演算加速度GX の算出位置が低中速域で過渡ロー
ルが零となる即ちヨー角加速度によって発生する横加速
度成分による位相進み要素によって油圧系及び電気制御
系の応答遅れを補償可能な位置xS に設定されており
、且つ図10のロール抑制処理におけるステップ13で
、車速検出値Vとローパスフィルタの時定数Tとの関係
を表す図12の記憶テーブルを参照して時定数Tを算出
するので、車速検出値Vが設定車速VS2未満の低中速
域で走行している状態では、時定数Tが零を維持するた
め、ステップS14で算出されるフィルタ出力GXFは
演算横加速度GX と等しくなる。このため、車両が直
進走行状態から定常円旋回状態に移行したとしても、そ
のときに算出される演算横加速度の算出位置が過渡ロー
ルを零とする設定位置xS に設定されているので、ヨ
ー角加速度Ψによって発生する横加速度成分xS Ψに
よる位相進み要素を含んでいるため、油圧系及び電気制
御系の応答遅れを補償して、車体を略フラットな状態に
維持することができる。
対応し、このうちステップS13及びS14の処理が応
答特性可変手段に対応している。この第2実施例による
と、演算加速度GX の算出位置が低中速域で過渡ロー
ルが零となる即ちヨー角加速度によって発生する横加速
度成分による位相進み要素によって油圧系及び電気制御
系の応答遅れを補償可能な位置xS に設定されており
、且つ図10のロール抑制処理におけるステップ13で
、車速検出値Vとローパスフィルタの時定数Tとの関係
を表す図12の記憶テーブルを参照して時定数Tを算出
するので、車速検出値Vが設定車速VS2未満の低中速
域で走行している状態では、時定数Tが零を維持するた
め、ステップS14で算出されるフィルタ出力GXFは
演算横加速度GX と等しくなる。このため、車両が直
進走行状態から定常円旋回状態に移行したとしても、そ
のときに算出される演算横加速度の算出位置が過渡ロー
ルを零とする設定位置xS に設定されているので、ヨ
ー角加速度Ψによって発生する横加速度成分xS Ψに
よる位相進み要素を含んでいるため、油圧系及び電気制
御系の応答遅れを補償して、車体を略フラットな状態に
維持することができる。
【0033】しかしながら、車速検出値Vが設定車速V
S2以上となると、車速検出値Vの増加に伴ってステッ
プS13で決定される時定数Tも零から正の値に増加す
るので、ステップ14のローパスフィルタ処理を行うこ
とにより、第1実施例における横加速度演算位置xを重
心点側に後退させる場合と同様に、フィルタ出力GXF
の位相が演算横加速度GX に対して遅れることになり
、直進走行状態から定常円旋回状態への移行、定常円旋
回状態での切り増し、車線変更等の横加速度の急変時に
前述した第1実施例と同様に、僅かな過渡ロールを生じ
させて内外輪のトータルグリップ力の変化を緩やかに行
わせることができる。
S2以上となると、車速検出値Vの増加に伴ってステッ
プS13で決定される時定数Tも零から正の値に増加す
るので、ステップ14のローパスフィルタ処理を行うこ
とにより、第1実施例における横加速度演算位置xを重
心点側に後退させる場合と同様に、フィルタ出力GXF
の位相が演算横加速度GX に対して遅れることになり
、直進走行状態から定常円旋回状態への移行、定常円旋
回状態での切り増し、車線変更等の横加速度の急変時に
前述した第1実施例と同様に、僅かな過渡ロールを生じ
させて内外輪のトータルグリップ力の変化を緩やかに行
わせることができる。
【0034】なお、上記第2実施例においては、2つの
横加速度センサ26a,26bを使用して設定位置xS
での演算横加速度GX を算出する場合について説明
したが、これに限定されるものではなく、設定位置xS
に1つの横加速度センサを設け、この横加速度センサ
の横加速度検出値を演算横加速度GX として使用する
こともでき、この場合には、車載レイアウトの自由度を
向上させることができると共に、コストを低減すること
ができる利点がある。
横加速度センサ26a,26bを使用して設定位置xS
での演算横加速度GX を算出する場合について説明
したが、これに限定されるものではなく、設定位置xS
に1つの横加速度センサを設け、この横加速度センサ
の横加速度検出値を演算横加速度GX として使用する
こともでき、この場合には、車載レイアウトの自由度を
向上させることができると共に、コストを低減すること
ができる利点がある。
【0035】また、前記各実施例ではロール剛性制御を
単独に行う場合について述べたが、ピッチ抑制制御,バ
ウンス抑制制御を適宜組み合わせて制御する場合であっ
ても同様に実施できる。さらに、前記各実施例では、流
体シリンダとして油圧シリンダを適用した場合について
説明したが、本発明では、空気圧シリンダ等の他の流体
圧シリンダをも適用し得る。同様に、制御弁としては圧
力制御弁に限定されることなく、流量制御サーボ弁等の
他の制御弁を適用することができる。
単独に行う場合について述べたが、ピッチ抑制制御,バ
ウンス抑制制御を適宜組み合わせて制御する場合であっ
ても同様に実施できる。さらに、前記各実施例では、流
体シリンダとして油圧シリンダを適用した場合について
説明したが、本発明では、空気圧シリンダ等の他の流体
圧シリンダをも適用し得る。同様に、制御弁としては圧
力制御弁に限定されることなく、流量制御サーボ弁等の
他の制御弁を適用することができる。
【0036】さらにまた、前記各実施例ではコントロー
ラ30としてマイクロコンピュータ52を含んで構成す
る場合について説明したが、可変利得増幅器、加算器、
減算器、演算回路等の各種電子回路にを組み合わせて構
成することもできる。
ラ30としてマイクロコンピュータ52を含んで構成す
る場合について説明したが、可変利得増幅器、加算器、
減算器、演算回路等の各種電子回路にを組み合わせて構
成することもできる。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に係る能
動型サスペンションによれば、ロールを抑制するロール
制御手段に、横加速度検出手段からの横加速度検出値の
変化時に制御弁に対する指令値の応答特性を車速検出手
段の車速検出値に応じて変更する応答特性可変手段を備
えた構成としたので、低中速走行時には、横加速度に対
する応答性を高めて過渡状態を含む全ての状態で確実な
アンチロール制御を行ってきびきびした操舵感覚や操縦
安定性を確保することができると共に、高速走行時には
横加速度検出値に基づくロール抑制指令値の応答性を低
下させて、操舵開始時の車両のトータルグリップ力の変
化を緩やかに行うことができるという効果が得られる。
動型サスペンションによれば、ロールを抑制するロール
制御手段に、横加速度検出手段からの横加速度検出値の
変化時に制御弁に対する指令値の応答特性を車速検出手
段の車速検出値に応じて変更する応答特性可変手段を備
えた構成としたので、低中速走行時には、横加速度に対
する応答性を高めて過渡状態を含む全ての状態で確実な
アンチロール制御を行ってきびきびした操舵感覚や操縦
安定性を確保することができると共に、高速走行時には
横加速度検出値に基づくロール抑制指令値の応答性を低
下させて、操舵開始時の車両のトータルグリップ力の変
化を緩やかに行うことができるという効果が得られる。
【図1】本発明の概要を示す基本構成図である。
【図2】本発明の第1実施例を示す概略構成図である。
【図3】圧力制御弁の励磁電流に対する出力圧の関係を
示す特性線図である。
示す特性線図である。
【図4】横加速度センサの設置位置関係を示す説明図で
ある。
ある。
【図5】横加速度センサの出力特性を示す特性線図であ
る。
る。
【図6】コントローラの構成を示すブロック図である。
【図7】コントローラにおけるマイクロコンピュータの
処理手順の一例を示すフローチャートである。
処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図8】車速検出値と横加速度算出位置との関係を示す
特性線図である。
特性線図である。
【図9】低中速走行時の信号波形を示すタイムチャート
である。
である。
【図10】高速走行時の信号波形を示すタイムチャート
である。
である。
【図11】本発明の第2実施例におけるマイクロコンピ
ュータの処理手順の一例を示すフローチャートである。
ュータの処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図12】車速検出値とローパスフィルタ時定数との関
係を示す特性線図である。
係を示す特性線図である。
12 車輪側部材
14 車体側部材
16 能動型サスペンション
18FL〜18RR 前左〜後右油圧シリンダ20F
L〜20RR 前左〜後右圧力制御弁26a,26b
第1,第2の横加速度センサ28 車速センサ 30 コントローラ 52 マイクロコンピュータ
L〜20RR 前左〜後右圧力制御弁26a,26b
第1,第2の横加速度センサ28 車速センサ 30 コントローラ 52 マイクロコンピュータ
Claims (1)
- 【請求項1】 車体と各車輪との間に介挿した流体シ
リンダと、該流体シリンダに供給する作動流体を個別に
制御する制御弁と、車体に作用する横加速度を検出する
横加速度検出手段と、該横加速度検出手段の横加速度検
出値に応じて車体のロールを抑制するアンチロールモー
メントを発生するように指令値を前記制御弁に出力する
ロール抑制手段とを備えた能動型サスペンションにおい
て、車速を検出する車速検出手段を備え、前記ロール抑
制手段は、横加速度検出手段からの横加速度検出値の変
化時に指令値の応答特性を車速検出手段の車速検出値に
応じて変更する応答特性可変手段を備えていることを特
徴とする能動型サスペンション。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3003822A JP2757568B2 (ja) | 1991-01-17 | 1991-01-17 | 能動型サスペンション |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3003822A JP2757568B2 (ja) | 1991-01-17 | 1991-01-17 | 能動型サスペンション |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04237613A true JPH04237613A (ja) | 1992-08-26 |
JP2757568B2 JP2757568B2 (ja) | 1998-05-25 |
Family
ID=11567890
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3003822A Expired - Lifetime JP2757568B2 (ja) | 1991-01-17 | 1991-01-17 | 能動型サスペンション |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2757568B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011195006A (ja) * | 2010-03-19 | 2011-10-06 | Equos Research Co Ltd | 車両 |
JP2017154867A (ja) * | 2016-03-03 | 2017-09-07 | 富士電機株式会社 | 吊り荷のスキュー振れ止め制御装置 |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6346910A (ja) * | 1986-08-12 | 1988-02-27 | Kayaba Ind Co Ltd | アクテイブサスペンシヨン装置 |
JPH0237014A (ja) * | 1988-07-28 | 1990-02-07 | Nissan Motor Co Ltd | 能動型サスペンション |
JPH02151515A (ja) * | 1988-12-02 | 1990-06-11 | Mitsubishi Motors Corp | 車両用アクティブサスペンション |
-
1991
- 1991-01-17 JP JP3003822A patent/JP2757568B2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2017154867A (ja) * | 2016-03-03 | 2017-09-07 | 富士電機株式会社 | 吊り荷のスキュー振れ止め制御装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2757568B2 (ja) | 1998-05-25 |
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